JPH09227280A - 単結晶育成方法 - Google Patents
単結晶育成方法Info
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- JPH09227280A JPH09227280A JP4124796A JP4124796A JPH09227280A JP H09227280 A JPH09227280 A JP H09227280A JP 4124796 A JP4124796 A JP 4124796A JP 4124796 A JP4124796 A JP 4124796A JP H09227280 A JPH09227280 A JP H09227280A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】的確に単結晶のテイル部を形成することができ
て、直胴部に有転位化を広げることなく収率良く単結晶
を成長させることができる単結晶育成方法を提供する。 【解決手段】坩堝内の原料を加熱ヒーターで溶融して溶
融液とし、種結晶を前記溶融液の表面に接触させて引き
上げることにより結晶を成長させる単結晶育成方法にお
いて、単結晶の直胴部を引上げてのち前記加熱ヒーター
の加熱出力をを増加させて単結晶のテイル部を形成する
ことを特徴とする単結晶育成方法。
て、直胴部に有転位化を広げることなく収率良く単結晶
を成長させることができる単結晶育成方法を提供する。 【解決手段】坩堝内の原料を加熱ヒーターで溶融して溶
融液とし、種結晶を前記溶融液の表面に接触させて引き
上げることにより結晶を成長させる単結晶育成方法にお
いて、単結晶の直胴部を引上げてのち前記加熱ヒーター
の加熱出力をを増加させて単結晶のテイル部を形成する
ことを特徴とする単結晶育成方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はチョクラルスキー法
(以下、「CZ法」という)によって単結晶を育成する
方法に関し、さらに詳しくは単結晶を育成する際に有転
位化を生ずることなく単結晶のテイル部を形成すること
ができる単結晶育成方法に関するものである。
(以下、「CZ法」という)によって単結晶を育成する
方法に関し、さらに詳しくは単結晶を育成する際に有転
位化を生ずることなく単結晶のテイル部を形成すること
ができる単結晶育成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】単結晶の製造方法は種々あるが、なかで
も、シリコン単結晶の育成に関し、工業的に量産が可能
な方式で広く応用されているものとしてCZ法がある。
も、シリコン単結晶の育成に関し、工業的に量産が可能
な方式で広く応用されているものとしてCZ法がある。
【0003】図1は、このCZ法によるシリコン単結晶
の育成装置の構成と引上げられた単結晶の形状を説明す
る縦断面図である。単結晶の育成はチャンバー7の容器
内で行われ、その中心位置に坩堝1が配される。この坩
堝1は坩堝受け軸(ペデスタル)1a上に載置されて、回
転および昇降が可能となる。さらに坩堝1の外側には加
熱ヒーター2が配設され、坩堝1内にはこの加熱ヒータ
ーにより溶融された結晶原料、つまり多結晶シリコンの
溶融液3が収容されている。その溶融液3の表面にワイ
ヤ4の先に取り付けた種結晶5の下端を接触させ、この
種結晶5を上方へ引き上げることによって、その下端に
溶融液3が凝固した単結晶6を育成していく。
の育成装置の構成と引上げられた単結晶の形状を説明す
る縦断面図である。単結晶の育成はチャンバー7の容器
内で行われ、その中心位置に坩堝1が配される。この坩
堝1は坩堝受け軸(ペデスタル)1a上に載置されて、回
転および昇降が可能となる。さらに坩堝1の外側には加
熱ヒーター2が配設され、坩堝1内にはこの加熱ヒータ
ーにより溶融された結晶原料、つまり多結晶シリコンの
溶融液3が収容されている。その溶融液3の表面にワイ
ヤ4の先に取り付けた種結晶5の下端を接触させ、この
種結晶5を上方へ引き上げることによって、その下端に
溶融液3が凝固した単結晶6を育成していく。
【0004】このとき育成される単結晶6の形状は、最
も基本的な品質特性であり、種結晶の直下から直径を絞
ったネッキング部6aと、直径が漸増するショルダー部6b
と、育成後ウエーハとして利用される直胴部6cと、さら
に単結晶の直径を次第に減少させるテイル部(尾部)6d
とからなる。
も基本的な品質特性であり、種結晶の直下から直径を絞
ったネッキング部6aと、直径が漸増するショルダー部6b
と、育成後ウエーハとして利用される直胴部6cと、さら
に単結晶の直径を次第に減少させるテイル部(尾部)6d
とからなる。
【0005】単結晶の外観形状を構成するこれらの部位
は品質上重要な役割を果している。
は品質上重要な役割を果している。
【0006】すなわち、ネッキング部6aは種結晶を溶融
液に接触させたとき熱ショックで発生した転位を完全に
除去することを目的に設けられるものであり、転位を結
晶表面から排除して、結晶を無転位化するのに必要な程
度に直径を細長く絞る必要がある。つぎに、ショルダー
部6bは細く絞ったネッキング部から所定の直径の直胴部
までの増径部であり、短時間での増径が必要となる。さ
らに、直胴部6cは一定直径のウエーハを得る有効な結晶
育成部であるから、自動直径制御を採用して精密な直径
制御を行う等の安定した育成管理が行われる。
液に接触させたとき熱ショックで発生した転位を完全に
除去することを目的に設けられるものであり、転位を結
晶表面から排除して、結晶を無転位化するのに必要な程
度に直径を細長く絞る必要がある。つぎに、ショルダー
部6bは細く絞ったネッキング部から所定の直径の直胴部
までの増径部であり、短時間での増径が必要となる。さ
らに、直胴部6cは一定直径のウエーハを得る有効な結晶
育成部であるから、自動直径制御を採用して精密な直径
制御を行う等の安定した育成管理が行われる。
【0007】直胴部6cを引上げてのち、テイル部6dが形
成される。テイル部は単結晶を溶融液から切り離す際に
発生する転位を直胴部に至らないようにする部位であっ
て、直胴部から直径を逐次減少させて直径をゼロにす
る。テイル部を形成しないで単結晶を溶融液から切り離
すと、そのときの熱ショックで転位が高密度で結晶中に
導入され、切り離し部分から単結晶直径の1〜2倍の領
域まで広がって、その部分はウエーハとして使用できな
くなる。したがって、シリコン単結晶の育成において、
テイル部の形成は必要不可欠な工程である。
成される。テイル部は単結晶を溶融液から切り離す際に
発生する転位を直胴部に至らないようにする部位であっ
て、直胴部から直径を逐次減少させて直径をゼロにす
る。テイル部を形成しないで単結晶を溶融液から切り離
すと、そのときの熱ショックで転位が高密度で結晶中に
導入され、切り離し部分から単結晶直径の1〜2倍の領
域まで広がって、その部分はウエーハとして使用できな
くなる。したがって、シリコン単結晶の育成において、
テイル部の形成は必要不可欠な工程である。
【0008】従来、テイル部の形成には、直胴部の引上
げ後引上げ速度を増加させる方法が採用されていた。す
なわち、単結晶の直胴部を安定して引上げを行っている
場合に、単結晶の平均成長速度V0 (cm/sec)として、
理想的な状態における結晶成長界面での熱収支の関係
は、次の(1) 式の関係が成り立つ。
げ後引上げ速度を増加させる方法が採用されていた。す
なわち、単結晶の直胴部を安定して引上げを行っている
場合に、単結晶の平均成長速度V0 (cm/sec)として、
理想的な状態における結晶成長界面での熱収支の関係
は、次の(1) 式の関係が成り立つ。
【0009】 V0 Lρ=kc (dTC /dZ)−Km (dTm /dZ) ・・・ (1) ただし、 L:結晶化(融解)潜熱、 ρ:結晶密
度 kc 、Km :結晶および溶融液の熱伝導率 TC 、Tm :結晶および溶融液の温度 上記(1) 式中の(dTC /dZ)、(dTm /dZ)は
結晶および溶融液中の温度勾配であるから、平均成長速
度V0 は結晶中の温度勾配(dTC /dZ)と相関関係
にあることを示している。ここで、引上げ速度を増加さ
せると、結晶中の温度勾配(dTC /dZ)もある程度
大きくなるが、溶融液表面や加熱された坩堝からの輻射
熱等の影響から一定の制限があり、それにともなって平
均成長速度V0 の増加にも制限が生じる。そうであれ
ば、結晶の凝固速度(単位時間当たりの凝固重量)も制
限されることになり、単結晶の引上げ速度の増加にとも
なって直胴部の直径は次第に減少して行き、やがてその
直径はゼロになり、溶融液の表面から切り離される。こ
のように、十分にテイル部を形成してのち、溶融液から
単結晶を切り離すことによって、熱ショックによって発
生した転位を直胴部に至らないようにすることができ
る。
度 kc 、Km :結晶および溶融液の熱伝導率 TC 、Tm :結晶および溶融液の温度 上記(1) 式中の(dTC /dZ)、(dTm /dZ)は
結晶および溶融液中の温度勾配であるから、平均成長速
度V0 は結晶中の温度勾配(dTC /dZ)と相関関係
にあることを示している。ここで、引上げ速度を増加さ
せると、結晶中の温度勾配(dTC /dZ)もある程度
大きくなるが、溶融液表面や加熱された坩堝からの輻射
熱等の影響から一定の制限があり、それにともなって平
均成長速度V0 の増加にも制限が生じる。そうであれ
ば、結晶の凝固速度(単位時間当たりの凝固重量)も制
限されることになり、単結晶の引上げ速度の増加にとも
なって直胴部の直径は次第に減少して行き、やがてその
直径はゼロになり、溶融液の表面から切り離される。こ
のように、十分にテイル部を形成してのち、溶融液から
単結晶を切り離すことによって、熱ショックによって発
生した転位を直胴部に至らないようにすることができ
る。
【0010】しかし、引上げ速度を増加させてテイル部
を形成する方法では、上記(1) 式から明らかなように、
結晶の温度勾配(dTC /dZ)、すなわち、テイル部
形成中の冷却速度が大きくなり、テイル部での引上げ方
向における温度差が大きくなって熱応力が増大する傾向
になる。このため、この熱応力が新たな有転位化の要因
となることがある。さらに引上げ終了時点での引上げ速
度の調整は難しく、テイル形成の途中段階で、単結晶が
溶融液の表面から切り離されるという事故も多発する。
を形成する方法では、上記(1) 式から明らかなように、
結晶の温度勾配(dTC /dZ)、すなわち、テイル部
形成中の冷却速度が大きくなり、テイル部での引上げ方
向における温度差が大きくなって熱応力が増大する傾向
になる。このため、この熱応力が新たな有転位化の要因
となることがある。さらに引上げ終了時点での引上げ速
度の調整は難しく、テイル形成の途中段階で、単結晶が
溶融液の表面から切り離されるという事故も多発する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】高品質の単結晶を収率
良く引上げるには、単結晶の形状を管理することが重要
であり、特に、テイル部形成の適否は直胴部の収率に大
きく影響を及ぼすことになる。ところが、従来から採用
されている直胴部の引上げ後引上げ速度を増加させる方
法では、結晶成長界面での熱応力の発生や引上げ速度の
調整の困難性から、種々の問題点が存在している。
良く引上げるには、単結晶の形状を管理することが重要
であり、特に、テイル部形成の適否は直胴部の収率に大
きく影響を及ぼすことになる。ところが、従来から採用
されている直胴部の引上げ後引上げ速度を増加させる方
法では、結晶成長界面での熱応力の発生や引上げ速度の
調整の困難性から、種々の問題点が存在している。
【0012】本発明は、上述のテイル部形成における従
来技術の問題点を解決し、的確に単結晶のテイル部を形
成することができて、直胴部に有転位化を広げることな
く収率良く単結晶を成長させることができる単結晶育成
方法を提供することを目的としている。
来技術の問題点を解決し、的確に単結晶のテイル部を形
成することができて、直胴部に有転位化を広げることな
く収率良く単結晶を成長させることができる単結晶育成
方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の単結晶育
成方法を要旨としている。
成方法を要旨としている。
【0014】すなわち、坩堝1内の原料を加熱ヒーター
2で溶融して溶融液3とし、種結晶5を前記溶融液の表
面に接触させて引き上げることにより結晶6を成長させ
る単結晶育成方法において、単結晶の直胴部6cを引上げ
てのち前記加熱ヒーターの加熱出力を増加させて単結晶
のテイル部6dを形成することを特徴とする単結晶育成方
法である(図1参照)。
2で溶融して溶融液3とし、種結晶5を前記溶融液の表
面に接触させて引き上げることにより結晶6を成長させ
る単結晶育成方法において、単結晶の直胴部6cを引上げ
てのち前記加熱ヒーターの加熱出力を増加させて単結晶
のテイル部6dを形成することを特徴とする単結晶育成方
法である(図1参照)。
【0015】
【発明の実施の形態】前述の通り、単結晶を安定して引
上げを行っている場合に、理想的な状態における結晶成
長界面での単結晶の平均成長速度V0 (cm/sec)、すな
わち、結晶の凝固速度(単位時間当たりの凝固重量)と
結晶および溶融液中の温度勾配(dTC /dZ)、(d
Tm /dZ)とには、前記(1) 式の関係が成り立つ。こ
のうち、結晶の凝固速度と結晶の温度勾配との関係につ
いては先に説明した通りであるが、本発明者は、結晶の
凝固速度と溶融液の温度勾配との関係にも着目して、よ
り的確にテイル部を形成させる方法を見出して、本発明
を完成した。
上げを行っている場合に、理想的な状態における結晶成
長界面での単結晶の平均成長速度V0 (cm/sec)、すな
わち、結晶の凝固速度(単位時間当たりの凝固重量)と
結晶および溶融液中の温度勾配(dTC /dZ)、(d
Tm /dZ)とには、前記(1) 式の関係が成り立つ。こ
のうち、結晶の凝固速度と結晶の温度勾配との関係につ
いては先に説明した通りであるが、本発明者は、結晶の
凝固速度と溶融液の温度勾配との関係にも着目して、よ
り的確にテイル部を形成させる方法を見出して、本発明
を完成した。
【0016】すなわち、結晶の成長界面近傍の溶融液の
温度を高くすることによって、溶融液中の温度勾配(d
Tm /dZ)を大きくすることができるとともに、溶融
液表面からの輻射熱量も増やして結晶の温度勾配(dT
C /dZ)を減少させることができる。このような相乗
作用によって、直胴部の引上げ過程に比べ、より的確に
単結晶の成長速度を小さくすることができることにな
る。したがって、単結晶の引上げ速度を一定にする場合
であっても、溶融液表面の温度を高くすることによっ
て、単結晶の成長速度を小さくし、直胴部の直径は次第
に減少させて行くことができて、適切なテイル部を形成
することができる。
温度を高くすることによって、溶融液中の温度勾配(d
Tm /dZ)を大きくすることができるとともに、溶融
液表面からの輻射熱量も増やして結晶の温度勾配(dT
C /dZ)を減少させることができる。このような相乗
作用によって、直胴部の引上げ過程に比べ、より的確に
単結晶の成長速度を小さくすることができることにな
る。したがって、単結晶の引上げ速度を一定にする場合
であっても、溶融液表面の温度を高くすることによっ
て、単結晶の成長速度を小さくし、直胴部の直径は次第
に減少させて行くことができて、適切なテイル部を形成
することができる。
【0017】本発明は、上記の知見に基づいてなされた
ものであり、具体的な手段としては、CZ法によって単
結晶を育成する過程において、単結晶の直胴部を引上げ
てのち加熱ヒーターから溶融液表面に投入する加熱出力
を増加させ、単結晶の成長速度を小さくしてテイル部を
形成することである。このような構成にすることによっ
て、単結晶の引上げ速度が一定のままであっても、所定
のテイル部を形成することができる。しかも、引上げ速
度が一定であるから、結晶成長界面での熱応力の発生や
引上げ速度調整の困難性を回避できて、テイル部の形成
途中で有転位化を生ずることがない。
ものであり、具体的な手段としては、CZ法によって単
結晶を育成する過程において、単結晶の直胴部を引上げ
てのち加熱ヒーターから溶融液表面に投入する加熱出力
を増加させ、単結晶の成長速度を小さくしてテイル部を
形成することである。このような構成にすることによっ
て、単結晶の引上げ速度が一定のままであっても、所定
のテイル部を形成することができる。しかも、引上げ速
度が一定であるから、結晶成長界面での熱応力の発生や
引上げ速度調整の困難性を回避できて、テイル部の形成
途中で有転位化を生ずることがない。
【0018】本発明において、「加熱ヒーターから溶融
液表面に投入する加熱出力を増加させる」手段として
は、単に単結晶の直胴部を引上げ後、加熱ヒーターに投
入される熱量を増加さるだけでなく、投入される熱量が
同じであっても加熱ヒーターの加熱長さを短く選択し
て、溶融液表面への輻射密度を上昇させる手段を採用し
ても良い。また、加熱出力が投入される溶融液表面と
は、結晶の成長界面近傍の溶融液面を意味し、具体的に
は、表面からの深さが直胴部の直径の15%に相当する溶
融液の表面を予定している。
液表面に投入する加熱出力を増加させる」手段として
は、単に単結晶の直胴部を引上げ後、加熱ヒーターに投
入される熱量を増加さるだけでなく、投入される熱量が
同じであっても加熱ヒーターの加熱長さを短く選択し
て、溶融液表面への輻射密度を上昇させる手段を採用し
ても良い。また、加熱出力が投入される溶融液表面と
は、結晶の成長界面近傍の溶融液面を意味し、具体的に
は、表面からの深さが直胴部の直径の15%に相当する溶
融液の表面を予定している。
【0019】
【実施例】本発明の効果を、実施例に基づいて具体的に
説明する。
説明する。
【0020】(本発明例)図1に示す単結晶育成装置を
用いて、直径8インチの大重量の単結晶を引上げた。直
径8インチ単結晶の引上げには外径22インチ( 559mm)
の坩堝を用い、このときの直胴部、テイル部での引上げ
速度および加熱ヒーターの出力条件は下記の通りとし
た。このとき使用した加熱ヒーターは、加熱長さ 180mm
のメインヒーターと加熱長さ 180mmのサブヒーターとを
上下2段に組み合わせたものを用いた。その他の条件は
初期チャージ100Kg とし、結晶回転15rpm 、坩堝回転8
rpm で、重量95Kgの単結晶を加熱ヒーターの出力条件毎
に各10本の単結晶を育成した。
用いて、直径8インチの大重量の単結晶を引上げた。直
径8インチ単結晶の引上げには外径22インチ( 559mm)
の坩堝を用い、このときの直胴部、テイル部での引上げ
速度および加熱ヒーターの出力条件は下記の通りとし
た。このとき使用した加熱ヒーターは、加熱長さ 180mm
のメインヒーターと加熱長さ 180mmのサブヒーターとを
上下2段に組み合わせたものを用いた。その他の条件は
初期チャージ100Kg とし、結晶回転15rpm 、坩堝回転8
rpm で、重量95Kgの単結晶を加熱ヒーターの出力条件毎
に各10本の単結晶を育成した。
【0021】1.直胴部の引上げ条件 引上げ速度: 0.8 mm/min 加熱ヒーターの出力条件:メインヒーターの投入電力25
Kwおよびサブヒーターの投入電力25Kw 2.テイル部の形成条件 引上げ速度: 0.8 mm/min 加熱ヒーターの出力条件: 条件 メインヒーターの投入電力30Kwおよびサブヒー
ターの投入電力25Kw 条件 メインヒーターの投入電力60Kw(サブヒーター
投入無) (比較例)比較のため、同じ単結晶製造装置を用いて、
直径8インチの大重量の単結晶を引上げた。このときの
直胴部、テイル部での引上げ速度および加熱ヒーターの
出力条件は下記の通りとし、その他の引上条件は本発明
例の場合と同様とし、10本の単結晶を育成した。
Kwおよびサブヒーターの投入電力25Kw 2.テイル部の形成条件 引上げ速度: 0.8 mm/min 加熱ヒーターの出力条件: 条件 メインヒーターの投入電力30Kwおよびサブヒー
ターの投入電力25Kw 条件 メインヒーターの投入電力60Kw(サブヒーター
投入無) (比較例)比較のため、同じ単結晶製造装置を用いて、
直径8インチの大重量の単結晶を引上げた。このときの
直胴部、テイル部での引上げ速度および加熱ヒーターの
出力条件は下記の通りとし、その他の引上条件は本発明
例の場合と同様とし、10本の単結晶を育成した。
【0022】1.直胴部の引上げ条件 引上げ速度: 0.8 mm/min 加熱ヒーターの出力条件:メインヒーターの投入電力25
Kwおよびサブヒーターの投入電力25Kw 2.テイル部の形成条件 引上げ速度: 1.0 mm/min 加熱ヒーターの出力条件:メインヒーターの投入電力25
Kwおよびサブヒーターの投入電力25Kw (比較結果)本発明例では、直胴部の引上げ後、上記の
条件または条件によって加熱ヒーターの加熱出力を
増加させる場合には、いずれもテイル部の形成途中で有
転位化を生ずることがなかった。これに対し、比較例で
は8本の単結晶のテイル部形成途中で有転位化が生じ、
直胴部に有転位が進展した。
Kwおよびサブヒーターの投入電力25Kw 2.テイル部の形成条件 引上げ速度: 1.0 mm/min 加熱ヒーターの出力条件:メインヒーターの投入電力25
Kwおよびサブヒーターの投入電力25Kw (比較結果)本発明例では、直胴部の引上げ後、上記の
条件または条件によって加熱ヒーターの加熱出力を
増加させる場合には、いずれもテイル部の形成途中で有
転位化を生ずることがなかった。これに対し、比較例で
は8本の単結晶のテイル部形成途中で有転位化が生じ、
直胴部に有転位が進展した。
【0023】
【発明の効果】本発明方法によれば、的確に単結晶のテ
イル部を形成することができて、直胴部に有転位化を広
げることなく収率良く単結晶を成長させることができ
る。
イル部を形成することができて、直胴部に有転位化を広
げることなく収率良く単結晶を成長させることができ
る。
【図1】CZ法によるシリコン単結晶の育成装置の構成
と引上げられた単結晶の形状を説明する縦断面図であ
る。
と引上げられた単結晶の形状を説明する縦断面図であ
る。
1…坩堝、 2…加熱ヒーター、 3…溶融液、 4…
ワイヤー 5…種結晶、 6…単結晶 6a…ネッキング部、 6b…ショルダー部、 6c…直胴
部、 6d…テイル部 7…チャンバー
ワイヤー 5…種結晶、 6…単結晶 6a…ネッキング部、 6b…ショルダー部、 6c…直胴
部、 6d…テイル部 7…チャンバー
Claims (1)
- 【請求項1】坩堝内の原料を加熱ヒーターで溶融して溶
融液とし、種結晶を前記溶融液の表面に接触させて引き
上げることにより結晶を成長させる単結晶育成方法にお
いて、単結晶の直胴部を引上げてのち前記加熱ヒーター
の加熱出力を増加させて単結晶のテイル部を形成するこ
とを特徴とする単結晶育成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4124796A JPH09227280A (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 単結晶育成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4124796A JPH09227280A (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 単結晶育成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09227280A true JPH09227280A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=12603116
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4124796A Pending JPH09227280A (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 単結晶育成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09227280A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0947611A2 (en) * | 1998-03-17 | 1999-10-06 | Shin-Etsu Handotai Company Limited | A method for producing a silicon single crystal and the silicon single crystal produced thereby |
JP2009256156A (ja) * | 2008-04-21 | 2009-11-05 | Sumco Corp | シリコン単結晶の育成方法 |
-
1996
- 1996-02-28 JP JP4124796A patent/JPH09227280A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0947611A2 (en) * | 1998-03-17 | 1999-10-06 | Shin-Etsu Handotai Company Limited | A method for producing a silicon single crystal and the silicon single crystal produced thereby |
EP0947611A3 (en) * | 1998-03-17 | 2002-03-20 | Shin-Etsu Handotai Company Limited | A method for producing a silicon single crystal and the silicon single crystal produced thereby |
JP2009256156A (ja) * | 2008-04-21 | 2009-11-05 | Sumco Corp | シリコン単結晶の育成方法 |
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