JPH10114021A - 積層仕上材 - Google Patents
積層仕上材Info
- Publication number
- JPH10114021A JPH10114021A JP24189797A JP24189797A JPH10114021A JP H10114021 A JPH10114021 A JP H10114021A JP 24189797 A JP24189797 A JP 24189797A JP 24189797 A JP24189797 A JP 24189797A JP H10114021 A JPH10114021 A JP H10114021A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- sheet
- sheet material
- decorative
- base material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Finished Plywoods (AREA)
- Finishing Walls (AREA)
- Panels For Use In Building Construction (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 化粧材の直下の層に硬質な層を形成すること
により、化粧材が薄板あるいは軟質材であっても、仕上
材として傷のつきにくい材料にすることができるように
する。 【解決手段】 基材1上にガラス繊維を含むシート材2
を重ね合わせ、基材1とシート材2の両者の全体又は一
部に熱硬化性樹脂3を含浸させて互いに接着し、シート
材2上に化粧材4を貼着した。
により、化粧材が薄板あるいは軟質材であっても、仕上
材として傷のつきにくい材料にすることができるように
する。 【解決手段】 基材1上にガラス繊維を含むシート材2
を重ね合わせ、基材1とシート材2の両者の全体又は一
部に熱硬化性樹脂3を含浸させて互いに接着し、シート
材2上に化粧材4を貼着した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建築用内装材と
して床,壁,天井等に用いられ、あるいは家具や自動車
の内装材、さらには各種造作の表面仕上材等として使用
される積層仕上材に関する。
して床,壁,天井等に用いられ、あるいは家具や自動車
の内装材、さらには各種造作の表面仕上材等として使用
される積層仕上材に関する。
【0002】
【従来の技術】内装の仕上材に関しては、合板等の表面
に薄い化粧板を貼った積層仕上材が広く用いられてい
る。あるいは、パーティクルボードや合板の表面に塩化
ビニルシート、印刷された紙やプラスチックシート等を
貼ったりしたものが知られている。
に薄い化粧板を貼った積層仕上材が広く用いられてい
る。あるいは、パーティクルボードや合板の表面に塩化
ビニルシート、印刷された紙やプラスチックシート等を
貼ったりしたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】内装仕上材に関して
は、用途上物に接触することが多く、その為、仕上げ表
面に傷(特にヘコミ)がつき、外観が悪くなる欠点があ
った。特に化粧材が突き板,紙等のような薄ものの場
合、ヘコミによる表面の破れ等が防止できなかった。
は、用途上物に接触することが多く、その為、仕上げ表
面に傷(特にヘコミ)がつき、外観が悪くなる欠点があ
った。特に化粧材が突き板,紙等のような薄ものの場
合、ヘコミによる表面の破れ等が防止できなかった。
【0004】そこで、この発明は、化粧材の直下の層に
硬質な層を形成することにより、化粧材が薄板あるいは
軟質材であっても、仕上材として傷のつきにくい材料に
することができるようにした、すなわち耐傷性に優れた
積層仕上材を安価に提供することを目的とする。
硬質な層を形成することにより、化粧材が薄板あるいは
軟質材であっても、仕上材として傷のつきにくい材料に
することができるようにした、すなわち耐傷性に優れた
積層仕上材を安価に提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、この発明は、基材上にガラス繊維を含むシート材を
重ね合わせ、基材とシート材の両者の全体又は一部に熱
硬化性樹脂を含浸させて互いに接着し、シート材上に化
粧材を貼着したものである。
め、この発明は、基材上にガラス繊維を含むシート材を
重ね合わせ、基材とシート材の両者の全体又は一部に熱
硬化性樹脂を含浸させて互いに接着し、シート材上に化
粧材を貼着したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の好適な実施例
を図面を参照にして説明する。
を図面を参照にして説明する。
【0007】図1に示す実施例は、基材1上にガラス繊
維を含むシート材2を重ね合わせ、基材1とシート材2
の両者の全体又は一部に熱硬化性樹脂3を含浸させて互
いに接着し(基材1とシート材2とが接着されたものを
符号10で示す)、この部材10のシート材2上に化粧
材4を貼着したものを示す。
維を含むシート材2を重ね合わせ、基材1とシート材2
の両者の全体又は一部に熱硬化性樹脂3を含浸させて互
いに接着し(基材1とシート材2とが接着されたものを
符号10で示す)、この部材10のシート材2上に化粧
材4を貼着したものを示す。
【0008】基材1としては、熱硬化性樹脂の含浸を可
能とする材質、例えば合板,木質系繊維ボード,パーテ
ィクルボード,ウェハーボード等あるいはこれらの複合
板が好適に使用できる。
能とする材質、例えば合板,木質系繊維ボード,パーテ
ィクルボード,ウェハーボード等あるいはこれらの複合
板が好適に使用できる。
【0009】シート材2としては、ガラス繊維を含む織
布,不織布が好適に使用できる。織布としては、例えば
1200デニールのガラス繊維を縦方向に3本/cm、横
方向に3本/cmとしたものが使用でき、ガラス繊維を含
む不織布としては、含浸性,脱泡性,シート基材強度,
ハンドリング,成形品の耐傷性の点から、坪量が10〜
1000g/m2 、より好ましくは50〜250g/m
2 で、繊維長の短い短繊維(3mm以上)と10mm以上の
長繊維(50mm以下)の混合されたものが好適である。
ガラス不織布は、坪量が10g/m2 より少ないと、耐
傷性が発現しにくく、1000g/m2 より多いと、樹
脂の含浸が困難となる。ガラス繊維の長さも3mm未満の
短繊維では、補強効果が低く、一方50mmを越える長繊
維では、均一シート化が困難であり、結果として優れた
補強効果が得られない。また、3〜15mmの短繊維が全
繊維中20〜100%であることが、強度(補強性)、
不織布の均一性の観点からは好ましい。短繊維が20%
より少ないと不織布の均一性が図れない。これら繊維材
料の他に短繊維のセルロースパルプ等を混合することは
差し支えない。また、ガラス繊維を用いる場合は、繊維
表面をシランカップリング剤でコートしておくことによ
り、補強効果を高めることができる。ガラス繊維を含む
不織布は、原料繊維を接着もしくは絡み合わせ或いはそ
の双方を用いて機械的,化学的,加熱的もしくは溶媒を
用いる方法、或いはそれらの組合せによってシート状に
形成される。繊維原料を湿式抄紙もしくは乾式不織布製
造法によりマット化したものをバインダー樹脂で結合し
たものが好適に使用できる。
布,不織布が好適に使用できる。織布としては、例えば
1200デニールのガラス繊維を縦方向に3本/cm、横
方向に3本/cmとしたものが使用でき、ガラス繊維を含
む不織布としては、含浸性,脱泡性,シート基材強度,
ハンドリング,成形品の耐傷性の点から、坪量が10〜
1000g/m2 、より好ましくは50〜250g/m
2 で、繊維長の短い短繊維(3mm以上)と10mm以上の
長繊維(50mm以下)の混合されたものが好適である。
ガラス不織布は、坪量が10g/m2 より少ないと、耐
傷性が発現しにくく、1000g/m2 より多いと、樹
脂の含浸が困難となる。ガラス繊維の長さも3mm未満の
短繊維では、補強効果が低く、一方50mmを越える長繊
維では、均一シート化が困難であり、結果として優れた
補強効果が得られない。また、3〜15mmの短繊維が全
繊維中20〜100%であることが、強度(補強性)、
不織布の均一性の観点からは好ましい。短繊維が20%
より少ないと不織布の均一性が図れない。これら繊維材
料の他に短繊維のセルロースパルプ等を混合することは
差し支えない。また、ガラス繊維を用いる場合は、繊維
表面をシランカップリング剤でコートしておくことによ
り、補強効果を高めることができる。ガラス繊維を含む
不織布は、原料繊維を接着もしくは絡み合わせ或いはそ
の双方を用いて機械的,化学的,加熱的もしくは溶媒を
用いる方法、或いはそれらの組合せによってシート状に
形成される。繊維原料を湿式抄紙もしくは乾式不織布製
造法によりマット化したものをバインダー樹脂で結合し
たものが好適に使用できる。
【0010】熱可塑性樹脂3のシート材2と基材1への
含浸は、シート材2に予め半硬化状態で含浸させてお
き、この半硬化状態の樹脂が含浸されたシート材2(プ
リプレグ)を基材1に重ね合わせて熱プレスすることで
実現できる。シート材2に含浸させる樹脂は、例えば、
フェノール類とアルデヒド類との反応により得られるフ
ェノール樹脂,末端に反応性のエポキシ基を持つオリゴ
マーに硬化剤を添加して得られるエポキシ樹脂,ユリア
樹脂,ウレタン樹脂が好適に使用できる。これらの樹脂
は単独もしくは複数混合されて主として含浸により繊維
材料(シート材2)と複合化する。シート材2に含浸す
る樹脂溶液として、水溶液,溶剤ワニス,エマルジョン
等いずれでもよく、固形樹脂粉末を散布するやり方でも
よい。この中でもコスト、安全性の点から水,アルコー
ル等に溶解もしくは分散させたものを用いることが好ま
しい。さらにこれらに各種の充填剤、例えばステアリン
酸鉛,ジブチル錫ジラウレート,カーボンブラック,炭
酸カルシウム,チタンホワイト,雲母,ガラス球,水酸
化アルミニウム,酸化アンチモン,トリ(2,3ジプロ
モプロピル)ホスフェート,脂肪族スルフォン酸塩,高
級アルコール酸塩エステル等、熱安定剤,強化剤,難燃
剤,帯電防止剤等が配合されて使用される。また、フェ
ノール樹脂の製造に必要な触媒としては、アルキルアミ
ン,アンモニア,水酸化ナトリウム,水酸化バリウム等
が好ましい。特に、アルキルアミン,アンモニアについ
ては他の2つに比べ分子量も大きく、分子構造上、水和
性が低いので貼り合わせ後の耐水性が飛躍的に向上す
る。この時、フェノール樹脂は、固形分20〜75%と
なるように水又はアルコールに溶解もしくは分散されて
いることが含浸の容易さの点から好ましい。アルコール
を用いる場合、沸点が低く乾燥しやすいので、MeOH
が好適である。固形分が20%未満だと必要量含浸する
ことが困難となり、75%より多いと粘度上昇により含
浸が困難となる。また、シート材2へ含浸させる樹脂
は、対繊維比率(重量比)50%以上含有し、望ましく
は100〜300%である。またシート材2への含浸時
において、固形分50〜500g/m2 、好ましくは1
50〜350g/m2 になるようにすることが好まし
い。50g/m2 未満だと充分な耐傷性を発現しにく
く、500g/m2 以下でなければ硬化時間がかかり、
端部からのはみだし等外観上も問題がある。
含浸は、シート材2に予め半硬化状態で含浸させてお
き、この半硬化状態の樹脂が含浸されたシート材2(プ
リプレグ)を基材1に重ね合わせて熱プレスすることで
実現できる。シート材2に含浸させる樹脂は、例えば、
フェノール類とアルデヒド類との反応により得られるフ
ェノール樹脂,末端に反応性のエポキシ基を持つオリゴ
マーに硬化剤を添加して得られるエポキシ樹脂,ユリア
樹脂,ウレタン樹脂が好適に使用できる。これらの樹脂
は単独もしくは複数混合されて主として含浸により繊維
材料(シート材2)と複合化する。シート材2に含浸す
る樹脂溶液として、水溶液,溶剤ワニス,エマルジョン
等いずれでもよく、固形樹脂粉末を散布するやり方でも
よい。この中でもコスト、安全性の点から水,アルコー
ル等に溶解もしくは分散させたものを用いることが好ま
しい。さらにこれらに各種の充填剤、例えばステアリン
酸鉛,ジブチル錫ジラウレート,カーボンブラック,炭
酸カルシウム,チタンホワイト,雲母,ガラス球,水酸
化アルミニウム,酸化アンチモン,トリ(2,3ジプロ
モプロピル)ホスフェート,脂肪族スルフォン酸塩,高
級アルコール酸塩エステル等、熱安定剤,強化剤,難燃
剤,帯電防止剤等が配合されて使用される。また、フェ
ノール樹脂の製造に必要な触媒としては、アルキルアミ
ン,アンモニア,水酸化ナトリウム,水酸化バリウム等
が好ましい。特に、アルキルアミン,アンモニアについ
ては他の2つに比べ分子量も大きく、分子構造上、水和
性が低いので貼り合わせ後の耐水性が飛躍的に向上す
る。この時、フェノール樹脂は、固形分20〜75%と
なるように水又はアルコールに溶解もしくは分散されて
いることが含浸の容易さの点から好ましい。アルコール
を用いる場合、沸点が低く乾燥しやすいので、MeOH
が好適である。固形分が20%未満だと必要量含浸する
ことが困難となり、75%より多いと粘度上昇により含
浸が困難となる。また、シート材2へ含浸させる樹脂
は、対繊維比率(重量比)50%以上含有し、望ましく
は100〜300%である。またシート材2への含浸時
において、固形分50〜500g/m2 、好ましくは1
50〜350g/m2 になるようにすることが好まし
い。50g/m2 未満だと充分な耐傷性を発現しにく
く、500g/m2 以下でなければ硬化時間がかかり、
端部からのはみだし等外観上も問題がある。
【0011】上述の如くシート材2に樹脂溶液を含浸さ
せた後、一定条件下で乾燥させて樹脂を半硬化状態にす
る。すなわちプリプレグ化する。プリプレグは、繊維補
強材と熱硬化性樹脂、その他必要に応じ熱可塑性樹脂,
着色剤,硬化触媒等を混和してなる強化プラスチック
の、接着性と成形性の能力を残した硬化終了前の半硬化
状態の成形素材であり、好ましいゲルタイムは150℃
で30〜800秒である。
せた後、一定条件下で乾燥させて樹脂を半硬化状態にす
る。すなわちプリプレグ化する。プリプレグは、繊維補
強材と熱硬化性樹脂、その他必要に応じ熱可塑性樹脂,
着色剤,硬化触媒等を混和してなる強化プラスチック
の、接着性と成形性の能力を残した硬化終了前の半硬化
状態の成形素材であり、好ましいゲルタイムは150℃
で30〜800秒である。
【0012】シート材2に含浸させた熱硬化性樹脂を、
含浸後半硬化状態にするための乾燥条件として、プリプ
レグ状態の溶媒含有率を3〜15重量%、さらには5〜
10重量%にすることが好ましく、3重量%未満では基
材1との接着不良をおこし、15重量%以下でない場合
は、プリプレグ同士ブロッキングをおこす。90〜12
0℃の温度で乾燥時間2.5〜20分で好ましい半硬化
状態のプリプレグを得ることができる。
含浸後半硬化状態にするための乾燥条件として、プリプ
レグ状態の溶媒含有率を3〜15重量%、さらには5〜
10重量%にすることが好ましく、3重量%未満では基
材1との接着不良をおこし、15重量%以下でない場合
は、プリプレグ同士ブロッキングをおこす。90〜12
0℃の温度で乾燥時間2.5〜20分で好ましい半硬化
状態のプリプレグを得ることができる。
【0013】プリプレグの引張強度としては、十分な耐
傷性発現のためには、破断強度10kgf以上であるこ
とが好ましい。10kgf未満では十分な耐傷性が発現
しない。破断強度の測定は、プリプレグを2枚の離型紙
間に挟み、150℃、5分、10kgf/cm2 の条件下
で熱プレスして樹脂を硬化させた後のものについて行っ
た。
傷性発現のためには、破断強度10kgf以上であるこ
とが好ましい。10kgf未満では十分な耐傷性が発現
しない。破断強度の測定は、プリプレグを2枚の離型紙
間に挟み、150℃、5分、10kgf/cm2 の条件下
で熱プレスして樹脂を硬化させた後のものについて行っ
た。
【0014】上述のようにしてシート材2に半硬化状態
の熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグを基材1上に重
ね合わせ、熱プレスする場合の条件としては、温度13
0℃〜180℃が好ましく、さらには140〜160℃
が好ましい。130℃より低いと樹脂の硬化が充分でな
く、180℃より高いと樹脂の硬化が速すぎて基材1と
の接触が不十分となり、かつ基材1の反りも大きくなっ
てしまうためである。また、圧力としては、1〜20k
gf/cm2 が好ましく、さらに好ましくは5〜15kg
f/cm2 であり、1kgf/cm2 より低いと樹脂の基材
1へのしみ出しが充分でないために接着力が低下し、2
0kgf/cm2 より大きいと基材1の反りが大きくなる
等の不都合が生ずる。さらにまた、プレス時間として
は、2.5〜20分間が好ましく、さらに好ましくは3
〜12.5分である。2.5分より短いと樹脂の硬化が
充分ではなく、20分より長いと樹脂の劣化が生じ、基
材1の反りも大きくなる。
の熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグを基材1上に重
ね合わせ、熱プレスする場合の条件としては、温度13
0℃〜180℃が好ましく、さらには140〜160℃
が好ましい。130℃より低いと樹脂の硬化が充分でな
く、180℃より高いと樹脂の硬化が速すぎて基材1と
の接触が不十分となり、かつ基材1の反りも大きくなっ
てしまうためである。また、圧力としては、1〜20k
gf/cm2 が好ましく、さらに好ましくは5〜15kg
f/cm2 であり、1kgf/cm2 より低いと樹脂の基材
1へのしみ出しが充分でないために接着力が低下し、2
0kgf/cm2 より大きいと基材1の反りが大きくなる
等の不都合が生ずる。さらにまた、プレス時間として
は、2.5〜20分間が好ましく、さらに好ましくは3
〜12.5分である。2.5分より短いと樹脂の硬化が
充分ではなく、20分より長いと樹脂の劣化が生じ、基
材1の反りも大きくなる。
【0015】ガラス繊維を含む織布又は不織布を単独で
シート材2とし、これに半硬化状態の熱硬化性樹脂を含
浸させたもの(プリプレグ)を単独で用いず、例えば紙
に熱硬化性樹脂を含浸させたものに上記プリプレグを貼
り合わせたものを用いることもできる。例えば、未硬化
のフェノール樹脂を紙に含浸させ、これに上記プリプレ
グを貼り合わせたものを用いれば全体の強度や寸法安定
性が飛躍的に向上する。
シート材2とし、これに半硬化状態の熱硬化性樹脂を含
浸させたもの(プリプレグ)を単独で用いず、例えば紙
に熱硬化性樹脂を含浸させたものに上記プリプレグを貼
り合わせたものを用いることもできる。例えば、未硬化
のフェノール樹脂を紙に含浸させ、これに上記プリプレ
グを貼り合わせたものを用いれば全体の強度や寸法安定
性が飛躍的に向上する。
【0016】上述したように部材10を製造したなら
ば、化粧材4を尿素・メラミン系等の接着剤でシート材
2に接着する。化粧材4としては、木質系薄板である突
き板,紙,不織布,織布,塩化ビニル等の合成樹脂シー
トが好適に使用でき、厚さは1mm程度を超えないものが
よい。紙としては、木目を印刷したもので木目に沿って
凹凸加工が施されたものは、質感が高く、使用に好適で
ある。
ば、化粧材4を尿素・メラミン系等の接着剤でシート材
2に接着する。化粧材4としては、木質系薄板である突
き板,紙,不織布,織布,塩化ビニル等の合成樹脂シー
トが好適に使用でき、厚さは1mm程度を超えないものが
よい。紙としては、木目を印刷したもので木目に沿って
凹凸加工が施されたものは、質感が高く、使用に好適で
ある。
【0017】熱プレスして硬化後の熱硬化性樹脂3は、
シート材2の全部に含浸することが好ましく、基材1に
は基材1の厚さが薄いときは全部、厚いときは一部に含
浸することとなる。
シート材2の全部に含浸することが好ましく、基材1に
は基材1の厚さが薄いときは全部、厚いときは一部に含
浸することとなる。
【0018】図2は、基材1の周囲に本実加工5,6を
施したものを示し、フローリングとして好適に使用でき
るものである。
施したものを示し、フローリングとして好適に使用でき
るものである。
【0019】基材1として厚さ12mmの合板を用い、化
粧材4として厚さ0.3mmの楢単板を用い、繊維長3mm
のガラス繊維からなる坪量100g/m2 の不織布をシ
ート材2とし、ガラス繊維の重量比で50%のフェノー
ル樹脂をシート材2に含浸させたプリプレグを用いて図
2に示すフローリングを製造し、これを実施例1とし
た。ガラス繊維の繊維長12mmでその他の条件は実施例
1と全く同一としたものを実施例2とし、実施例1のフ
ェノール樹脂を150%としたものを実施例3とし、実
施例2のフェノール樹脂を150%としたものを実施例
4とし、実施例4のフェノール樹脂を300%としたも
のを実施例5とした。また、基材1(厚さ12mmの合
板)に直接化粧材4として、厚さ0.3mmの楢単板を尿
素・メラミン系の接着剤で接着したものを比較例とし
た。
粧材4として厚さ0.3mmの楢単板を用い、繊維長3mm
のガラス繊維からなる坪量100g/m2 の不織布をシ
ート材2とし、ガラス繊維の重量比で50%のフェノー
ル樹脂をシート材2に含浸させたプリプレグを用いて図
2に示すフローリングを製造し、これを実施例1とし
た。ガラス繊維の繊維長12mmでその他の条件は実施例
1と全く同一としたものを実施例2とし、実施例1のフ
ェノール樹脂を150%としたものを実施例3とし、実
施例2のフェノール樹脂を150%としたものを実施例
4とし、実施例4のフェノール樹脂を300%としたも
のを実施例5とした。また、基材1(厚さ12mmの合
板)に直接化粧材4として、厚さ0.3mmの楢単板を尿
素・メラミン系の接着剤で接着したものを比較例とし
た。
【0020】これら実施例1ないし5と比較例に対しJ
IS K−5400に基づき鉛筆のひっかき値をテスト
するとともに、直径6.35mm、重量150gの球を3
cmの高さから50回落下させたのちの凹み穴径を測定す
るテスト(落球試験 JISA−1408)を行った。
その結果は次の表1に示す通りであった。鉛筆ひっかき
値において評価が「H」は×、「2H」は△、「3H」
は○、「4H以上」は◎として評価した。また、落球試
験において凹み穴の径が5mm以上は×、4mm〜5mm未満
は△、3mm〜4mm未満は○、3mm未満は◎として評価し
た。
IS K−5400に基づき鉛筆のひっかき値をテスト
するとともに、直径6.35mm、重量150gの球を3
cmの高さから50回落下させたのちの凹み穴径を測定す
るテスト(落球試験 JISA−1408)を行った。
その結果は次の表1に示す通りであった。鉛筆ひっかき
値において評価が「H」は×、「2H」は△、「3H」
は○、「4H以上」は◎として評価した。また、落球試
験において凹み穴の径が5mm以上は×、4mm〜5mm未満
は△、3mm〜4mm未満は○、3mm未満は◎として評価し
た。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、基材上にガラス繊維を含むシート材を重ね合わせ、
基材とシート材の両者の全体又は一部に熱硬化性樹脂を
含浸させて互いに接着し、シート材上に化粧材を貼着し
たので、化粧材の下層に硬質な層が形成されるので、耐
傷性を向上させ、しかも安価かつ容易に製造することが
できる。また、温度や湿度の変化に対してもシートの存
在により寸法安定性に優れ、強度面でも向上する。
ば、基材上にガラス繊維を含むシート材を重ね合わせ、
基材とシート材の両者の全体又は一部に熱硬化性樹脂を
含浸させて互いに接着し、シート材上に化粧材を貼着し
たので、化粧材の下層に硬質な層が形成されるので、耐
傷性を向上させ、しかも安価かつ容易に製造することが
できる。また、温度や湿度の変化に対してもシートの存
在により寸法安定性に優れ、強度面でも向上する。
【図1】この発明の好適な実施例を示す断面図。
【図2】他の実施例を示す説明図。
1 基材 2 シート材 3 熱硬化性樹脂 4 化粧材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04C 2/24 E04C 2/24 Q E04F 13/08 E04F 13/08 A
Claims (4)
- 【請求項1】 基材上にガラス繊維を含むシート材を重
ね合わせ、 基材とシート材の両者の全体又は一部に熱硬化性樹脂を
含浸させて互いに接着し、 シート材上に化粧材を貼着したことを特徴とする積層仕
上材。 - 【請求項2】 熱硬化性樹脂が、フェノール樹脂,エポ
キシ樹脂,ウレタン樹脂,ユリア樹脂のいずれか単独又
は2以上の混合物であることを特徴とする請求項1に記
載の積層仕上材。 - 【請求項3】 基材が、紙又は木質系材料であることを
特徴とする請求項1又は2に記載の積層仕上材。 - 【請求項4】 化粧材が、木質系薄板の突き板,紙,塩
化ビニル等の合成樹脂シートのいずれかであることを特
徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の積層
仕上材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24189797A JPH10114021A (ja) | 1996-08-23 | 1997-08-22 | 積層仕上材 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24106096 | 1996-08-23 | ||
JP8-241060 | 1996-08-23 | ||
JP24189797A JPH10114021A (ja) | 1996-08-23 | 1997-08-22 | 積層仕上材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10114021A true JPH10114021A (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=26535058
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24189797A Pending JPH10114021A (ja) | 1996-08-23 | 1997-08-22 | 積層仕上材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10114021A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007077763A (ja) * | 2005-09-16 | 2007-03-29 | Dainippon Printing Co Ltd | 床材 |
JP2007077726A (ja) * | 2005-09-16 | 2007-03-29 | Dainippon Printing Co Ltd | 床材 |
JP2009202376A (ja) * | 2008-02-26 | 2009-09-10 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 繊維板および化粧材の製造方法 |
-
1997
- 1997-08-22 JP JP24189797A patent/JPH10114021A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007077763A (ja) * | 2005-09-16 | 2007-03-29 | Dainippon Printing Co Ltd | 床材 |
JP2007077726A (ja) * | 2005-09-16 | 2007-03-29 | Dainippon Printing Co Ltd | 床材 |
JP2009202376A (ja) * | 2008-02-26 | 2009-09-10 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 繊維板および化粧材の製造方法 |
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