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JPH0895387A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

Info

Publication number
JPH0895387A
JPH0895387A JP6233439A JP23343994A JPH0895387A JP H0895387 A JPH0895387 A JP H0895387A JP 6233439 A JP6233439 A JP 6233439A JP 23343994 A JP23343994 A JP 23343994A JP H0895387 A JPH0895387 A JP H0895387A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
developing
developer
control electrode
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6233439A
Other languages
English (en)
Inventor
Isao Endo
勇雄 遠藤
Toru Komatsu
小松  徹
Hiroyuki Nomori
弘之 野守
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP6233439A priority Critical patent/JPH0895387A/ja
Publication of JPH0895387A publication Critical patent/JPH0895387A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)
  • Developing For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御電極にトナー、キャリアが付着せず、解
像度と現像性の高い画像を安定して得ることのできる非
接触現像装置を提供する。 【構成】 現像スリーブ81によって、現像剤Dを現像域
Aに搬送し、現像スリーブ81の現像域A又は現像域Aよ
りも上流部に、現像剤D層に当接した絶縁部材83に固定
された電圧印加可能な電極部84aを配設してなる制御電
極84を有する非接触の現像装置において、制御電極84の
少なくとも感光体ベルト1側の面を界面活性剤及び/又
はシロキサンを含有した材料によって被覆することを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真式複写装置等
の画像形成装置において、1成分又は2成分の現像剤を
用いて静電潜像を非接触現像する現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真式複写装置等に用いられ
る現像装置の一つとして、非磁性トナーからなる1成分
現像剤を用いた現像装置がある。この現像装置は、表面
を粗面にして回転可能に支持された円筒状の現像剤搬送
体である現像スリーブを有し、この現像スリーブ表面に
トナー粒子を保持し現像域に搬送して現像を行うもの、
像形成体面と非接触で現像する非接触現像にも用いられ
る。
【0003】また、1成分現像法に対して、磁性キャリ
アと非磁性トナーからなる2成分現像剤を用いた2成分
現像法も多く用いられている。
【0004】いずれの現像法も、平均粒径が10μm前後
の非磁性トナー粒子からなる現像剤が用いられているた
め、繊細な線や点或いは濃淡差等を再現する高画質画像
が得られにくいという問題がある。こうした高画質を得
るためには、トナー粒子をより微粒子にすることが必須
であると考えられる。
【0005】しかし、トナー粒子を平均粒径10μm以下
の微粒子にすると、現像時のクーロン力に対して相対
的にファンデルワールス力の影響が大きくなるため、像
形成体・トナー間の付着力が強くなり像背景の地部分に
もトナー粒子が付着するいわゆるカブリが生ずるように
なり、現像剤搬送体への直流バイアス電圧印加によって
もカブリを防ぐことが困難となる。トナー粒子のキャ
リア被覆率が高くなるため帯電制御が困難となる。また
トナーの凝集も起こり易くなる。2成分現像法におい
ては、トナーのキャリア被覆率が高くなるため、さらに
帯電制御が困難となる。キャリア被覆率を低下させる
ため、キャリア粒子を微粒子化していくと、キャリア粒
子も像形成体の静電像部分に付着するようになる。この
原因としては、磁気バイアスの力が低下して、キャリア
粒子がトナー粒子と共に像形成体側に付着するためと考
えられる。また、バイアス電圧が大きくなると、像背景
の地部分にもキャリア粒子が付着するようになる。
【0006】トナー及びキャリアの微粒子化には、上述
のような副作用の方が目立って、鮮明な画像が得られな
いという問題があるため、実際にトナー粒子及びキャリ
ア粒子を微粒子化することは実際に用いるのが困難であ
った。
【0007】上記問題を解決する方法として、現像域上
流部に電極を有する板状部材である制御電極板を現像剤
搬送体に当接させ、前記電極と前記現像剤搬送体、前記
現像剤搬送体と像形成体との間に、前者の方が強くなる
ような振動電界を形成し、現像剤中のトナーをクラウド
化して現像を行う制御電極法が、特開平5-346736号公
報、特開平6-175485号公報に記載されている。
【0008】また、キャリア粒子を用いない1成分現像
剤についても同様な制御電極法の提案がなされ、小粒径
トナーに適した1成分トナークラウド現像方法が、特開
平6-175485号公報に記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来方法
では、摩擦帯電によって前記制御電極板が帯電しトナー
やキャリアが制御電極板の像形成体側の面に静電的に付
着するという問題が生じる。
【0010】現像装置は、現像剤搬送体の移動に伴う振
動、画像形成装置全体の振動等によって振動しているこ
とが多い。そのためそこに取り付けられた制御電極板も
振動し、機内の空気との摩擦帯電により帯電する。ま
た、メンテナンス時の現像装置の出し入れ時に、機内の
他の部材と摩擦されることでさらに帯電量が大となる。
【0011】こうして付与された電荷の蓄積によって、
トナー又はキャリアは、制御電極板上に静電的に付着し
易くなる。特にトナーは現像空間内にクラウド状になっ
て浮遊しているために付着する確率が高い。
【0012】これらの制御電極板上に付着堆積したトナ
ーやキャリアは、像形成体上の非画像部分や、電界の強
い潜像のエッジ部分に付着し、画質低下の原因となる。
【0013】本発明は、前記制御電極法の問題点を解決
し、制御電極板にトナーやキャリアが付着することな
く、解像度、現像性が高い高画質の画像を、安定して得
られる非接触の現像装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的は、像形成体に
対向する現像剤搬送体の現像域又は現像域よりも上流部
に、現像剤層に当接した絶縁部材によって支持された電
圧印加可能な電極部を配設してなる制御電極を有する現
像装置において、前記制御電極の少なくとも像形成体側
の面が、界面活性剤を含有する材料によって被覆されて
いることを特徴とする現像装置によって達成される。
(第1発明) また、像形成体に対向する現像剤搬送体の現像域又は現
像域よりも上流部に、現像剤層に当接した絶縁部材によ
って支持された電圧印加可能な電極部を配設してなる制
御電極を有する現像装置において、前記制御電極の少な
くとも像形成体側の面が、シロキサン結合を有する化合
物を含有する材料によって被覆されていることを特徴と
する現像装置によっても達成される。(第2発明)
【0015】
【実施例】図2は本発明の現像装置を好適な現像手段と
して備えたカラー画像形成装置の一例を示す概略構成図
である。
【0016】図2において、1は光導電体を塗布あるい
は蒸着した可撓性のベルトからなるベルト状の像形成体
である感光体ベルトで、この感光体ベルト1は回動ロー
ラ2および3の間に架設されていて回動ローラ2の駆動
により時計方向に搬送される。
【0017】4は前記感光体ベルト1に内接するよう装
置本体に固定したガイド部材で、前記感光体ベルト1は
テンションローラ5の作用によって緊張状態とされるこ
とによりその内周面を前記ガイド部材4に摺擦させる。
【0018】6は帯電手段たるスコロトロン帯電器、7
は像露光手段たるレーザビームを用いたレーザ書込み装
置、8Aないし8Dはそれぞれ特定色の現像剤を収容し
た複数の現像手段たる本発明の現像装置であって、これ
等の像形成手段は感光体ベルト1の前記ガイド部材4に
接する部分に配設される。
【0019】前記各現像装置8A,8B,8C,8Dは
詳細については後述するが、例えばイエロー,マゼン
タ,シアン,黒色の各現像剤をそれぞれ収容するもので
前記感光体ベルト1と所定の間隙を保つ各現像スリーブ
81を備え、感光体ベルト1上の潜像を非接触の反転現像
法により顕像化する機能を有している。この非接触現像
は接触現像と異なり、感光体ベルト1の移動を妨げない
長所を有する。
【0020】12は転写器、13はクリーニング装置でこの
クリーニング装置13のブレード13aとトナー排出ローラ
13bは画像形成中には感光体ベルト1の表面より離間し
た位置に保たれ画像転写後のクリーニング時のみ図示の
ように感光体ベルト1の表面に圧接される。
【0021】かかるカラー画像形成装置によるカラー画
像形成のプロセスは次のようにして行われる。
【0022】先ず、本実施例による多色像の形成は、次
の像形成システムに従って遂行される。
【0023】(イ)オリジナル画像を撮像素子が走査す
る画像データ入力部でカラー画像データを得る。(ロ)
このデータを画像データ処理部で演算処理して画像デー
タを作成する。(ハ)その画像データは一旦画像メモリ
に格納される。(ニ)次いでこの画像データは記録時取
り出されて記録部である例えば図2のカラー画像形成装
置へ入力される。
【0024】すなわち、前記カラー画像形成装置とは別
体の画像読取装置から出力される色信号である画像デー
タが前記レーザ書込み装置7に入力されると、レーザ書
込み装置7においては図示しない書込み光源である半導
体レーザで発生されたレーザビーム(書込み光)は図示
しないコリメータレンズ及びシリンドリカルレンズを通
過し、駆動モータ71により回転される回転多面鏡74によ
り回転走査され、fθレンズ75とシリンドリカルレンズ7
6を経てその間2個のミラー77,78により光路を曲げら
れて、予めスコロトロンの帯電器6によって一様な電荷
を付与された感光体ベルト1の周面上に投射されて行わ
れる主走査と、感光体ベルト1の移動による副走査によ
ってラスター走査がなされて潜像が形成される。
【0025】一方、走査が開始されるとレーザビームが
図示しないインデックスセンサによって検知され、第1
の色信号により変調されたレーザビームが前記感光体ベ
ルト1の周面上を走査する。従ってレーザビームによる
主走査と感光体ベルト1の搬送による副走査により感光
体ベルト1の周面上に第1の色に対応する潜像が形成さ
れて行く。この潜像は現像手段の内イエロー(Y)のト
ナー(顕像媒体)の装填された現像装置8Aにより現像
されて、ベルト表面にトナー像が形成される。得られた
トナー像はベルト面に保持されたまま感光体ベルト1の
周面より引き離されている清掃手段たるクリーニング装
置13のブレード13a、トナー排出ローラ13bの下を通過
し、次の画像形成サイクルに入る。
【0026】すなわち、前記感光体ベルト1は前記帯電
器6により再び帯電され、次いで第2の色信号が前記レ
ーザ書込み装置7に入力され、前述した第1の色信号の
場合と同様にしてベルト表面への書込みが行われ潜像が
形成される。潜像は第2の色としてマゼンタ(M)のト
ナーを装填した現像装置8Bによって現像される。
【0027】このマゼンタ(M)のトナー像はすでに形
成されている前述のイエロー(Y)のトナー像の存在下
に形成される。
【0028】8Cはシアン(C)のトナーを有する現像
装置で、第1,第2の色と同様にベルト表面にシアン
(C)のトナー像を形成する。
【0029】さらに8Dは黒色のトナーを有する現像装
置であって、前記の色と同様の処理によりベルト表面に
黒色のトナー像を重ね合わせて形成する。これ等各現像
装置8A,8B,8C及び8Dの各現像スリーブ81には
直流あるいはさらに交流のバイアス電圧が印加され、顕
像手段である2成分現像剤による非接触現像が行われ、
基体が接地された感光体ベルト1には非接触で現像が行
われるようになっている。
【0030】かくして感光体ベルト1の周面上に形成さ
れたカラーのトナー画像は、転写部においてトナーと逆
極性の高電圧が印加されて、給紙カセット14より給紙ガ
イド15を経て送られてきた転写材に転写される。
【0031】すなわち、給紙カセット14に収容された転
写材は,給紙ローラ16の回転によって最上層の一枚が搬
出されてタイミングローラ17を介し感光体ベルト1上の
像形成とタイミングを合わせて転写器12へと供給され
る。
【0032】トナー画像の転写を受けた転写材は、前記
回動ローラ2に沿って急に方向転換をする感光体ベルト
1より確実に分離して上方に向かい、定着ローラ18によ
ってトナー画像を溶着固定したのち排紙ローラ19を経て
トレイ20上に排出される。
【0033】一方、転写材への転写を終えた感光体ベル
ト1は,さらに搬送を続けてブレード13aとトナー排出
ローラ13bを圧接状態とした前記クリーニング装置13に
おいて残留したトナーの除去を行いその終了をまって再
び前記ブレード13aを引き離し、それより少し後にトナ
ー排出ローラ13bを引き離し新たな画像形成のプロセス
に入る。
【0034】上記本発明の現像装置を用いるカラー画像
形成装置として、像形成体がベルト状のものについて述
べたが、ドラム状の像形成体を有する画像形成装置につ
いても同様に用いることができる。
【0035】前記現像装置8A〜8Dは同一の構成から
なり、また、前記現像装置は2成分現像剤を収容するも
のと、1成分現像剤を収容するものとの両方の現像装置
を用いることができる。以下2成分現像剤を収容する現
像装置を符号8、1成分現像剤を収容する現像装置を符
号8aで示すことにする。
【0036】図1は本発明の現像装置の一例(2成分現
像剤を収容するもの)を示す概略断面図である。
【0037】図1(a)及び図1(b)は、本発明装置
の一例の概略断面図及び要部拡大断面図、図1(c)は
バイアス電源の他の例を示す図であって、81はアルミニ
ウム等の非磁性材料からなる現像剤搬送体である現像ス
リーブで、図の矢示方向に回転可能である。82は現像ス
リーブ81の内部に固設された複数のN,S磁極を周方向
に有する磁石体で、磁石体82の一つの磁極82aは現像ス
リーブ81と感光体ベルト1との最近接位置の現像域Aの
中に配設されこれを主磁極ということにする。この現像
スリーブ81と磁石体82とで現像剤搬送機能を発揮する。
磁石体82の主磁極82aを含む各磁極は500〜1,500ガウス
の磁束密度に磁化されており、その磁力によって現像ス
リーブ81上に磁性現像剤Dの層すなわち、磁気ブラシを
形成するこの磁気ブラシは現像スリーブ81の回転によっ
て同方向に移動し現像域Aに搬送される。この現像スリ
ーブ81上に形成される磁気ブラシは感光体ベルト1の表
面に接触せず間隙を保つように、現像スリーブ81と規制
ブレード86の間隙及び現像スリーブ81と感光体ベルト1
の間隙を調整される。
【0038】84は現像域Aの上流側に現像剤Dの層に当
接するよう設けた後述する電気的絶縁材よりなる絶縁部
材83上に電圧印加可能な電極部84aと、さらに電極部84
aの上にひさし部材84c又は被覆部材84dを配設してな
る制御電極、電極部84aは金属等の導電性材料からなり
絶縁部材83の先端部上に線状に一体に設けられる。85
A,85Bは現像剤Dを撹拌して成分を均一にする撹拌ス
クリュー、86は磁気ブラシの高さ、量を規制するため設
けられた非磁性体あるいは磁性体からなる現像剤規制手
段である規制ブレード、87は現像域Aを通過した磁気ブ
ラシを現像スリーブ81上から除去するクリーニングブレ
ード、88は現像剤溜まり、89はケーシング、89aは絶縁
部材83の固定部を支持するためケーシング89に設けられ
た支持部、90,90sは制御電極84を支持部89aに固定す
るための押え板と止めネジである。制御電極84の設置位
置は、図1(b)に示すように、現像域A内部又は現像
域Aより現像スリーブ81の回転に対し上流部にすると共
に、現像スリーブ81の回転軸Oを中心にした、現像スリ
ーブ81の感光体ベルト1との最近接位置81aと主磁極82
aとの間の角度をθ1、同じく上記最近接位置81aと制
御電極84の先端部、又はひさし部材84cの先端部との間
の角度をθ4とすると(図1のCは最近接位置81aと現
像スリーブ81の回転軸Oを結ぶ中心線であり、上記角度
の値は最近接位置81aより上流側を正、下流側を負とす
る)、 −10°≦ θ1≦10° (θ1−5°)≦θ4≦(θ1+5°) となるようにするのが、現像域Aでの現像剤Dの穂立ち
を良好にして現像効率を高く維持し、トナーの飛散を防
止する上で好ましい。
【0039】θ1が10°未満、あるいは10°を超すと、
現像域Aでの現像剤Dの穂立ちが悪く現像性が低下す
る。
【0040】θ4が(θ1−5°)より小さいと現像剤Dの
穂立ちした部分を制御電極84が覆い過ぎて現像性が低下
する、またθ4が(θ1+5°)より大きいと現像剤Dの穂
立ちが大きくなり過ぎて、感光体ベルト1の感光体に現
像剤Dが接触し、はき目やキャリア付着が発生し画像乱
れが生じる。
【0041】このように、現像域Aに主磁極82aを配設
し、制御電極84をその近くに配設して現像剤D層を押さ
えるようにすることによって、現像剤Dの穂立ちを適度
にしキャリア付着を起こすことなく、従来技術では不可
能であった現像性の向上を低い現像バイアス電圧印加で
実現することができる。
【0042】制御電極84は現像スリーブ81上に現像剤D
が搬送されると、図8(a),(b)に示すように絶縁
部材83と現像スリーブ81の間に現像剤Dが入り込むため
に若干湾曲して絶縁部材83は現像スリーブ81に対して若
干間隙を有して対峙するか殆ど間隙のない状態、すなわ
ち現像スリーブ81に当接/近接の状態で現像スリーブ81
に対峙するようになる。制御電極84の絶縁部材83が上記
現像スリーブ81に当接/近接する現像スリーブ81の部分
を最近接点ということにし81bで表す。
【0043】以上の実施例において、現像スリーブ81に
は直流バイアス電源E1と交流バイアス電源E2により保
護抵抗R1を介して直流成分に交流成分を重畳したバイ
アス電圧が印加される。また、電極部84aには直流バイ
アス電源E3から保護抵抗R2を介して直流成分のみのバ
イアス電圧が印加される。電極部84aには、現像剤中の
トナーと同極性の直流電圧を印加するのがトナー付着防
止の観点から好ましい。
【0044】また、現像スリーブ81に印加する直流電圧
と、電極部84aに印加する直流電圧が等しい場合は、図
1(c)に示すように、直流バイアス電源E1を共用す
ることができ、装置の繁雑化を避けることができる。
【0045】本発明の現像装置8又は8aでは、以上の
バイアス電圧印加によって、感光体ベルト1と現像スリ
ーブ81との間に形成する交番電界(これを第2の振動電
界ということにする)と共に、制御電極84の電極部84a
と現像スリーブ81との間に第1の振動電界を発生させる
ようにしてある。
【0046】この場合、電極部84aは感光体ベルト1よ
り現像スリーブ81に近接して設けてあるため第1の振動
電界の強さが第2の振動電界の強さより大となる。
【0047】上記第1の振動電界によってその電気力線
に直角の方向に、電極部84a付近に達した現像剤Dのト
ナー粒子を振動させるので、そのトナー粒子をキャリア
から分離飛翔させ、雲霞状のトナークラウドを十分に発
生させることができる。このトナークラウドは第2の振
動電界によって感光体ベルト1上の潜像に向う飛翔を助
けられ均一な現像が行われる。
【0048】この時、交流バイアスは現像スリーブ81の
みに印加されているため、前記第1の振動電界と第2の
振動電界は同位相となり、トナー粒子を第1の振動電界
から第2の振動電界に円滑に移行させる。
【0049】以上の交流成分は波形が正弦波に限らず、
矩形波や三角波等であってもよい。そして周波数も関係
するが、電圧値は高い程現像剤Dの磁気ブラシを振動さ
せるようになって、キャリア粒子からトナー粒子の分離
飛翔が行われ易くなるが、反面、カブリや落雷現象のよ
うな絶縁破壊が発生し易くなる。カブリの発生は直流成
分で防止し、絶縁破壊は、現像スリーブ81の表面を樹脂
や酸化皮膜等により絶縁ないしは半絶縁にコーティング
すること、あるいは現像剤Dのキャリア粒子に後述する
ような絶縁性のキャリア粒子を用いること、等によって
防止することができる。
【0050】この実施例を用いた前記カラー画像形成装
置において、感光体ベルト1の感光体として負に帯電さ
せるOPC感光体を用い反転現像が行われ、感光体が例
えば−850Vに帯電され、画像部最大濃度部の電位を−5
0Vとすると、電極部84aには−750V、現像スリーブ81
には−750Vの直流電圧に交流電圧を重畳したバイアス
電圧が好ましく印加される。ここで、現像スリーブ81に
印加する交流成分のゼロ・ピーク電圧(V0-P)は、図
1中に示した前記像形成体1と現像剤搬送体81の最近接
距離d1(mm)、前記電極部84aの現像スリーブからの
高さd2(mm)、現像剤中のトナー体積平均粒径dt(μ
m)、該トナーの平均帯電量をQ2(μC/g)とした場
合に、20・Q2・dt・d1>V0-P>3・Q2・dt・
2、特に10・Q2・dt・d1>V0-P>5・Q2・dt・
2の範囲であることが好ましい。ここで該トナーの平
均帯電量Q2は、2cm×5cmの導電性板を直径20mmの現
像ローラに最近接距離0.7mmで対向させ、前記現像ロー
ラに現像剤を供給して200rpmで回転させながら前記現像
ローラにDCとACの重畳電圧(例えばDC;1000V、
AC;750V0-P、AC周波数8kHz)を印加して、前記
導電性板上に現像剤中のトナーを現像し、このトナーが
現像された導電性板をファラデーゲージに接続してトナ
ーを窒素ガスによって吹き飛ばし、このとき飛ばされた
トナーの電荷量と重量とを測定することにより得られる
値である。又、d2は、電極部84aの現像スリーブ81か
らの高さ(mm)で、現像スリーブ、像形成体への放電防
止、現像性確保の点から、(0.2〜0.6)d1が好まし
い。又、印加される交流成分の周波数は100Hz〜20kHz、
特に1kHz〜10kHzであることが好ましい。
【0051】図7は本発明の現像装置の他の例(非磁性
1成分現像剤を収容するもの)を示す概略断面図及び要
部断面図である。図1に示す装置と同一部分は同一符号
を付してあり、その作用も同一なので詳細な説明は省略
する。
【0052】図において、81はアルミニウム等の非磁性
材料からなる現像剤搬送担体の現像スリーブである。85
Aは現像剤Dを撹拌して成分を均一にする撹拌スクリュ
ー、85Bは現像剤Dを撹拌しながら現像スリーブ81に供
給するファーブラシである。86は規制ブレードで、現像
スリーブ81とトナーを摺擦させてトナーを帯電させるた
め、ウレタンゴム、シリコンゴム等の弾性ゴムからなる
弾性ブレードタイプが好ましい。
【0053】前記現像スリーブ81と感光体ベルト1との
最近接位置と、制御電極84の下流側先端との間の回転中
心Oを中心にした角度をθ4とすると、θ4は −5°≦θ4≦15° であるのが好ましい。θ4が−5°より小さいと、現像域
Aを覆い過ぎて現像性が低下し、θ4が15°より大きい
と、現像域Aより離れ過ぎて、発生したトナークラウド
が現像域Aまで十分に移行せず、現像性が低下する。
【0054】1成分現像剤Dを用いるこの実施例では現
像スリーブ81の表面をトナーの帯電性に応じて、後述す
るキャリア被覆材料と同様な材料で被覆するのが好まし
い。
【0055】この実施例においても、図1の装置と同様
にバイアス電圧が現像スリーブ81と電極部84aに印加さ
れる。現像スリーブ81に印加する直流電圧と、電極部84
aに印加する直流電圧が等しい場合は、図1(c)に示
すように、直流バイアス電源E1を共用することがで
き、装置の繁雑化を避けることができる。
【0056】ここで、非磁性1成分現像剤を用いた場合
に、現像スリーブ81に印加する交流成分のゼロ・ピーク
電圧(VO-P)は、図7中に示した、前記像形成体1と
現像剤搬送体81の最近接距離d1(mm)、前記電極部84
aの現像スリーブからの高さd2(mm)、現像剤中のト
ナー体積平均粒径dt(μm)、該トナーの平均帯電量を
1(μC/g)とした場合に、50・Q1・dt・d1>VO-P
>5・Q1・dt・d2、特に40・Q1・dt・d1>VO-P
>10・Q1・dt・d2の範囲であることが好ましい。こ
こで該非磁性1成分トナーの平均帯電量Q1は、2cm×
5cmの導電性板を、前述した規制ブレード86を備え、直
径20mmの現像ローラを有する現像装置(8a)に、最近
接距離0.7mmで対向させ、前記現像ローラに帯電させた
1成分現像剤を供給して200rpmで回転させながら前記現
像ローラDCとACの重畳電圧(例えばDC;1000V、
AC;750VO-P、AC周波数8kHz)を印加して、前記
導電性板上に現像剤中のトナーを現像し、このトナーが
現像された導電性板をファラデーゲージに接続してトナ
ーを窒素ガスによって吹き飛ばし、このとき飛ばされた
トナーの電荷量と重量とを測定することにより得られる
値である。又、d2は、電極部84aの現像スリーブ81か
らの高さ(mm)で、現像スリーブ、像形成体への放電防
止、現像性確保の点から、(0.2〜0.6)d1が好まし
い。又、印加される交流成分の周波数は100Hz〜20kHz、
特に1kHz〜10kHzであることが好ましい。
【0057】図1及び図7に示した現像装置8,8aに
は共通した制御電極84を用いることができる。
【0058】図3は制御電極84の一例を示す斜視図及び
拡大断面図である。図3に示す制御電極84は従来公知の
プリント基板製造方法を用い、絶縁部材83(基板)とし
ては例えば、ポリエステル、ポリイミド、ガラスエポキ
シ、エチレン-4フッ化エチレン共重合体、4フッ化エチ
レン-6フッ化プロピレン共重合体、ポリ4フッ化エチレ
ン、ポリアミドイミド、ポリスルホン、トリアジン樹
脂、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料やガラス
繊維強化樹脂、セラミックス、ガラス、アルミナ等の無
機材料を用いることができる。これらの絶縁部材83に電
解銅箔、焼きなまし電解銅箔、ベリリウム銅箔等を接着
剤によって貼り付け、従来公知のフォトポリマーを用い
たフォトエッチング法、スクリーン印刷によるエッチン
グレジスト構成法により、絶縁部材83上に必要な電極部
84aを形成する。この他、導電性インキを凸版、孔版、
凹版、平版によって電極部84aに対応して印刷する方法
や、金属を蒸着する方法を用いることができる。さらに
電極部84aから不要の放電を防止するために、電極部84
a上に絶縁層である被覆部材84dを形成することが好ま
しく、この被覆部材84dには上記絶縁部材83と同種の材
料を用いることができる。また、被覆部材84dの代わり
に絶縁性インキを塗布する方法も用いることができる。
【0059】図4は制御電極84の他の例を示す断面図
で、絶縁部材83の先端部に図3の制御電極84と同様の方
法により電極部84aを形成し、その電極部84aの上をガ
ラスエポキシ板等の絶縁材よりなるひさし部材84cによ
り被覆し、かつ張り出すように一体に接着してなるもの
である。
【0060】なお、ひさし部材84c、又は被覆部材84d
を除いた制御電極も用いることができるが、図3及び図
4に示す被覆部材84d、又はひさし部材84cを有するも
のが電極部84aの汚れ、像形成体への放電を防止するこ
とができて好ましい。
【0061】電極部84aの全体は、搬送上流部での不要
なトナークラウド発生を防止し、安定した搬送量を得る
ために、図1(b)に示すように、絶縁部材83と現像ス
リーブ81の最近接点81bよりも現像スリーブ81の感光体
ベルト1への最近接位置81a側にのみ配置されるよう形
成させる。電極部84aの周方向長さは、現像スリーブ81
の径や搬送速度にもよるが、0.05〜5mm、特に0.1〜1m
mが好ましい。0.05mm以下では充分なトナークラウドを
発生させることができず、5mm以上ではトナーが振動に
よって帯電し、過剰帯電となるため現像性の低下が生ず
る。
【0062】また、制御電極84の厚さt(図3)は、現
像域Aの感光体ベルト1と現像スリーブ81の最近接距離
をd1としたときに、(1/10,000)d1〜(2/3)d1、特に(1
/1,000)d1〜(1/2)d1が好ましい。(2/3)d1より大きい
と、感光体ベルト1とひさし部材84c,被覆部材84d
(又は電極部84a)との間隙が狭くなるため、ひさし部
材84c、又は被覆部材84d(あるいは電極部84a)が像
形成体1の表面に接触しやすくなり、画像乱れが発生し
やすくなる。反対に(1/10,000)d1以下では現像スリー
ブ81からの電流が流れ込みやすくなり、電圧降下が発生
し現像性の低下が起こる。
【0063】電極部84aの幅(現像スリーブ81の軸方向
の長さ)をW3、現像スリーブ81上の現像領域の幅(現
像剤D層の幅)をW4とすると、図6に示すように、W3
>W4として、電極部84aに直流電圧E3を印加するター
ミナル部84bも、現像領域の幅W4 より外側になる部分
に設け、不要なトナークラウドの発生を防止する。
【0064】さらに、現像スリーブ81の表面粗さRz
1(μm)と絶縁部材83の現像スリーブ81に対向する面の
粗さRz2(μm)は、Rz2≧Rz1になると、現像スリー
ブ81上に搬送される現像剤が絶縁部材83に搬送を阻害さ
れて、現像域Aへのトナー搬送量が低下し画像濃度低下
を起こす。Rz1は0.2μm〜20μmの範囲、Rz2は0.02μm
〜5.0μmの範囲にあるのが、良好な搬送性と、画像乱れ
のない、高い濃度の画像を得るのに好ましい。なお、表
面粗さRzは JIS B 0601に準じ、ミツトヨ製Surftest-40
2を用いて、基準長さ25mmで測定を行った。
【0065】以上のように構成された現像装置8,8a
の制御電極84は、少なくとも像形成体である感光体ベル
ト1側の面に、図5に示すように界面活性剤を含有する
材料からなる被覆84e、又はシロキサン結合を有する化
合物を含有する材料、或いは界面活性剤とシロキサン結
合を有する化合物の両者を含有する材料である被覆84e
によって被覆する。
【0066】界面活性剤としては次のものが用いられ
る。
【0067】アニオン性界面活性剤 カルボン酸、脂肪族スルフォン酸塩、高級アルコール硫
酸エステル、高級アルコールエチレンオキサイド付加硫
酸エステル、高級アルコールリン酸エステル、高級アル
コールエチレンオキサイド付加リン酸エステル等 カチオン性界面活性剤 第4級アンモニウム塩形カチオン性活性剤等 両性界面活性剤 ペダイン型両性活性剤等 非イオン性界面活性剤 エチレンオキサイド高級アルコールエーテル、ポリエチ
レングリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸
エステル、アクリル酸エステル等 以上の界面活性剤を、水又はアルコール等の溶媒に分散
・溶解させて、制御電極84の少なくとも像形成体側の面
上に塗布して乾燥させる。この際熱を加えて又、同時に
不溶化処理を行うこともできる。
【0068】シロキサン結合を有する化合物を含有する
被覆は例えば次のようにして行う。4塩化ケイ素を、1
価アルコール類、エステル類を適量配合したもので溶解
し、これを制御電極84の少なくとも感光体ベルト1側の
面に塗布する。
【0069】これらの界面活性剤やシロキサンの薄膜の
形成は電極部84a上に直接行うのではなく、電極部84a
を電気絶縁性の被覆部材84dやひさし部材84cで被覆し
た後、その上から上記薄膜を形成するのが好ましい。
【0070】又これらの塗布方法は、ここに記載した方
法に限らず、例えば、ポリマー溶液中に界面活性剤シロ
キサン含有化合物を添加してこれを塗布して制御電極上
に薄膜を形成する方法等を用いられることは言うまでも
ない。又これらの界面活性剤、シロキサン結合を含む化
合物を、前述した制御電極84のひさし部材84c、被覆部
材84dの内部に内添させることも可能である。これらの
方法によって、制御電極84の少なくとも像形成体側の面
の帯電性を低下させることができ、トナー、キャリアの
付着を防止し、画像汚れを長期に亘って防ぐことができ
る。
【0071】本発明の現像装置は、以上述べたように1
成分現像剤又は2成分現像剤を像形成体である感光体ベ
ルト1に対して非接触に保ち、第1及び第2の振動電界
によってトナークラウドを発生させ、感光体ベルト1へ
の分離飛翔を向上させ、静電像への選択吸着性を向上さ
せて、キャリア粒子の感光体ベルト1への付着を防止
し、従ってトナー粒子やキャリア粒子に微粒子のものを
用いることを可能にして、高画質画像の現像が行われる
ようにしたものであるが、2成分現像法においては次の
ようなキャリア粒子とトナー粒子からなる現像剤Dを用
いることが好ましい。
【0072】一般に磁性キャリア粒子は平均粒径が大き
いと、現像スリーブ81上に形成される磁気ブラシの穂の
状態が粗くなるために、電界により振動を与えながら静
電潜像を現像しても、トナー像にムラが現れ易く、穂に
おけるトナー濃度が低くなるので高濃度の現像が行われ
ない等の問題点がある。この問題点を解消するには、磁
性キャリア粒子の平均粒径を小さくすればよく、実験の
結果体積平均粒径が10〜60μm、好ましくは20〜50μmで
あると上記問題点は発生しないことが判明した。
【0073】10μm以下であると、キャリアを十分に磁
化させることが困難で、トナー粒子と共に感光体ベルト
1表面に付着するようになったり、飛散し易くなる。
【0074】また、60μm以上になると、キャリアの比
表面積が小さくなるため、トナーを十分に帯電すること
ができない。また、被覆率が高くなるためトナー飛散も
起こり易くなる。
【0075】上記体積平均粒径は、湿式分散機を備えた
レーザ回折式粒度分布測定装置「HEROS」(SYMPATEC社
製)により測定される。先ず、湿式分散機で磁性粒子数
10mgを界面活性剤と共に水50mgに分散させ、次
いで超音波ホモジナイザー(出力150W)で発熱による
再凝集が起こらぬよう注意しながら、1〜10分間分散す
る前処理を行った後に測定した値である。
【0076】キャリアの磁化の強さ(最大磁化)は、5
〜60emu/g、好ましくは10〜40emu/gである。この強
さは現像スリーブ81上の磁束密度にもよるが、現像スリ
ーブ81の一般的な磁束密度が500〜1,200ガウスにおいて
は、5emu/g未満では磁気的な束縛力が働かずキャリ
ア飛散の原因となる。また、60emu/gを超えるとキャ
リアの穂立ちが高くなり過ぎ、感光体ベルト1と非接触
状態を保つことが困難になる。
【0077】キャリアの磁化の強さは、キャリア粒子を
0.25cm×3cm2の試料セルにタッピングしながら充填し
た後、試料をピックアップコイルに付けて磁化器にセッ
トし、直流磁化特性自動記録装置「TYPE3227」(横河北
辰電機社製)を用いてX−Yレコーダにヒステリシスカ
ーブを描かせることにより得られる。
【0078】このような磁性キャリアは、磁性体として
従来の磁性キャリアにおけると同様の、鉄,クロム,ニ
ッケル,コバルト等の金属、あるいはそれらの化合物や
合金、例えば、四三酸化鉄,γ-酸化第二鉄,二酸化ク
ロム,酸化マンガン,フェライト,マンガン-銅系合
金、といった強磁性体の球形化された粒子、又はそれら
の球形磁性体粒子の表面をスチレン系樹脂,ビニル系樹
脂,エチル系樹脂,ロジン変性樹脂,アクリル系樹脂,
ポリアミド樹脂,エポキシ系樹脂,ポリエステル系樹
脂,シリコン系樹脂、フッ素系樹脂等の単独、又は共重
合体で球形に被覆することで得られる。
【0079】また、これらの樹脂の中に、磁性体微粒子
を分散して含有させた、いわゆる樹脂分散型キャリアも
用いることができる。この場合、キャリアの形状が不定
形となるために、比表面積が増大し、現像に必要な充分
なトナー量を、より低い表面被覆率で得ることができ、
トナー飛散が起こりにくく、現像安定性の面から好まし
い。
【0080】キャリア密度は磁性体含有量にもよるが、
概ね1.8〜7g/cm3、好ましくは2〜6g/cm3である
のが良好である。1.8g/cm3より小さいと現像スリーブ
81の回転によりキャリアが飛散し易くなる。7g/cm3
より大きくなると、トナーへのストレスが大きくなり現
像剤Dの耐久性が低下する。
【0081】密度の測定は、乾式密度計アキュピック13
30(Micromeritics社製)を用いて行った。
【0082】次に、トナー粒子について説明する。一般
にトナー粒子は、平均粒径が小さくなると、定性的に粒
径の二乗に比例して帯電量が減少し、相対的にファンデ
ルワールス力のような付着力が大きくなって、飛散し易
くなり、カブリが発生し易くなる一方、磁気ブラシのキ
ャリア粒子から離れにくくなったりする。そして、従来
の磁気ブラシ現像方法では、平均粒径が10μm以下にな
ると、このような問題が顕著に現れるようになる。その
点を本発明の現像装置では磁気ブラシによる現像を二重
の振動電界下で行うことで解消するようにしている。
【0083】トナーの体積平均粒径が大きくなると、既
に触れているように、画像の荒れが目立つようになる。
平均粒径10μm以下の微粒子化したトナーを用いると、解
像力は格段に向上して、濃淡差も忠実に再現した鮮明な
高画質画像を与えるようになる。体積平均粒径が20μm
以上では、画質の低下を生じ、1μm以下になると摩擦
によるキャリアへの付着(トナースペント)やキャリア
被覆率が高くなるため、帯電不良、飛散等が起こり易く
なる。
【0084】以上の理由からトナーの粒径は体積平均粒
径が1〜20μm、好ましくは3〜10μmである。
【0085】ここで、平均粒径に用いた体積平均粒径は
コールターカウンターTA-II型(アパーチャー100μ
m、コールター社製)で測定された。
【0086】また、トナー粒子が電界に追随するため
に、トナー粒子の帯電量の絶対値は2成分現像剤におい
ては1〜3μC/gより大きいこと好ましくは3〜50μC
/gであることが現像性確保、カブリや飛散防止の観点
から望ましい。特に粒径の小さい場合は高い帯電量が必
要である。
【0087】ここで2成分現像剤中のトナーの平均帯電
量Q2は、2cm×5cmの導電性板を直径20mmの現像ロー
ラに最近接距離0.7mmで対向させ、前記現像ローラに現
像剤を供給して200rpmで回転させながら前記現像ローラ
にDCとACの重畳電圧(例えばDC;1000V、AC;
750VO-P、AC周波数8kHz)を印加して、前記導電性
板上に現像剤中のトナーを現像し、このトナーが現像さ
れた導電性板をファラデーゲージに接続してトナーを窒
素ガスによって吹き飛ばし、このとき飛ばされたトナー
の電荷量と重量とを測定することにより得られる値であ
る。
【0088】このようなトナーとしては、スチレン系樹
脂,ビニル系樹脂,エチル系樹脂,ロジン変性樹脂,ア
クリル系樹脂,ポリアミド樹脂,エポキシ樹脂,ポリエ
ステル樹脂や、これらのスチレン-アクリル系樹脂等の
共重合体樹脂又は混合した樹脂等のバインダー樹脂にカ
ラー顔料等の着色成分や、必要に応じて帯電制御剤、ワ
ックス等の離型剤等を加えて、従来公知の粉砕造粒法,
懸濁重合法,乳化重合法等のトナー製造方法で得られ
る。すなわち、従来のトナーにおける球形や不定形の非
磁性又は磁性のトナー粒子を平均粒径選別手段によって
選別したトナーを用いることができる。
【0089】以上を纏めると、本発明の現像装置におい
て、好ましいトナー粒子は、キャリア粒子について述べ
たような樹脂及びさらには磁性体の微粒子を用い、それ
にカーボン等の着色成分や必要に応じて帯電制御剤等を
加えて、従来公知のトナー粒子製造方法と同様の方法に
よって作ることができる体積平均粒径が20μm以下、特
に好ましくは3〜10μmの粒子からなるものである。
【0090】本発明の現像装置には、以上述べたような
球状のキャリア粒子とトナー粒子とが従来の2成分現像
剤におけると同様の割合で混合した現像剤が好ましく用
いられるが、キャリアとして、一般のコーティングキャ
リア(密度5〜8g/cm3)を使用した場合、現像剤中
のトナー濃度は2〜30重量%,好ましくは5〜20重量%
である。
【0091】2重量%より小であると、現像に必要なト
ナー数が確保できなく、被覆率が低下するため帯電過
剰、現像性低下を招く。
【0092】30重量%より大であると、被覆率が大とな
り、帯電不良、トナー飛散が起こり易くなる。
【0093】ただし、現像剤中のキャリアとして前述し
たような密度の比較的軽い(2〜4g/cm3)樹脂分散
型キャリアを用いた場合の現像剤中のトナー濃度は、一
般の樹脂被覆キャリアを用いる場合よりもやや高く、5
〜40重量%、好ましくは10〜30重量%とするのがよい。
【0094】1成分現像剤Dの場合は上記トナーに、コ
ロイダルシリカ等の流動化剤を添加してそのまま現像剤
Dとして用いることができる。
【0095】1成分現像剤の帯電量は絶対値で1〜30μ
C/g、特に1〜20μC/gにするのが、現像性確保、カ
ブリ・飛散防止の観点から好ましい。
【0096】ここで該非磁性1成分トナーの平均帯電量
1は、2cm×5cmの導電性板を、前述した規制ブレー
ド86を備え、直径20mmの現像ローラを有する現像装置
(8a)に、最近接距離0.7mmで対向させ、前記現像ロ
ーラに帯電させた1成分現像剤を供給して200rpmで回転
させながら前記現像ローラにDCとACの重畳電圧(例
えばDC;1000V、AC;750VO-P、AC周波数8kH
z)を印加して、前記導電性板上に現像剤中のトナーを
現像し、このトナーが現像された導電性板をファラデー
ゲージに接続してトナーを窒素ガスによって吹き飛ば
し、このとき飛ばされたトナーの電荷量と重量とを測定
することにより得られる値である。
【0097】(実施例)以上説明した図1又は図7を備
えた図2に示した装置に、感光体ベルト1の感光体とし
て負に帯電させるOPC感光体を用い反転現像を行っ
た。
【0098】この実験のために用いられた装置に備えら
れる制御電極84は下記のものが用意された。
【0099】・制御電極A 制御電極84の絶縁部材83に厚さ0.1mmのガラスエポキシ
板を用い、電極部84aは周方向の幅0.5mm、厚さ0.02mm
に電解銅箔を用いてエッチング法により、先端部から0.
3mm後退した位置に形成し、その上に上記絶縁部材83と
同じ厚さ0.1mmのガラスエポキシ板の被覆部材84dを取
り付けた制御電極84とし、界面活性剤又はシロキサン結
合を有する化合物による被覆84eは行わなかった。なお
絶縁部材83の現像剤搬送体側の面の表面粗さRz2は0.08
μmであった。
【0100】・制御電極B 制御電極Aの像形成体側の面に、セチル硫酸エステルナ
トリウム塩のエタノール溶液を塗布・乾燥して被覆84e
を行った。
【0101】・制御電極C 制御電極Aの像形成体側の面に、ラウリルトリメチルア
ンモニウムクロライドのエタノール溶液を塗布・乾燥し
て被覆84eを行った。
【0102】・制御電極D 制御電極Aの像形成体側の面に、ラウリルジメチルベダ
インのエタノール溶液を塗布・乾燥して被覆84eを行っ
た。
【0103】・制御電極E 制御電極Aの像形成体側の面に、ラウリル酸モノグリセ
ライドのエタノール溶液を塗布・乾燥して被覆84eを行
った。
【0104】・制御電極F 制御電極Aの像形成体側の面に、4塩化ケイ素のアルコ
ール溶液(商品名:コルコートN-103、コルコート株式
会社)を塗布・乾燥して被覆84eを行った。
【0105】(2成分現像剤使用の現像装置についての
実験)現像装置として図1に示したものを用い、図2に
示したカラー画像形成装置を用いて画像形成を行った。
感光体ベルト1はOPC感光体で、その周速は180mm/s
ec、感光体ベルト1上に形成された静電潜像の最高電位
−850V(非画像部電位)、最低電位−50V(画像部電
位)、現像スリーブ81の外径20mm、該現像スリーブの回
転数390rpm、現像スリーブの表面粗さRz1=1.2μm、現
像スリーブ内の磁石の強さ700ガウス、d1=0.5mm、d2
=0.25mm、θ1=+1°、θ4=+2°、制御電極84は前
述したものを表1に示したように用いた。
【0106】2成分現像剤には、キャリアとして、磁化
の強さ25emu/gの球形フェライト粒子に、メチルメタ
クリレート/スチレン共重合体樹脂を表面被覆して得た
球形キャリアを用いた。体積平均粒径は45μm、密度は
5.2g/cm3であった。
【0107】トナーとしては、スチレン-アクリル樹脂1
00重量部、カラー顔料各10重量部を溶融・混練した後、
粉砕・分級して、体積平均粒径8.5μmのイエロー、マゼ
ンタ、シアン、黒の各トナーを得た。この各トナーに流
動化剤としてコロイダルシリカをそれぞれ2重量部添加
したものを用いた。密度は1.1g/cm3であった。
【0108】上記のキャリアとトナーを、トナーが全体
の10重量%となるよう混合したものを用いた。現像剤中
のトナーの平均帯電量Q2は−20.0μC/gであった。又
密度は、乾式密度計アキュピック1330(Micromeritics
社製)を用いて測定した。
【0109】以上の現像剤Dを用いての比較を下記表1
に示す
【0110】
【表1】
【0111】制御電極を備え、表1の像形成条件による
実施例1〜5及び比較例1について、5万枚のフルカラ
ー画像記録をする比較実験を行った。その結果は表1に
示す通りで、実施例1〜5では、制御電極上へのキャリ
ア付着、トナー付着が共に起こらず、画像の汚れのな
い、階調性に優れ、濃度、解像度の高い画像が安定して
得られたが、比較例1では1,000枚程度記録した後、制
御電極84上へのトナー付着及びキャリア付着が始まり、
それらが次第に堆積して画像汚れが発生した。
【0112】(1成分現像剤使用の現像装置についての
実験)現像装置として図7に示したものを用い、図2に
示したカラー画像形成装置を用いて画像形成を行った。
感光体ベルト1はOPC感光体で、その周速は180mm/s
ec、感光体ベルト1上に形成された静電潜像の最高電位
−850V(非画像部電位)、最低電位−50V(画像部電
位)、現像スリーブ81の外径20mm、該現像スリーブの回
転数260rpm、現像スリーブの表面はスチレン-アクリル
系樹脂によりコーティングされ、その表面粗さRz1は2.
7μmである。現像剤規制ブレード86はウレタンゴムより
なる弾性ブレードを用いた。又、d1=0.5mm、d2=0.2
5mm、θ4=+2°、制御電極84は前述したものを表2に
示したように用いた。
【0113】1成分現像剤のトナーとして、スチレン-
アクリル樹脂100重量部、カラー顔料各10重量部、ニグ
ロシン1重量部を溶融・混練した後、粉砕・分級して、
体積平均粒径8.5μmのイエロー、マゼンタ、シアン、黒
の各トナーを得た。この各トナーに流動化剤としてコロ
イダルシリカをそれぞれ2重量部添加したものを用い
た。密度は1.1g/cm3であった。なお、現像剤中のトナ
ー平均帯電量Q1は−5.7μC/gであった。
【0114】以上の現像剤Dを用いての比較を下記表2
に示す
【0115】
【表2】
【0116】制御電極を備え、表2の像形成条件による
実施例6〜10及び比較例2について、5万枚のフルカラ
ー画像記録をする比較実験を行った。その結は表1に示
す通りで、実施例6〜10では、制御電極上へのトナー付
着が起こらず、画像の汚れのない、階調性に優れ、濃
度、解像度の高い画像が安定して得られたが、比較例2
では500枚程度記録した後、制御電極84上へのトナー付
着が始まり、それが次第に堆積して画像汚れが発生し
た。
【0117】
【発明の効果】以上説明したように、制御電極を有する
現像装置において、制御電極の少なくとも像形成体側の
面が、界面活性剤を含有する材料によって被覆され、或
いはまた制御電極の少なくとも像形成体側の面がシロキ
サン結合を有する化合物を含有する材料によって被覆さ
れるよう構成することによって、制御電極の摩擦帯電を
防止し、トナーやキャリアの付着を防止し、画像汚れの
ない解像度と現像性の高い画像を安定して得ることので
きる優れた非接触現像を行う現像装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置の一例を示す概略断面図、拡
大断面図及びバイアス電源の他の例を示す図である。
【図2】本発明の現像装置を備えたカラー画像形成装置
の一例を示す概略構成図である。
【図3】制御電極の一例を示す斜視図及び拡大断面図で
ある。
【図4】制御電極の他の例を示す斜視図及び拡大断面図
である。
【図5】本発明の薄膜を被覆した制御電極を示す断面図
である。
【図6】制御電極の各部と現像スリーブの幅の関係を示
す平面図である。
【図7】現像装置の他の例を示す概略断面図及び拡大断
面図である。
【図8】制御電極の設置状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 感光体ベルト(像形成体) 6 スコロトロン帯電器 7 レーザ書込み装置 8,8a,8A,8B,8C,8D 現像装置 81 現像スリーブ(現像剤搬送体) 82 磁石体 82a 主磁極 83 絶縁部材 84 制御電極 84a 電極部 84c ひさし部材 84d 被覆部材 84e 被覆 86 規制ブレード A 現像域 D 現像剤 E1,E3 直流バイアス電源 E2 交流バイアス電源

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像形成体に対向する現像剤搬送体の現像
    域又は現像域よりも上流部に、現像剤層に当接した絶縁
    部材によって支持された電圧印加可能な電極部を配設し
    てなる制御電極を有する現像装置において、前記制御電
    極の少なくとも像形成体側の面が、界面活性剤を含有す
    る材料によって被覆されていることを特徴とする現像装
    置。
  2. 【請求項2】 像形成体に対向する現像剤搬送体の現像
    域又は現像域よりも上流部に、現像剤層に当接した絶縁
    部材によって支持された電圧印加可能な電極部を配設し
    てなる制御電極を有する現像装置において、前記制御電
    極の少なくとも像形成体側の面が、シロキサン結合を有
    する化合物を含有する材料によって被覆されていること
    を特徴とする現像装置。
JP6233439A 1994-09-28 1994-09-28 現像装置 Pending JPH0895387A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020056950A (ja) * 2018-10-03 2020-04-09 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 現像装置およびそれを備えた画像形成装置

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