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JPH08220889A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

Info

Publication number
JPH08220889A
JPH08220889A JP2947095A JP2947095A JPH08220889A JP H08220889 A JPH08220889 A JP H08220889A JP 2947095 A JP2947095 A JP 2947095A JP 2947095 A JP2947095 A JP 2947095A JP H08220889 A JPH08220889 A JP H08220889A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
developer
developing
carrier
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2947095A
Other languages
English (en)
Inventor
Isao Endo
勇雄 遠藤
Toru Komatsu
小松  徹
Kunio Shigeta
邦男 重田
Hiroyuki Nomori
弘之 野守
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2947095A priority Critical patent/JPH08220889A/ja
Publication of JPH08220889A publication Critical patent/JPH08220889A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低い現像バイアス電圧で、安定した高解像力
の高い現像性を有する現像装置を提供する。 【構成】 像形成体1に対向する現像剤搬送体81の現像
域A又は現像域Aよりも上流部に、現像剤層に当接した
絶縁部材83によって支持された電圧印加可能な電極部84
aを配設してなる制御電極84を有する現像装置におい
て、現像剤Dは少なくとも体積平均粒径dt(μm)のト
ナー、体積平均粒径dc(μm)のキャリア、及び次式で
表される体積平均粒径da(μm)の微粒子から成ること
を特徴とする現像装置。 [(dt+dc)/1000]<da<[(dt+dc)/50]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真式複写装置等
の画像形成装置において、二成分現像剤を用いて静電潜
像を現像する現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真複写装置等においては、
二成分現像剤を用いた磁気ブラシ現像方式の現像装置が
用いられている。この現像装置は、内部に複数の磁極を
有する磁石体からなる磁石ロールを備え回転可能に支持
された円筒状の現像剤搬送体である現像スリーブを有
し、この現像スリーブ表面にトナー粒子を付着させた磁
性キャリアを保持し現像域に搬送して現像を行うもので
ある。
【0003】従来、二成分現像法としては、一般に粒径
が数十μm〜数百μmの磁性キャリア粒子と平均粒径が10
μm前後の非磁性トナー粒子からなる現像剤が用いられ
ており、トナー粒子やさらにはキャリア粒子が粗いため
に、繊細な線や点或いは濃淡差等を再現する高画質画像
が得られにくいといった問題がある。こうした高画質な
画像を得るためには、トナー粒子及びキャリア粒子をよ
り微粒子にすることが必要であると考えられる。しか
し、トナー粒子を10μm以下の微粒子にすると、 現像時のクーロン力に対して相対的にファンデルワー
ルス力の影響が大きくなるため、像背景の地部分にもト
ナー粒子が付着するいわゆるカブリが生ずるようにな
り、現像剤搬送体への直流バイアス電圧印加によっても
カブリを防ぐことが困難となる、トナーの摩擦帯電制
御が困難となり、トナーの凝集が起こり易くなる、二
成分現像法においては、トナーのキャリア被覆率が高く
なるため、さらに帯電制御が困難となる、キャリア被
覆率を低下させるため、キャリア粒子を小さくしていく
と、キャリア粒子も像形成体の静電像部分に付着するよ
うになる、という問題が発生する。この原因としては、
磁気バイアスの力が低下して、キャリア粒子がトナー粒
子と共に像形成体側に付着したためと考えられる。ま
た、バイアス電圧が大きくなると、像背景の地部分にも
キャリア粒子が付着するようになる。
【0004】トナー及びキャリアの微粒子化には、上述
のような副作用の方が目立って、鮮明な画像が得られな
いという問題があるため、トナー粒子及びキャリア粒子
を微粒子化することは実際に用いるのが困難であった。
【0005】上記問題を解決する方法として、現像域上
流部に電極を有する板状部材を現像剤搬送体(現像スリ
ーブ)に当接し、前記電極と前記現像剤搬送体、前記現
像剤搬送体と像形成体との間に、前者の方が強くなるよ
うな振動電界を形成し、現像剤中のトナーをクラウド化
して現像を行う方法が、特開平5-346736号公報、特開平
6-175485号公報に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
方法では、板状部材が現像剤層に当接しているため、現
像剤層と板状部材とが摺擦し、その摩擦熱によって板状
部材に現像剤中のトナーが(コーティングキャリアの場
合にはキャリアも)融着するという問題が発生する。こ
の融着は、現像剤層の良好な搬送を阻害し、画像に白ス
ジやヌケ等の欠陥が生じる原因となる。
【0007】本発明は、前記制御電極法の問題点を解決
し、制御電極板にトナーが融着することなく、解像度、
現像性が高く、白スジや画像ヌケ等の欠陥ない高画質の
画像を、長期にわたり安定して得られる二成分非接触現
像装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、像形成体に
対向する現像剤搬送体の現像域又は現像域よりも上流部
に、現像剤層に当接した絶縁部材によって支持された電
圧印加可能な電極部を配設してなる制御電極を有する現
像装置において、前記現像剤は少なくとも体積平均粒径
t(μm)のトナー、体積平均粒径dc(μm)のキャリ
ア、及び次式の条件を満たす体積平均粒径da(μm)の
微粒子から成ることを特徴とする現像装置によって達成
される。
【0009】[(dt+dc)/1000]<da<[(dt+dc)/50]
【0010】
【実施例】図1は本発明の現像装置を好適な現像手段と
して備えたカラー画像形成装置の一例を示す概略構成図
である。
【0011】図1において、1は光導電体を塗布或いは
蒸着した可撓性のベルトからなるベルト状の像形成体で
ある感光体ベルトで、この感光体ベルト1は回動ローラ
2および3の間に架設されていて回動ローラ2の駆動に
より時計方向に搬送される。
【0012】4は前記感光体ベルト1に内接するよう装
置本体に固定したガイド部材で、前記感光体ベルト1は
テンションローラ5の作用によって緊張状態とされるこ
とによりその内周面を前記ガイド部材4に摺擦させる。
【0013】6は帯電手段たるスコロトロン帯電器、7
は像露光手段たるレーザビームを用いたレーザ書込み装
置、8Aないし8Dはそれぞれ特定色の現像剤を収容し
た複数の現像手段たる本発明の現像装置であって、これ
等の像形成手段は感光体ベルト1の前記ガイド部材4に
接する部分に配設される。
【0014】前記各現像装置8A,8B,8C,8Dは
詳細については後述するが、例えばイエロー,マゼン
タ,シアン,黒色の各現像剤をそれぞれ収容するもので
前記感光体ベルト1と所定の間隙を保つ各現像スリーブ
(現像剤搬送体)81を備え、感光体ベルト1上の潜像を
非接触の反転現像法により顕像化する機能を有してい
る。この非接触現像は接触現像と異なり、感光体ベルト
1の移動を妨げない長所を有する。
【0015】12は転写器、13はクリーニング装置でこの
クリーニング装置13のブレード13aとトナー排出ローラ
13bは画像形成中には感光体ベルト1の表面より離間し
た位置に保たれ画像転写後のクリーニング時のみ図示の
ように感光体ベルト1の表面に圧接される。
【0016】かかるカラー画像形成装置によるカラー画
像形成のプロセスは次のようにして行われる。
【0017】先ず、本実施例による多色像の形成は、次
の像形成システムに従って遂行される。
【0018】(イ)オリジナル画像を撮像素子が走査す
る画像データ入力部でカラー画像データを得る。(ロ)
このデータを画像データ処理部で演算処理して画像デー
タを作成する。(ハ)その画像データは一旦画像メモリ
に格納される。(ニ)次いでこの画像データは記録時取
り出されて記録部である例えば図2のカラー画像形成装
置へ入力される。
【0019】即ち、前記カラー画像形成装置とは別体の
画像読取装置から出力される色信号である画像データが
前記レーザ書込み装置7に入力されると、レーザ書込み
装置7においては図示しない書込み光源である半導体レ
ーザで発生されたレーザビーム(書込み光)は図示しな
いコリメータレンズ及びシリンドリカルレンズを通過
し、駆動モータ71により回転される回転多面鏡74により
回転走査され、fθレンズ75とシリンドリカルレンズ76
を経てその間2個のミラー77,78により光路を曲げられ
て、予めスコロトロンの帯電器6によって一様な電荷を
付与された感光体ベルト1の周面上に投射され主走査が
なされて輝線を形成する。
【0020】一方、走査が開始されるとレーザビームが
図示しないインデックスセンサによって検知され、第1
の色信号により変調されたレーザビームが前記感光体ベ
ルト1の周面上を走査する。従ってレーザビームによる
主走査と感光体ベルト1の搬送による副走査により感光
体ベルト1の周面上に第1の色に対応する潜像が形成さ
れて行く。この潜像は現像手段の内イエロー(Y)のト
ナー(顕像媒体)の装填された現像装置8Aにより現像
されて、ベルト表面にトナー像が形成される。得られた
トナー像はベルト面に保持されたまま感光体ベルト1の
周面より引き離されている清掃手段たるクリーニング装
置13のブレード13a、トナー排出ローラ13bの下を通過
し、次の画像形成サイクルに入る。
【0021】即ち、前記感光体ベルト1は前記帯電器6
により再び帯電され、次いで第2の色信号が前記レーザ
書込み装置7に入力され、前述した第1の色信号の場合
と同様にしてベルト表面への書込みが行われ潜像が形成
される。潜像は第2の色としてマゼンタ(M)のトナー
を装填した現像装置8Bによって現像される。
【0022】このマゼンタ(M)のトナー像はすでに形
成されている前述のイエロー(Y)のトナー像の存在下
に形成される。
【0023】8Cはシアン(C)のトナーを有する現像
装置で、第1,第2の色と同様にベルト表面にシアン
(C)のトナー像を形成する。
【0024】さらに8Dは黒色のトナーを有する現像装
置であって、前記の色と同様の処理によりベルト表面に
黒色のトナー像を重ね合わせて形成する。これ等各現像
装置8A,8B,8C及び8Dの各現像スリーブ81には
直流或いはさらに交流のバイアス電圧が印加され、顕像
手段である二成分現像剤による非接触現像が行われ、基
体が接地された感光体ベルト1には非接触で現像が行わ
れるようになっている。
【0025】かくして感光体ベルト1の周面上に形成さ
れたカラーのトナー画像は、転写部においてトナーと逆
極性の高電圧が印加されて、給紙カセット14より給紙ガ
イド15を経て送られてきた転写材に転写される。
【0026】即ち、給紙カセット14に収容された転写材
は,給紙ローラ16の回転によって最上層の一枚が搬出さ
れてタイミングローラ17を介し感光体ベルト1上の像形
成とタイミングを合わせて転写器12へと供給される。
【0027】トナー画像の転写を受けた転写材は、前記
回動ローラ2に沿って急に方向転換をする感光体ベルト
1より確実に分離して上方に向かい、定着ローラ18によ
ってトナー画像を溶着固定したのち排紙ローラ19を経て
トレイ20上に排出される。
【0028】一方、転写材への転写を終えた感光体ベル
ト1は,さらに搬送を続けてブレード13aとトナー排出
ローラ13bを圧接状態とした前記クリーニング装置13に
おいて残留したトナーの除去を行いその終了をまって再
び前記ブレード13aを引き離し、それより少し後にトナ
ー排出ローラ13bを引き離し新たな画像形成のプロセス
に入る。
【0029】上記本発明の現像装置を用いるカラー画像
形成装置として、像形成体がベルト状のものについて述
べたが、ドラム状の像形成体を有する画像形成性装置に
ついても同様に用いることができる。
【0030】前記現像装置8A〜8Dは同一の構成から
なり、以下符号8をもって示すことにする。
【0031】図2は本発明の現像装置の一実施例を示す
概略断面図である。
【0032】図2(a)及び図2(b)は、本発明装置
の一実施例の概略断面図及び要部拡大断面図であって、
81はアルミニウム等の非磁性材料からなる現像剤搬送体
である現像スリーブで、図の矢示方向に回転可能であ
る。82は現像スリーブ81の内部に固設された複数のN,
S磁極を周方向に有する磁石体で、磁石体82の1つの磁
極82aは現像スリーブ81と感光体ベルト1との最近接位
置の現像域Aの中に配置されこれを主磁極ということに
する。この現像スリーブ81と磁石体82とで現像剤搬送機
能を発揮する。磁石体82の主磁極82aを含む各磁極は50
0〜1,500ガウスの磁束密度に磁化されており、その磁力
によって現像剤スリーブ81上に磁性現像剤Dの層即ち、
磁気ブラシを形成するこの磁気ブラシは現像剤スリーブ
81の回転によって同方向に移動し現像域Aに搬送され
る。この現像スリーブ81上に形成される磁気ブラシは感
光体ベルト1の表面に接触せず間隙を保つように、現像
スリーブ81と規制ブレード86の間隙及び現像スリーブ81
と感光体ベルト1の間隙を調整される。
【0033】84は現像域Aの上流側に現像剤Dの層に当
接するよう設けた絶縁部材83上に電圧印加可能な電極部
84aと、さらに電極部84aの上にひさし部材84cを配設
してなる制御電極で、絶縁部材83は例えばポリエステ
ル、ポリイミド、ガラスエポキシ、ポリエチレンテフタ
レート、ポリアミドイミド等の電気的絶縁体よりなる均
し部材を兼ねる部材、電極部84aは金属等の導電性材料
からなり絶縁部材83の先端部上に線状に一体に設けら
れ、ひさし部材84cはガラスエポキシ板等からなってい
る。85A,85Bは現像剤Dを撹拌して成分を均一にする
撹拌スクリュー、86は磁気ブラシの高さ、量を規制する
ため設けられた非磁性体或いは磁性体からなる現像剤規
制手段である規制ブレード、87は現像域Aを通過した磁
気ブラシを現像スリーブ81上から除去するクリーニング
ブレード、88は現像剤溜まり、89はケーシング、89aは
絶縁部材83の固定部を支持するためケーシング89に設け
られた支持部、90,90sは制御電極84を支持部89aに固
定するための押え板と止めネジである。
【0034】以下、本発明の現像装置を構成する制御電
極および現像剤について説明する。
【0035】イ:制御電極84 −構成− 図3は制御電極84の一例を示す斜視図及び断面図であ
る。図3に示す制御電極84は従来公知のプリント基板製
造方法を用い、絶縁部材83としてガラスエポキシ,ポリ
イミド,紙フェノール等を用い、銅箔等の導電性部材を
ラミネートした後、エッチング処理することによって、
絶縁部材83の先端部に電極部84aを形成し、さらにガラ
スエポキシ板からなるひさし部材84cによって電極部84
aを被覆しかつ張り出すように一体に接着してなるもの
である。
【0036】図4(a)は制御電極84の他の例を示す断
面図で、絶縁部材83と、絶縁部材83と同じ大きさのひさ
し部材84dとの間で、かつ先端が該ひさし部材84dの先
端より約0.3mmの位置に電極部84aを挟み込むように形
成したものである。
【0037】図4(b)はガラスエポキシ板から成る絶
縁部材83の上面に長さ0.5mmの電極部84aを接合し、か
つ該電極部84aの先端を、絶縁部材83の先端より約0.3m
m後退させた位置に形成したものである。
【0038】なお、ひさし部材84c,84dを除いた制御
電極も用いることができるが、図3に示すひさし部材84
cを有するものが電極部84aの汚れを防止することがで
きて好ましい。
【0039】上記電極部84aは、金属等の導電性材料を
断面が円形又は四辺形の線状にしたものを、絶縁性の絶
縁部材83の先端部に接着剤等により貼り付ける(図5
(a),(b),(g),(h))、絶縁部材83の先端
部に切り込み83aを設けこれに挟み込む(図5(c),
(d))、絶縁部材83の先端部に凹部83cを設けてここ
に埋め込む(図5(e),(f))、等の方法によって
も形成することができる。電極部84aは無用の放電を防
止するためと防錆のため絶縁性樹脂によって被覆しても
よい。
【0040】−製造方法− 基板材料としては、例えばポリエステル、ポリイミド、
ガラスエポキシ、エチレン-4フッ化エチレン共重合体、
4フッ化エチレン-6フッ化プロピレン共重合体、ポリ4
フッ化エチレン、ポリアミドイミド、ポリスルホル、ト
リアジン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材
料がガラス繊維強化樹脂、セラミックス、ガラス、アル
ミナ等の無機材料を用いることができる。これらの基板
に電解銅はく、焼きなまし電解銅はく、ベリリウム銅は
く等を接着剤によってはり付け、従来公知のフォトポリ
マーを用いたフォトエッチング法、スクリーン印刷によ
るエッチングレジスト構成法等により、基板上に必要な
電極部を構成する。この他、導電性インキを凸版、孔
版、凹版、平版によって電極部に対応して印刷する方法
や金属を蒸着する方法等を用いることができる。又、電
極からの不要な放電を防止するために、電極部上に絶縁
被覆層を構成することが好ましく、この場合は、前述し
た基板材料と同種の部材を貼る方法や絶縁性インクを塗
布する方法を用いることができる。
【0041】また、電極部分を線状ワイヤーとしたもの
等も用いることができる(図5(c),(e),(h)
参照)。
【0042】電極部84aの全体は、搬送上流部での不要
なクラウド発生を防止し、安定した搬送量を得るため
に、図2(b)に示すように、絶縁部材83と現像スリー
ブ81の最近接点81bよりも現像スリーブ81の感光体ベル
ト1への最近接位置81a側にのみ配置されるよう形成さ
せる。電極部84aの周方向長さは、現像スリーブ81の径
や搬送速度にもよるが、0.05〜5mm、特に0.1〜1mmが
好ましい。0.05mm以下では充分なクラウドを発生させる
ことができず、5mm以上ではトナーが振動によって帯電
し、過剰帯電となるため現像性の低下が生ずる。
【0043】また、制御電極84の厚さt(図3)は、現
像域Aの感光体ベルト1と現像スリーブ81の最近接距離
をd1としたときに、(1/10,000)d1〜(2/3)d1、特
に(1/1,000)d1〜(2/3)d1が好ましい。(2/3)d1
より大きいと、感光体ベルト1とひさし部材84c,84d
又は電極部84aとの間隙が狭くなるため、ひさし部材84
c,84d又は電極部84aが像形成体1の表面に接触しや
すくなり、画像乱れが発生しやすくなる。反対に(1/1
0,000)d1以下では現像スリーブ81からの電流が流れ込
みやすくなり、電圧降下が発生し現像性の低下が起こり
やすくなる。
【0044】電極部84aの幅(現像スリーブ81の軸方向
の長さ)をW3、現像スリーブ81上の現像領域の幅(現
像剤D層の幅)をW4とすると、図6に示すように、W3
>W4として、電極部84aに直流電圧E3を印加するター
ミナル部84bも、現像領域の幅W4より外側になる部分
に設け、不要なトナークラウドの発生を防止する。
【0045】さらに、現像スリーブ81の表面粗さRz
1(μm)と絶縁部材83の現像スリーブ81に対向する面の
粗さRz2(μm)は、Rz2≧ Rz1になると、現像スリー
ブ81上に搬送される現像剤が絶縁部材83に搬送を阻害さ
れて、現像域Aへのトナー搬送量が低下し画像濃度低下
を起こす。Rz1は0.2〜20μmの範囲、Rz2は0.02〜5.0
μmの範囲にあるのが、良好な搬送性と、画像乱れのな
い、高い濃度の画像を得るのに好ましい。なお、表面粗
さRzはJIS B 0601に準じ、ミツトヨ製Surftest-402を
用いて基準長さ25mmで測定を行った。
【0046】ロ:電極設定条件 制御電極84の設置位置は、図2(b)に示すように、現
像領域A又は現像領域Aより現像スリーブ81の回転に対
し上流部にあるようにすると共に、現像スリーブ81の現
像領域Aに主磁極を有し、現像スリーブ81の回転軸Oを
中心にした、現像スリーブ81と感光体ベルト1との現像
スリーブ81上の最近接位置81aと前記主磁極82aとの間
の角度をθ1、同じく上記最近接位置81aと制御電極84
のひさし部材84cの先端部との間の角度をθ4とすると
き、(図2のCは最近接位置81aと現像スリーブ81の回
転軸Oを結ぶ中心線であり、角度θの値は最近接位置81
aより上流側を正、下流側を負とする)、 −10°≦θ1≦10° (θ1−5°)≦θ4≦(θ1+5°) となるようにするのが、現像域Aでの現像剤Dの穂立ち
を良好にし、現像効率を高く維持し、トナーの飛散を防
止することが判明した。
【0047】θ1が10°未満或いは10°を超すと、現像
域Aでの現像剤Dの穂立ちが悪く現像性が低下する。
【0048】θ4が(θ1−5°)より小さいと現像剤Dの
穂を制御電極84が覆い過ぎて現像性が低下する、またθ
4が(θ1+5°)より大きいと現像剤Dの穂立ちが大きく
なり過ぎて、感光体ベルト1の感光体に現像剤Dが接触
し、はき目やキャリア付着が発生し画像乱れが生じる。
【0049】このように、現像域Aに主磁極82aを配置
し、制御電極84をその近くに配設して現像剤D層を押さ
えるようにすることによって、現像剤Dの穂立ちを適度
にし、キャリア付着を起こすことなく、従来技術では不
可能であった現像性の向上を低い現像バイアス電圧印加
で実現することができた。この実施例ではd1=0.5mm,
2=0.25mm,θ1=1°,θ4=2°として良好な現像
性が得られた。ここでd2は、電極部84aの現像スリー
ブ81からの高さ(mm)で、現像スリーブ、像形成体への
放電防止、現像性確保の点から、(0.2〜0.6)d1が好ま
しい。
【0050】ハ:現像プロセス/放出電界 以上の実施例において、現像スリーブ81には直流バイア
ス電源E1と交流バイアス電源E2により保護抵抗R1
介して直流成分に交流成分を重畳したバイアス電圧が印
加される。また、電極部84aには直流バイアス電源E3
から保護抵抗R2を介して直流成分のみのバイアス電圧
が印加される。電極部84aには、トナーと同極性の直流
電圧を印加するのがトナー付着防止の観点から好まし
い。
【0051】また、現像スリーブ81に印加する直流電圧
と、電極部84aに印加する直流電圧が等しい場合は、図
2(c)に示すように、直流バイアス電源E1を共用す
ることができ、装置の繁雑化を避けることができる。
【0052】本発明の現像装置8では、以上のバイアス
電圧印加によって、感光体ベルト1と現像スリーブ81と
の間に形成する交番電界(これを第2の振動電界という
ことにする)と共に、制御電極84の電極部84aと現像ス
リーブ81との間に第1の振動電界を発生させるようにし
てある。
【0053】前記カラー画像形成装置において、感光体
ベルト1の感光体として負に帯電させるOPC感光体を
用い反転現像が行われ、感光体が例えば−850Vに帯電
されているとすると、電極部84aには−750V、現像ス
リーブ81には−750Vの直流電圧に交流電圧を重畳した
バイアス電圧が印加される。交流成分は周波数100Hz〜2
0kHz、好ましくは1kHz〜10kHzでゼロ・ピーク電圧(V
O-P){ピーク・ピーク電圧(VP-P)の1/2}は詳しく
は後述するが、前記像形成体1と現像剤搬送体81の最近
接距離d1(mm)、前記電極部84aの現像スリーブから
の高さd2(mm)、現像剤中にトナー体積平均粒径d
t(μm)、該トナーの平均帯電量をQ(μC/g)とし
た場合に、20・Q・dt・d1>VO-P>3・Q・dt・d
2、特に10・Q・dt・d1>VO-P>5・Q・dt・d2
範囲であることが好ましい。この場合、電極部84aは感
光体ベルト1より現像スリーブ81に近接して設けてある
ため第1の振動電界の強さが第2の振動電界の強さより
大となる。
【0054】上記第1の振動電界によってその電気力線
に直角の方向に、電極部84a付近に達した現像剤Dのト
ナー粒子を振動させるので、そのトナー粒子をキャリア
から分離飛翔させ、雲霞状のトナークラウドを十分に発
生させることができる。このトナークラウドは第2の振
動電界によって感光体ベルト1上の潜像に向う飛翔を助
けられ均一な現像が行われる。
【0055】この時、交流バイアスは現像スリーブ81の
みに印加されているため、前記第1の振動電界と第2の
振動電界は同位相となり、トナー粒子を第1の振動電界
から第2の振動電界に円滑に移行させる。
【0056】以上の交流成分は波形が正弦波に限らず、
矩形波や三角波等であってもよい。そして周波数も関係
するが、電圧値は高い程現像剤Dの磁気ブラシを振動さ
せるようになって、キャリア粒子からトナー粒子の分離
飛翔が行われ易くなるが、反面、カブリや落雷現象のよ
うな絶縁破壊が発生し易くなる。カブリの発生は直流成
分で防止し、絶縁破壊は、現象スリーブ81の表面を樹脂
や酸化皮膜等により絶縁ないしは半絶縁にコーティング
すること、或いは現像剤Dのキャリア粒子に後述するよ
うな絶縁性のキャリア粒子を用いること、等によって防
止することができる。
【0057】次に、現像剤Dの搬送量について説明す
る。
【0058】以上説明した実施例において、現像スリー
ブ81上の現像剤Dの搬送量は以下の条件を満足するのが
好ましい。
【0059】いま、Dwsを現像域における現像剤搬送体
上の現像剤搬送量(mg/cm2)、Tc を現像剤中のトナ
ー濃度(%)、dt を現像剤中のトナー体積平均粒径(μ
m)、ρt を現像剤中のトナー密度(g/cm3)、vs を
現像域での現像剤搬送体移動速度(mm/s)、vp を現
像域での像形成体移動速度(mm/s)とするとき、下記
数式1
【0060】
【数1】
【0061】で表されるDTの値が1.5〜9の範囲にある
ことである。
【0062】DT<1.5であると、搬送されるトナー量が
少ないため現像性不良となる。
【0063】DT>9であると、トナー過剰現象が起こ
り階調再現性が悪くなる。このようになると、必要現像
トナー量に対し大過剰のトナーが搬送されるため、カブ
リは発生しやすくなる。又適正な画像濃度を得るために
は現像効率を低下させる必要が生じる。そうすると現像
剤D中の現像され易い大粒径のトナーから現像され、現
像剤中には現像されにくい小粒径のトナーが蓄積され、
長期的には現像性の低下を生じる、いわゆる「選択現
像」が起こる。又転写、定着時にトナーが失われるた
め、より良好な階調再現性を得るためには、上記DT
値は2.5〜7.5に維持されるのが特に好ましい。
【0064】図7は、後述する表1,表2の実施例1a
の現像装置(図2)、現像剤、カラー画像形成装置(図
2)を用いて、DTを変化させて、DTと最高画像濃度D
m、画像白地部濃度Dfとの関係を示したものである。D
Tは上述したように、現像剤量規制部材86と現像剤搬送
体81との間隙を調整することで変化させた。又この結果
は図2の画像形成装置中の黒現像装置8Dのみを用い
て、像形成体上の最高電位(−850V、非露光部)、最
低電位(−50V、露光部)の黒トナーによる現像を行
い、転写紙にコロナ放電して転写し、ヒートローラによ
り定着した画像を、画像濃度計(マクベス濃度計RD91
8、Macbeth社製)によって測定したものである。図に示
したとおり、DTが1.5〜9の範囲であれば、カブリが無
く、画像濃度の高い良好な画像が得られることが分か
る。ここで、現像スリーブ81に印加する交流成分のゼロ
・ピーク電圧(VO-P)は、前記像形成体1と現像剤搬
送体81の最近接距離d1(mm)、前記電極部84aの現像
スリーブからの高さd2(mm)、現像剤中のトナー体積
平均粒径dt(μm)、該トナーの平均帯電量をQ(μC
/g)とした場合に、20・Q・dt・d1>VO-P>3・
Q・dt・d2、特に10・Q・dt・d1>VO-P>5・Q
・dt・d2、の範囲であることが好ましい。図7中の
は、ゼロ・ピーク電圧130VO-P、は800VO-P、は16
00VO-Pの場合である。又周波数成分は100Hz〜20kHz、
特に1kHz〜10kHzであることが好ましい。なお、現像剤
搬送体81と、電極部84aに印加されるDC成分は、実施
例1aと同じく−750Vとしている。又、この結果は、
黒以外の現像器の場合でも同様であることは言うまでも
ない。
【0065】上記現像剤Dの搬送量を調整するために、
制御電極84の現像スリーブ81への当接点より上流側に公
知の現像剤量規制部材を設ける。この規制部材としては
ゴム等の弾性体を現像剤Dの層に押し当てる弾性ブレー
ドタイプや、磁性ステンレス鋼などの磁性部材を現像ス
リーブ81内の磁石体82によって現像剤D層に押圧させる
タイプ、現像スリーブ81内の磁石体82に対向し現像剤D
スリーブ81と一定の間隙をもって配置された非磁性ブレ
ード(図2の規制ブレード86)からなる穂立ち規制タイ
プ等があるが、本発明では、現像スリーブ81との間隙を
変化させて、比較的容易に現像剤搬送量を制御すること
ができる穂立ち規制タイプを用いることが好ましい。
【0066】現像スリーブ81と像形成体の移動速度比v
s/vpは現像スリーブ81の回転速度を変化させて調整し
た。
【0067】単位面積当たりの現像剤搬送量であるDWS
(g/cm2)の測定方法は、現像スリーブ81上の現像剤
Dを、予め秤量してある接着テープに付着させて取り、
現像剤D付着前後の接着テープの重量差の値を、接着テ
ープの面積で割って算出した。
【0068】本発明の現像装置は、以上述べたように二
成分現像剤を像形成体である感光体ベルト1に対して非
接触に保ち、第1及び第2の振動電界によってトナーク
ラウドを発生させ、感光体ベルト1への分離飛翔を向上
させ、静電像への選択吸着性を向上させて、キャリア粒
子の感光体ベルト1への付着を防止し、従ってトナー粒
子やキャリア粒子に微粒子のものを用いることを可能に
して、高画質画像の現像が行われるようにしたものであ
るが、それには次のようなキャリア粒子とトナー粒子か
らなる現像剤Dを用いることが好ましい。
【0069】ニ:トナー ・体積平均粒径(dt)は1〜20μm、好ましくは3〜10
μmである。体積平均粒径dtが1μmより小さいと、摩
擦によるキャリアへの付着(トナースペント)、キャリ
ア被覆率が高くなるため、帯電不良、飛散等が起こりや
すい。体積平均粒径dtが20μmより大きいと、画質の低
下を生じる。
【0070】−測定方法− ・コールターカウンターTA−II型(アパーチャー100
μm、コールター社製)で測定された体積平均粒径であ
る。
【0071】・トナーバインダー樹脂としては、スチレ
ン系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、ロジン変性
樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂などの樹脂や、これらのスチレン
-アクリル系樹脂等の共重合体樹脂または混合した樹脂
等が好ましい。これにカラー顔料等の着色成分や、必要
に応じて帯電制御剤、ワックス等の離型剤等を加えて、
従来公知の粉砕法、懸濁重合法、乳化重合法等のトナー
製造方法と同等の方法によって作ることができる。
【0072】・帯電性 また、トナー粒子が電界に追随するために、トナー粒子
の平均帯電量は絶対値で1〜50μC/g、好ましくは5
〜40μC/gであることが現像性確保、カブリや飛散防
止の観点から望ましい。特に粒径の小さい場合は高い帯
電量が必要である。
【0073】トナーの平均帯電量Qは、2cm×5cmの導
電性板を直径20mmの現像ローラに最接近距離0.7mmで対
向させ、前記現像ローラに現像剤を供給して200rpmで回
転させながら前記現像ローラにDCとACの重畳電圧
(例えばDC;1000V、AC;750VO-P、AC周波数8
kHz)を印加して、前記導電性板上に現像剤中のトナー
を現像し、このトナーが現像された導電性板をファラデ
ーゲージに接続してトナーを窒素ガスによって吹き飛ば
し、このとき飛ばされたトナーの電荷量と重量とを測定
することにより得られる。
【0074】このようなトナーとしては、スチレン系樹
脂,ビニル系樹脂,エチル系樹脂,ロジン変性樹脂,ア
クリル系樹脂,ポリアミド樹脂,エポキシ樹脂,ポリエ
ステル樹脂や、スチレン-アクリル系樹脂等のこれらの
共重合体樹脂又は混合した樹脂等にカラー顔料等の着色
成分や、必要に応じて帯電制御剤、ワックス等の離型剤
等を加えて、従来公知の粉砕造粒法,懸濁重合法,乳化
重合法等のトナー製造方法で得られる。即ち、従来のト
ナーにおける球形や不定形の非磁性又は磁性のトナー粒
子を平均粒径選別手段によって選別したトナーを用いる
ことができる。
【0075】ホ:キャリア 本発明の現像装置に二成分現像剤を用いる場合の、キャ
リア粒子としては以下のものが好ましい。
【0076】・体積平均粒径(dc)10〜60μm、好まし
くは20〜50μmである。体積平均粒径dcが10μmより小
さいと、キャリアに充分な磁化を付与することが困難と
なり、キャリア付着が起こりやすい。体積平均粒径dc
が60μmより大きいと、キャリア比表面積が小さくなる
ため、トナーに充分な帯電性を付与することができな
い。また、被覆率が高くなるためトナー飛散も起こりや
すくなる。
【0077】−測定方法− 湿式分散機を備えたレーザ回析式粒度分布測定装「HERO
S」(SYMPATEC社製)により測定される、体積基準の平
均粒径であって、湿式分散機で磁性粒子数10mgを界面活
性剤とともに水50mlに分散させ、次いで超音波ホモジナ
イザー(出力150W)で発熱による再凝集に注意しなが
ら1〜10分間分散する前処理を行った後に測定される値
である。
【0078】・磁化(σ1000)の強さは5〜60emu/
g、好ましくは10〜40emu/gである。
【0079】現像剤搬送体上の磁束密度にもよるが、現
像剤搬送体に一般的に用いられる磁束密度500〜1200ガ
ウスでは、キャリア磁化が、5emu/gより小さいと、
磁気的な束縛力が働かず、キャリア飛散の原因となる。
又60emu/gよりも大きくなると、キャリア穂立ちが高
くなりすぎ、像形成体との非接触状態を保つのが困難で
ある。
【0080】−測定方法− キャリア粒子を0.25cm×3cm2の試料セルにタッピング
しながら充填した後、試料をピックアップコイルにつけ
て磁化器にセットし、直流磁化特性自動記録装置「TYPE
3257」(横川北辰電機社製)を用いてX−Yレコーダー
にヒステリシスカーブを描かせることにより得られる。
【0081】・こうした磁性キャリアは、磁性体として
従来の磁性キャリアと同等の、鉄、クロム、ニッケル、
コバルト等の金属、あるいはそれらの化合物や合金、例
えば四三酸化鉄、γ-酸化第二鉄、二酸化クロム、酸化
マンガン、フェライト、マンガン-銅系合金といった強
磁性体の球形化された粒子、またはそれらの球形磁性体
粒子の表面を、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチル
系樹脂、ロジン変性樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド
系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコ
ン系樹脂、フッ素系樹脂等の単独、または共重合体で球
形に被覆することで得られる。
【0082】・また、これらの樹脂の中に、磁性体微粒
子を分散して含有させた、いわゆる樹脂分散型キャリア
も用いることができる。この場合、キャリアの形状が不
定形となるために、比表面積が増大し、現像に必要な充
分なトナー量を、より低い表面被覆率で得ることがで
き、トナー飛散が起こりにくく、現像安定性の面から好
ましい。
【0083】ヘ:添加微粒子 ・トナー/キャリアが制御電極と摺擦し、その摩擦熱に
よって融着するのを防止するために、トナー/キャリア
と制御電極の間に、適当な間隙が生じるような微粒子を
添加する。
【0084】・トナーの融着防止効果、微粒子の分散性
の観点から、添加する微粒子は無機微粒子が好ましい。
これらの無機微粒子としては、酸化ケイ素、酸化アルミ
ニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニア、酸化
クロム、酸化セリウム、酸化タングステン、酸化アンチ
モン、酸化銅、酸化スズ、酸化テルル、酸化マンガン、
酸化ホウ素、チタン酸バリウム、チタン酸アルミニウ
ム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタ
ン酸ストロンチウム等の酸化物、炭化ケイ素、炭化タン
グステン、炭化ホウ素、炭化チタン等の炭化物、窒化ケ
イ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の窒化物等が好まし
い。これらは1種または2種以上を同時に用いても良
い。
【0085】・また、有機微粒子の表面に上記無機微粒
子を、機械的に固定あるいは溶融付着させた複合微粒子
でもよい。この有機微粒子としては、例えばアクリル系
樹脂、スチレン系樹脂、スチレン/アクリル系共重合体
樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、オレフィン重
合体、オレフィン共重合体樹脂等を用いることができ
る。
【0086】・これらの微粒子の体積平均粒径da(μ
m)は、トナーの平均体積粒径dt(μm)、キャリアの
平気体積粒径dc(μm)としたときに、次式の範囲であ
ることが好ましい。
【0087】[(dt+dc)/1000]<da<[(dt+dc)/50] da≦[(dt+dc)/1000]:トナーまたはキャリア表面の凹
部に微粒子が入り込み融着防止の果が充分に発現しな
い。また、添加微粒子が小さいと、長期にわたり使用し
たさい、トナー/キャリアに添加微粒子が埋没しやす
く、安定性が問題となる。
【0088】[(dt+dc)/50]≦da:添加微粒子の分散性
が不良となり、現像剤の流動性が低下するため、画質が
低下する。
【0089】・これらの添加量は、トナーに対して0.1
重量部〜10重量部、好ましくは0.5重量部〜5重量部が
好ましい。0.1重量部以下では微粒子の個数が少ないた
め、充分な効果が発現せず、10重量部以上では微粒子の
分散が不良となり、現像性の低下を生ずる。
【0090】・制御電極現像法においては、一般の均し
部材の場合と異なり、制御電極によって現像剤中のトナ
ーが振動されるため、添加した微粒子がトナー/キャリ
ア表面に埋め込まれやすく、又トナー表面からも脱離し
やすくなる。そのため、微粒子の粒径、添加部数は前述
した範囲にすることは特に重要である。
【0091】・上述した微粒子を添加することによっ
て、制御電極法において、トナー/キャリアと制御電極
の間に適当な間隙を形成し、長期にわたって融着を防止
することができる。また、添加した微粒子が研磨剤とし
て働き、制御電極面に融着したトナー/キャリアを除去
することができる。
【0092】・これらの微粒子の体積平均粒径は、走査
型電子顕微鏡を用いて得られる、該添加微粒子の拡大画
像(倍率5万倍)を、画像解析装置「SPICCA」(日本ア
ビオニクス(株)製)に入力し、画像解析によって、粒子
500個についての円相当径(μm)を求めたものの平均値
である。
【0093】・これらの微粒子の他に、トナーの流動性
付与のため、酸化ケイ素等の従来公知の流動性付与剤を
併用することも可能である。
【0094】以上を纏めると、本発明の現像装置におい
て、好ましいトナー粒子は、キャリア粒子について述べ
たような樹脂及びさらには磁性体の微粒子を用い、それ
にカーボン等の着色成分や必要に応じて帯電制御剤等を
加えて、従来公知のトナー粒子製造方法と同様の方法に
よって作ることができる体積平均粒径が20μm以下、特
に好ましくは3〜10μmの粒子からなるものである。
【0095】本発明の現像装置には、以上述べたような
球状のキャリア粒子とトナー粒子とが従来の二成分現像
剤におけると同様の割合で混合した現像剤が好ましく用
いられるが、キャリアとして、一般のコーティングキャ
リア(密度5〜8g/cm3)を使用した場合、現像剤中
のトナー濃度は2〜30重量%,好ましくは5〜20重量%
である。
【0096】トナー濃度が2重量%より小であると、現
像に必要なトナー数が確保できない。また、被覆率が低
下するために、帯電過剰や現像性低下が発生する。トナ
ー濃度が30重量%より大であると、被覆率が大となり、
帯電不良、トナー飛散が起こり易くなる。
【0097】ただし、現像剤中のキャリアとして前述し
たような密度の比較的軽い(2〜4g/cm3)樹脂分散
型キャリアを用いた場合の現像剤中のトナー濃度(重量
%)は、一般の樹脂被覆キャリアを用いる場合よりもや
や高く、5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%が良好
な範囲である。
【0098】なお、前記数式1中のvS/vPは、1〜
4、好ましくは1〜2.5が望ましい。
【0099】1より小さいと、現像域Aに搬送されるト
ナー量が少なくなり現像性が低下し、4より大である
と、ソリッド画像の端部、特に後端部にトナーが過剰の
状態で現像される「偏り」が発生する。
【0100】vS/vPは上記「偏り」を発生させないよ
う、1よりも大きな領域で、できるだけ1に近づけるこ
とが必要である。また同じ理由で、現像剤搬送体と像形
成体の移動方向は同方向にすることが望ましい。
【0101】以上の例は、二成分現像剤のトナーが磁性
を有するものであれば、磁気潜像に対しても同様の現像
条件により可視化できることはいうまでもない。
【0102】〔実施例〕現像装置として図2に示したも
のを用い、図1に示したカラー画像形成装置を用いて画
像形成を行った。感光体ベルト1はOPC感光体で、そ
の周速は180mm/sec、感光体ベルト1上に形成された静
電潜像の最高電位−850V(非画像部電位)、最低電位
−50V(画像部電位)、現像スリーブ81の外形20mm、表
面粗さRz1=1.2μm、現像スリーブ表面上での磁力の強
さ700ガウス、d1=0.5mm、θ1=+1°、θ4=+2
°、制御電極84は、絶縁部材83として厚さ0.1mmのガラ
スエポキシ板を用い、この絶縁部材上に、図4(b)に
示したように、周方向の幅0.5mmの電極部を厚さ0.02mm
の銅箔を用いたラミネートエッチング法により形成し、
該電極部84aの先端部を絶縁部材83の先端部から0.3mm
後退した部位に設定したものを使用した。絶縁部材83の
現像剤搬送体側表面粗さRz2=0.08μm。現像剤量規制
部材は、図2に示したような穂立ち規制板タイプの規制
ブレード86を用いた。現像スリーブ、電極部への各印加
電圧は表1中に記載した。
【0103】
【表1】
【0104】
【表2】
【0105】キャリア: キャリアNo.1(実施例1〜2及び比較例1〜2) 磁化の強さ25emu/gの球形フェライト粒子に、メチル
メタクリレート/スチレン共重合樹脂を表面被覆して得
られた体積平均粒径dcが45μm、密度5.2g/cm3
【0106】トナー(共通):スチレン-アクリル樹脂
(三洋化成製ハイマーup110)100重量部、カラー顔料
10重量部、ニグロシン1重量部を、溶融・混練した後、
粉砕・分級して、体積平均粒径dt8.5μmのイエロー、
マゼンタ、シアン、黒の各トナーを得た。この各トナー
に微粒子を表3に示したように添加したものを用いた。
密度は1.1g/cm3であった。
【0107】
【表3】
【0108】現像剤:表3に示した添加微粒子の組み合
わせで、トナーの外添剤処理を行い、上記キャリアとト
ナーを、トナー濃度4%で混合した現像剤を用いたトナ
ーの帯電、現像剤の搬送量は表2中に示した。
【0109】現像装置:これらの現像プロセス、キャリ
ア、トナーを用い、表1中に示した条件で、5万枚のフ
ルカラー画像記録を行った。実施例1,2では、制御電
極へのトナー/キャリア融着が起こらず、搬送不良の無
い、濃度、解像度の高い画像が安定して得られたが、比
較例1,2では1000コピー程度から制御電極へのトナー
/キャリア融着が始まり、それらが増大していった結
果、2000コピーから搬送不良が発生し、画像に白スジが
生じた。
【0110】
【発明の効果】以上説明したような構成により本発明の
現像装置は、 a)平均粒径が30μm以下のキャリアや平均粒径が10μm
以下のトナーを用いても支障なく、像形成体上にトナー
像を重ねて形成した多色像を一括して転写材上に転写し
てカラー画像を得る画像形成装置に用いて、安定した高
い現像性と階調性を得ることができる。
【0111】b)現像域又は現像域上流部に絶縁部材の
上に線状の電極部とひさし部材を配設した制御電極を設
け、トナー、キャリア、添加微粒子の各体積平均粒径を
所定範囲に設定することによって、制御電極板にトナー
が融着することなく、解像度、現像性が高く、白スジや
画像ヌケ等の欠陥のない高画質な画像を長期にわたり安
定して得られる二成分非接触現像装置が提供することが
できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置を備えたカラー画像形成装置
の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の現像装置の一実施例を示す概略断面図
である。
【図3】制御電極の一例を示す斜視図及び断面図であ
る。
【図4】制御電極の他の例を示す断面図である。
【図5】制御電極の絶縁部材及び電極部の他の形態を示
す断面図である。
【図6】制御電極の各部と現像スリーブの幅の関係を示
す平面図である。
【図7】DTの好適領域を示すグラフである。
【符号の説明】
1 感光体ベルト(像形成体) 6 スコロトロン帯電器 7 レーザ書込み装置 8,8A,8B,8C,8D 現像装置 81 現像スリーブ(現像剤搬送体) 82 磁石体 82a 主磁極 83 絶縁部材 84 制御電極 84a 電極部 84c,84d ひさし部材 86 規制ブレード A 現像域 D 現像剤 E1,E3 直流バイアス電源 E2 交流バイアス電源
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/09 G03G 9/10 (72)発明者 野守 弘之 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像形成体に対向する現像剤搬送体の現像
    域又は現像域よりも上流部に、現像剤層に当接した絶縁
    部材によって支持された電圧印加可能な電極部を配設し
    てなる制御電極を有する現像装置において、前記現像剤
    は少なくとも体積平均粒径dt(μm)のトナー、体積平
    均粒径dc(μm)のキャリア、及び次式の条件を満たす
    体積平均粒径da(μm)の微粒子から成ることを特徴と
    する現像装置。 [(dt+dc)/1000]<da<[(dt+dc)/50]
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005017871A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Ricoh Co Ltd 現像装置及び画像形成装置

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