【発明の詳細な説明】
粒状固体を固化する方法およびそれからの洗浄製品
発明の背景 発明の分野
本発明は、若干の水を含む粒状固体の床を単一の多孔質固体に固化する方法に
関する。また、本発明は、本方法によって製造することができる多孔質固体形態
の種々の有用な洗浄製品、特に布、食器洗い、表面保護用の洗浄製品に関する。
本発明のさらに別の態様は、新規な固体洗剤、クリーナー、石鹸および表面保護
製品の使用に関する。
本発明による製品は、「マクロソリッド」、即ち、(i)最低限、地球表面に
おける通常の周囲重力場の影響下において明確な形および大きさを維持すること
ができ、その一方の末端または縁にのみ働かせた力によって単位として移動する
ことができ、(ii)各辺の長さが2.5ミリメートル(以下、「mm」と略すこ
とが多い)である仮定的な立方体を少なくとも1つその中に含むのに十分な大き
さである、単一の固体3次元物体である。注文時に選択されることが増加してい
るように、本発明のマクロソリッド製品は、1個の製品内に、辺の長さが5、6
.5、8.2、10.0、12.1または13.0mmの仮定的な立方体を含むのに
十分な大きさであるのが好ましい。従って、マクロソリッドは、各単一粒子の3
つの主幾何学的次元の少なくとも1つが2.2mm以下である通常の顆粒または
粉末の固体物質と対照的である。(顆粒または粉末の固体洗剤は、必要とされる
洗浄力が洗浄剤の使用毎に大きく変わることが多い家庭での使用に好ましい場合
が多い。しかし、顆粒または粉末洗剤は、洗剤の再現性ある結果および洗剤の効
率的利用を得るために、容量または重量の計測段階を別途必要とする。従って、
洗剤の使用毎に必要とされる洗浄力がかなり一定し、そして/または、少量の洗
剤の浪費の可能性よりも時間の節約の方が経済的により重要である産業用または
その他の条件下では、マクロソリッド洗剤が一般に好ましい。これは、労働者が
、
時間を要する計測段階を必要とすることなく、ある小さい整数の、通常は1個の
マクロソリッド洗剤を各使用時に素早く選択し、使用することができるからであ
る。)
本発明のマクロソリッド洗剤の単位は、一般に「タブレット」または「ブロッ
ク」と呼ばれる。これらの語は説明の便宜のために使用するが、これらは特定の
配合物の中身、強度、または適用について何を意図するものではないと理解すべ
きである。重量が10〜50グラムのオーダーの小さいマクロソリッドは一般に
「タブレット」と呼ばれるが、その理由はそのような比較的小さいマクロソリッ
ドは実質的に直径よりも短い高さの円柱であるからである。一方、重量が100
グラム(以下、「g」と略すことが多い)〜数キログラム(以下、「kg」と略
すことが多い)のオーダーの大きいマクロソリッドは一般に「ブロック」と呼ば
れる。しかし、さらに明確に規定することがなければ、「タブレット」も「ブロ
ック」も本明細書においては量的な意味を持つものと理解すべきではない。関連技術の説明
酸性から強アルカリ性のクリーナーおよび洗剤は、粉末、グラニュール(顆粒
)、タブレット、ペースト、およびブロックの形態の広範囲な適用ができる。先
行技術におけるタブレットおよびブロックは一般に、粉末固体またはそのような
固体のペースト状スラリーを圧縮することによって、または、金型に容易に充填
できるある液体中の溶融成分または部分的に固体の成分のスラリーの成形によっ
て、作られている。多くの先行技術における固体洗浄製品または成形クリーナー
の製造方法は、例えば、最終製品の均質性を確実なものとするために、原料およ
び/または水溶液の加熱および混合を必要とする。さらに、加熱混合物を単独か
または金型または雄型を使用して、濃縮、注入、および冷却することも必要にな
ることもある。
タブレットまたは成形されたクリーナーを製造するための最も普通の従来技術
は、例えば、洗浄効果のある原料に加えなければならないタブレット成形助剤の
ような、ある種の付加的助剤を必要とするという欠点を有している。これらの助
剤は、溶融、注入または所望の最終製品形態に圧縮するなどの後の工程のための
スラリーまたはペースト混合物を得るために、活性成分を安定化させるのに必要
である。そのような助剤は最終製品に洗浄力またはその他の所望の特性を付与す
ることはないが、それでもなお原料を工程内で都合よくポンプ輸送するかそうで
なければ運搬することができるようにするために、または、原料が種々の熱安定
度を示す場合の熱伝達を促進するために、必要とされることが多い。また、その
ような助剤の使用は供給および溶解の問題に有益である。さらに、タブレット成
形助剤の使用は原料および製造コストを共に増加させるので不利益でもある。
発明の目的
付随的に必要となる工程を伴う高圧、または溶融物の加熱、ポンプ輸送、注入
、冷却などを含まない方法を開発すれば、固体洗剤およびクリーナーの製造工程
を簡素化できるであろう。さらに、取扱いまたは熱安定化のためのみに必要な成
分を付加する必要がなくなれば、原料の節約も実現できるであろう。これらの欠
点を克服する新規な方法が求められている。最近、より高い性能の製品が求めら
れているが、それは助剤の使用量が少なく、従って小さい容量中により多くの活
性成分を含む製品を意味する。これによって、「より強力」と認められる製品が
製造できる。その結果、取扱および加工が懸念されながら製造中に液体および/
または溶融流として存在し得る、より濃縮された原料混合物になる傾向がある。
従って、要求される効力を示し、原料の取扱および加工において容易かつより好
都合であることを特徴とする洗剤またはクリーナー製品の製造方法を開発するこ
とは有益であろう。
本発明の目的は、固体のタブレットまたはブロック洗浄製品を粉末または粒状
原料混合物から直接形成する方法を提供することである。
また、本発明の目的は、固体のタブレットまたはブロック洗浄製品を粉末また
は粒状原料混合物から直接形成する方法であって、プレス成形マクロソリッドを
得るために通常必要とされる高い圧力の適用、または原料混合物の大量溶融を必
要とせず、温度感受性または関連の考慮事項のゆえに溶融工程における使用が実
際的でないある種の有用な構成物質を適応させた方法を提供することである。
さらに、本発明の目的は、バラスト、充填剤、タブレット成形助剤なとの非活
性成分の必要性を排除するかまたは少なくとも減少させるマクロソリッド洗剤ま
たはクリーナー製造のための別の方法およびそれに伴う配合物を提供することで
ある。
本発明のさらに別の目的は、以下の記載から明かであろう。
発明の記述
実施例または他の方法で明確に示したとき以外は、本明細書で使用する成分量
または反応条件を表す全ての数値は、本発明の最も広い範囲を記載する際の「約
」という語によって全ての場合において修正されるものと理解されるべきである
。しかし、記載された数値制限の範囲内での実施が一般には好ましい。
また、特に明確な記載がない限り、本発明の特定の成分にとって適切であるか
または好ましいものとして以下に記載した化学物質の群は、群の中の個々の構成
員の2つ以上の混合物もまた、単独で使用される群の中の個々の構成員と同様に
適切であるかまたは好ましいことを意味する。さらに、イオン形態の化学物質の
記載は、全組成物を電気的に中性するために必要ないくらかの対イオンの存在を
意味すると理解すべきである。一般に、そのような対イオンはまず最初、本発明
の一部として明細書に記載されたイオン物質から可能な範囲で選択されなければ
ならない;必要とされる残りの対イオンは一般に、本発明の対象物に不利益な対
イオンを除く以外は自由に選択することができる。また、特に記載のない限り、
「パーセント」または「%」で表された数値は重量パーセントであると理解すべ
きものとする。発明の要約
驚くべきことに、副赤外線(subinfrared)範囲の高周波電磁エネルギーを、
ある容量の多かれ少なかれ固く詰めた粉末または粒状原料(これら原料の少なく
とも一部が水和されているとき)からマクロソリッドを迅速に形成させるために
利用できること、ならびに、この方法を用いて特に有用な酸性ないし強アルカリ
性のクリーナーをマクロソリッド形態で製造できることを発見した。本発明の重
要な特徴は、優れた信頼性および再生産性を持つタブレットまたはブロックマク
ロソリッドの形成を可能にするために、再使用可能な金型または「レセプタクル
金
型(receptacle molds)」を使用できることである。この方法の利点は、中間の
大量溶融相または液体相を形成する必要性を排除し、また最終マクロソリッド製
品形態を生成させるために高圧圧縮という別の必要性を排除する。本発明の利点
はさらに、圧力下にタブレットを形成する先行技術によって製造されるタブレッ
トに、これまで実際に含むことができなかったある種の成分を、形成されるマク
ロソリッドに直接導入することができる点である。
本明細書において、「クリーナー」または「洗浄組成物」いう語は、硬質面ま
たは布を洗浄するのに容易に使用することができる物質を含み、従って、洗剤、
クリーナー、万能クリーナー、磨きクリーナー、予備浸漬および予備洗浄製品と
して知られている組成物を含み、それらは家庭用、施設用、または工業用の用途
に製剤にされるか、または手または自動の洗濯および皿洗い、食器洗い、表面洗
浄、床保護、硬質表面洗浄など、いずれかの形に製剤にされる。
本明細書で使用される「水和」という語は、「暴露されるかまたは平衡にある
大気の特定の温度、圧力、および相対湿度の条件下で水和される」ことを、明示
していなければ、暗に意昧すると理解すべきであり、これらの条件が明確に記載
されていなければ、温度が人にとって快適な通常範囲、即ち18〜30℃に維持
され、相対湿度が5〜95%である空間における周囲大気の条件であると理解す
べきであり、さらに、物質の下記性質の少なくとも1つが事実であることを意昧
する:(i)物質が化学量論的に十分特徴付けられた水和物の水を含む固体であ
ること、または(ii)物質が、明確な測定可能な量を持つ液体および/または固
体であり、この物質の温度が、物質が水和される基準温度よりも十分に高く上昇
すると、および/または、物質が曝される気体雰囲気の圧力および/または相対
湿度が、物質が水和される基準値よりも十分に低下すると、物質が暴露されてい
る大気中の水蒸気の量が増加し、先に水和された固体および/または液体の物質
の量が、先に水和された物質が曝されている気体雰囲気中の水蒸気の重量が増加
した量の120%以下、好ましくは、115、109、106、103または1
01%(記載した順序で好ましさが増大する)の量で減少する。最初は無水であ
る塩と液体の水(一時的に塩に吸収された水であるか、または水それ自体である
)
の組み合せが、本発明のある種の態様に必要とされる「水和された」物質に成り
得るが、一般に少なくともいずれかの固体の水和された物質が好ましい。
通常、本発明における有用な物質に適切な、前記の固体および/または液体の
水和物質から水蒸気含有気体相への物質移動は、24時間以内に測定できる程度
に起こらなければならないか、または、下記条件:温度が50℃上昇する;圧力
が100ミリバール減少する;および/または相対湿度が20%減少する;の少
なくとも1つを含む変化後、8、5、2、1、0.5、0.2、0.09、または
0.05時間以内に(記載した順序で好ましさが増大する)に起こる。
同時係属中の’728出願に記載のマイクロ波は、300メガヘルツ(以下、
「MHz」と略すことが多い)を越える周波数を持ち、一般に300から300
,000MHzの範囲の周波数を持つと考えられる。マイクロ波は、本明細書に
おいて「副赤外電磁線」または「SER」と呼ばれる広範囲電磁線に属し、3か
ら300,000MHzの範囲の周波数を有する。マイクロ波に占められていな
いこの電磁スペクトル部分の一部は、「電波(または周波数)範囲」として知ら
れており、3から300MHzの範囲の周波数を持つ。従って、マイクロ波は波
長が非常に短い赤外波である。本発明によると、マイクロ波また電波の範囲のS
ERを使用して、以下においてさらに詳しく説明するマクロソリッドを形成する
ことができる。
本明細書において使用する「マイクロ波処理(または、照射)」または「マイ
クロ波による処理(または、照射)」という語は、原料またはその混合物をマイ
クロ波領域の電磁エネルギーに暴露することを意味する。本明細書において使用
する「SER処理(または、照射)」または「SERによる処理(または、照射
)」という語は、原料またはその混合物を、3から300,000MHzの周波
数の電磁場に暴露ずることを意味する。「SER」または「SERエネルギー」
に関する「暴露」または「処理」という語もまた、一般にこの文脈において同意
語であると理解すべきものとする。低周波副赤外線電磁エネルギー(即ち、電波
または「RW」エネルギーであって、一般に約3から約300MHzを意味する
と理解される)と、高周波副赤外線電磁エネルギー(マイクロ波範囲エネルギー
また
は「MW」エネルギーであって、一般に約300から約300,000MHzを
意味すると理解される)をさらに区別する必要がある場合、適切な区別が明細書
内でなされている。
許可される電波周波数は各国ごとに異なるが、工業、科学および医学使用に最
も一般的な周波数(「ISMバンド」)は、電波周波数に対しては13.56お
よび27.12MHzを含み、一方、マイクロ波周波数に対しては896MHz
および2450MHzである。
通常の周囲温度18〜30℃において安定である不導性または誘電性化合物の
ほとんど全てに対して、SERはイオン化しないが、高周波電磁場内でのイオン
の泳動、双極子モーメントによる分子の回転、または分子の分極によって、物質
中の一部の原子を物質中の他の原子に対して移動させることができる。SERへ
の暴露は、そのような物質の化学的結合に永久的な変化を生じることはない。
「粒子」、「粒状物質」、および「粉末」という語は、特に記載のない限り、
そのように記載された物質が、固相であることを意味する。粒状物質の「床」と
は、粒子の集まりを意味し、それは粒子間の、要すれば、いくらかの粒子と床の
ための容器および/または床内の固体挿入物の壁の少なくとも1部との間の、相
互の物理的サポートによって、地球表面の周囲重力の影響下、床の局部的震動の
不在下に、いくらかの成分粒子の他の成分粒子に対する動きによって、変化しな
い全形および減少しない大きさを持つものを意昧する。
床中の固体粒子に加えて、床中にいくからの液体原料が存在してもよいが、そ
れは、床中の固体粒子が互いに移動するのを過度に促進し、前記重力影響下で変
化しない全形および形を持つ条件を満たせないほどに、固体容量に対する液体容
量が大きくない限りにおいて存在してもよい。
粒子床が存在する容器は、粒子の床を載せる平板シートのような単純なもので
あってよいが、通常それは粒子床にいくらかの側面サポートを提供するものであ
る。容器に底または壁があるならば、それらは、粒子床をサポートするのに適切
な、即ち、重力の影響下および粒子が載っている部分の圧力下に粒子がそれを通
過できるほどに多孔性ではないどのような物質でもよい。
本発明に従って使用する容器のために選択される物質は、SER−適合性およ
びSER−透過性であるどのような物質であってもよく、好ましくは、高い温度
に達する工程において、例えば最大160℃までに耐えることができる物質であ
る。NaOHを75%を越える濃度で含有する原料床から出発する工程には、ポ
リスチレンまたはポリエチレン金型は、それらを溶かす危険性があるので使用し
ないのが好ましい。容器または金型のために選択される物質はまた、繰返しの使
用が望まれる場合、そうすることによっても所望の形に形成および維持できるも
のでなければならない。適切な再利用容器物質は、ガラス、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、プラスチック、セラミック、またはそれらの複合物であるか、また
は、出発原料の配合に依存して、達する特定の温度においてSER適合性の物質
である。原料混合物が腐蝕性成分を含む場合、含有物の腐蝕作用に抵抗性の物質
から成る容器を使用するのが好ましい。水溶性フィルムを含むプラスチックフィ
ルムは、1度使用の容器として有効に使用され、その中でマクロソリッド製品を
形成した後に封止し、その製品の船積および計量分配容器として機能することが
できる。
粒状物質の床、または多孔質固体の「嵩容量」とは、最小の気孔(細孔)およ
び間隙空間の無い固体の容量を意味し、これは床または多孔質固体の全ての気孔
および間隙空間を満たすことによって形成することができるものであり、また、
粒子床または多孔質固体の「気孔(細孔)容量」とは、そのような最小の気孔お
よび間隙空間の無い固体を形成するために床または多孔質固体の全ての気孔およ
び間隙空間を満たすのに必要な全用量を意味する。粒状物質の床または多孔質固
体の「密度」とは、その床または多孔質固体内に含まれる固相および液相の全重
量と、その床または多孔質固体の嵩容量との比を意味する。
1つの主要な態様において、本発明の方法は下記の工程から成る:
(A)SERが透過する壁を持つ容器を提供し、少なくとも一部が水和された
物質である原料の粒子の床を該容器中に入れ、
(B)段階(A)で提供された粒子床を、該原料の少なくとも1部の温度を上
昇させるのに十分なエネルギーを持つSERで十分な時間照射し、次いで原料の
照射
を中止し、これを冷却して、該容器中で粒子床を、該粒子床の嵩容量の1.20
倍以下、または、1.15、1.11、1.08、1.05、1.03、1.01、ま
たは1.00倍以下(記載した順序で好ましさが増大する)の嵩容量を有するマ
クロソリッドに変換する。
マイクロ波範囲の電磁エネルギーに曝すと水分子の回転エネルギーが増加する
ことが知られており、これが続いて熱の形態で、隣接する分子またはイオンに付
与される。同様に、電波範囲の電磁エネルギーは、電磁場で配向または整列しよ
うとする感受性物質の分子中に双極を生じ、それによってエネルギーを得る。こ
の電磁場は一般に、1秒の一千万倍を超過して逆転する(言い換えれば、10M
Hzを超過する周波数を持つ)ので、分子間に内部摩擦が起こり、続いてこれが
隣接する分子またはイオンに熱の形態で付与される。実際、本発明によって製造
される粒子床は通常、SERで照射される間に加熱される。
SERを使用する現象は誘電加熱としても知られており、通常の加熱とは異な
る。通常の加熱は外部的に適用しなければならず、伝導によって物質に透過する
。他方、誘電加熱は、物質の全分子が高周波電磁場に同時に曝されるので物質内
に直接に加熱を生じる。従って、前記工程(B)の一部として記載されている「
冷却」は通常、SER照射が中断されるとすぐに開始され、通常はどのような特
別の冷却器の使用をも意味しないが、必要なら使用することもできる。
各物質のために、高周波電磁エネルギーの加熱効果に対する量的感受性があり
、これは周波数の関数として測定することができ、一般に周波数によって大きく
変化する。従って、全ての物質または物質の混合物は通常、SERエネルギーを
最も受容しやすい最適周波数を持つ。理論的に、この最適周波数は、SER照射
のために選択すべきものである。
副赤外線電磁周波数において物質が吸収するエネルギーの量は、その誘電損率
”e”、として知られ、これは誘電率eおよび誘電正接tan dの積である。
分子レベルにおいて、誘電正接は、各分極成分によって生じる平均「摩擦」効果
の指標と見なすことができ、物質中の電磁場と適用電磁場の間の位相角のタンジ
ェントとして測定される。水は非常に高い誘電損率を持ち、従ってSERエネル
ギ
ーでの誘電処理を特に受けやすい。比較のために、水(0.1モルのNaCl)
の誘電損率は、マイクロ波範囲において、3,000MHzで18であるが、1
0MHzにおいて100である(電波範囲において)。本発明のほとんどの残り
の原料は一般に非常に低い誘電損率を持ち、従って、SER照射によって相対的
にほとんど影響を受けない。このことは多くの状況下において有用な制限機構を
提供する。
本発明によって形成されるマクロソリッド、詳しくはマイクロ波照射に暴露さ
れるマクロソリッドの走査電子顕微鏡(「SEM」)研究は、「架橋」構造を示
し、この構造において当所個々の粒子が十分に太い「橋」によって結合されて、
先の粒子床を1個のマクロソリッドにする。このようにして形成されたマクロソ
リッドは、この架橋構造の一部としての間隙空間の存在によって、同時に「硬質
」および「多孔質」の両方であると言うことができる。出願人はいかなる特定の
理論にも縛られるものではないが、照射の間に粒子床に誘導される熱は、おそら
くは当初存在した水の一部の蒸発を伴い、それによって水和された種類の局部的
焼結のみを生じるか、および/または、原料中に存在する他の種類の付随した一
時的溶解を伴って、実質的に単一点接触にあった当所分離していた粒子間に「橋
」を形成すると考える。この橋型構造は、本発明の工程の間に形成されるマクロ
ソリッドの驚くべき強さと構造的完全性を説明するものであろう。
本発明の方法をある種の粒子床に適用することによって、多くの用途に有用な
独特の特性の組合せを持つ多孔質マクロソリッドが製造される。従って、本発明
の別の主要な態様は、下記の特性を有するマクロソリッド製品である:
(A)下記の2つの条件(i)および(ii)の少なくとも1つを満たす:
(i)マクロソリッド製品の重量の少なくとも30%、より好ましくは少なく
とも50%、さらに好ましくは少なくとも60%が、所望により水和されたアル
カリ金属およびアルカリ土類金属硫酸塩(硫酸水素塩を含む)、炭酸塩(重炭酸
塩とも呼ばれる酸性炭酸塩を含む)、珪酸塩(この珪酸塩は好ましくは金属酸化
物と二酸化珪素のモル比が1.0:1.0〜1.0:2.5の範囲である;従って、
メタ珪酸塩、二珪酸塩、および結晶性積層珪酸塩を含む)、ゼオライト、燐酸塩
(ピ
ロ燐酸塩およびトリポリ燐酸塩のような縮合された燐酸塩を含む)、水酸化物、
硼酸塩、クエン酸塩から成る群から選択される物質、一般に好ましくはアルカリ
金属塩から成る;
(ii)少なくとも5%、または少なくとも10、20、30、40、50、6
0、70、80、または90%(記載した順序で好ましさが増大する)であって
、98%を越えない部分が、下記の2つの条件の両方を満たす物質から成る群か
ら選択される物質から成る:
(ii.1)該物質が25℃において固体である、および
(ii.2)該物質の10%水溶液、またはその溶解度が10%未満であれば該
物質の飽和水溶液が、25℃においてpH4以下であるか、または、pH3.5、
3.0、2.5、2.0、1.5、1.0、0.5、または0.1以下(記載した順序
で好ましさが増大する)である;および
マクロソリッドの重量の10%程度が強アルカリ性物質から成ると
きには、マクロソリッドの重量の10%以下、好ましくは5%以下が強酸性物質
から成り;
マクロソリッドの重量の10%程度が強酸性物質から成るときには
、マクロソリッドの重量の10%以下、好ましくは5%以下が強アルカリ性物質
から成る;
この目的のために、物質の0.1N水溶液が25℃において少なく
とも12.0のpH値を有するときに該物質を「強アルカリ性」であると定義し、
物質の0.1N水溶液が25℃において2.0以下のpHを有するときに該物質を
「強酸性」であると定義する;
(B)マクロソリッドの重量の少なくとも半分が、25℃において固体であり
、25℃において水溶性であるかまたは均一分散性である化学種から成り、溶解
または分散した固体化学種を1リットル当たりに少なくとも10g含有する溶液
を形成する;および
(C)マクロソリッドの嵩容量の少なくとも10倍の容量の水に55℃で浸漬
したときに、マクロソリッドが溶解、崩壊、または溶解と崩壊の両方を起こし、
こ
れにより、マクロソリッドの全ての部分が、浸漬後のマクロソリッドの嵩容量1
立方センチメーター当たり0.050分以内の時間内に、または0.042、0.
036、0.031、0.027、0.020、または0.010分以内(記載した
順序で好ましさが増大する)の時間内に、約2.2mmより大きい最大寸法を持
つ単一の未溶解粒子として残存しないようになる。
前記のように、強酸および強塩基の両方を本発明のマクロソリッドの物質内に
含有させることができるが、そのようなマクロソリッドの製造は慎重に行わなけ
ればならない。この理由は、本発明に従って製造する間に、原料中の元々は固体
の酸性およびアルカリ性物質が一部溶融相または溶解相に変換される結果として
、互いに反応するために遊離された物質間の発熱中和反応が、SER工程間に望
ましくない温度不規則性を生じるからである。本発明の方法の重要な利点は、原
料混合物の予熱、混合物の流動化、加熱した液体のポンプ輸送、またはマクロ波
または電波処理室の熱空気流排出、のような付加的な予備処理工程段階が、有益
な場合もあるが、必要でないことである。本発明によって形成されるマクロソリ
ッドタブレットおよびブロックの利点は、溶解または使用前段階が必要でないこ
とである。このマクロソリッドタブレットまたはブロックは、製品が最終的に使
用される洗浄空間に、特に産業および家庭洗浄領域において、詳しくは選択およ
び食器洗い用途に関連して、直接導入することができる。
本明細書で使用される「洗浄空間」という語は、布を含む固体表面と、液体、
液体スラリー、またはペースト洗浄組成物の間に接触があり、その結果、固体表
面上の好ましくない汚れ物質が洗浄組成物に移行する空間を含む。従って洗浄空
間は、洋服または食器洗浄機の洗濯層または内部空間、高業用ボトル洗浄機のス
プレーゾーン、手での食器洗いのためのシンク、床または壁およびその洗浄部分
を直接取り囲む空間、固体物の外面および洗浄される外面の部分を直接取り囲む
区間などである。多くの場合、洗浄組成物は貯蔵器から洗浄領域に提供されるが
、この貯蔵器は、洗濯機の貯蔵タンク、噴霧ボトル、モップバケツなどである。
本発明のさらに別の態様は、前記のマクロソリッド洗浄製品を、前記の多種の
物質のいずれかを洗浄するのに使用することである。特に、本発明のマクロソリ
ッ
ドクリーナーの態様の多くは、計量分配装置における使用、およびフェルンホル
ツ(Fernholz)らの1988年10月11日付の米国再発行特許第32,763
号の図4および6〜9、および明細書9欄47行〜16欄31行に記載の使用法
に非常に適している。該米国再発行特許第32,763号の一部は、本明細書中
の明確な記述に矛盾しない限り、必要な変更を加えて本明細書に導入されるもの
とする;特に、米国再発行特許第32,763号の導入された部分の「キャスト
ブロック」などの語は、本明細書において、本発明の上記の「マクロソリッドク
リーナー」、または下記に記載の本発明による、多孔質マクロソリッドクリーナ
ーへの付加物質の吸収によって改質される固体クリーナー、という語で置き換え
られると理解されるものとする。
本発明によって製造される多孔質マクロソリッドは、別の適用分野においても
有用である。現在市場にある多くのクリーナーは、濃縮物またはいわゆるクリー
ナー「強化剤」(アルコールまたはその他の有機溶媒を含んでいてもよい)とし
て液状で存在する。使用時に水と混和させると、そのようなクリーナーの多くは
、溶液中に相分離および塩析または沈降のような望ましくない現象を生じる。そ
の他のクリーナーは、貯蔵、輸送中などに物質を溶液に保つために、補助添加剤
を導入するか、または、高い含水量の配合物を必要とする。このような場合の1
つの欠点は、必要とされるより大きい製品容量のための付加的包装材料を輸送し
、提供するのに費用がかかることである。
既存のクリーナー製品のいくつかの付随的欠点は、成分が相分離または溶液か
ら沈降するための十分な機会を与えないように、固体クリーナーの溶解および使
用直前に活性成分を混和することによって克服することができる。本発明のマク
ロソリッドは特にそのような適用に適合性がある。その理由は、上で簡単に説明
したように、本発明のSER法によって形成されるマクロソリッドタブレットま
たはブロックの一部は、水への暴露時に顕著な急速溶解、または溶解と機械的崩
壊の組合せを示すからである。従って、本発明の別の態様は、2成分または2重
パック(dual pack)製品であって、本質的に、またはより好ましくは、下記の
成分から成る:
(A)前記の本発明のマクロソリッド;および
(B)所望により溶解固体物質を含んでいる液体成分。
本発明の1つの好ましい態様において、マクロソリッドおよび液体成分を個々
に、または組み合せて、適切な量の水に加えて、使用直前に特定の洗浄用途のた
めの所望の洗浄溶液を製造する。本明細書において使用される「使用直前」とい
う語は、使用準備においてマクロソリッド成分および液体成分を水と組み合せた
後に得られるクリーナーが、好ましくは480分以内に使用されること、または
マクロソリッド成分と液体成分が最初に水と組み合わせた時から、240、12
0、60、30、15、5、1、0.50、0.25、0.10、0.05、0.2
5または0.01分以内(記載した順序で好ましさが増大する)に使用されるこ
とを意味する。
本発明の2重パック製品の特に有益な点は、実際的には固体成分中に容易に導
入することができないある種の液体および溶解固体物質を洗浄配合物の液相に導
入できることである。例示すると、このような物質には、例えば床保護分野のク
リーナーに望ましい液体ワックスまたはシリコーンが含まれる。好ましい態様の説明
本発明の方法に使用するのに適している典型的な水和物質は、結晶化または水
和の水を含有する物質、即ち、固体中の別の化学成分に対して限定的な化学量論
的割合で固体中に存在する水分子であって、固体の温度を上昇させるおよび/ま
たは固体が曝されている気体雰囲気中の特定の域値を越えた水蒸気の量を減らす
ことによって全部または化学量諭的に明確に限定されたいくらかの部分を放出す
ることができる水分子;および、必ずしも限定的な化学量論的水和物を有してお
らず、固体と何らかのより一般的な関係にある「遊離」水分子を、零近くまで連
続的に変化する量で含むことができるアルカリ金属水酸化物のような物質、を含
む。
本発明の実施に有用な特定の水和化合物は、水酸化ナトリウムおよび水酸化カ
リウムのようなアルカリ金属水酸化物;硫酸マグネシウムおよびナトリウムのよ
うな硫酸塩;メタ珪酸ナトリウムのような珪酸塩;トリポリ燐酸ナトリウムまた
は燐酸三ナトリウムのような燐酸塩;炭酸ナトリウムまたはカリウムのような炭
酸塩;重炭酸ナトリウムおよびカリウムのような重炭酸塩;および硼酸ナトリウ
ムのような硼酸塩などを含む。
本発明に有用な化学量論的に十分に特徴付けられた水和物質の特に好ましい群
には、メタ珪酸ナトリウム五水和物(Na2SiO3・5H2O)、炭酸ナトリウ
ム十水和物(Na2CO3・10H2O)、四硼酸ナトリウム四水和物(ボラック
ス、Na2B4O7・10H2O)、(および)トリポリ燐酸ナトリウム六水和物(
Na5P3O10・6H2O)、クエン酸三ナトリウム二水和物、硫酸ナトリウム十水
和物および燐酸水素二ナトリウム十二水和物が含まれる。
本発明のいくつかの適用において、粒子床の原料に、本発明の方法による照射
の間に実際に達する温度で溶融する固体物質を、少なくとも4容量%、または少
なくとも6、10、16、または25容量%(記載された順序で好ましさが増大
する)だが35容量%以下である量を含むのが好ましい。この容易に溶融する物
質は、水和していてもしていなくてもよいが、水和していることが多い。例えば
、ボラックス、および水酸化ナトリウム一水和物は全て、マイクロ波照射下に容
易に溶融することが観察されている。
水和していてもしていなくてもよく、本発明の方法の原料中に含まれるのが好
ましいことが多い別の種類の物質は、結晶性積層珪酸塩として知られている種類
である。そのような物質は米国特許第4820439号に記載されている。この
特許の記載は全て、本明細書の明確な記載に矛盾しない限りにおいて、本発明に
含まれるものとする。要約すると、結晶性積層珪酸塩は本質的に、ナトリウム、
珪素、酸素、要すれば水素のみから成り、洗浄製剤においてアルカリ化剤および
ビルダーの両方の機能を果たすことができる。本発明によるある製品は、マクロ
ソリッド製品の重量の少なくとも1%、または少なくとも5、10、15、20
、24、28、32、35、45、または50%(記載された順序で好ましさが
増大する)であってマクロソリッド製品の重量の90%以下が、結晶性積層珪酸
塩から成る群から選択される物質から成る。特に好ましい結晶性積層珪酸塩は、
前記特許に「Na−SKS−6」として記載され、ヘキスト(Hoechst)から同
じ
名称で商業的に入手できるものである。結晶性積層珪酸塩は一般に、それらを含
有する本発明のマクロソリッドの機械的損傷に対する機械的強度および抵抗性を
向上させ、またそのようなマクロソリッドが液体の水との接触時に溶解および/
または崩壊する率を向上させる。記載した最初の向上によって、有用な洗浄特性
を有するが、マクロソリッドに含有するとそのマクロソリッドの機械的強度を低
下させる傾向にあるその他の物質を多量に本発明のマクロソリッドに組み込むこ
とができ、このことは結晶性積層珪酸塩の不在下には行えないことである。研磨
剤および特に界面活性のような本発明のマクロソリッドに望ましい成分は、結晶
性積層珪酸塩を伴う時に、より実際的に本発明のマクロソリッドに組み込むこと
ができる物質の種類に入る。
本発明の方法は、その投入の1つとして、相対的に大きい単一固体を形成する
ために、粉末、グラニュール、ピル、またはいずれかの同様の用語で呼ばれる相
対的に小さい粒子を多数、通常かなり多数、使用する。最も実用的な例において
、使用される相対的に小さい粒子は、それらを個々に数えたり特徴付けることが
実施的でないほどに小さい。従って、個々の原料粒子の量的な幾何的学特性に関
する本明細書の記述は全て、全粒子分布に対する特定の幾何学的特性の平均が、
特定の値の10%以内である、90%以上の信頼水準の統計的確実さを与えるた
めに、十分量の個々の粒子を考慮することによって満足されるものであると理解
すべきである。
この記載を目的として、いずれかの単一固体の「最大寸法」とは、固体が接触
している2つの仮定的な平行平面間の最大距離を意味し、一方、単一固体の「最
小寸法」とは、固体が適合できる2つの仮定的平行平面の全ての可能な対のうち
の最も近い対の間の距離を意味する。好ましくは、本発明の方法の原料として使
用される粒子の最大寸法と最小寸法の比は、10:1、5:1、2.0:1.0、
1.8:1.0、1.55:1.00、1.42:1.00、1.33:1.00、1.
25:1.00、1.81:1.00、1.11:1.00、または1.06:1.0
0以下である(記載した順序で好ましさが増大する)。
また、独立して、本発明の方法によって製造されるマクロソリッドの最小寸法
と、それを製造するために使用される原料粒子の最小寸法の比は、少なくとも5
:1、10:1.0、30:1.0、120:1.00、または600:1.00で
ある。この条件は、前記の統計的分析によって決定されるような、使用される原
料粒子の最小寸法に対して満たされるならば、または選択的に、既知の最大サイ
ズの開口を持ち、その開口から粒子床中の全ての粒子が通過するスクリーン、ク
ロスメッシュまたは同様の構造のものの開口の最大サイズによって定義される「
選択的最小寸法」によって満たされるならば、満たされると考えられる。独立し
て、使用される原料粒子の平均粒度は好ましくは、1mm〜2mm、より好まし
くは0.10〜1.2mm、さらに好ましくは0.10〜0.5mmの範囲内である
。独立して、原料に使用される固体の最大粒度は、1.0、0.84、0.71、
0.60、0.50、0.42、0.35、0.30、0.25、0.21、0.18、
0.15、0.13、0.10、0.088、0.074、または0.063mm以下
である(記載した順序で好ましさが増大する)。
また、独立して、本発明の方法に使用される粒子の床の容量の少なくとも60
、70、80、87、92、97または99%(記載した順序で好ましさが増大
する)が、SER照射を開始する前の床の温度において、液体であるよりはむし
ろ固体であるのが好ましい;および、独立して、本発明の方法に使用される粒子
床の気孔容量は、粒子床の嵩容量の1〜50、3〜45、5〜40、7〜35、
10〜30、13〜28、15〜26、または17〜25%の範囲内であるのが
好ましい。独立して、本発明の方法の前記の工程段階(B)の終りに形成される
マクロソリッドの気孔容量は、マクロソリッドの嵩容量の1〜50、3〜45、
5〜40、7〜35、10〜30、13〜28、15〜26、または17〜25
%の範囲内であるのが好ましい。
さらに、本発明の少なくとも1つの重要な態様において、本発明の方法に使用
される粒子床中の、または本発明のマクロソリッドに存在する、原料の重量の少
なくとも35、50、60、65、76、82、87、91、または94%(記
載した順序で好ましさが増大する)が、アルカリ金属およびアルカリ土類金属硫
酸塩(硫酸水素塩を含む)、炭酸塩、炭酸水素塩、珪酸塩、要すれば水和されて
いてもよく、酸化金属と二酸化珪素のモル比が、アルカリ金属に対しては1.0
:1.0から2.5:1.0の範囲、アルカリ土類金属に対しては0.5:1.0か
ら1.25:1.0の範囲であるもの(従って、メタ珪酸塩、二珪酸塩、および結
晶性積層珪酸塩を含む)、燐酸塩(ピロ燐酸塩およびトリポリ燐酸塩のような縮
合燐酸塩を含む)、水酸化物、硼酸塩、およびクエン酸塩、から成る群から選択
される。ほとんどの場合、アルカリ金属塩、特にナトリウムおよびカリウム塩が
、アルカリ土類金属塩よりも好ましい。固相中の水和の化学量論の水および可逆
的に結合された水の両方は、原料粒子重量のどのフラクションをこの好ましい成
分の群から選択するかを決定する際に、それらが結合している塩または水酸化物
の一部として見なされる。
本発明の多くの態様において、原料粒子床中の含水量が、全重量の1〜25%
、より好ましくは2〜20%であるときに、最も望ましい製品が得られることが
見出された。全重量中の水のパーセンテージを測定する際に、原料粒子床を形成
する固体中に存在する水和の水を水として計算し、床に存在する液体の水、およ
び床を100℃に加熱時に、または最大温度が既知であるか制御され、100℃
未満であれば、工程のいずれかの部分の間に粒子床内で事実上達する最大温度に
加熱時に、最初の床の固体部分から蒸気として排出される付加的水も同様に水と
して計算される。(この値は、本発明の方法に使用される原料粒子床を形成する
ときの、化学的に明確な成分に対して同じ粒度である、同じ原料または原料混合
物の試料からの水蒸気の排出を測定することによって決定することができる。)
あるいは、含水量を、改良されたカールフィッシャー滴定法によって測定するこ
ともできる。
本発明のSER法は、布や硬質面のための、洗剤または陶器洗浄剤、予備洗浄
剤、食器洗い洗剤、カーペットクリーナー、床保護製品、一般的な濯ぎ/洗浄剤
または万能クリーナーなどのような多種の洗浄製剤に適用できる。この方法の利
点は、所望のクリーナーまたは洗剤製品が通常、SER処理の終結時に即座に得
られることである。
本発明の方法におけるSER処理の開始時の粒子床の温度は、広い範囲で変え
られるが、便利さおよび経済的な面で一般に、15〜50、より好ましくは20
〜35、さらに好ましくは20〜25℃である。さらに、この方法に使用される
原料が、水中で非常に高い溶解熱を持つアルカリ金属水酸化物のような化学物質
を含むとき、本発明の方法において、この工程に使用されるSER放射源の発生
のための制御装置に電気的に接続され、初期粒子床の少なくとも一部に物理的に
きわめて近接して位置する、好ましくは1mm以内に位置する適切なプローブの
予備設定温度を越えると、副赤外線電磁放射の電力を中断または減少させる装置
によって、工程の段階(B)の間に温度を制御することが有益である場合が多い
。そのような選択物は、それらが加工される特定の物質に依存するので、一般的
基準で述べることはできないが、ガイドラインは下記の例から得られる。
2つ以上の化学種が、本発明の方法に使用される粒子床の固体原料を構成する
場合、すべての固体成分は好ましくは互いに混合されて、SERに暴露される実
質的に均一な粒子床を形成する。そのような混合のための方法は一般に、当業者
に知られている。例えば、手または機械的撹拌機および/またはシェーカーを使
用することができ、粗く混合された原料を、粉砕機またはその他の微粉砕装置な
どにかけてもよい。
本発明の方法によって原料混合物をSERに暴露する期間は、多数の要因に依
存するが、その中で最も重要なものをここに記載する。これらに含まれるのは下
記のものである:SER源の電力;粒子床の原料の初期温度;原料の含水量;も
しあれば、原料の温度感受性;使用される容器の形または配置;その中に入れら
れる物質の嵩。しかし、非温度感受性物質が使用されるとき、通常、原料混合物
のSERへの暴露時間を調整するのは、十分な温度(即ち、物質が分散した粒子
から単一固体に、または通常の環境温度に冷却されたときに単一固体を構成する
物質に、変換されるときの温度)に達するのに要する時間である。放射時間は通
常、好ましくは5秒(以下、本明細書中では(sec)と略すことが多い)〜30
分(以下、本明細書中では(min)と略すことが多い)の範囲内であり、より好
ましくは30秒〜20分の範囲内である。
例えば、2450MHzおよび250ワットで作動するMLS−1200T装
置[ビューチ(Buchi)]中での2〜4分間のマイクロ波への暴露は、最高14
0〜160℃までの温度に対して安定な30gタブレットを原料から形成するの
に十分であることが見出された。一方、250gブロックは、同じ電力水準で、
少なくとも12分を必要とした。他方、30gタブレットは、同じマイクロ波ラ
ジエーターで、1000ワット電力において、15秒で形成することができる。
出力240ワットに定格され使用されるホットポイント(Hotpoint)モデルRE60
0002.92KWマイクロ波発生器を用いると、400gの量のオーダーの試料は約8
分を必要としたが、一方、1−2kgブロックは20分以上を要するであろう。
さらに温度感受性である原料が粒子床に含まれるならば、僅かに長い時間が必要
である。
種々の時間のために2つ以上の電力設定を使用すること、または、電力が停止
される他の短い間隔によって中断される短い間隔で、試料にSER放射線を「パ
ルスで送る」こともまた本発明の開示の範囲内である。この種の「パルシング」
は、強酸マクロソリッドが本発明の方法の製品として望まれる場合に特に有益で
あることが発見された。強酸性粒子床の長期のSER照射は、粒子床の酸化分解
、その結果としての弱いマクロソリッド、またはしばしばマクロソリッドを全く
形成できない結果になる傾向があるが、照射しない期間によって中断される短い
パルスはこの問題を克服することが多い。そのような環境において、照射の連続
間隔のための時間は、好ましくは、120、85、60、45、30、20、1
5、10、8、7、6、または4秒未満(記載した順序で好ましさが増す)であ
り、照射の各連続間隔は各々、その後に少なくとも同じ長さの照射が粒子床に適
用されない間隔が続くのが好ましい。一般にパルシング法を使用した時の実際の
照射
の堆積時間は、他の物質からマクロソリッドを形成するための単一の間隔の連続
照射のための時間とほぼ同じであるが、その時間は当業者によって必要であれば
明かに調整されるであろう。粒子床の温度において固体であるどのような酸も、
この方法に組み込むことができる。例えば、クエン酸、マレイン酸、およびスル
ファミン酸であって、後者が特に、pH価がクリーナーの1重量%を含む溶液に
対して約1の低さであり、セメント残留物のような除去しにくい汚れを取り除く
のに特に有用な強酸性クリーナーを作るのに好ましい。
ヒューレット・パッカード(Hewlett-Packard)HP85070M誘電プローブ測定装
置による誘電パラメーターの測定は、電波照射が、表1に示した多数の原料混合
物に対して適切であることを示した。3つの全ての場合において、電波範囲にお
ける誘電損率、eは、マイクロ波範囲におけるよりも高く、本発明による電波照
射によって特定の組成のマクロソリッドを形成するのに要する時間は、マイクロ
波照射によってマクロソリッドを形成するのに要する時間よりも短いことを示唆
している。電波照射を用いて必要とされる時間は、マイクロ照射によるマクロソ
リッドの形成に要する時間の、2.0、1.75、1.5、1.25、1.0、0.7
5、0.25または0.01倍未満(記載した順序で好ましさが増す)である。
本発明のマクロソリッドタブレットおよびブロックは、好ましくは水を少なく
とも0.1%、より好ましくは少なくとも2%〜最大15、より好ましくは最大
11%まで含み、副赤外線電磁照射の前後で含水量に違いがあるとすれば、それ
はこの工程に通常伴ういくらかの水の発生によるものであると考えられる。より
好ましくは、本発明のいくつかの方法のマクロソリッド製品は、水を0.5〜1
0%、さらに好ましくは2〜6%含む。マクロソリッド製品に存在する水の量は
、従来の改正カールフィッシャー滴定によって測定することができ、このすぐ後
のパラグラフに記載されているように行うことができる。この方法は200℃に
加熱することによって試料から蒸発される水の量を測定するものであり、発生し
得る分解反応(例えば、過硼酸塩の分解)の結果として発生する水も含む。この
方法は、含水量の約0.1%まで正確である。
方法の原理: 特殊乾燥器中で200℃に加熱することによって、試験する試
料物質から水を蒸発させる。放出される水蒸気を乾燥窒素流で、連結された自動
カールフィッシャー滴定器に移し、そこで滴定する。
装置: 装置は、特殊乾燥器メトローム(MetrohmTM)E613および自動カ
ールフィッシャー滴定器(例えば、メトロームE452)から成る。乾燥器から
の流出口をガラス管で、滴定器の滴定容器中の流入毛管と連結する。
窒素供給: スチールタンク中の従来の圧縮空気を使用する。減圧バルブによ
って、圧力を約2.5キロパスカル/cm2に減少させる。タンクバルブからの
流出口を、ポリエチレンから作られガラス繊維で強化したホースを介して、制御
バルブを備えたガスフローメーターに連結する;ガスフローメータの後、空の安
全洗浄ボトルを連続して配置し、続いて濃硫酸を入れたガス洗浄ボトルを配置さ
せる。
その洗浄ボトルをチューブT継手に連結し、そこから1つの枝管が安全圧力開
放バルブ、例えば硫酸を高くまで満たした洗浄ボトルに導き、その前にまたから
の安全ボトルを連続的に連結して挿入しなければならない。
T継手からのもう1つの枝管から、乾燥器との連結がガラス管を介して作られ
、これは完全に適合され、末端に球形のすりガラス継手を備えている。シリコー
ンホースまたはポリエチレンホースをガラス管の代わりに使用しないほうがよい
が、これは、そうでないと高い空気湿度において水がその中に拡散し、誤った水
の高
い値をじるからである。
乾燥器: 乾燥器は本質的に送出される時に使用することができる;しかし、
内部付属品上の気体流入口および気体流出口が球継手によって提供されなければ
ならない。
乾燥器とカール-フィッシャー滴定器との連結: 乾燥器と滴定器との連結は
、球継手を備えたガラス管から成り、この管の内径は1.5〜2mmであり、こ
のガラス管は内径1.5mmの流入毛管に接続され、これもまた球継手を備えて
いる。これらの部品は好ましくは、この目的のために特別に製造するか、または
その立体条件および/または滴定容器に適合するように調整する。装置の立体配
置が許せば、相互連結は省略できる。乾燥器と滴定器の連結通路は、好ましくは
80〜100℃にまで加熱できるようなストリップヒーターなどの加熱装置を備
えているが、これはそうでないと水がこの領域で凝縮するからである。
カールフィッシャー滴定器: カールフィッシャー滴定器は、3つのサブユニ
ット、撹拌装置を持つ滴定容器、制御および測定電子装置、および計量分配装置
、例えばメトローム・ドシマット(Metrohm DosimatTM)E655から成る。滴
定容器のカバーは5つの通路を備えている。それらの中の、第一の開口が読取電
極に使用され、流入毛管が第二開口に導かれ、第三開口に穴を開けたゴムストッ
パーが備えられ、その穴に内径約1〜2mmの細いポリエチレンホースが挿入さ
れるが、その挿入の深さは滴定容器に、その底の上方約3センチメートル(以下
、明細書中では「cm」と略すことが多い)まで達するのに十分な深さである。
ホースの他方の端は、溶媒の廃棄容器に通じている。カールフィッシャー試薬の
ための流入口は第四開口と連結し、第五の開口には、すり合わせ継手ジョイント
ストップコック(ground joint stopcock)が備えられている。全通路は、空中
の水蒸気の透過を避けるために十分にぴったりと適合していなければならない。
水測定の実施: 乾燥器を200℃に予熱し、乾燥器と滴定器の間の連結パイ
プの加熱も開始する。窒素供給装置を開き、装置中の窒素ガス流が約60ml/
分となるように制御し、滴定容器のカバーに配置されたすり合わせ継ぎ手ストッ
プコックも開く。メタノール50mlを滴定容器に導入し、滴定装置を作動させ
、
メタノールを滴定する。一成分のカールフィッシャー試薬を滴定試薬として使用
し、リーデル・デ・ハーン社(Riedel de Haen Company)のピリジンを含まない
ヒドラナール・コンポジット(Hydranal CompositeTM)が満足できるものである
ことが判明している。この装置が完全に封止されるとき、メタノール滴定後の空
消費量は0.4ml/時でなければならない。
作動から30秒後に滴定器を停止させる。50mlシリンジによって、水50
mlを先に滴定されたメタノールに加え、滴定を再び開始する。試薬溶液の係数
「F」を下記方程式から計算する:
このファクター測定を少なくとも3回繰り返し、次に、得られた値から平均値
を計算しなければならない。
滴定終了後の滴定容器が2/3より多く満たされている場合、カバーのストッ
プコックを閉める。続いて生じる過圧が、液面がPEホースの下端にくるまで、
液体をポリエチレンホースを通って溶媒廃棄容器に進ませ、次にカバーのストッ
プコックを再び開ける。
洗剤および洗浄剤の水測定: 含水量を測定しようとする試料を小型スチール
舟形容器(およそ長さ6cm x 高さ1.5cm x 幅1cm)に入れる。小型
スチール舟形容器がない場合、同等の寸法の小型舟形容器を0.5mmの厚さの
アルミニウムホイルから形作ることができる。この舟形容器に、分析ざれる物質
300〜500mgを入れる。液体アルカリ性試料のためには、艶付き磁製舟形
容器に置き換えなければならない。
この小型舟形容器を200℃に熱した乾燥器に導入し、滴定器を30秒間の作
動に予備設定し、滴定を開始する。この工程の間、使用されたメタノールが既に
滴定されたことを注意深く確認しなければならない。
物質により、滴定は10〜20分で完了し、滴定器は自動的に停止し、値が記
録される。
物質の含水量は、下記のように計算する:
[式中、a=カールフィッシャー試薬の理論滴定量、F=カールフィッシャ
ー試薬の係数、E−mgで表した試料質量]。
再現性: この測定のための標準偏差は、水20.5%の平均値を持つ1つの
試料についての6反復から、1.1相対%である。
本発明は、その範囲に、クリーナー製剤のために必要な成分の全てまたはほと
んど全てを含む原料の混合物から形成されるマクロソリッドタブレットまたはブ
ロックの形成を含む。一般に、本発明のマクロソリッドクリーナーに使用される
成分および相対的割合は、その他の先行技術の固体クリーナーに同じ目的のため
に使用されるものと実質的に同じである。本発明に適しているクリーナー製剤に
は、万能クリーナー、洗剤、工業用または施設用クリーナー、陶器洗浄クリーナ
ーおよび布または硬質面洗浄のための自動機器用洗剤が含まれる。本発明の1つ
の態様において、加工中の容器を構成する使い捨て包装中の原料混合物から直接
マクロソリッドクリーナーまたはマクロソリッド洗剤タブレットまたはブロック
を形成することができる。下記にさらに記載するように、水溶性フィルムを使い
捨て包装に使用することができる。本発明のマクロソリッドタブレットまたはブ
ロックは、さらに、複数部の洗浄剤組み合せの一部を構成してもよい。
さらに別の本発明の態様において、酵素のようなマイクロ波感受性物質、また
は、例えば遅延した溶解などのある種の特性を付与するために設計された表面塗
料のような特定の成分が、処理前に原料混合物から排除されたタブレット、ブロ
ック、または成形マクロソリッドを、後処理することができる。SER法は、前
記の本発明の方法における工程(B)の終了からの多孔質製品に上記物質を導入
することによって、上記物質の使用を可能にするが、これは製造されるSERマ
クロソリッドの多孔質構造によるものである。従って、皮膚接触に対して保護す
るためにクリーナーブロックの被覆剤として一般に使用されるような物質(即ち
、ポリ{アルキレン}、特にポリ{エチレン};ポリ{アルキレングリコール}
、特にポ
リ{エチレングリコール};脂肪酸;脂肪酸アミド;パラフィンワックス;ソル
ビトール;スクロースのような炭化水素;および非イオン界面活性剤のような物
質)を、マクロソリッドブロックまたはタブレットを適切な液体組成物に浸漬し
、次にその液体成分のいくらかまたは全てを乾燥して、初めに製造されたマクロ
ソリッドの気孔内に含まれる固体にすることによって、初めのマクロソリッド製
品に導入することができる。
成分をSERマクロソリッドに噴霧またはそうでなければ塗布するその他の従
来の方法もまた、SER形成製品の開放空間構造によって、可能である。他方、
表面保護塗料が望まれるだけであれば、比較的粘性である塗料で被覆することに
よって、本発明によって製造されるマクロソリッドクリーナーの気孔および間隙
空間への塗料の吸収を、最小限にすることができる。本発明のマクロソリッド製
品の使用者の皮膚との望ましくない接触に対して、保護を提供することは、先行
技術の同様の従来製品におけると同様に、クリーナーが組成において強アルカリ
性であるときに、安全性のために重要である。
この点において、本発明のSER法は、マクロソリッド製品の製造に関して、
いくつかの先行技術と比較して顕著な利点を提供する。例えば、高圧を含む先行
技術によるタブレットの形成においては、得られる固体製品の構造は、一旦タブ
レットが形成されると、その固体は付加的物質を容易に吸収することができない
構造である。後処理、またはSER感受性または熱感受性物質の導入が望まれる
場合、SER製造のマクロソリッドの開放構造は、これらの間隙の透過によって
物質の導入を可能にする。このようにして、従来技術よりも本発明のSER法に
よって、より広範囲なマクロソリッド形態の製品、初めに形成されたマクロソリ
ッドに存在する気孔のほどんどまたは全てが何らかの固体物質で満たされている
製品を含む製品が得られる。
前述した好ましい物質に加えて、本発明の方法のための原料粒子床の一部とし
て、少なくともある種の適用において適切および有益であるその他の物質には、
通常の非イオン、陰イオン、陽イオンおよび両性イオン界面活性剤およびそれら
の混合物が含まれる。本発明による粒子床の成分として使用するために選択され
る界面活性剤は一般に、全原料混合物の40%以下、好ましくは25%以下、よ
り好ましくは15%以下を構成するが、それは後者が実質量の結晶性積層珪酸塩
を含まない場合であり、そのような場合には、界面活性剤の量を60%まで増加
させることができる。しかし、所望であれば、本発明のある種の製品のように、
本発明によって初めに製造されたマクロソリッド製品の気孔および間隙空間に吸
収することによって付加的界面活性剤を加えることができる。
本発明の方法に有用な珪酸塩は、アルカリ金属メタ珪酸塩を含み、アルカリ金
属は好ましくはナトリウムである。好ましいメタ珪酸ナトリウムは、無水形態な
らびにメタ珪酸ナトリウム・5H2Oを含む。珪酸塩は、本発明によれば、好ま
しくは0〜90%、より好ましくは1〜90%の量で存在することができる。珪
酸ナトリウムの水和形態、特に珪酸ナトリウム・5H2Oは、少なくとも1%〜
50%未満、好ましくは1〜30%で使用されるとき、SER凝固工程において
役立つことが見出された。また、前述のように、結晶性積層珪酸塩は、本発明に
より固化される粒子の非常に好ましくかつ有益な成分であることが多い。
本発明のSER法に使用することができる燐酸塩は、無水または水和形態また
はそれらの組み合せのアルカリ金属トリポリ燐酸塩、燐酸水素塩およびピロ燐酸
塩を含む。好ましいアルカリ金属はナトリウムである。好ましい燐酸ナトリウム
は、無水トリポリ燐酸ナトリウム(「STPP」)、STPP・6H2O、およ
び燐酸三ナトリウム(TSP)・10H2Oを含む。燐酸塩は好ましくは最大8
0%、より好ましくは5〜80%の量で使用される。本発明のSER法に使用す
ることができる硼酸塩は、アルカリ金属硼酸塩を含み、無水または水和形態また
はそれらの組み合せでもよい。アルカリ金属は好ましくはナトリウムである。好
ましい硼酸ナトリウムは、硼酸ナトリウム・10H2O[ボラックス(Borax)]
を含む。硼酸塩は好ましくは最大20%の量で存在することができ、従って、好
ましくは少なくとも1つのその他の原料と組み合せて使用される。
本発明のSER法に使用できる炭酸塩および重炭酸塩は、アルカリ金属炭酸塩
およびアルカリ金属重炭酸塩を含み、無水または水和形態またはそれらの組み合
せでもよい。アルカリ金属は好ましくはナトリウムまたはカリウムである。好ま
しい炭酸ナトリウムは、無水炭酸ナトリウムおよび炭酸ナトリウム・10H2O
を含む。炭酸ナトリウムおよび非晶質珪酸ナトリウムの混合物が、ナビオン(Na
bion)15の名称で、ローヌ・プーラン(Rhone-Poulenc)から市販されている
。好ましい炭酸塩は無水であり、ナトリウムが好ましいアルカリ金属である。適
切に水和した炭酸塩は、全原料混合物の好ましくは最大100%まで、より好ま
しくは1〜100%の量で使用される。炭酸水素塩または酸性炭酸塩としても知
られている重炭酸塩は、好ましくは最大40%まで、より好ましくは2〜40%
の量で使用され、従って好ましくは少なくとも1つのその他の原料と組み合せて
使用される。炭酸塩が衛生面を向上させるために配合物に使用される場合、最大
20%までの量で使用されるのが好ましい。炭酸塩が食器洗い製剤に使用される
場合、約5〜40%の量で使用されるのが好ましい。ある場合には、炭酸塩また
はクエン酸塩と同じ原料混合物に重炭酸塩を使用するのは避けるのが好ましい。
アルカリ金属水酸化物は、好ましくは最大80%、より好ましくは2〜70%
の量で存在することができる。好ましい水酸化物は、水酸化ナトリウムおよびカ
リウムである。台所衛生領域での適用のために、または高いアルカリ含有物を持
つタブレットが特に所望されるときは、本発明の方法は先行技術に比べていくつ
かの利点を有している。先行技術の圧縮法を用いて高アルカリ含有量の固体を製
造するのは実用的ではない。これは、例えば、加工の間に圧縮装置上に湿分堆積
を生じるからである。このことは、水酸化ナトリウムおよび過硼酸塩の両方を含
む製剤が所望される場合に特に面倒であり、そのような組成物を含む圧縮タブレ
ットの製造はこれまで実用的ではなかったと考えられる。さらに、空気中に存在
する湿分が80%を越えるとき、高アルカリ含有量のタブレットを機械的に圧縮
するのは不可能である。本発明のマイクロ波工程は、これらのどちらの条件にも
影響されることがなく、アルカリ含有量が高いだけでなく、過硼酸塩も含むマク
ロソリッドを得るのに成功している。
本発明のSER法で使用することができる硫酸塩は、アルカリ金属硫酸塩およ
びアルカリ土類硫酸塩(どちらの場合も硫酸水素塩を含む)を含むが、硫酸カル
シウムは溶解性が低いためにまれにしか使用されない。アルカリ金属硫酸塩は好
ましくは非水和形態で使用され、アルカリ土類硫酸塩は好ましくは水和形態で使
用される。ナトリウムはアルカリ金属硫酸塩のための好ましいアルカリ金属であ
り、マグネシウムはアルカリ土類硫酸塩のための好ましいアルカリ土類金属であ
る。アルカリ土類硫酸塩が水和形態で使用されるとき、好ましいアルカリ土類硫
酸塩はMgSO4・7H2Oである。アルカリまたはアルカリ土類硫酸塩は、好ま
しくは原料の最大80%まで、より好ましくは1〜30%の量で使用される。
本発明のSER法で使用されるクエン酸塩は、水和または非水和アルカリ金属
クエン酸塩を含み、ナトリウムが好ましいアルカリ金属である。特に好ましいク
エン酸塩は、クエン酸三ナトリウムの一、二、および五水和物である。アルカリ
金属クエン酸塩は、好ましくは全固体原料の最大95%まで、より好ましくは1
〜95%の量で存在することができ、一般的な洗浄配合物には30〜50%の量
で使用するのが特に好ましい。食器洗い分野で使用するためのいくつかの配合物
に関しては、クエン酸塩が全固体原料の80〜90%の量で使用されるのが好ま
しい。
本発明のSER法に効果的に使用できる非イオン界面活性剤は、先行技術にお
いて同様の化学組成の固体クリーナーに通常使用されるものを含み、それらは例
えば、アルキルポリ−および−オリゴグルコシド、N−アシルグルカミド、アル
キル−、アリールアルキル−、アルキルアリール−、およびアリール−ポリオキ
シアルキレン、ポリオキシアルキル化アルコールのエステルおよびアミド、好ま
しくはエトキシル化脂肪アルコールおよびエトキシル化アルキルフェノールを含
む。ある特定の適用において、最も好ましいエトキシル化脂肪アルコールは、獣
脂アルコール1モル当たり酸化エチレン平均14モルと縮合した獣脂アルコール
(このアルコール−エーテルは本明細書中では「TA14」と略すことが多い)で
あり、好ましいエトキシル化アルキルフェノールはNEP9.5のようなノニル
フェノールエトキシレート(ノニルフェノール1分子当たりEO平均9.5分子
である)である。非イオン界面活性剤は、好ましくは最大40%まで、より好ま
しくは1から25%の量で、結晶性積層珪酸塩の不在下に存在することができる
が、後者の存在下では最大60%までの量で存在することができる。
本発明を実施する際に使用することができる陰イオン界面活性剤は、アルカン
スルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、脂肪酸スルホン酸塩、脂肪アルキ
ル硫酸塩、脂肪アルキルエーテル硫酸塩、スルホスクシネート、脂肪アルキルエ
ーテルカルボキシレート、イセチオネート、タウリド、サルコシド、脂肪酸硫酸
塩、スルホンアミドカルボキシレート、硫酸および燐酸の部分有機エステルの塩
、硫酸化エステルおよびカルボン酸アミドの塩を含み、好ましい群には、脂肪ア
ルキル硫酸塩、脂肪アルキルエーテル硫酸塩、メルソラート(MersolatTM)95
、および直鎖アルキルベンゼンスルホネートを含む。陰イオン界面活性剤は、結
晶性積層珪酸塩の非存在下では好ましくは最大40%まで、より好ましくは0.
5〜25%の量で存在することができるが、後者の存在下では最大60%までの
量で存在することができる。
陽イオンおよび両性イオン界面活性剤は、全原料混合物の好ましくは最大25
%まで、より好ましくは1〜15%の量で存在することができる。本発明に使用
するのに適しているこの種の典型的な原料は、両性イオン界面活性剤に対しては
、アミン酸化物、アミダゾリノカルボキシレート、ベタインおよびアミノカルボ
ン酸;陽イオン界面活性剤に対しては、第一、第二、第三、および第四アンモニ
ウム塩、例えばアルカノールアンモニウム、イミダゾリニウム、キノリニウムお
よびイソキノリニウム塩、およびチアゾリニウム塩、ならびにより一般的な脂肪
アンモニウム塩、およびスルホニウムおよびトロピリウム塩を含む。
本発明の原料混合物は任意に、添加剤および助剤も含むことができる。添加剤
は好ましくは、60%以下、より好ましくは40%以下、さらに好ましくは0.
5〜15%の量で存在する。適切な添加剤の例は下記のものを含むが、必ずしも
これらに限定はされない:活性酸素源および酸化性物質;活性酸素源の活性化剤
;活性塩素源および塩素含有物質;酵素;金属イオン封鎖剤;充填剤およびビル
ダー;研磨剤;濁り促進剤;分散剤および分散助剤;腐蝕抑制剤;および消毒剤
。
助剤は好ましくは最大10%までの量で使用することができ、より好ましくは
0.1〜2%の量で使用される。助剤の例は下記のものを含むが、必ずしもそれ
らに限定はされない: 香料;蛍光増白剤;染料および顔料;脱泡剤および発泡
抑制剤;可溶化剤;再沈着防止剤、および染料移行抑制剤。
本発明に使用できる添加剤に関して、塩素および酸素源は、被覆されるかまた
は被覆されずに有効に使用でき、どちらの形でも原料に直接添加することができ
る。または、これらの物質は、初めのマクロソリッド形成の後のSER形成製品
に導入することができる。従って、本発明のもう1つの利点は、固体洗剤を注型
または成形するための先行技術と異なり、本発明のSER法は、塩素含有成分が
、予備成形プラグ、カートリッジ、またはコアーとして含まれる必要がない。
本発明によって有効に使用することができる典型的な塩素源は、2−または3
−クロロイソシアヌレートおよびポリクロロイソシアヌル酸のようなクロロイソ
シアヌレートを含む。後者の2つの例はCDB−56TM[オーリン(Olin)から
入手]およびACL−90TM[モンサント(Monsanto)から入手]を含む。本発
明において、塩素源は好ましくは最大30%まで、より好ましくは1〜5%の量
で含むことができる。塩素源を導入した原料混合物は、マイクロ波工程の間に温
度感受性を示す傾向があることが見出され、そのような物質が使用される場合、
好ましくは原料混合物が特定温度を越えないように、温度制御が行われなければ
ならない。塩素源物質の場合、温度が好ましくは約383°K(110℃)未満
に維持しなければならないことがわかった。
活性酸素源は、一般に粉末または粒状の洗剤製剤に使用されるが、本発明の方
法において非被覆形態でのそれらの使用は一般には好ましくないが、注意深い温
度制御によって、被覆および非被覆形態の両方を本発明に使用し成功した。原料
混合物が、ある種のSER処理の間にあまりに高い温度に達すると、非被覆酸素
源または酸化源、例えば過硼酸ナトリウムまたは過炭酸ナトリウムが、分解する
のが観察され、それには気体の発生が伴い、その結果照射される試料に発泡が生
じた。従って、酸素源を含む原料混合物の温度は、本発明によるマイクロ波処理
の間、好ましくは約343°K(70℃)未満に維持されるべきである。既に記
載したように、照射しない間隔によって中断されるパルスにされた短い照射間隔
を、そのような温度制御のために有効的に用いることができる。
しかし、被覆された酸素源は驚くべきことに、SER法に優れた適合性を示す
ことが見出され、被覆された過硼酸塩または被覆された過炭酸塩を含むタブレッ
トおよびブロックが、これらの原料を含む予備混合物から直接製造することがで
きた。酸素源の被覆形態は、強アルカリ性製剤が所望される適用において、特に
好ましい。従って、本発明の方法において、これらの被覆された化合物を活性酸
素源として使用するのが好ましい。過硼酸塩、過炭酸塩、またはその他の通常の
酸素源は、好ましくは最大30%まで、より好ましくは約5〜約25%の量で存
在することができる。使用するのが好ましい過硼酸塩は、一般式MBO3・yH2
Oを持ち、Mはアルカリ金属、最も好ましくはナトリウム、yは1から4の数で
ある。
活性酸素源に加えて、本発明によって固められる粒子床に、および/または、
本発明によって製造されるマクロソリッドに、クリーナー分野において「活性剤
」または「漂白剤先駆物質」として既知の種類からの1つ以上の物質を含有させ
ることが有益であることが多い。好ましいそのような物質は、ペンタアセチルグ
ルコース(「PAG」)、1,5−ジアセチル−2,4−ジオキソヘキサヒドロ−
1,3,5−トリアジン(「DADHT」)、およびN,N,N',N'−テトラアセ
チルエチレンジアミン(「TAED」)を含み、後者が好ましい。これらの活性
剤物質の量は、好ましくは、活性酸素源も含む粒子床中またはマクロソリッド中
、1〜10%である。
また、本発明における添加剤の範疇に属するのは酵素である。酵素が、固体形
態の本発明の原料混合物に直接使用される場合、それらは好ましくは被覆または
封入を特徴とする。液体形態で商業的に入手できる非被覆酵素を使用することも
できる。または、酵素溶液を、SER処理に続く工程におけるある時点で、マク
ロソリッドSERタブレットまたはブロックに導入することもできる。この導入
が本発明において可能であるのは、SER放射線に暴露される間に、マクロソリ
ッド中に形成される気孔および/または間隙空間によるものである。これらの内
部空間によって、酵素またはその他の物質を、直接マクロソリッドタブレットま
たはブロックへ吸着させることができる。最終製品が酵素を含む本発明の1つの
具
体例によると、それらは好ましくはアミラーゼまたはプロテアーゼのいずれであ
ってもよい。所望であれば、それらの酵素は、使用される原料の他の成分との不
利益な相互作用からそれらを保護するために、スルフェートコーティングのよう
な常套法によって被覆してもよい。酵素は好ましくは最大10%まで、より好ま
しくは0.1〜5%の量で存在することができる。
本発明の方法は、先行技術の酵素含有洗剤製剤の製造のための溶融ブロック法
に比べて、顕著な有用性を示す。本発明のSER法は、短期間(前記のような組
成物およびサイズによって分さらには秒)に行うことができるので、リパーゼ、
セルラーゼ、プロテアーゼ、およびアミラーゼのような酵素を、この方法によっ
て製造されるマクロソリッドに直接導入することができる。
前述のように、活性酸素源、これらの活性酸素源のための活性剤、塩素源、お
よび酵素に加えて、その他の通常の洗剤またはクリーナー成分を、本発明のSE
R法による原料混合物への添加剤として使用することもできる。これらの物質は
以下のものを含む: 金属イオン封鎖剤;充填剤およびビルダー;研磨剤;濁り
促進剤、分散剤および分散助剤:腐蝕抑制剤;重金属掃去剤;ワックス;および
消毒剤。
ビルダーの例は、燐酸塩およびポリカルボン酸塩(即ち、アクリル酸のホモま
たはコポリマーのアルカリ金属塩)、これらは好ましくは最大30%まで、より
好ましくは1〜15%の量で使用することができる;結晶性積層珪酸塩、これら
は最大90%までの量で使用することができる;およびゼオライト、これらは最
大60%まで、好ましくは10〜40%の量で使用することができる。
本発明によって使用されるのが好ましい研磨剤は、大理石、石英、およびアル
ミナ粉末であり、好ましくは研磨粗粒または粒度であり、それらは好ましくは最
大60%まで、より好ましくは40%以下の量で存在する。本発明の1つの特に
好ましい態様において、最終製品に対して望まれる適用に基づいて、種々のサイ
ズの研磨剤をSER処理前に、原料粒子床に直接含ませることができる。従って
、研磨剤の粒子床への直接の組み込みは、先行技術のミルク状の磨き製品(磨き
クリームとも呼ばれる)に比べて利点を持つ。先行技術製品は、時間と共に沈降
す
るミルク液中の磨き粉末および粒状固体の存在によって、沈降の問題が持つ場合
が多い。これらの問題を克服するために、先行技術の磨きクリームは沈殿防止剤
を必要とすることが多く、これが次に第二の問題を引き起こす。即ち、第一磨き
クリームの使用後に、磨き粉末およびグラニュールを洗い流すために、第二の界
面活性剤含有洗浄製品の使用が、必要とされる場合が多い。このことがさらに問
題を引き起こす。本発明のSER法は、種々の粒度の磨き粉末および粒状固体を
、界面活性剤と共に直接原料予備混合製剤に導入することができるので、両方の
問題を避けることができる。このことは特定の洗浄操作に必要とされる段階の数
を減らすたけでなく、必要とされる物質の数およびその結果として付随する包装
の数も減らす。
濁り促進剤は、その他の通常の濁り促進剤に加えて、好ましいスチレン−ビニ
ルピロリドンコポリマーを含む。分散剤は、既知の分散剤中、特にナフタレンス
ルホン酸縮合製品を含む。好ましい腐蝕抑制剤は、工業的な2−ブテン−1,4
−ジオール[コーラス(Colus)から入手]のような物質を含む。好ましい重金
属掃去剤は、ホスホン酸塩、ニトリロ三酢酸(「NTA」)、およびエチレンジ
アミン四酢酸(「EDTA」)を含む。ワックスは存在するのが好ましいが、存
在したとしても、5%以下、より好ましくは約0.1〜2%の量である。消毒剤
は、洗浄分野の精通者に既知である消毒物質を含み、通常量で使用される。
香料、蛍光増白剤、染料および顔料は、好ましくは最大3%まで、より好まし
くは0.001〜1%の量で使用することができる。発泡抑制剤または脱泡剤が
使用される場合、それらは粒子床の原料と直接混合することができる。固体洗剤
を注型または成形する先行技術に比較しての1つ利点は、本発明のSER法によ
れば、ある先行技術において示されているように、予備成形プラグまたはコアー
として発泡抑制成分を含む必要がないことである。
各々パラフィン油およびシリコーン油のような制塵剤および脱泡剤は、例えば
、最大5%まで、より好ましくは0.1〜3%の量で存在することができる。再
沈着防止剤は、最大5%まで、好ましくは0.1〜3%の量で存在する。好まし
い再沈着防止剤は、カルボキシメチルセルロース(CMC)である。好ましい可
溶
化剤は、アルキルカルボン酸、スルホン酸クメン、スルホン酸トルエンであるが
、クリーナー分野に精通した者に既知のその他の可溶化剤もまた適している。染
料移行抑制剤もまた最大5%までの量で使用することができ、好ましくは0.1
〜3%の量で存在する。好ましい染料移行抑制剤はポリ{ビニルピロリドン}(
「PVP」)である。
本発明によって照射される粒子床が高温において気体を発生する可能性のある
物質、例えば酵素、活性酸素源、活性酸素源のための活性剤、または重炭酸ナト
リウムを含むとき、減圧下の照射が有益である。
本発明のいくつかの具体例において、分離された液相成分を、本発明のSER
法によって製造されるマクロソリッド成分と組み合せて使用することができ、そ
の結果、2成分または「2重パック」製品系となる。一般に、そのような2重パ
ックの液相成分において、本発明によって使用される成分は、先行技術のその他
の液体クリーナーにおいて同じ目的のために使用されるものと実質的に同じもの
である。しかし、その割合はそれらと異なっていてもよく、それは水または少な
くとも先行技術の液体成分に必要とされるのと同量の水を含む必要がなく、水が
使用直前に液体成分およびマクロソリッドに導入されるからである。さらに、そ
のような2重パックの態様の別の特徴は、最終製品の質を落とすことなく、先行
技術において可能であるよりもさらに濃縮された製品を製造できることである。
ある種の好ましい態様において、2重パックの具体例に使用される液体は既知
の窒素含有溶媒から成る群から選択され、例えば、水酸化アンモニウムまたはエ
タノールアミン、プロパゾール(Propasol)溶媒B[ユニオン・カーバイド(Un
ion Carbide)]のようなプロピレングリコールエーテルおよびグリコールエー
テル溶媒、フェノキシエタノールのようなモノフェニルグリコール、およびクメ
ンスルホン酸、トルエンおよびキシレンスルホン酸の塩であり、一般にクメンス
ルホン酸ナトリウム(40%水溶液)のようなナトリウム塩が好ましい成分であ
る。一般に、全ての通常の水分散性物質および可溶化剤、例えばアルコール、も
使用することができる。
ある種の適用において、本発明の2重パック態様の液体成分にある種の溶解固
体を含むことが望ましい場合があることもまた予期される。そのような場合とは
、例えば、物質がSERによる影響を受けにくく、そのために本発明の方法によ
って製造されるマクロソリッドに組み込むことができない場合、または便利さま
たは取扱い上の理由から、そのような物質を2重パック製品の液体成分相に含む
ことがより有益である場合である。そのような物質の例は、SERによる処理の
間に蒸発する低沸点アルコール、低沸点を有するエタノールアミンおよび香料を
含む。その他の例おいて、ある種の固体を液体成分に溶解すること、および2重
パック製品のマクロソリッド成分にそれらを含むことの両方を行うこともまた望
ましい。そのような物質の例は水酸化カリウムである。さらに追加の本発明の具
体例において、所望の結果を得るために、マクロソリッドクリーナーを種々の2
重パック液体成分と組み合せること、または特定の2重パック液体成分を種々の
マクロソリッドクリーナーと共に使用することが可能である。これらおよびその
他の変法は、関連する分野に精通した者には明かであろう。
本発明のSER法に許容される最大温度は、加工される原料中に存在するいず
れかの温度感受性物質、例えば酸化物質または塩素含有物質、の分解温度より低
いであろう。
洗剤タブレットの圧縮形成に対して、本発明のSER法は事実上制限されない
サイズのマクロソリッド製品を製造するのに使用することができることが発見さ
れた。しかし、関連分野の精通者によって、ある種の実際的な制約があることが
認められるであろう。SER源の電力、SER室の大きさ、都合よくかつ経済的
に実際的な時間内に試料中に得られる内部温度が、全て、使用される最適サイズ
の粒子床を決定する要因である。例えば、圧力の外部適用なしに、本発明の方法
によるタブレットまたはブロックマクロソリッドを得るために、10グラム〜数
千グラムの範囲の原料サンプルが、1〜2分から最大約20分間の短さで、都合
よくかつ再生的にマイクロ波放射線に暴露されるが、低い圧力を適用して原料混
合物を予備成形することもまた可能である。下記に含まれる記載および例は、本
発明のSER法をうまく実施するための一層の指針を含んでいる。
粒状出発原料を保持するために使用される容器の形は、最も有益に安定なマク
ロソリッドタブレットまたはブロックの製造を可能にするために、最適化され得
ることもまた見出された。使用される容器は一般に、上部が開放されていてSE
R処理の間に試料から発する揮発水の漏出を可能にしている。容器の開放された
端または開放された部分が面積「A」を持つ場合、Aの平方根と粒子床の深さ「
D」、即ち面積「A」の平面に垂直の方向の最大距離、の比は、好ましくは1:
2〜10:1、より好ましくは1:1〜5:1の範囲内である。この比の範囲に
よって、マクロソリッドブロックおよび「より平板な」円盤型マクロソリッドの
形成が可能となり、それらは驚くほど強く、物理的強度を落とすことなく高い一
体強度を示すので、その製品は容易に壊れたり多くの粉末を生じたりすることな
く便利に取り扱うことができる。
事実上、本発明によってマクロソリッドタブレットまたはブロックを製造する
ための容器に対して、とのような配置でも使用することができる。例えば、種々
の機械の適用に基づいて様々な特定の形態が望まれる。タブレットまたはブロッ
クの寸法制約は、SER工程の一部として水分子が大量の原料混合物から漏出す
るために通過しなければならない通路、および、原料のいずれかの温度安定性を
越える前のSERへの照射が必要とされる時間の長さに依存する。前記の最適寸
法の基準に合わない特定のクリーナータブレットまたはブロックの形が所望され
る場合、SER処理の間の原料混合物の大部分からの水分子の発生を可能にする
容器側面または周辺に作られた十分な開口があることを条件として、そのような
形もなお可能である。
本発明の方法は、連続ベースでの使用のために容易に適合されるが、それは例
えば通常のコンベヤーによって、多数の容器中の多数の初期粒子床が連続的にS
ER加熱領域へ導入され、得られるマクロソリッド製品が連続的に該領域から、
または中間の冷却領域から、マクロソリッド形態で除かれるというものである。
本発明の方法によって、再利用可能な容器を使用することができるだけでなく、
製造および包装工程を合理化するために、事実上の船積みまたは出荷容器を、S
ER処理の間の容器として使用することもできる。
本発明の1つの態様において、水溶性フィルム材料の容器が使用される。この
容器は好ましくはSER処理の間の原料からの水分子の発生を可能にする開口を
保持し、続く段階で封止することができる。本発明の別の態様において、この容
器は軽量包装または薄いポリマー型物質であり、これは、大きいブロックマクロ
ソリッドの使用に関連する軽量分配目的に特に望ましい。本発明のさらに別の態
様において、硬質または軟質バッグが容器として使用される。
容器が再利用できるものである本発明の1つの態様において、可逆的に水を吸
着および/または吸収できる壁を持つ容器を使用するのが有益である。これは、
そのような容器中で使用される粒子床のより急速な凝固を促進する。変法におい
て、SERキャビティの中および外、および要すれば容器が空の間に容器壁から
水を排出するためのもう1つの高温度源に循環している連続ベルト上のいくつか
のそのような容器が使用される。
本発明によって製造される最終タブレットまたはブロックマクロソリッドの寸
法は、前記のように、最初のサンプルサイズおよび使用されるレセプタクル金型
または容器の形に依存する。即ち、100mlペトリ皿中でマイクロ波に暴露さ
れた原料30gのサンプルは直径5.4cm、高さ約2.0cmのオーダーのタブ
レットを生じた。250gサンプルから形成されたマクロソリッド円筒形ブロッ
クは、直径および高さ共に約6cmの寸法であった。原料1キログラムから形成
された円筒形ブロックの寸法は、約16cm直径 x 4.5cmであった。その
他のサイズのタブレットおよびブロックの寸法は、下記の例に見出される。
SER法によって形成されるタブレットまたはブロックマクロソリッドは、そ
のように製造された製品をとり除くために単に容器を逆さにするだけで、再利用
できる凝固容器から通常都合よくおよび容易に除去することができる。所望であ
れば、原料混合物を金型に導入する前に、金型を予備処理するためにシリコーン
スプレーのような離型剤を使用してもよい。
前記に簡単に述べたように、通常の水溶性アルカリ性クリーナー物質および/
または結晶性積層珪酸塩を含む本発明のSER法によって形成されるマクロソリ
ッドタブレットまたはブロックのいくつかは、水への暴露時に顕著な急速溶解ま
た
は溶解および機械的崩壊の組み合せを示すという驚くべき発見がなされた。比較
研究において、本発明によって製造されるマイクロ波マクロソリッドは少なくと
も商業的に入手できる固体よりも速いオーダーの溶解速度を示した。従って、何
百グラムからキログラムサイズのオーダーのブロックが、ビーカーの水に滴下さ
れたときに、容易に砕け溶解することが示された。400gサンプルは完全に崩
壊し、それが置かれていた分配器から完全に出た。物質が分配されるシンクの底
には、ブロックからの不溶解物質の沈着があった。従って、マクロソリッドブロ
ックは、粉末よりも取扱いが容易であり、同様の(より良くはないにしても)溶
解特性を持つ。これはさらに部分的に溶解したタブレットまたはブロックへの作
業者の暴露の機会をより少ないものにする。即ち、前記の記載により、そのよう
なSER製造マクロソリッドブロックが取扱いおよび船積みにおいてある種の便
利さを提供するという事実は、この分野の精通者によって評価されるであろう。
相対的な溶解/崩壊速度の具体的な比較データを、以下の表2に示す。
付加的な取扱上の便利さまたはブロック特性の改良のために、ポリ{エチレン
グリコール}(以下「PEG」と略されることが多い)の薄い塗布層を、本発明
のSER法によって固められたブロックに導入できることが発見された。例とし
て、マイクロ波処理後に溶融PEGにブロックを浸漬するか、またはマイクロ波
処理前に粉末またはフレーク形態の原料にPEGを加えた。この様にして、種々
の分子量のPEGを大きいマクロソリッドブロックに導入することができる。特
に、PEG900、1450、3350、8000、および20,000(数字
はPEGの重量平均分子量を表す)は全て、上記の導入法のいずれによっても許
容される結果を示した。所望であれば、浸漬または導入法の組み合せも可能であ
り、本発明の開示と一致する。
PEGに浸漬したマクロソリッドブロックを、約5〜約60秒間、溶融物質に
曝した。マイクロ波処理前に、原料中にPEGを付加的に10〜36gを含む1
00グラムのサンプルを準備した。次に、PEG処理ブロック(PEGを塗布さ
れたものと、PEGを中に導入したもの)の分配速度を比較した。一般に、PE
Gを塗布されたブロックは、原料中にPEGを含む類似のブロックよりもいくら
か遅い速度で分配した。本発明の製品の典型的な製造方法
下記の方法は、特定の成分に言及して記載されているが、タブレットまたはブ
ロックマクロソリッドの形態のクリーナーまたは洗剤を製造するために、その他
の成分および同様の方法も本発明のSER法と共に使用できると理解すべきであ
る。
一般に、所望のクリーナーまたは洗剤製剤のための出発原料を、周囲温度で混
合または混和してプレミックスを得、これを再利用金型または受容器装置に導入
する。本発明のマクロソリッドタブレットまたはブロックを形成するために通常
使用される固体原料の最低量は、2分の1グラム(0.5g)である。
本発明の方法に必要な少量の水は、通常固体原料に既に存在している。そうで
ない場合、所望の製剤に依存する必要とされる水を供給するためにSER処理の
前に原料に加えてもよい。十分に特徴付けられた水和物が使用され、その他の原
料が強い吸湿性を持たなければ、含水量はプレミックスに使用された十分に特徴
付けられた水和原料の化学式および%に基づいて計算することができる。
この分野の精通者に明らかなように、ある例において、SER処理の前に原料
の1つ以上またはそれらの一部を予熱するのが望ましい場合がある。さらに、米
国再発行特許第32763号[ヘルンホルツ(Fernholz)ら]に記載のような予
備形成コアまたはプラグを、原料混合物が金型に導入される前または後だがSE
R放射線に暴露される前に、原料粒子床の容器に導入することができる。または
、そのように形成されたマクロソリッドブロックまたはタブレットを、前記に記
載の浸漬、噴霧、または塗布などのようなそれに続く方法によって後処理するの
も望ましい。例えば、最終製品の特定の所望される成分がSER照射に対して安
定でない場合、または特定の性質の強化または抑制が望まれる場合に、そのよう
な
後処理が望ましい。
SER室においてのまたは処理のある地点での副赤外電磁線の安定性および均
一性は、本発明の方法を実際にうまく適用させるための重要な要素である。SE
Rエネルギーの不均一分布が、原料中に局部ホットスポットを形成し、それが不
均一加熱および温度の「暴走」に導くことがある。さらに、1つのSER処理か
ら次のSER処理の一定かつ変化のないSER放射線強さは、原料配合物をこの
方法によって繰返しておよび再生的に凝固するのに重要である。
マクロソリッドタブレットまたはブロックを形成するのに必要な時間は、サン
プル重量、使用される容器のサイズおよび形、SERの透過深さまたは揮発水損
失のために必要な通路長さに依存する。大量の水がSER処理の間に発生する場
合、室内の所望でない水の凝縮を防止ずるために、処理室を空気または適切な不
活性ガスで清掃するのが望ましい。30gサイズのオーダーのサンプルにおいて
は、このことは必要でなかった。しかし、小さい30gタブレットであっても、
製造条件が多数のサンプルを同時に処理することを必要とし、次にサンプルがS
ERに暴露される室および容器のサイズおよび配置に依存して、清掃流の使用が
有益である場合もある。
本発明は、以下の特定の実施例および比較例を参照して、さらに正しく認識さ
れるであろう。関連分野の精通者にとって明白であるように、これらの実施例は
本発明の種々のパラメーターを説明するためのものであって、実施例に示された
パラメーターが添付の請求の範囲に含まれていない限りは、いかなる方法におい
ても本発明の範囲を制限するものではない。
実施例グループ1 このグループの一般的条件
Model MLS 1200 T マイクロ波発生装置を250ワットの電力設定で使用した。
下記の化合物は、特に記載のない限り無水であった(即ち、化学量論的に十分特
徴付けられた水和の水を含まない)。使用された化合物は最初、通常の商業源か
らの粒状または粉末形態のものである。これらを混合し、次に、均質化およびい
くらかのサイズ減少のために、通常の家庭用コーヒー粉砕器(Krups Type D6、
150ワット定格)で約1分間粉砕した。出発原料の含水量を、各実施例に使用
された既知の水和物質から計算して決定した。
粉砕した原料混合物30グラムを、直径5.4cm、高さ2.0cmの標準実験
用PyrexRガラスペトリ皿に配置した。粉砕原料混合物でペトリ皿を満たすために
、ペトリ皿を手で軽くたたいて振った。ペトリ皿の粒子床の上部をスクレーパー
で平らにし、記載のない限りは、2〜4分のマイクロ波放射線に暴露する前にペ
トリ皿よりも直径が約21mm小さい円筒形ブロックを使用しで約0.1ニュー
トンの弱い圧力を加えた。下記に記載のいくつかの例において、粒子床を含むペ
トリ皿にきわめて近接してマイクロ波キャビティー内に保持された温度プローブ
に連結された電子制御装置を用いて、予備設定水準以下にプローブ温度を維持す
ることが必要なときにマイクロ波電力を減少させた。
形成された容器と実質的に同じ寸法を持つ1つのマクロソリッドクリーナータ
ブレットは実施例1.11を除く各々の場合において、30±3グラムの重量が
得られた。その製品は、マイクロ波放射を中止した後、数秒以内で容器から取り
除くことができた。
実施例1.1
30グラム(30g)のクリーナータブレットを下記の手順を用いて本発明に
よって製造した。メタ珪酸ナトリウム(約60部)、トリポリ燐酸ナトリウム(
STPP)(24部)、および炭酸ナトリウム十水和物(16部)を混合した。
初期含水量10%である得られる混合物を、容器に導入し、これを次にマイクロ
波室に入れた。この混合物を数分間マイクロ波放射線に暴露し、次いで、およそ
直径5cm、高さ1.5cmの寸法のマクロソリッドクリーナータブレットを得
た。
実施例1.2
このサンプルは実施例1.1で使用した製剤の変形であり、非塗布塩素源、お
よび珪酸ナトリウムおよびトリポリ燐酸ナトリウムの水和形態を含むが、炭酸ナ
トリウムは含まない。用いられた手順は、粒子床容器から1mm以下に配置され
た感温プローブが使用されたこと、マイクロ波発生装置の制御が、温度が約38
3°K(110℃)未満に維持されるように行われたこと以外は、実施例1.1
の記載と同様であった。即ち、ジクロロイソ−シアヌレート 2H2O(2部)、
メタ珪酸ナトリウム(47部)、珪酸ナトリウム 5H2O(10部)、トリポリ
燐酸ナトリウム 6H2O(40部)およびパラフィン油(1部)を混合した。初
期含水量14%であるこの混合物を、数分間マイクロ波放射線に暴露し、その後
、約5cmx 1.2cmの寸法のマクロソリッド30gクリーナータブレットを
得た。
実施例1.3
この実施例は、NaOHが実施例1.1のメタ珪酸ナトリウムに取って代わる
という違いを示す。この例において、含水および無水燐酸塩も含まれる。使用さ
れた手順は、マイクロ波室内の温度が383°K(110℃)を越えないように
するために外部温度制御が行われる以外は実施例1.1の記載と同様であった。
即ち、メタ珪酸ナトリウム(1部)、トリポリ燐酸ナトリウム(14.5部)、
トリポリ燐酸ナトリウム・6H2O(「STTP」)(14.5部)、炭酸ナトリ
ウム・10H2O(10部)、および水酸化ナトリウム(60部)を混合し、含
水量10%のプレミックスを得た。この混合物を数分間マイクロ波放射線に暴露
し、次いで、約5cm x 1.2cmの寸法のマクロソリッド30gタブレット
を得た。その他の同様の原料混合物、特にNaOHを65%以上含むものにつし
て、いかなる形態の温度制御もなしにマイクロ波放射線に暴露されると、局所的
「ホットスポット」および温度暴走が観察され得ることに注目する必要がある。
従って、NaOHを50%の量で含む試料であっても、温度制御を行うことが勧
められる。
実施例1.4
この実施例の目的は、利用可能塩素源を持つ水酸化ナトリウムを含んだ製剤を
提供することであった。従って、実施例1.4は前記実施例1.3の変法を表す。
従った手順は、実施例1.1の手順と同様であった。即ち、水酸化ナトリウム(
57.7部)、被覆されたジクロロイソシアヌレート・2H2O(1.9部)、珪
酸ナトリウム(1部)、トリポリ燐酸ナトリウム(14部)、トリポリ燐酸ナト
リウム・6H2O(14部)、炭酸ナトリウム・10H2O(9.6部)、ワック
ス(0.9部)、およびパラフィン油(0.9部)を混合した。水約10%を含む
この混合物が、マイ
クロ波放射に数分間暴露され、次いで、約5cm x 1.2cmの寸法のマクロ
ソリッド30gタブレットが得られた。
実施例2および4からの製品の塩素含有量を、マイクロ波処理前およびその1
4日後の滴定によって測定した。得られた結果はほぼ理論値を示した。これを以
下の表3に示す。
実施例1.5
この実施例は、利用できる酸素源として非被覆過硼酸塩を含むクリーナー製剤
を示す。このサンプルは実施例1.1に記載の手順によって製造された。即ち、
非被覆過硼酸ナトリウム・H2O(6部)、珪酸ナトリウム(約45部)、珪酸
ナトリウム・5H2O(15部)、トリポリ燐酸ナトリウム(28部)、炭酸ナ
トリウム(3部)および炭酸ナトリウム・10H2O(3部)を混合し、水約9
%を含むプレミックスを得た。温度が約383°K(110℃)未満を維持する
ように制御した。次いで、約5cm x 1.2cmの寸法のマクロソリッド30
gクリーナータブレットを得た。
実施例1.6
この実施例の製剤は、利用できる酸素源としてNaOHおよび被覆過硼酸塩を
含んだ。このサンプルは実施例1.1に記載の手順に従って製造された。即ち、
水酸化ナトリウム(50部)、水酸化ナトリウム・1H2O(10部)、被覆過
硼酸ナトリウム・H2O(6部)、珪酸ナトリウム・5H2O(1部)、トリポリ
燐酸ナトリウム(23部)、および炭酸ナトリウム・10H2○(10部)を混
合した。約5cm x 1.2cmの寸法のマクロソリッド30gクリーナータブ
レットを得た。
マイクロ波処理の間、温度が約343°K(70℃)未満に維持されるように制
御した。
実施例1.7
これは、原料がより少ない水酸化ナトリウムおよびより多い被覆過硼酸ナトリ
ウムを含む以外は、前記実施例1.6と同様であった。従った手順は実施例1.1
に記載の手順であった。即ち、水酸化ナトリウム(34部)、水酸化ナトリウム
・1H2O(8.5部)、被覆過硼酸ナトリウム・H2O(21.3部)、珪酸ナト
リウム・5H2O(1.1部)、燐酸ナトリウム(24.5部)、および炭酸ナト
リウム・10H2O(10.6部)を混合し、水約14%を含むプレミックスを得
た。マイクロ波処理の間、温度を再び約343°K(70℃)未満に維持した。
実施例1.8
この実施例も、利用できる酸素源が非被覆ではなく被覆過炭酸塩であったこと
以外は、前記実施例1.6と同様であった。従った手順は実施例1.1に記載の手
順であった。即ち、水酸化ナトリウム(50部)、水酸化ナトリウム・1H2O
(10部)、過炭酸ナトリウム・2H2O(6部)、珪酸ナトリウム・5H2O(
1部)、トリポリ燐酸ナトリウム(23部)、および炭酸ナトリウム・10H2
O(10部)を混合した。この混合物は水約13%を含有した。マイクロ波処理
の間、温度を再び約343°K(70℃)未満に維持した。
原料および実施例5−8の製品の酸素含有童を、マイクロ波処理の前と後の両
方で、標準の滴定法を用いて測定した。得られた結果は処理前のほぼ理論値であ
った。この結果を下記表4に示す。
表4のデータから分るように、被覆酸素源を含むサンプルは、マイクロ波処理
後、初期原料の活性の少なくとも48%を維持した。マイクロ波処理の前と後の
利用できる酸素源の最大の差は、非被覆酸素源が使用された実施例1.5に見ら
れた。
実施例1.9
この実施例は、クリーナー製剤への、硫酸ナトリウムおよび陰イオンおよび非
イオン界面活性剤の導入を示す。従った手順は実施例1.1に記載の手順と同じ
であった。即ち、珪酸ナトリウム(5部)、炭酸ナトリウム(37.5部)、炭
酸ナトリウム・10H2O(29部)、硫酸ナトリウム(25部)、非イオン界
面活性剤(TA14)(1部)、陰イオン界面活性剤(MersolatTM95)(2.
5部)を混合して、水18%を含有するプレミックスを得た。
実施例1.10
この実施例は、より少ない硫酸ナトリウムおよびより多くの陰イオン界面活性
剤が使用される以外は、上記実施例1.9と同様である。従った手順は実施例1.
1に記載の手順であった。即ち、珪酸ナトリウム(5部)、炭酸ナトリウム(3
7.5部)、炭酸ナトリウム・10H2O(29部)、硫酸ナトリウム(22.5
部)、非イオン界面活性剤(TA14TM)(1部)および陰イオン界面活性剤(
MersolatTM95)(5部)を混合し、水約18%含有するプレミックスを得た。
原料および実施例9および10の製品の洗剤含有量をマイクロ波処理の前と後
の両方で測定した。ほぼ理諭値であった得られた結果を表5に示す。
これらの2つの実施例から、陰イオンおよび非イオン界面活性剤を原料混合物
に組み込み、次にこれをマイクロ波放射線に暴露して、有効な洗浄力を維持する
安定な製品を形成することが容易に可能であると考えられる。界面活性剤は事実
上、下記のいずれの形態でも使用できると考えるべきである:ペースト、液体、
固体、粉末、フレークまたはグラニュール。
実施例1.11
近似的に、クエン酸ナトリウム・2H2O(85.7g)、硫酸ナトリウム・1
0H2O(4.3g)、およびDehyponTM LT 104(脂肪アルコールポリグリコール
エーテル、末端をブロソクされている、非イオン界面活性剤、Henkelの製品)(
10g)を混合し、容器に入れ、これをマイクロ波室に導入した。この混合物を
3分間マイクロ波放射線に暴露し、次いで、約5cm x.1.2cmの寸法のマ
クロソリッドタブレットを得た。
実施例1.12
近似的に、硫酸ナトリウム(40.2%)、クエン酸ナトリウム二水和物(3
4.5%)、SOKALANTM CP5(11.5%)、炭酸ナトリウム十水和物(11.5
%)、TAED(2.3%)、合計重量30g、を混合し、上記のように容器に
入れる。この混合物を3分間マイクロ波放射線に暴露し、次いで、約5cm x
1.2cmの寸法のマイクロソリッドタブレットを得る。
実施例1.13
近似的に、トリポリ燐酸ナトリウム(29%)、メタ珪酸ナトリウム(1.0
%)、炭酸ナトリウム十水和物(8.5%)、水酸ナトリウム(41%)、水酸
ナトリウム一水和物(15%)、脱泡剤(1%)、および被覆ジクロロイソシア
ヌレート二水和物(4.5%)、合計重量30g、を混合し、上記のように容器
に入れる。この混
合物を3分間マイクロ波放射線に暴露し、次いで、約5cm x 1.2cmの寸
法のマイクロソリッドタブレットを得る。
実施例1.14−1.22
これらの実施例は全て、このグループの先の例に対して記載したのと同じ一般
的方法で行った。約5cm x 1.2cmの寸法のマクロソリッドタブレットを
製造するための原料の合計は30gであった。これらの実施例の各々に対する原
料の組成が、表6に示されている。感温性原料混合物(例えば、過硼酸ナトリウ
ムまたは炭酸水素ナトリウムを含有する)を、減圧環境下に照射することは有益
であると言える(実施例番号1.21、1.22)。
実施例1.23−1.27
これらの実施例は全て、このグループの他の実施例と同じ一般的方法で行い、
原料合計30グラムで約5cm x 1.2cmのマクロソリッドタブレツトを製
造したが、例外として1つの重要な変更を行った。即ち、マイクロ波放射線がパ
ルスにし、サンプルに対して放射時間の合計が45秒に達するまで、放射する間
隔と放射しない間隔を5秒づつ交互にした。これらの実施例の各々に対する原料
の組成を表7に示すが、これらの全ては強酸であるスルファミド酸をかなりの割
合で含む。
実施例1.28−1.41
これらの実施例はすべて、このグループの他の実施例(実施例1.23−1.2
7は除く)と同じ一般的方法で行い、原料合計30グラムで約5cm x 1.2
cmのマクロソリッドタブレットを製造した。これらの実施例は全て、前記に簡
単に記載した好ましい結晶性積層珪酸塩物質、Hoechst AGより商業的に提供され
ているNa-SKS-6を使用する。これらの実施例の各々に対する原料の組成が表8に
示されている。組成物1.32、1.33、1.35、および1.36は水(水和の
水として)とアルカリ性洗浄剤のみから成る。これらは、例えば、クリーナー単
位構成系(「Baukasten-system」)の一部としての硬水軟化組成物として使用す
ることができる。
実施例1.42−1.47
これらの実施例は、結晶性積層珪酸塩を使用したマクロソリッドと、結晶性積
層珪酸塩の代わりに無水メタ珪酸ナトリウムを使用したマクロソリッドの直接的
な比較を提供する。これらの実施例は全て、このグループの他の実施例(実施例
1.23−1.27は除く)と同じ一般的方法で行い、原料合計30グラムで約5
cm x 1.2cmのマクロソリッドタブレットを製造した。これらの実施例の
各々に対する原料の組成を、マクロソリッド製品の機械的強度および崩壊速度の
比較と共に、表9に示す。後者特性は、下記に定義したスケールによって記載さ
れる。
実施例1.48−1.51
これらの実施例は、結晶性積層珪酸塩を使用したマクロソリッドと、結晶性積
層珪酸塩の代わりにゼオライトA、水ガラス、または無水メタ珪酸ナトリウムを
使用したマクロソリッドの直接的な比較を提供する。これらの実施例は全て、こ
のグループの他の実施例(実施例1.23−1.27は除く)と同じ一般的方法で
行い、原料合計30グラムで約5cm x 1.2cmのマクロソリッドタブレッ
トを製造した。これらの実施例の各々の原料組成を表10に示す。
実施例1.52−1.57
これらの実施例は全て、洗濯物またはその他の布洗浄製品として特に有用であ
ることを示す。これらは全て、このグループの他の実施例(実施例1.23−1.
27は除く)と同じ一般的方法で行い、原料合計30グラムで約5cm x 1.
2cmのマクロソリッドタブレットを製造した。使用した粒子床の組成を表11
に示す。
実施例1.58−1.63
これらの実施例は全て、自動食器洗い作業のためのクリーナーとして特に有用
であることを示す。これらは全て、このグループの他の実施例(実施例1.23
−1.27は除く)と同じ一般的方法で行い、原料合計30グラムで約5cm x
1.2cmのマクロソリッドタブレットを製造した。使用された粒子床の組成を
表12に示す。
実施例1.64−1.65
これらの実施例は全て、酸およびアルカリ性洗浄剤の両方を含有している。こ
れらは全て、このグループの他の実施例(実施例1.23−1.27は除く)と同
じ一般的方法で行い、原料合計30グラムで約5cm x 1.2cmのマクロソ
リッドタブレットを製造した。使用した粒子床の組成を表13に示す。
実施例グループ2
このグループの実施例は全て、Hotpoint Model RE60002.92KWマイクロ波発生
装置(通し番号AT9789585)を出力450ワットで使用して固められた。一般的
条件は特に記載のない限りグループ1と同じであるが、但し、容器は高密度ポリ
エチレンから成り、容器の大きさは使用される粒子床の大きさに対応してより大
きく変化し、原料は意図的なサイズ減少なしに単に手で混ぜられた。種々の原料
の粒度が、すぐ後に示されている。記載された篩サイズ(番号)は、American S
ociety for Testing and Materials(「ASTM」)Standard E-11-61に「Tyle
r equivalent designations」として記載されている米国標準篩である。
四硼酸ナトリウム四水和物:篩#40に最大0.5%保留;篩#100を最少
80%通過;篩#200を最大10通過。
燐酸三ナトリウム十二水和物:篩#20を最少99.0%通過;篩#100を
最大10%通過。
ピロ燐酸四ナトリウム(無水):篩#14に最大5.0%保留;篩#100を
最大25%通過。
トリポリ燐酸ナトリウム六水和物:篩#14に最大1.0%保留;篩#20に
最大15%保留;篩#60に最少75.0%保留;篩#100を最大10.0%通
過。
トリポリ燐酸ナトリウムグラニュール(無水):篩#12に最大0.5%保留
;篩#20に最大12%保留;篩#200を最大5%通過。
トリポリ燐酸ナトリウム粉末(無水):篩#60に最大5%保留;篩#100
を最少90%通過。
メタ珪酸ナトリウム五水和物;篩#12に最大0.1%保留;篩#20に最大
8.0%保留;篩#50に最少80%保留;篩#50を最大10%通過するが篩
#60に保留する;篩#60を最大5%通過するが篩#100に保留する;篩#
100を最大2%通過。
メタ珪酸ナトリウム(無水):篩#18に最大2.0%保留;篩#60に最少
80%保留;篩#60を最大5.0%通過するが篩#100に保留する;篩#1
00を最大2.0%通過。
水酸化ナトリウム(無水):篩#12に最大1.0保留;篩#20に最大40.
0%保留;篩#60に最少80%保留;篩#100を最大5.0%通過。
炭酸ナトリウム(無水):篩#14に最大0.5保留;篩#20に最大10.0
%保留;篩#100に最少75%保留;篩#200を最大5.0%通過。
実施例2.1
メタ珪酸ナトリウム・5H2O(20g)、メタ珪酸ナトリウム(50g)、
およびトリポリ燐酸ナトリウム粉末(30g)を混合し、水約8.5%を含むプ
レミックスを得た。この混合物をマイクロ波照射に2分間暴露し、マクロソリッ
ドタブレットを得た。
実施例2.2
メタ珪酸ナトリウム・5H2O(20g)、メタ珪酸ナトリウム(50g)、
およびトリポリ燐酸ナトリウムグラニュール(30g)を混合し、水約8.5%
を含むプレミックスを得た。この混合物をマイクロ波照射に2分間暴露し、マク
ロソリッ
ドタブレットを得た。
実施例2.3
メタ珪酸ナトリウム・5H2O(20g)、メタ珪酸ナトリウム(50g)、
および炭酸ナトリウム(30g)を混合し、水約8.5%を含むプレミックスを
得た。この混合物をマイクロ波照射に2分間暴露し、マクロソリッドタブレット
を得た。
実施例2.4
メタ珪酸ナトリウム・5H2O(20g)、メタ珪酸ナトリウム(30g)、
炭酸ナトリウム(20g)、およびトリポリ燐酸ナトリウムグラニュール(30
g)を混合し、水約8.5%を含むプレミックスを得た。この混合物をマイクロ
波照射に2分間暴露し、マクロソリッドタブレットを得た。
実施例2.5
メタ珪酸ナトリウム・5H2O(10g)、メタ珪酸ナトリウム(55g)、
およびトリポリ燐酸ナトリウムグラニュール(35g)を混合し、水約4.3%
を含むプレミックスを得た。この混合物をマイクロ波照射に2分間暴露し、マク
ロソリッドタブレットを得た。
実施例2.6
四硼酸ナトリウム・5H2O(20g)、メタ珪酸ナトリウム(30g)、炭
酸ナトリウム(20g)、およびトリポリ燐酸ナトリウムグラニュール(30g
)を混合し、水約5.8%を含むプレミックスを得た。この混合物をマイクロ波
照射に2.5分間暴露し、マクロソリッドタブレットを得た。
実施例2.7
四硼酸ナトリウム・5H2O(20g)、メタ珪酸ナトリウム(50g)、お
よびトリポリ燐酸ナトリウムグラニュール(30g)を混合し、水約5.8%を
含むプレミックスを得た。この混合物をマイクロ波照射に1.5分間暴露し、マ
クロソリッドタブレットを得た。
実施例2.8
四硼酸ナトリウム・5H2O(10g)、メタ珪酸ナトリウム(40g)、炭
酸ナトリウム(20g)、およびトリポリ燐酸ナトリウムグラニュール(30g
)を混合
し、水約2.9%を含むプレミックスを得た。この混合物をマイクロ波照射に2
分間暴露し、マクロソリッドタブレットを得た。
実施例2.9
四硼酸ナトリウム・5H2O(10g)、メタ珪酸ナトリウム(55g)、お
よびトリポリ燐酸ナトリウムグラニュール(35g)を混合し、水約2.9%を
含むプレミックスを得た。この混合物をマイクロ波照射に100秒間暴露し、マ
クロソリッドタブレットを得た。
実施例2.10
燐酸三ナトリウム・12H2O(10g)、メタ珪酸ナトリウム(55g)、
およびトリポリ燐酸ナトリウムグラニュール(35g)を混合し、水約5.2%
を含むプレミックスを得た。この混合物をマイクロ波照射に2分間暴露し、マク
ロソリッドタブレットを得た。
実施例2.11
燐酸三ナトリウム・12H2O(20g)、メタ珪酸ナトリウム(30g)、
炭酸ナトリウム(20g)、およびトリポリ燐酸ナトリウムグラニュール(30
g)を混合し、水約10.4%を含むプレミックスを得た。この混合物をマイク
ロ波照射に2分間暴露し、マクロソリッドタブレットを得た。
実施例2.12
燐酸三ナトリウム・12H2O(20g)、メタ珪酸ナトリウム(50g)、
およびトリポリ燐酸ナトリウムグラニュール(30g)を混合し、水約10.4
%を含むプレミックスを得た。この混合物をマイクロ波照射に2分間暴露し、マ
クロソリッドタブレットを得た。
実施例2.13
メタ珪酸ナトリウム・5H2O(200g)、メタ珪酸ナトリウム(500g
)、およびトリポリ燐酸ナトリウムグラニュール(300g)を混合し、水約8
.5%を含むプレミックスを得た。この混合物をマイクロ波照射に17分間暴露
し、水3.0%を含む固体ブロックを得た。
実施例2.14
メタ珪酸ナトリウム・5H2O(200g)、メタ珪酸ナトリウム(435g
)、トリポリ燐酸ナトリウムグラニュール(300g)、炭酸ナトリウム(50
g)、カルボキシメチルセルロース(「CMC」)(10g)およびPVP(5
g)を混合し、水約8.5%を含むプレミックスを得た。この混合物をマイクロ
波照射に18分間暴露し、水3.0%を含む固体ブロックを得た。このブロック
はマイクロ波照射の間に、おそらくはCMCおよびPVPの分解によって、幾分
変色した。このブロックを、平均分子量約8000のポリ(エチレングリコール
)(「PEG8000」)20%およびノニルフェノール1モル当たり酸化エチ
レン平均9.5モルを有するノニルフェノールエトキシレート(「NPE 9.5
」)80%の液体混合物に、70℃で、ブロックの気孔から排出される空気であ
ると考えられる気体の発生が見られなくなるまで、沈めた。このブロックは溶液
319gを吸収し、従って以前の重量に対して33%増加した。これは、NEP
9.5を21%含有するブロックを持つのに等しい。
実施例グループ3
下記実施例は電波放射線源を使用して固めた。
実施例3.1−3.3
一般的条件は、特に記載のない限りグループ1と同様である。これらの実施例
の各々の原料の組成を表14に示す。
実施例グループ4
下記実施例は、マクロソリッドクリーナータブレットを構成する固体成分、お
よび液体成分のための組成物を特徴とし、これらの成分は共に2成分または「2
重パック」製品を形成する。このマクロソリッドクリーナータブレットは、特に
記載のない限り、一般にグループ1と同様の条件下で、SERを使用して製造す
る。各々の場合において、マクロソリッドクリーナータブレットは、それが形成
された容器と実質的に同じ寸法で得られ、重量50±5グラムである。液体成分
の組成は、合計260±26ml中における容量%で示する。
実施例4.1
本発明の2重パック製品の第一成分である50グラム(50g)のマクロソリ
ッドクリーナータブレットは、およそメタ珪酸ナトリウム58部、トリポリ燐酸
ナトリウム24部、炭酸ナトリウム十水和物16部およびDehyponTMLT 104(非
イオン界面活性剤)2部から製造した。2重パック製品の第二の成分である合計
260ミリリットル(260ml)の付随する液体製剤は、モノエタノールアミ
ン
20部、PropasolTM溶媒B 14.3部、モノフェニルグリコール(工業銘柄)
14.3部、およびクメンスルホン酸ナトリウムの40%水溶液51.4部から製
造した。
実施例4.2
本発明の2重パック製品の第一成分である50グラム(50g)マクロソリッ
ドクリーナータブレット(組成が実施例4.1のものと類似)は、およそメタ珪
酸ナトリウム56部、トリポリ燐酸ナトリウム26部、炭酸ナトリウム十水和物
16部、DehyponTMLT 104(非イオン界面活性剤)1.5部およびGenapolTMOX 06
0(Hoechstから商業的に入手される非イオン界面活性剤)0.5部から製造した
。2重パック製品の第二の成分である合計260ミリリットル(260ml)の
付随する液体製剤は、前記サンプル4.2の液体成分と同様に、モノエタノール
アミン20部、PropasolTM溶媒B 14.3部、モノフェニルグリコール(工業
銘柄)14.3部、およびクメンスルホン酸ナトリウムの40%水溶液51.4部
から製造した。
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(31)優先権主張番号 08/202,629
(32)優先日 1994年2月18日
(33)優先権主張国 米国(US)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),CA,JP,PL,RU,U
A
(72)発明者 ヴィット、ザンドラ
ドイツ連邦共和国デー―40764ランゲンフ
ェルト、ルードヴィッヒ―ヴォルカー―シ
ュトラアセ25番
(72)発明者 カルプカ、ブルーノ
ドイツ連邦共和国デー―40764ランゲンフ
ェルト、クリンゲンヴェーク20番
(72)発明者 ペプル、アンドレーアス
ドイツ連邦共和国デー―41564カールスト、
アム・シュピールマンファルター34番
(72)発明者 シュヴァルク、ハンス−ユルゲン
ドイツ連邦共和国デー―40789モーンハイ
ム、マルダーシュトラアセ31番
(72)発明者 ケーラー、ハンス−ペーター
ドイツ連邦共和国デー―40599デュッセル
ドルフ、イン・デァ・ドンク56番
(72)発明者 プリュース、ホルスト
ドイツ連邦共和国デー―40472デュッセル
ドルフ、アム・シュトック22番
(72)発明者 ロークマン、カール−ハインツ
ドイツ連邦共和国デー―40880ラーティン
ゲン、ラーティボーラー・シュトラアセ41
番
(72)発明者 プライプシュ、ヴォルフガング
ドイツ連邦共和国デー―52399メルツェニ
ッヒ、ノルトシュトラアセ17番
(72)発明者 ボセク、ハラルト
ドイツ連邦共和国デー―40547デュッセル
ドルフ、ヴェーフェリングホーヴァー・シ
ュトラアセ12番
(72)発明者 ゲックス、アンドレーアス
ドイツ連邦共和国デー―40595デュッセル
ドルフ、ゼーゼナー・シュトラアセ31番
(72)発明者 スコーデル、ビルギット
ドイツ連邦共和国デー―40489デュッセル
ドルフ、アルテ・ラントシュトラアセ26番
(72)発明者 トゥッハーマン、ヘルタ
ドイツ連邦共和国デー―40235デュッセル
ドルフ、ブルッフシュトラアセ19番
(72)発明者 タイゼン、ハンス−ディーター
ドイツ連邦共和国デー―40591デュッセル
ドルフ、ヴェルステナー・フェルト255番