JPH0778617A - ガス拡散電極及びその製造方法 - Google Patents
ガス拡散電極及びその製造方法Info
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- JPH0778617A JPH0778617A JP5224218A JP22421893A JPH0778617A JP H0778617 A JPH0778617 A JP H0778617A JP 5224218 A JP5224218 A JP 5224218A JP 22421893 A JP22421893 A JP 22421893A JP H0778617 A JPH0778617 A JP H0778617A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Inert Electrodes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 固体高分子電解質型燃料電池用ガス拡散電極
及びその製造方法に関する。 【構成】 撥水性カーボンブラック、ポリ四弗化エ
チレンに炭素繊維を混入してなるシート状のガス拡散層
と、該ガス拡散層上に設けられた親水性カーボンブラッ
ク、撥水性カーボンブラック及びポリ四弗化エチレンか
らなる反応層を具備してなる固体高分子電解質燃料電池
用ガス拡散電極及び 上記のガス拡散層上に、上記
のシート状の反応層をホットプレス法により圧着する
か、又は上記のガス拡散層上に、上記のスラリ状の
反応層材を塗布、担持後、乾燥、焼成するかして上記
の固体高分子電解質燃料電池用ガス拡散電極を製造する
方法。
及びその製造方法に関する。 【構成】 撥水性カーボンブラック、ポリ四弗化エ
チレンに炭素繊維を混入してなるシート状のガス拡散層
と、該ガス拡散層上に設けられた親水性カーボンブラッ
ク、撥水性カーボンブラック及びポリ四弗化エチレンか
らなる反応層を具備してなる固体高分子電解質燃料電池
用ガス拡散電極及び 上記のガス拡散層上に、上記
のシート状の反応層をホットプレス法により圧着する
か、又は上記のガス拡散層上に、上記のスラリ状の
反応層材を塗布、担持後、乾燥、焼成するかして上記
の固体高分子電解質燃料電池用ガス拡散電極を製造する
方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体高分子電解質型燃料
電池に用いるガス拡散電極及びその製造方法に関する。
電池に用いるガス拡散電極及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記燃料電池用のガス拡散電極と
しては親水性カーボンブラック、ポリ四弗化エチレンよ
りなる親水性シートと、撥水性カーボンブラック、ポリ
四弗化エチレンよりなる撥水性シートを圧着、圧延を複
数回繰り返して成形してなるものである。すなわち、従
来の該ガス拡散電極は親水性カーボンブラック/ポリ四
弗化エチレン(重量比で80/20〜50/50、好ま
しくは70/30〜60/40)を界面活性剤と共に溶
媒に攪拌、混合してスラリ化し、ろ過、乾燥、微粉化し
て再度溶媒を加えて混練してロール機で圧延して得た反
応層となる親水性シート(0.2〜0.4mm厚さ)
と、撥水性カーボンブラック/ポリ四弗化エチレン(重
量比で80/20〜50/50、好ましくは72/25
〜60/40)を界面活性剤と共に溶媒に攪拌、混合し
てスラリ化し、凝集化、ろ過、微粉化して再度溶媒を加
えて混練してロール機で圧延して得たガス拡散層となる
撥水性シート(0.5〜2mm厚さ)とを重ね合せ、ロ
ール機で圧延して0.5〜0.8mm厚さのものとし、
乾燥、脱界面活性剤として製造されていた。
しては親水性カーボンブラック、ポリ四弗化エチレンよ
りなる親水性シートと、撥水性カーボンブラック、ポリ
四弗化エチレンよりなる撥水性シートを圧着、圧延を複
数回繰り返して成形してなるものである。すなわち、従
来の該ガス拡散電極は親水性カーボンブラック/ポリ四
弗化エチレン(重量比で80/20〜50/50、好ま
しくは70/30〜60/40)を界面活性剤と共に溶
媒に攪拌、混合してスラリ化し、ろ過、乾燥、微粉化し
て再度溶媒を加えて混練してロール機で圧延して得た反
応層となる親水性シート(0.2〜0.4mm厚さ)
と、撥水性カーボンブラック/ポリ四弗化エチレン(重
量比で80/20〜50/50、好ましくは72/25
〜60/40)を界面活性剤と共に溶媒に攪拌、混合し
てスラリ化し、凝集化、ろ過、微粉化して再度溶媒を加
えて混練してロール機で圧延して得たガス拡散層となる
撥水性シート(0.5〜2mm厚さ)とを重ね合せ、ロ
ール機で圧延して0.5〜0.8mm厚さのものとし、
乾燥、脱界面活性剤として製造されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】固体高分子電解質型燃
料電池の安定した性能に与える影響として、固体高分子
電解質膜の湿潤状態の維持と十分なガス拡散通路の確保
がある。固体高分子電解質膜の湿潤状態を維持するため
に、燃料電池に供給するガスに水蒸気を添加する方式に
おいて、水素極側においては固体高分子電解質膜への十
分な加湿を行ない、空気極側においては発電による生成
水の速やかなる除去を行うことが安定した発電性能を得
るための重要なポイントである。しかしながら、従来の
ガス拡散電極はロールなどにより繰返し圧延しシート状
にするためガス拡散通路がつぶされガス拡散性が低下
し、さらに、空気極側においては発電による生成水の速
やかなる除去が難しくなり、燃料電池の性能が低下する
という問題があった。
料電池の安定した性能に与える影響として、固体高分子
電解質膜の湿潤状態の維持と十分なガス拡散通路の確保
がある。固体高分子電解質膜の湿潤状態を維持するため
に、燃料電池に供給するガスに水蒸気を添加する方式に
おいて、水素極側においては固体高分子電解質膜への十
分な加湿を行ない、空気極側においては発電による生成
水の速やかなる除去を行うことが安定した発電性能を得
るための重要なポイントである。しかしながら、従来の
ガス拡散電極はロールなどにより繰返し圧延しシート状
にするためガス拡散通路がつぶされガス拡散性が低下
し、さらに、空気極側においては発電による生成水の速
やかなる除去が難しくなり、燃料電池の性能が低下する
という問題があった。
【0004】本発明は上記技術水準に鑑み、従来の固体
高分子電解質型燃料電池に用いられているガス拡散電極
の有する不具合を解消した固体高分子電解質型燃料電池
用ガス拡散電極及びその製造方法を提供しようとするも
のである。
高分子電解質型燃料電池に用いられているガス拡散電極
の有する不具合を解消した固体高分子電解質型燃料電池
用ガス拡散電極及びその製造方法を提供しようとするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は (1)撥水性カーボンブラック、ポリ四弗化エチレンに
炭素繊維を混入してなるシート状のガス拡散層と、該ガ
ス拡散層上に設けられた親水性カーボンブラック、撥水
性カーボンブラック及びポリ四弗化エチレンからなる反
応層を具備してなることを特徴とする固体高分子電解質
燃料電池用ガス拡散電極。(第1発明) (2)上記(1)のガス拡散層上に、上記(1)のシー
ト状の反応層をホットプレス法により圧着することを特
徴とする上記(1)記載の固体高分子電解質燃料電池用
ガス拡散電極の製造方法。(第2発明) (3)上記(1)のガス拡散層上に、上記(1)のスラ
リ状の反応層材を塗布、担持後、乾燥、焼成することを
特徴とする上記(1)記載の固体高分子電解質燃料電池
用ガス拡散電極の製造方法。(第3発明)である。
炭素繊維を混入してなるシート状のガス拡散層と、該ガ
ス拡散層上に設けられた親水性カーボンブラック、撥水
性カーボンブラック及びポリ四弗化エチレンからなる反
応層を具備してなることを特徴とする固体高分子電解質
燃料電池用ガス拡散電極。(第1発明) (2)上記(1)のガス拡散層上に、上記(1)のシー
ト状の反応層をホットプレス法により圧着することを特
徴とする上記(1)記載の固体高分子電解質燃料電池用
ガス拡散電極の製造方法。(第2発明) (3)上記(1)のガス拡散層上に、上記(1)のスラ
リ状の反応層材を塗布、担持後、乾燥、焼成することを
特徴とする上記(1)記載の固体高分子電解質燃料電池
用ガス拡散電極の製造方法。(第3発明)である。
【0006】本発明でいう撥水性カーボンブラックとは
アセチレンブラックという分類に属するもので、代表的
なものとしてはデンカブラック(電気化学工業株式会社
製)があげられ、親水性カーボンブラックとはファーネ
スブラックという分類に属するもので、上記撥水性カー
ボンブラックに対して、カーボンブラックの表面官能基
(−OH基、−COOH基、=O基など)が多いため親
水性を有するものであって、代表的なものとしては Vul
can XC72R(Cabot 社製)があげられる。しかしな
がら、本発明にいう撥水性又は親水性カーボンブラック
は上記代表のものに限定されるものではない。
アセチレンブラックという分類に属するもので、代表的
なものとしてはデンカブラック(電気化学工業株式会社
製)があげられ、親水性カーボンブラックとはファーネ
スブラックという分類に属するもので、上記撥水性カー
ボンブラックに対して、カーボンブラックの表面官能基
(−OH基、−COOH基、=O基など)が多いため親
水性を有するものであって、代表的なものとしては Vul
can XC72R(Cabot 社製)があげられる。しかしな
がら、本発明にいう撥水性又は親水性カーボンブラック
は上記代表のものに限定されるものではない。
【0007】また、本発明でいう炭素繊維とは炭素繊維
の原糸をカットしたチョップ又はミルドと呼ばれるもの
で、平均長さは0.1〜5mm、繊維径は10〜20μ
mであり、炭素系と黒鉛系の2種があり、それぞれ炭素
含有率min95wt%、min90%、体積固有抵抗
10-2〜10-3Ωcmである。好ましくは黒鉛系で平均
繊維長さ:0.1〜0.5mm、繊維径:10〜15μ
mのものが使用される。
の原糸をカットしたチョップ又はミルドと呼ばれるもの
で、平均長さは0.1〜5mm、繊維径は10〜20μ
mであり、炭素系と黒鉛系の2種があり、それぞれ炭素
含有率min95wt%、min90%、体積固有抵抗
10-2〜10-3Ωcmである。好ましくは黒鉛系で平均
繊維長さ:0.1〜0.5mm、繊維径:10〜15μ
mのものが使用される。
【0008】ガス拡散層は圧延シートの成形上及びガス
通路が確保され、かつ生成水除去が可能な通路が保たれ
る上から、重量比で撥水性カーボンブラック/ポリ四弗
化エチレン=80/20〜50/50、好ましくは70
/30〜60/40、(撥水性カーボンブラック+ポリ
四弗化エチレン)/炭素繊維=90/10〜50/5
0、好ましくは80/20〜60/40であるのがよ
く、したがって全体としては撥水性カーボンブラック/
ポリ四弗化エチレン/炭素繊維=70/18/10〜2
5/25/50、好ましくは56/24/20〜36/
24/40とするのがよい。
通路が確保され、かつ生成水除去が可能な通路が保たれ
る上から、重量比で撥水性カーボンブラック/ポリ四弗
化エチレン=80/20〜50/50、好ましくは70
/30〜60/40、(撥水性カーボンブラック+ポリ
四弗化エチレン)/炭素繊維=90/10〜50/5
0、好ましくは80/20〜60/40であるのがよ
く、したがって全体としては撥水性カーボンブラック/
ポリ四弗化エチレン/炭素繊維=70/18/10〜2
5/25/50、好ましくは56/24/20〜36/
24/40とするのがよい。
【0009】また、反応層は触媒が担持され親水部を有
する上及びガス通路が確保され、かつ生成水が除去でき
るように撥水部やその通路が確保される上から、重量比
で親水性カーボンブラック/撥水性カーボンブラック=
90/10〜40/60、好ましくは70/30〜50
/50で、(親水性カーボンブラック+撥水性カーボン
ブラック)/ポリ四弗化エチレン=90/10〜50/
50、好ましくは70/30〜60/40とするのがよ
い。
する上及びガス通路が確保され、かつ生成水が除去でき
るように撥水部やその通路が確保される上から、重量比
で親水性カーボンブラック/撥水性カーボンブラック=
90/10〜40/60、好ましくは70/30〜50
/50で、(親水性カーボンブラック+撥水性カーボン
ブラック)/ポリ四弗化エチレン=90/10〜50/
50、好ましくは70/30〜60/40とするのがよ
い。
【0010】本発明で使用する撥水性カーボンブラック
及び親水性カーボンブラックとしては平均粒径:500
Å、ストラクチャー径:約0.5μmのものを、またポ
リ四弗化エチレンとしては粒子径:0.2〜0.4μm
のものを使用することが好ましい。
及び親水性カーボンブラックとしては平均粒径:500
Å、ストラクチャー径:約0.5μmのものを、またポ
リ四弗化エチレンとしては粒子径:0.2〜0.4μm
のものを使用することが好ましい。
【0011】本発明の第2発明は第1発明の固体高分子
電解質燃料電池用ガス拡散電極の反応層の厚みが厚いも
の(100〜200μm)の製造方法に、第3発明は同
反応層の厚みが薄いもの(10〜50μm)の製造方法
に適する。
電解質燃料電池用ガス拡散電極の反応層の厚みが厚いも
の(100〜200μm)の製造方法に、第3発明は同
反応層の厚みが薄いもの(10〜50μm)の製造方法
に適する。
【0012】
【作用】本発明の固体高分子電解質型燃料電池用のガス
拡散電極はガス拡散層中に炭素繊維を混入しているので
十分なガス拡散通路が確保された構造であり、固体高分
子電解質型燃料電池に使用した場合、反応生成水の除去
及びガス拡散性の向上により単位面積当りの流れる電流
が著しく大きいものとなる。
拡散電極はガス拡散層中に炭素繊維を混入しているので
十分なガス拡散通路が確保された構造であり、固体高分
子電解質型燃料電池に使用した場合、反応生成水の除去
及びガス拡散性の向上により単位面積当りの流れる電流
が著しく大きいものとなる。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)平均粒径:420Åの撥水性カーボンブラ
ックに平均粒径:0.3μmのポリ四弗化エチレン及び
黒鉛系で平均糸長さ:0.13mm、繊維径:13μm
の炭素繊維を、重量比50:40:20の割合で混合
し、それにソルベントナフサを1:1.6の比率で混合
し、ロール法で圧延成形し、厚さ:6mmの予備成形ガ
ス拡散層シートを得た。
る。 (実施例1)平均粒径:420Åの撥水性カーボンブラ
ックに平均粒径:0.3μmのポリ四弗化エチレン及び
黒鉛系で平均糸長さ:0.13mm、繊維径:13μm
の炭素繊維を、重量比50:40:20の割合で混合
し、それにソルベントナフサを1:1.6の比率で混合
し、ロール法で圧延成形し、厚さ:6mmの予備成形ガ
ス拡散層シートを得た。
【0014】平均粒径:400Åの親水性カーボンブラ
ックと平均粒径:420Åの撥水性カーボンブラックと
ポリ四弗化エチレンを重量比50:20:30の割合で
混合し、それにソルベントナフサを1:1.8の割合で
混合してロール法により圧延成形し、厚さ:0.3mm
の予備成形反応層シートを得た。
ックと平均粒径:420Åの撥水性カーボンブラックと
ポリ四弗化エチレンを重量比50:20:30の割合で
混合し、それにソルベントナフサを1:1.8の割合で
混合してロール法により圧延成形し、厚さ:0.3mm
の予備成形反応層シートを得た。
【0015】厚さ:6mmの予備成形ガス拡散層シート
と0.3mmの予備成形反応層シートを積層し、ロール
により更に厚さ:0.7mmまで圧延し、380℃×5
0kg/cm2 ×3sec.のホットプレスで焼結し、
ガス拡散電極1を得た。
と0.3mmの予備成形反応層シートを積層し、ロール
により更に厚さ:0.7mmまで圧延し、380℃×5
0kg/cm2 ×3sec.のホットプレスで焼結し、
ガス拡散電極1を得た。
【0016】(比較例1)比較のために、炭素繊維を混
入しないガス拡散層を用いたガス拡散電極2を実施例1
の中で炭素繊維を混入しないこと他は同様にして得た。
上記実施例1、比較例1では溶媒としてソルベントナフ
サを使用したが、これに限るものではなく、水やエタノ
ール、イソプロピルアルコール類やn−ブタン等の炭化
水素でもよく、さらに界面活性剤の添加を行ってもよ
い。
入しないガス拡散層を用いたガス拡散電極2を実施例1
の中で炭素繊維を混入しないこと他は同様にして得た。
上記実施例1、比較例1では溶媒としてソルベントナフ
サを使用したが、これに限るものではなく、水やエタノ
ール、イソプロピルアルコール類やn−ブタン等の炭化
水素でもよく、さらに界面活性剤の添加を行ってもよ
い。
【0017】こうして作ったガス拡散電極1、2のガス
拡散性の評価方法として、ガス拡散通路といわれる二次
孔の存在を水銀ポロシメータで水銀圧入法により細孔分
布を測定した。測定結果を図1に示す。また、ガス透過
性を評価するために、図2に示す試験装置を用いて差圧
法によりガス透過性を評価した評価結果を図3に示す。
拡散性の評価方法として、ガス拡散通路といわれる二次
孔の存在を水銀ポロシメータで水銀圧入法により細孔分
布を測定した。測定結果を図1に示す。また、ガス透過
性を評価するために、図2に示す試験装置を用いて差圧
法によりガス透過性を評価した評価結果を図3に示す。
【0018】図1の結果から、ガス拡散電極1はガス拡
散電極2に比べて細孔径:0.1〜10μmの範囲の二
次孔が増大していることが明らかであり、ガス拡散のた
めのガス拡散通路が増大していることがいえる。また図
3の結果から、ガス拡散電極1はガス拡散電極2に比べ
てガス透過性が向上していることが明らかになった。
散電極2に比べて細孔径:0.1〜10μmの範囲の二
次孔が増大していることが明らかであり、ガス拡散のた
めのガス拡散通路が増大していることがいえる。また図
3の結果から、ガス拡散電極1はガス拡散電極2に比べ
てガス透過性が向上していることが明らかになった。
【0019】(実施例2)平均粒径:420Åの撥水性
カーボンブラックに平均粒径:0.3μmのポリ四弗化
エチレン及び黒鉛系で平均糸長さ:0.13mm、繊維
径:13μmの炭素繊維を重量比40:20:40の割
合で混合し、それにソルベントナフサを1:1.6の比
率で混合し、ロール法で圧延成形し、厚さ:0.8mm
の予備成形ガス拡散層シートを得た。
カーボンブラックに平均粒径:0.3μmのポリ四弗化
エチレン及び黒鉛系で平均糸長さ:0.13mm、繊維
径:13μmの炭素繊維を重量比40:20:40の割
合で混合し、それにソルベントナフサを1:1.6の比
率で混合し、ロール法で圧延成形し、厚さ:0.8mm
の予備成形ガス拡散層シートを得た。
【0020】また平均粒径:400Åの親水性カーボン
ブラックと平均粒径:420Åの撥水性カーボンブラッ
クとポリ四弗化エチレンを重量比で35:35:30の
割合で混合し、それに水及び界面活性剤を加えてスラリ
を得た。このスラリを上記予備成形ガス拡散層シート上
に塗布した後、乾燥し、380℃×50kg/cm2×
3sec.のホットプレスにより焼結し、ガス拡散電極
3を得た。実施例1と同様にガス拡散電極3についても
ガス拡散性は良好であった。
ブラックと平均粒径:420Åの撥水性カーボンブラッ
クとポリ四弗化エチレンを重量比で35:35:30の
割合で混合し、それに水及び界面活性剤を加えてスラリ
を得た。このスラリを上記予備成形ガス拡散層シート上
に塗布した後、乾燥し、380℃×50kg/cm2×
3sec.のホットプレスにより焼結し、ガス拡散電極
3を得た。実施例1と同様にガス拡散電極3についても
ガス拡散性は良好であった。
【0021】(実施例3)実施例1、比較例1で作った
ガス拡散電極1、2に白金を吸引塗布し、酸化還元処理
を行い、電極の見掛けの表面積当たり2mg/m2 の白
金触媒を担持した触媒担持電極1、2を得、さらに固体
高分子電解質膜(例えば、Nafion 117:商品名 Du Pont
社製) と触媒担持電極1、2をホットプレス法によりそ
れぞれセル1、2を得た。上記セル1、2の単セル発電
試験を行い、I−V曲線を求めた。表1に発電試験の条
件を、I−V曲線を表2に示す。
ガス拡散電極1、2に白金を吸引塗布し、酸化還元処理
を行い、電極の見掛けの表面積当たり2mg/m2 の白
金触媒を担持した触媒担持電極1、2を得、さらに固体
高分子電解質膜(例えば、Nafion 117:商品名 Du Pont
社製) と触媒担持電極1、2をホットプレス法によりそ
れぞれセル1、2を得た。上記セル1、2の単セル発電
試験を行い、I−V曲線を求めた。表1に発電試験の条
件を、I−V曲線を表2に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】 表2の結果より、本発明のガス拡散電極を用いたセルの
発電性能が向上していることが明らかになった。
発電性能が向上していることが明らかになった。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電極のガ
ス拡散性が向上し、電池性能の高いガス拡散電極を提供
することができる。
ス拡散性が向上し、電池性能の高いガス拡散電極を提供
することができる。
【図1】本発明の実施例1及び従来法によって製造した
固体高分子電解質型燃料電池用ガス拡散電極の細孔分布
測定結果を示す図表。
固体高分子電解質型燃料電池用ガス拡散電極の細孔分布
測定結果を示す図表。
【図2】ガス透過性を評価するための試験装置の概略
図。
図。
【図3】本発明の実施例1及び従来法によって製造した
固体高分子電解質型燃料電池用ガス拡散電極のガス透過
性試験結果を示す図表。
固体高分子電解質型燃料電池用ガス拡散電極のガス透過
性試験結果を示す図表。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷 俊宏 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内
Claims (3)
- 【請求項1】 撥水性カーボンブラック、ポリ四弗化エ
チレンに炭素繊維を混入してなるシート状のガス拡散層
と、該ガス拡散層上に設けられた親水性カーボンブラッ
ク、撥水性カーボンブラック及びポリ四弗化エチレンか
らなる反応層を具備してなることを特徴とする固体高分
子電解質燃料電池用ガス拡散電極。 - 【請求項2】 請求項1のガス拡散層上に、請求項1の
シート状の反応層をホットプレス法により圧着すること
を特徴とする請求項1記載の固体高分子電解質燃料電池
用ガス拡散電極の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1のガス拡散層上に、請求項1の
スラリ状の反応層材を塗布、担持後、乾燥、焼成するこ
とを特徴とする請求項1記載の固体高分子電解質燃料電
池用ガス拡散電極の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5224218A JPH0778617A (ja) | 1993-09-09 | 1993-09-09 | ガス拡散電極及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5224218A JPH0778617A (ja) | 1993-09-09 | 1993-09-09 | ガス拡散電極及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0778617A true JPH0778617A (ja) | 1995-03-20 |
Family
ID=16810370
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5224218A Withdrawn JPH0778617A (ja) | 1993-09-09 | 1993-09-09 | ガス拡散電極及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0778617A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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