JPH09134076A - 転写ベルト及び画像形成装置 - Google Patents
転写ベルト及び画像形成装置Info
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- JPH09134076A JPH09134076A JP29306095A JP29306095A JPH09134076A JP H09134076 A JPH09134076 A JP H09134076A JP 29306095 A JP29306095 A JP 29306095A JP 29306095 A JP29306095 A JP 29306095A JP H09134076 A JPH09134076 A JP H09134076A
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- belt
- transfer belt
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- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、画像形成装置における転写ベルトの
ベルト裏面の粗さを新たな範囲で規定することにより、
転写ベルトのクリーニング不良の原因となる削れかすの
発生自体を防止してクリーニング不良の発生を防止し、
転写紙の裏汚れの発生等の問題を解消するものである。 【解決手段】本発明は、像担持体3に対向配置され、像
担持体3との間のニップ部Wで転写材Sを挾持搬送して
像担持体上に形成されたトナー像を転写材Sに静電的に
転写させ、転写後の転写材Sを像担持体3から分離して
定着部17に向けて搬送する転写ベルト6において、ベ
ルト裏面の表面粗さ(10点平均粗さ)Rzを7μm以
上とした。より詳しくは、ベルト裏面を研磨仕上げした
場合のベルト裏面の表面粗さRzを7μm以上、研磨仕
上げしない場合のベルト裏面の表面粗さRzを10μm
以上とした。
ベルト裏面の粗さを新たな範囲で規定することにより、
転写ベルトのクリーニング不良の原因となる削れかすの
発生自体を防止してクリーニング不良の発生を防止し、
転写紙の裏汚れの発生等の問題を解消するものである。 【解決手段】本発明は、像担持体3に対向配置され、像
担持体3との間のニップ部Wで転写材Sを挾持搬送して
像担持体上に形成されたトナー像を転写材Sに静電的に
転写させ、転写後の転写材Sを像担持体3から分離して
定着部17に向けて搬送する転写ベルト6において、ベ
ルト裏面の表面粗さ(10点平均粗さ)Rzを7μm以
上とした。より詳しくは、ベルト裏面を研磨仕上げした
場合のベルト裏面の表面粗さRzを7μm以上、研磨仕
上げしない場合のベルト裏面の表面粗さRzを10μm
以上とした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体との間の
ニップ部で転写材を挾持搬送して像担持体上に形成され
たトナー像を転写材に静電的に転写させる転写ベルト、
及びその転写ベルトを備えた、複写機、ファクシミリ、
プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に関する。
ニップ部で転写材を挾持搬送して像担持体上に形成され
たトナー像を転写材に静電的に転写させる転写ベルト、
及びその転写ベルトを備えた、複写機、ファクシミリ、
プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機等の電子写真方式の画像形成装置
においては、像担持体である感光体を帯電した後、露光
装置により原稿像を直接露光するか、あるいはレーザ走
査光学系やLED光書込光学系等により画像信号に応じ
た光書き込みを行ない、感光体上に静電潜像を形成し、
該潜像を現像装置のトナーにより現像して顕像化し、こ
のトナー像を転写紙やフィルム等の転写材に転写する。
そして転写後の転写材を定着装置に搬送し、定着装置で
トナー像を定着して画像を得ている。このような画像形
成装置において、トナー像を転写材に転写させ、且つ転
写後の転写材を感光体から分離し、定着部に搬送する装
置として、転写ベルトを用いた転写分離装置が知られて
いる。
においては、像担持体である感光体を帯電した後、露光
装置により原稿像を直接露光するか、あるいはレーザ走
査光学系やLED光書込光学系等により画像信号に応じ
た光書き込みを行ない、感光体上に静電潜像を形成し、
該潜像を現像装置のトナーにより現像して顕像化し、こ
のトナー像を転写紙やフィルム等の転写材に転写する。
そして転写後の転写材を定着装置に搬送し、定着装置で
トナー像を定着して画像を得ている。このような画像形
成装置において、トナー像を転写材に転写させ、且つ転
写後の転写材を感光体から分離し、定着部に搬送する装
置として、転写ベルトを用いた転写分離装置が知られて
いる。
【0003】転写分離装置の転写ベルトは、ゴム系材料
等の弾性部材からなる無端状ベルトであり、駆動ロー
ラ、従動ローラ、転写バイアス印加用バイアスローラ等
の複数のローラに張架されて感光体に対向配置され、感
光体との間のニップ部で転写材を挾持搬送して感光体上
に形成されたトナー像を転写材に静電的に転写させ、転
写後の転写材を感光体から分離して定着部に向けて搬送
する。また、転写ベルトを挾んで前記複数のローラの少
なくとも1つと対向してクリーニング部材(例えばクリ
ーニングブレード)が設けられており、転写ベルトの表
面に付着したトナーや紙粉等を除去するようになってい
る。
等の弾性部材からなる無端状ベルトであり、駆動ロー
ラ、従動ローラ、転写バイアス印加用バイアスローラ等
の複数のローラに張架されて感光体に対向配置され、感
光体との間のニップ部で転写材を挾持搬送して感光体上
に形成されたトナー像を転写材に静電的に転写させ、転
写後の転写材を感光体から分離して定着部に向けて搬送
する。また、転写ベルトを挾んで前記複数のローラの少
なくとも1つと対向してクリーニング部材(例えばクリ
ーニングブレード)が設けられており、転写ベルトの表
面に付着したトナーや紙粉等を除去するようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、転写ベルト
を用いた転写分離装置においては、転写ベルトを張架す
るユニットの接触板等の固定部材に転写ベルトが接触す
ることによりベルト裏面が削られ、けずれかす等の異物
が発生するという問題がある。そして、その異物がベル
トユニットの駆動ローラや従動ローラに付着すると、図
8に示すように、ローラ5に張架されるベルト6は異物
によりその部分が凸状になり、結果としてベルト表面が
凹凸となり、クリーニングブレード16Aの当たりが悪
くなり、クリーニング不良を起こす原因となる。従っ
て、特に長時間使用するためには、ベルト裏面のけずれ
を抑えなければならない。
を用いた転写分離装置においては、転写ベルトを張架す
るユニットの接触板等の固定部材に転写ベルトが接触す
ることによりベルト裏面が削られ、けずれかす等の異物
が発生するという問題がある。そして、その異物がベル
トユニットの駆動ローラや従動ローラに付着すると、図
8に示すように、ローラ5に張架されるベルト6は異物
によりその部分が凸状になり、結果としてベルト表面が
凹凸となり、クリーニングブレード16Aの当たりが悪
くなり、クリーニング不良を起こす原因となる。従っ
て、特に長時間使用するためには、ベルト裏面のけずれ
を抑えなければならない。
【0005】より詳しく述べると、転写ベルトの裏面
は、駆動ローラ、従動ローラ、バイアスローラ等のロー
ラ類の他、アース用の接触板などの摺動部材に接触して
走行している。また、ベルト表面には、感光体の他、ベ
ルト表面に付着したトナーや紙粉などを除去するために
クリーニングブレード等が当接されている。転写ベルト
の裏面側がローラ類や接触板等の部材との接触でけずれ
ると、ベルト裏面にそのけずれかすが溜る。このけずれ
かすはベルトの走行により移動し、ローラ上や摺動部材
に付着する。そして、このけずれかすの付着量が多くな
ると、図8に示すように、クリーニングブレード16A
の当たっているベルト内側のローラ5にも付着すること
になり、クリーニングブレード16Aと接触するベルト
表面に凹凸部分ができ、クリーニングブレード16Aが
ベルト表面に均一に当たらなくなるため、その部分がク
リーニング不良となる。その結果、転写ベルト表面には
トナーや紙粉等の付着物が部分的に残留し、これが転写
紙を汚し、裏汚れの原因になる。また、けずれかすを放
置したままにしておくと、転写ベルト表面の凸部分がブ
レードに当たることにより、ブレードの摩耗の仕方が部
分的に変わり、やがてブレードが欠け、トナーがその部
分をすり抜けることにより、筋状の裏汚れの原因ともな
る。
は、駆動ローラ、従動ローラ、バイアスローラ等のロー
ラ類の他、アース用の接触板などの摺動部材に接触して
走行している。また、ベルト表面には、感光体の他、ベ
ルト表面に付着したトナーや紙粉などを除去するために
クリーニングブレード等が当接されている。転写ベルト
の裏面側がローラ類や接触板等の部材との接触でけずれ
ると、ベルト裏面にそのけずれかすが溜る。このけずれ
かすはベルトの走行により移動し、ローラ上や摺動部材
に付着する。そして、このけずれかすの付着量が多くな
ると、図8に示すように、クリーニングブレード16A
の当たっているベルト内側のローラ5にも付着すること
になり、クリーニングブレード16Aと接触するベルト
表面に凹凸部分ができ、クリーニングブレード16Aが
ベルト表面に均一に当たらなくなるため、その部分がク
リーニング不良となる。その結果、転写ベルト表面には
トナーや紙粉等の付着物が部分的に残留し、これが転写
紙を汚し、裏汚れの原因になる。また、けずれかすを放
置したままにしておくと、転写ベルト表面の凸部分がブ
レードに当たることにより、ブレードの摩耗の仕方が部
分的に変わり、やがてブレードが欠け、トナーがその部
分をすり抜けることにより、筋状の裏汚れの原因ともな
る。
【0006】この問題を解決するため、例えば、特開平
5−333709号公報には、転写ベルトを間に挾んで
クリーニングブレードと対向している従動ローラの表面
に板状のブレードを当接し、ローラ表面に付着している
異物をクリーニングする技術が開示されている。しか
し、ローラ表面を清掃するブレードを設けた場合、転写
ベルト表面側のクリーニング手段と合わせて複数のクリ
ーニング手段を転写ベルトの外側と内側とに設けること
になり、構造が複雑となる上、コスト高となる。
5−333709号公報には、転写ベルトを間に挾んで
クリーニングブレードと対向している従動ローラの表面
に板状のブレードを当接し、ローラ表面に付着している
異物をクリーニングする技術が開示されている。しか
し、ローラ表面を清掃するブレードを設けた場合、転写
ベルト表面側のクリーニング手段と合わせて複数のクリ
ーニング手段を転写ベルトの外側と内側とに設けること
になり、構造が複雑となる上、コスト高となる。
【0007】また、上述の転写ベルトのけずれかすを原
因としたクリーニング不良の問題とは別に、転写ベルト
をユニットに張架した状態での放置時間が長くなると、
ベルト裏面が駆動ローラや従動ローラ等に張り付き、そ
のまま作動した時に転写ベルトのローラに張り付いた部
分と付いていない部分の境界に無理な力が加わり、ベル
トの伸びやベルト切れが発生する。
因としたクリーニング不良の問題とは別に、転写ベルト
をユニットに張架した状態での放置時間が長くなると、
ベルト裏面が駆動ローラや従動ローラ等に張り付き、そ
のまま作動した時に転写ベルトのローラに張り付いた部
分と付いていない部分の境界に無理な力が加わり、ベル
トの伸びやベルト切れが発生する。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、転写ベルトのベルト裏面状態を規定し、ベルト裏
面のけずれを防止することを目的とする。より具体的に
は、ベルト裏面の粗さを新たな範囲で規定することによ
り、ベルトクリーニング不良の原因となる削れかすの発
生自体を防止し、クリーニング不良の問題を解消し、且
つ耐久性の向上も図れる転写ベルトを提供すること、そ
して、その転写ベルトを転写部に用いることにより、転
写紙の裏汚れの発生等の問題が解消された画像形成装置
を提供することを目的とする。また、転写ベルトのベル
ト裏面の粗さを規定すると共に、転写ベルトが張架され
るローラ表面の粗さも規定することにより、転写ベルト
のローラへの張り付きを防止し、ベルト伸びやベルト切
れの発生等の問題も解消された画像形成装置を提供する
ことを目的とする。
って、転写ベルトのベルト裏面状態を規定し、ベルト裏
面のけずれを防止することを目的とする。より具体的に
は、ベルト裏面の粗さを新たな範囲で規定することによ
り、ベルトクリーニング不良の原因となる削れかすの発
生自体を防止し、クリーニング不良の問題を解消し、且
つ耐久性の向上も図れる転写ベルトを提供すること、そ
して、その転写ベルトを転写部に用いることにより、転
写紙の裏汚れの発生等の問題が解消された画像形成装置
を提供することを目的とする。また、転写ベルトのベル
ト裏面の粗さを規定すると共に、転写ベルトが張架され
るローラ表面の粗さも規定することにより、転写ベルト
のローラへの張り付きを防止し、ベルト伸びやベルト切
れの発生等の問題も解消された画像形成装置を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、像担持体に対向配置され、
像担持体との間のニップ部で転写材を挾持搬送して像担
持体上に形成されたトナー像を転写材に静電的に転写さ
せ、転写後の転写材を像担持体から分離して定着部に向
けて搬送する転写ベルトにおいて、ベルト裏面の表面粗
さ(10点平均粗さ)Rzを7μm以上としたものであ
る。
め、請求項1記載の発明は、像担持体に対向配置され、
像担持体との間のニップ部で転写材を挾持搬送して像担
持体上に形成されたトナー像を転写材に静電的に転写さ
せ、転写後の転写材を像担持体から分離して定着部に向
けて搬送する転写ベルトにおいて、ベルト裏面の表面粗
さ(10点平均粗さ)Rzを7μm以上としたものであ
る。
【0010】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の転写ベルトにおいて、ベルト裏面を研磨仕上げした場
合のベルト裏面の表面粗さRzを7μm以上、研磨仕上
げしない場合のベルト裏面の表面粗さRzを10μm以
上としたものである。
の転写ベルトにおいて、ベルト裏面を研磨仕上げした場
合のベルト裏面の表面粗さRzを7μm以上、研磨仕上
げしない場合のベルト裏面の表面粗さRzを10μm以
上としたものである。
【0011】さらに請求項3記載の発明は、請求項1,
2記載の転写ベルトにおいて、ベルト裏面の表面粗さR
zの上限を50μm以下としたものである。
2記載の転写ベルトにおいて、ベルト裏面の表面粗さR
zの上限を50μm以下としたものである。
【0012】請求項4記載の発明は、像担持体上にトナ
ー像を形成する手段を備え、且つ、像担持体に対向配置
され、像担持体との間のニップ部で転写材を挾持搬送し
て像担持体上に形成されたトナー像を転写材に静電的に
転写させ転写後の転写材を像担持体から分離して定着部
に向けて搬送する転写ベルトと、該転写ベルトを張架す
る複数のローラと、転写ベルトを挾んで前記複数のロー
ラの少なくとも1つと対向して設けられた転写ベルトの
転写材搬送面をクリーニングする手段を有する転写分離
装置を備えた画像形成装置において、前記転写分離装置
の転写ベルトとして、ベルト裏面の表面粗さ(10点平
均粗さ)Rzを7μm以上(あるいは、ベルト裏面を研
磨仕上げした場合のベルト裏面の表面粗さRzを7μm
以上、研磨仕上げしない場合のベルト裏面の表面粗さR
zを10μm以上)とし、ベルト裏面の表面粗さRzの
上限を50μm以下と規定した転写ベルトを備えたもの
である。
ー像を形成する手段を備え、且つ、像担持体に対向配置
され、像担持体との間のニップ部で転写材を挾持搬送し
て像担持体上に形成されたトナー像を転写材に静電的に
転写させ転写後の転写材を像担持体から分離して定着部
に向けて搬送する転写ベルトと、該転写ベルトを張架す
る複数のローラと、転写ベルトを挾んで前記複数のロー
ラの少なくとも1つと対向して設けられた転写ベルトの
転写材搬送面をクリーニングする手段を有する転写分離
装置を備えた画像形成装置において、前記転写分離装置
の転写ベルトとして、ベルト裏面の表面粗さ(10点平
均粗さ)Rzを7μm以上(あるいは、ベルト裏面を研
磨仕上げした場合のベルト裏面の表面粗さRzを7μm
以上、研磨仕上げしない場合のベルト裏面の表面粗さR
zを10μm以上)とし、ベルト裏面の表面粗さRzの
上限を50μm以下と規定した転写ベルトを備えたもの
である。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項4記載の画
像形成装置において、前記転写ベルトのベルト裏面の表
面粗さRzを10μm以上とすると共に、前記転写ベル
トを張架する複数のローラの少なくとも一つのローラの
表面粗さRzを5μm以上としたものである。
像形成装置において、前記転写ベルトのベルト裏面の表
面粗さRzを10μm以上とすると共に、前記転写ベル
トを張架する複数のローラの少なくとも一つのローラの
表面粗さRzを5μm以上としたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。まず、本発明による
転写ベルトを有する転写分離装置及びその転写分離装置
を備えた画像形成装置の構成及び動作について説明す
る。図1,2は本発明の一実施例を示す画像形成装置の
概略的要部構成図であり、図1は画像形成装置の転写前
の待機状態を示す図、図2は転写時の通紙状態を示す図
である。また図3は図1,2に示す画像形成装置の転写
ベルト周囲の構成を概略的に示す断面図である。尚、図
1〜3において、符号3は像担持体としての感光体ドラ
ムであり、その周囲には、図示の転写分離装置1の他、
帯電装置、原稿像露光装置(あるいはレーザやLEDア
レイ等を用いた光書込装置)、現像装置、クリーニング
装置、除電装置等の電子写真方式の画像形成を行なうた
めの装置類が配置されているが、図示を省略する。
て図面を参照して詳細に説明する。まず、本発明による
転写ベルトを有する転写分離装置及びその転写分離装置
を備えた画像形成装置の構成及び動作について説明す
る。図1,2は本発明の一実施例を示す画像形成装置の
概略的要部構成図であり、図1は画像形成装置の転写前
の待機状態を示す図、図2は転写時の通紙状態を示す図
である。また図3は図1,2に示す画像形成装置の転写
ベルト周囲の構成を概略的に示す断面図である。尚、図
1〜3において、符号3は像担持体としての感光体ドラ
ムであり、その周囲には、図示の転写分離装置1の他、
帯電装置、原稿像露光装置(あるいはレーザやLEDア
レイ等を用いた光書込装置)、現像装置、クリーニング
装置、除電装置等の電子写真方式の画像形成を行なうた
めの装置類が配置されているが、図示を省略する。
【0015】画像形成動作が開始されると、感光体ドラ
ム3は駆動部により回転駆動されて、帯電装置により均
一に帯電された後、露光装置による画像露光、あるいは
光書込装置による光書込により静電潜像が形成される。
そして、この静電潜像は現像装置の現像剤により現像さ
れ、トナー像が形成される。また、上記画像形成動作と
タイミングを合わせて、転写紙Sが給紙トレイからなる
給紙装置18から給紙コロ19により給紙されてレジス
トローラ10の手前で待機し、あるいは手差し台20か
ら手差しされた転写紙が給紙コロ21により給紙されて
レジストローラ10の手前で待機する。給紙装置18や
手差し台20から給紙される転写紙Sは紙サイズ検知手
段からなるシートサイズ検出手段22,23により少な
くとも通紙方向と垂直な方向の紙サイズが検知される。
また、手差し台20は軸24を中心として回動して開閉
するように構成される。
ム3は駆動部により回転駆動されて、帯電装置により均
一に帯電された後、露光装置による画像露光、あるいは
光書込装置による光書込により静電潜像が形成される。
そして、この静電潜像は現像装置の現像剤により現像さ
れ、トナー像が形成される。また、上記画像形成動作と
タイミングを合わせて、転写紙Sが給紙トレイからなる
給紙装置18から給紙コロ19により給紙されてレジス
トローラ10の手前で待機し、あるいは手差し台20か
ら手差しされた転写紙が給紙コロ21により給紙されて
レジストローラ10の手前で待機する。給紙装置18や
手差し台20から給紙される転写紙Sは紙サイズ検知手
段からなるシートサイズ検出手段22,23により少な
くとも通紙方向と垂直な方向の紙サイズが検知される。
また、手差し台20は軸24を中心として回動して開閉
するように構成される。
【0016】レジストローラ10は感光体ドラム3上の
トナー像にタイミングを合わせて転写紙12を送出す
る。感光体ドラム3は静電潜像の現像後に転写前除電ラ
ンプ15により光が照射されて表面電位が低下し、その
後、後述する転写分離装置1の転写ベルト6により転写
紙Sが感光体ドラムとの間のニップ部で挾持搬送され、
感光体ドラム3上のトナー像が転写紙Sに転写される。
そして、トナー像転写後の転写紙Sは分離爪25により
感光体ドラム3から分離され、転写分離装置1の転写ベ
ルト6により定着装置17に向けて搬送され、定着装置
17により転写紙上のトナーが定着される。一方、トナ
ー像転写後の感光体ドラム3は、クリーニング装置によ
り残留トナーが除去され、除電装置により除電される。
トナー像にタイミングを合わせて転写紙12を送出す
る。感光体ドラム3は静電潜像の現像後に転写前除電ラ
ンプ15により光が照射されて表面電位が低下し、その
後、後述する転写分離装置1の転写ベルト6により転写
紙Sが感光体ドラムとの間のニップ部で挾持搬送され、
感光体ドラム3上のトナー像が転写紙Sに転写される。
そして、トナー像転写後の転写紙Sは分離爪25により
感光体ドラム3から分離され、転写分離装置1の転写ベ
ルト6により定着装置17に向けて搬送され、定着装置
17により転写紙上のトナーが定着される。一方、トナ
ー像転写後の感光体ドラム3は、クリーニング装置によ
り残留トナーが除去され、除電装置により除電される。
【0017】次に、上記画像形成装置に用いられる転写
分離装置及び転写ベルトについて詳細に説明する。図1
〜3に符号1で示す転写分離装置は、図4に示すよう
に、ベルトユニット2を本体1Aに対して着脱自在に支
持している。ベルトユニット2は、図1〜3に示すドラ
ム状の感光体3からの現像画像を転写するために一対の
ローラ4,5に巻き掛けられている転写ベルト6、同ベ
ルト6を感光体3に対して接離させるDCソレノイド8
と接離レバー9、転写ベルト6に転写バイアスを印加す
るバイアスローラ11、及び転写ベルト6の電荷を除電
する接触板13とを備えている。また、転写ベルト6の
表面に付着する残留トナーや転写紙Sの紙屑を掻き落す
クリーニングブレード16Aを有するベルトクリーニン
グ装置16や、バイアスローラ11に電圧を印加する高
圧電源12は、図4に示す本体1Aに設けられている。
分離装置及び転写ベルトについて詳細に説明する。図1
〜3に符号1で示す転写分離装置は、図4に示すよう
に、ベルトユニット2を本体1Aに対して着脱自在に支
持している。ベルトユニット2は、図1〜3に示すドラ
ム状の感光体3からの現像画像を転写するために一対の
ローラ4,5に巻き掛けられている転写ベルト6、同ベ
ルト6を感光体3に対して接離させるDCソレノイド8
と接離レバー9、転写ベルト6に転写バイアスを印加す
るバイアスローラ11、及び転写ベルト6の電荷を除電
する接触板13とを備えている。また、転写ベルト6の
表面に付着する残留トナーや転写紙Sの紙屑を掻き落す
クリーニングブレード16Aを有するベルトクリーニン
グ装置16や、バイアスローラ11に電圧を印加する高
圧電源12は、図4に示す本体1Aに設けられている。
【0018】ローラ5は、図4、図5に示すように、図
示しない駆動モータと連結する歯車5bを有していて回
転駆動するようになっている。転写ベルト6は、このロ
ーラ5の回転に従動して感光体3との対向位置で転写紙
Sの搬送方向(図1の矢印A方向)に移動することがで
きるようになっている。転写ベルト6は、図6に示すよ
うな2層構造(あるいは3層構造)で構成されており、
JISK6911に準拠した測定による電気抵抗が、D
C100V印加時において、表面層6bはベルト表面の
表面抵抗率が1×109Ω〜1×1012Ω、内側層6a
の表面抵抗率が1×107Ω〜1×109Ωに、そして、
その体積抵抗率が5×108Ω・cm〜5×1010Ω・cmに
設定されているものである。
示しない駆動モータと連結する歯車5bを有していて回
転駆動するようになっている。転写ベルト6は、このロ
ーラ5の回転に従動して感光体3との対向位置で転写紙
Sの搬送方向(図1の矢印A方向)に移動することがで
きるようになっている。転写ベルト6は、図6に示すよ
うな2層構造(あるいは3層構造)で構成されており、
JISK6911に準拠した測定による電気抵抗が、D
C100V印加時において、表面層6bはベルト表面の
表面抵抗率が1×109Ω〜1×1012Ω、内側層6a
の表面抵抗率が1×107Ω〜1×109Ωに、そして、
その体積抵抗率が5×108Ω・cm〜5×1010Ω・cmに
設定されているものである。
【0019】ローラ4,5は、図1,図4に示すよう
に、支持体7によって回転可能に支持されている。支持
体7は、ローラ4,5のうち、矢印Aで示す転写紙搬送
方向において、感光体3に対する転写位置の下流側に位
置するローラ5の支持軸5aを支点として揺動可能とな
っている。この支持体7は、転写ベルト6の転写位置側
を制御板8Aからの信号により駆動されるDCソレノイ
ド8によって動作される。すなわち、DCソレノイド8
には、接離レバー9が連結されていて、この接離レバー
9が支持体7を動かして転写ベルト6を感光体3に対し
て接離させるようになっている。
に、支持体7によって回転可能に支持されている。支持
体7は、ローラ4,5のうち、矢印Aで示す転写紙搬送
方向において、感光体3に対する転写位置の下流側に位
置するローラ5の支持軸5aを支点として揺動可能とな
っている。この支持体7は、転写ベルト6の転写位置側
を制御板8Aからの信号により駆動されるDCソレノイ
ド8によって動作される。すなわち、DCソレノイド8
には、接離レバー9が連結されていて、この接離レバー
9が支持体7を動かして転写ベルト6を感光体3に対し
て接離させるようになっている。
【0020】制御板8Aは、用紙搬送手段であるレジス
トローラ10によって感光体3に形成される画像の先端
位置との整合を採られた状態で搬送される転写紙Sの先
端が感光体3に接近すると、駆動信号を発してDCソレ
ノイド8を駆動するようになっている。従って、このソ
レノイド8の駆動により支持体7が感光体ドラム3に対
して近接して、転写ベルト6が同感光体3に当接するこ
とにより、感光体3との対向位置で転写紙Sを感光体3
に接触させながら搬送することのできるニップ部Wが形
成される(図2参照)。
トローラ10によって感光体3に形成される画像の先端
位置との整合を採られた状態で搬送される転写紙Sの先
端が感光体3に接近すると、駆動信号を発してDCソレ
ノイド8を駆動するようになっている。従って、このソ
レノイド8の駆動により支持体7が感光体ドラム3に対
して近接して、転写ベルト6が同感光体3に当接するこ
とにより、感光体3との対向位置で転写紙Sを感光体3
に接触させながら搬送することのできるニップ部Wが形
成される(図2参照)。
【0021】上述したローラ4,5のうち、感光体3側
に位置するローラ4は、駆動側をなすローラ5に対する
従動ローラとして構成されており、また、ローラ4の表
面形状は、図5に示すように、軸方向において両端4
a,4aが先細のテーパ状に形成されていて、転写ベル
ト6の片寄りを防止するようになっている。ローラ4は
金属などの導電性のローラであるが、前述したような電
気抵抗のベルトを支持しているだけであり、電気的には
他の導電部材とは直接接続されていない。また、駆動側
のローラ5は、駆動の際の転写ベルト6に対するグリッ
プ力を高める機能から、EPDMゴム、クロロプレーン
ゴム、あるいはシリコーンゴムなどの材質が選択されて
いる。
に位置するローラ4は、駆動側をなすローラ5に対する
従動ローラとして構成されており、また、ローラ4の表
面形状は、図5に示すように、軸方向において両端4
a,4aが先細のテーパ状に形成されていて、転写ベル
ト6の片寄りを防止するようになっている。ローラ4は
金属などの導電性のローラであるが、前述したような電
気抵抗のベルトを支持しているだけであり、電気的には
他の導電部材とは直接接続されていない。また、駆動側
のローラ5は、駆動の際の転写ベルト6に対するグリッ
プ力を高める機能から、EPDMゴム、クロロプレーン
ゴム、あるいはシリコーンゴムなどの材質が選択されて
いる。
【0022】バイアスローラ11は、転写ベルト6の移
動方向においてローラ4の下流側(図1〜3において左
側)で、転写ベルト6の内側に接触するように設けられ
ている。このバイアスローラ11は、転写ベルト6に対
して感光体3上のトナーの帯電極性と逆極性の電荷を付
与するための接触電極を構成しており、高圧電源12に
接続されている。
動方向においてローラ4の下流側(図1〜3において左
側)で、転写ベルト6の内側に接触するように設けられ
ている。このバイアスローラ11は、転写ベルト6に対
して感光体3上のトナーの帯電極性と逆極性の電荷を付
与するための接触電極を構成しており、高圧電源12に
接続されている。
【0023】接触板13は、転写ベルト6の転写紙搬送
面でない下側の、従動ローラ4近傍のベルト内面に配置
されており、これは後述するように転写ニップ部上流側
において転写紙Sへ電荷注入するのを抑えている。ま
た、この接触板13は、転写ベルト6上に流れる電流を
帰還電流として検出するためのものであり、この電流の
検出によってバイアスローラ11からの供給電流が制御
される。このため、接触板13には、検出電流に応じて
バイアスローラ11への供給電流を設定するための転写
制御板14が接続されており、この転写制御板14は、
高圧電源12に接続されている。
面でない下側の、従動ローラ4近傍のベルト内面に配置
されており、これは後述するように転写ニップ部上流側
において転写紙Sへ電荷注入するのを抑えている。ま
た、この接触板13は、転写ベルト6上に流れる電流を
帰還電流として検出するためのものであり、この電流の
検出によってバイアスローラ11からの供給電流が制御
される。このため、接触板13には、検出電流に応じて
バイアスローラ11への供給電流を設定するための転写
制御板14が接続されており、この転写制御板14は、
高圧電源12に接続されている。
【0024】このような転写分離装置1においては、画
像転写時には、図2に示すように、レジストローラ10
から転写紙Sが繰り出されるのに合わせて、支持体7が
転写ベルト6を感光体3に接近させる態位を設定され、
感光体3との間で転写紙の搬送方向に沿った長さに相当
する幅4〜8mm程度のニップ部Wを形成する。
像転写時には、図2に示すように、レジストローラ10
から転写紙Sが繰り出されるのに合わせて、支持体7が
転写ベルト6を感光体3に接近させる態位を設定され、
感光体3との間で転写紙の搬送方向に沿った長さに相当
する幅4〜8mm程度のニップ部Wを形成する。
【0025】一方、感光体3は、その表面が例えば、−
800Vに帯電した状態とされ、原稿像の露光あるいは
画像信号に応じた光書き込み等により静電潜像が形成さ
れた後、現像装置で現像され、図7に示すように、その
表面にプラス帯電のトナーを静電的に吸着した状態でニ
ップ部に移動する。そして、感光体3は、ニップ部に至
る前に感光体3近傍に配置され、感光体3表面の電荷を
弱める転写前除電ランプ(PTL)15によって表面電
位を低下させられる。図7では、帯電電荷の高さを丸印
の大きさによって表わしてあり、転写前除電ランプ15
によって帯電電荷が少なくなっている状態は、除電前を
示す丸印よりも小さく示されている。
800Vに帯電した状態とされ、原稿像の露光あるいは
画像信号に応じた光書き込み等により静電潜像が形成さ
れた後、現像装置で現像され、図7に示すように、その
表面にプラス帯電のトナーを静電的に吸着した状態でニ
ップ部に移動する。そして、感光体3は、ニップ部に至
る前に感光体3近傍に配置され、感光体3表面の電荷を
弱める転写前除電ランプ(PTL)15によって表面電
位を低下させられる。図7では、帯電電荷の高さを丸印
の大きさによって表わしてあり、転写前除電ランプ15
によって帯電電荷が少なくなっている状態は、除電前を
示す丸印よりも小さく示されている。
【0026】図2に示すニップ部Wにおいて、感光体3
上のトナーは、転写ベルト6側に位置するバイアスロー
ラ11からの転写バイアスによって転写紙S上に転移す
る。この転写バイアスは−1.5kV〜−6.5kVの
範囲で高圧電源12から印加されるが、これは以下のよ
うな定電流制御の結果、転写バイアスが可変設定され
る。すなわち図1及び図2において、高圧電源12から
出力された電流値をI1とし、転写ベルト6を介して接
触板13から接地側に流れる帰還電流値を検出した際の
値をI2 とした場合、これら両者間で、 I1−I2=IOUT (但し、IOUT:一定) ・・・・(1) の関係が得られるようにI1 の値を制御する。これは、
温度、湿度等の環境条件の変化や転写ベルト6の製造品
質に生じるバラツキに拘らず、転写紙S上での表面電位
VP を安定させることによって転写効率の変化を無くす
ようにするためである。
上のトナーは、転写ベルト6側に位置するバイアスロー
ラ11からの転写バイアスによって転写紙S上に転移す
る。この転写バイアスは−1.5kV〜−6.5kVの
範囲で高圧電源12から印加されるが、これは以下のよ
うな定電流制御の結果、転写バイアスが可変設定され
る。すなわち図1及び図2において、高圧電源12から
出力された電流値をI1とし、転写ベルト6を介して接
触板13から接地側に流れる帰還電流値を検出した際の
値をI2 とした場合、これら両者間で、 I1−I2=IOUT (但し、IOUT:一定) ・・・・(1) の関係が得られるようにI1 の値を制御する。これは、
温度、湿度等の環境条件の変化や転写ベルト6の製造品
質に生じるバラツキに拘らず、転写紙S上での表面電位
VP を安定させることによって転写効率の変化を無くす
ようにするためである。
【0027】つまり、転写ベルト6及び転写紙Sを通し
て感光体3側に流れる電流をIOUTとして見立てること
によって、転写紙S上での表面抵抗(表面電位VP )の
低抵抗化あるいは高抵抗化による転写ベルト6への電流
の流れ易さの変化が転写紙Sの分離性能や転写性能に影
響してしまうのを防止するようになっている。本構成例
の場合、IOUT は、搬送速度330mm/sec、有効バイア
スローラ長310mmにおいて、IOUT=35μA±5μ
A に設定した場合に良好な転写が得られた。
て感光体3側に流れる電流をIOUTとして見立てること
によって、転写紙S上での表面抵抗(表面電位VP )の
低抵抗化あるいは高抵抗化による転写ベルト6への電流
の流れ易さの変化が転写紙Sの分離性能や転写性能に影
響してしまうのを防止するようになっている。本構成例
の場合、IOUT は、搬送速度330mm/sec、有効バイア
スローラ長310mmにおいて、IOUT=35μA±5μ
A に設定した場合に良好な転写が得られた。
【0028】ところで、感光体3からの画像転写が行な
われると、これと同時に転写紙Sも帯電する。従って、
転写ベルト6の真電荷と転写紙S側に発生する分極電荷
との関係により、転写紙Sを転写ベルト6上に静電的に
吸着して感光体3からの転写紙Sの分離が行なえる。そ
して、感光体3の曲率分離を利用した転写紙S自らの腰
の強さによる剥離動作によって助長される。
われると、これと同時に転写紙Sも帯電する。従って、
転写ベルト6の真電荷と転写紙S側に発生する分極電荷
との関係により、転写紙Sを転写ベルト6上に静電的に
吸着して感光体3からの転写紙Sの分離が行なえる。そ
して、感光体3の曲率分離を利用した転写紙S自らの腰
の強さによる剥離動作によって助長される。
【0029】しかし、このような静電吸着は、環境条件
の変化により、高湿度の場合には、転写紙Sに電流が流
れ易くなるので転写紙の分離がうまくいかなくなる。こ
のため、図6に示した転写ベルト6の表面層6bでの抵
抗値が若干高めに設定してあることから、ニップ部Wで
の転写紙Sへの真電荷の移行を遅らせ、さらには、バイ
アスローラ11をニップ部Wよりも転写紙搬送方向で下
流側に位置させている。これにより、転写ベルト6から
転写紙Sへの真電荷の移行を遅らせて、転写紙Sと感光
体3との間での静電的な吸着関係を回避するようになっ
ている。
の変化により、高湿度の場合には、転写紙Sに電流が流
れ易くなるので転写紙の分離がうまくいかなくなる。こ
のため、図6に示した転写ベルト6の表面層6bでの抵
抗値が若干高めに設定してあることから、ニップ部Wで
の転写紙Sへの真電荷の移行を遅らせ、さらには、バイ
アスローラ11をニップ部Wよりも転写紙搬送方向で下
流側に位置させている。これにより、転写ベルト6から
転写紙Sへの真電荷の移行を遅らせて、転写紙Sと感光
体3との間での静電的な吸着関係を回避するようになっ
ている。
【0030】この場合に用いる真電荷の移行を遅らせる
とは、転写紙Sが感光体6側のニップ部に至るまでの上
流側で転写紙Sへの電荷が発生しないことを意味してい
る。このことから、転写紙Sの感光体3への巻き付きが
防止され、また、感光体3からの転写紙Sの分離不良も
防止されることになる。
とは、転写紙Sが感光体6側のニップ部に至るまでの上
流側で転写紙Sへの電荷が発生しないことを意味してい
る。このことから、転写紙Sの感光体3への巻き付きが
防止され、また、感光体3からの転写紙Sの分離不良も
防止されることになる。
【0031】さらに、転写ベルト6側でも、環境変化に
よる抵抗変化が少ないものが選択される方が良く、抵抗
を制御する導電材料としては、カーボン、酸化亜鉛など
を適量添加し、弾性体ベルトとしてゴムベルトを用いた
場合には、クロロプレーンゴム、EPDMゴム、シリコ
ーンゴム、エピクロルヒドリンゴムなどの吸湿性が少な
く、抵抗値が安定した材質を選択することが望まれる。
よる抵抗変化が少ないものが選択される方が良く、抵抗
を制御する導電材料としては、カーボン、酸化亜鉛など
を適量添加し、弾性体ベルトとしてゴムベルトを用いた
場合には、クロロプレーンゴム、EPDMゴム、シリコ
ーンゴム、エピクロルヒドリンゴムなどの吸湿性が少な
く、抵抗値が安定した材質を選択することが望まれる。
【0032】尚、この感光体3側へ流れる電流IOUT の
値は一義的なものでなく、搬送速度が遅い場合には減ら
すことができ、反対に搬送速度が早い時や転写前除電ラ
ンプ15が用いられない場合には増やすことになる。
値は一義的なものでなく、搬送速度が遅い場合には減ら
すことができ、反対に搬送速度が早い時や転写前除電ラ
ンプ15が用いられない場合には増やすことになる。
【0033】一方、ニップ部を通過した転写紙Sは、転
写ベルト6の移動に合わせて静電吸着搬送され、駆動側
のローラ5での曲率分離が行なわれる。このため、ロー
ラ5の直径は16mm以下に設定されている。さらに、こ
のようなローラ5を用いた場合には、上質45K紙(剛
度 横21[cm3/100])の分離が可能であるという実験
結果が得られている。
写ベルト6の移動に合わせて静電吸着搬送され、駆動側
のローラ5での曲率分離が行なわれる。このため、ロー
ラ5の直径は16mm以下に設定されている。さらに、こ
のようなローラ5を用いた場合には、上質45K紙(剛
度 横21[cm3/100])の分離が可能であるという実験
結果が得られている。
【0034】また、駆動ローラ5で転写ベルト6から分
離された転写紙Sは、ガイド板で案内されて定着部17
を構成する加熱ローラ17aと加圧ローラ17bの間に
搬送される。定着部17では、転写紙S上にトナーを加
熱溶解して転写紙Sに圧着してトナーを転写紙S上に定
着させる。
離された転写紙Sは、ガイド板で案内されて定着部17
を構成する加熱ローラ17aと加圧ローラ17bの間に
搬送される。定着部17では、転写紙S上にトナーを加
熱溶解して転写紙Sに圧着してトナーを転写紙S上に定
着させる。
【0035】転写紙Sへの画像転写及び分離が完了した
転写ベルト6は、DCソレノイド8の励磁が解除される
のに応じて接離レバー9が解除され、支持体7が感光体
3から離間される。そして、ベルトクリーニング装置1
6により表面を清掃される。
転写ベルト6は、DCソレノイド8の励磁が解除される
のに応じて接離レバー9が解除され、支持体7が感光体
3から離間される。そして、ベルトクリーニング装置1
6により表面を清掃される。
【0036】ベルトクリーニング装置16は、クリーニ
ングブレード16Aを備えており、転写ベルト6を摺擦
することにより、感光体3の表面から転移したトナーや
転写されないで転写ベルト6の周辺に飛散していたもの
が付着した場合のトナーや転写紙Sの紙粉を掻き取るよ
うになっている。
ングブレード16Aを備えており、転写ベルト6を摺擦
することにより、感光体3の表面から転移したトナーや
転写されないで転写ベルト6の周辺に飛散していたもの
が付着した場合のトナーや転写紙Sの紙粉を掻き取るよ
うになっている。
【0037】クリーニングブレード16Aによって摺擦
される転写ベルト6は、摺擦抵抗の増加による駆動力の
増大あるいはクリーニングブレード16Aのめくれ等の
現象を防止するのに、摩擦係数の低いものとして表面に
フッ素系の樹脂材料、例えばポリフッ化ビニリデン、四
フッ化エチレンなどが被覆されている。また、転写ベル
ト6の表面から掻き取られたトナーあるいは紙粉は、回
収スクリュー16Bによって本体1Aから図示しない廃
トナー回収容器に収容される。
される転写ベルト6は、摺擦抵抗の増加による駆動力の
増大あるいはクリーニングブレード16Aのめくれ等の
現象を防止するのに、摩擦係数の低いものとして表面に
フッ素系の樹脂材料、例えばポリフッ化ビニリデン、四
フッ化エチレンなどが被覆されている。また、転写ベル
ト6の表面から掻き取られたトナーあるいは紙粉は、回
収スクリュー16Bによって本体1Aから図示しない廃
トナー回収容器に収容される。
【0038】次に、転写ベルトについてより詳細に説明
する。上述したように、転写ベルト6の表面は、フッ素
系の材質でできており、表面摩擦係数が低く、クリーニ
ングを安定して行なうことができる。また、転写ベルト
6の表面の材質が転写ベルト6内側の材質よりも抵抗が
高いのは、高湿環境下において調湿した転写紙に転写の
真電荷が直接流入して感光体ドラム3からの転写紙分離
がうまく行なわれなくなることを防止するためである。
具体的には転写ベルト6の内側の材質にはクロロプレー
ンゴム、EPDMゴム、シリコーンゴム、エピクロルヒ
ドリンゴムなどのゴム材料あるいはそれらのブレンド材
料、転写ベルト6の表面のフッ素系のものとしてはポリ
フッ化ビニリデン、四フッ化エチレンなどが分散材と共
に5〜15μm厚位に被覆されている。
する。上述したように、転写ベルト6の表面は、フッ素
系の材質でできており、表面摩擦係数が低く、クリーニ
ングを安定して行なうことができる。また、転写ベルト
6の表面の材質が転写ベルト6内側の材質よりも抵抗が
高いのは、高湿環境下において調湿した転写紙に転写の
真電荷が直接流入して感光体ドラム3からの転写紙分離
がうまく行なわれなくなることを防止するためである。
具体的には転写ベルト6の内側の材質にはクロロプレー
ンゴム、EPDMゴム、シリコーンゴム、エピクロルヒ
ドリンゴムなどのゴム材料あるいはそれらのブレンド材
料、転写ベルト6の表面のフッ素系のものとしてはポリ
フッ化ビニリデン、四フッ化エチレンなどが分散材と共
に5〜15μm厚位に被覆されている。
【0039】また、転写ベルト6の裏面は上記のゴム材
自体が直接、駆動ローラ5、バイアスローラ11、従動
ローラ4、及び接触板13に接している。駆動ローラ5
は線速が感光体ドラム3の線速とほぼ同じで、例えば、
線速330mm/secであったとき、駆動ローラ5は半径8
mmで回転数6.57rpsで動き、線速を合わせる。転
写ベルト6と駆動ローラ5の表面はグリップ力によりス
リップせずに回転を行なう。このような形で回転を続け
た場合に、転写ベルト6の裏面にけずれが発生して裏汚
れにつながったものと、けずれのほとんど無いものがあ
ることがわかった。そして転写ベルト6の裏面にけずれ
が発生する場合、けずれは摺動部分で発生することもわ
かった。すなわち、本実施例のような装置構成では、バ
イアスローラ11及び接触板13に接している部分で発
生していることがわかった。
自体が直接、駆動ローラ5、バイアスローラ11、従動
ローラ4、及び接触板13に接している。駆動ローラ5
は線速が感光体ドラム3の線速とほぼ同じで、例えば、
線速330mm/secであったとき、駆動ローラ5は半径8
mmで回転数6.57rpsで動き、線速を合わせる。転
写ベルト6と駆動ローラ5の表面はグリップ力によりス
リップせずに回転を行なう。このような形で回転を続け
た場合に、転写ベルト6の裏面にけずれが発生して裏汚
れにつながったものと、けずれのほとんど無いものがあ
ることがわかった。そして転写ベルト6の裏面にけずれ
が発生する場合、けずれは摺動部分で発生することもわ
かった。すなわち、本実施例のような装置構成では、バ
イアスローラ11及び接触板13に接している部分で発
生していることがわかった。
【0040】通常使用している際に、転写ベルト6の裏
面が接触板13等との摺動により削られてけずれかすが
発生すると、そのけずれかすが駆動ローラ5等に固着
し、図8に示すように、ベルト表面が凹凸になり、ベル
ト表面のクリーニング不良を起こし、裏汚れの原因とな
る。そこで本発明では、転写ベルト6のベルト裏面の表
面粗さを新たな範囲で規定することにより、クリーニン
グ不良の原因となるけずれかすの発生自体を防止するも
のである。
面が接触板13等との摺動により削られてけずれかすが
発生すると、そのけずれかすが駆動ローラ5等に固着
し、図8に示すように、ベルト表面が凹凸になり、ベル
ト表面のクリーニング不良を起こし、裏汚れの原因とな
る。そこで本発明では、転写ベルト6のベルト裏面の表
面粗さを新たな範囲で規定することにより、クリーニン
グ不良の原因となるけずれかすの発生自体を防止するも
のである。
【0041】転写ベルト6の構成材料であるゴム材は成
形の時点で加硫を行なうが、転写ベルトのように周長に
精度を要求されるもについては金型を使用して成形す
る。そして次の工程で、研磨仕上げを行なうものと、研
磨せずに型粗面をそのまま使用するものとがあるが、研
磨仕上げを施したものは、けずれが少ないことがわかっ
た。すなわち、転写ベルト裏面のけずれの発生は、ベル
ト裏面の表面粗さと関係することがわかった。
形の時点で加硫を行なうが、転写ベルトのように周長に
精度を要求されるもについては金型を使用して成形す
る。そして次の工程で、研磨仕上げを行なうものと、研
磨せずに型粗面をそのまま使用するものとがあるが、研
磨仕上げを施したものは、けずれが少ないことがわかっ
た。すなわち、転写ベルト裏面のけずれの発生は、ベル
ト裏面の表面粗さと関係することがわかった。
【0042】本発明者らの実験の結果、ベルト裏面を研
磨したものは研磨面が砥石によって均一に付き、目が一
定の為、けずれの発生がほとんどなく、その時の表面の
粗さは10点平均粗さRz(JIS B−0601に規
定された表面粗さ)で5μm以上であった。そしてさら
に実験を詳しく行なった結果、ベルト裏面を研磨仕上げ
した場合には、ベルト裏面の表面粗さRzが7μm以上
で、けずれの発生を抑えることができた。
磨したものは研磨面が砥石によって均一に付き、目が一
定の為、けずれの発生がほとんどなく、その時の表面の
粗さは10点平均粗さRz(JIS B−0601に規
定された表面粗さ)で5μm以上であった。そしてさら
に実験を詳しく行なった結果、ベルト裏面を研磨仕上げ
した場合には、ベルト裏面の表面粗さRzが7μm以上
で、けずれの発生を抑えることができた。
【0043】また、金型を使用して転写ベルトを成形
し、研磨を行なわないで使用した場合には、けずれの発
生状況として図9に示す結果が得られた。この転写ベル
ト裏面粗さとけずれ発生状況のグラフから判るように、
ベルト裏面の表面粗さがRzで5μmの場合にはけずれ
が多く発生したが、ベルト裏面の表面粗さがRzで10
μm以上ではけずれの発生が無い。従って、ベルト裏面
の表面粗さを10μm以上とすることにより、けずれか
すの発生を抑えることができる。
し、研磨を行なわないで使用した場合には、けずれの発
生状況として図9に示す結果が得られた。この転写ベル
ト裏面粗さとけずれ発生状況のグラフから判るように、
ベルト裏面の表面粗さがRzで5μmの場合にはけずれ
が多く発生したが、ベルト裏面の表面粗さがRzで10
μm以上ではけずれの発生が無い。従って、ベルト裏面
の表面粗さを10μm以上とすることにより、けずれか
すの発生を抑えることができる。
【0044】ところで、転写ベルトの裏面を研磨仕上げ
した場合にはベルト裏面の表面粗さRzが7μm以上で
けずれの発生が抑えられ、研磨仕上げしない場合ではベ
ルト裏面の表面粗さRzが10μm以上でけずれの発生
が抑えられることがわかった。この理由としては、研磨
せずに型面をそのまま使用した場合、金型の面の粗さ、
形状でゴムの表面の粗さがある程度決定されるが、ゴム
系材料の表面は、表面の粗さが密になると、ローラや接
触板等の摺動部材への接触面が多くなり、摩擦による抵
抗が大きくなるため、けずれやすくなると考えられる。
研磨した面の場合、研磨面は方向が一定であり揃ってお
り、また、研磨している時点で一度圧力がかかっている
ため、接触面が多くても一定の力がかかるため、表面粗
さRzが小さくてもけずれにくいと考えられる。これに
対して、研磨していないものは、接触面が一定でなので
圧力のかかり方にばらつきがあり、摺動部分でのけずれ
が多くなると考えられる。そのため、ベルト裏面の表面
粗さを大きくして接触面を少なくすることで、けずれの
発生を少なくできる。従って、単に研磨したものより
も、表面粗さを大きくした方がけずれの発生を防ぐこと
ができる。尚、転写ベルトの場合、ベルト裏面の研磨仕
上げをしない場合の方が、コスト的には有利である。
した場合にはベルト裏面の表面粗さRzが7μm以上で
けずれの発生が抑えられ、研磨仕上げしない場合ではベ
ルト裏面の表面粗さRzが10μm以上でけずれの発生
が抑えられることがわかった。この理由としては、研磨
せずに型面をそのまま使用した場合、金型の面の粗さ、
形状でゴムの表面の粗さがある程度決定されるが、ゴム
系材料の表面は、表面の粗さが密になると、ローラや接
触板等の摺動部材への接触面が多くなり、摩擦による抵
抗が大きくなるため、けずれやすくなると考えられる。
研磨した面の場合、研磨面は方向が一定であり揃ってお
り、また、研磨している時点で一度圧力がかかっている
ため、接触面が多くても一定の力がかかるため、表面粗
さRzが小さくてもけずれにくいと考えられる。これに
対して、研磨していないものは、接触面が一定でなので
圧力のかかり方にばらつきがあり、摺動部分でのけずれ
が多くなると考えられる。そのため、ベルト裏面の表面
粗さを大きくして接触面を少なくすることで、けずれの
発生を少なくできる。従って、単に研磨したものより
も、表面粗さを大きくした方がけずれの発生を防ぐこと
ができる。尚、転写ベルトの場合、ベルト裏面の研磨仕
上げをしない場合の方が、コスト的には有利である。
【0045】以上のことから、本発明では、転写ベルト
6のベルト裏面の表面粗さをコントロールして転写ベル
ト裏面の表面粗さを7μm以上とし、より詳しくは、ベ
ルト裏面を研磨仕上げした場合のベルト裏面の表面粗さ
Rzを7μm以上、研磨仕上げしない場合のベルト裏面
の表面粗さRzを10μm以上と規定する。このように
規定することにより、ベルト裏面のけずれを防ぎ、長期
間使用時にもクリーニング不良の発生、それを原因とし
た転写紙の裏汚れの発生を防止することができる。ま
た、ベルト裏面の粗さをコントロールする方法として
は、ベルト裏面を研磨する際の研磨の条件(砥石の選
択、押し付け圧力)、研磨速度で調整することで、ベル
ト裏面の表面粗さが7μm以上になるようにし、また、
研磨しない場合は、ベルト形成時の型の粗さを調整する
ことでベルト裏面の表面粗さRzが10μm以上となる
ようにした。
6のベルト裏面の表面粗さをコントロールして転写ベル
ト裏面の表面粗さを7μm以上とし、より詳しくは、ベ
ルト裏面を研磨仕上げした場合のベルト裏面の表面粗さ
Rzを7μm以上、研磨仕上げしない場合のベルト裏面
の表面粗さRzを10μm以上と規定する。このように
規定することにより、ベルト裏面のけずれを防ぎ、長期
間使用時にもクリーニング不良の発生、それを原因とし
た転写紙の裏汚れの発生を防止することができる。ま
た、ベルト裏面の粗さをコントロールする方法として
は、ベルト裏面を研磨する際の研磨の条件(砥石の選
択、押し付け圧力)、研磨速度で調整することで、ベル
ト裏面の表面粗さが7μm以上になるようにし、また、
研磨しない場合は、ベルト形成時の型の粗さを調整する
ことでベルト裏面の表面粗さRzが10μm以上となる
ようにした。
【0046】尚、本発明では、転写ベルト裏面の表面粗
さを上記のように規定したが、ベルト裏面の粗さを大き
くしすぎると、接触板等の摺動部材との接触面の面積が
少なくなってけずれには有利となるが、その反面、ロー
ラとのグリップ力がなくなり、駆動ローラや従動ローラ
とスリップが起こり、転写不良や搬送不良等を起こす原
因となる。そこで、このようなスリップ等の問題を防止
するため、転写ベルト裏面の表面粗さRzの上限は50
μm以下とすることが望ましい。
さを上記のように規定したが、ベルト裏面の粗さを大き
くしすぎると、接触板等の摺動部材との接触面の面積が
少なくなってけずれには有利となるが、その反面、ロー
ラとのグリップ力がなくなり、駆動ローラや従動ローラ
とスリップが起こり、転写不良や搬送不良等を起こす原
因となる。そこで、このようなスリップ等の問題を防止
するため、転写ベルト裏面の表面粗さRzの上限は50
μm以下とすることが望ましい。
【0047】ところで、転写ベルトのクリーニング不良
の発生とは別に、転写ベルト6を駆動ローラ5や従動ロ
ーラ4等に張架したままの状態で未使用時間が長くなる
と、ベルト裏面が駆動ローラ5や従動ローラ4等に張り
付き、作動したときに、ローラに張り付いた部分とそう
でない部分の境界で、ベルトが局部的に強い力で引っ張
られ、剥がれる前にベルトが伸びたり、切れてしまう場
合がある。そのような場合、前述したように転写ベルト
裏面の表面粗さを粗くすることにより張り付きをある程
度防止することはできるが、ベルトが張架されるローラ
側の表面粗さを規定することで、さらに張り付きを防止
することができる。ここで、図10は本発明者らの実験
結果を示しており、転写ベルト裏面の表面粗さをRzで
10μmとした場合、ローラ表面粗さがRzで5μm以
上の場合には張り付きの発生を防止することができる。
の発生とは別に、転写ベルト6を駆動ローラ5や従動ロ
ーラ4等に張架したままの状態で未使用時間が長くなる
と、ベルト裏面が駆動ローラ5や従動ローラ4等に張り
付き、作動したときに、ローラに張り付いた部分とそう
でない部分の境界で、ベルトが局部的に強い力で引っ張
られ、剥がれる前にベルトが伸びたり、切れてしまう場
合がある。そのような場合、前述したように転写ベルト
裏面の表面粗さを粗くすることにより張り付きをある程
度防止することはできるが、ベルトが張架されるローラ
側の表面粗さを規定することで、さらに張り付きを防止
することができる。ここで、図10は本発明者らの実験
結果を示しており、転写ベルト裏面の表面粗さをRzで
10μmとした場合、ローラ表面粗さがRzで5μm以
上の場合には張り付きの発生を防止することができる。
【0048】以上の結果から、本発明の画像形成装置に
おいては、転写分離装置1の転写ベルト6のベルト裏面
の表面粗さRzを10μm以上とすると共に、転写ベル
ト6を張架する駆動ローラ5、従動ローラの表面粗さR
zを5μm以上に規定することにより、転写ベルトのけ
ずれの発生を防止でき、且つ転写ベルトのローラへの張
り付きも防止でき、転写ベルトのクリーニング不良によ
る裏汚れの発生や、転写ベルトのベルト切れ等の問題を
解消することができる。
おいては、転写分離装置1の転写ベルト6のベルト裏面
の表面粗さRzを10μm以上とすると共に、転写ベル
ト6を張架する駆動ローラ5、従動ローラの表面粗さR
zを5μm以上に規定することにより、転写ベルトのけ
ずれの発生を防止でき、且つ転写ベルトのローラへの張
り付きも防止でき、転写ベルトのクリーニング不良によ
る裏汚れの発生や、転写ベルトのベルト切れ等の問題を
解消することができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1,2記載
の発明では、転写ベルト裏面の表面粗さを規定すること
で、転写ベルト裏面のけずれの発生を防止することがで
き、ローラ上に異物(ベルトのけずれかす)が固着しな
い結果、転写ベルト表面のクリーニング位置においてベ
ルトの凸凹が生じないため、ベルトクリーニングが良好
に行なわれ、クリーニング不良の問題が解消される。さ
らに、請求項3記載のようにベルト裏面の表面粗さの上
限をも規定することで、ローラとのスリップの発生等も
防止でき、転写不良や搬送不良の問題も解消される。
の発明では、転写ベルト裏面の表面粗さを規定すること
で、転写ベルト裏面のけずれの発生を防止することがで
き、ローラ上に異物(ベルトのけずれかす)が固着しな
い結果、転写ベルト表面のクリーニング位置においてベ
ルトの凸凹が生じないため、ベルトクリーニングが良好
に行なわれ、クリーニング不良の問題が解消される。さ
らに、請求項3記載のようにベルト裏面の表面粗さの上
限をも規定することで、ローラとのスリップの発生等も
防止でき、転写不良や搬送不良の問題も解消される。
【0050】請求項4記載の発明では、画像形成装置の
転写分離装置に使用される転写ベルトのベルト裏面の表
面粗さを規定することで、請求項1〜3と同様の作用効
果が得られ、転写ベルトのクリーニング不良による転写
材の裏汚れの問題が解消され、転写不良や搬送不良の問
題も解消され、良好な転写画像が得られる。さらに、請
求項5記載のように、転写ベルトのベルト裏面の表面粗
さを規定すると共に、転写ベルトが張架されるローラの
表面粗さも規定することで、転写ベルトとローラの張り
付きも生じなくなり、転写ベルトの伸びや切れの発生の
問題も解消でき、転写部の耐久性の向上が図れる。
転写分離装置に使用される転写ベルトのベルト裏面の表
面粗さを規定することで、請求項1〜3と同様の作用効
果が得られ、転写ベルトのクリーニング不良による転写
材の裏汚れの問題が解消され、転写不良や搬送不良の問
題も解消され、良好な転写画像が得られる。さらに、請
求項5記載のように、転写ベルトのベルト裏面の表面粗
さを規定すると共に、転写ベルトが張架されるローラの
表面粗さも規定することで、転写ベルトとローラの張り
付きも生じなくなり、転写ベルトの伸びや切れの発生の
問題も解消でき、転写部の耐久性の向上が図れる。
【図1】本発明の一実施例を示す画像形成装置の概略的
要部構成図であり、転写前の待機状態を示す図である。
要部構成図であり、転写前の待機状態を示す図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の転写時の通紙状態を
示す図である。
示す図である。
【図3】図1,2に示す画像形成装置の転写ベルト周囲
の構成を概略的に示す断面図である。
の構成を概略的に示す断面図である。
【図4】図1〜3に示す画像形成装置に装備される転写
分離装置の基本構成を示す斜視図である。
分離装置の基本構成を示す斜視図である。
【図5】転写分離装置の転写ベルト駆動用のローラの説
明図である。
明図である。
【図6】転写ベルトの部分断面図である。
【図7】図1〜3に示す画像形成装置における現像、転
写工程の説明図である。
写工程の説明図である。
【図8】転写ベルト裏面のけずれかすが発生し、ローラ
に固着した状態を示す説明図である。
に固着した状態を示す説明図である。
【図9】転写ベルト裏面の表面粗さと、けずれかす発生
状況(ランク)を示すグラフである。
状況(ランク)を示すグラフである。
【図10】転写ベルト裏面の表面粗さをRzで10μm
とした場合の、ローラ表面粗さと張り付き発生状況を表
形式で示した図である。
とした場合の、ローラ表面粗さと張り付き発生状況を表
形式で示した図である。
1 転写分離装置 2 ベルトユニット 3 感光体ドラム(像担持体) 4 従動ローラ 5 駆動ローラ 6 転写ベルト 7 支持体 8 DCソレノイド 9 接離レバー 10 レジストローラ 11 バイアスローラ 12 高圧電源 13 接触板 14 転写制御板 15 転写前除電ランプ 16 ベルトクリーニング装置 16A クリーニングブレード 16B トナー回収コイル 16C シール 17 定着装置 18 給紙装置 20 手差し台 S 転写紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高野 聡 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 宮本 和枝 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内
Claims (5)
- 【請求項1】像担持体に対向配置され、像担持体との間
のニップ部で転写材を挾持搬送して像担持体上に形成さ
れたトナー像を転写材に静電的に転写させ、転写後の転
写材を像担持体から分離して定着部に向けて搬送する転
写ベルトにおいて、 ベルト裏面の表面粗さ(10点平均粗さ)Rzを7μm
以上としたことを特徴とする転写ベルト。 - 【請求項2】請求項1記載の転写ベルトにおいて、ベル
ト裏面を研磨仕上げした場合のベルト裏面の表面粗さR
zを7μm以上、研磨仕上げしない場合のベルト裏面の
表面粗さRzを10μm以上としたことを特徴とする転
写ベルト。 - 【請求項3】請求項1,2記載の転写ベルトにおいて、
ベルト裏面の表面粗さRzの上限を50μm以下とした
ことを特徴とする転写ベルト。 - 【請求項4】像担持体上にトナー像を形成する手段を備
え、且つ、像担持体に対向配置され、像担持体との間の
ニップ部で転写材を挾持搬送して像担持体上に形成され
たトナー像を転写材に静電的に転写させ転写後の転写材
を像担持体から分離して定着部に向けて搬送する転写ベ
ルトと、該転写ベルトを張架する複数のローラと、転写
ベルトを挾んで前記複数のローラの少なくとも1つと対
向して設けられた転写ベルトの転写材搬送面をクリーニ
ングする手段を有する転写分離装置を備えた画像形成装
置において、 前記転写分離装置の転写ベルトとして、請求項1乃至3
記載の転写ベルトを備えたことを特徴とする画像形成装
置。 - 【請求項5】請求項4記載の画像形成装置において、前
記転写ベルトのベルト裏面の表面粗さRzを10μm以
上とすると共に、前記転写ベルトを張架する複数のロー
ラの少なくとも一つのローラの表面粗さRzを5μm以
上としたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29306095A JPH09134076A (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | 転写ベルト及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29306095A JPH09134076A (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | 転写ベルト及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09134076A true JPH09134076A (ja) | 1997-05-20 |
Family
ID=17789953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29306095A Pending JPH09134076A (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | 転写ベルト及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09134076A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011027964A (ja) * | 2009-07-24 | 2011-02-10 | Canon Inc | 画像形成装置 |
-
1995
- 1995-11-10 JP JP29306095A patent/JPH09134076A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011027964A (ja) * | 2009-07-24 | 2011-02-10 | Canon Inc | 画像形成装置 |
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