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JPH079219Y2 - ブレ−キ機構 - Google Patents

ブレ−キ機構

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Publication number
JPH079219Y2
JPH079219Y2 JP8335786U JP8335786U JPH079219Y2 JP H079219 Y2 JPH079219 Y2 JP H079219Y2 JP 8335786 U JP8335786 U JP 8335786U JP 8335786 U JP8335786 U JP 8335786U JP H079219 Y2 JPH079219 Y2 JP H079219Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
toothed
rubber ring
reel
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP8335786U
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English (en)
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JPS62195239U (ja
Inventor
昭雄 伊藤
Original Assignee
株式会社三協精機製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社三協精機製作所 filed Critical 株式会社三協精機製作所
Priority to JP8335786U priority Critical patent/JPH079219Y2/ja
Publication of JPS62195239U publication Critical patent/JPS62195239U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH079219Y2 publication Critical patent/JPH079219Y2/ja
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、テープレコーダのリール台等に好適なブレー
キ機構の改良に関し、さらに詳しくは、テープの定速度
送り時からの停止または早送り,巻き戻し時からの停止
を行なわせるために必要なブレーキ力をリール軸に一定
の張力をもって嵌挿された歯付ゴムリンクの締付力によ
り発生させうるテープレコーダのリール台等に好適なブ
レーキ機構に関するものである。
[従来の技術] 例えば、テープレコーダのリール台等のブレーキ機能と
しては、早送り,巻き戻しやプレイ状態から停止に切り
換えたときに、できるだけ早く確実に、しかもテープに
異常張力がかかったり、テープが弛んだりしないよう
に、テープ走行を停止させることである。そして、走行
中のテープを弛まないように停止させるには、常に供給
側のリール台に、巻き取り側のリール台より強いブレー
キ力を働かせなければならない。
ここで、テープレコーダのリール台のブレーキ機構に利
用されている従来の技術の例を第8図によって簡単に説
明する。第8図はテープレコーダに利用されているカム
によって差動されるブレーキ機構の一例を示す平面図で
ある。なお、図中第1図乃至第7図と同様の部品及びこ
れらの図中同様の機能を有する部品は同一符号で示し説
明を省略する。
この図において、アシストカム28の外周面には常時圧縮
スプリング29の弾性力によってブレーキレバー11が圧接
されている。また、前記アシストカム28は図示してない
モータによって駆動され定速送り時、早送り,巻き戻し
時,停止時等の各モード毎に指定の位置まで回転される
ようになっている。そして、送り及び巻き戻し時にはア
シストカム28の凸部がブレーキレバー11と当接してブレ
ーキレバー11を圧縮スプリング29に抗して押し上げブレ
ーキシュー30S,30Tとリール台2S,2Tとの係合を解き、停
止時には回転されたアシストカム28の凹部が図に示すよ
うにブレーキレバー11と当接するようになり、ブレーキ
シュー30S,30Tがそれぞれリール台2S,2Tに圧接されブレ
ーキをかけることになる。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、上記各例に示すような構成にあっては、
第8図に示すブレーキ機構においては、ブレーキ力は圧
縮コイルスプリングの力とリール台の半径及びリール台
とゴムの摩擦係数により決定するため、ゴムの劣化によ
る摩擦係数の変化等によりブレーキ力は不安定にならざ
るを得ず、さらに、ブレーキシューと接触するリール台
の外周面は、一般的に、アイドラプーリーによるリール
出し駆動機構の場合にはローレットが刻まれており、ま
た歯車によるリール台駆動機構の場合には当然歯形が刻
まれている。従って、リール台に圧接されるブレーキシ
ューは摩耗が発生しやすいという欠点を有する。さらに
また、アシストカムには常時圧縮スプリングの弾発力が
作用しているためにこの圧縮スプリングの力がアシスト
カムを回転させる駆動力の負荷を増大させ消費電力の増
加をきたす等の欠点を有する。
本考案は上記従来の同種機構に存する欠点を除去するた
めになされたものであり、従って、本考案の第1の目的
は、リール台等ブレーキをかけるものの半径を大にした
りブレーキシューの摩擦部分の接触面積を大にしたりあ
るいはブレーキシューの圧接力を生じさせるスプリング
の弾発力を強めたりすることなしに、大きなブレーキ力
が得られるようにしたブレーキ機構を提供するにある。
さらに、本考案の第2の目的は、ブレーキ力をスプリン
グの弾発力によって発生させず、直接リール軸等ブレー
キをかけるものに嵌挿されたブレーキゴムの締付力によ
り発生させかつ大型にもならずに確実なブレーキ比を有
するブレーキ機構を提供するにある。さらにまた、本考
案の第3の目的は、ブレーキのスリップ機構をリール台
の回転伝達部で行なわせたり別個のリミッタを設けて行
なわせたりせずに、ブレーキゴム自体にスリップ機構を
具備したブレーキ機構を提供するにある。
[問題点を解決するための手段] 上記のような目的を達成するために、本考案によるブレ
ーキ機構は、リール台等の回転体の軸に回転可能に嵌挿
されかつ該軸との接触面をスリップ面とする歯付ゴムリ
ングと該歯付ゴムリングの歯と係合しその回転を係止す
る歯付ブレーキレバーとの係合によって行なわせるよう
にしたものである。すなわち、リール台と一体のリール
軸等ブレーキをかけるものに圧入固定される鍔付スリー
ブの胴部外周に一定の張力で嵌挿された歯付ゴムリング
の歯とブレーキレバーに形成された歯との係合によつて
ブレーキトルクが発生するような手段をとっている。
[作用] 以上のように構成された本考案のブレーキ機構において
は、リール軸に固定された鍔付スリーブに一定の張力を
もつように嵌挿された歯付ゴムリングの歯とブレーキレ
バーに形成された歯との係合によってブレーキがかかる
構成となっているために、ブレーキレバーの歯は自動的
に歯付ゴムリングの歯間に食い込んで非常に大きなブレ
ーキ力を得ることができると同時にブレーキドラムを別
個に配設する必要もなくかつブレーキ力の増大を図るた
めにリール台径を大きくしたり摩擦部分の接触面積を大
きくしたりする必要もなくブレーキ機構の省スペース化
が可能となる。また、ブレーキ力の設定は、従来は圧接
スプリングの力,リール台径,摩擦部分の接触面積,摩
擦係数等の諸要素の複雑な組み合わせによって行なわな
ければならなかったが、本考案によれば歯付ゴムリング
のゴムの張力及び硬度と爪の形状によって対応できるた
め、ブレーキ力の設定並びに調節が容易化できる。しか
も、摩擦部分の接触面に直接リール台外周面を利用して
いないために、リール台外周面の接触部材から摩耗によ
り生成される屑,粉等に起因する性能の劣化を防止する
ことができる。
[考案の実施例] 以下、第1図乃至第7図に示す一実施例によって、本考
案を詳細に説明する。第1図は本考案に係るブレーキ機
構の一実施例を示し、ブレーキが作動されていない常時
の状態を示す平面図、第2図は同上ブレーキが作動され
た状態を示す平面図、第3図は同上歯付ゴムリングを示
す平面図、第4図は同上ブレーキトルク発生機構の一部
断面で示した側面図、第5図は同上食い込み方向のトル
クを発生する場合のスリップ特性を表わすグラフ、第6
図は同上逃げ方向のトルクを発生する場合のブレーキト
ルクを発生する場合のブレーキトルク特性を表わすグラ
フ、第7図は本考案のブレーキ機構をリミッタ機構とし
て応用した例を示す斜視図である。
これらの図において、1Sは供給リール軸、1Tは巻き取り
リール軸であり、2Sは前記供給リール軸1Sに固着された
供給リール台、2Tは前記巻き取りリール軸に固着された
巻き取りリール台である。前記供給リール軸1S及び巻き
取りリール軸1Tは、これら両軸のほぼ中間位置に図中2
点鎖線で示すリールモータ回転軸3に固着されたリール
モータプーリ4の回動に伴いかつアイドラー支柱5に固
着されたアイドルギャー6等を介して、いずれか一方の
リール軸に回転が伝わる。そして、前記の伝達された回
転によって、リール台2S,2Tのいずれかが各モードによ
り回転し、各リール台に巻回されているテープの巻き取
りまたは巻き戻し動作を行なうわけであるがこの機構自
体は従来周知のものと同一であるので詳細な説明は省略
する。
前記供給リール台2S及び巻き取りリール台2Tの各下側
(第1図の紙面に垂直な方向から見た場合)には後に詳
しく説明するブレーキトルク発生機構7S,7Tがそれぞれ
供給リール軸1S,1Tに圧入固定されている。該ブレーキ
トルク発生機構7は第3図に示す外周に爪車状の歯を有
する歯付ゴムリング8と第4図に示す鍔付スリーブ9と
によって構成されているが、歯付ゴムリング8の中央に
形成した嵌合孔の外径d1は鍔付スリーブ9の胴部の外径
d2よりも小さく設定されているから、歯付ゴムリング8
は半径方向に拡張された状態で鍔付スリーブ9の胴部に
嵌挿されることになる。また、この嵌挿の際歯付ゴムリ
ング8と鍔付スリーブ9の胴部の間にはモリブデンまた
はオイル,グリス等の潤滑剤が塗布される。従って、歯
付ゴムリング8は鍔付スリーブ9の胴部に一定の張力を
もって圧接しているとともに潤滑剤の塗布によって一定
のトルク以上がかかった場合にはスリップを発生しやす
いように構成されている。そして、上記のようにして組
付けられたブレーキトルク発生機構7はその構成要素で
ある歯付ゴムリング8の歯の係合する横行によって供給
ブレーキトルク発生機構7Sと巻き取りブレーキトルク発
生機構7Tとにわかれる。すなわち、供給ブレーキトルク
発生機構7Sは反時計方向回転のとき喰い込むような歯の
形状を有する歯付ゴムリング8Sで構成され、巻き取りブ
レーキトルク発生機構7Tは時計方向回転のとき食い込む
ような歯の形状を有する歯付ゴムリング8Tで構成されて
いる。なお、前記鍔付スリーブ9の鍔は該鍔付スリーブ
9に嵌挿された歯付ゴムリング8の脱落を防止するとと
もに、リール台2S,2Tの脱落をも防止する役目を兼ねて
いる。
一方、供給ブレーキトルク発生機構7Sの左方及び巻き取
りブレーキトルク発生機構7Tの右方には供給ブレーキレ
バー軸10S及び巻き取りレバー軸10Tがそれぞれ図示して
ないフレームに植設されており、該供給ブレーキレバー
軸10SにはV字形のブレーキレバー11S,巻き取りブレー
キレバー軸10Tにはほぼ同形のブレーキレバー11Tがそれ
ぞれ回動自在に嵌挿されている。該ブレーキレバー11S,
11Tには各ブレーキレバー軸10S,10Tに嵌挿される部分に
カラー12S,12Tが固着されており、該カラー12S,12Tの他
端にはそれぞれスプリングフック13S,13Tが固着されて
いる。さらに、前記ブレーキレバー11S,11Tのスプリン
グフック13S,13Tと反対側は互いに相手のブレーキトル
ク発生機構と対向して係合するように伸長されかつその
先端にそれぞれ前記ブレーキ発生機構7T,7Sの歯付ゴム
リング8T,8Sの歯形と一方の回転に対し係合可能な噛合
歯14S,14Tを有する歯付杆15S及び15Tを形成している。
また、前記スプリングフック13S,13Tと図示してないフ
レームの側板との間にはそれぞれ引張コイルスプリング
16S,16Tが張設されており、該コイルスプリング16S,16T
により常時ブレーキレバー11Sは供給ブレーキレバー10S
を中心にして反時計方向に、ブレーキレバー11Tは巻き
取りブレーキレバー軸11Tを中心にして時計方向にそれ
ぞれ回動習性が付与されており、それぞれ巻き取りブレ
ーキトルク発生機構7T及び供給ブレーキトルク発生機構
7Sとの係合から解放されている。さらにまた、前記ブレ
ーキレバー11Tは前方に伸長されかつ先端で折曲され、
ソレノイド17のプランジャー18に滑動自在に嵌装された
作動片19を備えている。そして、前記プランジャー18の
先端は鍔20を有し、該鍔20はプランジャー18が吸引され
ていないときはフレームに固着されているストッパー21
と当接して、前記ブレーキレバー11Tの時計方向の回動
範囲を規制している。また、前記ブレーキレバー11Tの
歯付杆15Tの供給リール軸1S寄りにはピン22が植設され
ており、該ピン22はブレーキレバー11Sの歯付杆15Sの側
縁23と当接し、プランジャー18によって時計方向の回動
範囲が規制されている歯付杆15Tを介して歯付杆15Sの反
時計方向の回動範囲を規制するように構成されている。
なお、本考案の実施例においては前記ピン22の位置は供
給リール軸1S寄りに設定されているため、プランジャー
18の作動時に歯付杆15S,15Tがそれぞれ巻き取りブレー
キトルク発生機構7T及び供給ブレーキトルク発生機構7S
と同時に係合できるように、常時歯付杆15Sは歯付杆15T
より後方の位置すなわち巻き取りブレーキトルク発生機
構7Tまでの回転角度が大なるように設定されていること
はいうまでもない。
以上の構成において、第2図乃至第4図を参照して、本
考案の実施例の動作につき説明する。テープの走行中
は、ソレノイド17が励磁されていないためプランジャー
18が吸引されず、従ってブレーキレバー11Tは引張スプ
リング16Tに牽引されて作動片19によってプランジャー1
8の鍔20がストッパー21に当接するまで巻き取りブレー
キレバー軸10Tを中心にして時計方向に回転されてお
り、またブレーキレバー11Sは引張スプリング16Sに索引
されて歯付杆15Sの側縁23がブレーキレバー11Tの歯付杆
15Tのピン22に当接するまで供給ブレーキレバー軸10Sを
中心にして反時計方向に回転されている。すなわち、テ
ープ走行中は、第1図に示すように、ブレーキレバー11
Sの歯付杆15Sの噛合歯14Sは巻き取りブレーキトルク発
生機構7Tの歯付ゴムリング8Tの歯と係合せず、また同様
にブレーキレバー11Tの歯付杆15Tの噛合歯14Tも供給ブ
レーキトルク発生機構7Sの歯付ゴムリング8Sの歯と係合
していない。従って、リール軸1S及び1Tはその回動にお
いてなんらの制動をも受けることなく自由に回動でき
る。
次に、テープの定速度送り時からの停止または早送り,
巻き戻し時からの停止等のテープの走行を停止させる場
合には、各モード毎に図示してないスイッチ等を介して
ソレノイド17を励磁させプランジャー18を第2図矢印方
向に吸引するから、プランジャー18の鍔20によってブレ
ーキレバー11Tの作動片19も矢印方向に押圧される。こ
のように各モードのスイッチの作動毎に動作されるソレ
ノイド17と該ソレノイド17の作動により吸引されるプラ
ンジャー18の動作毎に、ブレーキレバー11Tは引張コイ
ルスプリング16Tに抗して巻き取りブレーキレバー軸10T
を中心にして反時計方向に回転されその歯付杆15Tの噛
合歯14Tが供給ブレーキトルク発生機構7Sの歯付ゴムリ
ング8Sの歯に係合する。また、前記ブレーキレバー11T
の動作に連動してブレーキレバー11Sもピン22によって
引張コイルスプリング16Sに抗して供給ブレーキレバー
軸10Sを中心として時計方向に回転され、その歯付杆15S
の噛合歯14Sが巻き取りブレーキトルク発生機構7Tの歯
付ゴムリング8Tの歯と係合することになる。上記のよう
にしてテープの停止時に各ブレーキレバー11S,11Tは回
転されそれぞれ対向する歯付ゴムリング8T,8Sと係合す
るわけであるが、前述したように歯付ゴムリング8T,8S
の歯の向きが逆方向に設定されているために供給側と巻
き取り側のブレーキトルク発生機構7S,7Tの間にブレー
キ比を持たせることができるわけである。
以下、上記のブレーキ比の発生する動作について説明す
ると、例えばテープを巻き取りリール台2Tに巻き取って
いる場合は巻き取りリール軸1T及び巻き取りブレーキト
ルク発生機構7Tは反時計方向に回転しており、供給リー
ル軸1S及び供給ブレーキトルク発生機構7Sも同時に反時
計方向に回転している。いま、停止の信号により前述し
たように各歯付杆15T,15Sはそれぞれ対向する歯付ゴム
リング8S,8Tに圧接される。そして、この時送り出し側
では歯付杆15Tの噛合歯14Tは歯付ゴムリング8Sに係合し
て8Sの回転を阻止するため、8Sは1Sと一緒には回転せず
供給ブレーキトルク発生機構7Sの鍔付スリーブ9と歯付
ゴムリング8Sの間にスリップトルクが発生する。一方、
巻き取り側では、歯付杆15Sの噛合歯14Sと歯付ゴムリン
グ8Tは逃げ方向に設定されているため、噛合歯14Sは歯
付ゴムリング8Tの歯を乗り上げながら摺接回転し、この
際巻き取り側では前述した鍔付スリーブ9と歯付ゴムリ
ング8Sの間のスリップトルクより小さなブレーキトルク
が得られるわけである。また、テープを供給リール台2S
のほうに巻き取り,巻き戻しの場合も前述した巻き取り
の場合と全く同様にして巻き取り側となる供給リール台
2S側が逃げ方向となり、送り出し側となる巻き取りリー
ル台2T側が喰い方向となって確実なブレーキ比が得られ
ることになる。
さらに、上気したブレーキトルクの大きさは歯付ゴムリ
ング8の硬度及び歯付ゴムリング8の嵌合孔の内径d1
鍔付スリーブ9の胴部の外径d2との関係すなわち歯付ゴ
ムリング8の張率によって決定するわけであるが、係合
した場合のスリップトルクの特性を第5図に、逃げ方向
のブレーキトルクの特性を第6図に示してある。第5図
は鍔付スリーブ9の胴部の外径d2(一定)に対し歯付ゴ
ムリング8の嵌合孔の内径d1を小さくしていったときの
ゴム張率を横軸に(右方がd1が小にとってある)、ブレ
ーキトルクを縦軸にとったグラフであり、このグラフか
らわかるように歯付ゴムリング8の回転を係止した場合
はゴム張率が大きなほうが大なるブレーキトルクが得ら
れる。また、第6図は歯付ゴムリングの形状を一定にし
てそのゴム硬度を高くしていった場合の逃げ方向のブレ
ーキトルクの特性を示し、ゴム硬度を横軸に、ブレーキ
トルクを縦軸にとったグラフであり、このグラフからわ
かるように、ゴム硬度が高い場合はブレーキレバーの歯
を歯付ゴムリングの歯が完全に逃がさなければならない
のでブレーキトルクは大きくなり、これに対しゴム硬度
が低くなると歯付ゴムリングの歯の部分に撓みが生じブ
レーキレバーが完全に逃げなくても歯付ゴムリングは摺
動回転できるからブレーキトルクは小さくなる。
なお、本考案を簡易的リミッタ機構として応用した一例
を第7図に示す。この図において8は出力軸24に固着さ
れた鍔付スリーブ9に嵌挿された歯付ゴムリング8であ
り、該歯付ゴムリング8と鍔付スリーブ9とは一組とな
ってブレーキトルク発生機構7を構成する。また、25は
入力軸26に固着されたコ字形に折曲されかつ折曲された
両腕内側上下縁に前記歯付ゴムリング8の歯と噛合する
歯27を有する歯付杆である。この機構の動作は本考案の
スリップ機構と全く同様であり、あるトルクまでは一体
になり回転を伝えるが、それ以上はスリップするように
なっているものである。
[考案の効果] 以上詳細に述べたように、本考案のブレーキ機構によれ
ば、テープの走行の停止を行なわせるときのようにブレ
ーキ作動をリール軸等のブレーキをかけるものに一定の
張力をもつように嵌挿された歯付ゴムリングとブレーキ
レバーの歯付杆との係合により行なわせ、かつ停止に必
要なブレーキ力を前記歯付ゴムリングの締付力により発
生させたので大なるブレーキ力を得ることができると同
時にブレーキドラム等を別個に設ける必要もなく、ま
た、ブレーキ力を増すためにリール径や摩擦面積を増大
させる必要もなく全ブレーキ機構の省スペース化が可能
となる効果を有する。また、従来のように複雑な諸要素
の組み合わせによらずに、歯付ゴムの張力,硬度及び爪
の形状によってブレーキ力の設定ができるため、ブレー
キ力の設定及び調節が容易化できる効果を有する。
なお、上記実施例においては、ブレーキレバーの歯付杆
並びに歯付ゴムリングの歯形には鋸歯状の歯形としまた
歯付ゴムリングの外周面全周に歯を形成してあり、さら
にブレーキレバーは常時歯付ゴムリングの回転と係合し
ないよう位置されており、さらにまた、ソレノイドは吸
引型のものとしてあるが、これに限定されないことは勿
論で、例えばブレーキトルク差(強・中)の必要がなけ
ればブレーキレバーの歯付杆並びに歯付ゴムリングの歯
形は何でもよく、また歯付ゴムリングの歯は外周面全周
に形成する必要はないし、係止部材との関係上外周面で
なくてもよい、さらにブレーキレバーによって常時の歯
付ゴムリングの回転が形成されるようにしてもよく、さ
らにまたソレノイドは通電時に反発する形式のものとし
た場合等でも同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るブレーキ機構の一実施例を示し、
ブレーキが作動されていない状態を示す平面図、第3図
は同上ブレーキが作動された状態を示す平面図、第3図
は同上歯付ゴムリングを示す平面図、第4図は同上ブレ
ーキトルク発生機構の一部断面で示した側面図、第5図
は同上喰い込み方向のトルクを発生する場合のスリップ
特性を表わすグラフ、第6図は同上逃げ方向のトルクを
発生する場合のブレーキトルク特性を表わすグラフ、第
7図は本考案のブレーキ機構をリミッタ機構として応用
した例を示す斜視図、第8図は従来のカムによって作動
されるブレーキ機構を示す平面図である。 1S……供給リール、1T……巻き取りリール軸、2S……供
給リール台、2T……巻き取りリール台、7(7S,7T)…
…ブレーキトルク発生機構、8(8S,8T)……歯付ゴム
リング、9……鍔付スリーブ、10S,10T……ブレーキレ
バー軸、11S,11T……ブレーキレバー、13S,13T……スプ
リングフック、15S,15T……歯付杆、16S,16T……引張ス
プリング、17……ソレノイド、18……プランジャー、22
……ピン。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心に軸を有しブレーキ力が付与されるべ
    き回転体に対するブレーキにおいて、前記回転体の軸に
    回動可能に嵌挿されかつ該軸との接触面をスリップ面と
    するゴムリング並びに該ゴムリングに形成された係合部
    を有し、さらに該係合部と係合し前記ゴムリングの回転
    を係止する係止部材とを有するブレーキ機構。
JP8335786U 1986-05-30 1986-05-30 ブレ−キ機構 Expired - Lifetime JPH079219Y2 (ja)

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JP8335786U JPH079219Y2 (ja) 1986-05-30 1986-05-30 ブレ−キ機構

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JPS62195239U JPS62195239U (ja) 1987-12-11
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ID=30936869

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