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JPH10119494A - エコロジー転写シート - Google Patents

エコロジー転写シート

Info

Publication number
JPH10119494A
JPH10119494A JP29575196A JP29575196A JPH10119494A JP H10119494 A JPH10119494 A JP H10119494A JP 29575196 A JP29575196 A JP 29575196A JP 29575196 A JP29575196 A JP 29575196A JP H10119494 A JPH10119494 A JP H10119494A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
resin
transfer
transfer sheet
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29575196A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Araki
荒木  登
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP29575196A priority Critical patent/JPH10119494A/ja
Publication of JPH10119494A publication Critical patent/JPH10119494A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Printing Methods (AREA)
  • Decoration By Transfer Pictures (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写後不要となる基材(剥離フィルム)を焼
却することなく、土の中の微生物や光によって、高分子
から低分子に分解させることができること。ゴミ処理、
環境汚染等の公害問題を解決できること。 【解決手段】 生分解性又は光分解性を有する基材上
に、少なくとも絵柄層又は装飾層が形成されてなること
を特徴とするエコロジー転写シート。生分解性又は光分
解性を有する基材上に、離型層またはおよび剥離層を介
して、絵柄層又は装飾層、接着剤層を順次設けることを
特徴とする上記のエコロジー転写シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家電機器および家
具・建築用内装材、自動車等車輌内外装材、化粧品蓋、
雑貨等の表面保護や表面化粧を目的に使用され、特に地
球環境に優しいエコロジー転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の斯かる用途に用いる転写シートと
しては、主に次のような転写シートがあった。
【0003】(1)ポリエステルフィルムのような基体
シートの片面に、剥離可能な離型性層、パールインキ
層、着色層、および必要に応じ金属蒸着層を順次有する
転写シートにおいて、前記離型性層が、(a)分子中に
2個以上のアクリロイル基もしくはメタクリロイル基を
有する硬化性化合物(電離放射線硬化型樹脂でもよい)
と、(b)分子中にラジカル重合性不飽和結合を有する
アルコキシシランで表面が処理されている透明充填剤、
との混合物を含む組成物の硬化層で構成されている転写
シート。(特開昭63−293099号公報)
【0004】(2)ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリアミドなどの離型性を有する基材シー
ト上に設けられた層のうち基体シート面に近い少なくと
も一層が、平均粒径が0.01〜15μmの金属酸化物
球粒体を10〜90重量%含む硬質膜層で、その次の層
が透光性樹脂(電離放射線硬化型樹脂でもよい)からな
る透明化層で構成されたことを特徴とする転写シート。
(特開平5−139093号公報)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】(1)、(2)のよう
な転写シートにあっては、転写後不要となる基材(剥離
フィルム)を焼却する手間がかかること、また、廃棄物
として、埋め立て処分しても、分解しないので自然環境
を汚染したり、破壊することになるという問題点があっ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明においては、主として基材に、生分解性
又は光分解性を有する基材を用いることにした。そし
て、これにより、転写後不要となる基材(剥離フィル
ム)を焼却することなく、土の中の微生物や光によっ
て、高分子から低分子に分解させることができる。これ
によって、ゴミ処理、環境汚染等の公害問題を解決でき
る。
【0007】即ち、本願発明においては、生分解性又は
光分解性を有する基材上に、少なくとも絵柄層又は装飾
層が形成されてなることを特徴とするエコロジー転写シ
ート。生分解性又は光分解性を有する基材上に、離型層
又はおよび剥離層を介して、絵柄層又は装飾層、接着剤
層を順次設けることを特徴とする上記のエコロジー転写
シート。絵柄層又は装飾層が生分解性又は光分解性を有
することを特徴とする上記2つのエコロジー転写シー
ト。を開発したのである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
も含めてより詳細に説明する。図1は、本発明による転
写シートの例を示す断面図である。
【0009】エコロジー転写シート5による転写とは、
一旦基材(剥離性基材)である生分解性フィルム1上に
形成した剥離層2、装飾層、絵柄層3等よりなる転写層
を、別の被転写体に転移させる印刷方法である。基材に
は必要に応じて離型層を設けてもよく、転写層としては
絵柄層3以外に金属蒸着層等の装飾層、剥離層、接着剤
層4等からなる。
【0010】なお、此処で離型層とは転写後も基材側に
残留し、転写層との剥離を容易ならしめる層を、また剥
離層とは転写後は被転写体側へ転移し、転写層の表面保
護層となる層をいう。剥離は離型層と剥離層との間で行
われる。また、絵柄層、装飾層は全面に設けても部分的
に模様状に設けても良く、模様としては木目、石目、布
目等の天然物の意匠、文字、図形、記号、各種抽象模様
のいずれでもよい。
【0011】離型層としては、弗素系樹脂、各種ワック
ス、シリコーン等の離型剤を公知のベヒクル例えば、ア
クリル系樹脂、繊維素系樹脂、ビニル系樹脂等に添加し
た塗料の塗膜を形成したり、離型性の樹脂例えば、弗素
系樹脂、シリコーン、メラミン系樹脂、ポリオレフィン
樹脂、電離放射線架橋型の多官能のアクリレート、ポリ
エステル、エポキシ等の樹脂を塗工、エクストルージョ
ンコート等で製膜したものを用いる。転写後の表面の艶
を調整するために、離型層にマイクロシリカ等の公知の
マット剤を添加することも可能である。
【0012】生分解性を有する基材としては、化学合成
をしたポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート
・ポリエチレンサクシネート、ポリ−L−ラクチド(ポ
リ−L−乳酸)などの脂肪族ポリエステルフィルム、セ
ルロース、キトサン、リグニン、澱粉、水分、グラフト
澱粉等の天然物を基に作製したフィルム、3−ヒドロキ
シブチレート−3−ヒドロキシバレレート共重合体、プ
ルラン、バクテリアセルロース等のように、微生物が作
りだす高分子を活用して作製したフィルム、アミノ酸、
糖、ポリエステルなどを発酵技術により原料化した高分
子材料を基に作製したフィルム等が使用される。
【0013】光分解性を有する基材としては、ポリエチ
レンと炭酸カルシウムとの混合物からなるフィルムまた
はシート、光増感剤、芳香族ケトン、鉄−アセチルアセ
トンとの錯体およびNi−ジブチル−ジオカルバートと
の錯体などの金属錯体等の低分子光分解用添加剤を混入
することからなるフィルムまたはシート、一酸化炭素の
共重合体、ビニルケトン類の共重合体、不飽和結合をも
つポリマーなどの光吸収性のあるモノマーより合成した
材料を基に作製したフィルム等が使用される。
【0014】基材の厚みは通常5〜200μm、好まし
くは16〜100μmである。16μm未満だと強度が
不足する。100μmを超えるとコスト高、ロール転写
方式では熱の伝わりが良くないため転写速度が低下す
る。
【0015】〔剥離層〕剥離層としては基材と剥離性を
有し、且つ転写終了後は転写層の表面保護層として所望
の物性を有する樹脂組成を選定する。特に、表面の耐擦
傷性、耐薬品性、耐汚染性を要する場合は熱硬化性樹脂
又は電離放射線硬化性樹脂が通常よく用いられる。又膜
厚も所望の物性等により選定するが、通常0.1〜10
μmである。
【0016】熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、
尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グ
アナミン樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラ
ミン/尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂
等があり、これらに必要に応じて、架橋剤、重合開始剤
等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤、体質顔料
等を添加する。硬化剤として通常、イソシアネートが不
飽和ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂に、アミ
ンがエポキシ樹脂に、メチルエチルケトンパーオキサイ
ド、等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のラ
ジカル開始剤が不飽和ポリエステル系樹脂に良く使用さ
れる。
【0017】イソシアネートとしては、2価以上の脂肪
族又は芳香族イソシアネートを使用出来るが、熱変色防
止、耐候性の点から脂肪族イソシアネートが望ましい。
具体例としては、トリレンジイソシアネート、キシレン
ジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジ
イソシアネート等が挙げられる。
【0018】また硬化反応を促進する為に、必要に応じ
て塗工後加熱しても良い。例えば、イソシアネート硬化
ウレタン硬化型不飽和ポリエステル系樹脂又はポリウレ
タン系樹脂の場合は通常40〜60℃で1〜5日間程
度、またポリシロキサン樹脂の場合は通常80〜150
℃で1〜300分程度である。
【0019】電離放射線硬化性樹脂は、具体的には、分
子中に重合性不飽和結合又は、カチオン重合性官能基を
有するプレポリマー(所謂オリゴマーも含有する)及び
/又はモノマー(単量体)を適宜混合した電離放射線に
より硬化可能な組成物が好ましくは用いられる。尚、此
処で電離放射線とは電磁波又は荷電粒子線のうち分子を
重合、架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味
し、通常紫外線(UV)、電子線(EB)が用いられ
る。
【0020】硬質塗膜を形成する電離放射線硬化型樹脂
は、具体的には、分子中に(メタ)アクリロイル基、
(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽
和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基又はチオー
ル基を2個以上有する単量体、又はプレポリマーからな
る。これら単量体、又はプレポリマーは単体で用いる
か、あるいは複数種混合して用いる。なお、ここで、例
えば、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又
はメタアクリロイル基の意味で用いている。
【0021】ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリ
マーの例としては、ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)
アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリア
ジン(メタ)アクリレート、シリコン(メタ)アクリレ
ート等が使用できる。分子量としては、通常250〜1
00000程度のものが用いられる。
【0022】カチオン重合性官能基を有するプレポリマ
ーの例としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボ
ラック型エポキシ樹脂等のエポキシ系樹脂、脂肪族系ビ
ニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエー
テル系樹脂等のプレポリマーがある。
【0023】ラジカル重合性不飽和基を有する単官能単
量体の例としては、(メタ)アクリレート化合物の単官
能単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノ
キシエチル(メタ)アクリレート等がある。
【0024】ラジカル重合性不飽和基を有する多官能単
量体の例としては、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート等がある。
【0025】チオール基を有する単量体の例としては、
トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ジペン
タエリスリトールテトラチオグリコレート等がある。
【0026】紫外線又は可視光線にて硬化させる場合に
は、電離放射線硬化性樹脂中に光重合開始剤を添加す
る。ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、
光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノ
ン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチ
ルエーテル等を単独又は混合して用いることができる。
また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、
光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ス
ルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合
物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物
として用いることができる。なお、これらの光重合開始
剤の添加量としては、該電離放射線硬化型樹脂100重
量%に対して、0.1〜10重量%程度である。
【0027】上記電離放射線硬化型樹脂にさらに、必要
に応じて、各種添加剤を添加する。これらの添加剤とし
ては、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ
酢酸ビニル、アクリル樹脂、セルロース系樹脂等の熱可
塑性樹脂、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、ア
ルミナ等の微粉末からなる体質顔料(充填剤)、染料、
顔料等の着色剤等がある。
【0028】紫外線源としては超高圧水銀燈、高圧水銀
燈、低圧水銀燈、カーボンアーク、ブラックライトラン
プ、メタルハライドランプ等の光源が使用できる。紫外
線の波長としては、通常1900〜3800Åの波長域
が主として用いられる。電子線源としてはコックロフト
ワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コア
変圧器型、或いは直線型、ダイナミトロン型、高周波型
等の各種電子線加速器を用い。100〜1000keV
好ましくは100〜300keVのエネルギーを持つ電
子を照射するものを使用できる。
【0029】〔紫外線吸収剤・光安定剤〕転写シートに
より良好な耐候性(耐光性)を付与するために、紫外線
吸収剤、及び/又は光安定剤を転写層に添加することが
でき、その添加量は紫外線吸収剤、光安定剤とも通常
0.5〜10重量%程度であるが、一般的には紫外線吸
収剤と光安定剤とを併用するのが好ましい。
【0030】紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾー
ル、ベンゾフェノン、サリチル酸エステル等の有機物、
又は0.2μm径以下の微粒子状の酸化亜鉛、酸化セリ
ウム、酸化チタン等の無機物を用いることができる。光
安定剤としては、ビス−(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジニル)セバケート等のヒンダードアミ
ン系ラジカル捕捉剤、ピペリジン系ラジカル捕捉剤等の
ラジカル捕捉剤を用いることができる。以上の紫外線吸
収剤・光安定剤は、剥離層に添加しておくと、効果的で
ある。
【0031】装飾層や絵柄層を形成するインキ(或い
は)塗料としては、バインダーとして、塩素化ポリエチ
レン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィ
ン、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル、酢酸ビニ
ル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹
脂、等を用い、一種又は二種以上混合して用いる。エコ
ロジーの観点からは、生分解性プラスチックである、ポ
リカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート・ポリエ
チレンサクシネート、ポリ−L−ラクチド(ポリ−L−
乳酸)などの脂肪族ポリエステル、セルロース、キトサ
ン、リグニン、澱粉、水分、グラフト澱粉等の天然物、
3−ヒドロキシブチレート−3−ヒドロキシバレレート
共重合体、プルラン、バクテリアセルロース、アミノ
酸、糖、ポリエステルなどを発酵技術により原料化した
高分子材料等を使用すると良い。また、光分解性を有す
るポリエチレンと炭酸カルシウムとの混合物からなるバ
インダーもエコロジーの面から好ましい。これらに後記
に列挙した様な公知の顔料を添加した物を用いる。
【0032】顔料としては、チタン白、亜鉛華、弁柄、
朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボン
ブラック等の無機顔料、イソインドリノン、ハンザイエ
ローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタ
ロシアニンブルー、インダスレンブリーRS、アニリン
ブラック等の有機顔料(或いは染料も含む)、アルミニ
ウム、真鍮、等の金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩
基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料等
であり、用途に応じて、透明着色顔料か不透明着色顔料
かのいずれかを選択する。これらは、粉末、或いは鱗片
状箔片として添加、分散せしめられる。
【0033】装飾や絵柄の模様印刷としては、グラビア
印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シ
ートからの転写印刷等公知の印刷法を用いインキ(或い
は塗料)にて模様を形成する。
【0034】模様としては、木目模様、石目模様、布目
模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、或いは全面
ベタ等がある。模様はシートの表面、裏面、表裏両面、
或いは層間に設ける。
【0035】接着剤層は、転写層を被転写体に転移、接
着させる為の層で、感熱接着剤、溶剤活性型接着剤、電
離放射線硬化性接着剤等の中から用途に応じて選定す
る。なお、絵柄層、剥離層等接着剤層以外の転写層自身
が十分な接着性を有する時は接着剤層を省略することも
できる。
【0036】感熱接着剤は加熱によって接着性が発現す
る物であり、通常熱可塑性樹脂、アイオノマー等が用い
られる、樹脂としては例えば、エチルセルロース、硝酸
セルロース、酢酸セルロース、エチルヒドロキシエチル
セルロース、セルロースアセテートプロピオネート等の
セルロース誘導体、ポリスチレン、ポリα−メチルスチ
レン等のスチレン樹脂又はスチレン共重合体、ポリメタ
クリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリ
ル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル樹脂、
ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル/酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重合体、
ポリビニルブチラール等のビニル重合体、ロジン、ロジ
ン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、重
合ロジン等のロジンエステル樹脂、ポリイソプレンゴ
ム、ポリイソブチルゴム、スチレンブタジェンゴム、ブ
タジェンアクリロニトリルゴム等のゴム系樹脂、クマロ
ン樹脂、ビニルトルエン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩
素化オレフィン等の天然又は合成樹脂、各種アイオノマ
ー等が挙げられる。
【0037】又本発明の転写シートを他の被転写体に積
層接着した後、基材を剥離すれば、転写物が得られる。
積層は、被転写体に転写シート自体が(熱融着等で)接
着可能な場合は、接着剤層は省いても良い。又、転写シ
ート自体では被転写体と接着しない場合は、適当な易接
着層及び接着剤層を介して積層する。
【0038】被転写体としては各種素材の平板、曲面板
等の板材、立体形状物品〔成形品〕、シート(或いはフ
ィルム)等の各種形状の物品が対象となる。板材、立体
形状物品、或いはシート(フィルム)のいづれにも用い
られる素材としては、木材単板、木材合板、パーティク
ルボード、中密度繊維板(MDF)等の木材板、木質繊
維板等の木質板、鉄、アルミニウム等の金属、アクリ
ル、ポリカーボネート、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、エチレンビニルアセテート、ポリエステル、ポリス
チレン、ポリオレフイン、ABS、フェノール樹脂、ポ
リ塩化ビニル、セルロース系樹脂、ゴム等の樹脂、専ら
板材、或いは立体形状物品として用いられる素材として
は、硝子、陶磁器、等のセラミックス、ALC(発泡軽
量コンクリート)等のセメント、硅酸カルシウム、石膏
等の非セメント窯業系材料、専らシート(或いはフィル
ム)として用いられる素材としては、上質紙、和紙等の
紙、炭素、石綿、チタン酸カリウム、硝子、合成樹脂等
の繊維からなる不織布又は織布等がある。
【0039】これら各種被転写体(被着体)への積層方
法としては、例えば接着剤層を間に介して板状基材に
加圧ローラーで加圧して積層する方法、転写シートを
射出成形の雌雄両金型間に挿入して、両金型を閉じ、雄
型のゲートから熔融樹脂を射出充填して後、冷却して樹
脂成形品の成形と同時にその表面に転写シートを接着積
層する、所謂射出成形同時ラミネート方法等がある。
【0040】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
【0041】実施例1 基材フィルムとして、脂肪族ポリエステルフィルム50
μm(昭和電工株式会社製 商品名『ビオノーレ♯30
20』)の表面に、以下の剥離層用組成物(A)をメチ
ルエチルケトンとトルエンの混合溶剤に溶解希釈してか
ら、該基材フィル上に塗布し、60℃、1分間の乾燥で
混合溶剤を揮発、除去して厚さ3μmの剥離層を得た。
次に、装飾層用組成物(Z)を(A)と同じ混合溶剤に
希釈して、該剥離層上に、木目をグラビア印刷して、乾
燥して装飾層(絵柄層)を得た。次に、この装飾層上に
ポリアミド系接着剤をグラビアコートにて、乾燥後塗布
量2g/m2 の接着剤層を得た。
【0042】 ・剥離層用組成物(A) アクリル樹脂 50重量部 ポリエチレンワックス 2重量部 アクリルシラン処理アルミナ 粒径5μm 15重量部 ・装飾層用(絵柄層用)組成物(Z) アクリル樹脂 50重量部 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体 50重量部 顔料 5重量部
【0043】この転写シートを用いて、被転写体として
中密度ファイバーボードの表面に転写シートの装飾層
(絵柄層)を向かい合わせて重ね、200℃、10kg
/cm2 のロール間を2m/minで通過させて転写し
た。
【0044】実施例2 基材フィルムとして、脂肪族ポリエステルフィルム50
μm(昭和電工株式会社製 商品名『ビオノーレ♯30
20』)の表面に、以下の剥離層用組成物(A)をメチ
ルエチルケトンとトルエンの混合溶剤に溶解希釈してか
ら、該基材フィルム上に塗布し、60℃、1分間の乾燥
で混合溶剤を揮発、除去して厚さ3μmの剥離層を得
た。次に、装飾層用組成物(Z)を(A)と同じ混合溶
剤に希釈して、該剥離層上に、木目をグラビア印刷し
て、乾燥して装飾層(絵柄層)を得た。次に、この装飾
層上にアクリル系接着剤をグラビアコートにて、乾燥後
塗布量2g/m2 の接着剤層を得た。
【0045】 ・剥離層用組成物(A) アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 30重量部 ポリエチレンワックス 1重量部 ・装飾層用(絵柄層用)組成物(Z) アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20重量部 顔料 10重量部
【0046】この転写シートを用いて、被転写体として
アクリル板の表面に転写シートの装飾層(絵柄層)を向
かい合わせて重ね、200℃、10kg/cm2 のロー
ル間を2m/minで通過させて転写した。その後、脂
肪族ポリエステルフィルムを剥離した。この不要になっ
た脂肪族ポリエステルフィルムを土の中へ廃棄したとこ
ろ、3か月後には、ほぼ分解していた。
【0047】比較例1 基材フィルムとして、未処理の2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフィルム25μmを用いた以外は、実施例
1と同様にしたもの。転写後、未処理の2軸延伸ポリエ
チレンテレフタレートフィルムを剥離した。この不要に
なった未処理の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを土の中へ廃棄したところ、3か月以上経過して
も分解する様子はなかった。
【0048】比較例2 基材フィルムとして、ポリエチレンフィルム50μm
(東京セロハン株式会社製 商品名『O−PETS』を
用いた以外は、実施例2と同様にしたもの。転写後、ポ
リエチレンフィルムを剥離した。この不要になったポリ
エチレンフィルムを土の中へ廃棄したところ、3か月以
上経過しても分解する様子はなかった。
【0049】
【発明の効果】本発明の転写シートは、少なくとも基材
を、生分解性又は光分解性を有する基材とした。そし
て、これにより、転写後不要となる基材(剥離フィル
ム)を焼却することなく、土の中の微生物や光によっ
て、高分子から低分子に分解させることができる。これ
によって、ゴミ処理、環境汚染等の公害問題を解決でき
るという効果が顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による転写シートの一例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 生分解性フィルム 2 剥離層 3 絵柄層 4 接着剤層 5 エコロジー転写シート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性又は光分解性を有する基材上
    に、少なくとも絵柄層又は装飾層が形成されてなること
    を特徴とするエコロジー転写シート。
  2. 【請求項2】 生分解性又は光分解性を有する基材上
    に、離型層またはおよび剥離層を介して、絵柄層又は装
    飾層、接着剤層を順次設けることを特徴とする請求項1
    記載のエコロジー転写シート。
  3. 【請求項3】 絵柄層又は装飾層が生分解性又は光分解
    性を有することを特徴とする請求項1または請求項2記
    載のエコロジー転写シート。
  4. 【請求項4】 剥離層が電離放射線硬化型樹脂よりなる
    ことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に
    記載のエコロジー転写シート。
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