JPH09117166A - 超音波モータ - Google Patents
超音波モータInfo
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- JPH09117166A JPH09117166A JP7264245A JP26424595A JPH09117166A JP H09117166 A JPH09117166 A JP H09117166A JP 7264245 A JP7264245 A JP 7264245A JP 26424595 A JP26424595 A JP 26424595A JP H09117166 A JPH09117166 A JP H09117166A
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- 238000005452 bending Methods 0.000 claims description 7
- 230000001902 propagating effect Effects 0.000 claims description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 238000000034 method Methods 0.000 description 2
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 description 2
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 1
- 230000008602 contraction Effects 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000002194 synthesizing effect Effects 0.000 description 1
Landscapes
- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】微小移動する際に、その移動特性を最適に保ち
つつ発生する駆動推力を自在に設定でき、簡単な構成で
安価な超音波モータを提供することにある。 【解決手段】直方体形状をなす弾性体1の底面側に、複
数の摺動部材3をそれぞれ所定位置に配設し、前記弾性
体1であって前記摺動部材3の配設されている位置と対
向する面側に圧電体2を配設し、この圧電体2に正弦波
電圧を印加することにより、前記弾性体1の長手方向に
沿って伸縮振動及び前記弾性体の長手方向に伝播する屈
曲振動をそれぞれ合成して楕円振動を発生させる超音波
モータにおいて、前記圧電体を複数系統とし、各々の系
統は複数の圧電素子群21〜24から構成し、前記摺動
部材31,32は少なくとも前記圧電素子群と同じ数と
した超音波モータである。
つつ発生する駆動推力を自在に設定でき、簡単な構成で
安価な超音波モータを提供することにある。 【解決手段】直方体形状をなす弾性体1の底面側に、複
数の摺動部材3をそれぞれ所定位置に配設し、前記弾性
体1であって前記摺動部材3の配設されている位置と対
向する面側に圧電体2を配設し、この圧電体2に正弦波
電圧を印加することにより、前記弾性体1の長手方向に
沿って伸縮振動及び前記弾性体の長手方向に伝播する屈
曲振動をそれぞれ合成して楕円振動を発生させる超音波
モータにおいて、前記圧電体を複数系統とし、各々の系
統は複数の圧電素子群21〜24から構成し、前記摺動
部材31,32は少なくとも前記圧電素子群と同じ数と
した超音波モータである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気ー機械エネル
ギー変換素子例えば圧電素子を駆動源とする超音波モー
タに関する。
ギー変換素子例えば圧電素子を駆動源とする超音波モー
タに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超音波(リニア)モータは、電磁
型モータに比べて微小な外形寸法でありながら強力な駆
動推力が得られることから、注目を集めている。従来の
超音波モータの一例として、本出願人が先に出願した明
細書(特願平4ー321096号)に記載されたものが
あり、以下これについて図4〜図7を参照して説明す
る。
型モータに比べて微小な外形寸法でありながら強力な駆
動推力が得られることから、注目を集めている。従来の
超音波モータの一例として、本出願人が先に出願した明
細書(特願平4ー321096号)に記載されたものが
あり、以下これについて図4〜図7を参照して説明す
る。
【0003】図4は、圧電素子を駆動源とした並進運動
可能とする超音波リニアモータの原理を説明するための
図である。すなわち、超音波振動子は、弾性体1、積層
型圧電体(圧電素子群)2、摺動部材3からなり、直方
体形状の弾性体1の上端面であって長手方向に、2個の
積層型圧電体2が挟み込まれ、弾性体1の下端面であっ
て振動の腹となる部分に複数の摺動部材3が固定されて
いる。
可能とする超音波リニアモータの原理を説明するための
図である。すなわち、超音波振動子は、弾性体1、積層
型圧電体(圧電素子群)2、摺動部材3からなり、直方
体形状の弾性体1の上端面であって長手方向に、2個の
積層型圧電体2が挟み込まれ、弾性体1の下端面であっ
て振動の腹となる部分に複数の摺動部材3が固定されて
いる。
【0004】このような構成の超音波振動子において、
積層型圧電体2に正弦波電圧を印加すると、弾性体1に
は、図5に示すような2種類の振動、つまり、図5
(A)に示すような弾性体1の長手方向に沿った単純な
伸縮運動と、図5(B)に示すような長手方向に伝播す
る2次の定在波となる横波の弾性波(屈曲振動)と、同
時に励起される。
積層型圧電体2に正弦波電圧を印加すると、弾性体1に
は、図5に示すような2種類の振動、つまり、図5
(A)に示すような弾性体1の長手方向に沿った単純な
伸縮運動と、図5(B)に示すような長手方向に伝播す
る2次の定在波となる横波の弾性波(屈曲振動)と、同
時に励起される。
【0005】なお、弾性体1の長さと幅は、伸縮運動の
1次共振周波数と横波の2次の定在波の周波数が一致す
るように設定してある。図4の超音波振動子において、
定在波の振動の腹の位置では、前記2種類の振動の変位
が合成されて、弾性体1の質点が楕円形の軌跡に沿って
振動する。そこで、その振動の腹の位置に前記摺動部材
3を配設し、摺動部材3に例えば図7に示すように被駆
動体8を押圧すると、被駆動体8が前述のように楕円振
動の作用を受けて並進運動する。
1次共振周波数と横波の2次の定在波の周波数が一致す
るように設定してある。図4の超音波振動子において、
定在波の振動の腹の位置では、前記2種類の振動の変位
が合成されて、弾性体1の質点が楕円形の軌跡に沿って
振動する。そこで、その振動の腹の位置に前記摺動部材
3を配設し、摺動部材3に例えば図7に示すように被駆
動体8を押圧すると、被駆動体8が前述のように楕円振
動の作用を受けて並進運動する。
【0006】図6は以上述べた超音波振動子を備えた実
際の超音波リニアモータの全体の構成を示すものである
が、図4とは異なる点は、摺動部材3が弾性体1の下端
面の両端部に固定されている点である。
際の超音波リニアモータの全体の構成を示すものである
が、図4とは異なる点は、摺動部材3が弾性体1の下端
面の両端部に固定されている点である。
【0007】弾性体1は、2次の定在波の節となる位置
で係止部材4により支持されると共に、係止部材4を枠
体5で支持された押圧力調整ねじ6により押圧力調整可
能なコイルばね7により付勢して超音波振動子を被駆動
体8へ押圧している。そして、の下端部にはリニアガイ
ド9が設けられていて、ガイドレール8aと係合して前
記押圧力を受けながら左右方向に直線移動可能に保持さ
れている。
で係止部材4により支持されると共に、係止部材4を枠
体5で支持された押圧力調整ねじ6により押圧力調整可
能なコイルばね7により付勢して超音波振動子を被駆動
体8へ押圧している。そして、の下端部にはリニアガイ
ド9が設けられていて、ガイドレール8aと係合して前
記押圧力を受けながら左右方向に直線移動可能に保持さ
れている。
【0008】このような構成の超音波モータの積層型圧
電体2に対してバースト波(連続波をある範囲で切った
もの)を印加すると、超音波モータは微小量移動する。
この場合の微小移動量と単位面積当りの押圧力の関係
は、図7に示すようになる。図7から明らかなように、
被駆動体8と摺動部材3とが接触している被駆動体8の
部分の単位面積当りの押圧力が変化することにより、破
線で示す移動量ならびに実線で示す駆動推力も変化す
る。
電体2に対してバースト波(連続波をある範囲で切った
もの)を印加すると、超音波モータは微小量移動する。
この場合の微小移動量と単位面積当りの押圧力の関係
は、図7に示すようになる。図7から明らかなように、
被駆動体8と摺動部材3とが接触している被駆動体8の
部分の単位面積当りの押圧力が変化することにより、破
線で示す移動量ならびに実線で示す駆動推力も変化す
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた従来の超音
波モータにあっては、次のような問題点がある。前述し
た超音波振動子の大きさを変えずに、超音波振動子によ
り得られる駆動推力を大きくするには、図7に示すよう
に押圧力を図7のB点側に大きくすることにより可能で
あるが、この場合には微小移動特性が最適な特性となく
なることがある。
波モータにあっては、次のような問題点がある。前述し
た超音波振動子の大きさを変えずに、超音波振動子によ
り得られる駆動推力を大きくするには、図7に示すよう
に押圧力を図7のB点側に大きくすることにより可能で
あるが、この場合には微小移動特性が最適な特性となく
なることがある。
【0010】一方、微小移動特性を最適特性のとき(図
7のA点)は、駆動推力は一意に決定され、必要な駆動
推力が得られない場合がある。このようなことから、駆
動推力と微小移動量を同時に満足させる超音波モータの
構成としては、超音波振動子の大きさを変える方法が考
えられるが、この場合でも図4に示す構成から分かるよ
うに、圧電体2の外形寸法により制限を受けるので、超
音波振動子の形状を任意に決めることができない。
7のA点)は、駆動推力は一意に決定され、必要な駆動
推力が得られない場合がある。このようなことから、駆
動推力と微小移動量を同時に満足させる超音波モータの
構成としては、超音波振動子の大きさを変える方法が考
えられるが、この場合でも図4に示す構成から分かるよ
うに、圧電体2の外形寸法により制限を受けるので、超
音波振動子の形状を任意に決めることができない。
【0011】ここで、超音波振動子の大きさを変える方
法で、図4の紙面上の高さと、幅寸法を変えると、超音
波振動子の振動周波数が変化してしまう。このようなこ
とから、図4の紙面の法線方向である超音波振動子の厚
さを変えることが望ましい。
法で、図4の紙面上の高さと、幅寸法を変えると、超音
波振動子の振動周波数が変化してしまう。このようなこ
とから、図4の紙面の法線方向である超音波振動子の厚
さを変えることが望ましい。
【0012】しかしながら、超音波振動子の厚さを変え
た場合には、適当な寸法の圧電体が市販されていないた
め、その入手が困難である他、特別に圧電体を注文する
と高価になるという問題点がある。
た場合には、適当な寸法の圧電体が市販されていないた
め、その入手が困難である他、特別に圧電体を注文する
と高価になるという問題点がある。
【0013】本発明は、以上のような従来の問題点を除
去するためなされたもので、微小移動する際に、その移
動特性を最適に保ちつつ発生する駆動推力を自在に設定
でき、簡単な構成で安価な超音波モータを提供すること
を目的とする。
去するためなされたもので、微小移動する際に、その移
動特性を最適に保ちつつ発生する駆動推力を自在に設定
でき、簡単な構成で安価な超音波モータを提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に対応する発明は、直方体形状をなす弾性
体の底面側に、複数の摺動部材をそれぞれ所定位置に配
設し、前記弾性体であって前記摺動部材の配設されてい
る位置と対向する面側に圧電体を配設し、この圧電体に
正弦波電圧を印加することにより、前記弾性体の長手方
向に沿って伸縮振動及び前記弾性体の長手方向に伝播す
る屈曲振動をそれぞれ合成して楕円振動を発生させる超
音波モータにおいて、前記圧電体を複数系統とし、各々
の系統は複数の圧電素子群から構成し、前記摺動部材は
少なくとも前記圧電素子群と同じ数としたことを特徴と
する超音波モータである。
め、請求項1に対応する発明は、直方体形状をなす弾性
体の底面側に、複数の摺動部材をそれぞれ所定位置に配
設し、前記弾性体であって前記摺動部材の配設されてい
る位置と対向する面側に圧電体を配設し、この圧電体に
正弦波電圧を印加することにより、前記弾性体の長手方
向に沿って伸縮振動及び前記弾性体の長手方向に伝播す
る屈曲振動をそれぞれ合成して楕円振動を発生させる超
音波モータにおいて、前記圧電体を複数系統とし、各々
の系統は複数の圧電素子群から構成し、前記摺動部材は
少なくとも前記圧電素子群と同じ数としたことを特徴と
する超音波モータである。
【0015】請求項1に対応する発明によれば、圧電体
を複数系統とし、かつ摺動部材は少なくとも各系統を構
成する圧電素子群と同じ数としたことにより、摺動部材
と被駆動体との接触面積が大きくなり、単位面積当りの
押圧力により、高い駆動推力を得ることができる。従っ
て、微小移動する際に、その移動特性を最適に保ちつつ
発生する駆動推力を自在に設定でき、簡単な構成で安価
となる。
を複数系統とし、かつ摺動部材は少なくとも各系統を構
成する圧電素子群と同じ数としたことにより、摺動部材
と被駆動体との接触面積が大きくなり、単位面積当りの
押圧力により、高い駆動推力を得ることができる。従っ
て、微小移動する際に、その移動特性を最適に保ちつつ
発生する駆動推力を自在に設定でき、簡単な構成で安価
となる。
【0016】前記目的を達成するため、請求項2に対応
する発明は、前記各系統毎の圧電素子群を前記弾性体の
厚さ方向又は高さ方向に並設したことを特徴とする請求
項1記載の超音波モータである。
する発明は、前記各系統毎の圧電素子群を前記弾性体の
厚さ方向又は高さ方向に並設したことを特徴とする請求
項1記載の超音波モータである。
【0017】請求項2に対応する発明によれば、請求項
1の作用に加えて弾性体の厚さ方向に対応する寸法に余
裕があるものに使用するのに適している。前記目的を達
成するため、請求項3に対応する発明は、前記各系統の
圧電素子群を、前記弾性体の長手方向に一直線状であっ
て、異なる系統の圧電素子群が互い違いになるように配
置したことを特徴する請求項1記載の超音波モータであ
る。請求項3に対応する発明によれば、請求項1の作用
に加えて弾性体の長手方向に対応する寸法に余裕がある
ものに使用するのに適している。
1の作用に加えて弾性体の厚さ方向に対応する寸法に余
裕があるものに使用するのに適している。前記目的を達
成するため、請求項3に対応する発明は、前記各系統の
圧電素子群を、前記弾性体の長手方向に一直線状であっ
て、異なる系統の圧電素子群が互い違いになるように配
置したことを特徴する請求項1記載の超音波モータであ
る。請求項3に対応する発明によれば、請求項1の作用
に加えて弾性体の長手方向に対応する寸法に余裕がある
ものに使用するのに適している。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。 <第1の実施の形態>図1は第1の実施の形態の要部、
すなわち超音波振動子のみを示す斜視図であり、直方体
状の弾性体1に、積層型圧電体(圧電素子群)21,2
2,23,24と、摺動部材31,32(図では2つし
か示されていないが、実際には4個ある)およびピン4
が次のように設けられている。すなわち、弾性体1の底
面に弾性体1が屈曲振動したとき腹となる位置にそれぞ
れ摺動部材31,32が配設され、前記弾性体1の底面
と対向する上面であって、該弾性体1の長手方向(振動
方向)と直交する厚さ方向に、第1系統を構成する2個
の積層型圧電体21,22が並設され、また前記弾性体
1の長手方向であって前記圧電体21,22に近接した
位置にその厚さ方向に第2系統を構成する2個の積層型
圧電体23,24が並設されている。弾性体1の側面
(上面と底面に対して直交する面)の中央部にはピン4
が植立固定され、ピン4が図示しない挾持体に対して回
動自在に支持される。そして、図示しない押圧機構によ
り以上のような超音波振動子が押圧され、摺動部材3
1,32が、この下部に配設される図示しない被駆動体
に接触するように構成されている。
て図面を参照して説明する。 <第1の実施の形態>図1は第1の実施の形態の要部、
すなわち超音波振動子のみを示す斜視図であり、直方体
状の弾性体1に、積層型圧電体(圧電素子群)21,2
2,23,24と、摺動部材31,32(図では2つし
か示されていないが、実際には4個ある)およびピン4
が次のように設けられている。すなわち、弾性体1の底
面に弾性体1が屈曲振動したとき腹となる位置にそれぞ
れ摺動部材31,32が配設され、前記弾性体1の底面
と対向する上面であって、該弾性体1の長手方向(振動
方向)と直交する厚さ方向に、第1系統を構成する2個
の積層型圧電体21,22が並設され、また前記弾性体
1の長手方向であって前記圧電体21,22に近接した
位置にその厚さ方向に第2系統を構成する2個の積層型
圧電体23,24が並設されている。弾性体1の側面
(上面と底面に対して直交する面)の中央部にはピン4
が植立固定され、ピン4が図示しない挾持体に対して回
動自在に支持される。そして、図示しない押圧機構によ
り以上のような超音波振動子が押圧され、摺動部材3
1,32が、この下部に配設される図示しない被駆動体
に接触するように構成されている。
【0019】なお、弾性体1は、従来のものに比べて厚
さ方向寸法が2倍くらい厚く形成されている点が異なっ
ている。以上のように構成された第1の実施の形態にお
いて、積層型圧電体21,22の組からなる第1系統
と、積層型圧電体23,24の組からなる第2系統に、
それぞれ位相が90度ずれた2つのバースト波を印加す
る。この場合、各系統内においては、同相のバースト波
となるようになっている。
さ方向寸法が2倍くらい厚く形成されている点が異なっ
ている。以上のように構成された第1の実施の形態にお
いて、積層型圧電体21,22の組からなる第1系統
と、積層型圧電体23,24の組からなる第2系統に、
それぞれ位相が90度ずれた2つのバースト波を印加す
る。この場合、各系統内においては、同相のバースト波
となるようになっている。
【0020】その結果、図5に示すように、弾性体に縦
振動と屈曲振動の2つの振動が発生し、2つの摺動部材
が楕円振動することで、被駆動体が直線移動する。この
時、単一バースト波での移動量は、図7に示すように被
駆動体と摺動部材の間の単位面積当りの押圧力により決
定される。但し、移動量は被駆動体の慣性負荷や図示し
ないリニアガイドのころがり負荷等に左右されるのはも
ちろんである。
振動と屈曲振動の2つの振動が発生し、2つの摺動部材
が楕円振動することで、被駆動体が直線移動する。この
時、単一バースト波での移動量は、図7に示すように被
駆動体と摺動部材の間の単位面積当りの押圧力により決
定される。但し、移動量は被駆動体の慣性負荷や図示し
ないリニアガイドのころがり負荷等に左右されるのはも
ちろんである。
【0021】このようなことから、弾性体の厚さ方向寸
法を増し、かつ圧電体21,22からなる第1系統と2
3,24からなる第2系統を構成したことにより、微小
移動量の最適な特性と任意の駆動推力を選択することが
可能であり、圧電体の印加電圧が下げられる。
法を増し、かつ圧電体21,22からなる第1系統と2
3,24からなる第2系統を構成したことにより、微小
移動量の最適な特性と任意の駆動推力を選択することが
可能であり、圧電体の印加電圧が下げられる。
【0022】これを、仮に従来の技術のままで、積層型
圧電体の寸法より弾性体寸法をむやみに大きくすると、
弾性体の可撓性が小さく(剛性が高く)なり、圧電体に
より得られる伸縮力が大きなものが要求され、このため
圧電体に高電圧を印加しなければならなくなり、高電圧
を印加すると圧電体の破壊を招くことがあり、弾性体の
振動が不安定になるおそれがある。
圧電体の寸法より弾性体寸法をむやみに大きくすると、
弾性体の可撓性が小さく(剛性が高く)なり、圧電体に
より得られる伸縮力が大きなものが要求され、このため
圧電体に高電圧を印加しなければならなくなり、高電圧
を印加すると圧電体の破壊を招くことがあり、弾性体の
振動が不安定になるおそれがある。
【0023】第1の実施の形態によれば、圧電体21〜
24に正弦波低電圧を印加するだけで、弾性体に安定し
た振動を発生することができ、さらにモータとして組み
上げたときに、最適な微小移動特性を維持し、かつ高い
駆動推力を発生させることができる。また、従来の駆動
回路を流用することができので、特別の駆動回路を使用
する場合に比べて安価となり、簡単な構成で済む。さら
に、弾性体1の厚さ方向に対応する寸法に余裕があるも
のに使用するのに適している。
24に正弦波低電圧を印加するだけで、弾性体に安定し
た振動を発生することができ、さらにモータとして組み
上げたときに、最適な微小移動特性を維持し、かつ高い
駆動推力を発生させることができる。また、従来の駆動
回路を流用することができので、特別の駆動回路を使用
する場合に比べて安価となり、簡単な構成で済む。さら
に、弾性体1の厚さ方向に対応する寸法に余裕があるも
のに使用するのに適している。
【0024】<第2の実施の形態>図2は、第2の実施
の形態の超音波振動子のみを示す斜視図であり、図1の
実施の形態と異なる点は、弾性体1の厚さ寸法が薄く図
1の半分で、この上面には圧電体21〜24が一直線状
に配列され、第1系統を構成する圧電体21,22と、
第2系統を構成する圧電体23,24が互い違いに配設
されている。弾性体1の底面には4個の摺動部材31〜
34が、所定位置に互いに間隔を存して配設されてい
る。この場合、摺動部材31〜34の配置位置は、弾性
体1が屈曲振動の腹の位置である。これ以外の構成は、
第1の実施の形態と同じである。
の形態の超音波振動子のみを示す斜視図であり、図1の
実施の形態と異なる点は、弾性体1の厚さ寸法が薄く図
1の半分で、この上面には圧電体21〜24が一直線状
に配列され、第1系統を構成する圧電体21,22と、
第2系統を構成する圧電体23,24が互い違いに配設
されている。弾性体1の底面には4個の摺動部材31〜
34が、所定位置に互いに間隔を存して配設されてい
る。この場合、摺動部材31〜34の配置位置は、弾性
体1が屈曲振動の腹の位置である。これ以外の構成は、
第1の実施の形態と同じである。
【0025】以上のように構成された第2の実施の形態
において、積層型圧電体21,22の組からなる第1系
統と、積層型圧電体23,24の組からなる第2系統
に、それぞれ位相が90度ずれた2つのバースト波を印
加する。
において、積層型圧電体21,22の組からなる第1系
統と、積層型圧電体23,24の組からなる第2系統
に、それぞれ位相が90度ずれた2つのバースト波を印
加する。
【0026】その結果、図5に示すように、弾性体1に
長手方向の伸縮振動と屈曲振動が同時に励起される。こ
の2つの振動の合成として4つの摺動部材31,32、
33,34が楕円振動することになる。
長手方向の伸縮振動と屈曲振動が同時に励起される。こ
の2つの振動の合成として4つの摺動部材31,32、
33,34が楕円振動することになる。
【0027】ここで、屈曲振動の腹の位置に設けられて
いる摺動部材31,32の組と、33,34の組とは位
相が180度ずれた振動をする。この結果、図示しない
4つの摺動部材31〜34に接触される被駆動体が直線
移動する。
いる摺動部材31,32の組と、33,34の組とは位
相が180度ずれた振動をする。この結果、図示しない
4つの摺動部材31〜34に接触される被駆動体が直線
移動する。
【0028】以上述べた第2の実施の形態によれば、微
小移動特性の最適押圧力のときでも、摺動部材31〜3
4と被駆動体の接触面積が増大することから、大きな駆
動推力が発生する。但し、移動量は被駆動体の慣性負荷
や図示しないリニアガイドのころがり負荷等に左右され
るのはもちろんである。
小移動特性の最適押圧力のときでも、摺動部材31〜3
4と被駆動体の接触面積が増大することから、大きな駆
動推力が発生する。但し、移動量は被駆動体の慣性負荷
や図示しないリニアガイドのころがり負荷等に左右され
るのはもちろんである。
【0029】このようなことから、弾性体1の長手方向
寸法を増し、かつ圧電体21〜24を一直線状に配設
し、かつ摺動部材31〜34を屈曲振動の腹の位置に配
設したので、モータとして最適な微小移動特性を維持
し、かつ高い駆動推力を発生させることができる。ま
た、弾性体1の長手方向に対応する寸法に余裕があるも
のに使用するのに適している。
寸法を増し、かつ圧電体21〜24を一直線状に配設
し、かつ摺動部材31〜34を屈曲振動の腹の位置に配
設したので、モータとして最適な微小移動特性を維持
し、かつ高い駆動推力を発生させることができる。ま
た、弾性体1の長手方向に対応する寸法に余裕があるも
のに使用するのに適している。
【0030】<変形例>図1の実施の形態では、弾性体
1の上面の厚さ方向に、圧電体21,22、23,24
を並設したが、これを図3のように弾性体1の上面側に
上下に重ねるようにしてもよい。
1の上面の厚さ方向に、圧電体21,22、23,24
を並設したが、これを図3のように弾性体1の上面側に
上下に重ねるようにしてもよい。
【0031】また、前述の実施の形態では、4つ積層型
圧電体により第1および第2系統を構成した例をあげた
が、これ以外に6つや8つ等の偶数個であれば何個でも
よい。
圧電体により第1および第2系統を構成した例をあげた
が、これ以外に6つや8つ等の偶数個であれば何個でも
よい。
【0032】さらに、前述の実施の形態では積層型圧電
体(21〜24)の数と、摺動部材(31〜34)の数
を同一としたものをあげて説明したが、これを積層型圧
電体の数よりも摺動部材の数を多く配設するようにして
もよい。
体(21〜24)の数と、摺動部材(31〜34)の数
を同一としたものをあげて説明したが、これを積層型圧
電体の数よりも摺動部材の数を多く配設するようにして
もよい。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、微小移動する際に、そ
の移動特性を最適に保ちつつ発生する駆動推力を自在に
設定でき、簡単な構成で安価な超音波モータを提供する
ことができる。
の移動特性を最適に保ちつつ発生する駆動推力を自在に
設定でき、簡単な構成で安価な超音波モータを提供する
ことができる。
【図1】本発明の超音波モータの第1の実施の形態の超
音波振動子を示す斜視図。
音波振動子を示す斜視図。
【図2】本発明の超音波モータの第2の実施の形態の超
音波振動子を示す斜視図。
音波振動子を示す斜視図。
【図3】図1の超音波振動子の変形例を示す斜視図。
【図4】従来の超音波モータの1例の超音波振動子を示
す正面図。
す正面図。
【図5】図3の超音波振動子の動作説明図。
【図6】図3の超音波振動子を使用した従来の超音波モ
ータの全体構成を示す正面図。
ータの全体構成を示す正面図。
【図7】図5の超音波モータの問題点を説明するための
微小移動量および駆動推力と単位面積当りの押圧力の関
係を示す図。
微小移動量および駆動推力と単位面積当りの押圧力の関
係を示す図。
1…弾性体、2,21,22,23,24…積層型圧電
体(圧電素子群)、3,31,32,33,34…摺動
部材、4…ピン、8…被駆動体。
体(圧電素子群)、3,31,32,33,34…摺動
部材、4…ピン、8…被駆動体。
Claims (3)
- 【請求項1】 直方体形状をなす弾性体の底面側に、複
数の摺動部材をそれぞれ所定位置に配設し、前記弾性体
であって前記摺動部材の配設されている位置と対向する
面側に圧電体を配設し、この圧電体に正弦波電圧を印加
することにより、前記弾性体の長手方向に沿って伸縮振
動及び前記弾性体の長手方向に伝播する屈曲振動をそれ
ぞれ合成して楕円振動を発生させる超音波モータにおい
て、 前記圧電体を複数系統とし、各々の系統は複数の圧電素
子群から構成し、前記摺動部材は少なくとも前記圧電素
子群と同じ数としたことを特徴とする超音波モータ。 - 【請求項2】 前記各系統毎の圧電素子群を前記弾性体
の厚さ方向又は高さ方向に並設したことを特徴とする請
求項1記載の超音波モータ。 - 【請求項3】 前記各系統の圧電素子群を、前記弾性体
の長手方向に一直線状であって、異なる系統の圧電素子
群が互い違いになるように配置したことを特徴する請求
項1記載の超音波モータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7264245A JPH09117166A (ja) | 1995-10-12 | 1995-10-12 | 超音波モータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7264245A JPH09117166A (ja) | 1995-10-12 | 1995-10-12 | 超音波モータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09117166A true JPH09117166A (ja) | 1997-05-02 |
Family
ID=17400507
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7264245A Pending JPH09117166A (ja) | 1995-10-12 | 1995-10-12 | 超音波モータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09117166A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004242493A (ja) * | 2003-01-14 | 2004-08-26 | Seiko Instruments Inc | 圧電アクチュエータ及びそれを用いた電子機器 |
JP2007021626A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Fuji Heavy Ind Ltd | 圧入装置及び圧入方法 |
KR101225008B1 (ko) * | 2011-06-15 | 2013-01-22 | 주식회사 삼전 | 초음파모터의 압전진동자 |
-
1995
- 1995-10-12 JP JP7264245A patent/JPH09117166A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004242493A (ja) * | 2003-01-14 | 2004-08-26 | Seiko Instruments Inc | 圧電アクチュエータ及びそれを用いた電子機器 |
JP4578799B2 (ja) * | 2003-01-14 | 2010-11-10 | セイコーインスツル株式会社 | 圧電アクチュエータ及びそれを用いた電子機器 |
JP2007021626A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Fuji Heavy Ind Ltd | 圧入装置及び圧入方法 |
JP4621555B2 (ja) * | 2005-07-14 | 2011-01-26 | 富士重工業株式会社 | 圧入装置及び圧入方法 |
KR101225008B1 (ko) * | 2011-06-15 | 2013-01-22 | 주식회사 삼전 | 초음파모터의 압전진동자 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040729 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040817 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041221 |