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JPH09201159A - 粉末乳化剤組成物 - Google Patents

粉末乳化剤組成物

Info

Publication number
JPH09201159A
JPH09201159A JP8028509A JP2850996A JPH09201159A JP H09201159 A JPH09201159 A JP H09201159A JP 8028509 A JP8028509 A JP 8028509A JP 2850996 A JP2850996 A JP 2850996A JP H09201159 A JPH09201159 A JP H09201159A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fatty acid
type emulsion
powder
emulsion
whey
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8028509A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Ikeda
正一 池田
Atsuo Watanabe
厚夫 渡邊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riken Vitamin Co Ltd
Original Assignee
Riken Vitamin Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Riken Vitamin Co Ltd filed Critical Riken Vitamin Co Ltd
Priority to JP8028509A priority Critical patent/JPH09201159A/ja
Publication of JPH09201159A publication Critical patent/JPH09201159A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Colloid Chemistry (AREA)
  • Dairy Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機酸モノグリセライドを含むO/Wエマル
ジョンを粉末化する方法に於いて、基材としてホエー乳
蛋白質を使用することにより、エマルジョンの安定化を
図り、微細で水分散性の良い乳化剤粉末を得ることを目
的とする。 【解決手段】 琥珀酸モノグリセライド、ジアセチル酒
石酸モノグリセライドに代表される有機酸グリセリン脂
肪酸エステルを油相とし、ホエー乳蛋白質を含む水相と
O/W型エマルジョンを作成し、粉末化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉末乳化剤に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】乳化剤
を含む、油脂のO/W型エマルジョンを噴霧乾燥して粉
末化する方法は公知である。その際の粉末化のための基
材には、カゼインナトリウムを使用するのが一般的であ
る。しかし、油相に有機酸モノグリセライドを使用した
場合、そのO/W型エマルジョンのpHが低くなり、カ
ゼインナトリウムが酸凝集を起こすため、安定なO/W
型エマルジョンの調製ができなかった。
【0003】そのためカゼインナトリウムの代替物質と
して、アラビアガム等の増粘多糖類を用いる場合も有る
が、増粘多糖類を基材として粉末化した乳化剤製剤は、
冷水に対する分散性が著しく悪くなる。このため、有機
酸モノグリセライドが品質改良剤として使用される製菓
・製パンの分野での生地改良剤としての機能が十分に発
揮されなくなる欠点があった。
【0004】本発明は、有機酸モノグリセライドを粉末
化する際に、安定なO/W型エマルジョンを作成し、冷
水に対する分散性の良い粉末乳化剤製剤の製造を目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究
を重ねた結果、粉末化の基材としてホエー乳蛋白質を使
用することにより、pHが低くても安定なO/W型エマ
ルジョンが得られ、且つ、得られた乳化剤製剤の冷水に
対する分散性が良いことを見い出した。
【0006】本発明で言う有機酸グリセリン脂肪酸エス
テルとは、グリセリンモノ又はジ脂肪酸エステルと有機
酸のエステル化合物である。有機酸の種類としては、現
在の食品衛生法で許可されているものは、琥珀酸、ジア
セチル酒石酸、乳酸、クエン酸、酢酸の5種類である。
グリセリン脂肪酸エステルは、食用油脂の分解、グリセ
リンと脂肪酸のエステル化反応の何れで製造されたもの
でも良く、食用油脂の種類は、植物由来、動物由来、魚
油由来の何れでも構わない。脂肪酸の種類としては、飽
和、不飽和は問わず、脂肪酸の炭素数も特に限定されな
いが、一般的には14〜22のものが用いられる。分解、エ
ステル化反応で製造されたグリセリン脂肪酸エステル
は、反応物のままでも蒸留等の方法で精製されたもので
も良い。本発明では、これらの乳化剤より選ばれた1種
又は2種以上を用いることができる。
【0007】本発明に於けるホエー乳蛋白質とは、チー
ズ等製造時に分離されるホエーを原料とするものである
が、ホエーその物を用いても良く、蛋白質を濃縮したホ
エー蛋白濃縮物(以下WPCと略)でも良い。
【0008】本発明のO/W型エマルジョン製造時の油
相側には、上記有機酸グリセリン脂肪酸エステル以外に
食用油脂やその他の乳化剤を併用することができる。そ
の他の乳化剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、蔗糖脂肪酸エステル、レシチン等食品衛生法で許可
されているものをさす。
【0009】水相側には、上記ホエー乳蛋白質以外に、
澱粉、加工澱粉、デキストリン、糖類、全脂粉乳、脱脂
粉乳等を併用することができる。澱粉としては、馬鈴薯
澱粉、玉蜀黍澱粉、小麦澱粉に代表されるが、これに限
定されない。加工澱粉としては、アセチル化澱粉、燐酸
架橋澱粉、ヒドロキシプロピル化澱粉等があるが、これ
に限定されない。デキストリンとしては、DE値10〜30
の物が一般的に用いられるが、これに限定されない。糖
類としては、乳糖、葡萄糖、麦芽糖、ソルビトール、マ
ルチトール、澱粉糖等が挙げられるが、これに限定され
ない。
【0010】O/W型エマルジョンの油相側の比率とし
ては、粉末状態で10〜80重量%となる様に添加すれば良
いが、製造時及び品質改良剤としての使用時の経済性を
考慮すると、30〜60重量%が好ましい。水相側の固形分
の比率としては、粉末状態で20〜90重量%となる様に添
加すれば良いが、O/W型エマルジョンの安定性のため
には、ホエー乳蛋白質は、蛋白質として1%以上有れば
良い。残りの固形分としては、価格的に安価なデキスト
リン、澱粉等で代替することができる。O/W型エマル
ジョンを粉末化する方法としては、噴霧乾燥法、凍結乾
燥法等の公知の粉末化方法を採用することができる。
【0011】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明は、これらの実施例に限定されるもので
はない。
【0012】[実施例1] ポエムB−10*1 500kg WPC 200kg デキストリン 300kg 水 3000kg *1 理研ビタミン(株)製琥珀酸モノグリセライド
【0013】 水を60℃迄加温し、これにWPC、デ
キストリンを加えて、攪拌、溶解する。 ポエムB−10を別のタンクで、加熱、溶融してお
く。 をのタンクに移行し、均一になる様攪拌し続け
る。 噴霧乾燥法にて粉末化を行う。
【0014】[実施例2] ポエムW−10*2 300kg パーム極硬油 210kg 大豆白締油 90kg ホエーパウダー 400kg 水 2000kg *2 理研ビタミン(株)製ジアセチル酒石酸モノグリセ
ライド
【0015】 水を60℃迄加温し、これにホエーパウ
ダーを加えて、攪拌、溶解する。 ポエムW−10、パーム極硬油、大豆白締油を別の
タンクで、加熱、溶融しておく。 をのタンクに移行し、均一になる様攪拌し続け
る。 噴霧乾燥法にて粉末化を行う。
【0016】[実施例3] ポエムK−30*3 100kg 大豆レシチン 50kg 菜種白締油 550kg WPC 100kg 乳糖 200kg 水 1500kg *3 理研ビタミン(株)製クエン酸モノグリセライド
【0017】 水を60℃迄加温し、これにWPC、デ
キストリンを加えて、攪拌、溶解する。 ポエムK−30、大豆レシチン、菜種白締油を別の
タンクで、加熱、溶融しておく。 をのタンクに移行し、均一になる様攪拌し続け
る。 噴霧乾燥法にて粉末化を行う。
【0018】[比較例1] ポエムB−10 500kg カゼインナトリウム 200kg デキストリン 300kg 水 3000kg
【0019】 実施例1と同様の方法で粉末化した。
【0020】[比較例2] ポエムB−10 500kg アラビアガム 150kg 耐酸性ゼラチン 150kg デキストリン 200kg 水 3000kg
【0021】 実施例1と同様の方法で粉末化した。
【0022】
【表1】
【0023】実施例1〜3に示した様に、基材としてホ
エー乳蛋白質を使用することにより、安定なO/W型エ
マルジョンが得られ、微細で水分散性の良い乳化剤粉末
が得られた。基材としてカゼインナトリウムを使用した
比較例1は、乳化原液が分離してしまい、粉末化するこ
とができなかった。基材としてアラビアガムを使用した
比較例2は、粉末化することはできたが、実施例1〜3
の様な微細な粉末は得られなかった。また、冷水に分散
させたところ、実施例1〜3は均一に分散したのに対し
て、比較例2は分散せずに表面に浮き上ってしまった。
【0024】応用例 [応用例1]実施例1で得られた粉末乳化剤組成物を用
いて、直捏法食パンにて性能評価を行った。比較対象に
は、製パン用乳化剤として一般的に使用されている水分
散型モノグリセライド(エマルジーMM−100)を使
用した。
【0025】[配合] 強力粉 100% イースト 2 イーストフード 0.1 乳化剤 0.3 上白糖 5 食塩 2 脱脂粉乳 2 ショートニング 5 水 73
【0026】 [工程] 混捏時間 低速3分中速5分高速2分(油脂投入)低速3分高速10分 捏上温度 27℃ 発酵 26℃ 75%RH 90分 パンチ 発酵 26℃ 75%RH 40分 分割 (株)オシキリ製DQE使用 丸め (株)オシキリ製DQ型使用 ベンチ 20分 成型 (株)オシキリ製WF型使用 焙炉 38℃ 85%RH 型上1.5cmで焙炉出し 焼成 210℃ 25分
【0027】[結果]製パン試験結果について表2に示
す。
【0028】
【表2】
【0029】直捏法のパン生地は機械耐性が弱く、機械
による大量生産には向いていないとされてきた。機械耐
性を付与するために使用されている乳化剤も直捏法によ
るパン生地に対しては、充分な機械耐性を与えられるも
のが無かった。琥珀酸モノグリセライド(以下SMGと
略)やジアセチル酒石酸モノグリセライド(以下DAT
EMと略)は、パン生地に対して機械耐性を与える機能
の高い乳化剤であるが、スプレークーリング法等の製法
で粉末化されたものでは水分散性が劣り、充分な効果が
発揮されなかった。本発明によるSMGの乳化剤製剤
は、冷水に対する分散性に優れているため、直捏法のパ
ン生地に対しても充分な機械耐性を付与することができ
た。比較例2の様な冷水分散性の劣る乳化剤製剤では、
同じ乳化剤を使用しても充分な効果は得られなかった。
また、本発明によるSMGの乳化剤製剤をパンに対して
使用した場合、今迄乳化剤を添加すると発酵風味が弱く
なり、団子状の食感となる現象が起こらず、乳化剤無添
加に近い風味で、軽く口溶けの良い食感のパンが得られ
た。
【0030】[応用例2]実施例2で得られた粉末乳化
剤製剤の性能評価を成型冷凍バターロールで行った。比
較対象としては、スプレークーリング法によるDATE
M粉末(ポエムW−90P)を使用した。
【0031】[配合] 強力粉 100% 冷凍用イースト 6 冷凍用イーストフード 0.1 乳化剤 0.3 上白糖 15 食塩 1.8 脱脂粉乳 3 マーガリン(無塩) 15 正味卵 15 水 55
【0032】 [工程] 混捏時間 低速3分中速6分高速2分(油脂投入)低速1分中速3分 高速12分 捏上温度 23℃ フロアー 26℃ 75%RH 20分 分割 (株)オシキリ製DQE使用 丸め (株)オシキリ製DQ型使用 ベンチ 15分 成型 鎌田機械(株)製KCC−200型使用 冷凍 鎌田機械(株)製急速冷凍庫使用 焙炉 KOMA社製ドウコンディショナー使用 焼成 210℃ 8分
【0033】[結果]製パン試験結果(冷凍一週間)を
表3に示した。
【0034】
【表3】
【0035】上記結果の如く、本発明によるDATEM
粉末を冷凍パン生地に使用すると、スプレークーリング
法で製造したDATEM粉末よりも優れた効果を発揮し
た。
【0036】[応用例3]実施例3で得られた粉末乳化
剤製剤の性能評価をホットケーキで行った。
【0037】[配合] 市販ホットケーキミックス 100% 乳化剤 5 正味卵 25 牛乳 75
【0038】[工程]粉類、卵、牛乳をボールに入れ、
ホイッパーで均一になるまで混ぜ合わせる。 焼成(ホットプレート) 180℃ 冷凍 冷却後放送して冷凍 レンジアップ 650w 2〜3分
【0039】[結果]結果を表4に示した。
【0040】
【表4】
【0041】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明は、ホエー乳
蛋白質を溶解した水溶液を用いて有機酸グリセリン脂肪
酸エステルとのO/W型エマルジョンを作ることによ
り、安定なO/W型エマルジョンを調製することができ
る。また、このO/W型エマルジョンを粉末化すること
で、微細で冷水に対する分散性の良い粉末乳化剤製剤が
得られる。得られた粉末乳化剤製剤は、製菓・製パン用
改良剤として使用すると、優れた改良効果を示した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホエー乳蛋白質を含む水相に有機酸グリ
    セリン脂肪酸エステルを添加し、乳化してO/W型エマ
    ルジョンを調製し、次いでこのO/W型エマルジョンを
    粉末化してなる粉末乳化剤組成物。
JP8028509A 1996-01-23 1996-01-23 粉末乳化剤組成物 Withdrawn JPH09201159A (ja)

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JP8028509A JPH09201159A (ja) 1996-01-23 1996-01-23 粉末乳化剤組成物

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JP8028509A JPH09201159A (ja) 1996-01-23 1996-01-23 粉末乳化剤組成物

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JPH09201159A true JPH09201159A (ja) 1997-08-05

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JP (1) JPH09201159A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09252723A (ja) * 1996-01-18 1997-09-30 Lotte Co Ltd 新規な脱乳糖乳・脱乳糖粉乳およびこれを含有する飲食物ならびに脱乳糖乳および脱乳糖粉乳の製造方法
US7629390B2 (en) 2002-11-14 2009-12-08 K.U. Leuven Research & Development Method for preparing emulsions
WO2015147238A1 (ja) * 2014-03-27 2015-10-01 味の素株式会社 乳様のなめらかさやコクを付与する組成物

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015147238A1 (ja) * 2014-03-27 2015-10-01 味の素株式会社 乳様のなめらかさやコクを付与する組成物
JPWO2015147238A1 (ja) * 2014-03-27 2017-04-13 味の素株式会社 乳様のなめらかさやコクを付与する組成物

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Effective date: 20030401