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JP7599117B2 - 燃料電池用膜電極接合体および燃料電池 - Google Patents

燃料電池用膜電極接合体および燃料電池 Download PDF

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Description

本発明は、主として、燃料電池用膜電極接合体および燃料電池に関する。
燃料電池は、燃料と酸化剤(以下、それぞれを、単にガスと称す)との電気化学反応により発電し、水を生成する、高効率でクリーンな発電装置である。燃料電池は、例えば、電解質膜と、電解質膜を挟むように配置された2つの触媒層と、各触媒層をそれぞれ介して、電解質膜を挟むように配置された2つのガス拡散層と、各ガス拡散層をそれぞれ介して、電解質膜を挟むように配置された2つのセパレータと、を備える。ガス拡散層で面方向に拡散されたガスは、触媒層で酸化あるいは還元される。触媒層におけるガス拡散性を高めると、この電気化学反応の効率が向上する。
特許文献1は、溝状の流体流路を有するセパレータと接するように配置されるガス拡散層であって、細孔径と厚さとの比率が0.35以上である拡散層基材を備えることを特徴とするガス拡散層において、拡散層基材が、導電性炭素繊維を有する場合に、前記導電性炭素繊維の含有率を30%以上とすることを提案している。特許文献1では、拡散層基材は、例えば導電性炭素繊維及び熱可塑性樹脂等によってシート状に形成されている。導電性炭素繊維として、カーボンファイバ、カーボンペーパー、カーボンクロス等が挙げられている。
特開2019-153416号公報
しかし、ガス拡散層が導電性炭素繊維を含む場合、繊維の太さと触媒層の厚みによっては、電解質膜と接する触媒層表面の凹凸が大きくなり、電解質膜にダメージを与え得るとともに、ガス拡散層と触媒層との間に大きな空隙が形成されることがある。
例えば、ガス拡散層が、特許文献1のように導電性炭素繊維を含有する拡散層基材を有する場合、導電性炭素繊維によって大きな凹凸が形成される。その結果、触媒層にもガス拡散層の凹凸に沿った凹凸が形成され、電解質膜が大きく変形することがある。電解質膜が変形すると、変形した箇所を起点にして電解質膜の劣化が促進される。一方、触媒層がガス拡散層の凹凸に追従しない場合には、ガス拡散層と触媒層との間に大きな空隙が形成され、抵抗の増加や生成水の滞留などが生じる。
本発明の一側面は、第1主面および第2主面を備える触媒層と、前記第1主面側に配置されたガス拡散層と、前記第2主面側に配置された電解質膜と、を有する膜電極接合体であって、前記ガス拡散層は、導電性材料と、高分子樹脂と、を含み、前記導電性材料は、繊維状炭素材料を含み、前記繊維状炭素材料の平均繊維径Dは、前記触媒層の厚みTの25%以下であり、前記触媒層の厚み方向における断面において、前記第1主面の算術平均粗さRa1と前記第2主面の算術平均粗さRa2とが、Ra1>Ra2の関係を満たす、燃料電池用膜電極接合体(第1の燃料電池用膜電極接合体)に関する。
本発明の別の側面は、電解質膜と、前記電解質膜を挟むように配置された一対の触媒層と、前記一対の触媒層をそれぞれ介して、前記電解質膜を挟むように配置された一対のガス拡散層と、を備え、前記一対の触媒層は、それぞれ第1主面および第2主面を備え、前記第1主面側に前記ガス拡散層が配置され、前記第2主面側に前記電解質膜が配置され、前記一対のガス拡散層の少なくとも一方は、導電性材料と、高分子樹脂と、を含み、前記導電性材料は、繊維状炭素材料を含み、前記繊維状炭素材料の平均繊維径Dは、前記触媒層の厚みTの25%以下であり、前記触媒層の厚み方向における断面において、前記第1主面の算術平均粗さRa1と前記第2主面の算術平均粗さRa2とが、Ra1>Ra2の関係を満たす、燃料電池用膜電極接合体(第2の燃料電池用膜電極接合体)に関する。
本発明の更に別の側面は、第2の燃料電池用膜電極接合体と、当該第2の燃料電池用膜電極接合体が具備する前記一対のガス拡散層をそれぞれ介して前記燃料電池用膜電極接合体を挟むように配置された一対のセパレータと、を備える、燃料電池に関する。
本発明に係る燃料電池用膜電極接合体によれば、電解質膜の変形によるダメージを低減することができるとともに、ガス拡散層と触媒層との間に形成され得る空隙を小さくすることができる。
本発明の新規な特徴を添付の請求の範囲に記述するが、本発明は、構成および内容の両方に関し、本発明の他の目的および特徴と併せ、図面を照合した以下の詳細な説明によりさらによく理解されるであろう。
本発明に係る燃料電池の単セルの構造を模式的に示す断面図である。 本発明に係る膜電極接合体の構造を模式的に示す断面図である。 実施例1に係る燃料電池用膜電極接合体の断面のSEM像のカソード側領域のイラストである。 図3の一部の拡大図である。 比較例1に係る燃料電池用膜電極接合体の断面のSEM像のカソード側領域のイラストである。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池用膜電極接合体は、第1主面および第2主面を備える触媒層と、第1主面側に配置されたガス拡散層と、第2主面側に配置された電解質膜と、を有する。ガス拡散層は、導電性材料(以下、第1導電性材料ともいう。)と、高分子樹脂(以下、第1高分子樹脂ともいう。)と、を含み、第1導電性材料は、第1繊維状炭素材料を含み、第1繊維状炭素材料の平均繊維径Dは、触媒層の厚みTの25%以下である。ここで、触媒層とガス拡散層との組み合わせは、アノードを構成してもよく、カソードを構成してもよい。
本発明の第2実施形態に係る燃料電池用膜電極接合体は、電解質膜と、電解質膜を挟むように配置された一対の触媒層と、一対の触媒層をそれぞれ介して電解質膜を挟むように配置された一対のガス拡散層と、を備える。一対の触媒層は、それぞれ第1主面および第2主面を備え、第1主面側にガス拡散層が配置され、第2主面側に電解質膜が配置される。
第2実施形態において、一対の触媒層の少なくとも一方が、第1実施形態に係る触媒層とガス拡散層との組み合わせに相当する。すなわち、一対のガス拡散層の少なくとも一方は、第1導電性材料と、第1高分子樹脂とを含み、第1導電性材料は、第1繊維状炭素材料を含み、第1繊維状炭素材料の平均繊維径Dは、触媒層の厚みTの25%以下である。
第2実施形態において、一対の触媒層とガス拡散層との組み合わせの一方は、アノードおよびカソードの一方を構成し、一対の触媒層とガス拡散層との組み合わせの他方は、アノードおよびカソードの他方を構成する。
また、本発明の更に別の実施形態に係る燃料電池は、第2実施形態に係る燃料電池用膜電極接合体と、当該第2の燃料電池用膜電極接合体が具備する一対のガス拡散層をそれぞれ介して燃料電池用膜電極接合体を挟むように配置された一対のセパレータと、を備える。
換言すれば、少なくとも一方のガス拡散層が、第1導電性材料と第1高分子樹脂とを含み、第1導電性材料が第1繊維状炭素材料を含み、第1繊維状炭素材料の平均繊維径Dが、触媒層の厚みTの25%以下であればよい。また、両方のガス拡散層が、それぞれ独立の第1導電性材料とそれぞれ独立の第1高分子樹脂とを含み、それぞれの第1導電性材料が第1繊維状炭素材料を含み、それぞれの第1繊維状炭素材料の平均繊維径Dが、対応する触媒層の厚みTの25%以下であってもよい。
ガス拡散層が、第1導電性材料と第1高分子樹脂とを含み、第1導電性材料が第1繊維状炭素材料を含む場合、ガス拡散層の機械的強度が向上するとともに、ガス拡散層のガス拡散性の設計が容易となり、よりスムーズなガス拡散が可能になり、圧力損失が抑制される。また、ガス拡散性が適正に制御されることで、電解質膜の湿度が適正に維持されやすくなる。
第1繊維状炭素材料の平均繊維径Dが触媒層の厚みTの25%以下である場合(すなわち触媒層の厚みTに対して十分に第1繊維状炭素が細い場合)、ガス拡散層の第1主面側における凹凸が触媒層の厚みに対して相対的に十分に小さくなり、当該凹凸が電解質膜に与える影響が小さくなる。また、触媒層の厚みTに対して十分に細い第1繊維状炭素と第1高分子樹脂とを含むガス拡散層を用いることで、第1高分子樹脂の伸縮性もしくは柔軟性が十分に発現し、ガス拡散層は触媒層の凹凸の形状に合わせて柔軟に塑性変形し得る。これにより、ガス拡散層が電解質膜に与える影響が更に小さくなる。これらの作用により、電解質膜の変形は大きく低減される。その結果、電解質膜における局所的な電流の集中が抑制され、電解質膜(更には触媒層)の耐久性が更に向上する。更に、ガス拡散層の第1主面側における凹凸が触媒層の厚みに対して相対的に十分に小さくなり、かつガス拡散層が触媒層の凹凸の形状に合わせて柔軟に塑性変形し得ることで、ガス拡散層と触媒層とが密着しやすくなり、ガス拡散層と触媒層との間に形成され得る空隙が小さくなる。その結果、触媒層とガス拡散層との界面剥離が抑制され易くなるとともに触媒層へのガス拡散性がより向上し、抵抗が低減する。
ここで、触媒層の厚み方向における断面において、第1主面の算術平均粗さRa1と第2主面の算術平均粗さRa2とは、Ra1>Ra2の関係を満たす。ガス拡散層の第1主面側における凹凸が触媒層の厚みに対して相対的に十分に小さく、かつガス拡散層が触媒層の凹凸の形状に合わせて柔軟に塑性変形し得る場合でも、Ra1>Ra2の関係が満たされない場合(Ra1≦Ra2である場合)には、電解質膜の変形を十分に抑制し、電解質膜の変形によるダメージを十分に低減することが困難になり得る。また、Ra1≦Ra2である場合、第1主面から第2主面へのガスの移動が停滞したり、触媒層で生成した水分のガス拡散層への移動が停滞したりする傾向がある。Ra1>Ra2を満たすには、例えば後述するように、触媒層を一旦、平坦面を有する転写用基材シートに形成することが有効である。
より好ましくは、第1主面の算術平均粗さRa1と第2主面の算術平均粗さRa2との比:Ra1/Ra2は、2≦Ra1/Ra2を満たしてもよい。このような関係が満たされる場合、電解質膜の変形によるダメージが高度に低減されるとともに、ガス拡散層と触媒層との間の抵抗が抑制されやすい。ただし、Ra1とRa2とは相互に関連している。ガス拡散層と触媒層との界面における凹凸は相当に小さいことが、Ra2を小さくして電解質膜の変形を低減する観点から好ましい。また、ガス拡散層と触媒層との界面における凹凸が小さいほど、ガス拡散層と触媒層との間に形成され得る空隙を小さくする上で有利である。これらを考慮すると、Ra1が相当に小さいことが望まれ、例えば、Ra1/Ra2<10もしくはRa1/Ra2<5を満たすことが望ましい。
触媒層の厚みTは、高価な触媒の使用量を低減し、かつ抵抗を小さくする観点からは、できるだけ薄く形成することが望まれる。一方、触媒層の強度の観点から、過度に薄くないことが好ましい。触媒層の厚みTは、例えば1μm以上であればよく、5μm以上であってもよい。また、触媒層の厚みTは、例えば20μm以下であってもよく、10μm以下であってもよく、5μm以下であってもよい。触媒層の厚みTは、1μm以上、20μm以下であってもよく、1μm以上、10μm以下であってもよく、5μm以上、10μm以下であってもよい。
触媒層の厚みTは、平均厚みであり、触媒層の断面における任意の10箇所について、第1主面から第2主面まで、触媒層の厚み方向に沿った直線を引いたときの距離を平均化することにより求められる。
第1主面の算術平均粗さRa1は、触媒層の厚みTの30%以下であってもよい。この場合、第1主面側における触媒層の凹凸が、触媒層の厚みTに対して十分に小さいため、触媒層の強度を十分に確保しつつガス拡散層と触媒層とを高度に密着させやすい。
第1主面の算術平均粗さRa1は、触媒層の厚みTの10%以上であってもよい。この場合、触媒層の凹凸にガス拡散層を食い込ませることで、ガス拡散層と触媒層との接合強度が高められるため、ガス拡散層と触媒層との剥離を抑制しやすい。
第2主面の算術平均粗さRa2は、触媒層の厚みTの5%以下であってもよい。この場合、電解質膜の変形が極めて小さくなるため、電解質膜の変形によるダメージを低減する効果が顕著になる。
上述のように、第1主面の算術平均粗さRa1は、相当に小さいことが望ましい。触媒層の強度を十分に確保しつつガス拡散層と触媒層とを高度に密着させる観点から、第1主面の算術平均粗さRa1は、例えば、2μm以下であってもよく、1.5μm以下であってもよい。
また、触媒層の凹凸にガス拡散層を食い込ませることで、触媒層とガス拡散層との接合強度を高める観点から、Ra1は0.6μm以上であってもよい。
また、第2主面の算術平均粗さRa2は、電解質膜の変形を顕著に抑制する観点から、更に小さいことが望ましく、Ra2は、例えば、0.3μm以下であってもよく、0.2μm以下であってもよい。
第1主面の算術平均粗さRa1および第2主面の算術平均粗さRa2は、以下の方法で測定し得る。まず、触媒層とガス拡散層との積層体の積層方向(厚み方向)に沿った断面を撮影し、SEM画像を取得する。SEM画像の拡大倍率は、1000倍~5000倍とする。なお、拡大倍率とは、例えば表示画面の一方向における大きさが10cmであり、SEMの走査プローブの前記一方向における走査幅が100μmである場合、1000倍となる。得られたSEM画像において、JIS B 0601(2001)に準拠した触媒層の第1主面および第2主面の断面曲線を取得し、粗さ曲線に変換し、得られた粗さ曲線から算術平均粗さRaを取得する。なお、SEMの走査プローブの走査幅は50μm以上とする。
平均繊維径Dは、触媒層の厚みTの25%以下であればよいが、Ra1が小さくなるように抑制しやすい点で、平均繊維径Dは、触媒層の第1主面の算術平均粗さRa1よりも十分に小さいことが望ましく、触媒層の第2主面の算術平均粗さRa2よりも十分に小さいことがより望ましい。具体的には、平均繊維径Dは、例えば、250nm以下であってよく、170nm以下であってよい。この場合、微細なガス経路を十分に確保する点でも好ましい。平均繊維径Dの下限は、特に限定されないが、第1繊維状炭素材料を電子経路とすることにより抵抗を低減する観点から、例えば、5nm以上としてもよい。すなわち、平均繊維径Dは、5nm以上、250nm以下であってよく、5nm以上、170nm以下であってよい。
平均繊維径Dは、ガス拡散層から第1繊維状炭素材料を任意に10本取り出し、これらの直径を平均化することにより求められる。直径は、第1繊維状炭素材料の長さ方向に垂直な方向の長さである。
第1繊維状炭素材料の平均長Lは、特に限定されない。第1繊維状炭素材料の平均長Lは、例えば0.2μm以上であってよく、0.5μm以上であってよい。第1繊維状炭素材料の平均長L1は、例えば20μm以下であってよく、10μm以下であってよい。平均長Lがこの範囲であると、ガス拡散層の機械的強度がより向上するとともに、ガス拡散層のガス拡散性の設計がより容易となり、圧力損失の抑制に有利である。平均長Lは、ガス拡散層から第1繊維状炭素材料を任意に10本取り出し、これらの実際の長さを平均化することにより求められる。
上述のように、ガス拡散層と触媒層との間に形成され得る空隙は小さいほど望ましい。ただし、触媒層とガス拡散層との界面領域には、必然的に空隙が存在する。このような空隙は、ガス拡散層から触媒層へのガス経路となる。具体的には、空隙の界面に沿った方向における寸法Wkは、触媒層の厚みT以下であることが望まれ、0.8×T以下であってもよく、0.4×T以下であってもよい。WkがT以下であれば、そのような空隙が存在する場合でも、電子が回り込む経路が大きくならず、抵抗の増加は抑えられる。また、触媒層に亀裂などが生じにくく、触媒層の形状が維持されやすい。このとき、空隙の触媒層の厚み方向における寸法Wsは、Wk以下であることが望ましく、0.8×Wk以下であってもよい。WsがWk以下であることで、ガス拡散層と触媒層との界面に、生成水(もしくは逆拡散水)が滞留することなく排出されやすいため、ガス拡散性の低下やガス拡散層の剥離が起こりにくい。また、触媒層の一部が破損して空隙に落ち込むことがあっても、触媒層の機能が保持されやすくなる。
以下、ガス拡散層の構成について具体的に説明する。
(ガス拡散層)
ガス拡散層は、第1導電性材料と第1高分子樹脂とを含めばよいが、「第1導電性材料と第1高分子樹脂とを主成分とした多孔質部材」であることが望ましい。ここで、「第1導電性材料と第1高分子樹脂とを主成分とした多孔質部材」とは、カーボンペーパー、カーボンクロスなどの織布もしくは不織布を基材として有することなく、第1導電性材材料と第1高分子樹脂とで支持される構造(いわゆる自己支持体構造)を持つ多孔質部材を意味する。なお、ガス拡散層は、このような基材を有さない領域を十分な厚み(例えば30μm以上)で有すればよく、ガス拡散層の触媒層と接触しない側の表面が上記のような基材で構成されることまでが本発明の実施形態から排除されるものではない。
第1導電性材料と第1高分子樹脂とで多孔質部材を製造する場合、例えば、後述するように界面活性剤と分散媒とを用いる。この場合、製造工程中に、焼成により界面活性剤と分散媒とを除去するが、十分に除去できずにそれらが多孔質部材中に残留することが有り得る。従って、「第1導電性材料と第1高分子樹脂とを主成分とした多孔質部材」とは、第1導電性材料と第1高分子樹脂で支持される構造である限り、そのようにして残留した界面活性剤と分散媒が多孔質部材に含まれてもよいことを意味する。また、第1導電性材料と第1高分子樹脂と界面活性剤と分散媒以外の材料が多孔質部材に含まれてもよいことも意味する。
第1導電性材料は、主成分として第1繊維状炭素材料を含むことが望ましい。例えば、ガス拡散層における第1繊維状炭素材料の質量割合は、10質量%以上、90質量%以下であってよく、20質量%以上、75質量%以下であってよい。十分なガス拡散性を確保し易い点では、第1繊維状炭素材料の質量割合は高い方が望ましい。一方、第1繊維状炭素材料の質量割合を適度に制御することで、抵抗を低減し易くなる。
ガス拡散層の厚みは、燃料電池の小型化を考慮すると、薄いことが望ましい。一方、強度の観点から、ガス拡散層は過度に薄くないことが好ましい。ガス拡散層の厚みは、例えば30μm以上、1000μm以下であり、好ましくは50μm以上、500μm以下であり、80μm以上、300μm以下であってもよい。
ガス拡散層の厚みは、平均厚みであり、ガス拡散層の断面における任意の10箇所について、一方の主面から他方の主面まで、ガス拡散層の厚み方向に沿った直線を引いたときの距離を平均化することにより求められる。
<第1繊維状炭素材料>
第1繊維状炭素材料は、2以上のアスペクト比を有するとともに、導電性である。第1繊維状炭素材料のアスペクト比は、3以上であってよく、5以上であってよい。また、第1繊維状炭素材料のアスペクト比は、1000以下であってよく、500以下であってよく、100以下であってよい。第1繊維状炭素材料のアスペクト比は、例えば、3以上、1000以下である。第1繊維状炭素材料のアスペクト比は、第1繊維状炭素材料の平均繊維径Dに対する平均長Lの比(L/D)である。
第1繊維状炭素材料としては、例えば、気相成長炭素繊維(VGCF(登録商標))、単層または多層のカーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノファイバー等が挙げられる。第1繊維状炭素材料は、内部に中空の空間(中空部)を有していてもよい。第1繊維状炭素材料の長さ方向の両端は、それぞれ開口していてもよい。
第1繊維状炭素材料として、材料、平均繊維径Dおよび/または平均長Lの異なる2種以上を混合して用いてもよい。例えば、第1繊維状炭素材料は、単層のカーボンナノチューブと多層のカーボンナノチューブとを含んでいてよい。
<第1高分子樹脂>
第1高分子樹脂は、第1導電性材料同士を結着するバインダとしての機能を有する。ガス拡散層内での水の滞留を抑制する観点から、第1高分子樹脂の50質量%以上、さらには90質量%以上が撥水性樹脂であることが好ましい。高分子樹脂は、さらにプロトン伝導性樹脂(高分子電解質)を含んでいてもよい。ガス拡散層における第1高分子樹脂の質量割合は、5質量%以上、50質量%以下であってよく、10質量%以上、40質量%以下であってよい。
撥水性樹脂としては、例えばフッ素樹脂が挙げられる。フッ素樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVdF(ポリビニリデンフルオライド)、ETFE(テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)などが挙げられる。なかでも、耐熱性、撥水性、耐薬品性の観点から、フッ素樹脂はPTFEであることが好ましい。
プロトン伝導性樹脂は特に限定されない。プロトン伝導性樹脂としては、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸系高分子、炭化水素系高分子が挙げられる。中でも、耐熱性と化学的安定性に優れる点で、パーフルオロカーボンスルホン酸系高分子等が好ましい。パーフルオロカーボンスルホン酸系高分子としては、例えばNafion(登録商標)が挙げられる。
<その他>
ガス拡散層は、導電性材料として、粒子状炭素材料、板状炭素材料等を含んでいてもよい。
粒子状炭素材料は、2未満のアスペクト比を有するとともに、導電性である。粒子状炭素材料は、特に限定されないが、例えば、カーボンブラック、球状黒鉛、活性炭などが挙げられる。中でも、導電性が高く、細孔容積が大きい点で、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラックなどが挙げられる。その粒径(あるいは、複数の連結した一次粒子で構成されたストラクチャーの長さ)は、従来、燃料電池のガス拡散層に用いられるものを使用することができる。
粒子状炭素材料の一次粒子の平均粒径は、250nm以下が好ましく、170nm以下であってもよい。一次粒子の平均粒径は、粒子状炭素材料の一次粒子100個を顕微鏡で観察したときの各粒子の最大径の平均値として求めればよい。
ガス拡散層における粒子状炭素材料の質量割合は、特に限定されないが、ガス拡散性の観点から、粒子状炭素材料のガス拡散層における質量割合は、30質量%以下であってよく、20質量%以下であってよい。
板状炭素材料の具体例としては、鱗片状黒鉛、黒鉛化ポリイミドフィルム粉砕物、グラフェンなどが挙げられる。中でも、黒鉛化ポリイミドフィルム粉砕物やグラフェンは、面方向に配向し易く、ガス拡散層を薄く形成するのに有利であり、かつ面方向におけるガス拡散性を高めるのに適している。
板状炭素材料の厚みは、250nm以下が好ましく、170nm以下であってもよい。板状炭素材料の厚みは、板状炭素材料の粒子100個を顕微鏡で観察したときの各粒子の厚みの最大値の平均値として求めればよい。
ガス拡散層における板状炭素材料の質量割合は、特に限定されないが、ガス拡散性の観点から、板状炭素材料のガス拡散層における質量割合は、30質量%以下であってよく、20質量%以下であってよい。
<ガス拡散層の製造方法>
ガス拡散層は、例えば、第1繊維状炭素材料等の導電性材料、第1高分子樹脂および分散媒を含む混合物をシート状に成形して、焼成することにより得られる。分散媒には、例えば、水、アルコール(エタノール、プロパノール等)などが用いられる。このとき、混合物に界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルアミンオキシドなどが挙げられる。界面活性剤は、第1導電性材料および分散媒の種類に応じて適宜選択すればよい。より具体的には、第1導電性材料と、第1高分子樹脂と、界面活性剤と、分散媒とを混錬し、得られた混合物をシート状に成形する。
混合物をシート状に成形する際には、例えば、ロールプレス機、平板プレス機などで圧延したり、押し出し機に投入してダイヘッドから連続的にシート成形したりすればよい。シートはさらに圧延されてもよい。圧延には、ロールプレス機を使用することができる。ロールプレスの条件は、特に限定されないが、線圧0.001ton/cm~4ton/cmで圧延することで強度の高いガス拡散層を得やすくなる。
成形されたシートは、焼成されてもよい。焼成により、混合物中から界面活性剤と分散媒とが除去される。なお、圧延と同時に混合物を加熱してもよい。焼成温度および焼成時間は、界面活性剤と分散媒とが蒸発または分解する温度および時間であればよい。焼成温度は、第1高分子樹脂の融点(例えば330℃~350℃)以下であることが好ましい。なお、界面活性剤の蒸発または分解温度は、一般的に260℃以上である。従って、焼成温度は、260℃以上であることが好ましい。
焼成後のシートはさらに圧延されてもよい。これにより、シートの厚さを調整することができる。焼成後の圧延には、所定のガス流路パターンに沿って配置されたリブを有する金型を用いてもよい。これにより、ガス拡散層にガス流路を形成することができる。ガス流路は、焼成後のシートの主面を切削加工することによって形成されてもよい。
以下、触媒層の構成について具体的に説明する。
(触媒層)
触媒層は、導電性材料(以下、第2導電性材料ともいう。)と、触媒粒子と、高分子樹脂(以下、第2高分子樹脂ともいう。)とを含む。第2導電性材料としては、例えば、第1導電性材料と同様もしくは類似の物性を有する材料が例示される。中でも、第2導電性材料は、第1繊維状炭素材料と同様もしくは類似の物性を有する第2繊維状炭素材料(すなわち、平均繊維径D2が、触媒層の厚みTの25%以下である繊維状炭素材料)を含むことが望ましい。この場合、触媒層の第1主面の算術平均粗さRa1を0.6μm以上に制御することが容易になる。
触媒層中の第2導電性材料の含有量は、第2導電性材料、触媒粒子および第2高分子樹脂の合計に対して、例えば1質量%以上、85質量%以下であり、より好ましくは5質量%以上、75質量%以下であってもよい。
<触媒粒子>
触媒粒子は、特に限定されないが、Sc、Y、Ti、Zr、V、Nb、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Pt、Os、Ir、ランタノイド系列元素およびアクチノイド系列元素からなる群より選択される少なくとも1種もしくは2種以上の合金が挙げられる。例えば、アノードに用いられる触媒粒子としては、Pt-Ru合金等が挙げられる。カソードに用いられる触媒金属としては、Pt、Pt-Co合金等が挙げられる。
<第2高分子樹脂>
第2高分子樹脂は、第2導電性材料同士を結着するバインダとしての機能を有する。反応性向上の観点から、第2高分子樹脂は、プロトン伝導性樹脂を含むことが好ましい。
プロトン伝導性樹脂としては、例えば、ガス拡散層に用い得るのと同様の材料が例示される。プロトン伝導性樹脂は、プロトン伝導性樹脂は、触媒層に含まれる第2導電性材料の100質量部に対して、50質量部以上、200質量部以下含まれていることが好ましい。
(触媒層の製造方法)
触媒層は、例えば、第2導電性材料、触媒粒子、第2高分子樹脂および分散媒を含む触媒インクを、所定の基材の表面に塗布し、乾燥させて形成することができる。基材としては、例えば、電解質膜を用いてもよく、転写用基材シートを用いてもよい。基材として電解質膜を用いる場合は、電解質膜に触媒インクを直接塗布して触媒層を形成すればよい。あるいは、触媒インクを、平坦面を有する転写用基材シートに塗布し、乾燥後、ガス拡散層に触媒層を転写してもよい。これにより、電解質膜と接触する触媒層の第2主面の平坦性が向上する。塗布法は、スクリーン印刷法、および、ブレードコーター、ナイフコーター、グラビアコーター、ダイコーター等の各種コーターを利用するコーティング法が好ましい。
基材シートとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン等の平滑表面を有するシートを用いることが好ましい。
(膜電極接合体の製造方法)
以上のように、電解質膜を基材とする場合は、電解質膜に触媒インクが直接塗布され、第1主面および第2主面を備える触媒層が、第2主面と電解質膜とが接触するように形成される。この場合、その後、電解質膜と触媒層との接合体の触媒層の第1主面にガス拡散層を貼り付ければ、膜電極接合体を得ることができる。また、転写用基材シートを用いる場合には、第1主面および第2主面を備える触媒層が、平坦面を有する基材シート上に、第2主面と平坦面とが接触するように形成される。次に、ガス拡散層が、触媒層の第1主面と接触するように触媒層に積層される。その後、基材シートを触媒層の第2主面から剥がし、触媒層の第2主面に電解質膜を貼り付けることで、膜電極接合体を得ることができる。このとき、第1繊維状炭素材料の平均繊維径Dが触媒層の厚みTの25%以下であることで、ガス拡散層の第1主面における凹凸が触媒層の厚みに対して相対的に十分に小さくなり、ガス拡散層の凹凸に由来する電解質膜の変形を低減することができるとともに、ガス拡散層と触媒層との間に形成され得る空隙を小さくすることができる。また、触媒層の厚み方向における断面において、第1主面の算術平均粗さRa1と第2主面の算術平均粗さRa2とは、Ra1>Ra2の関係を容易に満たし得る。
以下、燃料電池の構成について具体的に説明する。
[燃料電池]
燃料電池は、第1ガス拡散層および第2ガス拡散層をそれぞれ介して上記の膜電極接合体を挟むように配置された第1セパレータおよび第2セパレータを備える。具体的には、燃料電池は、電解質膜と、電解質膜の一方の主面に接触するカソードと、電解質膜の他方の主面に接触するアノードと、を有する膜電極接合体(以下、MEA)と、カソードと接触する導電性のカソードセパレータ(第1セパレータ)と、アノードと接触する導電性のアノードセパレータ(第2セパレータ)とを備える。MEAと一対のセパレータは、1つのセルを構成している。通常、カソードセパレータとアノードセパレータとが隣接するように複数セルを積層することで、セル同士が直列接続されたスタックが形成される。
図1を参照すると、セル1は、アノード2、カソード3およびアノード2とカソード3との間に介在する電解質膜4を含む膜電極接合体(MEA)5を有する。MEA5は、アノードセパレータ10およびカソードセパレータ11に挟持されている。アノード2は、電解質膜4に接するアノード触媒層(第1触媒層)6およびアノードセパレータ10に接するアノードガス拡散層(第1ガス拡散層)7を含む。カソード3は、電解質膜4に接するカソード触媒層(第2触媒層)8およびカソードセパレータ11に接するカソードガス拡散層(第2ガス拡散層)9を含む。MEA5の一方の側面には、アノード2を封止するようにガスケット14が配置され、他方の側面には、カソード3を封止するようにガスケット15が配置されている。
アノードセパレータ10は、アノード2に燃料を供給する燃料流路12を有する。カソードセパレータ11は、カソード3に酸化剤を供給する酸化剤流路13を有する。図1のようなセルの複数を電気的に直列に積層することで、スタックが構成される。スタックでは、一枚のセパレータの一方の面側をアノードセパレータ、他方の面側をカソードセパレータとしてもよい。また、一枚のセパレータの一方の面側をアノードセパレータまたはカソードセパレータとし、他方の面側を冷却媒体流路に利用してもよい。セルもしくはスタックの外側に、それぞれ集電板16,17を配してもよく、端板18,19を配して、端板同士を締結して燃料電池を固定してもよい。
なお、図示例では、燃料流路12は、アノードセパレータ10の主面に形成され、酸化剤流路13は、カソードセパレータ11の主面に形成されているが、燃料流路はアノードガス拡散層の主面に形成してもよく、酸化剤流路はカソードガス拡散層の主面に形成してもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
図2に模式的に示すような膜電極接合体(MEA)を作成した。MEA5は、電解質膜4と、これを挟むように配置されたアノード触媒層6およびカソード触媒層8と、アノード触媒層6の外側に配されたアノードガス拡散層7およびカソード触媒層8の外側に配されたカソードガス拡散層9とを具備する。
(1)カソードガス拡散層の作製
第1繊維状炭素材料50質量部、粒子状炭素材料20質量部、および適量のエタノールをミキサーにて混合した後、PTFE30質量部をさらに加えて混合し、混合物を得た。第1繊維状炭素材料としてCNT(平均繊維径0.15μm、平均長6μm)を用いた。粒子状炭素材料には、アセチレンブラック(平均粒径40nm)を用いた。得られた混合物を押出成形機を用いてシートに成形した。その後、圧延および焼成を行って、エタノールが除去された焼成シートを得た。焼成シートをさらに圧延して、厚みを200μmに調整した。得られたシートを所望の形状に裁断して、カソードガス拡散層を得た。
別途、アノード用のガス拡散層として、撥水処理されたカーボンペーパー(厚み200μm、平均繊維径10μm)を1枚準備した。
(2)カソード触媒インクの調製
触媒粒子(Pt-Co合金)を担持した第2導電性材料を適量の水に添加した後、撹拌して、分散させた。第2導電性材料には、第2繊維状炭素材料であるCNT(平均繊維径0.15μm、平均長6μm)40質量部と、粒子状炭素材料であるカーボンブラック(平均粒径40nm)100質量部とを用いた。得られた分散液を撹拌しながら適量のエタノールを加えた後、触媒粒子30質量部を担持した第2粒子状炭素材料100質量部に対して、プロトン伝導性樹脂(Nafion(登録商標))80質量部を添加し、カソード触媒インクを調製した。
(3)アノード触媒インクの調製
触媒粒子(Pt-Ru合金)を担持した第2導電性材料を適量の水に添加した後、撹拌して、分散させた。第2導電性材料には、粒子状炭素材料であるカーボンブラック(平均粒径40nm)を用いた。得られた分散液を撹拌しながら適量のエタノールを加えた後、触媒粒子30質量部を担持した粒子状炭素材料100質量部に対して、プロトン伝導性樹脂(Nafion(登録商標))80質量部を添加し、アノード触媒インクを調製した。
(4)各層の積層
カソード触媒インクを、平坦面を有するPET製の基材シートの表面に塗布し、乾燥させてカソード触媒層(厚み6μm)を形成した。その後、カソード触媒層をカソードガス拡散層の片面に転写してカソードを形成した。カソードガス拡散層の第1繊維状炭素材料の平均繊維径D(0.15μm)は、カソード触媒層の厚みT(6μm)の2.5%であった。
アノード触媒インクを、平坦面を有するPET製の基材シートの表面に塗布し、乾燥させてアノード触媒層(厚み3μm)を形成した。その後、アノード触媒層をアノードガス拡散層の片面に転写してアノードを形成した。
次に、アノード触媒層およびカソード触媒層がそれぞれ電解質膜と接触するように、アノードとカソードとで電解質膜を挟持し、圧延し、膜電極接合体(MEA)A1を得た。電解質膜としては、厚さ15μmで、カソードよりも一回り大きいサイズのNafion膜(登録商標)を用いた。
[評価1]
膜電極接合体(MEA)A1の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影した。図3にSEM像のカソード側領域のイラストを示す。図4は、図3の一部の拡大図である。各図から、カソードガス拡散層の第1主面における凹凸が触媒層の厚みに対して十分に小さいことが理解できる。
カソードガス拡散層と触媒層との間には、必然的に、空隙が形成されている。SEMで観測された最大の空隙sのカソード触媒層とカソードガス拡散層との界面に沿った方向における寸法Wkは1.5μm以下であり、カソード触媒層の厚みTよりも十分に小さかった。また、当該空隙のカソード触媒層の厚み方向における寸法Wsは0.6μmであり、Wkよりも十分に小さかった。
図4を画像処理して、カソード触媒層の第1主面の算術平均粗さRa1および第2主面の算術平均粗さRa2を求めたところ、それぞれRa1=1.5μm、Ra2=0.2μmであり、Ra1>Ra2の関係を満たしていた。
[比較例1]
(1)ガス拡散層の準備
アノード用ガス拡散層およびカソード用ガス拡散層として、撥水処理されたカーボンペーパー(厚み200μm、平均繊維径10μm)を2枚準備した。
(2)カソード触媒インクの調製
実施例1と同様にカソード触媒インクを調製した。
(3)アノード触媒インクの調製
実施例1と同様にアノード触媒インクを調製した。
(4)各層の積層
カソード触媒インクを、平坦面を有するPET製の基材シートの表面に塗布し、乾燥させてカソード触媒層(厚み6μm)を形成した。
アノード触媒インクを、平坦面を有するPET製の基材シートの表面に塗布し、乾燥させてアノード触媒層(厚み3μm)を形成した。
実施例1と同じ電解質膜を準備し、電解質のそれぞれの面にカソード触媒層とアノード触媒層を転写した。
次に、カソード触媒層とカソードガス拡散層とが接触し、アノード触媒層とアノードガス拡散層とが接触するように、カソードガス拡散層とアノードガス拡散層とで触媒層と電解質膜との接合体を挟持し、膜電極接合体(MEA)B1を作成した。各ガス拡散層のカーボンペーパーの平均繊維径10μmは、カソード触媒層の厚み6μmの167%であった。
[評価2]
膜電極接合体(MEA)B1の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影した。図5にSEM像のカソード側領域のイラストを示す。図5から、カソードガス拡散層の第1主面における凹凸が触媒層の厚みに対して相当に大きいことが理解できる。図5においては、カーボンペーパーFの大きな断面が観測され、触媒層の第1主面の凹凸に大きな影響を与えていることが理解できる。
SEMで観測された最大の空隙Sのカソード触媒層とカソードガス拡散層との界面に沿った方向における寸法Wkは10μmを超えており、カソード触媒層の厚みTよりも相当に大きかった。
図5を画像処理して、カソード触媒層の第1主面の算術平均粗さRa1および第2主面の算術平均粗さRa2を求めたところ、それぞれRa1=4.5μm、Ra2=4.6μmであった。
本発明に係る燃料電池は、特に車両用電源、定置型の家庭用コジェネレーションシステム用電源などとして好適に用いることができる。本発明は、高分子電解質型燃料電池への適用に好適であるが、これに限定されるものではなく、燃料電池一般に適用することができる。
本発明を現時点での好ましい実施態様に関して説明したが、そのような開示を限定的に解釈してはならない。種々の変形および改変は、上記開示を読むことによって本発明に属する技術分野における当業者には間違いなく明らかになるであろう。したがって、添付の請求の範囲は、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、すべての変形および改変を包含する、と解釈されるべきものである。
1 セル
2 アノード
3 カソード
4 電解質膜
5 膜電極接合体(MEA)
6 アノード触媒層
10 アノードセパレータ
7 アノードガス拡散層
8 カソード触媒層
11 カソードセパレータ
9 カソードガス拡散層
14, 15 ガスケット
12 燃料流路
13 酸化剤流路
16,17 集電板
18,19 端板

Claims (14)

  1. 第1主面および第2主面を備える触媒層と、
    前記第1主面側に配置されたガス拡散層と、
    前記第2主面側に配置された電解質膜と、を有する膜電極接合体であって、
    前記ガス拡散層は、導電性材料と、高分子樹脂と、を含み、
    前記導電性材料は、繊維状炭素材料を含み、
    前記繊維状炭素材料の平均繊維径Dは、前記触媒層の厚みTの25%以下であり、
    前記触媒層の厚み方向における断面において、前記第1主面の算術平均粗さRa1と前記第2主面の算術平均粗さRa2とが、
    Ra1>Ra2
    の関係を満たす、燃料電池用膜電極接合体。
  2. 前記平均繊維径Dは、5nm以上、250nm以下である、請求項1に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  3. 前記第1主面の算術平均粗さRa1と前記第2主面の算術平均粗さRa2との比:Ra1/Ra2は、2≦Ra1/Ra2を満たす、請求項1または2に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  4. 前記触媒層の厚みTは、1μm以上、20μm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  5. 前記第1主面の算術平均粗さRa1が、前記触媒層の厚みTの30%以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の燃料電池用電極膜電極接合体。
  6. 前記第1主面の算術平均粗さRa1が、前記触媒層の厚みTの10%以上である、請求項5に記載の燃料電池用電極膜電極接合体。
  7. 前記第2主面の算術平均粗さRa2が、前記触媒層の厚みTの5%以下である、請求項6に記載の燃料電池用電極膜電極接合体。
  8. 前記触媒層の厚みTは、5μm以上、10μm以下である、請求項1~7のいずれか1項に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  9. 前記第1主面の算術平均粗さRa1が、2μm以下である、請求項8に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  10. 前記第1主面の算術平均粗さRa1が、0.6μm以上である、請求項9に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  11. 前記第2主面の算術平均粗さRa2が、0.3μm以下である、請求項10に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  12. 前記触媒層と前記ガス拡散層との界面領域に空隙を有し、
    前記空隙の前記界面に沿った方向における寸法Wkが、前記触媒層の厚みT以下であり、
    前記空隙の前記触媒層の厚み方向における寸法Wsが、Wk以下である、請求項1~11のいずれか1項に記載の燃料電池用膜電極接合体。
  13. 電解質膜と、
    前記電解質膜を挟むように配置された一対の触媒層と、
    前記一対の触媒層をそれぞれ介して、前記電解質膜を挟むように配置された一対のガス拡散層と、を備え、
    前記一対の触媒層は、それぞれ第1主面および第2主面を備え、
    前記第1主面側に前記ガス拡散層が配置され、
    前記第2主面側に前記電解質膜が配置され、
    前記一対のガス拡散層の少なくとも一方は、導電性材料と、高分子樹脂と、を含み、
    前記導電性材料は、繊維状炭素材料を含み、
    前記繊維状炭素材料の平均繊維径Dは、前記触媒層の厚みTの25%以下であり、
    前記触媒層の厚み方向における断面において、前記第1主面の算術平均粗さRa1と前記第2主面の算術平均粗さRa2とが、
    Ra1>Ra2
    の関係を満たす、燃料電池用膜電極接合体。
  14. 請求項13に記載の燃料電池用膜電極接合体と、前記燃料電池用膜電極接合体が具備する前記一対のガス拡散層をそれぞれ介して前記燃料電池用膜電極接合体を挟むように配置された一対のセパレータと、を備える、燃料電池。
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