JPH09124776A - 合成樹脂組成物 - Google Patents
合成樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH09124776A JPH09124776A JP28324395A JP28324395A JPH09124776A JP H09124776 A JPH09124776 A JP H09124776A JP 28324395 A JP28324395 A JP 28324395A JP 28324395 A JP28324395 A JP 28324395A JP H09124776 A JPH09124776 A JP H09124776A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compound
- hydroxyl group
- synthetic resin
- resin composition
- ethylenically unsaturated
- Prior art date
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- Pending
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- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】強度、耐熱性、難燃性に優れる硬化物を与える
樹脂組成物を得る。 【解決手段】フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水
素に、エチレン性不飽和結合を少なくとも2個有する化
合物を付加することにより得られる合成樹脂、又はフェ
ノール性水酸基を有する芳香族炭化水素に、エチレン性
不飽和結合を少なくとも2個有する化合物及びホルムア
ルデヒド供給化合物を付加及び/または縮合することに
より得られる合成樹脂と、エチレン性不飽和化合物を少
なくとも2個有する化合物とを必須成分として含有して
なる合成樹脂組成物に関する。
樹脂組成物を得る。 【解決手段】フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水
素に、エチレン性不飽和結合を少なくとも2個有する化
合物を付加することにより得られる合成樹脂、又はフェ
ノール性水酸基を有する芳香族炭化水素に、エチレン性
不飽和結合を少なくとも2個有する化合物及びホルムア
ルデヒド供給化合物を付加及び/または縮合することに
より得られる合成樹脂と、エチレン性不飽和化合物を少
なくとも2個有する化合物とを必須成分として含有して
なる合成樹脂組成物に関する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂組成物に
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術】特開平5−51516号公報には、オル
ソーパラ比が3以上で且つ数平均分子量が300〜20
00であるノボラック型フェノール樹脂とジビニルベン
ゼンを必須成分とした、合成樹脂組成物が記載されてい
る。
ソーパラ比が3以上で且つ数平均分子量が300〜20
00であるノボラック型フェノール樹脂とジビニルベン
ゼンを必須成分とした、合成樹脂組成物が記載されてい
る。
【0003】しかしながら、上記公報に記載の組成物に
おいては、ジビニルベンゼンに溶解し得るオルソ化率が
高く、且つ比較的分子量が低いノボラック型フェノール
樹脂を使用しているので、耐熱性、難燃性に問題があっ
た。上記ノボラック型フェノール樹脂の高分子量物、ま
たは、通常のノボラック型フェノール樹脂では、ジビニ
ルベンゼンに溶解しないため、分散状態のものしか得ら
れない。この分散状態の物に硬化促進剤を入れて加熱硬
化させる場合、粘度低下により層分離しやすくそのまま
では均一に硬化することが困難で、例え硬化させても充
分な強度や耐熱性が得られないものであった。また、分
散状態であるために安定性が悪く、経時により分離して
しまうものであった。
おいては、ジビニルベンゼンに溶解し得るオルソ化率が
高く、且つ比較的分子量が低いノボラック型フェノール
樹脂を使用しているので、耐熱性、難燃性に問題があっ
た。上記ノボラック型フェノール樹脂の高分子量物、ま
たは、通常のノボラック型フェノール樹脂では、ジビニ
ルベンゼンに溶解しないため、分散状態のものしか得ら
れない。この分散状態の物に硬化促進剤を入れて加熱硬
化させる場合、粘度低下により層分離しやすくそのまま
では均一に硬化することが困難で、例え硬化させても充
分な強度や耐熱性が得られないものであった。また、分
散状態であるために安定性が悪く、経時により分離して
しまうものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶液の安定
性がよく、その硬化物が強度、耐熱性、難燃性を有する
合成樹脂組成物を提供することを目的とする。
性がよく、その硬化物が強度、耐熱性、難燃性を有する
合成樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記実情に鑑みて鋭意検討したところ、フェノール性水酸
基を有する芳香族炭化水素に、エチレン性不飽和結合を
少なくとも2個有する化合物を付加することにより得ら
れるフェノール樹脂等が、ジビニルベンゼンに、極めて
容易に溶解して均一な溶液組成物が得られ、非常に取扱
い易く、溶液の安定性も優れたものが得られることを見
いだした。これにより得られる硬化物も均一なものであ
り、従来の硬化物に比べ、強度、耐熱性、難燃性が優れ
る事を見いだし、本発明を完成するに至った。
記実情に鑑みて鋭意検討したところ、フェノール性水酸
基を有する芳香族炭化水素に、エチレン性不飽和結合を
少なくとも2個有する化合物を付加することにより得ら
れるフェノール樹脂等が、ジビニルベンゼンに、極めて
容易に溶解して均一な溶液組成物が得られ、非常に取扱
い易く、溶液の安定性も優れたものが得られることを見
いだした。これにより得られる硬化物も均一なものであ
り、従来の硬化物に比べ、強度、耐熱性、難燃性が優れ
る事を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち本発明は、エチレン性不飽和化合物を
少なくとも2個有する化合物に、フェノール性水酸基を
有する芳香族炭化水素と、エチレン性不飽和結合を少な
くとも2個有する化合物を付加することにより得られる
下記一般式(I)で表わされる合成樹脂と、エチレン性
不飽和化合物を少なくとも2個有する化合物を必須成分
として含有してなる合成樹脂組成物、及びフェノール性
水酸基を有する芳香族炭化水素に、エチレン性不飽和結
合を少なくとも2個有する化合物及びホルムアルデヒド
供給化合物を付加及び/または縮合することにより得ら
れる下記一般式(II)で表わされる合成樹脂と、エチレ
ン性不飽和化合物を少なくとも2個有する化合物を必須
成分として含有してなる合成樹脂組成物に関するもので
ある。
少なくとも2個有する化合物に、フェノール性水酸基を
有する芳香族炭化水素と、エチレン性不飽和結合を少な
くとも2個有する化合物を付加することにより得られる
下記一般式(I)で表わされる合成樹脂と、エチレン性
不飽和化合物を少なくとも2個有する化合物を必須成分
として含有してなる合成樹脂組成物、及びフェノール性
水酸基を有する芳香族炭化水素に、エチレン性不飽和結
合を少なくとも2個有する化合物及びホルムアルデヒド
供給化合物を付加及び/または縮合することにより得ら
れる下記一般式(II)で表わされる合成樹脂と、エチレ
ン性不飽和化合物を少なくとも2個有する化合物を必須
成分として含有してなる合成樹脂組成物に関するもので
ある。
【0007】
【化3】
【0008】(但し、Aは2価の原子団、Rは同一でも
異なっても良い水素原子、アルキル基、水酸基、又はハ
ロゲン原子を表わし、nは1〜6の整数である。)
異なっても良い水素原子、アルキル基、水酸基、又はハ
ロゲン原子を表わし、nは1〜6の整数である。)
【0009】
【化4】
【0010】(但し、Aは2価の原子団、Rは同一でも
異なっても良い水素原子、アルキル基、水酸基、又はハ
ロゲン原子を表わし、nは1〜6の整数である。) 本発明は上記合成樹脂をエチレン性不飽和化合物に混合
溶解し、溶液化した後、少量の硬化促進剤を添加する事
により、温和な条件下で、しかもガスの発生無く、性能
良好な硬化物を得ることができる技術を提供するもので
ある。
異なっても良い水素原子、アルキル基、水酸基、又はハ
ロゲン原子を表わし、nは1〜6の整数である。) 本発明は上記合成樹脂をエチレン性不飽和化合物に混合
溶解し、溶液化した後、少量の硬化促進剤を添加する事
により、温和な条件下で、しかもガスの発生無く、性能
良好な硬化物を得ることができる技術を提供するもので
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】フェノール性水酸基を有する芳香
族炭化水素としては、特に限定されるものではないが、
例えばクレゾール、フェノール、キシレノール、P−タ
ーシャリーブチルフェノール等のアルキル置換フェノー
ル、クロロフェノール、ブロモフェノール等のハロゲノ
フェノール、レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン
等のフェノール性水酸基を2個以上有する芳香族化合
物、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノ
ールAF、ビスフェノールS等のビスフェノール類、1
−ナフトール、2−ナフトール、1,6−ジヒドロキシ
ナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン等のナフ
トール類、ヒドロキシアントラセン等が挙げられる。こ
れらのうち、反応性や作業性等に優れる点で、クレゾー
ル、フェノールが好ましい。これらの芳香族炭化水素は
単独のみならず、2種以上を混合して使用することがで
きる。
族炭化水素としては、特に限定されるものではないが、
例えばクレゾール、フェノール、キシレノール、P−タ
ーシャリーブチルフェノール等のアルキル置換フェノー
ル、クロロフェノール、ブロモフェノール等のハロゲノ
フェノール、レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン
等のフェノール性水酸基を2個以上有する芳香族化合
物、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノ
ールAF、ビスフェノールS等のビスフェノール類、1
−ナフトール、2−ナフトール、1,6−ジヒドロキシ
ナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン等のナフ
トール類、ヒドロキシアントラセン等が挙げられる。こ
れらのうち、反応性や作業性等に優れる点で、クレゾー
ル、フェノールが好ましい。これらの芳香族炭化水素は
単独のみならず、2種以上を混合して使用することがで
きる。
【0012】エチレン性不飽和結合を少なくとも2個有
する化合物としては、フェノール性水酸基を有する芳香
族炭化水素及び/またはホルムアルデヒド供給化合物と
付加及び/または縮合させるものと、またはこの反応物
を更に溶解させるためのものがあるが、どちらにせよ公
知慣用のものがいずれも使用でき、例えばジビニルベン
ゼン、アルキルジビニルベンゼン、ジアリルフタレート
等の芳香族ジビニル化合物、グリセロールジアリルエー
テルやトリメチロールプロパントリアクリレート等の脂
肪族ジビニル化合物などが挙げられる。これらのうち、
反応性や作業性に優れる点でジビニルベンゼンがより好
ましい。これらは単独のみならず、2種以上を混合して
使用することもできる。
する化合物としては、フェノール性水酸基を有する芳香
族炭化水素及び/またはホルムアルデヒド供給化合物と
付加及び/または縮合させるものと、またはこの反応物
を更に溶解させるためのものがあるが、どちらにせよ公
知慣用のものがいずれも使用でき、例えばジビニルベン
ゼン、アルキルジビニルベンゼン、ジアリルフタレート
等の芳香族ジビニル化合物、グリセロールジアリルエー
テルやトリメチロールプロパントリアクリレート等の脂
肪族ジビニル化合物などが挙げられる。これらのうち、
反応性や作業性に優れる点でジビニルベンゼンがより好
ましい。これらは単独のみならず、2種以上を混合して
使用することもできる。
【0013】エチレン性不飽和結合を少なくとも2個有
する化合物には、必要に応じて他の反応性第3成分も併
用することができる。この第3成分としては、例えばス
チレン、メチルスチレン、エチルスチレン、モノブロモ
スチレン等の芳香族モノビニル化合物、(メタ)アクリ
ル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸ステアリルエ
ステル、(メタ)アクリル酸、N−メチロール(メタ)
アクリルアミド、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン等の脂肪族モノビニル化合物が挙げられる。なか
でもこれら第3成分も単独のみならず、2種類以上混合
して使用することもできる。
する化合物には、必要に応じて他の反応性第3成分も併
用することができる。この第3成分としては、例えばス
チレン、メチルスチレン、エチルスチレン、モノブロモ
スチレン等の芳香族モノビニル化合物、(メタ)アクリ
ル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸ステアリルエ
ステル、(メタ)アクリル酸、N−メチロール(メタ)
アクリルアミド、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン等の脂肪族モノビニル化合物が挙げられる。なか
でもこれら第3成分も単独のみならず、2種類以上混合
して使用することもできる。
【0014】なお、フェノール性水酸基を有する芳香族
炭化水素に、付加させるエチレン性不飽和化合物を少な
くとも2個有する化合物の使用量は、特に制限されるも
のではなく、用いる芳香族炭化水素によって適宜選択し
て最適値を決定するべきであるが、通常のフェノール性
水酸基を有する芳香族炭化水素のモル数に対して0.0
5〜0.8モルが好ましく、反応性や作業性が優れる点
で0.1〜0.6モルがより好ましい。
炭化水素に、付加させるエチレン性不飽和化合物を少な
くとも2個有する化合物の使用量は、特に制限されるも
のではなく、用いる芳香族炭化水素によって適宜選択し
て最適値を決定するべきであるが、通常のフェノール性
水酸基を有する芳香族炭化水素のモル数に対して0.0
5〜0.8モルが好ましく、反応性や作業性が優れる点
で0.1〜0.6モルがより好ましい。
【0015】またフェノール性水酸基を有する芳香族炭
化水素に、縮合させるホルムアルデヒドの使用量は、特
に制限されるものではなく、用いる芳香族炭化水素によ
って適宜選択して最適値を決定するべきであるが、通常
のフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素のモル数
に対して0.05〜0.8モルが好ましく、反応性や作
業性が優れる点で0.1〜0.6モルがより好ましい。
化水素に、縮合させるホルムアルデヒドの使用量は、特
に制限されるものではなく、用いる芳香族炭化水素によ
って適宜選択して最適値を決定するべきであるが、通常
のフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素のモル数
に対して0.05〜0.8モルが好ましく、反応性や作
業性が優れる点で0.1〜0.6モルがより好ましい。
【0016】フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水
素に、エチレン性不飽和結合を少なくとも2個有する化
合物を付加することにより得られる一般式(I)で表わ
される合成樹脂または、フェノール性水酸基を有する芳
香族炭化水素に、エチレン性不飽和結合を少なくとも2
個有する化合物及びホルムアルデヒド供給化合物を付加
及び/または縮合することにより得られる一般式(II)
で表わされる合成樹脂を、溶解させるためのエチレン性
不飽和化合物を少なくとも2個有する化合物の使用量
は、特に制限されるものではないが、前記一般式(I)
又は(II)で表わされる合成樹脂に対し、50〜300
%が好ましく、反応性や作業性が優れる点で80〜20
0%が好ましい。
素に、エチレン性不飽和結合を少なくとも2個有する化
合物を付加することにより得られる一般式(I)で表わ
される合成樹脂または、フェノール性水酸基を有する芳
香族炭化水素に、エチレン性不飽和結合を少なくとも2
個有する化合物及びホルムアルデヒド供給化合物を付加
及び/または縮合することにより得られる一般式(II)
で表わされる合成樹脂を、溶解させるためのエチレン性
不飽和化合物を少なくとも2個有する化合物の使用量
は、特に制限されるものではないが、前記一般式(I)
又は(II)で表わされる合成樹脂に対し、50〜300
%が好ましく、反応性や作業性が優れる点で80〜20
0%が好ましい。
【0017】ホルムアルデヒド供給化合物としては、公
知のものがいずれも使用でき、例えばホルムアルデヒド
水溶液、パラホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラ
ミン水溶液、1,3ージオキソラン等が使用できる。
知のものがいずれも使用でき、例えばホルムアルデヒド
水溶液、パラホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラ
ミン水溶液、1,3ージオキソラン等が使用できる。
【0018】芳香族炭化水素とエチレン性不飽和結合を
少なくとも2個有する化合物およびホルムアルデヒド供
給化合物との反応温度は特に限定するものではないが、
合理的に短時間とするためには80℃以上にするのがよ
い。
少なくとも2個有する化合物およびホルムアルデヒド供
給化合物との反応温度は特に限定するものではないが、
合理的に短時間とするためには80℃以上にするのがよ
い。
【0019】この際用いられる触媒としては、例えば塩
化アルミニウム、塩化第一鉄のごとき金属塩化物や、硫
酸、塩酸、リン酸などの無機酸、ベンゼンスルフォン
酸、パラトルエンスルフォン酸のごとき有機スルフォン
類、酢酸、しゅう酸、マレイン酸のごとき有機カルボン
酸などが使用できる。これらの触媒は2種類以上混合し
て使用することも可能である。
化アルミニウム、塩化第一鉄のごとき金属塩化物や、硫
酸、塩酸、リン酸などの無機酸、ベンゼンスルフォン
酸、パラトルエンスルフォン酸のごとき有機スルフォン
類、酢酸、しゅう酸、マレイン酸のごとき有機カルボン
酸などが使用できる。これらの触媒は2種類以上混合し
て使用することも可能である。
【0020】触媒の使用量は、特に制限されものではな
く、その種類によっても異なるが、短時間で反応が完了
でき、しかもその反応が穏和で反応制御が容易な点で、
フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素の100重
量部当たり0.1〜5.0重量部が好ましい。
く、その種類によっても異なるが、短時間で反応が完了
でき、しかもその反応が穏和で反応制御が容易な点で、
フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素の100重
量部当たり0.1〜5.0重量部が好ましい。
【0021】上記反応は無溶媒下で行ってもよいが、有
機溶媒の存在下で行ってもよい。有機溶媒としては、公
知慣用のものがいずれも使用できるが、例えばトルエ
ン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、ソルベッソ等が挙げられる。有機溶媒として
は、芳香族炭化水素を溶解できるものが好適である。
機溶媒の存在下で行ってもよい。有機溶媒としては、公
知慣用のものがいずれも使用できるが、例えばトルエ
ン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、ソルベッソ等が挙げられる。有機溶媒として
は、芳香族炭化水素を溶解できるものが好適である。
【0022】本発明にて得られた樹脂組成物は硬化促進
剤を添加して、常温もしくは加熱することにより硬化さ
せることができる。硬化促進剤としては、塩化アルミニ
ウム、塩化第一錫のごとき金属塩化物や、硫酸、塩酸、
リン酸等の無機酸、ベンゼンスルフォン酸、パラトルエ
ンスルフォン酸のごとき有機スルフォン酸類、酢酸、し
ゅう酸、マレイン酸のごとき有機カルボン酸は勿論、フ
ェノール樹脂から誘導されるスルフォン化物、ハロゲン
化物、亜リンモノフェニルのような亜リン酸エステル、
具体的にはp−トルエンスルフォン酸メチル、塩化アン
モニウム又はベンジルスルホニウム塩等のごとき、ある
温度下にて分解して酸性成分を生成させる、いわゆる潜
在性触媒が挙げられる。これらの硬化剤は、単独で使用
しても併用しても良い。これらの硬化剤のうち、反応
性、作業性等といった点で有機スルホン酸の使用が好ま
しく、配合ライフが必要な場合は配合液のライフがある
ベンジルスルホニウム塩の使用が好ましい。このベンジ
ルスルホニウム塩は必要に応じ、有機溶剤に溶解して使
用しても構わない。また、通常の硬化促進剤と潜在性触
媒を混合して使用することは、強度を上げる点で好まし
い。
剤を添加して、常温もしくは加熱することにより硬化さ
せることができる。硬化促進剤としては、塩化アルミニ
ウム、塩化第一錫のごとき金属塩化物や、硫酸、塩酸、
リン酸等の無機酸、ベンゼンスルフォン酸、パラトルエ
ンスルフォン酸のごとき有機スルフォン酸類、酢酸、し
ゅう酸、マレイン酸のごとき有機カルボン酸は勿論、フ
ェノール樹脂から誘導されるスルフォン化物、ハロゲン
化物、亜リンモノフェニルのような亜リン酸エステル、
具体的にはp−トルエンスルフォン酸メチル、塩化アン
モニウム又はベンジルスルホニウム塩等のごとき、ある
温度下にて分解して酸性成分を生成させる、いわゆる潜
在性触媒が挙げられる。これらの硬化剤は、単独で使用
しても併用しても良い。これらの硬化剤のうち、反応
性、作業性等といった点で有機スルホン酸の使用が好ま
しく、配合ライフが必要な場合は配合液のライフがある
ベンジルスルホニウム塩の使用が好ましい。このベンジ
ルスルホニウム塩は必要に応じ、有機溶剤に溶解して使
用しても構わない。また、通常の硬化促進剤と潜在性触
媒を混合して使用することは、強度を上げる点で好まし
い。
【0023】硬化促進剤の使用量は、制限するものでは
ないが、ジビニルベンゼンに代表されるエチレン性不飽
和化合物を少なくとも2個有する化合物に、フェノール
性水酸基を有する芳香族炭化水素と、エチレン性不飽和
結合を少なくとも2個有する化合物を付加することによ
り得られる一般式(I)で表わされる合成樹脂、または
フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素に、エチレ
ン性不飽和結合を少なくとも2個有する化合物及びホル
ムアルデヒド供給化合物を付加及び/または縮合するこ
とにより得られる一般式(II)で表わされる合成樹脂を
溶解させた樹脂組成物100重量部当たり、0.1重量
部〜5.0重量部用いるのが好ましい。
ないが、ジビニルベンゼンに代表されるエチレン性不飽
和化合物を少なくとも2個有する化合物に、フェノール
性水酸基を有する芳香族炭化水素と、エチレン性不飽和
結合を少なくとも2個有する化合物を付加することによ
り得られる一般式(I)で表わされる合成樹脂、または
フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素に、エチレ
ン性不飽和結合を少なくとも2個有する化合物及びホル
ムアルデヒド供給化合物を付加及び/または縮合するこ
とにより得られる一般式(II)で表わされる合成樹脂を
溶解させた樹脂組成物100重量部当たり、0.1重量
部〜5.0重量部用いるのが好ましい。
【0024】本発明の合成樹脂組成物は、安定な溶液と
して取り扱うことができる他、ガスの発生無しに、しか
も常温下においても均一に硬化させることが可能であ
る。前記の如く、ジビニルベンゼンに代表されるエチレ
ン性不飽和結合を少なくとも2個有する化合物は、溶解
し得るオルソ化率が高く、且つ、比較的分子量が低いノ
ボラック型フェノール樹脂を使用しているので、耐熱
性、難燃性に難があった。
して取り扱うことができる他、ガスの発生無しに、しか
も常温下においても均一に硬化させることが可能であ
る。前記の如く、ジビニルベンゼンに代表されるエチレ
ン性不飽和結合を少なくとも2個有する化合物は、溶解
し得るオルソ化率が高く、且つ、比較的分子量が低いノ
ボラック型フェノール樹脂を使用しているので、耐熱
性、難燃性に難があった。
【0025】また従来から工業的に多く利用されている
ノボラック樹脂/ヘキサメチレンテトラミン硬化系では
固形状物であり、また硬化温度がヘキサメチレンテトラ
ミンの分解温度、つまり約120℃以上が必要である
他、硬化時には有害且つ悪臭であるアンモニアやホルム
アルデヒドの発生という大きな問題があった。
ノボラック樹脂/ヘキサメチレンテトラミン硬化系では
固形状物であり、また硬化温度がヘキサメチレンテトラ
ミンの分解温度、つまり約120℃以上が必要である
他、硬化時には有害且つ悪臭であるアンモニアやホルム
アルデヒドの発生という大きな問題があった。
【0026】このように本発明の合成樹脂組成物は、混
合安定性に優れ、しかも均一に硬化することができるの
で、フェノール樹脂の長所である難燃性、低発煙性、耐
熱性、強度などを保つと同時に欠点である作業性、硬化
性、成形性、収縮性、歪、色調、等をも解決するもので
ある。特に、従来の硬化物に比べ、強度、耐熱性、難燃
性が優れる。
合安定性に優れ、しかも均一に硬化することができるの
で、フェノール樹脂の長所である難燃性、低発煙性、耐
熱性、強度などを保つと同時に欠点である作業性、硬化
性、成形性、収縮性、歪、色調、等をも解決するもので
ある。特に、従来の硬化物に比べ、強度、耐熱性、難燃
性が優れる。
【0027】本発明によって得られた樹脂組成物は、例
えば、各種成形材料、ガラス繊維集束剤、鋳物砂用結合
剤、研削砥石用結合剤、接着剤、摩擦材用結合剤、耐火
材用結合剤、断熱材用結合剤、半導体封止材料、電気絶
縁積層板、フォーム材料、レジンコンクリート、ゴム補
強剤、各種用途向けの塗料、コーティング剤等、従来ノ
ボラック樹脂を利用していた分野だけでなく、レゾール
型フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を使用し
てきた分野においても使用することが出来、性能を向上
させることが期待出来るものである。
えば、各種成形材料、ガラス繊維集束剤、鋳物砂用結合
剤、研削砥石用結合剤、接着剤、摩擦材用結合剤、耐火
材用結合剤、断熱材用結合剤、半導体封止材料、電気絶
縁積層板、フォーム材料、レジンコンクリート、ゴム補
強剤、各種用途向けの塗料、コーティング剤等、従来ノ
ボラック樹脂を利用していた分野だけでなく、レゾール
型フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を使用し
てきた分野においても使用することが出来、性能を向上
させることが期待出来るものである。
【0028】本発明の合成樹脂樹脂組成物は、それ単独
で硬化させてもよいが、強化材や充填剤との複合によっ
ても架橋硬化させ、成形することができる。その成形方
法は特に限定されないが、例えば射出成形法、RIM法
(リアクティブ・インジェクション・モールディン
グ)、SMC法、ハンドレイアップ法、引き抜き成形法
等の方法を採用することができる。
で硬化させてもよいが、強化材や充填剤との複合によっ
ても架橋硬化させ、成形することができる。その成形方
法は特に限定されないが、例えば射出成形法、RIM法
(リアクティブ・インジェクション・モールディン
グ)、SMC法、ハンドレイアップ法、引き抜き成形法
等の方法を採用することができる。
【0029】
【実施例】以下に合成例と実施例をあげて本発明を説明
する。なお例中の部および%はすべて重量基準とする。
する。なお例中の部および%はすべて重量基準とする。
【0030】合成例1 攪拌機、コンデンサー、温度計及び滴下ロートを備えた
4つ口3リットルフラスコに、メタクレゾール1080
g(10モル)及び、触媒としてPTSA(パラトルエ
ンスルフォン酸)を2.2g加え、90℃まで昇温し
た。滴下ロートより純度80%ジビニルベンゼン81
2.5g(5モル,不純物はエチルスチレン)を滴下に
よる添加後、3時間反応させた。反応容器より取り出
し、軟化点(環球法)83℃の黄色塊状の合成樹脂を得
た。
4つ口3リットルフラスコに、メタクレゾール1080
g(10モル)及び、触媒としてPTSA(パラトルエ
ンスルフォン酸)を2.2g加え、90℃まで昇温し
た。滴下ロートより純度80%ジビニルベンゼン81
2.5g(5モル,不純物はエチルスチレン)を滴下に
よる添加後、3時間反応させた。反応容器より取り出
し、軟化点(環球法)83℃の黄色塊状の合成樹脂を得
た。
【0031】合成例2 合成例1のメタクレゾールの替わりにフェノール940
g(10モル)を用いた以外は全て実施例1に従った。
軟化点(環球法)80℃の黄色塊状の合成樹脂を得た。
g(10モル)を用いた以外は全て実施例1に従った。
軟化点(環球法)80℃の黄色塊状の合成樹脂を得た。
【0032】合成例3 攪拌機、コンデンサー、温度計及び滴下ロートを備えた
4つ口3リットルフラスコに、メタクレゾール1080
g(10モル)及び、触媒としてPTSA(パラトルエ
ンスルフォン酸)を2.2g加え、90℃まで昇温し
た。滴下ロートより41%ホルムアルデヒド水溶液7
3.2g(1モル)を滴下した。減圧脱水した後、滴下
ロートより純度80%ジビニルベンゼン812.5g
(5モル,不純物はエチルスチレン)を滴下させた後、
2時間反応させた。反応容器より取り出し、軟化点(環
球法)90℃の黄色塊状の合成樹脂を得た。
4つ口3リットルフラスコに、メタクレゾール1080
g(10モル)及び、触媒としてPTSA(パラトルエ
ンスルフォン酸)を2.2g加え、90℃まで昇温し
た。滴下ロートより41%ホルムアルデヒド水溶液7
3.2g(1モル)を滴下した。減圧脱水した後、滴下
ロートより純度80%ジビニルベンゼン812.5g
(5モル,不純物はエチルスチレン)を滴下させた後、
2時間反応させた。反応容器より取り出し、軟化点(環
球法)90℃の黄色塊状の合成樹脂を得た。
【0033】合成例4 合成例3の41%ホルムアルデヒドの量を219.5g
(3モル)、純度80%ジビニルベンゼンの量を48
7.5g(3モル)に替えた以外は全て実施例3に従っ
た。軟化点(環球法)112℃の黄色塊状の合成樹脂を
得た。
(3モル)、純度80%ジビニルベンゼンの量を48
7.5g(3モル)に替えた以外は全て実施例3に従っ
た。軟化点(環球法)112℃の黄色塊状の合成樹脂を
得た。
【0034】合成例5 合成例3の41%ホルムアルデヒドの量を365.9g
(5モル)、純度80%ジビニルベンゼンの量を16
2.5g(1モル)に替えた以外は全て合成例3に従っ
た。軟化点(環球法)135℃の黄色塊状の合成樹脂を
得た。
(5モル)、純度80%ジビニルベンゼンの量を16
2.5g(1モル)に替えた以外は全て合成例3に従っ
た。軟化点(環球法)135℃の黄色塊状の合成樹脂を
得た。
【0035】合成例6 合成例3のメタクレゾールの替わりにフェノール940
g(10モル)を用いた以外は全て合成例3に従った。
軟化点(環球法)84℃の黄色塊状の合成樹脂を得た。
g(10モル)を用いた以外は全て合成例3に従った。
軟化点(環球法)84℃の黄色塊状の合成樹脂を得た。
【0036】実施例1 合成例1で得られた樹脂100部に対して、架橋剤であ
る純度80%ジビニルベンゼンを80部を80℃にて溶
解させて、粘度400cps(25℃)の均一な黄褐色
溶液を得た。この組成物にパラトルエンスルホン酸30
%フェノール溶液1.55部を加え、130℃で1時間
加熱架橋させて、硬化物を得た。
る純度80%ジビニルベンゼンを80部を80℃にて溶
解させて、粘度400cps(25℃)の均一な黄褐色
溶液を得た。この組成物にパラトルエンスルホン酸30
%フェノール溶液1.55部を加え、130℃で1時間
加熱架橋させて、硬化物を得た。
【0037】この硬化物について、上記と同様な物性を
測定した。この測定結果を表1に示した。 実施例2 合成例2で得られた樹脂100部に対して、架橋剤であ
る純度80%ジビニルベンゼン80部を80℃にて溶解
させて、粘度310cps(25℃)の均一な黄褐色溶
液を得た。この組成物にパラトルエンスルホン酸30%
フェノール溶液1.55部を加え、130℃で1時間加
熱架橋させて、硬化物を得た。
測定した。この測定結果を表1に示した。 実施例2 合成例2で得られた樹脂100部に対して、架橋剤であ
る純度80%ジビニルベンゼン80部を80℃にて溶解
させて、粘度310cps(25℃)の均一な黄褐色溶
液を得た。この組成物にパラトルエンスルホン酸30%
フェノール溶液1.55部を加え、130℃で1時間加
熱架橋させて、硬化物を得た。
【0038】この硬化物について、上記と同様な物性を
測定した。この測定結果を表1に示した。 実施例3 合成例3で得られた樹脂100部に対して、架橋剤であ
る純度80%ジビニルベンゼン80部を80℃にて溶解
させて、粘度550cps(25℃)の均一な黄褐色溶
液を得た。この組成物にパラトルエンスルホン酸30%
フェノール溶液1.55部を加え、130℃で1時間加
熱架橋させて、硬化物を得た。
測定した。この測定結果を表1に示した。 実施例3 合成例3で得られた樹脂100部に対して、架橋剤であ
る純度80%ジビニルベンゼン80部を80℃にて溶解
させて、粘度550cps(25℃)の均一な黄褐色溶
液を得た。この組成物にパラトルエンスルホン酸30%
フェノール溶液1.55部を加え、130℃で1時間加
熱架橋させて、硬化物を得た。
【0039】この硬化物について、上記と同様な物性を
測定した。この測定結果を表1に示した。 実施例4 合成例4で得られた樹脂100部に対して、架橋剤であ
る純度80%ジビニルベンゼン80部を80℃にて溶解
させて、粘度1750cps(25℃)の均一な黄褐色
溶液を得た。この組成物にパラトルエンスルホン酸30
%フェノール溶液1.55部を加え、130℃で1時間
加熱架橋させて、硬化物を得た。
測定した。この測定結果を表1に示した。 実施例4 合成例4で得られた樹脂100部に対して、架橋剤であ
る純度80%ジビニルベンゼン80部を80℃にて溶解
させて、粘度1750cps(25℃)の均一な黄褐色
溶液を得た。この組成物にパラトルエンスルホン酸30
%フェノール溶液1.55部を加え、130℃で1時間
加熱架橋させて、硬化物を得た。
【0040】この硬化物について、上記と同様な物性を
測定した。この測定結果を表1に示した。 実施例5 合成例5で得られた樹脂100部に対して、架橋剤であ
る純度80%ジビニルベンゼン80部を80℃にて溶解
させて、粘度2400cps(25℃)の均一な黄褐色
溶液を得た。この組成物にパラトルエンスルホン酸30
%フェノール溶液1.55部を加え、130℃で1時間
加熱架橋させて、硬化物を得た。
測定した。この測定結果を表1に示した。 実施例5 合成例5で得られた樹脂100部に対して、架橋剤であ
る純度80%ジビニルベンゼン80部を80℃にて溶解
させて、粘度2400cps(25℃)の均一な黄褐色
溶液を得た。この組成物にパラトルエンスルホン酸30
%フェノール溶液1.55部を加え、130℃で1時間
加熱架橋させて、硬化物を得た。
【0041】この硬化物について、上記と同様な物性を
測定した。この測定結果を表1に示した。 実施例6 合成例6で得られた樹脂100部に対して、架橋剤であ
る純度80%ジビニルベンゼン80部を80℃にて溶解
させて、粘度380cps(25℃)の均一な黄褐色溶
液を得た。この組成物にパラトルエンスルホン酸30%
フェノール溶液1.55部を加え、130℃で1時間加
熱架橋させて、硬化物を得た。
測定した。この測定結果を表1に示した。 実施例6 合成例6で得られた樹脂100部に対して、架橋剤であ
る純度80%ジビニルベンゼン80部を80℃にて溶解
させて、粘度380cps(25℃)の均一な黄褐色溶
液を得た。この組成物にパラトルエンスルホン酸30%
フェノール溶液1.55部を加え、130℃で1時間加
熱架橋させて、硬化物を得た。
【0042】この硬化物について、上記と同様な物性を
測定した。この測定結果を表1に示した。 比較合成例1 攪拌機、コンデンサー、温度計及び滴下ロートを備えた
4つ口3リットルフラスコに、フェノール940g(1
0モル)及び470gのキシレンと80%のパラホルム
アルデヒド187.5g(5.0モル)を加え攪拌を開
始した。触媒として酢酸亜鉛酸2水和物を4.7g加
え、還流温度まで昇温した。4時間、キシレンと水を還
流させ、流出してくる水の層だけを除去しながら反応さ
せた後、蒸留を開始して残留水と溶剤であるキシレンを
除去しつつ、130℃まで昇温し、130℃にて2時間
保持した。水を940g加え80℃まで冷却して、攪拌
を停止した。分離した上層である水層を抜き取り、さら
に、水を追加して同様な操作にて触媒である酢酸亜鉛を
洗浄分離した。その後、樹脂層を加熱して残留水分を除
去して170℃まで昇温した。170℃にて、減圧下で
遊離フェノールを一部除去した後、反応容器より取り出
し、軟化点(環球法)75℃の固形ノボラック型フェノ
ール樹脂を得た。この樹脂は13C−NMRにより、オル
ソ・パラ比が3.2であることが確認された。
測定した。この測定結果を表1に示した。 比較合成例1 攪拌機、コンデンサー、温度計及び滴下ロートを備えた
4つ口3リットルフラスコに、フェノール940g(1
0モル)及び470gのキシレンと80%のパラホルム
アルデヒド187.5g(5.0モル)を加え攪拌を開
始した。触媒として酢酸亜鉛酸2水和物を4.7g加
え、還流温度まで昇温した。4時間、キシレンと水を還
流させ、流出してくる水の層だけを除去しながら反応さ
せた後、蒸留を開始して残留水と溶剤であるキシレンを
除去しつつ、130℃まで昇温し、130℃にて2時間
保持した。水を940g加え80℃まで冷却して、攪拌
を停止した。分離した上層である水層を抜き取り、さら
に、水を追加して同様な操作にて触媒である酢酸亜鉛を
洗浄分離した。その後、樹脂層を加熱して残留水分を除
去して170℃まで昇温した。170℃にて、減圧下で
遊離フェノールを一部除去した後、反応容器より取り出
し、軟化点(環球法)75℃の固形ノボラック型フェノ
ール樹脂を得た。この樹脂は13C−NMRにより、オル
ソ・パラ比が3.2であることが確認された。
【0043】比較例1 比較合成例1で得られた樹脂100部に対して、架橋剤
である純度80%ジビニルベンゼン80部を80℃にて
溶解させて、粘度280cps(25℃)の均一な黄褐
色溶液を得た。この組成物にパラトルエンスルホン酸3
0%フェノール溶液1.55部を加え、130℃で1時
間加熱架橋させて、硬化物を得た。
である純度80%ジビニルベンゼン80部を80℃にて
溶解させて、粘度280cps(25℃)の均一な黄褐
色溶液を得た。この組成物にパラトルエンスルホン酸3
0%フェノール溶液1.55部を加え、130℃で1時
間加熱架橋させて、硬化物を得た。
【0044】この硬化物について、上記と同様な物性を
測定した。この測定結果を表1に示した。
測定した。この測定結果を表1に示した。
【0045】
【表1】 表1からわかるように本発明による樹脂組成物は、均一
な樹脂溶液が得られ、更に樹脂組成物の硬化物は、従来
のハイオルソノボラック樹脂/ジビニルベンゼン溶液硬
化物に比べ、強度、耐熱性、難燃性が著しく優れている
ことがわかる。
な樹脂溶液が得られ、更に樹脂組成物の硬化物は、従来
のハイオルソノボラック樹脂/ジビニルベンゼン溶液硬
化物に比べ、強度、耐熱性、難燃性が著しく優れている
ことがわかる。
【0046】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、従来の低分子量
ハイオルソノボラック樹脂/ジビニルベンゼン類樹脂組
成物に比べ、強度、耐熱性、難燃性が優れる硬化物を得
ることが可能である。
ハイオルソノボラック樹脂/ジビニルベンゼン類樹脂組
成物に比べ、強度、耐熱性、難燃性が優れる硬化物を得
ることが可能である。
Claims (7)
- 【請求項1】フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水
素に、エチレン性不飽和結合を少なくとも2個有する化
合物を付加することにより得られる下記一般式(I)で
表わされる合成樹脂と、エチレン性不飽和化合物を少な
くとも2個有する化合物とを必須成分として含有してな
る合成樹脂組成物。 【化1】 (但し、Aは2価の原子団を表わし、Rは同一でも異な
っても良い水素原子、アルキル基、水酸基、又はハロゲ
ン原子を表わし、nは1〜6の整数である) - 【請求項2】フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水
素に、エチレン性不飽和結合を少なくとも2個有する化
合物及びホルムアルデヒド供給化合物を付加及び/また
は縮合することにより得られる下記一般式(II)で表わ
される合成樹脂と、エチレン性不飽和化合物を少なくと
も2個有する化合物とを必須成分として含有してなる合
成樹脂組成物。 【化2】 (但し、Aは2価の原子団を表わし、Rは同一でも異な
っても良い水素原子、アルキル基、水酸基、又はハロゲ
ン原子を表わし、nは1〜6の整数である) - 【請求項3】フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水
素が、クレゾールであることを特徴とする請求項1又は
2記載の樹脂組成物。 - 【請求項4】フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水
素が、フェノールであることを特徴とする請求項1又は
2記載の樹脂組成物。 - 【請求項5】エチレン性不飽和化合物を少なくとも2個
有する化合物がジニルベンゼンであることを特徴とする
請求項1〜4のいずれか1項記載の樹脂組成物。 - 【請求項6】フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水
素とエチレン性不飽和結合を少なくとも2個有する化合
物との割合が、モル比で1:0.05〜0.8であるこ
とを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。 - 【請求項7】フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水
素とエチレン性不飽和結合を少なくとも2個有する化合
物とホルムアルデヒド供給化合物との割合が、モル比で
1:0.05〜0.8:0.05〜0.8であることを
特徴とする請求項2記載の樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28324395A JPH09124776A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 合成樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28324395A JPH09124776A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 合成樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09124776A true JPH09124776A (ja) | 1997-05-13 |
Family
ID=17662949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28324395A Pending JPH09124776A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 合成樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09124776A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115087683A (zh) * | 2020-02-07 | 2022-09-20 | 莱恩卡本德国有限公司 | 新型弹性体化合物用增粘剂 |
-
1995
- 1995-10-31 JP JP28324395A patent/JPH09124776A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115087683A (zh) * | 2020-02-07 | 2022-09-20 | 莱恩卡本德国有限公司 | 新型弹性体化合物用增粘剂 |
US11873366B2 (en) | 2020-02-07 | 2024-01-16 | Rain Carbon Germany Gmbh | Tackifier for elastomer compounds |
CN115087683B (zh) * | 2020-02-07 | 2024-05-03 | 莱恩卡本德国有限公司 | 新型弹性体化合物用增粘剂 |
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