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JPH0987590A - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

Info

Publication number
JPH0987590A
JPH0987590A JP7244737A JP24473795A JPH0987590A JP H0987590 A JPH0987590 A JP H0987590A JP 7244737 A JP7244737 A JP 7244737A JP 24473795 A JP24473795 A JP 24473795A JP H0987590 A JPH0987590 A JP H0987590A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
adhesive composition
weight
polymerizable
vinyl monomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7244737A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Taguchi
広一 田口
Hiroshi Sudo
洋 須藤
Tsunehiko Shimizui
恒彦 清水井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
Priority to JP7244737A priority Critical patent/JPH0987590A/ja
Publication of JPH0987590A publication Critical patent/JPH0987590A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重合性ビニルモノマーを含有する接着剤組成
物において、固着時間が短く、かつ、被着体に対して高
い剥離強度が得られる接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 本発明は、(1)重合性ビニルモノマ
ー、(2)有機過酸化物、(3)還元剤及び(4)(メ
タ)アクリル酸を含有する接着剤組成物において、水を
該接着剤組成物中に0.02〜5重量%含有してなるこ
とを特徴とする。更に重合性ビニルモノマーが重合性
(メタ)アクリル酸誘導体であることを特徴とする。
又、該接着剤組成物が第一液及び第二液からなる二液型
接着剤組成物であり、第一液が有機過酸化物を、第二液
が還元剤を含有することを特徴とする二液型接着剤組成
物であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重合性ビニルモノ
マーを含有する接着剤組成物に関する。詳しくは重合性
ビニルモノマーが重合性(メタ)アクリル酸誘導体であ
る接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】常温下短時間で硬化する常温速硬化型接
着剤の要求は、省力化、省資源、省エネルギー等のため
年々増大する傾向にある。従来、常温速硬化型接着剤と
しては、二液型速硬化エポキシ系接着剤、嫌気性接着
剤、瞬間接着剤及び第二世代のアクリル系接着剤(SG
A) が知られている。
【0003】二液型速硬化エポキシ系接着剤は、主剤と
硬化剤を計量、混合して被着体に塗布し、主剤と硬化剤
の反応により硬化するものである。しかし、二液型速硬
化エポキシ系接着剤は主剤と硬化剤の計量と混合が不充
分な場合、著しい強度の低下を起こすことがあり、又、
計量と混合を充分に行った場合でも剥離強度と衝撃強度
が低いという欠点があった。
【0004】嫌気性接着剤は、被着体間において接着剤
組成物を圧着して空気を遮断することにより硬化する。
しかし、圧着する際に接着剤組成物の一部が被着体から
ハミ出した場合、ハミ出した部分は空気に接触するため
に硬化しないという欠点があった。又、被着体間のクリ
アランスが大きい場合も硬化しないという欠点があっ
た。
【0005】瞬間接着剤は通常シアノアクリレートを主
成分とし、作業性に優れている。しかし、剥離強度や衝
撃強度が低いという欠点があった。又、耐湿性と耐水性
も劣るために使用範囲が著しく限定されるという欠点が
あった。
【0006】SGAは二液性であるが、二液の正確な計
量を必要とせず、不完全な計量や混合(時には二液の接
触のみ)でも、常温で数分又は数十分で硬化するため、
作業性に優れている。しかもSGAは剥離強度や衝撃強
度が高く、ハミ出し部分の硬化も良好であるために広く
用いられている。しかし、このようなSGAは、例えば
特開昭49−132119号公報や特開昭53−254
3号公報等に開示されているが、被着体に対して接着性
が充分でないという欠点があった。
【0007】これらの欠点を解決するために、特開平5
−179204号公報には、重合性ビニルモノマーを含
有する接着剤組成物に水を添加することにより、接着剤
組成物の接着性を向上することが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近年、接着剤組成物を
使用した被着体の接合体の生産性を向上することが要求
されている。そのために従来より固着時間が短い接着剤
組成物が要求されるようになってきた。しかし、固着時
間を短くするためには、重合性ビニルモノマー、有機過
酸化物及び還元剤等の接着剤組成物の主要成分の使用量
を変更する必要があり、その場合にはSGAの本来の特
徴である剥離強度が低下してしまうという課題があっ
た。
【0009】本発明は、これらの課題を解決するために
なされたものであり、固着時間が短く、かつ、被着体に
対して高い剥離強度が得られる接着剤組成物を提供する
ことを目的とする。本発明者等は鋭意研究を重ねた結
果、水及び(メタ)アクリル酸を含有する接着剤組成物
が本目的を達成するものであるとの知見を得て、本発明
を完成するに至った。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、 (1)重合性ビニルモノマー (2)有機過酸化物 (3)還元剤 (4)(メタ)アクリル酸 を含有する接着剤組成物であって、0.02〜5重量%
の水を含有してなることを特徴とする接着剤組成物であ
る。更に、該接着剤組成物が第一液及び第二液からなる
二液型接着剤組成物であって、第一液が有機過酸化物
を、第二液が還元剤を含有することを特徴とする二液型
接着剤組成物である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する(1)重合性ビニルモノマーは、ラジ
カル重合可能であればいかなるものでもよい。中でも硬
化速度等の点から重合性ビニルモノマーが重合性(メ
タ)アクリル酸誘導体であることがより好ましい。重合
性ビニルモノマーの100重量部中、重合性(メタ)ア
クリル酸誘導体が70重量部以上であることが好まし
く、重合性ビニルモノマーが全て重合性(メタ)アクリ
ル酸誘導体であることがより好ましい。
【0012】ここで重合性(メタ)アクリル酸誘導体と
は、重合性アクリル酸誘導体及び/又は重合性メタクリ
ル酸誘導体をいう。これらは通常、液状ないし固形状の
ものが使用される。重合性(メタ)アクリル酸誘導体と
しては例えば、次のようなものが挙げられる。
【0013】 一般式 Z−O−R1 で示される単量体。式中、Zは(メタ)アクリロイル
基、 CH2=CHCOOCH2−CH(OH)CH2 −基又はCH 2 =C(CH3)
COOCH2−CH(OH)CH2 −基を示し、R1は炭素数1〜20のア
ルキル基、シクロアルキル基、ベンジル基、フェニル
基、テトラヒドロフルフリル基、グリシジル基、ジシク
ロペンチル基、ジシクロペンテニル基又は(メタ)アク
リロイル基を示す。
【0014】このような単量体としては例えば、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキ
シル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル
酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸ジシク
ロペンチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、
グリセロール(メタ)アクリレート又はグリセロールジ
(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0015】 一般式 Z−O−(R2O) p −R1 で示される単量体。式中、Z及びR1は前述の通りであ
る。R2は−C2H4−、−C3H6−、−CH2CH(CH3)−、−C4H8
−又は−C6H12 −を示し、pは1〜25の整数を表す。
【0016】このような単量体としては例えば、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、
ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレー
ト、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト又は1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト等が挙げられる。
【0017】 一般式
【化1】 で示される単量体。式中、Z及びR2は前述の通りであ
る。R3は水素又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、q
は0〜8の整数を表す。
【0018】このような単量体としては例えば、2,2
−ビス(4−(メタ)アクリロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシエトキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アク
リロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−(メタ)アクリロキシプロポキシフェニル)プロ
パン又は2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシテト
ラエトキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
【0019】 前記、又はに記載の単量体に含
まれない多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステ
ル。
【0020】このような単量体としては例えば、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート又はジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
【0021】 (メタ)アクリロイルオキシ基を有す
るウレタンプレポリマー。 このような単量体は、例えば水酸基を有する(メタ)ア
クリル酸エステル、有機ポリイソシアネート及び多価ア
ルコールを反応することにより得られる。
【0022】ここで水酸基を有する(メタ)アクリル酸
エステルとしては例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル又は
(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等が挙げられる。
【0023】又有機ポリイソシアネートとしては例え
ば、トルエンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト又はイソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
【0024】多価アルコールとしては例えば、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール又はポリエステルポリオール等が
挙げられる。
【0025】 下記一般式(I)て示される酸性リン
酸化合物。
【化2】 式中、Rは CH2=CR4CO(OR5)m −基(但し、R4は水素又
はメチル基、R5は−C2H4−、−C3H6−、−CH2CH(CH3)
−、−C4H8−、−C6H12 −又は
【化3】 を示し、mは1〜10の整数を表す。)を示し、nは1
又は2の整数を表す。
【0026】この一般式(I)で示される酸性リン酸化
合物としては例えば、アシッドホスホオキシエチル(メ
タ)アクリレート、アシッドホスホオキシプロピル(メ
タ)アクリレート又はビス(2−(メタ)アクリロイル
オキシエチル)フォスフェート等が挙げられる。以上、
、、、、又はの単量体は、1種又は2種以
上を使用することができる。
【0027】又、重合性(メタ)アクリル酸誘導体以外
の重合性ビニルモノマーとしては例えば、スチレン、α
−アルキルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルエーテ
ル、ジビニルエーテル、N−ビニルピロリドン、2−ビ
ニルピリジン、若しくは、酢酸ビニル又はプロピオン酸
ビニル等のビニルエステル等が挙げられる。
【0028】更に、本発明の接着剤組成物には、重合性
ビニルモノマー以外の重合性物質を併用することができ
る。該物質としては例えば、重合性不飽和結合を有する
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、
無水イタコン酸又はシトラコン酸等のポリカルボン酸、
クロトン酸又はイソクロトン酸等のモノカルボン酸、若
しくは、炭素数6以上の重合性オレフィン系炭化水素等
が挙げられる。
【0029】この重合性ビニルモノマー以外の重合性物
質を使用する場合、その使用量は硬化速度等の点より、
使用する重合性ビニルモノマー100重量部中、30重
量部未満が好ましい。これらの1種又は2種以上を使用
することができる。
【0030】本発明で使用する(2)有機過酸化物とし
ては例えば、クメンハイドロパーオキサイド、パラメン
タンハイドロパーオキサイド、ターシャリーブチルハイ
ドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンジハイド
ロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド又はターシャリーブチル
パーオキシベンゾエート等が挙げられる。これらの中で
は反応性の点から、クメンハイドロパーオキサイドが好
ましい。
【0031】有機過酸化物の使用量は、重合性ビニルモ
ノマー100重量部に対して0.1〜20重量部が好ま
しい。0.1重量部未満では硬化速度が遅く、20重量
部を越えると貯蔵安定性が悪くなるおそれがある。
【0032】本発明で使用する(3)還元剤は、前記有
機過酸化物と反応し、ラジカルを発生する公知の還元剤
であれば使用できる。代表的な還元剤としては例えば、
第3級アミン、チオ尿素誘導体又は金属塩等が挙げられ
る。
【0033】第3級アミンとしては例えば、トリエチル
アミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン又は
N,N−ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。チオ
尿素誘導体としては例えば、2−メルカプトベンズイミ
ダゾール、メチルチオ尿素、シブチルチオ尿素、テトラ
メチルチオ尿素又はエチレンチオ尿素等が挙げられる。
金属塩としては例えば、ナフテン酸コバルト、ナフテン
酸銅又はバナジルアセチルアセトン等が挙げられる。
【0034】還元剤の使用量は重合性ビニルモノマー1
00重量部に対して0.05〜15重量部が好ましい。
0.05重量部未満では硬化速度が遅く、20重量部を越
えると未反応の還元剤が残り、接着強度が低下するおそ
れがある。
【0035】本発明で使用する(4)(メタ)アクリル
酸とは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸をいい、硬
化速度の短縮及び接着強度の向上という効果を有する。
特に金属及び耐蝕性金属酸化物被膜に覆われている被着
体の接着強度が増大するという効果を有する。
【0036】(メタ)アクリル酸の使用量は、重合性ビ
ニルモノマー100重量部に対して0.5〜20重量部
が好ましい。上記の(メタ)アクリル酸が0.5重量部
未満では硬化速度及び接着強度の増大の効果が少なく、
又20重量部を越えるとかえって接着強度が低下し、特
に耐アルカリ強度が減少するおそれがある。(メタ)ア
クリル酸の中では安全性の点からメタクリル酸が好まし
い。
【0037】本発明の接着剤組成物は、該接着剤組成物
中に水を0.02〜5重量%含有することが好ましく、
0.25〜4重量%含有することがより好ましい。上記
の水の濃度が0.02重量%未満では接着性の向上効果
が少なく、又5重量%を越えても接着性の向上効果はみ
られず、水が分離するおそれがある。
【0038】本発明で使用する水には特に制限がなく、
例えば通常得られる水、若しくは、蒸留水、イオン交換
水、脱気処理水又はこれらを精密濾過した水等の精製し
た水等がある。更にポリビニルピロリドン、ポリエチレ
ンオキサイド、アルキルセルロース類又はポリビニルア
ルコール等の高分子物質を含有する水、若しくは、界面
活性剤を含有する水等でもよい。又、水系の合成樹脂エ
マルジョンやゴムラテックス等の状態にある水でも良
い。
【0039】本発明で使用する接着剤組成物中の水の濃
度が0.02〜5重量%となるように、水の含有濃度を
調整する。接着剤組成物が二液型の場合には、第一液と
第二液を混合した液の水の濃度が0.02〜5重量%と
なるように、水の含有濃度を調整する。
【0040】接着剤組成物中に水を所定量含有させるに
は任意の方法で行なうことができるが、接着剤組成物中
へ水を添加又は脱水したりして水の量を調製する方法が
一般的である。他にも重合性ビニルモノマー、有機過酸
化物又は還元剤等の使用する物質に予め水の量を所定量
含有させておくこともできる。水を均一に含有させるた
めに、公知の攪拌機、ラインミキサー又は混合型塗布機
等を用いることができる。
【0041】本発明では剥離強度と衝撃強度を向上させ
るために、エラストマー成分を接着剤組成物に使用する
ことがてきる。エラストマー成分としては例えば、重合
性ビニルモノマーに溶解又は分散できるものが好まし
く、重合性(メタ)アクリル酸誘導体に溶解又は分散で
きるものがより好ましい。
【0042】このようなエラストマー成分としては例え
ば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブ
タジエンゴム、クロロプレンゴム又はブタジエンゴム等
の各種合成ゴム、若しくは、天然ゴム等が挙げられる。
これらの中では、重合性ビニルモノマーに対する溶解性
及び接着性の点から、アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ムが好ましい。これらのエラストマー成分は相溶性が良
ければ、1種又は2種以上を使用することができる。
【0043】本発明のエラストマー成分の使用量は、重
合性ビニルモノマー100重量部に対して5〜40重量
部であることが好ましい。5重量部未満では、粘度及び
接着性が低下するおそれがあり、40重量部を越えると
粘度が高すぎて作業上不都合が生じるおそれがある。
【0044】この他に粘度、流動性を調整する目的でメ
タクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体(MB
S)、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリウレタン、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル
−スチレン−ブタジエン共重合体、ポリメチルメタクリ
レート又は線状ポリウレタン等の熱可塑性高分子、若し
くは、微粉末シリカ等も使用することができる。
【0045】又、本発明の接着剤組成物は空気に接して
いる部分の硬化を迅速にするために各種パラフィン類を
使用することができる。パラフィン類としては例えば、
パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、カルナバ
ろう、蜜ろう、ラノリン、鯨ろう、セレシン又はカンデ
リラろう等が挙げられる。これらの中では、パラフィン
が好ましい。パラフィン類の融点は40〜100℃のも
のが好ましい。
【0046】パラフィン類の使用量は、重合性ビニルモ
ノマー100重量部に対して、0.1〜5重量部である
ことが好ましい。0.1重量部未満では、空気に接して
いる部分の硬化が悪くなるおそれがあり、5重量部を越
えると接着強度が低下するおそれがある。
【0047】更に、貯蔵安定性を改良する目的で重合禁
止剤を含む各種の酸化防止剤等を使用することができ
る。酸化防止剤としては例えば、ハイドロキノン、ハイ
ドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジターシャリ
ーブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス
(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、
トリフェニルホスファイト、フェノチアジン又はN−イ
ソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン
等が挙げられる。これらの中では、ハイドロキノンモノ
メチルエーテルが好ましい。
【0048】酸化防止剤の使用量は、重合性ビニルモノ
マー100重量部に対して、0.001〜3重量部であ
ることが好ましい。0.001重量部未満では効果がな
く、3重量部を越えると硬化強度が低下するおそれがあ
る。なお、これらの他にも所望により可塑剤、充填剤、
着色剤又は防錆剤等の既に知られている物質を使用する
こともできる。
【0049】本発明の実施態様としては例えば、二液型
の接着剤組成物として使用することが挙げられる。二液
型については、本発明の接着剤組成物の必須成分全てを
貯蔵中は混合せず、接着剤組成物を第一液及び第二液に
分け、第一液に有機過酸化物を、第二液に還元剤を別々
に貯蔵する。二液型では貯蔵安定性に優れる点で好まし
い。この場合、両液を同時に又は別々に塗布して接触、
硬化することによって、二液型の接着剤組成物として使
用できる。
【0050】別の実施態様としては、第一液及び第二液
のいずれか一方又は両方に重合性ビニルモノマー、(メ
タ)アクリル酸、水及びその他の任意の成分を予め含有
せしめ、硬化時に両者を混合することによって、一液型
の接着剤組成物として使用できる。
【0051】本発明では、接着剤組成物の硬化体によっ
て、被着体を接合又は被覆して複合体を作成する。被着
体の各種材料については、紙、木材、セラミック、ガラ
ス、陶磁器、ゴム、プラスチック、モルタル、コンクリ
ート又は金属等制限はないが、被着体が金属の場合によ
り優れた接着効果を示し、被着体が鋼の場合に最も優れ
た接着効果を示す。
【0052】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。なお、以下、各物質の使用量の単位は重量部で示
す。各物質については、次のような略号を使用した。 略号 N-220SH:アクリロニトリル−ブタジエンゴム( 日
本合成ゴム(株)製) MMA:メタクリル酸メチル 2HEMA:メタクリル酸2-ヒドロキシエチル P-56: パラフィン(mp 56℃) CHP:クメンハイドロパーオキサイド MEHQ: ハイドロキノンモノメチルエーテル ETU:エチレンチオ尿素 MA: メタクリル酸
【0053】又各種物性については、次のようにして測
定した。 〔水分濃度〕接着剤組成物の水分濃度は、微量水分測定
装置CA−03型(三菱化成工業(株))を使用して測
定した。
【0054】〔固着時間〕JIS K−6850の引張
剪断強さ試験方法に従い、鉄試験片(SPCC、100
×25×1.6mmt、接着面サンドブラスト処理)を
張り合わせて(重ね合わせ長さ12.5mm)引張剪断
強さを測定し、貼り合わせから破断荷重4kgfとなる
までの時間を固着時間として測定した。
【0055】〔剥離強度及び破壊状態〕JIS K−6
854に従い、一枚の試験片(200×25×1.2m
m、SPCC−Dの未処理)の片面に第一液を塗布し、
第二液がある場合にはもう一枚の試験片(200×25
×0.4mm、SPCC−Dの未処理)の片面に第二液
を塗布した。その後直ちに塗布面同士を重ね合わせて貼
合わせたのち、室温で24時間養生し、これを剥離強度
測定用試料とした。なお、接着剤組成物層の厚さを均一
化するため、粒径100μmのガラスビーズを微量添加
した。試料の剥離強度(単位:kg/25mm)は、温
度23℃、湿度50%の環境下で引張速度100mm/
分で測定した。剥離強度については、凝集破壊の場合は
良好な再現性を示したが、界面剥離の場合には再現性が
悪かった。
【0056】(実施例1及び比較例1)表1の使用量で
クメンハイドロパーオキサイドを除く各物質及び水(イ
オン交換水)を混合して表1に示す水分濃度の組成物の
液を調製した。その後クメンハイドロパーオキサイドを
混合してから直ちに接着し、固着時間と剥離強度を測定
した。結果を表1に併記した。
【0057】
【表1】
【0058】(実施例2〜実施例7及び比較例2〜比較
例5)表2〜表3の使用量で各物質及び水(イオン交換
水)を混合して表2〜表3に示す水分濃度の第一液と第
二液からなる接着剤組成物を調製し、固着時間と剥離強
度を測定した。結果を表2〜表3に併記した。
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】(比較例6)表4の使用量で、メタクリル
酸のかわりにマレイン酸を使用した以外は、実施例1と
同様に試験した。結果を表4に併記した。
【0062】
【表4】
【0063】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物によって、固着時
間が短く、かつ、被着体に対して剥離強度が高い接合体
が得られる。特に固着時間を短縮することにより、被着
体の接合体の生産性を向上することができ、その産業上
の有益性は極めて大きい。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)重合性ビニルモノマー、(2)有
    機過酸化物、(3)還元剤及び(4)(メタ)アクリル
    酸を含有する接着剤組成物であって、該接着剤組成物中
    に0.02〜5重量%の水を含有してなることを特徴と
    する接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 重合性ビニルモノマーが重合性(メタ)
    アクリル酸誘導体であることを特徴とする請求項1記載
    の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の接着剤組成
    物が第一液及び第二液からなる二液型接着剤組成物であ
    って、第一液が有機過酸化物を、第二液が還元剤を含有
    することを特徴とする二液型接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2又は請求項3記載の
    接着剤組成物の硬化体。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の硬化体によって被覆又は
    接合された複合体。
  6. 【請求項6】 請求項5又は請求項6記載の被着体が金
    属であることを特徴とする接合体。
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