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JPH09253572A - 硬質プラスチックの塗装方法 - Google Patents

硬質プラスチックの塗装方法

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Publication number
JPH09253572A
JPH09253572A JP6591696A JP6591696A JPH09253572A JP H09253572 A JPH09253572 A JP H09253572A JP 6591696 A JP6591696 A JP 6591696A JP 6591696 A JP6591696 A JP 6591696A JP H09253572 A JPH09253572 A JP H09253572A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
metallic
resin
paint
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6591696A
Other languages
English (en)
Inventor
Norihiro Inomata
則広 猪俣
Tamiyoshi Enohata
民義 榎畑
Kazuo Minagawa
和男 皆川
Kentaro Watanabe
健太郎 渡辺
Isamu Hara
勇 原
Satoru Umeki
悟 梅木
Masahiro Yamaguchi
昌宏 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd, Nissan Motor Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP6591696A priority Critical patent/JPH09253572A/ja
Publication of JPH09253572A publication Critical patent/JPH09253572A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 プライマー塗装工程を省略することができ、
しかも耐候性や耐汚染性などの優れた塗膜を形成するこ
とのできる硬質プラスチックの塗装方法。 【解決手段】 硬質プラスチックに、プライマーを塗装
することなしに、直接メタリック塗料を塗装し、硬化さ
せることなく、塗面にクリア塗料を塗装する方法であっ
て、前記メタリック塗料として、ビヒクル成分がa)水
酸基含有ポリエステル樹脂10〜40重量%、b)水酸
基含有アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂30〜7
0重量%、c)セルロースアセテートブチレート1〜1
5重量%、およびd)アミノアルデヒド樹脂10〜40
重量%を含有する組成物を主成分とし、かつe)メタリ
ック顔料を配合してなる有機溶剤型メタリック塗料を用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬質プラスチック
の塗装方法に関し、特にプライマー塗装工程を省略する
ことができ、しかも耐候性や耐汚染性などの優れた塗膜
を形成することのできる硬質プラスチックの塗装方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車外板や外装部品、例え
ば自動車バンパーなどに、成型が容易でかつ軽量な硬質
ポリオレフィン樹脂が多く使用されている。このポリオ
レフィンの表面は、非極性でメタリック塗膜との付着性
が十分でないため、塩素化ポリオレフィン樹脂系プライ
マーを塗装してから、アクリル樹脂/メラミン樹脂系の
メタリック塗料およびアクリル樹脂/メラミン樹脂系の
クリヤ塗料を順次塗装している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
省資源および省エネルギーなどの観点から、付着性など
の塗膜性能を低下させずに、ポリオレフィンのような非
極性の硬質プラスチックに対しても、プライマーを塗装
することなしに、直接メタリック塗料を塗装し、次いで
クリヤ塗料を塗装する工程の開発が望まれているが、こ
の要望を満たす実用的な塗装方法は確立していないのが
現状である。
【0004】従って本発明の目的は、プライマー塗装工
程を省略し、直接メタリック塗料を塗装することを可能
とすると共に、耐候性や耐汚染性などの優れた塗膜を形
成することのできる硬質プラスチックの塗装方法を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
曲げ弾性率が15,000〜23,000kg/cm2(20
℃)および線膨脹率が4×10-5〜8×10-5cm/cm/
℃の範囲にある硬質プラスチックに、プライマーを塗装
することなしに、直接メタリック塗料を塗装し、硬化さ
せることなく、塗面にクリア塗料を塗装する方法であっ
て、前記メタリック塗料として、ビヒクル成分がa)水
酸基含有ポリエステル樹脂10〜40重量%、b)水酸
基含有アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂30〜7
0重量%、c)セルロースアセテートブチレート1〜1
5重量%、およびd)アミノアルデヒド樹脂10〜40
重量%を含有する組成物を主成分とし、かつe)メタリ
ック顔料を配合してなる有機溶剤型メタリック塗料を用
い、かつクリア塗料としてその硬化塗膜のガラス転移温
度が80〜100℃の範囲にある熱硬化性クリア塗料を
使用することを特徴とする硬質プラスチックの塗装方法
により達成された。
【0006】以下、本発明について更に詳細に説明す
る。本発明における被塗物は硬質プラスチックであっ
て、具体的には曲げ弾性率が15,000〜23,00
0kg/cm2(20℃)、好ましくは18,000〜20,
000kg/cm2(20℃)、および線膨脹率が4×10-5
〜8×10-5cm/cm/℃、好ましくは5×10-5〜6×
10-5cm/cm/℃の物性値を有するものである。
【0007】この硬質プラスチックとしては、公知の合
成樹脂の中から適宜選択して使用することができ、例え
ばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン
ラバーなどのポリオレフィン樹脂が挙げられ、この樹脂
にタルクや炭酸カルシウムなどの充填剤を配合して硬度
を調整したものも挙げられる。
【0008】硬質プラスチックの曲げ弾性率が15,0
00kg/cm2(20℃)未満になると、亀裂を生ずる状態
となり、逆に23,000kg/cm2(20℃)を超える
と、硬質プラスチックとメタリック塗料の密着性が低下
する。また、硬質プラスチックの線膨脹率が4×10-5
cm/cm/℃未満になると、硬質プラスチックとメタリッ
ク塗料の密着性が低下し、8×10-5cm/cm/℃を超え
ると、冷熱の温度変化でクリヤ塗装表面に亀裂を生ず
る。
【0009】この硬質プラスチックは、自動車のバンパ
ーや外板(ボデー)などに使用することができる。通
常、自動車バンパーなどの軟質プラスチック部分には、
柔軟性塗膜が要求されるので、その部分には、他の硬質
被塗面部分(例えば、自動車ボデー外板)の塗膜より軟
質の上塗塗料が使用されている。この軟質部分を硬質に
するとこのような制約がなくなり、自動車ボデー外板お
よびバンパーを硬質塗料を共用化して同時に塗装できる
という効果がある。さらに、硬質塗膜になると、耐汚染
性に優れ、外観品質の耐久性の向上を期待することがで
きる。
【0010】本発明の方法では、硬質プラスチックにプ
ライマーを塗装することなしに、直接メタリック塗料を
塗装することができるが、それに先立って、その表面を
あらかじめ水洗しておくことが好ましい。
【0011】本発明において使用するメタリック塗料
は、ビヒクル成分がa)水酸基含有ポリエステル樹脂1
0〜40重量%、b)水酸基含有アクリル変性塩素化ポ
リオレフィン樹脂30〜70重量%、c)セルロースア
セテートブチレート1〜15重量%、およびd)アミノ
アルデヒド樹脂10〜40重量%を含有する組成物を主
成分とし、かつe)メタリック顔料を配合してなる有機
溶剤型メタリック塗料である。
【0012】メタリック塗料に用いられる水酸基含有ポ
リエステル樹脂a)は、多塩基酸(例えば、(無水)フ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、(無水)マレイ
ン酸、(無水)ピロメリット酸、(無水)トリメリット
酸、(無水)コハク酸、アジピン酸、ヘキサヒドロ(無
水)フタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒド
ロテレフタル酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸、セバ
チン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、イソフ
タル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル等の1分子中に
2〜4個のカルボキシル基又はカルボン酸メチルエステ
ル基を有する化合物)と、多価アルコール(例えば、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、トリメチロール
プロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン、トリシ
クロデカンジメタノール等の1分子中に2〜6個の水酸
基を有するアルコール)とをエステル化反応又はエステ
ル交換反応させることにより得られる。
【0013】水酸基含有ポリエステル樹脂a)は、水酸
基価が20〜200、好ましくは35〜150、数平均
分子量が1,000〜30,000、好ましくは2,0
00〜20,000の範囲内の値をもつようにすること
が望ましい。
【0014】また、水酸基含有アクリル変性塩素化ポリ
オレフィン樹脂(b)は、水酸基を有する(メタ)アク
リル系単量体を含有するアクリル系単量体(b−1)と
塩素含有率が5〜50重量%の範囲に塩素化された塩素
化ポリオレフイン(b−2)とを共重合して得られるも
のである。
【0015】(b−1)の水酸基を有する(メタ)アク
リル系単量体としては、例えばヒドロキシエチルアクリ
レート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシ
プロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレ
ートなどのアクリル酸又はメタクリル酸のC2-8 ヒドロ
キシアルキルエステルが挙げられ、これらは単独で又は
2種以上を組合わせて使用することができる。
【0016】このものは、硬化剤であるアミノアルデヒ
ド樹脂c)と化学的に反応し、架橋硬化塗膜を形成させ
るための成分で、(メタ)アクリル系単量体(b−1)
中に3〜20重量%の範囲で含有する必要があり、共重
合体の水酸基価が20〜150(対固形分)の範囲にな
るように配合することが好ましい。
【0017】(b−1)を構成する、上記水酸基含有
(メタ)アクリル系単量体および共重合可能なラジカル
重合性不飽和単量体としては、ラジカル重合性のエチレ
ン性不飽和結合(−C=C−)を有する限り、特に制約
がなく、従来から公知のアクリル酸又はメタクリル酸の
エステル(例えば、(メタ)アクリル酸のメチル、エチ
ル、プロピル、ブチルエステルなど)、ビニル芳香族化
合物(例えば、スチレン、ビニルトルエンなど)、不飽
和カルボン酸(例えば、(メタ)アクリル酸など)、グ
リシジル基含有単量体(グリシジル(メタ)アクリレー
トなど)などが用いられる。
【0018】また、塩素化ポリオレフィン(b−2)
は、硬質プラスチックとの付着性などを向上させるのに
有効であり、その塩素化率(塩素含有率)は5〜50重
量%、特に10〜30重量%の範囲であることが好まし
い。
【0019】塩素化ポリオレフィンの原料としては、結
晶性ポリプロピレン、非晶性ポリプロピレン、ポリブデ
ン−1、ポリペンテン−1、4−メチルペンテン−1、
低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−
プロピレン共重合物、エチレン−プロピレン−ジエン共
重合物などが挙げられる。この塩素化ポリオレフィン
は、これらを原料として常法により塩素化して得ること
ができる。
【0020】アクリル系単量体(b−1)と塩素化ポリ
オレフィン(b−2)との共重合は、溶液重合によって
行うことが好ましい。この共重合を行うに際して使用す
る溶剤としては、トルエンやキシレンなどの芳香族溶剤
が最も好ましく、他にエステル系溶剤、ケトン系溶剤、
アルコール系溶剤、塩素系溶剤、脂肪族系溶剤、環状脂
肪族系溶剤などを併用しても差支えない。重合開始剤と
しては、ベンゾイルパーオキシサイドのような過酸化物
系やアゾビスイソブチルニトリルのようなアゾビス系を
好ましく使用することができる。重合停止剤としては、
ハイドロキノンのようなキノン類を用いることができ
る。
【0021】重合方法としては、塩素化ポリオレフィン
(b−2)を溶剤で適当に希釈し、開始剤を添加した後
加温し、アクリル系単量体(b−1)を徐々に加えなが
ら反応させることを基本プロセスとする。
【0022】共重合する際の配合割合は、所望する塗膜
の表面硬度、耐摩耗性および表面光沢等に応じて適宜決
定すればよいが、多すぎても少なすぎてもバランスの取
れた良好な塗膜は得られない。(b−1)/(b−2)
=30〜90/10〜70の重量比範囲で共重合するの
が好ましい。
【0023】メタリック塗料に用いられる、c)セルロ
ースアセテートブチレート(CAB)は、セルロースの
部分アセチル化物をさらにブチルエステル化して得られ
るセルロース誘導体である。本発明において好適に用い
得るCABとしては、アセチル基の含有量が、一般に1
〜30重量%、好ましくは1〜14重量%で、ブチル基
の含有量が、一般に16〜60重量%、好ましくは35
〜60重量%である。
【0024】このCABは、ASTM−D1343−5
4T(Formula A)に記載された粘度測定法により測定
した場合の粘度が、一般に0.005〜5秒、好ましく
は0.005〜1秒の範囲に入るものである。具体的に
は、米国イーストマン・コダック社の製造にかかる製
品、例えば、商品名〔(前者の数字の2桁目まではブチ
ル基含有(重量%)を、また同じく3桁目は水酸基含有
量を示し、後者の数字は粘度(秒)を示す〕で、EAB
−171−2、EAB−381−0.5、EAB−38
1−2、EAB−531−1、EAB−551−0.
2、EAB−551−0.01などの等級のものが有利
に使用される。これらの中でも相溶性、溶解性および粘
度などの観点から、EAB−381−0.5、EAB−
551−0.2およびEAB−551−0.01が特に
好適である。
【0025】メタリック塗料に用いられる、d)アミノ
アルデヒド樹脂としては、アミノ成分としてメラミン、
尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ステロガ
アナミンおよびスピログアナミンなどから成る群から選
ばれた少なくとも1種とホルムアルデヒドとを反応させ
てメチロール化し、さらに低級モノアルコールでエーテ
ル化したものなどが挙げられる。このらのうち、メラミ
ンホルムアルデヒド樹脂の低級モノアルコールでエーテ
ル化したものが特に好ましい。
【0026】本発明で用いるメタリック塗料におけるビ
ヒクル成分は、上記a),b),c)およびd)成分を
含有する組成物を主成分とし、これらの各成分の構成比
率は、a),b),c)およびd)成分の合計量を基準
にして、a)成分は10〜70重量%、好ましくは20
〜60重量%、b)成分は30〜70重量%、好ましく
は40〜60重量%、c)成分は1〜15重量%、好ま
しくは2〜13重量%、d)成分は10〜40重量%、
好ましくは15〜35重量%である。各成分の構成比率
がこの範囲外になると、本発明の目的を達成することが
できない。
【0027】メタリック塗料における、(d)メタリッ
ク顔料としては、従来からの公知のアルミニウム粉、ブ
ロンズ粉、銅粉、パール状マイカおよび酵母状酸化鉄な
どが好ましく用いられる。(d)成分の配合量は、通常
のバインダー成分に対して5〜20重量%の範囲である
ことが好ましい。
【0028】本発明のメタリック塗料には、必要に応じ
て表面調整剤、硬化促進用触媒、ハジキ防止剤、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、クエンチャー、その他の添加剤な
どを添加してもよい。
【0029】本発明で用いるメタリック塗料は、上記し
た各成分を有機溶剤に混合分散させることによって調製
することができる。この有機溶剤としては、公知の塗料
用有機溶剤の中から適宜選択して使用することができ
る。具体的には、炭化水素系、アルコール系、エステル
系およびケトン系などが挙げられる。
【0030】このようにして得られるメタリック塗料
は、耐候性、耐薬品性(耐酸性)、塗装のし易さ、塗面
の外観、可撓性、耐水性および硬質プラスチックとの付
着性などの性能に優れている。
【0031】また、クリヤ塗料は、上記メタリック塗料
の塗面に塗装する透明塗膜を形成する塗料であって、具
体的にはビヒクル成分および有機溶剤を必須成分として
おり、さらに必要に応じて透明感を阻害しない程度に着
色顔料、体質顔料、メタリック顔料などを配合してな
る。
【0032】クリヤ塗料におけるビヒクル成分は、熱硬
化性樹脂組成物が好ましく、基体樹脂および架橋剤から
なっている。基体樹脂としては、公知の樹脂の中から適
宜選択して使用することができる。具体的には、水酸
基、アミノ基、ブロックイソシアネート基、カルボキシ
ル基およびエポキシ基などから成る群から選ばれた少な
くとも1種の架橋性官能基を1分子中に2個以上有する
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂およびウレタン樹脂な
どが特に好適である。また、架橋剤としては、上記架橋
性官能基と架橋硬化することができるメラミン樹脂、ブ
ロックポリイソシアネート化合物、カルボキシル基含有
化合物などが挙げられる。
【0033】有機溶剤としては、上記ビヒクル成分およ
びアルミニウムフレークを混合分散できるものである限
り、特に制限されず、例えば脂肪族炭化水素、芳香族炭
化水素、アルコール系、エステル系およびケトン系など
の溶剤が挙げられる。
【0034】本発明で用いられるクリヤ塗料は、その加
熱硬化塗膜のガラス転移温度が80〜100℃の範囲内
に包含される。ガラス転移温度が80℃未満になると、
耐薬品性が弱くなり、逆に100℃を超えると基材への
追従性が低くなる。本発明の塗装方法は、硬質プラスチ
ックの表面を水洗浄し(省略可能)、次いで希釈用溶剤
により塗装粘度をフォードカップ♯4(20℃)で15
〜20秒の範囲に調整した上記メタリック塗料を硬質プ
ラスチック面に、直接、乾燥膜厚が約15〜20μmの
範囲になるように塗装して行う。この塗装方法を実施す
るに際しては、公知の塗装方法の中から適宜選択して使
用することができるが、通常は、エアスプレー、エアレ
ススプレー、静電塗装などで行う。
【0035】次に、上記塗装方法を実施した後、数分間
常温下で放置する。更に、その上に希釈用有機溶剤によ
り塗装粘度をフォードカップ♯4(20℃)で15〜2
0秒の範囲に調整したクリヤー塗料を乾燥膜厚が約25
〜30μmの範囲になるように塗装する。この塗装方法
も、上記と同様にして通常のエアスプレー、エアレスス
プレー、静電塗膜などで行う。次に、数分間常温下で放
置した後100〜150℃で20〜40分間加熱せしめ
て2コート1ベーク塗膜を得る。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。なお、特に断らない限り、以下に記載する部および
%は、それぞれ重量部および重量%を示す。
【0037】1.試料 (1)硬質プラスチック ポリオレフィンにタルクや炭酸カルシウムなどを配合し
てなるもので、曲げ弾性率が19,000kg/cm2(20
℃)、線膨脹率が5×10-5cm/cm/℃である硬質プラ
スチックを用いた。大きさ10×30×1cmの硬質プラ
スチックを水で洗浄した。
【0038】(2)メタリック塗料 (M−1)下記の配合に基づいてディスパーによりメタ
リック塗料(M−1)を調整した。 60重量%ポリエステル樹脂ワニス(注1) 50.0重量部 40重量%アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂(注2)125重量部 EAB−381−0.5 10.0重量部 60重量%アミノアルデヒド樹脂(注3) 89.3重量部 アルミペースト(注4) 12.0重量部 キシレン 12.0重量部
【0039】(注1)無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水
フタル酸、アジピン酸、ネオペンチルグリコール、1,
6−ヘキサンジオールおよびトリメチロールプロパンを
通常の方法によってエステル化反応を行ったポリエステ
ル樹脂のキシレン溶液、水酸基価103、酸価5、固形
分60重量%、粘度(ガードナー)T〜W、数平均分子
量2,900である。 (注2)日本製紙株式会社製の商品名、スーパークロン
576である。ポリオレフィンの塩素含有量29重量
%、水酸基価56、固形分40重量%、粘度(40重量
%トルエン)1,300〜1,700cps/25℃であ
る。 (注3)三井東圧株式会社製の商品名、ユーバン20S
Eである。 (注4)東洋アルミ株式会社製のアルミペースト S5
−519である。得られたメタリック塗料をシンナーで
粘度17秒(フォードカップ♯4/20℃)に希釈し
た。
【0040】(M−2)アクリル変性塩素化ポリオレフ
ィン樹脂の使用量を100重量部およびポリエステル樹
脂ワニスの使用量を66.7重量部に代えた他は、(M
−1)と全く同様にしてメタリック塗料(M−2)を調
整した。
【0041】実施例1 メタリック塗料(M−1)を硬質プラスチック表面に、
乾燥膜厚が20μmとなるように直接エアスプレーし、
室温で10分間セッティングした。次いで、アクリル/
メラミン型クリヤー塗料である「ソフレックス1620
クリヤー」(関西ペイント株式会社製の商品名:加熱硬
化塗膜のガラス転移温度は95℃)をシンナーで粘度1
7秒(フォードカップ♯4/20℃)に希釈し、乾燥膜
厚が30μmとなるようにエアスプレーし、強温で10
分間セッティングした後、120℃×30分焼き付け
た。得られた塗板の試験結果を表1に示す。
【0042】実施例2 メタリック塗料(M−1)を同(M−2)に変更した他
は、実施例1と全く同様にして行なった。
【0043】試験例1.サンシャインウエザーメーター
JIS B 7753(サンシャインカーボンアーク灯
式、耐候試験機)に規定されるものを使用し、1300
時間試験した後、光沢(60°グロス)および密着性を
測定した。 ◎ 非常に良好 ○ 良好 △ やや不良 × 不良
【0044】試験例2. 耐汚染性:5×5cmの塗板上に、JIS第15種汚染ダ
スト1gをのせて、これを刷毛で20回掃くように均一
に拡げ、20℃で24時間静置した。次に、これを清浄
な刷毛を用いて流水中で洗浄し、汚染の程度を調べた。 ◎:全く汚れが認められない。 ○:僅かに汚れが認められる。 △:かなり汚れが認められる。 ×:著しく汚れが認められる。
【0045】上記で得られた耐候性および耐汚染性につ
いての結果を表1に示す。
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、プライマー塗装工程を
省略し、直接メタリック塗料を塗装することを可能とす
ると共に、耐候性や耐汚染性などの優れた塗膜を形成す
ることのできる硬質プラスチックの塗装方法を提供する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 皆川 和男 東京都大田区南六郷3丁目12番1号 関西 ペイント株式会社内 (72)発明者 渡辺 健太郎 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 原 勇 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 梅木 悟 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 山口 昌宏 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲げ弾性率が15,000〜23,00
    0kg/cm2(20℃)および線膨脹率が4×10-5〜8×
    10-5cm/cm/℃の範囲にある硬質プラスチックに、プ
    ライマーを塗装することなしに、直接メタリック塗料を
    塗装し、硬化させることなく、塗面にクリア塗料を塗装
    する方法であって、前記メタリック塗料として、ビヒク
    ル成分がa)水酸基含有ポリエステル樹脂10〜40重
    量%、b)水酸基含有アクリル変性塩素化ポリオレフィ
    ン樹脂30〜70重量%、c)セルロースアセテートブ
    チレート1〜15重量%、およびd)アミノアルデヒド
    樹脂10〜40重量%を含有する組成物を主成分とし、
    かつe)メタリック顔料を配合してなる有機溶剤型メタ
    リック塗料を用い、かつクリア塗料としてその硬化塗膜
    のガラス転移温度が80〜100℃の範囲にある熱硬化
    性クリア塗料を使用することを特徴とする硬質プラスチ
    ックの塗装方法。
JP6591696A 1996-03-22 1996-03-22 硬質プラスチックの塗装方法 Pending JPH09253572A (ja)

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JP6591696A JPH09253572A (ja) 1996-03-22 1996-03-22 硬質プラスチックの塗装方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100406685B1 (ko) * 2001-06-20 2003-11-21 에스에스씨피 주식회사 아크릴로니트릴-부타디엔-스티렌 성형물의 1-코트표면처리제 조성물

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KR100406685B1 (ko) * 2001-06-20 2003-11-21 에스에스씨피 주식회사 아크릴로니트릴-부타디엔-스티렌 성형물의 1-코트표면처리제 조성물

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