JPH08149863A - 超音波振動子 - Google Patents
超音波振動子Info
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- JPH08149863A JPH08149863A JP6283806A JP28380694A JPH08149863A JP H08149863 A JPH08149863 A JP H08149863A JP 6283806 A JP6283806 A JP 6283806A JP 28380694 A JP28380694 A JP 28380694A JP H08149863 A JPH08149863 A JP H08149863A
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- ultrasonic transducer
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- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 大きな振幅を得て移動体を速い速度で移動さ
せることができる、効率が良い超音波振動子を提供す
る。 【構成】 棒状の弾性体よりなるベース4と、このベー
ス4の略中央より略垂直方向に一体的に突出して形成さ
れた該ベース4と略一致する共振周波数を有する弾性体
よりなる梁5と、上記ベース4の上面の上記梁5を挟ん
だ両側に設けられた凹部4a,4bに埋設されており、
該ベース4に屈曲振動を発生させる積層型圧電素子でな
る第1,第2振動体6a,6bと、上記梁5の端面に圧
接された被駆動部材たる移動体3とを備えており、上記
第1,第2振動体6a,6bのそれぞれに高周波電源7
a,7bから略90°の位相差を有する交番電圧を印加
して、上記ベース4および梁5に屈曲振動を発生させる
超音波振動子1。
せることができる、効率が良い超音波振動子を提供す
る。 【構成】 棒状の弾性体よりなるベース4と、このベー
ス4の略中央より略垂直方向に一体的に突出して形成さ
れた該ベース4と略一致する共振周波数を有する弾性体
よりなる梁5と、上記ベース4の上面の上記梁5を挟ん
だ両側に設けられた凹部4a,4bに埋設されており、
該ベース4に屈曲振動を発生させる積層型圧電素子でな
る第1,第2振動体6a,6bと、上記梁5の端面に圧
接された被駆動部材たる移動体3とを備えており、上記
第1,第2振動体6a,6bのそれぞれに高周波電源7
a,7bから略90°の位相差を有する交番電圧を印加
して、上記ベース4および梁5に屈曲振動を発生させる
超音波振動子1。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波振動子、より詳
しくは、電気−機械エネルギー変換素子を用いた超音波
振動子に関する。
しくは、電気−機械エネルギー変換素子を用いた超音波
振動子に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電素子または電歪素子等の電気−機械
エネルギー変換素子を用いた超音波振動子は、従来より
種々のものが提案されている。
エネルギー変換素子を用いた超音波振動子は、従来より
種々のものが提案されている。
【0003】例えば、本出願人は、ベースとこのベース
の中央から垂直に延出する梁を有する弾性体と、この弾
性体のベースに埋設した第1,第2の圧電素子とを備え
た超音波振動子において、これら第1,第2の圧電素子
に一定の位相差を有する高周波電気信号を印加して、上
記ベースと第1,第2の圧電素子でなる水平部に屈曲振
動を発生させ、これにより梁の先端部に略楕円軌道を描
く振動を発生させて、この梁の先端に圧接された移動体
を移動させる技術手段を提案している。
の中央から垂直に延出する梁を有する弾性体と、この弾
性体のベースに埋設した第1,第2の圧電素子とを備え
た超音波振動子において、これら第1,第2の圧電素子
に一定の位相差を有する高周波電気信号を印加して、上
記ベースと第1,第2の圧電素子でなる水平部に屈曲振
動を発生させ、これにより梁の先端部に略楕円軌道を描
く振動を発生させて、この梁の先端に圧接された移動体
を移動させる技術手段を提案している。
【0004】また、特開昭63−39473号公報に
は、水平部である基体とこの基体の中央部から垂直に突
出して形成された梁とよりなる弾性体と、上記基体と梁
におのおの屈曲振動を発生させる第1,第2の圧電素子
とを備え、該圧電素子に超音波領域の電気信号を印加し
て、上記弾性体に複合共振を発生し、上記梁の先端に移
動体を圧接して移動させる技術手段が開示されている。
は、水平部である基体とこの基体の中央部から垂直に突
出して形成された梁とよりなる弾性体と、上記基体と梁
におのおの屈曲振動を発生させる第1,第2の圧電素子
とを備え、該圧電素子に超音波領域の電気信号を印加し
て、上記弾性体に複合共振を発生し、上記梁の先端に移
動体を圧接して移動させる技術手段が開示されている。
【0005】さらに、特開平2−87981号公報に
は、連結体に水平方向に固着された第1,第2の圧電素
子と、これら第1および第2の圧電素子と直角になるよ
うに該連結体に固着された第3の圧電素子とを備え、上
記第1,第2,第3の圧電素子に電気信号を印加して、
上記第3の圧電素子の端部に斜め,楕円,円などの軌跡
を描かせて、該端部に移動体を圧接して移動させる技術
手段が開示されている。
は、連結体に水平方向に固着された第1,第2の圧電素
子と、これら第1および第2の圧電素子と直角になるよ
うに該連結体に固着された第3の圧電素子とを備え、上
記第1,第2,第3の圧電素子に電気信号を印加して、
上記第3の圧電素子の端部に斜め,楕円,円などの軌跡
を描かせて、該端部に移動体を圧接して移動させる技術
手段が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た本出願人の提案による技術手段では、水平部を屈曲振
動させたときに、垂直に突出する梁は該水平部の屈曲振
動に合わせて動くのみであり、この梁が有効な動作を行
っているとはいえないために、移動体の移動速度も比較
的遅く、振動子の効率が十分に良いとはいえなかった。
た本出願人の提案による技術手段では、水平部を屈曲振
動させたときに、垂直に突出する梁は該水平部の屈曲振
動に合わせて動くのみであり、この梁が有効な動作を行
っているとはいえないために、移動体の移動速度も比較
的遅く、振動子の効率が十分に良いとはいえなかった。
【0007】また、上記特開昭63−39473号公報
に記載された技術手段では、水平部である基体と垂直部
である梁のそれぞれに、該基体と梁を振動させるための
専用の圧電素子が必要であり、コストが高くなるととも
に消費電力も大きくなるという問題点がある。
に記載された技術手段では、水平部である基体と垂直部
である梁のそれぞれに、該基体と梁を振動させるための
専用の圧電素子が必要であり、コストが高くなるととも
に消費電力も大きくなるという問題点がある。
【0008】さらに、上記特開平2−87981号公報
に記載された技術手段では、駆動に必要な変位を圧電素
子の変位のみで得るようにしているために、十分な変位
が得られず、よって駆動速度が遅くなり効率も悪くなっ
てしまう。また、駆動力が圧電素子に直接伝達されるた
めに、大きな力が加わった場合には圧電素子が折れ易い
という難点がある。
に記載された技術手段では、駆動に必要な変位を圧電素
子の変位のみで得るようにしているために、十分な変位
が得られず、よって駆動速度が遅くなり効率も悪くなっ
てしまう。また、駆動力が圧電素子に直接伝達されるた
めに、大きな力が加わった場合には圧電素子が折れ易い
という難点がある。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、大きな振幅を得ることができる効率が良い超音波
振動子を提供することを目的としている。
あり、大きな振幅を得ることができる効率が良い超音波
振動子を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的を達
成するために、本発明の請求項1による超音波振動子
は、棒状もしくは板状の弾性体よりなるベース部と、こ
のベース部の略中央より略垂直方向に突出するよう該ベ
ース部と一体的に形成された弾性体よりなる梁部と、上
記ベース部の上記梁部を挟んだ両側に設けられており該
ベース部に屈曲振動を発生させる少なくとも2つの電気
−機械エネルギー変換素子とを備えており、上記電気−
機械エネルギー変換素子の夫々に、予め定められた位相
差を有する交番電圧を印加し、上記ベース部における上
記梁部の両側に、屈曲振動を発生させる超音波振動子で
あって、上記ベース部と梁部における共振周波数を略一
致させたものである。
成するために、本発明の請求項1による超音波振動子
は、棒状もしくは板状の弾性体よりなるベース部と、こ
のベース部の略中央より略垂直方向に突出するよう該ベ
ース部と一体的に形成された弾性体よりなる梁部と、上
記ベース部の上記梁部を挟んだ両側に設けられており該
ベース部に屈曲振動を発生させる少なくとも2つの電気
−機械エネルギー変換素子とを備えており、上記電気−
機械エネルギー変換素子の夫々に、予め定められた位相
差を有する交番電圧を印加し、上記ベース部における上
記梁部の両側に、屈曲振動を発生させる超音波振動子で
あって、上記ベース部と梁部における共振周波数を略一
致させたものである。
【0011】また、本発明の請求項2による超音波振動
子は、さらに、上記梁部の、上記屈曲振動の振幅方向と
垂直に形成された端面に圧接され、上記超音波振動子と
相対的に移動可能に構成された移動体を有する請求項1
に記載のものである。
子は、さらに、上記梁部の、上記屈曲振動の振幅方向と
垂直に形成された端面に圧接され、上記超音波振動子と
相対的に移動可能に構成された移動体を有する請求項1
に記載のものである。
【0012】さらに、本発明の請求項3による超音波振
動子は、上記電気−機械エネルギー変換素子は、積層型
の圧電素子である請求項1に記載のものである。
動子は、上記電気−機械エネルギー変換素子は、積層型
の圧電素子である請求項1に記載のものである。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1から図5は本発明の第1実施例を示したもの
であり、図1は超音波振動子を示す(A)側面図,
(B)正面図である。
する。図1から図5は本発明の第1実施例を示したもの
であり、図1は超音波振動子を示す(A)側面図,
(B)正面図である。
【0014】この第1実施例の超音波振動子1は、駆動
体2と、この駆動体2に圧接されて駆動される移動体3
とを有して構成されている。
体2と、この駆動体2に圧接されて駆動される移動体3
とを有して構成されている。
【0015】上記駆動体2は、図示のように、水平部を
構成する棒状の弾性体からなるベース4と、このベース
4と一体的に形成されており該ベース4の中央から直角
に延出する弾性体でなる梁5と、上記ベース4の梁5を
挟んで両側に形成された凹部4a,4bに埋設されてい
て該ベース4とともに水平部を構成して屈曲振動する第
1,第2振動体6a,6bとを有して構成されている。
構成する棒状の弾性体からなるベース4と、このベース
4と一体的に形成されており該ベース4の中央から直角
に延出する弾性体でなる梁5と、上記ベース4の梁5を
挟んで両側に形成された凹部4a,4bに埋設されてい
て該ベース4とともに水平部を構成して屈曲振動する第
1,第2振動体6a,6bとを有して構成されている。
【0016】上記ベース4と梁5は、全体としてT字型
形状を呈する弾性体を構成しており、比較的振動減衰率
の小さな金属から形成されている。このT字型形状をな
す弾性体は、図示しない不動部材に対して、発生する屈
曲振動が伝播しないような状態で支持されている。そし
て、上記移動体3は、このような弾性体の梁5の上端に
加圧接触されるようになっている。
形状を呈する弾性体を構成しており、比較的振動減衰率
の小さな金属から形成されている。このT字型形状をな
す弾性体は、図示しない不動部材に対して、発生する屈
曲振動が伝播しないような状態で支持されている。そし
て、上記移動体3は、このような弾性体の梁5の上端に
加圧接触されるようになっている。
【0017】上記第1,第2振動体6a,6bは、エポ
キシ樹脂等の接着材で固着された電気−機械エネルギー
変換素子たる積層型圧電素子でなり、その積層方向が上
記ベース4の延出方向に略一致するように上記凹部4
a,4bに埋設することにより、屈曲振動を発生させる
ための駆動力を強くするように構成されている。
キシ樹脂等の接着材で固着された電気−機械エネルギー
変換素子たる積層型圧電素子でなり、その積層方向が上
記ベース4の延出方向に略一致するように上記凹部4
a,4bに埋設することにより、屈曲振動を発生させる
ための駆動力を強くするように構成されている。
【0018】これら第1,第2振動体6a,6bには、
高周波駆動するための高周波電源7a,7bがそれぞれ
電気的に接続されている。
高周波駆動するための高周波電源7a,7bがそれぞれ
電気的に接続されている。
【0019】そして、上記ベース4および第1,第2振
動体6a,6bで構成される水平部の屈曲共振周波数
と、上記ベース4から垂直に延出する梁5の屈曲共振周
波数とが同一になるように形成して、この共振周波数を
上記高周波電源7a,7bから第1,第2振動体6a,
6bに印加することにより、水平部が屈曲振動するのに
同期して梁5も屈曲振動するように構成されている。
動体6a,6bで構成される水平部の屈曲共振周波数
と、上記ベース4から垂直に延出する梁5の屈曲共振周
波数とが同一になるように形成して、この共振周波数を
上記高周波電源7a,7bから第1,第2振動体6a,
6bに印加することにより、水平部が屈曲振動するのに
同期して梁5も屈曲振動するように構成されている。
【0020】このような第1実施例において、移動体3
を図1の矢印Aに示すような左方向に移動する方法を、
図2,図3を参照して説明する。
を図1の矢印Aに示すような左方向に移動する方法を、
図2,図3を参照して説明する。
【0021】上記第1振動体6aに、図2(A)に示す
ような振幅V0で、ベース4と第1,第2振動体6a,
6bでなる水平部、および梁5の屈曲共振周波数にほぼ
一致する角周波数ωの正弦波形g1の交流電圧V0sinω
tを高周波電源7aから印加すると、第1振動体6aが
直線→伸張→直線→収縮→直線の各状態を経て1周期の
振動を行う。
ような振幅V0で、ベース4と第1,第2振動体6a,
6bでなる水平部、および梁5の屈曲共振周波数にほぼ
一致する角周波数ωの正弦波形g1の交流電圧V0sinω
tを高周波電源7aから印加すると、第1振動体6aが
直線→伸張→直線→収縮→直線の各状態を経て1周期の
振動を行う。
【0022】また、第2振動体6bに、図2(B)に示
すような上記正弦波形g1より90°位相が遅れた正弦
波形g2の交流電圧−V0cosωtを高周波電源7bから
印加すると、第2振動体6bは収縮→直線→伸張→直線
→収縮の各状態を経て1周期の振動を行う。
すような上記正弦波形g1より90°位相が遅れた正弦
波形g2の交流電圧−V0cosωtを高周波電源7bから
印加すると、第2振動体6bは収縮→直線→伸張→直線
→収縮の各状態を経て1周期の振動を行う。
【0023】そこで、これら図2(A),(B)に示し
た正弦波を同時に第1,第2振動体6a,6bに印加す
ると、駆動体2は図3(A)〜(H)に示すように振動
する。
た正弦波を同時に第1,第2振動体6a,6bに印加す
ると、駆動体2は図3(A)〜(H)に示すように振動
する。
【0024】すなわち、ωt=0の状態にほぼ対応する
図3(A)では、第1振動体6aが略直線状態(ベース
4等から応力が加わるために、完全に直線状態にはなら
ない。)に、第2振動体6bが収縮状態になるととも
に、梁5はやや右に撓んで左凸の状態になっている。
図3(A)では、第1振動体6aが略直線状態(ベース
4等から応力が加わるために、完全に直線状態にはなら
ない。)に、第2振動体6bが収縮状態になるととも
に、梁5はやや右に撓んで左凸の状態になっている。
【0025】図3(B)では、第1,第2振動体6a,
6bは上記図3(A)と次に示す図3(C)のほぼ中間
の状態をとるとともに、梁5は大きく右に撓んで左凸の
状態になっている。
6bは上記図3(A)と次に示す図3(C)のほぼ中間
の状態をとるとともに、梁5は大きく右に撓んで左凸の
状態になっている。
【0026】ωt=π/2の状態にほぼ対応する図3
(C)では、第1振動体6aが伸張状態に、第2振動体
6bが略直線状態になり、梁5はやや右に撓んで左凸の
状態になっている。
(C)では、第1振動体6aが伸張状態に、第2振動体
6bが略直線状態になり、梁5はやや右に撓んで左凸の
状態になっている。
【0027】図3(D)では、第1,第2振動体6a,
6bは上記図3(C)と次に示す図3(E)のほぼ中間
の状態をとるとともに、梁5は略直線状態となってい
る。
6bは上記図3(C)と次に示す図3(E)のほぼ中間
の状態をとるとともに、梁5は略直線状態となってい
る。
【0028】ωt=πの状態にほぼ対応する図3(E)
では、第1振動体6aが略直線状態に、第2振動体6b
が伸張状態になり、梁5はやや左に撓んで右凸の状態に
なっている。
では、第1振動体6aが略直線状態に、第2振動体6b
が伸張状態になり、梁5はやや左に撓んで右凸の状態に
なっている。
【0029】図3(F)では、第1,第2振動体6a,
6bは上記図3(E)と次に示す図3(G)のほぼ中間
の状態をとるとともに、梁5は大きく左に撓んで右凸の
状態になっている。
6bは上記図3(E)と次に示す図3(G)のほぼ中間
の状態をとるとともに、梁5は大きく左に撓んで右凸の
状態になっている。
【0030】ωt=3π/2の状態にほぼ対応する図3
(G)では、第1振動体6aが収縮状態に、第2振動体
6bが略直線状態になり、梁5はやや左に撓んで右凸の
状態になっている。
(G)では、第1振動体6aが収縮状態に、第2振動体
6bが略直線状態になり、梁5はやや左に撓んで右凸の
状態になっている。
【0031】図3(H)では、第1,第2振動体6a,
6bは上記図3(G)と上記図3(A)のほぼ中間の状
態をとるとともに、梁5は略直線状態になっている。
6bは上記図3(G)と上記図3(A)のほぼ中間の状
態をとるとともに、梁5は略直線状態になっている。
【0032】このように水平部に屈曲振動が発生すると
ともに、水平部と同一の共振周波数を有する梁5には、
左凸→直線→右凸→直線→左凸という屈曲振動が同時に
発生している。
ともに、水平部と同一の共振周波数を有する梁5には、
左凸→直線→右凸→直線→左凸という屈曲振動が同時に
発生している。
【0033】そして、梁5の上端面は、移動体3に近づ
きながら右から左へ動き〔図3(B)→(F)〕、ま
た、移動体3から離れながら左から右へ動く〔図3
(F)→(B)〕といった、略円運動あるいは略楕円運
動を行い、この運動の振幅が上記梁5自体の屈曲振動に
より一層大きなものとなっている。
きながら右から左へ動き〔図3(B)→(F)〕、ま
た、移動体3から離れながら左から右へ動く〔図3
(F)→(B)〕といった、略円運動あるいは略楕円運
動を行い、この運動の振幅が上記梁5自体の屈曲振動に
より一層大きなものとなっている。
【0034】これによって上記移動体3には、梁5の上
端面により右から左へ蹴り上げる力が働くことになり、
移動体3が左方向に移動することになる。
端面により右から左へ蹴り上げる力が働くことになり、
移動体3が左方向に移動することになる。
【0035】このようにして、水平部で発生した屈曲振
動が小さな振幅である場合にも、梁5の上端面において
大きな振幅の略円運動もしくは略楕円運動に変換され、
さらには、水平部に同期して梁5自体が屈曲振動を行う
ことにより振幅がより増大するために、移動体3を速く
移動させることが可能になっている。
動が小さな振幅である場合にも、梁5の上端面において
大きな振幅の略円運動もしくは略楕円運動に変換され、
さらには、水平部に同期して梁5自体が屈曲振動を行う
ことにより振幅がより増大するために、移動体3を速く
移動させることが可能になっている。
【0036】そして、上述の動作が連続して行われるこ
とにより、移動体3は水平部の屈曲振動に伴って矢印A
の方向に連続的に移動して行くことになる。
とにより、移動体3は水平部の屈曲振動に伴って矢印A
の方向に連続的に移動して行くことになる。
【0037】なお、移動体3を右方向へ移動させる場合
には、第2振動体6bに印加する信号を上記の場合に対
して180°位相をずらせば、すなわち、第1振動体6
aに印加する電圧に対して第2振動体6bに印加する電
圧の位相を90°進めれば、図1における移動体3を矢
印Aとは逆の方向に動かすことができる。
には、第2振動体6bに印加する信号を上記の場合に対
して180°位相をずらせば、すなわち、第1振動体6
aに印加する電圧に対して第2振動体6bに印加する電
圧の位相を90°進めれば、図1における移動体3を矢
印Aとは逆の方向に動かすことができる。
【0038】この第1実施例における移動体3の移動速
度は、水平部および梁5の屈曲振動の振幅に関係してお
り、移動体3を速く移動させる場合には屈曲振動の振幅
を大きくすればよく、第1,第2振動体6a,6bに印
加する電圧が一定であるならば、第1,第2振動体6
a,6bに印加する周波数を変化させて、水平部および
梁5の屈曲共振周波数に近づければよい。
度は、水平部および梁5の屈曲振動の振幅に関係してお
り、移動体3を速く移動させる場合には屈曲振動の振幅
を大きくすればよく、第1,第2振動体6a,6bに印
加する電圧が一定であるならば、第1,第2振動体6
a,6bに印加する周波数を変化させて、水平部および
梁5の屈曲共振周波数に近づければよい。
【0039】また、移動体3を遅く移動させる場合には
屈曲振動の振幅を小さくすればよく、第1,第2振動体
6a,6bに印加する電圧が一定ならば、第1,第2振
動体6a,6bに印加する周波数を変化させて、水平部
の屈曲共振周波数から遠ざければよい。
屈曲振動の振幅を小さくすればよく、第1,第2振動体
6a,6bに印加する電圧が一定ならば、第1,第2振
動体6a,6bに印加する周波数を変化させて、水平部
の屈曲共振周波数から遠ざければよい。
【0040】印加する電圧の周波数が水平部の屈曲共振
周波数に近づきあるいは遠ざかれば、水平部および梁5
に発生する屈曲振動の振幅が変化し、すなわち梁5の上
端面が描く円軌道または楕円軌道の大きさが変化する
(つまり円または楕円自体の大きさが近似的に変化す
る)。これに伴い、移動体3の移動速度が変更される。
周波数に近づきあるいは遠ざかれば、水平部および梁5
に発生する屈曲振動の振幅が変化し、すなわち梁5の上
端面が描く円軌道または楕円軌道の大きさが変化する
(つまり円または楕円自体の大きさが近似的に変化す
る)。これに伴い、移動体3の移動速度が変更される。
【0041】このときの第1振動体6aに印加する電圧
に対して第2振動体6bに印加する電圧の位相差は、例
えば60°〜120°の範囲内で変化させると良い。ま
た、逆方向に駆動する場合には、位相差を例えば−60
°〜−120°の範囲内で変化させれば良い。
に対して第2振動体6bに印加する電圧の位相差は、例
えば60°〜120°の範囲内で変化させると良い。ま
た、逆方向に駆動する場合には、位相差を例えば−60
°〜−120°の範囲内で変化させれば良い。
【0042】さらに、第1,第2振動体6a,6bに印
加する入力電圧を変化させることによっても、移動体3
の移動速度を制御することができる。つまり、印加電圧
を変化させることにより、水平部および梁5に発生する
屈曲振動の振幅が変化し、これにより梁5の上端面が描
く円軌道の大きさが変化して、移動体3の速度は変更さ
れる。
加する入力電圧を変化させることによっても、移動体3
の移動速度を制御することができる。つまり、印加電圧
を変化させることにより、水平部および梁5に発生する
屈曲振動の振幅が変化し、これにより梁5の上端面が描
く円軌道の大きさが変化して、移動体3の速度は変更さ
れる。
【0043】加えて、第1,第2振動体6a,6bに入
力する電圧の位相差を変化させることにより、移動体3
の移動速度を制御することもできる。入力する電圧の位
相差を変更した場合には、梁5の上端面が描く円または
楕円軌道における、水平方向の変位が変化して、垂直方
向の変位は変化しない。つまり、梁5の上端面が描く軌
道は、縦長になったり横長になったりして種々の略楕円
軌道を描くが、このときの縦方向の変位はそのままで、
横方向の変位のみが変更されることになる。これに伴っ
て、移動体3の速度が変更される。
力する電圧の位相差を変化させることにより、移動体3
の移動速度を制御することもできる。入力する電圧の位
相差を変更した場合には、梁5の上端面が描く円または
楕円軌道における、水平方向の変位が変化して、垂直方
向の変位は変化しない。つまり、梁5の上端面が描く軌
道は、縦長になったり横長になったりして種々の略楕円
軌道を描くが、このときの縦方向の変位はそのままで、
横方向の変位のみが変更されることになる。これに伴っ
て、移動体3の速度が変更される。
【0044】そして、印加電圧をパルス上の信号に変更
して、このパルス幅を変更することによりデューティを
変化させても、移動体3の速度を変更することは可能で
ある。
して、このパルス幅を変更することによりデューティを
変化させても、移動体3の速度を変更することは可能で
ある。
【0045】次に、図4,図5を参照して、水平部と垂
直部である梁5の屈曲共振周波数を合わせる設計方法に
ついて説明する。
直部である梁5の屈曲共振周波数を合わせる設計方法に
ついて説明する。
【0046】まず図4は、本実施例のT字型の駆動体2
の寸法形状を示す斜視図であり、後述する式に用いる寸
法記号を記載している。
の寸法形状を示す斜視図であり、後述する式に用いる寸
法記号を記載している。
【0047】つまり、水平部の長さをl2,水平部の幅
をB,水平部の厚みをh2,梁5の長さをl1,梁5の幅
をB,梁5の厚みをh1とする。
をB,水平部の厚みをh2,梁5の長さをl1,梁5の幅
をB,梁5の厚みをh1とする。
【0048】次に図5は、上記図4に示したT字型の駆
動体2をモデル化したものであり、(A)側面図,
(B)正面図である。
動体2をモデル化したものであり、(A)側面図,
(B)正面図である。
【0049】このモデルは、水平部の両端C1,C2を支
持し、梁5を水平部の中央に位置する質量mに置き換え
たものである。ここで水平部の質量はmbとしている。
持し、梁5を水平部の中央に位置する質量mに置き換え
たものである。ここで水平部の質量はmbとしている。
【0050】上記図4と図5に示したようなモデルにお
いて、水平部と垂直部である梁5の共振周波数を合わせ
ることになる。
いて、水平部と垂直部である梁5の共振周波数を合わせ
ることになる。
【0051】まず図4を参照して、垂直部である梁5の
共振周波数f1を求める。
共振周波数f1を求める。
【0052】ここに、梁5の長さをl1,梁5の縦弾性
率をE1,梁5の密度をρ1,梁5の断面積をA,梁5の
断面2次モーメントをI1,とすると、梁5の1次共振
周波数f1は、
率をE1,梁5の密度をρ1,梁5の断面積をA,梁5の
断面2次モーメントをI1,とすると、梁5の1次共振
周波数f1は、
【数1】 と表わされる。
【0053】また水平部の共振周波数f2は、図5にお
いて、水平部の長さをl2,水平部の質量をmb,水平部
の縦弾性率をE2,水平部の断面2次モーメントをI2,
梁5の質量をm,とすると水平部のばね定数kは、
いて、水平部の長さをl2,水平部の質量をmb,水平部
の縦弾性率をE2,水平部の断面2次モーメントをI2,
梁5の質量をm,とすると水平部のばね定数kは、
【数2】 と表され、このばね定数kを用いると水平部の共振周波
数f2は、
数f2は、
【数3】 で表すことができる。
【0054】ここで水平部と垂直部である梁5の共振周
波数を合わせるということは、つまり f1=f2 となるようにするということであり、この式が成り立つ
ように図4に示した駆動体2の各寸法やあるいは材質等
を調整すればよいことになる。
波数を合わせるということは、つまり f1=f2 となるようにするということであり、この式が成り立つ
ように図4に示した駆動体2の各寸法やあるいは材質等
を調整すればよいことになる。
【0055】なお本実施例では、弾性体の梁5の上端面
に圧接する移動体3として棒状のものを採用している
が、移動体3の形状としてはこれに限るものではなく、
該棒状のものの代わりに例えば円板状のものを採用し、
この円板状をなす移動体の側面部や平面部を駆動体2に
圧接して回転させるようにしてもよい。
に圧接する移動体3として棒状のものを採用している
が、移動体3の形状としてはこれに限るものではなく、
該棒状のものの代わりに例えば円板状のものを採用し、
この円板状をなす移動体の側面部や平面部を駆動体2に
圧接して回転させるようにしてもよい。
【0056】また、ベース4および梁5からなる弾性体
の材質としては、機械的Qmの高い材料が適しており、
例えばステンレス,黄銅,リン青銅,アルミニウム,セ
ラミックス,ガラス、あるいはこれらの複合材料等を用
いると良い。
の材質としては、機械的Qmの高い材料が適しており、
例えばステンレス,黄銅,リン青銅,アルミニウム,セ
ラミックス,ガラス、あるいはこれらの複合材料等を用
いると良い。
【0057】さらに、上記移動体3の駆動体2との摩擦
接触面は、耐摩耗性の優れた材料を採用している。
接触面は、耐摩耗性の優れた材料を採用している。
【0058】このような第1実施例によれば、水平部に
同期して梁が屈曲共振振動を行うために、移動体と接触
する梁の先端で大きな振幅を得ることができて、低電圧
でも移動体を速い速度で移動させることが可能であり、
効率の良い超音波振動子となる。
同期して梁が屈曲共振振動を行うために、移動体と接触
する梁の先端で大きな振幅を得ることができて、低電圧
でも移動体を速い速度で移動させることが可能であり、
効率の良い超音波振動子となる。
【0059】また、移動体を駆動する力が直接かかるの
は梁であり、圧電素子でなる振動体に直接かかるのでは
ないために、該振動体が破損することはなく、十分な強
度を有する超音波振動子となっている。
は梁であり、圧電素子でなる振動体に直接かかるのでは
ないために、該振動体が破損することはなく、十分な強
度を有する超音波振動子となっている。
【0060】さらに、弾性体の形状寸法を巧みに形成す
ることにより移動体を速い速度で移動させるようにして
いるために、梁専用の圧電素子や電源等を設ける必要が
なく、コストを削減することができる。
ることにより移動体を速い速度で移動させるようにして
いるために、梁専用の圧電素子や電源等を設ける必要が
なく、コストを削減することができる。
【0061】図6は本発明の第2実施例を示したもので
あり、駆動体を示す側面図である。この第2実施例にお
いて、上述の第1実施例と同様である部分については説
明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
あり、駆動体を示す側面図である。この第2実施例にお
いて、上述の第1実施例と同様である部分については説
明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
【0062】この第2実施例は、上記第1実施例におけ
る第1,第2振動体6a,6bを、ベース4の下面に設
けた例である。
る第1,第2振動体6a,6bを、ベース4の下面に設
けた例である。
【0063】すなわち、ベース4の下面に凹部4c,4
dを設けて、この凹部4c,4dに該ベース4を屈曲振
動させるための積層型圧電素子でなる第1,第2振動体
6a,6bを、その積層方向がベース4の延出方向に略
一致するように埋設している。
dを設けて、この凹部4c,4dに該ベース4を屈曲振
動させるための積層型圧電素子でなる第1,第2振動体
6a,6bを、その積層方向がベース4の延出方向に略
一致するように埋設している。
【0064】そして、ベース4と該第1,第2振動体6
a,6bでなる水平部の屈曲共振周波数と、梁5の屈曲
共振周波数とを略一致させている。
a,6bでなる水平部の屈曲共振周波数と、梁5の屈曲
共振周波数とを略一致させている。
【0065】このような第2実施例においても、上述の
第1実施例と同様に、第1,第2振動体6a,6bに、
水平部および梁5の屈曲共振周波数となる高周波電圧
を、略90°位相差で印加して該水平部および梁5を共
振させ、梁5の端部に移動体3(図1参照)を圧接して
移動させる作用は同様である。
第1実施例と同様に、第1,第2振動体6a,6bに、
水平部および梁5の屈曲共振周波数となる高周波電圧
を、略90°位相差で印加して該水平部および梁5を共
振させ、梁5の端部に移動体3(図1参照)を圧接して
移動させる作用は同様である。
【0066】このような第2実施例によれば、上述の第
1実施例とほぼ同様の効果を有している。
1実施例とほぼ同様の効果を有している。
【0067】図7は本発明の第3実施例を示したもので
あり、駆動体を示す側面図である。この第3実施例にお
いて、上述の第1,第2実施例と同様である部分につい
ては説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明
する。
あり、駆動体を示す側面図である。この第3実施例にお
いて、上述の第1,第2実施例と同様である部分につい
ては説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明
する。
【0068】この第3実施例の弾性体の形状は、上述の
第1実施例と同様に、T字型形状を呈しているが、ベー
ス14には凹部は設けられていない。
第1実施例と同様に、T字型形状を呈しているが、ベー
ス14には凹部は設けられていない。
【0069】そして、このベース14の屈曲振動の振動
方向の上面の梁5の左右両側には、板状圧電素子でなる
第1,第2振動体16a,16bがそれぞれ固着されて
いて、これらベース14と第1,第2振動体16a,1
6bとで水平部が構成されている。この水平部と梁5の
屈曲共振周波数が一致するように構成されていることは
上述の各実施例と同様である。
方向の上面の梁5の左右両側には、板状圧電素子でなる
第1,第2振動体16a,16bがそれぞれ固着されて
いて、これらベース14と第1,第2振動体16a,1
6bとで水平部が構成されている。この水平部と梁5の
屈曲共振周波数が一致するように構成されていることは
上述の各実施例と同様である。
【0070】このような超音波振動子を駆動するときに
は、上述の各実施例とほぼ同様にして、上記第1,第2
振動体16a,16bに水平部および梁5の屈曲共振周
波数である高周波電圧を印加することによって、該水平
部および梁5に共振振動を発生させ、上記梁5の上端部
に移動体3(図1参照)を圧接して該移動体3を移動さ
せるようになっている。
は、上述の各実施例とほぼ同様にして、上記第1,第2
振動体16a,16bに水平部および梁5の屈曲共振周
波数である高周波電圧を印加することによって、該水平
部および梁5に共振振動を発生させ、上記梁5の上端部
に移動体3(図1参照)を圧接して該移動体3を移動さ
せるようになっている。
【0071】なお、この第3実施例では、第1,第2振
動体16a,16bをベース4の上面に固着している
が、図8に示すように、該ベース4の下面に固着しても
かまわない。
動体16a,16bをベース4の上面に固着している
が、図8に示すように、該ベース4の下面に固着しても
かまわない。
【0072】このような第3実施例によれば、上述の第
1,第2実施例とほぼ同様の効果を有するとともに、板
状圧電素子を用いることも可能になり、さらには、凹部
を設けていないためにベースの形成がより容易になると
いう利点を有している。
1,第2実施例とほぼ同様の効果を有するとともに、板
状圧電素子を用いることも可能になり、さらには、凹部
を設けていないためにベースの形成がより容易になると
いう利点を有している。
【0073】[付記]以上詳述したような本発明の上記
実施態様によれば、以下のごとき構成を得ることができ
る。
実施態様によれば、以下のごとき構成を得ることができ
る。
【0074】(1) 棒状もしくは板状の弾性体よりな
るベース部と、このベース部の略中央より略垂直方向に
突出するよう、該ベース部と一体的に形成された弾性体
よりなる梁部と、上記ベース部の、上記梁部を挟んだ両
側に設けられており、該ベース部に屈曲振動を発生させ
る少なくとも2つの電気−機械エネルギー変換素子と、
を具備しており、上記電気−機械エネルギー変換素子の
夫々に、予め定められた位相差を有する交番電圧を印加
し、上記ベース部における上記梁部の両側に、屈曲振動
を発生させる超音波振動子であって、上記ベース部と梁
部における共振周波数を略一致させたことを特徴とする
超音波振動子。
るベース部と、このベース部の略中央より略垂直方向に
突出するよう、該ベース部と一体的に形成された弾性体
よりなる梁部と、上記ベース部の、上記梁部を挟んだ両
側に設けられており、該ベース部に屈曲振動を発生させ
る少なくとも2つの電気−機械エネルギー変換素子と、
を具備しており、上記電気−機械エネルギー変換素子の
夫々に、予め定められた位相差を有する交番電圧を印加
し、上記ベース部における上記梁部の両側に、屈曲振動
を発生させる超音波振動子であって、上記ベース部と梁
部における共振周波数を略一致させたことを特徴とする
超音波振動子。
【0075】(2) 棒状もしくは板状のベース部の略
中央より垂直に突出する梁部を有する弾性体と、上記梁
部を挟んで上記ベース部に設けられた2つの電気−機械
エネルギー変換素子と、を具備しており、上記2つの電
気−機械エネルギー変換素子の夫々に、予め定められた
位相差を有する交番電圧を印加し、上記ベース部に屈曲
振動を発生させる超音波振動子であって、上記ベース部
と梁部における共振周波数を略一致させたことを特徴と
する超音波振動子。
中央より垂直に突出する梁部を有する弾性体と、上記梁
部を挟んで上記ベース部に設けられた2つの電気−機械
エネルギー変換素子と、を具備しており、上記2つの電
気−機械エネルギー変換素子の夫々に、予め定められた
位相差を有する交番電圧を印加し、上記ベース部に屈曲
振動を発生させる超音波振動子であって、上記ベース部
と梁部における共振周波数を略一致させたことを特徴と
する超音波振動子。
【0076】(3) 付記1または付記2において、さ
らに、上記梁部の、上記屈曲振動の振幅方向と垂直に形
成された端面に圧接され、上記超音波振動子と相対的に
移動可能に構成された移動体を有する。
らに、上記梁部の、上記屈曲振動の振幅方向と垂直に形
成された端面に圧接され、上記超音波振動子と相対的に
移動可能に構成された移動体を有する。
【0077】(4) 付記1または付記2において、上
記電気−機械エネルギー変換素子は、積層型圧電素子か
らなる。
記電気−機械エネルギー変換素子は、積層型圧電素子か
らなる。
【0078】(5) 付記4において、上記積層型圧電
素子は、上記ベース部の延出方向に沿って積層されて形
成される。
素子は、上記ベース部の延出方向に沿って積層されて形
成される。
【0079】(6) 付記4において、上記積層型圧電
素子は、上記ベース部の延出方向に沿って伸縮すること
により、該ベース部に屈曲振動を発生させる。
素子は、上記ベース部の延出方向に沿って伸縮すること
により、該ベース部に屈曲振動を発生させる。
【0080】(7) 付記1または付記2において、上
記電気−機械エネルギー変換素子は、板状の圧電素子で
ある。
記電気−機械エネルギー変換素子は、板状の圧電素子で
ある。
【0081】(8) 付記1または付記2において、上
記弾性体は比較的振動減衰率の小さな金属よりなる。
記弾性体は比較的振動減衰率の小さな金属よりなる。
【0082】(9) 付記1または付記2において、上
記弾性体は機械的Qの高い材料により構成される。
記弾性体は機械的Qの高い材料により構成される。
【0083】(10) 付記1または付記2において、
上記弾性体は、ステンレス,黄銅,リン青銅,アルミニ
ウム,セラミックス,ガラスのいずれか一つもしくはこ
れらが複合された材料により構成される。
上記弾性体は、ステンレス,黄銅,リン青銅,アルミニ
ウム,セラミックス,ガラスのいずれか一つもしくはこ
れらが複合された材料により構成される。
【0084】(11) 付記1または付記2において、
上記複数の電気−機械エネルギー変換素子の夫々に、6
0°乃至120°もしくは−60°乃至−120°の位
相差を有する交番電圧を印加する。
上記複数の電気−機械エネルギー変換素子の夫々に、6
0°乃至120°もしくは−60°乃至−120°の位
相差を有する交番電圧を印加する。
【0085】(12) 付記1または付記2において、
上記交番電圧の周波数は、上記弾性体のベース部および
梁部における共振周波数と略一致する。
上記交番電圧の周波数は、上記弾性体のベース部および
梁部における共振周波数と略一致する。
【0086】(13) 付記1または付記2において、
ベース部および梁部の共振周波数は、夫々の部分におけ
る屈曲振動の共振周波数である。
ベース部および梁部の共振周波数は、夫々の部分におけ
る屈曲振動の共振周波数である。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、大
きな振幅を得ることができる効率が良い超音波振動子と
なる。
きな振幅を得ることができる効率が良い超音波振動子と
なる。
【図1】本発明の第1実施例の超音波振動子を示す
(A)側面図,(B)正面図。
(A)側面図,(B)正面図。
【図2】上記第1実施例において、(A)第1振動体,
(B)第2振動体にそれぞれ印加する電圧を示す線図。
(B)第2振動体にそれぞれ印加する電圧を示す線図。
【図3】上記第1実施例の超音波振動子の振動状態をそ
れぞれ示す側面図。
れぞれ示す側面図。
【図4】上記第1実施例の駆動体の寸法形状を示す斜視
図。
図。
【図5】上記第1実施例の駆動体をモデル化したものを
示す(A)側面図,(B)正面図。
示す(A)側面図,(B)正面図。
【図6】本発明の第2実施例の駆動体を示す側面図。
【図7】本発明の第3実施例の駆動体を示す側面図。
【図8】上記第3実施例の駆動体の他の例を示す側面
図。
図。
1…超音波振動子 2…駆動体 3…移動体 4,14…ベース(ベース部) 5…梁(梁部) 6a,16a…第1振動体(電気−機械エネルギー変換
素子) 6b,16b…第2振動体(電気−機械エネルギー変換
素子)
素子) 6b,16b…第2振動体(電気−機械エネルギー変換
素子)
Claims (3)
- 【請求項1】 棒状もしくは板状の弾性体よりなるベー
ス部と、このベース部の略中央より略垂直方向に突出す
るよう、該ベース部と一体的に形成された弾性体よりな
る梁部と、 上記ベース部の、上記梁部を挟んだ両側に設けられてお
り、該ベース部に屈曲振動を発生させる少なくとも2つ
の電気−機械エネルギー変換素子と、 を具備しており、上記電気−機械エネルギー変換素子の
夫々に、予め定められた位相差を有する交番電圧を印加
し、上記ベース部における上記梁部の両側に、屈曲振動
を発生させる超音波振動子であって、 上記ベース部と梁部における共振周波数を略一致させた
ことを特徴とする超音波振動子。 - 【請求項2】 さらに、上記梁部の、上記屈曲振動の振
幅方向と垂直に形成された端面に圧接され、上記超音波
振動子と相対的に移動可能に構成された移動体を有する
ことを特徴とする、請求項1に記載の超音波振動子。 - 【請求項3】 上記電気−機械エネルギー変換素子は、
積層型の圧電素子であることを特徴とする、請求項1に
記載の超音波振動子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6283806A JPH08149863A (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | 超音波振動子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6283806A JPH08149863A (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | 超音波振動子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08149863A true JPH08149863A (ja) | 1996-06-07 |
Family
ID=17670392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6283806A Pending JPH08149863A (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | 超音波振動子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08149863A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007274865A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Casio Comput Co Ltd | 圧電アクチュエータ、これを用いた搬送装置及び手ぶれ補正装置 |
JP2019122239A (ja) * | 2017-12-28 | 2019-07-22 | 新思考電機有限公司 | 圧電式駆動装置、光学部材駆動装置、カメラ装置及び電子機器 |
US10707784B2 (en) | 2017-12-28 | 2020-07-07 | New Shicoh Motor Co., Ltd. | Piezoelectric driving device, optical member driving device, camera device, and electronic apparatus |
-
1994
- 1994-11-17 JP JP6283806A patent/JPH08149863A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007274865A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Casio Comput Co Ltd | 圧電アクチュエータ、これを用いた搬送装置及び手ぶれ補正装置 |
JP2019122239A (ja) * | 2017-12-28 | 2019-07-22 | 新思考電機有限公司 | 圧電式駆動装置、光学部材駆動装置、カメラ装置及び電子機器 |
US10707784B2 (en) | 2017-12-28 | 2020-07-07 | New Shicoh Motor Co., Ltd. | Piezoelectric driving device, optical member driving device, camera device, and electronic apparatus |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20021120 |