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JPH09505988A - 1,5−D−アンヒドロフルクトース調製のためのα−1,4−グルカンリアーゼの使用 - Google Patents

1,5−D−アンヒドロフルクトース調製のためのα−1,4−グルカンリアーゼの使用

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Publication number
JPH09505988A
JPH09505988A JP7511303A JP51130395A JPH09505988A JP H09505988 A JPH09505988 A JP H09505988A JP 7511303 A JP7511303 A JP 7511303A JP 51130395 A JP51130395 A JP 51130395A JP H09505988 A JPH09505988 A JP H09505988A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
enzyme
lyase
seq
glucan
sequence
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP7511303A
Other languages
English (en)
Inventor
ユ,シュークン
ボジュセン,カーステン
マシアス クラフ,カーステン
ボジコ,マジャ
ニールセン,ジョン
マーキュセン,ジャン
マーテル イーダ エルサ クリステンセン,トーブ
Original Assignee
ダニスコ エイ/エス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from GB939321302A external-priority patent/GB9321302D0/en
Priority claimed from GB939321304A external-priority patent/GB9321304D0/en
Priority claimed from GB939321303A external-priority patent/GB9321303D0/en
Priority claimed from GB939321305A external-priority patent/GB9321305D0/en
Priority claimed from GB939321301A external-priority patent/GB9321301D0/en
Application filed by ダニスコ エイ/エス filed Critical ダニスコ エイ/エス
Publication of JPH09505988A publication Critical patent/JPH09505988A/ja
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
    • C12P19/02Monosaccharides
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    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
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Abstract

(57)【要約】 糖1,5-D-アンヒドロフルクトースの調製方法が記載される。この方法は、α-1,4-グルカンを、α-1,4-グルカンリアーゼで処理する工程を包含する。ここで、この酵素は実質的に純粋な形態で使用される。好ましい実施態様において、グルカンが、α-1,4-結合以外の結合およびα-1,4-結合に加えて結合を含有する場合、α-1,4-グルカンリアーゼが、他の結合を破壊し得る適切な試薬と協同して使用される。

Description

【発明の詳細な説明】 1,5-D-アンヒドロフルクトース調製のためのα-1,4-グルカンリアーゼの使用 本発明は酵素、特にα-1,4-グルカンリアーゼ(「GL」)の使用に関し、α-1,4- グルカンを基礎とした基質から1,5-D-アンヒドロフルクトース(「AF」)を調製す る。 本発明は糖、特に1,5-D-アンヒドロフルクトース(「AF」)を、抗酸化剤として 、特に食料品および飲料の抗酸化剤として使用することにも関する。 本発明は1,5-D-アンヒドロフルクトース(「AF」)の甘味料として、特に食料品 および飲料の甘味料として、好ましくはヒトの食料品および飲料としての使用に 関する。 FR-A-2617502およびBauteら、(Phytochemistry(1988)vol.27 No.11 pp3401- 3403)はMorchellal vulgarisにおける1,5-D-アンヒドロフルクトース(「AF」)の 見かけの酵素反応による産生について報告している。このAFの生産量は非常に少 ない。可能な酵素反応に言及しているのにもかかわらず、これらの2つの文献は 、塩基配列の情報はもちろんのこと、いかなる酵素についてのアミノ酸配列も示 していない。これらの文献は、AFが抗生物質ピロンミクロテシン(pyrone microt hecin)の調製のための前駆体になり得ることを報告する。 Yuら、(Biochimica et Biophysica Acta(1993)vol 1156 pp313-320)は紅海 藻からのGLの調製およびAFを生産するためにα-1,4-グルカンを分解するGLの使 用について報告している。このAFの生産量は非常に少ない。GL酵素に言及するの にも関わらず、この文献は同酵素をコードする塩基配列の情報はもちろんのこと その酵素についてのいかなるアミノ酸配列データも示していない。この文献はGL の供給源は藻類であることも示唆している。 代表的なα-1,4-グルカンを基礎とした基質はデンプンである。今日、デンプ ンは工業における広い使用を見出している。これは主にこれらが安価な原材料で あるからである。 デンプン分解酵素は種々のカテゴリーに分類し得る。デンプンヒドロラーゼは 、 グルコースまたはグルコースオリゴマーを生成する。デンプン分解酵素の第二の 群は、無機リン酸の存在下でデンプンからグルコース-1-リン酸を生成するホス ホリラーゼである。 AFはまた、化学的に合成されてきた(Tetrahedron Letters Vol 21 pp1429-14 32のLichtenthalerの研究を参照のこと)。しかし、この化学的合成には多くの 数の工程が含まれ、そして多量のAFを生成させない。 AFを生成させるこの化学的合成経路は、それゆえ大変高価である。 それゆえ、安価でかつ容易な方法、ならびに多量のAFを生成し得る方法でAFを 調製し得るプロセスが必要である。 さらに、抗酸化剤は代表的には、食料品などの物質に酸素がいかなる有害な影 響を及ぼすことも防止するために使用される。一般的に使用される2つの抗酸化 剤は、GRINDOX 142およびGRINDOX 1029である。これらの抗酸化剤は多くの成分 を含み、そして製造するには非常に高価である。 それゆえ、より単純でより安価な形態の抗酸化剤を有する必要がある。 さらに、甘味料はしばしば食料品および飲料の調製に使用される。しかし、多 くの甘味料は高価であり、調製が複雑である。 それゆえ、より単純でより安価な形態の甘味料を有する必要がある。 本発明では、α-1,4-グルカンを酵素α-1,4-グルカンリアーゼで処理する工程 を包含する、糖1,5-D-アンヒドロフルクトースの調製方法を提供する。ここでこ の方法は、酵素が実質的に純粋な形態で使用されることにより特徴付けられる。 好ましくは、グルカンがα-1,4-結合以外の結合、およびα-1,4-結合に加えて 結合を含有する場合、α-1,4-グルカンリアーゼを、他の結合を破壊し得る適切 な試薬(ヒドロラーゼ、好ましくはグルカノヒドロラーゼなど)と協同して使用 する。 好ましくは、グルカンは、デンプンあるいは化学的または酵素的に調製される デンプン画分である。酵素的に調製される場合は、反応はα-1,4-グルカンリア ーゼを添加する前に行われ得るか、または反応は同時に行われ得る。適切な試薬 は、補助酵素(auxiliary enzyme)であり得る。好ましい補助酵素はα-またはβ- アミラーゼである。好ましくは、脱分枝酵素が使用される。より好ましくは補助 酵素はプルラナーゼ(pullanase)またはイソアミラーゼの少なくとも1つであ る。 好ましくは、α-1,4-グルカンリアーゼは支持体に結合しているか、より好ま しくは、不溶性の形態である。 好ましくは、酵素は菌類(好ましくは、Morchella costataまたはMorchella v ulgaris)から、または菌類感染藻類(好ましくは、Gracilariopsis lemaneifor mis)から、あるいは藻類単独(好ましくはGracilariopsis lemaneiformis)か らのいずれかで単離される。 好ましくは、酵素は菌類から、または菌類感染藻類から、あるいは藻類単独か ら、この酵素によって分解されないゲルを使用して、単離および/または精製さ れる。 好ましくは、ゲルはデキストリンまたはその誘導体に基づく。 好ましくは、ゲルはシクロデキストリン、より好ましくは、β-シクロデキス トリンである。 好ましくは、酵素は配列番号1のアミノ酸配列、または配列番号2のアミノ酸 配列、または配列番号5のアミノ酸配列、または配列番号6のアミノ酸配列ある いはそれらの任意の変異体を含む。 別の好ましい実施態様では、酵素は配列番号9〜11のいずれかに示したアミノ 酸配列またはその任意の変異体を含む。 用語「その任意の変異体」は、その結果として生じる酵素がリアーゼ活性を有 するという条件で、配列からの、あるいは配列に対しての、任意の少なくとも1 アミノ酸の置換、多様性、修飾、置き換え、欠失、または付加を意味する。 好ましくは、酵素はアミロペクチンまたはデキストリンと組み合わせて使用さ れる。 好ましくは、酵素はこの酵素をコードするヌクレオチド配列の発現から得られ る。 好ましくはヌクレオチド配列はDNA配列てある。 好ましくはDNA配列は、配列番号3、または配列番号4、または配列番号7、 または配列番号8のいずれかのDNA配列に同一、または相補的、または実質的相 同性を有する、または任意の適切なコドン置換を含む配列を含む。 別の好ましい実施態様では、DNA配列は、配列番号12〜14に示す配列に同一、 または相補的、または実質的相同性を有する、または任意の適切なコドン置換を 含む、任意の配列を含む。 表現「実質的相同性」は、構造および/またはヌクレオチド成分および/また は生物学的活性に関しての相同性を含有する。 表現「任意の適正なコドン置換を含む」は、生じる酵素がリアーゼ活性を有す るという条件で、同じアミノ酸をコードする他のコドンとの任意のコドンの置き 換えまたは置換、あるいはコドンの任意の付加または削除を包含する。 他の言葉で言えば、本発明はまた、その中で少なくとも1ヌクレオチドが欠失 、置換または修飾される、あるいはその中で付加的な少なくとも1ヌクレオチド が挿入され、グルカンリアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、修飾さ れたDNA配列を含有する。好ましくは酵素は、増加したリアーゼ活性を有する。 好ましくは、デンプンは(例えば、約25%溶液までの)高濃度で使用する。 好ましくは、基質を緩衝液の存在下で酵素を用いて処理する。 より好ましくは、基質を実質的に純粋な水の存在下で酵素用いて処理する。 好ましくは、基質を補因子の非存在で酵素を用いて処理する。 本発明では、α-1,4-グルカンを酵素α-1,4-グルカンリアーゼで処理する工程 を含有する、糖1,5-D-アンヒドロフルクトースの調製方法も提供する。ここでこ の方法は、酵素が配列番号1のアミノ酸配列、または配列番号2のアミノ酸配列 、または配列番号5のアミノ酸配列、または配列番号6のアミノ酸配列、または 配列番号9〜11のアミノ酸配列のいずれか、あるいはその任意の変異体を含むこ とを特徴とする。 本発明では、本発明の方法によって調製される場合の糖1,5-D-アンヒドロフル クトースも提供される。 本発明の方法によって調製されたAFは、13C NMRにより確認され、特徴付けら れた。 本発明の方法の一つの鍵となる有利性は、糖1,5-D-アンヒドロフルクトースを 、従来よりずっと大量に、および既知のプロセスよりも比較的容易かつ安価な方 法 で調製し得るということである。例えば、糖は今やほんのごくわずかな量(例え ば、マイクログラム量)しか生成され得なかった先行技術の方法に比べて、例え ば、100g以上(例えば、500g)の収量で調製され得る。 GLにより触媒され得る代表的な反応は以下のよう要約される: 1).アミロペクチン--------------→AF + 限界デキストリン 2).アミロース------------------→AF + 限界デキストリン 3).デキストリン----------------→AF + グルコース 反応1)では、2つの生成物の比率はアミロペクチンの構造あるいはα-1,6-グ ルコシド結合のアミロペクチン分子中の分布に依存する。 反応2)および3)では、生成物の比率は基質の重合度(DP)数に依存する。反応3 では、AFとグルコースとの間の比率はDPに依存する。例えば、デキストリンが10 グルコース単位を含有する場合、AF:グルコース比は9:1である。 本発明の別の有利性は、α-1,4-結合以外の結合を含むグルカンが、実質的に 分解され得ることである(従来は、一部のみの分解が達成された)。1,5-D-アン ヒドロフルクトース前駆体の実質的な分解は1,5-D-アンヒドロフルクトースの収 量を増加に導く1つの要因である。 他の有利性は、AFは天然の基質であり、それゆえヒトへの用途のための潜在力 を有する。例えば、AFをAFデヒドラーゼによって抗生物質ミクロテシンに変換し 得る。抗生物質は食物生物保存(bio-preservation)におけるそれらの使用が知ら れており、これは食物工学では重要な領域である。しかし今日まで、AFならびに ミクロテシンの調製には数多くの不利性がある。例えば、ほんの少量しか生成さ れ得なかった。また、このプロセスには経費がかかった。 本発明は、AF、およびミクロテシンなどの他の生成物の、より多くの生産、お よびずっとより安価な生産を提供することにより、これらの問題を克服する。こ の点では、グラムからキログラム量のAFを調製可能である。 さらなる有利性は、リアーゼは4℃で少なくとも1年間は安定であり、また活 性を損なうことなく凍結乾燥し得る。 別の有利性は、リアーゼがデンプンから直接AFを生成し、そしていかなる補助 酵素の存在も必要としないということである。 別の有利性は、酵素を純水中で使用し得るということである。この結果は大変 驚くべきことである。 本発明のリアーゼの単純な特性に基づいて、AFの生産経費がグルコースの生産 経費に匹敵することが期待され得る。本発明のリアーゼが、一般に非常に高価で ある補助酵素の存在を、なんら必ずしも要求しないということが、特に有利であ る。 一般に、α-1,4-グルカンをこの酵素の基質として利用し得る。 好ましい基質として、デンプンが使用される。 好ましいプロセスでは、可溶性またはゼラチン化したデンプンまたはデンプン 加水分解物を使用する。デンプン加水分解物は化学的にも酵素的にも調製し得る 。 酵素を部分的にデンプンを分解するために使用する場合は、この酵素をリアー ゼまたは同時に添加され得る他の追加のデンプン分解試薬(例えば、酵素のグル カノヒドロラーゼ)を添加する前に添加し得る。 リアーゼはグルカンをAFに変換する。この酵素は非還元末端から基質に結合し 、還元糖だけを変換しないでおく。残ったグルコースは公知の方法により除去し 得、その方法のいくつかは本明細書に記載されている。 ここで記載した反応を使用して、純粋なAFを生成し得、また大量に生成し得る 。 一つの実施態様では、α-1,4-グルカンリアーゼを菌類感染藻類(例えばGraci lariopsis lemaneiformis)からβ-シクロデキストリンSepharoseでのアフィニ ティークロマトグラフィー、Mono Q HR 5/5でのイオン交換クロマトグラフィー 、およびSuperose 12カラムでのゲル濾過によって精製する。精製した酵素はα- 1,4-グルカンから1,5-D-アンヒドロフルクトースを生成する。 菌類感染Gracilariopsis lemaneiformisから単離した菌類のリアーゼは、アミ ロペクチンを使用した場合、3.5〜7.5の至適pH、50℃の至適温度、および3.9のp Iを有することで特徴付けられる。 別の実施態様では、α-1,4-グルカンリアーゼを菌類Morchella costataからβ -シクロデキストリンSepharoseでのアフィニティークロマトグラフィー、Mono Q HR 5/5でのイオン交換クロマトグラフィー、およびSuperose 12カラムでのゲル 濾過によって精製する。精製した酵素は、α-1,4-グルカンから1,5-D-アンヒド ロフルクトースを生成する。 この菌類のリアーゼは、3〜9のpH勾配を有するゲルでの等電点電気泳動で測 定したところ、5.4付近のpIを示す。8〜25%の勾配を有するゲルでのSDS-PAGEに より測定したところ、分子量は110kDaであった。この酵素はpH5〜7の範囲で至 適なpHを示した。至適温度は30〜45℃の間であることが見出された。 別の実施態様では、α-1,4-グルカンリアーゼは菌類Morchella vulgarisから β-シクロデキストリンSepharoseでのアフィニティークロマトグラフィー、Mono Q HR 5/5でのイオン交換クロマトグラフィー、およびSuperose 12カラムでのゲ ル濾過によって精製する。精製された酵素は、α-1,4-グルカンから1,5-D-アン ヒドロフルクトースを生成する。 別の実施態様では、α-1,4-グルカンリアーゼは藻類(例えばGracilariopsis lemaneiformis)からβ-シクロデキストリンSepharoseでのアフィニティークロ マトグラフィー、Mono Q HR 5/5でのイオン交換クロマトグラフィーおよびSuper ose 12カラムでのゲル濾過によって精製する。精製された酵素はα-1,4-グルカ ンから1,5-D-アンヒドロフルクトースを生成する。 本発明によるいくつかのGL酵素についての、リアーゼ触媒反応の代表的な至適 pHおよび温度は以下の通りである: 本発明の酵素はアミロースおよびアミロペクチンを1,5-アンヒドロフルクトー スに変換する。 試験したマルトサッカリドの中で、本発明者らはこのリアーゼがマルトースに 対して低い活性を示し、マルトトリオースおよびマルトヘプタオースに対してよ り低い活性を示し、マルトテトラオースおよびマルトペンタオースに最高の活性 を示すことを見出した。この酵素は、これらのマルトサッカリドについては10 m g/mlの濃度までは基質阻害を示さなかった。 それぞれの好ましい供給源由来の酵素は、配列決定し、アミノ酸の配列を後に 示した。この酵素をコードするDNA配列も後に示した。 それゆえ本発明は、新規なデンプン分解酵素(すなわち新規なα-1,4-グルカ ンリアーゼ)について記載する。これは初めて精製され、特徴付けられた酵素で ある。 上述したように、本発明はAFのいくつかの特定の使用にも関する。 特に、本発明は1,5-D-アンヒドロフルクトース(「AF」)を、、抗酸化剤として 、特に食料品および飲料の抗酸化剤として使用することにも関する。 それゆえ、本発明では、1,5-D-アンヒドロフルクトース(「AF」)の抗酸化剤と しての使用が提供される。 好ましくは、AFは食用物質であるか、または食用物質中で使用される。 好ましくは、AFは食料品または飲料中で、あるいは食料品または飲料として使 用される。 好ましくは、AFは他の抗酸化剤と組み合わせて使用する。 好ましくは、AFは本発明の方法に従って調製される。 抗酸化剤としてAFを使用することの主な有利性は、これが天然の産物であるこ と、代謝されないこと、製造が容易であること、可溶性であること、そして一般 に無毒であることである。 好ましい実施態様では、それゆえ本発明は、食物および非食物目的のために魅 力的な水溶性の抗酸化剤として使用し得る、純粋なAFを酵素的に調製することに 関する。適用例において、食物調製における抗酸化剤としてのAFの使用を示す。 付随の実施例において、AFが既知の高品質な市販の食物抗酸化剤に匹敵するこ とが理解される。 非食物の例は、重合化学でのポリマー合成時の酸素除去剤としての使用を包含 する。また、AFは生分解性プラスチックの合成に使用し得る。 実験は、AFが有効な還元剤(抗酸化剤)であり得ることを示した。なぜならAF は3,5-ジニトロサリチル酸を3-アミノ-5-ニトロサリチル酸に容易に還元し得る からである。 AFは天然の基質であり、それゆえ受容可能な抗酸化剤として使用される莫大な 潜在性を有する。AFは、AFデヒドラーゼによって抗生物質ミクロテシンに変換さ れ得る。抗生物質は、食物生物工学の重要な分野である食物生物保存におけるそ の使用が知られている。 別の局面では、本発明はまた、1,5-D-アンヒドロフルクトースの甘味料として の、特に食料品および飲料、好ましくはヒトの食料品および飲料の甘味料として の使用に関する。 それゆえ、本発明のこの局面では、1,5-D-アンヒドロフルクトースの甘味料と しての使用が提供される。 好ましくは、AFはヒトの食料品および飲料として、あるいはヒトの食料品およ び飲料中で使用される。 AFは、5%溶液または100mg/kgから500mg/kgなどの所望の量で使用され得る。 AFを甘味料として用いる有利性は、これが天然の産物であるということ、一般 に無毒であること、水溶性であること、代謝されないこと、および生成が容易で あることである。 それゆえ本発明はまた、甘味料としてのAFの新規な適用に関する。 好ましくは、AFは本発明の方法によって調製される。 本発明のさらなる局面は以下を包含する: 菌類感染藻類、菌類、または藻類単独から酵素を単離することを含有する酵素 α-1,4-グルカンリアーゼ(GL)の調製方法; 配列番号1、または配列番号2、または配列番号5、または配列番号6のアミ ノ酸配列、あるいはそれらの任意の変異体を含む酵素。 配列番号9、または配列番号10、または配列番号11のアミノ酸配列、あるいは それらの任意の変異体を含む酵素; 酵素α-1,4-グルカンリアーゼをコードするヌクレオチド配列、好ましくは、 ここでその配列が自然環境に存在しない(すなわち、この酵素を発現し得る細胞 生物のゲノムの一部を形成しない)、好ましくは、ここでヌクレオチド配列はDN A配列である; DNA配列が配列番号3、または配列番号4、または配列番号7、または配列番 号8のいずれかに同一である、または相補的である、または実質的相同性を有す る、または任意の適切なコドン置換を含む配列を少なくとも含むヌクレオチド配 列、好ましくはここでこの配列が単離された形態である; DNA配列が配列番号12、または配列番号13、または配列番号14のいずれかに同 一である、または相補的である、または実質的相同性を有する、または任意の適 切なコドン置換を含む配列を少なくとも含むヌクレオチド配列、好ましくはここ でこの配列が単離された形態である;および、 酵素(好ましくはGL)を精製するためのβ−シクロデキストリンの使用。 本発明の他の好ましい実施態様は、以下のいずれかを含む:本明細書に記載の DNA配列を導入する結果としてAFを生産する能力を有する形質転換された宿主生 物;微生物である形質転換された宿主生物、好ましくは宿主生物は、細菌、糸状 菌、菌類および酵母からなる群から選択され;好ましくは宿主生物は、Saccharo myces,Kluyveromyces,Aspergillus,Trichoderma Hansenula,Pichia,Bacillus St reptomyces,Eschericia(例えば、Aspergillus oryzae,Saccharomyces cerevis iae,bacillus sublilis,Bacillus amyloliquefascien,Eschericia coli)か らなる群から選択され;糖1,5-D-アンヒドロフルクトースの調製方法、この方法 は酵素α-1,4-グルカンリアーゼをコードするヌクレオチド配列を発現する形質 転換された宿主生物の使用を含み、好ましくはヌクレオチド配列はDNA配列であ り、好ましくはDNA配列は本明細書に記載の配列の1つである;本明細書に記載 のヌクレオチド配列を取り込んだベクター、好ましくはベクターは複製ベクター であり、好ましくはベクターはプロモーター配列から下流のヌクレオチド配列を 含有している発現ベクターであり、好ましくはこのベクターは(耐性マーカーな どの)マーカーを含有している;そのようなベクターで形質転換された細胞生物 または細胞株;産物α-1,4-グルカンリアーゼあるいは同酵素をコードする任意 のヌクレオチド配列または一部分を生産する方法であり、この方法はそのような ベクターで形質転換されたそのような生物(または細胞株由来の細胞)を培養す る工程、および産物を回収する工程を含有する。 特にこの発現系では、酵素は、好ましくは精製を容易にするように分泌される べきである。そのために成熟酵素をコードするDNAを、選択した宿主由来のシグ ナル配列、プロモーターおよびターミネーターに融合させる。 Aspergillus nigerにおける発現のため、gpdA(Aspergills nidulansのグリセ ルアルデヒド-3-ホスフェートデヒドロゲナーゼ遺伝子由来)プロモーターおよび シグナル配列を成熟リアーゼをコードするDNA(例えば配列番号3または配列番号 4)の5'末端に融合する。A.nigerのtrpC遺伝子のターミネーター配列をその遺 伝子の3'末端におく(Punt,P.J.ら、(1991):J.Biotech.17,19-34)。この構築物 をE.coliのための複製オリジンおよび選択オリジンならびにA.nigerのための選 択マーカーを含むベクターに挿入する。A.nigerのための選択マーカーの例とし ては、amdS遺伝子、argB遺伝子、pyrG遺伝子、hygB遺伝子、BmlR遺伝子などがあ り、すべて形質転換体の選択に用いられてきた。このプラスミドをA.nigerに形 質転換し得、そして成熟リアーゼを形質転換体の培養液中から回収し得る。最後 に、この構築物を、培養液中でのリアーゼのタンパク質分解を減少されるめにプ ロテアーゼ欠損株に形質転換し得る(Archer D.B.ら、(1992):Biotechnol.Lett. 14,357-362)。 宿主としてAspergillus nigerのかわりに、それらについて良好な発現系が公 知である、以下のような他の工業的に重要な微生物を使用し得る;Aspergillus oryzae,Aspergillus sp.,Trichoderma sp.,Saccharomyces cerevisiae,Kluyv eromyces sp.,Hansenula sp.,Pichia sp.,Bacillus subtilis,B.amylolique faciens,Bacillus sp.,Streptomyces sp.,またはE.coli。 以下の試料をブダペスト条約に従い承認された寄託機関であるThe National C ollections of Industrial and Marine Bacteria Limited(NCIMB)、23 St.Ma char Drive,Aberdeen,Scotland,United Kingdom,AB2 1RYに1994年6月20日に 寄託した: プラスミドpGL1保有E.coli(NCIMB 40652)-[参考DH5α-pGL1];および プラスミドpGL2保有E.coli(NCIMB 40653)-[参考DH5α-pGL2]。 以下の試料はブダペスト条約に従い承認された寄託機関であるThe Culture Co llection of Algae and Protozoa(CCAP)、Dunstaffnage Marine Laboratory PO Box 3,Oban,Argyll,Scotland,United Kingdom,PA34 4ADに1994年10月11日 に寄託の承認がされた。 菌類感染Gracilariopsis lemaneiformis(CCAP 1373/1)−[参考GLQ-1(Qingd ao)]。 このように、本発明の高度に好ましい実施態様は、寄託物NCIMB 40652または 寄託物NCIMB 40653の対象であるプラスミドに存在するGLコード配列の発現によ り取得し得るGL酵素;および寄託物CCAP 1371/1の対象である菌類感染藻類から 取得し得るGL酵素を包含する。 以下の試料をブダペスト条約に従い承認された寄託機関であるThe National C ollections of Industrial and Marine Bacteria Limited(NCIMB)、23 St.Ma char Drive,Aberdeen,Scotland,United Kingdom,AB2 1RYに1994年10月3日 に寄託した: プラスミドpMC保有E.coli(NCIMB 40687)-[参考DH5α-pMC]; プラスミドpMV1保有E.coli(NCIMB 40688)-[参考DH5α-pMV1];および プラスミドpMV2保有E.coli(NCIMB 40689)-[参考DH5α-pMV2]。 プラスミドpMCは、Morchella costataから作製されたゲノムライブラリーから 単離された4.1 kbのフラグメントを含有するpBluescript II KSである。このフ ラグメントはα-1,4-グルカンリアーゼをコードする遺伝子を含有する。 プラスミドpMV1は、Morchella vulgarisから作製されたゲノムライブラリーか ら単離された2.45 kbのフラグメントを含有するpBluescript II KSである。この フラグメントはα-1,4-グルカンリアーゼをコードする遺伝子の5'末端を含有す る。 プラスミドMV2は、Morchella vulgarisから作製されたゲノムライブラリーか ら単離された3.1 kbのフラグメントを含有するpPUC19である。このフラグメント はα-1,4-グルカンリアーゼをコードする遺伝子の3'末端を含有する。 以下の考察において、MCはMorchella costataを表し、MVはMorchella vulgari sを表す。 言及したように、Morchella vulgaris由来のGLコード配列は,2つのプラスミ ドに含有された。図15を参考にすると、pMV1は454位から2902位までのヌクレオ チドを含有する;そして、pMV2は2897位から(これを含む)下流のヌクレオチド を含有する。図12および13を参考にすると、コード配列を結合するために、pMV2 を制限酵素EcoRIおよびBamHIで消化し、次に目的のフラグメントを制限酵素EcoR IおよびBamHIで消化したpMV1に挿入し得る。 このように、本発明の高度に好ましい実施態様は、寄託物NCIMB 40687または 寄託物NCIMB 40688および寄託物NCIMB 40689の対象であるプラスミドに存在する GLコード配列の発現により取得し得るGL酵素を包含する。 以下の試料はまたブダペスト条約に従い承認された寄託機関であるThe Cultur e Collection of Algae and Protozoa(CCAP)、Dunstaffnage Marine Laboratory PO Box 3,Oban,Argyll,Scotland,United Kingdom,PA34 4ADに1994年10月1 1日に寄託の承認がされた。 菌類感染Gracilariopsis lemaneiformis(CCAP 1373/2)−[GLSC-1(Californi a)]。 このように、本発明の高度に好ましい実施態様は、寄託物CCAP 1373/2の対象 である藻類から取得し得るGL酵素を包含する。 本発明はここで実施例によってのみ記載される。 以下の実施例において、添付する以下の図に言及する: 図1は、染色した菌類感染藻類を示す; 図2は、染色した菌類感染藻類を示す; 図3は、菌類菌糸の切片を示す; 図4は、菌類感染藻類の切片を示す; 図5は、菌類感染藻類の切片を示す; 図6は、pGL1のプラスミド地図を示す; 図7は、pGL2のプラスミド地図を示す; 図8は、配列番号3として表されるアミノ酸配列を示し、配列決定したペプチ ドフラグメントの位置を示す; 図9は、配列番号1と配列番号2とのアライメント(alignment)を示す; 図10は、顕微鏡写真である。 図11は、pMCのプラスミド地図を示す; 図12は、pMV1のプラスミド地図を示す; 図13は、pMV2のプラスミド地図を示す; 図14は、Morchella costataから得られたゲノムDNAのGLコード配列ならびに5' および3'の非翻訳領域を示す; 図15は、Morchella vulgarisから得られたゲノムDNAのGLコード配列ならびに5 'および3'非翻訳領域を示す; 図16は、Morchella costataおよびMorchella vulgaris由来のGLコード配列な らびに非翻訳領域の比較を示す; 図17は、配列番号5として表されるアミノ酸配列を示し、配列決定したペプチ ドフラグメントの位置を示す; 図18は、配列番号6として表されるアミノ酸配列を示し、配列決定したペプチ ドフラグメントの位置を示す; 図19は、AFの存在または非存在での酸素消費のグラフを示す;そして、 図20はTLCプレートを示す。 より詳細には、図1は、Gracilariopsis lemaneiformisの上部および下部での 菌類を表すCalcoflour White染色を示す(108×および294×)。 図2は、菌類を有するGracilariopsis lemaneiformisのPAS/Anilinblue Black 染色を示す。菌類は顕著により高い炭水化物を含有する。 図3は、藻類細胞の厚い壁(w)間で成長する二つの薄い壁の菌類菌糸(f)の 縦方向で表面付近の切片を示す顕微鏡写真である。藻類のクロロプラスト中のチ ラコイド膜に留意(矢印)。 図4は、クローン2プローブを用いたアンチセンス検出(上列)が、次の切片 のCalcoflour White染色(下列)により示される菌類に、限定されるようである ことを示す(46×および108×)。 図5は、クローン2プローブを用いた強いアンチセンス検出がGracilariopsis lemaneiformis内の菌類上に見出されたことを示す(294×)。 図6は、プラスミドpGL1の地図を示す。これは菌類に感染したGracilariopsis lemaneiformisから作製したゲノムライブラリーから単離した3.8kbのフラグメ ントを含有するpBluescript II KSである。このフラグメントはα-1,4-グルカン リアーゼをコードする遺伝子を含有する。 図7は、プラスミドpGL2の地図を示す。これは菌類に感染したGracilariopsis lemaneiformisから作製したゲノムライブラリーから単離した3.6kbのフラグメ ントを含有するpBluescript II SKである。このフラグメントはα-1,4-グルカン リアーゼをコードする遺伝子を含有する。 図9は、配列番号1(GL1)と配列番号2(GL2)とのアライメントを示す。GL 1の総残基数は1088であり;GL2の総残基数は1091である。比較をするにあたって 構造-遺伝子的マトリックス(structure-genetic matrix)を用いた(Open gap cost:10; Unit gap cost:2)図9中で、並べた二つの残基が同一であることを示 す記号は「:」であり;並べた二つの残基が類似であることを示す記号は「.」で ある。「類似である」といわれるアミノ酸はA,S,T; D,E; N,Q; R,K; I,L,M,V; F ,Y,Wである。全体で、同一が845アミノ酸(すなわち77.67%)存在し;類似が60 アミノ酸(5.51%)存在する。GL1に挿入したギャップの数は3であり、GL2に挿 入したギャップの数は2である。 図10は、藻類の壁(W)間で成長した菌糸(f)の顕微鏡写真である。藻類細胞 中の紅藻デンプン(s)およびチラコイド(矢印)の粒子に留意のこと。 図14において、総塩基数は4726であり、DNA配列組成は:1336A;1070C;105 1G;1269Tである。ATG開始コドンを太字で示す。イントロンには下線を付す。 終止コドンを斜体で示す。 図15において、総塩基数は4670であり、DNA配列組成物は:1253A;1072C;1 080G;1265Tである。ATG開始コドンを太字で示す。イントロンには下線を付す 。終止コドンを斜体で示す。 図16において、二つの並べられた配列は、MC(総残基数1066)およびMV(総残基 数1070)から得られた配列である。使用した比較マトリックス(comparison matri x)は、構造−遺伝的マトリックス(structure-genetic matrix)である(Open gap cost:10;Unit gap cost:2)。図中、二つの並んだ残基が同一であることを示 す記号は「:」である。二つの並んだ残基が類似であることを示す記号は「.」 である。「類似」であるといわれるアミノ酸は:A,S,T;D,E;N,Q;R,K;I,L,M,V;F, Y,Wである。全体では、:同一:920(86.30%);類似:51(4.78%)である。MCに挿入 されたギャップの数は1であり、MVに挿入されたギャップの数は1である。 付属の配列リストにおいて:配列番号5は、Morchella costataから得られたG Lのアミノ酸配列である;配列番号6は、Morchella vulgarisから得られたGLの アミノ酸配列である;配列番号7は、Morchella costataから得られたGLのヌク レオチド配列である;配列番号8は、Morchella vulgarisから得られたGLのヌク レオチド配列である。 配列番号5においては総残基数は1066である。GL酵素は以下のアミノ酸組成を 有する: 配列番号6においては総残基数は1070である。GL酵素は以下のアミノ酸組成を 有する: 実験 1可溶性酵素系: 1.1.菌類感染Gracilariopsis lemaneiformisから単離したリアーゼの安定性およ び活性に及ぼすpHの影響 二つの緩衝系、すなわちHOAcおよびNaOAc、ならびにクエン酸ナトリウム(ク エン酸を5mMの濃度で)、37℃で試験した。試験したpHの範囲は、pH3からpH5.2 であった。このリアーゼは、3.6と4.2との間のpH範囲で最大の活性を示した。pH 3では、この酵素の安定性および活性は約90%減少した。pH5.2では活性は約64% 減少した。しかしこの酵素は、このpHではpH3に比較してかなり安定であり、pH 5.2で得られたAFの収量はpH3.8で得られたAFの収量の75%であった。HOAcおよびN aOAc緩衝液においての方がクエン酸緩衝液よりもいくぶんAFの収量が高かった。 これは、AFのアッセイ法における二つの緩衝液(AFアッセイ混合液中、最終濃度 は125μM)のいかなる異なった影響によるものではない。 1.2.リアーゼの活性および安定性に及ぼす温度の影響。 この実験は最適pH範囲で行った。25℃ではAFの生産は少なくとも9日間まで直 線的であった。このことは、9日以内ではリアーゼの活性および安定性の損失が なっかたことを示す。温度が上昇するにつれて、酵素の安定性は減少した。 この酵素の活性の、以下の温度での半減期は以下の通りであった。 30℃ 5日 37℃ 2.5日 40℃ 1日以下 50℃ 1日以下 1.3.このリアーゼの安定性およびAFの収量に及ぼす基質濃度の影響 アミロペクチンおよびデキストリンはリアーゼに対して安定化する効果を有す ることが観察されたが、最も小さな基質であるマルトースではこのような効果を 有さなかった。このことは可溶性酵素系および固定化酵素系の両方について証明 された。 AFの収量は、アミロペクチンの濃度が25%まで増加するにつれて増加した。デ キストリンの場合は、濃度が30%を越えると、AFの収量は減少した(30%,40%およ び50%を試験した)。 1.4.リアーゼの活性化および不活性化 活性化のために金属イオンは必要でないことが見出され、この酵素に触媒され る反応は驚くほど純水中で進行し得た。反応混合液にEDTAを20mMまで添加して も活性にはほとんど影響がないという事実は、明らかに本発明によるこのリアー ゼ酵素の活性には、金属イオンが必要でないということを示す。 このことは、AFの精製工程で、水を反応媒体とする場合は、反応系から塩を除 去するイオン交換クロマトグラフィーの工程を省き得ることを意味する。しかし 、反応混合液にNaClを0.85%(0.145 M)の濃度で含有すると、AFの収量を1倍まで 増加し得る。 1.5.基質特異性 可溶化デンプンは、デンプンの濃度が高くなる場合、冷却するにつれて固いゲ ルを形成する傾向がある。それゆえ、このα-1,4-グルカンリアーゼの基質とし て部分分解したデンプンを利用することは有利である。 M.costataから単離した1,4-グルカンリアーゼの、異なるオリゴサッカリドに 対する特異性を試験した。オリゴサッカリドは、マルトース(G2)、マルトトリオ ース(G3)、マルトテトラオース(G4)、マルトペンタオース(G5)、マルトヘキサオ ース(G6)、およびマルトヘプタオース(G7)であった。これらのオリゴサッカリド は水に8mg/mlの濃度で溶解した。この酵素アッセイは、150μlのG2/G3/G4/G5/G 6/G7の基質、120μlの0.1 M MES pH6.3および30μlの精製した酵素を含有した。 反応混合液は30℃で60分間インキュベートした。後に、反応を3分間煮沸して停 止させ、900μlの無水エタノールを加えて沈殿させた。4℃で20,000×gで5分間 遠心分離した後、上清を新しいエッペンドルフチューブに移し、凍結乾燥した。 凍結乾燥させた試料を1000μlのH2Oに溶解し、25μlの試料をDionex HPLCにロ ードする前に0.22μm Milliporeフィルターで濾過した。 1.7.HPLC 分析手順 分析は、GPM-2ポンプおよびPED検出器(パルス電流検出モード(pulse-amperom etric detection mode)で使用した)からなるDionex 4500iクロマトグラフィー システムで行った。 陰イオン交換カラムはDionexのCarboPac PA-100(4×250mm)およびCarboPac PA -100ガードカラム(3×25mm)であった。 溶離剤は200mM水酸化ナトリウム(A)、500mM酢酸ナトリウム(B)および18 Mオー ムの脱イオン水(C)であった。ポンプは方法番号1および方法番号2である2つ の異なった方式でプログラムした。 方法番号 1: 方法番号 2: 標準品: グルコース、マルトース、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペ ンタオース、マルトヘキサオース、およびマルトヘプタオース(すべてSigma) 、ならびに1,5-アンヒドロフルクトースを標準品として用いた。すべての化合物 を18 Mオームの脱イオン水に溶解し、使用前に0.22μm Milliporeフィルターで 濾過した。 1.7.結果: 分析により、M.costataから単離した精製酵素は、実際に1,5-アンヒドロフル クトース形成のためにマルトオリゴサッカリドを基質1として利用し得るという ことが示される。 マルトースを基質として使用した場合、1,5-アンヒドロフルクトースはほとん ど全く形成されなかったが、他のマルトオリゴサッカリド(G3-G7)を使用した場 合、多量のこの化合物が生成された。 より長いマルトオリゴサッカリドを使用した場合、より多量の1,5-アンヒドロ フルクトースが得られたということが明らかである。 この観察は、リアーゼが基質の非還元末端側から1,5-アンヒドロフルクトース を生成し、末端のグルコース分子のみを変化させないという理論と、良好に完全 に対応している。 1.8.AFの形成 M.costata由来のα-1,4-グルカンリアーゼは、デンプンを最終生成物の1,5-ア ンヒドロフルクトースに加水分解する。最終生成物は方法2のHPLCで示された。 酵素アッセイは500μlのアミロペクチン(20mg/ml、水に溶解)、400μlの0.1 M M ES pH6.3および100μlの精製した酵素を含有した。反応混合液を30℃でインキュ ベートし、インキュベーションの30分または120分後に煮沸して反応を停止させ た。高分子量のオリゴサッカリドを3倍量の無水エタノールを加えて沈殿させ、 試料を前述のように遠心分離して凍結乾燥した。試料を125μl H2Oに溶解し、そ のうち25μlをHPLCカラムにのせた。 HPLCの溶出プロフィールは、M.costata由来のα-1,4-グルカンリアーゼが、デ ンプンの加水分解により1,5-アンヒドロフルクトースを生成することを明らかに 示す。インキュベーション30分後および120分後に等しい量の1,5-アンヒドロフ ルクトースが見出され、このことはこの酵素の活性が、最終生成物である1,5-ア ンヒドロフルクトースにより阻害されないことを示す。 この方法で調製されたAFの13C NMRスペクトル(水)は、以下の信号を生じさ せる1つの主要な形態をとることを示す:δ 93.5(カルテット(quart),C-2),81. 5(CH,C-5),77.7(CH,C-3),72.6(CH2,C-1),69.8(CH,C-4),62.0(CH2,C-6)。帰属はH -H、C-HおよびC-H 2D相関スペクトルに基づいた。 1.6.リアーゼのプルラナーゼおよびイソアミラーゼとの協同作用の影響 表1に見られるように、反応混合液にプルラナーゼを含有すると、基質として 可溶性デンプンを使用するかアミロペクチンを使用するかに依存して、AFの収量 が約15〜23%明らかに増加した。 反応混合液は、示したように0.3mlの水中の2%バレイショアミロペクチン(Sigm a)または0.3mlの2%可溶性デンプン(Merck)、2μlのリアーゼならびに0.36単位 プルラナーゼ(BM)を含有していた。 反応は30℃で1日行った。反応終了時に、試料をAFおよびGlcの分析に用いた 。 イソアミラーゼの場合は、このリアーゼの至適pHがPseudomonasのイソアミラ ーゼの至適pH(pH3.0〜4.5)と重なるので有利である。しかし、問題はイソアミラ ーゼが過剰量の長鎖アミロースを生成することである。過剰量の長鎖アミロース は溶液中で沈殿し、それゆえもはやリアーゼの基質としては適切ではない。リア ーゼのイソアミラーゼとの協同作用は、アミロースの鎖が長すぎない場合、効率 的であると期待され得る。 2.固定化酵素系 スクシンイミド活性化Sepharose(Affigel 15ゲル,Bio-Rad)およびグルタルア ルデヒド活性化シリカゲル(BM)を使用して、リアーゼの固定化を達成した。Affi gel 15ゲルに固定化した後のリアーゼ活性の回収は40%〜50%の間であった。固定 化後にまだ活性であるが、立体障害のため(特にデンプンのような巨大分子の場 合に)、基質に接近し得ないリアーゼもいくらか存在し得る。工業で使用される 固定化酵素は、通常50%付近の活性回収を有する。 Affigel 15ゲル固定化リアーゼについての最も興味深いことは、pH5.5で安定 性が大きく向上することである。カラムをこのpHで操作する場合、安定性は少な くとも16日間の長さであった。プルラナーゼの至適pHがpH5.5付近であることを 考慮すると、安定性におけるpHの変動は大変重要である。このことは、リアーゼ およびプルラナーゼが同じ物理化学的環境で同じ反応器で、効率的に協同作用す るための必要条件である。可溶性のリアーゼは、3.6と4.2との間の至適pHを有し 、このpH範囲ではプルラナーゼはほとんどあるいは全く活性を示さない。 シリカゲル固定化リアーゼでは、活性回収は非常に高く、80〜100%付近であっ た。しかし、シリカゲル固定化酵素は、カラムをpH3.8あるいはpH5.5のいずれで 操作しても安定でなかった。いくらかのリアーゼがシリカゲルビーズの表面に吸 着していて、カラムを洗浄するたびにシリカゲルから徐々に放出された可能性が ある。それゆえ、高い回収率とカラム活性の減少に寄与しているのは吸着したリ アーゼであり得る。 3.AFの精製 3.1.リアーゼ−アミロペクチン/可溶性デンプン系 この系では、反応系は反応終了時に、AF、限界デキストリン、リアーゼ、およ び緩衝塩を含有した。AFは巨大分子(限界デキストリンおよびリアーゼ)からエ タノール沈殿(最終濃度50%)により分離した。沈殿されない低分子量のアミロ ペクチンは、Amicon YM3膜(カットオフ3,000)をウルトラフィルトレーションし て分離した。エタノールは、ロータリーエバポレーター内で40℃で蒸発させた。 緩衝塩を、混合イオン交換剤によりAFから除去した。精製した固体のAFは、凍結 乾燥によって得られた。 3.2.リアーゼ−プルラナーゼ/アミロペクチン/可溶性デンプン系。 この系では、最終産物は、AFおよびグルコースである。少なくとも実質的に純 粋なAFの試料を調製する場合は、副生成物であるグルコースを除去しなければな らない。これは酵素法で達成し得る。最初にグルコースは、グルコースオキシダ ーゼによってグルコン酸および過酸化水素に変換される。 形成されたH2O2を除去するためにカタラーゼが必要である。H2O2はAFを酸化し て現時点では構造が未知の2つの化合物にする。AF調製の際の他の夾雑物は、AF の酸化生成物である。AFは空気中の程度の酸素によって、特に高温、高濃度のAF 、および長時間の曝露において、徐々に酸化され得ることが観察された。 グルコン酸はイオン交換クロマトグラフィーによって緩衝塩とともに除去され た。 この系では、低分子量のアミロペクチン分子は、あるいはウルトラフィルトレ ーションを使用する代わりに、アミログルコシダーゼによって加水分解され得る 。 3.3.AFの純度の確認 AF調製物の純度を、TLC、Dionex、およびNMRによって確認した。 3.4.アンヒドロフルクトースの酸化防止活性の分析 電気化学的酸素消費:方法 AFの活性を、メチルリノレートエマルジョンにおいて、JorgensenおよびSkibs ted(Z.Lebensm.Unters.Forsch.(1993)196:423-429)記載を以下のように若干 変更して検討した:pH=5.8の5.0mMリン酸緩衝水溶中の液および乳化剤としての0 .2 w/w % Tween 20中の、1.33 mMメチルリノレートエマルジョン5.00 mlに、AF を以下の濃度で加えた:0、15、146、および680μM。この系の酸化は、 最終濃度0.26 mMの50μl 0.26 Mメトミオグロビン(MMb)を添加することにより開 始した。反応開始直後、試料を恒温化した(25.0±0.1℃)70μlの閉鎖セルに注入 し、系に酸素が拡散することを効果的に防いだ。酸素消費は、PCデータ収集プロ グラムに連結したClark電極で測定した。相対的な酸素濃度(%)を、30秒ごとに記 録した。結果 異なった試料についての酸素消費量に対応する曲線を、図19に例示する。AFを 添加しなかった試料については、酸素消費量における相対的減少が、試料を注入 した直後に見られる。AFを含有する試料については、曲線が急に出現して酸素濃 度が減少する前に、遅延相(lag-phase)が観察される。遅延相の後、AFを添加し ない試料に比較してわずかな酸素消費速度の減少が観察される。最も多量のAFを 含む試料が、最も長い遅延相を有するという傾向が観察される。なお、酸素消費 速度はこれらの試料ではより低いので、これは対照(0μM)の傾斜角と比較して、 より小さな傾斜角の曲線により見られる。 ESR分析方法 ヒドロキシラジカルを、H2O2(0.17 mM)およびFeSO4(4.8μM)を用いてフェント ン反応によって生成した。生成したラジカルを5,5-ジメチル-1-ピロリン N-オキ シド(DMPO,9.7mM)によって捕集した。AFを1.3mMおよび6.3mMの濃度で添加した。 ローズマリー(Rosmarinus officinalis L.)の水溶性抽出物を0.25mg/mlの濃度( グラムで、1.26mMのAFに相当する)で分析した。測定は、以下のような分光光度 計の設定で、120秒に室温(20±1℃)で行い、300秒後に同一の反応混合液につい て繰り返した:中心磁場(center field)3475.60 G;掃引幅 55 G;マイクロ波出力 20 mW;変調周波数100 kHz;変調幅 1.01 G;受信増幅比 1.00・105;変換時間81.92 ms時間定数163.84 msおよび掃引時間83.89s。結果 生成されたヒドロキシラジカルをDMPOによって捕集した。スピンアダクト(spin adduct)は特徴的な1:2:2:1 ESRスペクトルを生じさせる。スペクトルのピー ク高さは、生じたスピンダクトの量に比例する。DMPOおよびAF両方の添加は、ス ピントラップとAFとの間での競合を生じさせる。ピーク高さの減少は、AFの良好 な捕捉活性(scavenging activity)を示す。 1.3mM AFの濃度では、ヒドロキシラジカルの捕捉活性は見られなかったが、6. 3mM AFでは、ピーク高さが減少し、これは生成されたヒドロキシラジカルの一部 がAFにより捕捉されることを示す。 4.抗酸化剤としてのAFの使用 実施例 4.150%マヨネーズにおける抗酸化剤としてのAFの使用 50%マヨネーズは、料理店および小売商の両方で、サラダ、オープンサンドな どに使用される。50%マヨネーズは低油含有であるので、低カロリー使用に適切 である。 代表的なマヨネーズの組成は以下の通り: 大豆油 50.0% タラゴン酢 4.0% 卵黄 3.5% 砂糖 3.0% 塩 1.0% ソルビン酸カリウム 0.1% 水 35.2% MAYODAN 602 3.0% レモン香料 10251 0.2% MAYODAN 602は、良質で安定な油の分散および要求される粘性を確保し、それ ゆえ50%マヨネーズに長い貯蔵期間を提供する。。 香料 10251は、マヨネーズに新鮮なレモンの風味を与える天然のレモン香料で ある。 代表的なマヨネーズは以下の方法で調製される: 1)MAYODAN 602、砂糖、および塩を乾燥混合する。粉末1対油2の割合で油中 に分散させる。 2)香料およびソルビン酸カリウムを水に加え、Korumaミキサーに注ぐ。1)を加 える。 3)卵黄を加える。 4)減圧下で連続的に油を加える。 5)油の2/3を(ゆっくり)加えた後、タラゴン酢を残りの1/3の油と混ぜ合わ せ、加える。 以下のデータは、AFを抗酸化剤として加えた場合、公知の食物抗酸化剤である GRINDOX 142およびGRINDOX 1029に匹敵することを示す。 GRINDOX 142: アスコルビルパルミテート 10% プロピルガレート 20% クエン酸 10% 食物用乳化剤 60% 25℃での形状 ペースト 色 灰色から薄茶色(pale brown) 密度 1.1g/ml (全百分率は重量による) GRINDOX 1029: アスコルビルパルミテート 20% 天然トコフェロール 20% 食物用乳化剤 60% 25℃での形状 ペースト 色 淡褐(light brown) 密度 1.0g/ml (全百分率は重量による) 試験手順において、抗酸化剤を、抗酸化剤濃度が約500 ppmの桁となるように マヨネーズに添加した。次に、マヨネーズを純O2を含有する80℃のボンベ熱量計 においた。そして、生成物が実質的に酸化し始めるまでの誘導期間を測定した。 結果は以下のとおりである。 試料: IP(時間) 1.ブランク 28,0 2.+500ppm GRINDOX 142 35,0 3.+500ppm GRINDOX 1029 33,3 4.+550ppm GRINDOX 1029 34,3 5.+500ppm 1,5-D-アンヒドロフルクトース 32,0 (IP時間=誘導期間) これらの結果は、AFが優れた食物抗酸化剤であり、そして公知の食物抗酸化剤 であるGRINDOX 142およびGRINDOX 1029に匹敵するということを示す。 実施例4.2サラダドレッシングにおける抗酸化剤としてのAFの使用 50%油を含むヨーグルトサラダドレッシング 50%油を含むヨーグルトサラダドレッシングは、サラダ、ジャガイモ、生野菜 サラダ、肉、魚および温野菜に使用される。 組成 大豆油 50.0% ヨーグルト(プレーン) 39.0% 酢(10%) 3.5% 砂糖 3.0% 卵黄 2.0% 塩 1.0% ソルビン酸カリウム 0.1% MAYODAN 525 1.4% 酸マスキング香料2072 0.02% MAYODAN 525は、独特の乳化安定性を与え、離液を防ぎ、均一な油分散と粘性 を確保し、生産プロセスへの寛容を向上させ、長い保存期間を確保する。 香料2072は天然物と同一の、酸マスキング香料であり、pH値に影響を与えるこ となく、酸味を減少させる。 プロセス 1.MAYODAN 525、砂糖、および塩を乾燥混合する。粉末1対油2の割合で油に 分散させる。 2.香料,ソルビン酸カリウム、およびヨーグルトを水に加え、Korumaミキサー に注ぐ。1)を加える。 3.卵黄を加える。 4.減圧下で連続的に油を加える。 5.油の2/3を(ゆっくり)加えた後、酢を残りの1/3の油と混ぜ合わせ、加える 。 6.必要に応じて香辛料を加える。試験結果 保護要素(PF): 温度ごとに以下のように定義される PF=抗酸化剤を加えた油のIP/抗酸化剤を加えない油のIP寿命延長(life extension)(LE)(%): LE=(PF-1.0)×1006.α-1,4-グルカンリアーゼの調製 緒言 本発明のさらなる実施態様に関して、AFの調製に使用する酵素α-1,4-グルカ ンリアーゼは、菌類感染藻類、好ましくは菌類感染Gracilariopsis lemaneiform is、より好ましくは菌類感染Qingdao(中国)由来のGracilariopsis lemaneifor misから単離し得る。 あるいは、この酵素は菌類から得取され得る。例えば、菌類はDiscina perlat a,Discina parma,Gyromitra gigas,Gyromitra infula,Mitrophora hybrida ,Morchella conica,Morchella costata,Morchella elata,Morchella horten sis,Morchella rotunda,Morchella vulgaris,Peziza badia,Sarcosphaera e ximia,Disciotis venosa,Gyromitra esculenta,Helvella crispa,Helvella lacunosa,Leptopodia elastica,Verpa digitaliformis,およびMorchellaの他種 のいずれかであり得る。好ましくは菌類はMorchella costataまたはMorchella v ulgarisである。 本発明のさらなる実施態様に関して、AFの調製に使用する酵素α-1,4-グルカ ンリアーゼは、藻類単独、好ましくはGracilariopsis lemaneiformis、より好ま しくはSanta Cruz(カリフォルニア)由来のGracilariopsis lemaneiformisから 単離し得る。 最初の酵素精製は、Yuら(前出)に記載の方法により実施し得る。しかし、好 ましくは、最初の酵素精製は、精製工程下で分解しない固体支持体を使用する、 至適化された手順を含む。このゲル支持体は、標準的な実験室タンパク質精製設 備に適合するという有利性を有する。この至適化した精製ストラテジーの詳細を 、後に示す。精製はタンパク質精製のための公知の標準的な技術により終結され る。 酵素の純度は、補足の電気泳動技術を使用して容易に確認し得る。 A.供給源=菌類感染藻類 以下の配列情報を、下記のPCR反応のためのプライマーを作成するため、およ びそれぞれのヌクレオチド配列から生成するアミノ酸配列を確認するために使用 した。菌類感染Gracilariopsis lemaneiformis由来のペプチドから組み合わせたアミノ 酸配列 プライマーAおよびBを作成するために使用したアミノ酸配列(27-34)(Met Tyr Asn Asn Asp Ser Asn Val) プライマーA プライマーB プライマーCを作成するために使用したアミノ酸配列(45-50)(Gly Gly His Asp Gly Tyr) プライマーC [配列は相補鎖に対応する。]プライマーEを作成するために使用したアミノ酸配列(74-79)(Gln Trp Tyr Lys Phe Gly) プライマーE [配列は相補鎖に対応する。] プライマーF1およびF2を作成するために使用したアミノ酸配列(1-6)(Tyr Arg Tr p Gln Glu Val) プライマーF1 プライマーF2 第1回目のPCR増幅から得られた配列(クローン1) 第2回目のPCR増幅から得られた配列(クローン1) 第3回目のPCR増幅から得られた配列(クローン2) A.1.Gracilariopsis lemaneiformisの細胞学的検討 A.1.1.1 Gracilariopsis lemaneiformisにおける菌類感染の検出 中国で収集したGracilariopsis lemaneiformisの切片は手で切断するかまたは パラフィン包埋した試料から切断した。切片化した試料を光学顕微鏡で注意深く 検討した。菌類菌糸はGracilariopsis lemaneiformis内に明確に検出された。 Gracilariopsis lemaneiformisの葉状体は、高度に整然として、ほぼ対象の特 徴を示す細胞から成る。lemaneiformisの管状葉状体は大きい、無色の中心細胞 、ならびにその周囲に伸長された、細長い楕円形の細胞、および小さい、丸い、 赤く着色された周辺細胞から成る。全ての藻類細胞タイプは厚い細胞壁により特 性づけられる。ほとんどの菌類菌糸は、大きな細胞の中心層および周辺層の中間 相に見出される。これらの細胞は長く円筒形であるため藻類細胞と明確に区別し 得る。菌糸の成長は、高度に整然とした藻類細胞の間の不規則性として観察され た。最も頻繁な菌糸の方向は、藻類の葉状体の主軸に沿った向きである。中心お よび周辺に向かう側枝がいくつかの場合で検出される。菌糸は藻類の内性/着生 第二世代と混同され得ない。 Calcofluor Whiteはキチンおよびセルロースを含有する組織を染色することが 知られている。キチンとの反応は、4個の共有結合した末端のn-アセチルグルコ サミン残基を要求する。セルロースは、いくつかの藻類では微量に存在し得るが 、ほとんど高等植物に限定されていることが一般に受け入れられている。さらに キチンはGracilaria内には存在しないことが公知である。 Calcofluor Whiteは切片化したGracilariopsis lemaneiformisの試料中の菌類 菌糸の細胞壁に相当する領域を染色することが見出された。 紫外線下で観察すると、菌糸はGracilaria組織の淡青色の背景に対して明確な 白色を示す(図1を参照のこと)。キチンはGracilariaには存在しないが、ほと んどの菌類においては細胞壁の主成分である。これらの観察に基づき、本発明者 らは検査した藻類は菌類に感染していると結論する。検討したGracilariopsis l emaneiformis切片の下部の40%は、菌類菌糸に感染していることが見出された。 藻類の先端では検査したGracilariopsis lemaneiformisの切片の25%が感染して いることが見出された。 Periodic acid Schiff(PAS)およびAniline blue blackでのGracilariopsis lemaneiformis切片の染色は、藻類細胞と比較して菌類細胞内の顕著に高い炭水 化物含有を示した(図2を参照のこと)。Safranin OおよびMalachit Greenは、 菌類に感染した高等植物に見出されるのと同じ菌類細胞の呈色反応を示した。 Acridin OrangeとGracilariopsis lemaneiformis切片との反応は、明確に菌類 の不規則な成長を示した。 A.1.1.2 電子顕微鏡検査 Calcofluor Whiteを用いて菌類を検出した、15μmの厚さの切片を有するスラ イドを2% OSO4で固定し、水で洗浄し、そしてジメトキシプロパンと無水アルコ ールで脱水した。アセトンとSpurr樹脂の1:1混合液の一滴をガラススライド上の 各々の切片に滴下し、そして1時間後純粋な樹脂の一滴で置き換えた。樹脂を充 填したゼラチン包埋カプセルを切片の表面に静置し4℃で一晩放置した。55℃で 8時間重合した後、樹脂ブロックに付着した厚い切片は、液体窒素に浸すことに よりスライドから分離され得た。 ブロックの形を整え、ミクロトーム上でダイヤモンドナイフを用いて、100nm の厚さの切片を切断した。切片を酢酸ウラニル水溶液およびクエン酸鉛で染色し た。切片を電子顕微鏡内で、80kVで検討した。 この検査は光学顕微鏡での観察を確認し、リアーゼを生産する中国の株のG.l amneiformisが菌類の寄生体あるいは共生体に感染しているというさらなる証拠 を提供した。 菌類菌糸は、長さ50-100mlおよび直径僅か数ミクロンの管状細胞から作られて いる。この細胞は隣接した細胞の間の隔壁で連続的に整列されている。時折分枝 も見られる。菌糸は、壁を貫通したり細胞を損傷したりすることなく藻類葉状体 の厚い細胞壁の間に成長する。このような共生関係(mycophycobiosisと呼ばれ る)はいくつかの糸状海洋菌類および大きな海藻間で起こることが知られている (DonkおよびBruning,1992- 藻類中、および藻類上での水生菌類の生態学。Rei sser,W.(編):Algae and Symbioses: Plants,Animals,Fungi,Viruses,Inter actions Explored.Biopress Ltd.,Bristol.) 図10の顕微鏡写真を検討すると、藻類細胞および菌類細胞の間のいくつかの違 いに気付き得る。藻類の数μmの厚さの壁と対照的に、菌類の細胞壁は僅か100〜 200nmの厚さである。チラコイド膜を有するクロロプラストおよび紅藻デンプン 粒子のような植物に典型的なオルガネラが、藻類細胞内には見られ得るが、菌類 内には見られない。 紅藻類の細胞間の連結は壁孔プラグ(pit plug)あるいは壁孔連絡と呼ばれる 特異的な構造により特徴付けられる。この構造は突起した、電子密核(electron dense core)であり、それらは藻類分類学において重要な特徴である(Puesche l,C.M.:紅藻類の壁孔プラグの超構造の拡張した概観。J.Phycol.25,625(19 89))。本発明者らの試料では、このような連絡は頻繁に藻類葉状体内で観察さ れた。しかし、菌類の細胞の間には全く見られなかった。 A.1.2 インサイチュハイブリダイゼーション実験 インサイチュハイブリダイゼーション技術はアンチセンスリボヌクレトチド配 列のmRNAへのハイブリダイゼーションの原理に基づく。この技術はmRNAが存在す る顕微鏡切片中の領域を視覚化するために用いられる。この特定の場合、この技 術をGracilariopsis lemaneiformis切片中の酵素α-1,4-グルカンリアーゼを局 在化するために用いた。 A.1.2.1 インサイチュハイブリダイゼーションのための35S標識したプローブの 調製 第3のPCR増幅からの238 bp(クローン2と呼ばれる(前記参照))をpGEM-3Z f(+)ベクター(Promega)にクローン化した。アンチセンスRNAの転写はSP6プロ モーターで駆動し、センスRNAの転写はT7プロモーターで駆動した。Ribonucleas e protection assay kit(Ambion)を以下のとおり改変して使用した。転写産物を 6%シーケンシングゲルで泳動して、取り込まれていないヌクレオチドを除去し 、T7RNA polymerase in vitro Transcription Kit(Ambion)で提供される溶出緩 衝液で溶出した。アンチセンス転写産物は23の非コードヌクレオチドを含み、一 方センス転写産物は39の非コードヌクレトチドを含んでいた。ハイブリダイゼー ションのために107cpm/mlの35S標識したプローブを用いた。 インサイチュハイブリダイゼーションは本質的にLangedaleら(1988)に記載 のように実施した。ハイブリダイゼーションの温度は45℃が至適であることが見 出された。45℃で洗浄した後、切片をKodaK K-5 photographic emulsionで覆い 、3日間5℃で暗所に放置した(Langedale,J.A.,Rothermel,B.A.およびNels on,T.(1988).Genes and development 2: 106-115.Cold Spririg Harbour Lab oratoryを参照)。 α-1,4-グルカンリアーゼのmRNAに対するリボプローブを用いたインサイチュ ハイブリダイゼーション実験は、Gracilariopsis lemaneiformis内に検出された 菌類の菌糸の上面および周辺に強いハイブリダイゼーションを示した(図4およ び5参照)。これはα-1,4-グルカンリアーゼが生産されていることを示す強い 証拠であると考えられる。弱いランダムなバックグラウンド反応を両方のGracil ariopsis lemaneiformisの藻類組織で検出した。この反応は、センスおよびアン チセンス両方のプローブについて観察された。菌類菌糸の上面の強い染色はアン チセンスプローブを用いたときにのみ得られた。 これらの結果はハイブリダイゼーションおよび洗浄の工程における45℃での標 準的なハイブリダイゼーションの条件を用いて得られた。50℃では菌類の上面の 染色は観察されなかったが、バックグラウンドの染色は同様であった。55℃に温 度を上げることにより、センスおよびアンチセンスプローブの両方で、有意にか つ等しくバックグラウンドの染色が減衰した。 相補的染色手順を用いた細胞学的検査に基づき、Gracilariopsis lemaneiform isは菌類に感染していることが結論される。感染は、藻類組織の下部において最 も顕著である。 切片化したGracilariopsis lemaneiformis試料において、インサイチュハイブ リダイゼーションの結果は、ハイブリダイゼーションが菌類の感染が見い出され る領域に限定されていることを明確に示す(図4参照)。この結果はα-1,4-グ ルカンリアーゼのmRNAがGracilariopsis lemaneiformisの菌類に感染した領域に 限定されているように見えることを示す。これらの観察に基づき、本発明者らは 菌類に感染したGracilariopsis lemaneiformis内にα-1,4-グルカンリアーゼ活 性が検出されると結論する。A.2.酵素の精製と特徴付け 菌類に感染したGracilariopsis lemaneiformis由来のα-1,4-グルカンリアー ゼの精製は以下のように実施した。 A.2.1 材料と方法 藻類は濾過により回収し、0.9% NaClで洗浄した。細胞をホモゲナイゼーショ ンによって破壊し、次いで氷上で6×3分間、50mMクエン酸-NaOH pH6.2(緩衝液A) 中で超音波破砕した。細胞破片(debris)は25,000×g、40分間遠心して取り除い た。この手順で得られた上清を無細胞抽出物とみなし、8〜25%の勾配ゲルで分 離した後、活性染色およびウエスタンブロッティングに用いた。 A.2.2 β-シクロデキストリンSepharoseゲルによる分離 無細胞抽出物をあらかじめ緩衝液Aで平衡化したβ-シクロデキストリンSephar oseゲル4Bカラム(2.6×18cm)に直接かけた。このカラムを3倍量の緩衝液Aお よび1M NaClを含む2倍量の緩衝液Aで洗浄した。α-1,4-グルカンリアーゼを緩 衝液A中の2%デキストリンを用いて溶出した。活性のある画分をプールし緩衝液 を20mMビス-トリスプロパン-HCl(pH7.0,緩衝液B)に変えた。 活性のある画分をあらかじめ緩衝液Bで平衡化したMono Q HR5/5カラムにかけ た。菌類のリアーゼを0.3M NaClの直線勾配で緩衝液Bを用いて溶出した。 β-シクロデキストリンSepharoseクロマトグラフィーの後に得られたリアーゼ 調製物は、あるいは150μlに濃縮し、FPLC条件下で操作されたSuperose12カラム にかけた。 A.2.3 α-1,4-グルカンリアーゼ活性のアッセイならびに基質特異性、至適pH、 および至適温度決定のための条件 α-1,4-グルカンリアーゼ活性のアッセイのための反応混合液は10mg/mlアミロ ペクチンおよび25mM Mes-NaOH(pH6.0)を含んだ。反応は30℃で30分間行い、3,5- デニトロサリチル酸試薬を加えて停止した。光学密度は、室温で10分間おいた後 に550nmで測定した。A.3.菌類感染Gracilariopsis lemaneiformis由来のα-1,4-グルカンリアーゼの アミノ酸配列決定 A.3.1リアーゼのアミノ酸配列決定 リアーゼをClostridium histolyticum由来のエンドプロティナーゼArg-Cまた はLysobacter enzymogenes由来のエンドプロティナーゼLys-Cのいずれかでで消 化した。いずれも配列決定用グレードであり、Boehringer Mannheim,Germanyか ら購入した。エンドプロティナーゼArg-Cでの消化のために、凍結乾燥したリア ーゼ(0.1mg)を50μlの10M尿素、50mMメチルアミン、0.1M Tris-HCl、pH7.6に溶 解した。N2で覆い、10μlの50mM DTTおよび5mM EDTAを添加し、N2下50℃で10分 間、タンパク質を変性および還元させた。続いて、10μlの50mM Tris-HCl、pH8. 0中の1μgのエンドプロティナーゼArg-Cを添加し、N2で覆い、消化を37℃で6時 間行った。次のシステインの誘導体化のために、12.5μlの100mMヨードアセトア ミドを添加し、N2下、暗所で室温、15分間インキュベートした。 エンドプロティナーゼLys-Cでの消化のために、凍結乾燥したリアーゼ(0.1mg) を50μlの8M尿素、0.4M NH4HCO3、pH8.4に溶解した。N2で覆い、5μlの45mM DTT を添加した後、N2下50℃で15分間、タンパク質を変性および還元させた。室温ま で冷却した後、5μlの100mMヨードアセトアミドを添加して、N2下、暗所で室温 、15分間システインを誘導体化した。 次に、90μlの水および50μlの50mM tricineおよび10mM EDTA、pH8.0中の5μg のエンドプロティナーゼLys-Cを添加し、消化をN2下37℃24時間行った。 この結果生じたペプチドを溶媒A(水中の0.1%TFA)および溶媒B(アセトニトリル 中の0.1%TFA)を用いて、VYDAC C18カラム(0.46×15cm; 10μm; The Separations Group;California)上の逆相HPLCに分離した。選択したペプチドをパルス化高 速液体サイクル(pulsed-liquid fast cycles)を用いてApplied Biosystems 476A シーケンサーによって配列決定する前に、Develosil C18カラム(0.46×10cm; 3 μm; Dr.Ole Schou,Novo Nordisk,Denmark)で再クロマトグラフした。 菌類に感染したGracilariopsis lemaneiformis由来の酵素からのアミノ酸配列 情報を以下、特に配列番号1、および配列番号2に示す。配列番号1は以下を有する: アミノ酸残基数:1088 アミノ酸組成(シグナル配列を含む) 配列番号2は以下を有する: アミノ酸残基数:1091 アミノ酸組成(シグナル配列を含む) A.3.2 N-末端の分析 研究により天然のグルカンリアーゼ1のN-末端配列がブロックされていること が示された。脱ブロック化を本質的にLeGendreら(1993)[タンパク質およびペ プチドのSDS-PAGEによる精製; Matsudaira,P.(編)A practical guide to prot ein and peptide purification for microsequencing,第2版; Academic Press Inc.,San Diego; pp.74-101]に記載の方法に従い、PVDF膜にブロットされたグ ルカンリアーゼ1を無水TFAで40℃で30分間処理することにより達成した。得ら れた配列はTALSDKQTAであった。これはグルカンリアーゼ1のクローン由来の配 列(配列番号1の51位〜59位の配列)と一致し、グルカンリアーゼ1のN-末端残 基がN-アセチルスレオニンであることを示す。配列番号1の1位〜50位の配列は シグナル配列を表す。A.4.菌類に感染したGracilariopsis lemaneiformis由来のα-1,4-グルカンリア ーゼをコードする遺伝子のDNA配列決定 A.4.1 分子生物学のための方法 以下の改変を加えてSaunders(1993)に記載の方法のようにDNAを単離した: ポリサッカライドを、DNAからゲル精製のかわりにELUTIP-d(Schleicher & Schu ell)精製により除去した(Saunders,G.W.(1993).紅藻類ゲノムDNAのゲル精 製:PCRに有用なDNAを単離するための、安価で迅速な方法。Journal of phycolo gy 29(2): 251-254およびSchleicher & Schuell: ELUTIP-d.DNAの精製および濃 縮のための迅速な方法。を参照のこと)。 A.4.2 PCR 目的のDNAの調製は、Gene Amp DNA Amplification Kit(Perkin Elmer Cetus, USA)を使用し、Taqポリメラーゼを後に加え(PCRサイクルを参照のこと)、温度サ イクルを以下のように変更した以外は製造業者の使用説明書に従い行った: PCRサイクル: A.4.3 PCRフラグメントのクローニング PCRフラグメントは製造業者の使用説明書に従いpT7Blue(Novagen)にクローニ ングした。 A.4.4 DNA配列決定 二本鎖DNAはSangerら(1979)のジデオキシ法に本質的に従い、Auto Read Seque ncing Kit(pharmacia)およびPharmacia LKB A.L.F.DNAシーケンサー(参考: Sang er,F.,Nicklen,S.およびCoulson,A.R.(1979).鎖終結インヒビターを用いたDN A配列の決定Proc.Natl.Acad.Sci.USA 74:5463-5467.)を用いて配列決定を行った 。 配列を配列番号1および2として示す。簡潔に記載すると:配列番号3は以下を有する: 総塩基数:3267。 DNA配列組成:850 A; 761 C; 871 G; 785 T 配列番号4は以下を有する: 総塩基数:3276。 DNA配列組成:889 A; 702 C; 856 G; 829 T A.4.5 ライブラリーのスクリーニング Stratageneより得た、lZapライブラリーのスクリーニングを、プレハイブリダ イゼーションおよびハイブリダイゼーションを2×SSC、0.1%SDS、10×Denhardt' sおよび100μg/ml変性サケ精子DNA中で行った以外は製造者の使用説明に従って 行った。ハイブリダイゼーション溶液に32Pで標識した変性プローブを添加した 。ハイブリダイゼーションは55℃で1晩行った。フィルターを2×SSC、0.1%SDS 中で2回、および1×SSC、0.1%SDS中で2回洗浄した。 A.4.6 プローブ クローン化したPCRフラグメントを、適切な制限酵素を用いた消化により、pT7 blueベクターから単離した。フラグメントをアガロース電気泳動によってベクタ ーから分離し、フラグメントをAgarase(Boehringer Mannheim)によってアガロー スから精製した。フラグメントはわずか90〜240bpの長さであったのでPrime-It random primer Kit(Stratagene)またはReady to Go DNA labelling kit(pharmac ia)を用いて32P-dCTPで標識する前にライゲーション反応に暴した。 A.4.7 結果 A.4.7.1 α-1,4-グルカンリアーゼをコードするPCR DNAフラグメントの生成 α-1,4-グルカンリアーゼ由来の、3つの重複するトリプシンペプチドのアミ ノ酸配列(下に示す)を、混合オリゴヌクレオチドを生成するために用いた。この オリゴヌクレオチドはMCおよびMVの両方から単離したDNAを増幅するためのPCRプ ライマーとして用いられ得た(前記の配列を参照). 第1のPCR増幅において、プライマーA/B(前記参照)を上流のプライマーとし て、プライマーC(前記参照)を下流のプライマーとして用いた。予想されるPC R産物の長さは71塩基対である。 第2のPCR増幅において、プライマーA/Bを上流のプライマーとして、プライマ ーEを下流のプライマーとして用いた。予想されるPCR産物の長さは161塩基対で ある。 第3のPCR増幅において、プライマーF1(前記参照)およびプライマーF2(前 記参照)を上流のプライマーとして、プライマーEを下流のプライマーとして用 いた。予想されるPCR産物の長さは238塩基対である。 このPCR産物を2%LMTアガロースゲルで分析し、予想される長さのフラグメン トをゲルから切り出して、Agarase(Boehringer Manheim)で処理し、そしてpT7 blueベクター(Novagen)にクローン化して配列決定した。 第1および第2のPCR増幅由来のクローン化したフラグメントは、配列決定し たペプチド(前記参照)に相当するアミノ酸をコードしていた。第3の増幅由来 のクローン(前記参照)は配列決定したペプチドに対して約87%のみ相同であっ た。 A.4.7.2 クローン化したPCRフラグメントを用いたゲノムライブラリーのスクリ ーニング。 前記したクローンを用いたライブラリーのスクリーニングにより2つのクロー ンを得た。1つのクローンは配列番号4(遺伝子2)のヌクレオチド配列を含有 した。他のクローンは配列番号3の配列の一部を含有した(塩基対1065から下流 )(遺伝子1)。 配列番号3の5’末端(すなわち塩基対1064から上流)はGibco BRLの5’race systemを用いたRACE(rapid amplification of cDNA ends)手順(Michael,A. F.,Michael,K.D.およびMartin,G.R.(1988).Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:89 98-99002)により得た。全RNAをCollingeら(Collinge,D.B.,Milligan D.E;, Dow,J.M.,Scofield,G.およびDaniels,M.J.(1987).Plant Mol Biol 8: 405- 414)に従い単離した。5’raceは、1μgの全RNAを用いて、製造業者のプロトコ ルに従い実施した。第2の増幅由来のPCR産物をNovagenのpT7blue vectorに製造 業者のプロトコルに従いクローン化した。PCRエラーを補償するために3つの独 立したPCRクローンを塩基配列決定した。 上で記載のクローンにATG開始コドンの直前のXbalおよびNdel制限部位を補足 するために以下のオリゴヌクレトチドを上流のプライマーに用いて: GCTCTAGAGCATGTTTTCAACCCTTGCG、そして配列GLI(すなわち配列番号3)の塩 基対1573-1593の相補配列を含むプライマーを下流のプライマーとして用いて、 追加のPCRを実施した。 遺伝子1の完全な配列(すなわち配列番号3)はStratageneのpBluescript II KS+ベクターに遺伝子の3’末端をゲノムクローン由来のBamHI-HindIIIフラグ メントとしてクローン化し、そしてさらにPCRにより生成した遺伝子の5’末端 をXbaI-BamHIフラグメントとして3’末端の前にクローン化することにより生成 した。 遺伝子2を、HindIII平滑末端化フラグメントとしてStratageneのpBluescript II KS+ベクターのEcoRV部位にクローン化した。3’非転写配列の一部をSacI消 化により除去し、次に再結合した。HindIIIおよびHpaI制限部位を開始ATGの直前 に、HindIIIおよびNarI消化、および以下のアニールしたオリゴヌクレオチドの 存在下での再結合により導入した。 配列決定したクローン内にイントロンを見出さなかった。 クローン1タイプ(配列番号3)を10のペプチド配列全てと(図8参照)100% の同一性を示して、並べ得る菌類に感染したGracilariopsis lemaneiformisから 単離された遺伝子によりコードされる二つのタンパク質の配列のアライメントは 約78%の同一性を示した。これは両方の遺伝子がα-1,4-グルカンリアーゼをコー ドすることを示す。A.5 微生物におけるGL遺伝子の発現 (例えば、Pichiaのリアーゼ形質転換体およびAspergillusのリアーゼ形質転換 体の分析) GLをコードするDNA配列を微生物に導入し、高い比活性を有する酵素を大量に 生産した。 これに関して、遺伝子1(すなわち配列番号3)をPichia pastorisで発現させ るために(Invitrogenにより供給されるPichia Expression Kit中に記載のプロト コールに従って)Pichia発現ベクターpHIL-D2(AOX1プロモーターを含有する)をE coRIで消化し平滑末端化(Amersham InternationalのDNA blunting kitを使用)し たものに、NotI-HindIII平滑末端化(Amersham InternationalのDNA blunting ki tを使用)フラグメントとしてクローン化した。 別の実施態様では、遺伝子1(すなわち配列番号3)は、Aspergillus nigerで 発現させるために(Pallら、(1993)Fungal Genet Newslett.vol40 pages 59-62 )、Aspergillus発現ベクターpBARMTE1(Neuropera crassa由来のメチルトリプト ファン耐性プロモーターを含有する)をSmaIで消化したものに、NotI-HindIII平 滑末端化フラグメント(Amersham InternationalのDNA blunting kitを使用)とし てクローン化した。プロトプラストはDaboussiら(Curr Genet(1989)Vol 15 pp45 3-456)に従って溶解(lysing)酵素Sigma L-2773およびリティカーゼ(lyticase)Si gma L-8012を使用して調製した。プロトプラストの形質転換はBuxtonら(Gene(1 985)vol37 pp207-214)に記載のプロトコルに従ったが、形質転換したプロトプ ラストのプレーティングに関しては、0.6%の浸透圧安定化トップアガロースを使 用した以外はPuntら(Methods in Enzymology(1992)vol216 pp447-457)により 立案されたプロトコールに従った。 結果は、形質転換したPichia pastorisおよびAspergillus nigerにおいてリア ーゼ活性が観察されたことを示した。 A.5.1 一般的方法 無細胞抽出物の調製 細胞を9000rpm、5分間遠心することによって回収し、0.9%NaClで洗浄し、破砕 (breaking)緩衝液(1mM EDTA、および5%グリセロール含有50mM K-リン酸、pH7.5) に再懸濁した。細胞はガラスビーズおよびボルテックス処理を用いて破砕した。 破砕緩衝液は1mMのPMSF(プロテアーゼインヒビター)を含有した。リアーゼ抽出 物(上清)を、9000rpmで5分間遠心し、次いで20,000×gで5分間遠心後得た。 アルカリ性3,5-ジニトロサリチル酸試薬(DNS)によるリアーゼ活性のアッセイ リアーゼ抽出物の1倍量を等量の4%アミロペクチン溶液と混合した。反応混合 液は制御された温度でインキュベートし、そして試料は特定の間隔で取り出しAF について分析した。 リアーゼ活性はまた、放射活性方法を使用して分析した。 反応混合液は、10μlの14C-デンプン溶液(1μCi; Sigma Chemicals Co.)およ び10μlのリアーゼ抽出物を含有した。反応混合液は25℃で1晩おき、その後通 常のTLC系で分析した。生成された放射活性AF産生量はInstant Imager(Pachard Instrument Co.,Inc.,Meriden,CT)を用いて検出した。 電気泳動およびウェスタンブロッティング SDS-PAGEは8〜25%勾配ゲルおよびPhastSystem(Pharmacia)を使用して行った。 ウェスタンブロッティングもPhastSystemのSemidry transfer unitで実施した。 Qingdao(中国)で採取された紅海藻から精製されたリアーゼに対してもたらさ れた1次抗体を1:100に希釈して使用した。アルカリホスファターゼ(Dako A/S, Glostrup,Denmark)に結合したブタ抗ウサギIgGを2次抗体として使用し、1:100 0に希釈して使用した。 パート1、前記構築物を含有するPichia形質転換体の分析 結果: 1.リアーゼ活性を誘導後5日目に測定し(手引き書に従い)、Bシリーズの全 ての試料について活性が細胞内であることが判明した。 試料B27の経時変化は以下のとおりである。データをまた、図1に示す。 アッセイの条件は時間の変化を除いて上記と同様である。 2.ウエスタンブロット分析 全ての試料のCFEは天然のリアーゼに相当する分子量を有するバンドを示した 。 パートII、Aspergilus形質転換体 結果 I.リアーゼ活性は、5日間のインキュベーション(0.2%カゼイン酵素的加水分 解産物を含む最少培地)の後、アルカリ性3,5-ジニトロサリチル酸試薬による分 析で測定した。 1)培養液のリアーゼ活性の分析 0.2%アミロペクチンとともに増殖させた35の培養物の中で、AFは2つの培養物 でのみ検出された。5.4+および5.9+の培養物はそれぞれ0.13g AF/リットルおよ び0.44g/リットルを含有していた。この結果は活性なリアーゼが細胞から分泌さ れていることを示した。リアーゼ活性はまた、無細胞抽出物中でもまた測定可能 であった。 2)無細胞抽出物におけるリアーゼ活性の分析 結果はGLの遺伝子1がA.nigerにおいて細胞内で発現したことを示す。 形質転換したE.coliを用いた実験は(QiagenのQia express vector kitのクロ ーニングベクターpQE30を用いた)、酵素の発現を示し、この酵素は菌類に感染 したGracilariopsis lemaneiformis由来の精製した酵素に対する抗体により認識 された。 B.供給源=菌類B.1.菌類Morchella costata由来のα-1,4-グルカンリアーゼの酵素精製および 特徴付け B.1.1 材料と方法 菌類Morchella costataは、アメリカンタイプカルチャーコレクチョン(ATCC) から得た。この菌類はATCCにより推奨される培養培地を使用して25℃で振とう培 養した。菌糸体は濾過により回収し、0.9%NaClで洗浄した。 菌類細胞をホモゲナイゼーションによって破壊し、次いで氷上で6×3分間、50 mMクエン酸-NaOH pH6.2(緩衝液A)中で超音波破砕した。細胞破片(debris)は25,0 00×g、40分間遠心して取り除いた。この手順で得られた上清を無細胞抽出物と みなし、8〜25%の勾配ゲルで分離した後、活性染色およびウエスタンブロッテ ィングに用いた。 B.1.2 β-シクロデキストリンSepharoseゲルによる分離 無細胞抽出物をあらかじめ緩衝液Aで平衡化したβ-シクロデキストリンSephar oseゲル4Bカラム(2.6×18cm)に直接かけた。このカラムを3倍量の緩衝液Aおよ び1M NaClを含む2倍量の緩衝液Aで洗浄した。α-1,4-グルカンリアーゼを緩衝 液A中の2%デキストリンを用いて溶出した。活性のある画分をプールし緩衝液を2 0mMビス-トリスプロパン-HCl(pH7.0,緩衝液B)に変えた。 活性のある画分をあらかじめ緩衝液Bで平衡化したMono Q HR 5/5カラムにかけ た。菌類のリアーゼを0.3M NaClの直線勾配で緩衝液Bを用いて溶出した。β-シ クロデキストリンSepharoseクロマトグラフィーの後に得られたリアーゼ調製物 は、あるいは150μlに濃縮し、FPLC条件下で操作されたSuperose12カラムにかけ た。 B.1.3 α-1,4-グルカンリアーゼ活性のアッセイならびに基質特異性、至適pH、 および至適温度決定のための条件 α-1,4-グルカンリアーゼ活性のアッセイのための反応混合液は10mg/mlアミロ ペクチンおよび25mM Mes-NaOH(pH6.0)を含んだ。 反応は30℃で30分間行い、3,5-デニトロサリチル酸試薬を加えて停止した。光 学密度は、室温で10分間おいた後に550nmで測定した。無細胞抽出物を使用する 場合は、10mM EDTAをアッセイ混合液に加えた。 このアッセイ混合液の基質アミロペクチンは、他の基質で置換し得、反応温度 は本文に記載したように変化し得る。 至適pH検討において、反応混合液は40mM緩衝液中の10mg/mlのアミロペクチン あるいはマルトテトラオースを含有する。使用した緩衝液は、グリシン-NaOH(pH 2.0〜3.5)、HOAc-NaOAc(pH3.5〜5.5)、Mes-NaOH(pH5.5〜6.7)、Mops-NaOH(pH6.0 〜8.0)、およびbicine-NaOH(pH7.6〜9.0)であった。反応を、30℃で30分間行っ た。至適温度検討における反応条件は、すべての実験において緩衝液Mops-NaOH( pH6.0)を使用したことを除いて、上記と同じである。反応温度は本文に示したよ うに変化した。 SDS-PAGE、ネイティブ-PAGEおよび等電点電気泳動を、8〜28%の勾配ゲルおよ びpH3〜9の勾配ゲルをそれぞれ使用して、PhastSystem(Pharmacia Sweden)で行 った。電気泳動に続いて、ゲルを、製造業者(Pharmacia)により推奨される手順 に従って銀染色で染色した。糖蛋白は、PhastSystemに適用したPASで染色した。 活性染色のためには、電気泳動はネイティブな条件下で6℃で行った。 電気泳動に続いて、ゲルを1%可溶性デンプンの存在下で30℃で一晩インキュ ベートした。菌類のリアーゼの活性バンドは、I2/KI溶液を用いた染色により出 現させた。 B.1.4結果 B.1.4.1α-1,4-グルカンリアーゼの精製、分子量および等電点 菌類のリアーゼは、β-シクロデキストリンSepharose、デンプンおよびRed Se pharoseを充填したカラムに吸着することが見出された。β-シクロデキストリン Sepharose4Bゲルおよびデンプンを充填したカラムを、精製目的のために使用し た。 この工程で得られたリアーゼ調製物は、菌類のリアーゼより高い分子量を有す る少量の混入タンパク質を含んでいた。混入物は、Mono Q HR 5/5でのイオン交 換クロマトグラフィー、またはより効率的にSuperose 12でのゲル濾過により除 去した。 精製した酵素は無色であり、可視光領域に吸光を示さなかった。分子量は、SD S-PAGEで見積もると、110kDaであると測定された。 精製した菌類のリアーゼは、3〜9のpH勾配を有するゲルでの等電点電気泳動 で測定するとpI 5.4の等電点を示した。ネイティブ電気泳動ゲルでは、この酵素 は単一のバンドとして現れた。このバンドは、活性染色で検出したところ、デン プン分解活性を示した。酵素を抽出した培養期間の長さに依存して、ネイティブ および等電点電気泳動ゲルでのこの酵素は、同一の移動度およびpIで、明瞭なバ ンドまたはより拡散したバンドを示した。 B.1.4.2 菌類のリアーゼが触媒する反応の至適pHおよび至適温度 菌類のリアーゼが触媒する反応の至適pHのpH範囲はpH5およびpH7の間である ことが見出された。 B.1.4.3 基質特異性 精製した菌類のリアーゼは、マルトサッカリドをマルトースからマルトヘプタ オースへ分解する。しかし、分解速度は変化する。最も高い活性はマルトテトラ オース(100%としての活性)、続いてマルトヘサオソース(97%)、マルトヘプタオ ース(76%)、マルトトリオース(56%)で達成され、そして最も低い活性はマルトー ス(2%)で観察された。 アミロペクチン、アミロースおよびグリコーゲンはまた、菌類のリアーゼによ り分解された(%は後に測定する)。菌類のリアーゼは、エキソリアーゼであり 、エンドリアーゼではなかった。なぜならこの酵素はp-ニトロフェニルα-D-マ ルトヘプタオースを分解するが、還元末端ブロックされたp-ニトロフェニルα-D -マルトヘプタオースを分解できなかったからである。 B.1.5 Morchella vulgaris Morchella vulgarisから得られたα-1,4-グルカンリアーゼの酵素精製および 特徴付けのプロトコルは、Morchella costataについての上記と同じであった( 結果も同様であった)。B.2.菌類由来のα-1,4-グルカンリアーゼのアミノ酸配列決定 B.2.1 リアーゼのアミノ酸配列決定 リアーゼをClostridium histolyticum由来のエンドプロティナーゼArg-Cまた はLysobacter enzymogenes由来のエンドプロティナーゼLys-Cのいずれかでで消 化した。いずれも配列決定用グレードであり、Boehriner Mannheim,Germanyから 購入した。エンドプロティナーゼArg-Cでの消化のために、凍結乾燥したリアー ゼ(0.1mg)を50μlの10M尿素、50mMメチルアミン、0.1M Tris-HCl、pH7.6に溶解 した。N2で覆い、10μlの50mM DTTおよび5mM EDTAを添加し、N2下50℃で10分間 、タンパク質を変性および還元させた。続いて、10μlの50mM Tris-HCl、pH8.0 中の1μgのエンドプロティナーゼArg-Cを添加し、N2で覆い、消化を37℃で6時間 行った。 次のシステインの誘導体化のために、12.5μlの100mMヨードアセトアミドを添 加し、N2下、暗所で室温、15分間インキュベートした。 エンドプロティナーゼLys-Cでの消化のために、凍結乾燥したリアーゼ(0.1mg) を50μlの8M尿素、0.4M NH4HCO3、pH8.4に溶解した。N2で覆い、5μlの45mM DTT を添加した後、N2下50℃で15分間、タンパク質を変性および還元させた。室温ま で冷却した後、5μlの100mMヨードアセトアミドを添加して、N2下、暗所で室温 、15分間システインを誘導体化した。次に、90μlの水および50μlの50mM trici neおよび10mM EDTA、pH8.0中の5μgのエンドプロティナーゼLys-Cを添加し、消 化をN2下37℃24時間行った。 この結果生じたペプチドを溶媒A(水中の0.1%TFA)および溶媒B(アセトニトリ ル中の0.1%TFA)を用いて、VYDAC C18カラム(0.46×15cm; 10μm; The Separatio ns Group;California)上の逆相HPLCに分離した。選択したペプチドをパルス化 高速液体サイクル(pulsed-liquid fast cycles)を用いてApplied Biosystems 47 6Aシーケンサーによって配列決定する前に、Develosil C18カラム(0.46×10cm; 3μm; Dr.Ole Schou,Novo Nordisk,Denmark)で再クロマトグラフした。 菌類Morchella costata由来の酵素のアミノ酸配列情報を図17に示す。 菌類Morchella vulgaris由来の酵素のアミノ酸配列情報を図18に示す。B.3.菌類由来のα-1,4-グルカンリアーゼをコードする遺伝子のDNA配列決定 B.3.1 分子生物学のための方法 DNAはDellaporteら(1983-Plant Mol Biol Rep vol1pp19-21)に記載のように 単離した。 B.3.2 PCR 目的のDNA分子の調製は、Gene Amp DNA Amplification Kit(Perkin Elmer Cet us,USA)を使用し、Taqポリメラーゼを後に加え(PCRサイクルを参照のこと)、温 度サイクルを以下のように変更した以外は製造業者の使用説明書に従い行った: PCRサイクル: B.3.3 PCRフラグメントのクローニング PCRフラグメントは製造業者の使用説明書に従いpT7Blue(Novagen)にクローニ ングした。 B.3.4 DNA配列決定 二本鎖DNAはSangerら(1979)のジデオキシ法に本質的に従い、Auto Read Seque ncing Kit(Pharmacia)およびPharmacia LKB A.L.F.DNAシーケンサー(参考:Sang er,F.,Nicklen,S.およびCoulson,A.R.(1979).鎖終結インヒビターを用いたDN A配列の決定Proc.Natl.Acad.Sci.USA 74:5463-5497.)を用いて配列決定を行った 。 B.3.5 ライブラリーのスクリーニング Stratageneより得た、lZapライブラリーのスクリーニングを、プレハイブリダ イゼーションおよびハイブリダイゼーションを2×SSC、0.1%SDS、10×Denhardt' sおよび100μg/ml変性サケ精子DNA中で行った以外は製造者の使用説明に従って 行った。 ハイブリダイゼーション溶液に32Pで標識した変性プローブを添加した。ハイ ブリダイゼーションは55℃で1晩行った。フィルターを2×SSC、0.1%SDS中で2 回、および1×SSC、0.1%SDS中で2回洗浄した。 B.3.6 プローブ クローン化したPCRフラグメントを、適切な制限酵素を用いた消化により、pT7 blueベクターから単離した。フラグメントをアガロースゲル電気泳動によってベ クターから分離し、フラグメントをAgarase(Boehringer Mannheim)によってアガ ロースから精製した。フラグメントはわずか90〜240bpの長さであったのでPrime -It random primer kit(Stratagene)またはReady to Go DNA labelling kit(Pha rmacia)を用いて32P-dCTPで標識する前にライゲーション反応に曝した。 B.3.7 結果 B.3.7.1 α-1,4-グルカンリアーゼをコードするPCR DNAフラグメントの生成 α-1,4-グルカンリアーゼ由来の、3つの重複するトリプシンペプチドのアミ ノ酸配列(以下に示す)を、混合オリゴヌクレオチドを生成するために用いた。 このオリゴヌクレオチドはMCおよびMVの両方から単離したDNAを増幅するためのP CRプライマーとして用いられ得た。 第1のPCR増幅において、プライマーA1/A2(下記参照)を上流のプライマーと して、プライマーB1/B2(下記参照)を下流のプライマーとして用いた。 PCR産物を2%LMTアガロースゲルで分析し、予想される長さのフラグメントを ゲルから切り出して、Agarase(Boehringer Manheim)で処理し、そしてpT7blue ベクター(Novagen)にクローン化して配列決定した。 PCR増幅由来のクローン化フラグメントは、配列決定したペプチド(上記参照 のこと)に対応するアミノ酸をコードしており、またそれぞれの場合でさらに2 つのイントロンをコードしていた。MCについては、PCR増幅したDNA配列は、図14 を参考にすると、1202位から1522位で示される配列に対応する。MVについては、 PCR増幅したDNA配列は、図15を参考にすると1218位から1535位で示される配列に 対応する。 B.3.7.2 クローン化したPCRフラグメントを用いたゲノムライブラリーのスクリ ーニング。 上記のクローンを用いたライブラリーのスクリーニングにより、それぞれの供 給源で2つのクローンを得た。MCについては、2つのクローンを組み合わせて図 14に示す配列を形成した(下記参照のこと)。MVについては、上に記載の方法に より、2つのクローンを組み合わせて図15に示す配列を形成した。 MCクローンにATG開始コドンの直前のPstI、PvuII、AscI、およびNcoI制限部位 を補足するために以下のオリゴヌクレトチドを上流のプライマーに用いて: AAACTGCAGCTGGCGCGCCATGGCAGGATTTTCTGAT、そして図4中の塩基対1297-1318の 相補配列を含むプライマーを下流のプライマーとして用いて、追加のPCRを実施 した。 MCの完全な配列を、StratageneのpBluescript II KS+ベクターのBamHI-EcoRI 部位に、遺伝子の5’末端をゲノムクローンの1つ(クローン1)由来のBglII- EcoRIフラグメントとしてクローン化することにより生成した。遺伝子の3'末端 を、次に、修飾したpBluescript II KS+ベクターをEcoRIおよびEcoRVで消化した 後、他のゲノムクローン(第2のクローン)からのNspV(Amersham Internation alのDNA blunting kitを使用して平滑末端化した)-EcoRIフラグメントと連結す ることにより、修飾したpBluescript II KS+ベクターにクローン化した。次に、 遺伝子の中間部分を、EcoRIで消化したさらに修飾したpBluescript II KS+ベク ターに、第1のクローンからのEcoRIフラグメントを連結することにより、さら に修飾したpBluescript II KS+ベクターにクローン化した。B.4 微生物におけるGL遺伝子の発現 GLをコードするDNA配列を微生物に導入し、高い比活性を有する酵素を大量に 生産し得る。 これに関して、MC遺伝子(図14)をPichia pastorisで発現させるために(Inv itrogenにより供給されるPichia Expression Kit中に記載のプロトコールに従っ て)Pichia発現ベクターpHIL-D2(AOX1プロモーターを含有する)をEcoRIで消化し 平滑末端化(Amersham InternationalのDNA blunting kitを使用)したものに、Xb aI-XhoI平滑末端化(Amersham InternationalのDNA bluning kitを使用)フラグメ ントとしてクローン化した。 別の実施態様では、MC遺伝子1(上記のようにPCRにより修飾して、制限部位 を導入する以外は図14と同じである)は、Aspergillus nigerで発現させるため に(Pallら、(1993)Fungal Genet Newslett.vol40 pages59-62)、Aspergillus 発現ベクターpBARMTE1(Neuropera crassa由来のメチルトリプトファン耐性プロ モーターを含有する)をSmaIで消化したものに、PvuII-XhoI平滑末端化フラグメ ント(Amersham lnternationalのDNA blunting kitを使用)としてクローン化した 。プロトプラストはDaboussiら(Curr Genet(1989)Vol 15 pp453-456)に従っ て溶解(lysing)酵素Sigma L-2773およびリティカーゼ(lyticase)Sigma L-8012を 使用して調製した。プロトプラストの形質転換はBuxtonら(Gene(1985)vo137 p p207-214)に記載のプロトコルに従ったが、形質転換したプロトプラストのプレ ーティングに関しては、0.6%の浸透圧安定化トップアガロースを使用した以外は Puntら(Methods in Enzymology(1992)vol216 pp447-457)により立案されたプ ロトコルに従った。 結果は、形質転換したPichia pastorisおよびAspergillus nigerにおいてリア ーゼ活性が観察されたことを示した。 Pichiaリアーゼ形質転換体およびAspergillusリアーゼ形質転換体の解析 一般的方法 無細胞抽出物の調製 細胞は9000rpm、5分間遠心することによって回収し、0.9%NaClで洗浄し、破砕 (breaking)緩衝液(1mM EDTA、および5%グリセロール含有50mM K-リン酸、pH7.5) に再懸濁した。細胞はガラスビーズおよびボルテックス処理を用いて破砕した。 破砕緩衝液は1mMのPMSF(プロテアーゼインヒビター)を含有した。リアーゼ抽出 物(上清)を、9000rpmで5分間遠心し、次いで20,000×gで5分間遠心後得た。 アルカリ性3,5-ジニトロサリチル酸試薬(DNS)によるリアーゼ活性のアッセイ リアーゼ抽出物の1倍量を等量の4%アミロペクチン溶液と混合した。反応混合 液は制御された温度でインキュベートし、そして試料は特定の間隔で取り出しAF について分析した。 リアーゼ活性はまた、放射活性方法を使用して分析した。 反応混合液は、10μlの14C-デンプン溶液(1μCi; Sigma Chemicals Co.)およ び10μlのリアーゼ抽出物を含有した。反応混合液は25℃で1晩おき、その後通 常のTLC系で分析した。生成された放射活性AF産生量はInstant Imager(Pachard Instrument Co.,Inc.,Meriden,CT)を用いて検出した。 電気泳動およびウェスタンブロッティング SDS-PAGEは8〜25%勾配ゲルおよびPhastSystem(Pharmacia)を使用して行った。 ウェスタンブロッティングもPhastSystemのSemidry transfer unitで実施した。 Qingdao(China)で採取された紅海藻から精製されたリアーゼに対してもたらされ た1次抗体を1:100に希釈して使用した。アルカリホスファターゼ(Dako A/S,Gl ostrup,Denmark)に結合したブタ抗ウサギIgGを2次抗体として使用し、1:1000 に希釈して使用した。 パートI、前記構築物を含有するPichia形質転換体の分析 パートII、Aspergilus形質転換体 結果 I.リアーゼ活性は、5日間のインキュベーション(0.2%カゼイン酵素的加水分解 産物を含む最少培地)の後、アルカリ性3,5-ジニトロサリチル酸試薬による分析 で測定した。 無細胞抽出物中のリアーゼ活性の分析 結果はMCリアーゼがA.nigerにおいて細胞内で発現したことを示す。 II.放射活性方法によるリアーゼ活性の試験 以下の培養物の無細胞抽出物が、14C標識したAFを含有した。 51+、54+、55+、59+、512、513、514、515、516、518、519。 基質として14Cデンプンを使用したα-1,4-グルカンリアーゼ反応の分解産物 のTLCを、図20に示す。反応混合物をTLCにのせた。レーン番号は培養物の名称に 対応する:1,512; 2,513; 3,514; 4,515; 5,516; 6,517; 7,518; 8,519; 9,520 。早く移動した点がAFである。 C.供給源=藻類単独 Gracilariposis lemaneifomis(Santa Cruzで得られた)から得られたα-1,4- グルカンリアーゼの酵素精製および特徴付けのプロトコルは、本質的には前記の プロトコル、例えばMorchella Costataと同じである(結果も同様)。 1.カリフォルニアで収集した寄生体のない紅海草であるGracilariopsis leman eifomis由来のα-1,4-グルカンリアーゼの特徴付け リアーゼのアミノ酸組成を以下の表に示す。 2.配列解析 カリフォルニアの藻類のペプチド配列の、中国の菌類感染藻類のアミノ酸配列 との比較は、2つのタンパク質配列の間の高い相同性(PCRフラグメントで生成 じたフラグメントのアミノ酸配列と、中国の藻類から得られたGLの対応する配列 の間で78〜80%同一)を示した。 3つのオリゴヌクレオチドを、カリフォルニアの藻類由来のこれら2つの配列 から作成して、約970bpのPCRフラグメントを生成した。 第1のPCR増幅において、プライマー1を上流のプライマーとして使用し、プ ライマー2を下流のプライマーとして使用した。第2のPCR増幅において、プラ イマー1を上流のプライマーとして使用し、プライマー3を下流のプライマーと して使用した。期待されたサイズのPCRフラグメントが生成され、NovagenのpT7b lueベクターにクローン化された。PCRフラグメントを含む3つの独立したプラス ミドを配列決定し、これらの3つのクローン化されたPCRフラグメントが、3つ の異なるタンパク質に由来するペプチド配列のコドンを含むことが見出された。 このことは、カリフォルニアの藻類には、少なくとも3つの異なるα-1,4-グル カンリアーゼをコードする遺伝子が存在することを示す。 3.最大速度の半分に達するときの基質濃度は、アミロペクチンで3.76mg/mlお よびグリコーゲンで3.37mg/mlである。 4.種々の基質でのリアーゼの分解速度を以下に示す。 反応条件:反応混合液は、10mMのHOAc-NaOAc(pH3.8)を含有していた。基質濃 度は10mg/mlであった。リアーゼおよび水を加えた後の最終容量は100μlであっ た。反応時間は45℃で40分であった。 リアーゼはプルラン、ニゲランテトラサッカリド、トレハロース、イソマルト ース、グルコース、α-、β-およびγ-シクロデキストリンを分解し得なかった 。リアーゼは、低速度でパノースおよびニゲロースを分解した。 5.リアーゼの至適温度は、アミロペクチンを基質とした時48℃であり、グリコ ーゲンを基質とした時50℃であった。50℃では、グリコーゲンの反応はアミロペ クチンの反応と似ていた;50℃以下では、アミロペクチンはグリコーゲンよりも 優れた基質であった。 6.リアーゼの至適pH範囲は、pH3.5およびpH7.0の間であった;至適pHは3.8で あった。pH試験に用いた緩衝液は、グリシン−HCl(pH2.2〜3.6);NaOAc−HOAc(p H3.5〜5.5);Mes−NaOH(pH5.5〜6.7);Mops−NaOH(pH6.0〜8.0)、およびbicine −NaOH(pH7.6〜9.0)であった。すべての緩衝液は40mMであった。 7.2mMの最終濃度で、p-クロロ安息香酸第二水銀(PCMB)は、リアーゼ活性を96 %阻害し、酵素活性に-SH基が必須であることを示す。 7.さらなる研究 7.1 菌類感染藻類から精製したリアーゼの活性および 安定性の増加に及ぼすアルコールの影響 1-プロパノール、2-プロパノールおよび1-ブタノールを以下の濃度で試験し た(0%、1%、5%、および10%)。1-プロパノールの至適濃度は5%であり、この濃度 は6日間インキュベーション後のAF収量を34%増加した;2-プロパノールの至適 濃度は1%であり、この濃度は10日間インキュベーション後のAF収量を20%増加し た; 1-ブタノールの至適濃度は5%であり、この濃度は3日間インキュベーショ ン後のAF収量はを52%増加した。 エタノールを以下の濃度で試験した(0、1、3、5、7、9、11、13、15%) 。7日間インキュベーションの至適濃度は5%であり、この濃度はAF収量を12%増 加した。10日間インキュベーションの至適濃度は3%であり、この濃度はAF収量 を1 6%増加した。 1-プロパノールの影響: 7.2菌類感染藻類ならびにM.costataおよびM.vulgarisから精製したリアーゼによ るAFの生成への異なった反応媒体の影響 2.1.菌類感染藻類由来のリアーゼ 結果(下の表を参照のこと)は、最も良好な反応媒体はmM濃度のNa2-EDTAを含 有する5mMのHOAc-NaOAc(pH3.9)(短縮してBACE)であることを示す。純水また は0.85%NaClのいずれかを反応媒体として使用してのAFの生成は、収量を減少し た。BACE中に0.85%NoaClを含有すると、AFの収量はまた減少した。 2.2.以下の緩衝液:Mes−NaOH、Mops−NaOH、Hepes−NaOHおよびBicine-NaOHは 、M.costataおよびM.vulgaris由来のリアーゼのための至適反応媒体であった 。HOAc−NaOAc緩衝液中では、リアーゼは不安定であり、それゆえこの緩衝系の 使用は、AF収量の減少を引き起こした。 7.3.エンドアミラーゼおよび脱分枝酵素がAF生成に及ぼす影響 3.1.エンドアミラーゼの影響 AF生成に使用されるデンプンは、まずエンドアミラーゼまたは酸加水分解のい ずれかで液状化され得る。 エンドアミラーゼで分解されたデンプンは、もとのデンプンに比較してリアー ゼのためのより適切な基質である。デンプンは、リアーゼ反応に使用する温度で は、制限された溶解性を有する。デンプンをエンドアミラーゼで処理することに より、グルコース収量が増加に導かれた。10〜15%付近(乾燥物質に基づいて) まで変換した物質(reducing matter)が、AFの収量という点からリアーゼのた めの基質として最も適しており、さらに19%の変換した物質までエンドアミラー ゼを用いて処理することは、もはやこのリアーゼには適切ではないことが見出さ れた。 3.2.プルラナーゼおよびイソアミラーゼの影響 下記の結果に見られるように、イソアミラーゼおよびプルラナーゼの両方は、 AFの収量をpH4.5および5.0で50%まで増加させた。反応系は、イソアミラーゼま たはプルラナーゼ(MegaZyme Ltd.)を添加してまたは添加しないで、菌類に冒さ れた紅藻類由来のリアーゼからなっていた。アミロペクチンを基質として使用し た。リアーゼのみの存在下で生成されたAFを、100%として表した。 4.種々の基質に対する菌類のリアーゼの相対的分解速度 4.1.M.costata由来のリアーゼ マルトテトラオースで観察された活性を100%として表した。 4.2.M.vulgaris由来のリアーゼ マルトテトラオースで観察された活性を100%として処理した。すべての基質の 最終濃度は10mg/mlであった。 M.costataおよびM.vulgaris由来のリアーゼは以下の糖を分解し得なかった。 トレハロース、パノース、ニゲロース、ニゲロテトラオース、グルコース、イ ソマルトース、α-、β-およびγ-シクロデキストリン、プルラナン(pullulala n)ならびに非還元末端のブロックされたp-ニトロフェニルα-D-マルトヘプタ オシド。なぜならこれらの基質を菌類のリアーゼとともに48時間インキュベート した後、TLCプレート上で検出可能なAFが存在しなかったからである。 7.5.リアーゼ触媒反応の至適pHおよび至適温度 7.6.菌類感染Gracilariopsis lemaneiformis由来のリアーゼに及ぼすグリコー ゲンの安定化効果 結果は、アミロペクチンの代わりにグリコーゲンを使用した場合、より高い温 度において反応速度がより高くなることを示す。 7.7.リアーゼの分子量およびpI値 菌類感染G.lemaneiformis由来のリアーゼ、見かけ上菌類のないG.lemaneifor mis由来、M.costataおよびM.vulgaris由来の両方の形態のリアーゼの分子量を、 勾配ゲル(8〜25%)でのSDS−PAGEを使用して、110,000±10,000ダルトンと見積 もった。 菌類感染G.lemaneiformis由来のリアーゼのpIは、3.9付近であった。M.vulga ris由来のリアーゼについては、pIはpH4.6付近であり、M.costata由来のリアー ゼについてのpIは5.0付近であった。これらの値は、3から9のpH勾配を有する ゲルでの等電点電気泳動によって得られた。 アミノ酸組成から推定されるpI値は以下のとおりである: 菌類感染G.lemaneiformis由来のリアーゼ:4.58、およびM.costata由来のリ アーゼ:6.30。 7.8.ウエスタンブロッティングによるリアーゼの免疫学的試験。 結果は、藻類のリアーゼに対する抗体が、無細胞抽出物中および精製された形 状の両方で、菌類のリアーゼを認識し得ることを示した。これはウエスタンブロ ッティングにより明らかとなった。中国で収集された藻類から精製された藻類の リアーゼに対する抗体は、カリフォルニアのSanta Cruzから収集された藻類のリ アーゼも認識した。 7.9.菌類のリアーゼの可逆的および非可逆的インヒビター 9.1.可逆的インヒビター、グルコースおよびマルトース 10mg/mlの基質濃度において、M.costataのリアーゼについての活性は、アミロ ペクチンを基質として使用した場合、0.1Mグルコースの存在下で19.3%減少した ;基質としてグリコーゲンを用いた場合、活性は影響されなかった。0.1Mマル トースの存在下では、グリコーゲンおよびアミロペクチンについてそれぞれ48.8 %および73.4%活性が減少した。 0.1Mグルコースによる阻害は、基質を1%から2%に増加させると阻害が19.3か ら7%に減少するため、拮抗的であるようだが、一方0.1 Mマルトースによる阻 害は、基質の増加が阻害程度に有意には影響しないため、非拮抗的である。 M.vulgarisのリアーゼについては、0.1 Mグルコースおよびマルトースは、ア ミロペクチンまたはグリコーゲンを基質として使用した場合、反応を阻害しなか った。 9.2.可逆的インヒビター、デオキシジリミシン 最終基質濃度2%において、活性は、アミロペクチンを基質として用いて、25 μMのデオキシジリミシンの存在下で、藻類のリアーゼおよびM.costataのリアー ゼについて10.4%に減少した。100μMでは、どちらのリアーゼの活性も完全に失 われた。 9.3.非可逆的インヒビター:PCMB 同じアッセイ条件下で、2mMのPCMBの存在下で、活性はM.costataのリアーゼ については60%、および菌類感染紅藻類由来のリアーゼについては98%減少した。 このことは、菌類のリアーゼは重金属阻害に対する感受性がずっと少ないという ことを意味する。 7.10.AFの研究室規模の生成実施例 10.1.デキストリンを基質として使用したAFの生成 反応器は、4.6リットルの最終容量(HOAc-NaOAc,pH3.9、5mM Na2-EDTAを含有 する)中に、1000gのデキストリン(デンプンをTermamylで10%の最終変換物質ま で処理して得た)を含んだ。反応は、菌類感染藻類から精製した3mgのリアーゼ を添加することにより開始した。反応を室温で行った。19日目に、リアー ゼの別のバッチ(4mg)を添加した。 10.2.14C-AFの生成のための14C-デンプンの使用 均一に標識した14C-デンプン(Sigmaから得た340μCi)を、含有していたエ タノールを除くために真空乾燥し、次に2mlの水に溶解した。反応は、菌類感染 藻類から精製した20μlのリアーゼおよび20μlのプルラナーゼ(MegaZyme Ltd. )を添加することにより開始した。反応は30℃で一晩行った。反応終了時に、反 応混合液を10,000の分子量カットオフを有するフィルターを使用して濾過して、 酵素および未反応のデンプン分子を除去した。 濾液をWaters HPLCを使用してCa2カーボハイドレートカラム(Chrompack)にの せた。水を溶離剤として使用した。流速は0.5ml/分であった。AFは、効率的にグ ルコースおよびマルトサッカリドから分離された。プールしたAF画分を凍結乾燥 して、合計140μCiの14C-AFを得た。 これらの知見は、本発明のさらなる局面に関連する。すなわち、反応媒体(好 ましくはアルコール)の疎水性を増加させて、本発明のリアーゼの安定性および 活性を増加し得る試薬の使用である。この安定性の増加は、AF収量を増加へ導く 。 本発明の他の修飾は、発明の範囲から逸脱することなく、当業者に明らかであ る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI (C12N 9/88 C12R 1:685) (C12N 9/88 C12R 1:865) (C12N 9/88 C12R 1:90) (C12N 9/88 C12R 1:84) (31)優先権主張番号 9321303.1 (32)優先日 1993年10月15日 (33)優先権主張国 イギリス(GB) (31)優先権主張番号 9321304.9 (32)優先日 1993年10月15日 (33)優先権主張国 イギリス(GB) (31)優先権主張番号 9321305.6 (32)優先日 1993年10月15日 (33)優先権主張国 イギリス(GB) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,GE,HU ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LT, LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK ,TJ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 クラフ,カーステン マシアス デンマーク国 ヴィビー ジェイ ディー ケイ―8260,スターブトラプベ 139 エ イ (72)発明者 ボジコ,マジャ デンマーク国 ゲントフテ ディーケイ― 2820,フラグトパーケン 11 (72)発明者 ニールセン,ジョン デンマーク国 コペンハーゲン エス デ ィーケイ―2300,エングベ 38 (72)発明者 マーキュセン,ジャン デンマーク国 コペンハーゲン ケイ デ ィーケイ―1210,2.,クナブロストラエ ド 25 (72)発明者 クリステンセン,トーブ マーテル イー ダ エルサ デンマーク国 アレロッド ディーケイ― 3450,ソエンゲン 30

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.α-1,4-グルカンを酵素α-1,4-グルカンリアーゼで処理する工程を包含する 、糖1,5-D-アンヒドロフルクトースの調製方法であって、該酵素が実質的に純粋 な形態で使用されることを特徴とする方法。 2.前記グルカンが前記α-1,4-結合以外の結合およびα-1,4-結合に加えて結合 を含有する場合、前記α-1,4-グルカンリアーゼが他の結合を破壊し得る適切な 試薬と協同して使用される、請求項1に記載の方法。 3.前記グルカンがデンプンであり、かつヒドロラーゼ、好ましくはグルカノヒ ドロラーゼが前記α-1,4-グルカンリアーゼと協同して使用される、請求項2に 記載の方法。 4.前記ヒドロラーゼが、プルラナーゼまたはイソアミラーゼの少なくとも1つ である、請求項2または請求項3に記載の方法。 5.前記α-1,4-グルカンリアーゼが、支持体に結合しているか、より好ましく は溶解された形態である、請求項1から4のいずれかに記載の方法。 6.前記酵素が、菌類、好ましくはMorchella costataまたはMorchella vulgari sから、または菌類感染藻類、好ましくはGracilariopsis lemaneiformisから、 または藻類単独、好ましくはGracilariopsis lemaneiformisからのいずれかで単 離される、請求項1から5のいずれかに記載の方法。 7.前記酵素が、菌類から、または菌類感染藻類から、または藻類単独から、該 酵素によって分解されないゲルを使用して単離および/またはさらに精製される 、請求項6に記載の方法。 8.前記ゲルが、デキストリンまたはその誘導体に基づく、好ましくは該ゲルが シクロデキストリンである、より好ましくはβ-シクロデキストリンである、請 求項7に記載の方法。 9.前記酵素が、配列番号1のアミノ酸配列、または配列番号2のアミノ酸配列 、または配列番号5のアミノ酸配列、または配列番号6のアミノ酸配列あるいは それらの任意の変異体を含む、請求項1から8のいずれかに記載の方法。 10.前記酵素が、該酵素をコードするヌクレオチド配列を発現させることによ り得られる、請求項1から9のいずれかに記載の方法。 11.前記ヌクレオチド配列が、DNA配列である、請求項10に記載の方法。 12.前記DNA配列が、配列番号3、または配列番号4、または配列番号7、ま たは配列番号8の任意のDNA配列に同一な、または相補的な、または実質的に相 同性を有する、または任意の適切なコドン置換を含む配列を含む、請求項11に 記載の方法。 13.前記デンプンが、高濃度で使用される、例えば約25%までの溶液で使用さ れる、請求項3から12のいずれかに記載の方法。 14.前記基質が、緩衝液の存在下で前記酵素を用いて処理される、請求項1か ら13のいずれかに記載の方法。 15.前記基質が、少なくとも実質的に純粋な水の存在下で前記酵素を用いて処 理される、請求項1から13のいずれかに記載の方法。 16.前記基質が、補因子の非存在下で前記酵素を用いて処理される、請求項1 から15のいずれかに記載の方法。 17.前記酵素が、アミロペクチンまたはデキストリンと組み合わせて使用され る、請求項1から16のいずれかに記載の方法。 18.α-1,4-グルカンを酵素α-1,4-グルカンリアーゼで処理する工程を包含す る、糖1,5-D-アンヒドロフルクトースの調製方法であって、該酵素が、配列番号 1のアミノ酸配列、または配列番号2のアミノ酸配列、または配列番号5のアミ ノ酸配列、または配列番号6のアミノ酸配列、あるいはその任意の変異体を含む ことを特徴とする方法。 19.本発明の方法で調製される、糖1,5-D-アンヒドロフルクトース。 20.反応媒体の疎水性を増加させて、GL酵素の安定性および活性を増加させ得 る、試薬の使用。 21.抗酸化剤としてのAFの使用。 22.甘味料としてのAFの使用。
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