JPH077497B2 - 磁気記録媒体用結合剤 - Google Patents
磁気記録媒体用結合剤Info
- Publication number
- JPH077497B2 JPH077497B2 JP9153786A JP9153786A JPH077497B2 JP H077497 B2 JPH077497 B2 JP H077497B2 JP 9153786 A JP9153786 A JP 9153786A JP 9153786 A JP9153786 A JP 9153786A JP H077497 B2 JPH077497 B2 JP H077497B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyurethane resin
- parts
- thermoplastic polyurethane
- molecular weight
- magnetic recording
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Paints Or Removers (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記録媒体用結合剤に関するものであり、
更に詳しくは機械的性質、耐熱性、耐久性及び磁性粉の
分散性に優れた特定の熱可塑性ポリウレタン樹脂を含む
ことを特徴とする磁気記録媒体用結合剤に関するもので
ある。
更に詳しくは機械的性質、耐熱性、耐久性及び磁性粉の
分散性に優れた特定の熱可塑性ポリウレタン樹脂を含む
ことを特徴とする磁気記録媒体用結合剤に関するもので
ある。
近年、VTR、オーディオテープ、フロッピーディスク等
磁気記録媒体が広く普及し、その要求性能も多岐にわた
り、しかも厳しくなっている。その中でも記録再生の信
頼性への要望は特に増大しており、例えば低温・低湿か
ら高温・高湿までというように様々な環境下で長時間走
行に耐えるという要求性能が挙げられる。
磁気記録媒体が広く普及し、その要求性能も多岐にわた
り、しかも厳しくなっている。その中でも記録再生の信
頼性への要望は特に増大しており、例えば低温・低湿か
ら高温・高湿までというように様々な環境下で長時間走
行に耐えるという要求性能が挙げられる。
従来、磁気記録媒体用結合剤としては、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂等が広く使用されていたが、上記
要求に応えるべく種々の研究がなされ、現在では、磁性
層に良好な耐熱性、耐摩耗性を付与し、磁気記録媒体の
耐久性を向上させるために主として熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂とポリイソシアネートを含む結合剤、或いはさら
にそれ等に塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体等多数の
水酸基を有する樹脂等を添加した結合剤等が実用化され
ている。
脂、ポリウレタン樹脂等が広く使用されていたが、上記
要求に応えるべく種々の研究がなされ、現在では、磁性
層に良好な耐熱性、耐摩耗性を付与し、磁気記録媒体の
耐久性を向上させるために主として熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂とポリイソシアネートを含む結合剤、或いはさら
にそれ等に塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体等多数の
水酸基を有する樹脂等を添加した結合剤等が実用化され
ている。
磁気記録媒体の結合剤成分として使用されるこれ等の熱
可塑性ポリウレタン樹脂は、特開昭58-203623号公報等
にも示されているように、(1)ポリイソシアネート等
の硬化剤(架橋剤)と反応させ、網目結合を形成させる
ことによって結合剤の機械的性質、耐熱性を改善し磁性
層に耐熱性、耐摩耗性を付与する比較的ウレタン基濃度
の低い熱可塑性ポリウレタン樹脂(イソシアネート含有
量15%以下)と、(2)硬化剤を反応させなくとも、皮
膜の抗張力等の機械的性質、耐熱性に優れ、この性質の
活用で磁性層に耐熱性、耐摩耗性を付与できる比較的ウ
レタン基濃度の高い熱可塑性ポリウレタン樹脂(イソシ
アネート含有量15%以上)とに分けられる。
可塑性ポリウレタン樹脂は、特開昭58-203623号公報等
にも示されているように、(1)ポリイソシアネート等
の硬化剤(架橋剤)と反応させ、網目結合を形成させる
ことによって結合剤の機械的性質、耐熱性を改善し磁性
層に耐熱性、耐摩耗性を付与する比較的ウレタン基濃度
の低い熱可塑性ポリウレタン樹脂(イソシアネート含有
量15%以下)と、(2)硬化剤を反応させなくとも、皮
膜の抗張力等の機械的性質、耐熱性に優れ、この性質の
活用で磁性層に耐熱性、耐摩耗性を付与できる比較的ウ
レタン基濃度の高い熱可塑性ポリウレタン樹脂(イソシ
アネート含有量15%以上)とに分けられる。
(1)の熱可塑性ポリウレタン樹脂は、ウレタン基濃度
が低く(イソシアネート含有量15%以下)、軟らかく、
分子量10,000〜50,000、特に15,000〜35,000の実質的に
線状の熱可塑性ポリウレタン樹脂が多く使用されてお
り、比較的低分子量であるので磁性塗料化は容易である
が、機械的性質、流動開始点が低いため耐熱性に劣り、
硬化剤を必要とし、硬化後の磁性層も、特に高温環境下
における性能の面で大きく改良の余地を残しているのが
現状である。
が低く(イソシアネート含有量15%以下)、軟らかく、
分子量10,000〜50,000、特に15,000〜35,000の実質的に
線状の熱可塑性ポリウレタン樹脂が多く使用されてお
り、比較的低分子量であるので磁性塗料化は容易である
が、機械的性質、流動開始点が低いため耐熱性に劣り、
硬化剤を必要とし、硬化後の磁性層も、特に高温環境下
における性能の面で大きく改良の余地を残しているのが
現状である。
また、分子量が50,000以上の熱可塑性ポリウレタン樹脂
は、磁性粉の分散性を極度に悪化させ、塗料化が困難で
ある。
は、磁性粉の分散性を極度に悪化させ、塗料化が困難で
ある。
(2)の場合には、比較的ウレタン基濃度が高く(イソ
シアネート含有量15〜40%)、硬く、流動開始点が高く
殆ど100℃以上である分子量20,000〜50,000の熱可塑性
ポリウレタン樹脂が使用されており、比較的低分子量で
あるが、機械的性質に優れ流動開始点が高いので、耐熱
性、耐摩耗性等に優れるものの、磁性層が硬くなり過ぎ
る等の原因でカレンダー性が劣り、表面平滑性が悪化
し、また、テープ走行中にいわゆる「鳴き」が生じる等
の好ましくない現象が起こる。また、ウレタン結合が多
いことに起因してポリウレタン分子間の引力が増大する
ため、通常用いられるトルエン、メチルエチルケトン等
に対する溶解性が悪くなり、磁性塗料の安定性及び磁性
塗膜中での磁性粒子の分散性を著しく低下させる場合が
多い。
シアネート含有量15〜40%)、硬く、流動開始点が高く
殆ど100℃以上である分子量20,000〜50,000の熱可塑性
ポリウレタン樹脂が使用されており、比較的低分子量で
あるが、機械的性質に優れ流動開始点が高いので、耐熱
性、耐摩耗性等に優れるものの、磁性層が硬くなり過ぎ
る等の原因でカレンダー性が劣り、表面平滑性が悪化
し、また、テープ走行中にいわゆる「鳴き」が生じる等
の好ましくない現象が起こる。また、ウレタン結合が多
いことに起因してポリウレタン分子間の引力が増大する
ため、通常用いられるトルエン、メチルエチルケトン等
に対する溶解性が悪くなり、磁性塗料の安定性及び磁性
塗膜中での磁性粒子の分散性を著しく低下させる場合が
多い。
そこで本発明者らは、熱可塑性ポリウレタン樹脂の優れ
た性能を損なうことなく、上記欠点を改善する方法につ
き鋭意検討を重ねた結果、特定の分子量、引張破断強
度、引張破断伸び率、100%モジュラス、ガラス転移温
度を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂を採用することに
より、磁性塗料化が容易であり、塗料の分散性、安定性
に優れ、しかも塗布後の磁性層の平滑性に優れたものが
得られること、また硬化剤を使用しない系でも低温低湿
から高温高湿までの広い温度・湿度範囲で耐久性に優れ
た磁性層が得られること、更に低分子量ポリイソシアネ
ートとの併用により磁性層の耐久性を一段と向上させる
ことを見出し本発明を完成した。
た性能を損なうことなく、上記欠点を改善する方法につ
き鋭意検討を重ねた結果、特定の分子量、引張破断強
度、引張破断伸び率、100%モジュラス、ガラス転移温
度を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂を採用することに
より、磁性塗料化が容易であり、塗料の分散性、安定性
に優れ、しかも塗布後の磁性層の平滑性に優れたものが
得られること、また硬化剤を使用しない系でも低温低湿
から高温高湿までの広い温度・湿度範囲で耐久性に優れ
た磁性層が得られること、更に低分子量ポリイソシアネ
ートとの併用により磁性層の耐久性を一段と向上させる
ことを見出し本発明を完成した。
即ち本発明は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフ
ィーによる分析で数平均分子量5,000〜40,000、引張速
度100mm/minの引張試験における破断強度が200kg/cm2以
上、破断伸び率100〜400%、100%モデュラス150kg/cm2
以上、動的粘弾性測定による分析でガラス転移温度が40
℃以上の熱可塑性ポリウレタン樹脂を含有することを特
徴とする磁気記録媒体用結合剤を提供するものである。
ィーによる分析で数平均分子量5,000〜40,000、引張速
度100mm/minの引張試験における破断強度が200kg/cm2以
上、破断伸び率100〜400%、100%モデュラス150kg/cm2
以上、動的粘弾性測定による分析でガラス転移温度が40
℃以上の熱可塑性ポリウレタン樹脂を含有することを特
徴とする磁気記録媒体用結合剤を提供するものである。
本発明に用いられる熱可塑性ポリウレタン樹脂は、ゲル
パーミュエーションクロマトグラフィー(カラムShodex
A−803,804混合、昭和電工(株)製)による分析で数
平均分子量が5,000〜40,000のものであり、より好まし
い分子量としては10,000〜25,000のものである。上記数
平均分子量が5,000未満のものは、磁性層の機械的性
質、基材への密着性が悪い。また、数平均分子量が40,0
00を越えるものは磁性粉の分散性が悪くなり、また、低
分子量ポリイソシアネート併用時の耐久性の大きな向上
が期待できない。
パーミュエーションクロマトグラフィー(カラムShodex
A−803,804混合、昭和電工(株)製)による分析で数
平均分子量が5,000〜40,000のものであり、より好まし
い分子量としては10,000〜25,000のものである。上記数
平均分子量が5,000未満のものは、磁性層の機械的性
質、基材への密着性が悪い。また、数平均分子量が40,0
00を越えるものは磁性粉の分散性が悪くなり、また、低
分子量ポリイソシアネート併用時の耐久性の大きな向上
が期待できない。
本発明に用いられる熱可塑性ポリウレタン樹脂の引張強
度は、東洋測器(株)製テンシロンUTM-IIIにより引張
速度100mm/minで測定され、破断強度200kg/cm2以上、破
断伸び率100〜400%、100%モデュラス150kg/cm2以上の
ものであり、より好ましくは、破断強度250kg/cm2以
上、破断伸び率100〜300%、100%モデュラス230kg/cm2
以上のものである。破断強度が200kg/cm2未満、破断伸
び率が100%未満或いは400%を越え、100%モデュラス
が150kg/cm2未満であると磁性層の強度が劣り、耐久性
の点で不都合である。
度は、東洋測器(株)製テンシロンUTM-IIIにより引張
速度100mm/minで測定され、破断強度200kg/cm2以上、破
断伸び率100〜400%、100%モデュラス150kg/cm2以上の
ものであり、より好ましくは、破断強度250kg/cm2以
上、破断伸び率100〜300%、100%モデュラス230kg/cm2
以上のものである。破断強度が200kg/cm2未満、破断伸
び率が100%未満或いは400%を越え、100%モデュラス
が150kg/cm2未満であると磁性層の強度が劣り、耐久性
の点で不都合である。
尚、本発明における物性値の測定は膜厚0.15〜0.22mmの
範囲のフィルムを用いて行なっている。
範囲のフィルムを用いて行なっている。
本発明に用いられる熱可塑性ポリウレタン樹脂のガラス
転移温度は、動的粘弾性測定装置(RHEOVIBRON DDV-III
-EA、東洋ボールドウィン社製)により測定周波数3.5H
z、昇温速度3℃/minで測定され、40℃以上のものであ
る。ガラス転移温度があ40℃未満のものは、磁性層を構
成したときの耐熱性が悪い。磁性層のカレンダー性、磁
性層の表面平滑性の点からすると、ガラス転移温度は65
℃以下が望ましい。本発明におけるガラス転移温度と
は、動的粘弾性測定において、損失弾性率E″と貯蔵弾
性率E′の比E″/E′が極大となる温度である。
転移温度は、動的粘弾性測定装置(RHEOVIBRON DDV-III
-EA、東洋ボールドウィン社製)により測定周波数3.5H
z、昇温速度3℃/minで測定され、40℃以上のものであ
る。ガラス転移温度があ40℃未満のものは、磁性層を構
成したときの耐熱性が悪い。磁性層のカレンダー性、磁
性層の表面平滑性の点からすると、ガラス転移温度は65
℃以下が望ましい。本発明におけるガラス転移温度と
は、動的粘弾性測定において、損失弾性率E″と貯蔵弾
性率E′の比E″/E′が極大となる温度である。
本発明で用いられる熱可塑性ポリウレタン樹脂の末端
は、両末端ともにイソシアネート基であっても良いし、
両末端ともに水酸基であっても良く、また一方の端がイ
ソシアネート基で他方の端が水酸基であっても良い。
は、両末端ともにイソシアネート基であっても良いし、
両末端ともに水酸基であっても良く、また一方の端がイ
ソシアネート基で他方の端が水酸基であっても良い。
更に本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂は、磁性層の耐
久性及び分散性の観点から、(I)分子量500〜3,000を
有するポリエステルポリオール、(II)2〜10個の炭素
原子を有するジオール、或いはビスフェノールA、ビス
フェノールS、ハイドロキノン等にエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイドを2〜4モル付加したジオー
ル類、及び(III)芳香環を少なくとも1つ以上有する
ジイソシアネートから製造されることが望ましい。
久性及び分散性の観点から、(I)分子量500〜3,000を
有するポリエステルポリオール、(II)2〜10個の炭素
原子を有するジオール、或いはビスフェノールA、ビス
フェノールS、ハイドロキノン等にエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイドを2〜4モル付加したジオー
ル類、及び(III)芳香環を少なくとも1つ以上有する
ジイソシアネートから製造されることが望ましい。
分子量500〜3,000を有するポリエステルポリオールとし
ては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコー
ル、1,3−プロピレングリコール、2,3−ブチレングリコ
ール、1,4−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3
−プロパンジオール、ジエチレングリコール、1,5−ペ
ンタメチレングリコール、1,6−ヘキサメチレングリコ
ール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサ
ン−1,4−ジメタノール等のグリコールの単独或いはこ
れらの混合物と、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、
グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸
等の二塩基酸及びこれらの酸のエステル、酸のハライド
とを重縮合することによって得られるポリエステルポリ
オール類が挙げられ、更にε−カプロラクトンなどのラ
クトンをグリコール等の存在下で開環付加重合したポリ
カプロラクトンジオール類が挙げられる。
ては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコー
ル、1,3−プロピレングリコール、2,3−ブチレングリコ
ール、1,4−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3
−プロパンジオール、ジエチレングリコール、1,5−ペ
ンタメチレングリコール、1,6−ヘキサメチレングリコ
ール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサ
ン−1,4−ジメタノール等のグリコールの単独或いはこ
れらの混合物と、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、
グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸
等の二塩基酸及びこれらの酸のエステル、酸のハライド
とを重縮合することによって得られるポリエステルポリ
オール類が挙げられ、更にε−カプロラクトンなどのラ
クトンをグリコール等の存在下で開環付加重合したポリ
カプロラクトンジオール類が挙げられる。
これ等のうち、エチレングリコール、1,4−ブチレング
リコール、1,6−ヘキサメチレングリコールの単独或い
は混合物と、アジピン酸或いはセバシン酸との縮合ポリ
エステルポリオール及びポリカプロラクトンポリオール
が好適である。
リコール、1,6−ヘキサメチレングリコールの単独或い
は混合物と、アジピン酸或いはセバシン酸との縮合ポリ
エステルポリオール及びポリカプロラクトンポリオール
が好適である。
炭素数2〜10を有する低分子量ジオール類としては、前
記ポリエステルポリオール類の製造に際し使用されるグ
リコール類の単独或いは混合物を用いることができる。
記ポリエステルポリオール類の製造に際し使用されるグ
リコール類の単独或いは混合物を用いることができる。
芳香環を少なくとも1つ以上有するジイソシアネートと
しては、キシレンジイソシアネート、トルイジンジイソ
シアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−ト
リレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m
−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイ
ソシアネート、4,4′−ビフェニルジイソシアネート、
3,3′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネー
ト、3,3′−ジメトキシビフェニル−4,4′−ジイソシア
ネート等及びこれ等の混合物が好適である。
しては、キシレンジイソシアネート、トルイジンジイソ
シアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−ト
リレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m
−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイ
ソシアネート、4,4′−ビフェニルジイソシアネート、
3,3′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネー
ト、3,3′−ジメトキシビフェニル−4,4′−ジイソシア
ネート等及びこれ等の混合物が好適である。
本発明で使用される熱可塑性ポリウレタン樹脂を製造す
るに際し、ポリエステルポリオール(I)と炭素数2〜
10を有する低分子量ポリオール類等(II)とのモル比は
I/II=1/2.5〜1/20、好ましくは1/4〜1/8の範囲が望ま
しく、またポリオールとジイソシアネートのOH/NCOのモ
ル比は1/0.85〜1/1.15、好ましくは1.0/0.95〜1.0/1.05
が良い。これ等の範囲は、得られる磁性層の諸性能の点
から好ましいものである。
るに際し、ポリエステルポリオール(I)と炭素数2〜
10を有する低分子量ポリオール類等(II)とのモル比は
I/II=1/2.5〜1/20、好ましくは1/4〜1/8の範囲が望ま
しく、またポリオールとジイソシアネートのOH/NCOのモ
ル比は1/0.85〜1/1.15、好ましくは1.0/0.95〜1.0/1.05
が良い。これ等の範囲は、得られる磁性層の諸性能の点
から好ましいものである。
また、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂を製造するにあた
っては、従来の公知の方法を採ることができ、例えば、
反応剤を十分に混合後、反応混合物を平板もしくはバッ
トに流して加熱し、次いでこれを冷却した後破砕する方
法、又はジメチルホルムアミド、トルエン、キシレン、
ベンゼン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、シクロヘ
キサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の単一もしくは混合溶剤
系の有機溶媒中で反応させる溶液反応法等の製造法を採
ることができる。この際、反応温度を低減させ、或いは
反応時間を短縮させるために、反応触媒を加えることも
できる。反応触媒の具体例としては、例えば、トリエチ
レンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラ
メチルヘキサンジアミンなどのアミン化合物及びこれ等
の塩や、ジブチルスズジラウレート、オクチル酸スズ、
オクチル酸鉛、オクチル酸マンガンなどの有機金属化合
物及びこれ等の混合物等を挙げることができる。また、
ポリウレタン樹脂の安定性を増加させる目的で、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、加水分解防止剤等を単独に或いは
これらを組み合わせて配合することができる。
っては、従来の公知の方法を採ることができ、例えば、
反応剤を十分に混合後、反応混合物を平板もしくはバッ
トに流して加熱し、次いでこれを冷却した後破砕する方
法、又はジメチルホルムアミド、トルエン、キシレン、
ベンゼン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、シクロヘ
キサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の単一もしくは混合溶剤
系の有機溶媒中で反応させる溶液反応法等の製造法を採
ることができる。この際、反応温度を低減させ、或いは
反応時間を短縮させるために、反応触媒を加えることも
できる。反応触媒の具体例としては、例えば、トリエチ
レンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラ
メチルヘキサンジアミンなどのアミン化合物及びこれ等
の塩や、ジブチルスズジラウレート、オクチル酸スズ、
オクチル酸鉛、オクチル酸マンガンなどの有機金属化合
物及びこれ等の混合物等を挙げることができる。また、
ポリウレタン樹脂の安定性を増加させる目的で、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、加水分解防止剤等を単独に或いは
これらを組み合わせて配合することができる。
更に本発明に於いては、ポリウレタン樹脂の耐久性を一
段と向上させる為に、適当な硬化剤を用いてポリウレタ
ン樹脂を硬化させて使用することが好ましく、硬化剤と
して高エネルギー線硬化型多官能ビニルモノマー、ポリ
イソシアネート化合物等が挙げられるが、イソシアネー
ト基が2個以上の低分子量ポリイソシアネート化合物が
最適である。
段と向上させる為に、適当な硬化剤を用いてポリウレタ
ン樹脂を硬化させて使用することが好ましく、硬化剤と
して高エネルギー線硬化型多官能ビニルモノマー、ポリ
イソシアネート化合物等が挙げられるが、イソシアネー
ト基が2個以上の低分子量ポリイソシアネート化合物が
最適である。
本発明で使用することができるイソシアネート基が2個
以上の低分子量ポリイソシアネートとしては、前記熱可
塑性ポリウレタン樹脂の製造に際し用いられる有機ジイ
ソシアネートの他に、トリレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート3モ
ルとトリメチロールプロパン1モルとの反応物や、変性
ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニレンメ
タンポリイソシアネート等の多官能イソシアネート化合
物を挙げることができる。これらの化合物は、日本ポリ
ウレタン(株)から「コロネートL」、「コロネートH
L」、「コロネート2030」、「ミリオネートMR」、「ミ
リオネートMTL」等の商品名で、住友バイエルウレタン
(株)から「デスモジュールL」、「デスモジュール
N」、「デスモジュールIL」、「デスモジュールHL」、
「デスモジュールR」、「デスモジュールRF」等の商品
名で、武田薬品工業(株)から「タケネートD−10
2」、「タケネートD−110N」、「タケネートD−202」
等の商品名でそれぞれ市販されている。
以上の低分子量ポリイソシアネートとしては、前記熱可
塑性ポリウレタン樹脂の製造に際し用いられる有機ジイ
ソシアネートの他に、トリレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート3モ
ルとトリメチロールプロパン1モルとの反応物や、変性
ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニレンメ
タンポリイソシアネート等の多官能イソシアネート化合
物を挙げることができる。これらの化合物は、日本ポリ
ウレタン(株)から「コロネートL」、「コロネートH
L」、「コロネート2030」、「ミリオネートMR」、「ミ
リオネートMTL」等の商品名で、住友バイエルウレタン
(株)から「デスモジュールL」、「デスモジュール
N」、「デスモジュールIL」、「デスモジュールHL」、
「デスモジュールR」、「デスモジュールRF」等の商品
名で、武田薬品工業(株)から「タケネートD−10
2」、「タケネートD−110N」、「タケネートD−202」
等の商品名でそれぞれ市販されている。
前記熱可塑性ポリウレタン樹脂100重量部に対して上記
低分子量ポリイソシアネートを3〜40重量部加えて硬化
させることによって磁性層の機械的強度、耐摩耗性、耐
熱性、耐湿熱性、耐溶剤性及び基材との密着性を大幅に
向上させることができる。
低分子量ポリイソシアネートを3〜40重量部加えて硬化
させることによって磁性層の機械的強度、耐摩耗性、耐
熱性、耐湿熱性、耐溶剤性及び基材との密着性を大幅に
向上させることができる。
なお、前記結合剤成分中に必要ならば磁気記録媒体の結
合剤成分として通常用いられている熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース、セルロー
スアセテートブチレート等のセルロース誘導体;塩化ビ
ニル/酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/
ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/
マレイン酸共重合体等の塩酢ビ樹脂;塩化ビニリデン/
塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリ
ル共重合体等の塩化ビニリデン樹脂;アルキッド樹脂、
線状ポリエステル等のポリエステル樹脂;(メタ)アク
リル酸/アクリロニトリル共重合体、(メタ)アクリル
酸メチル/アクリロニトリル共重合体等のアクリル樹
脂;ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等の
アセタール樹脂;フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
アミド樹脂、ブタジエン/アクリロニトリル共重合体、
スチレン/ブタジエン共重合体等を単独又は組み合わせ
て併用することもできる。
合剤成分として通常用いられている熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース、セルロー
スアセテートブチレート等のセルロース誘導体;塩化ビ
ニル/酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/
ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/
マレイン酸共重合体等の塩酢ビ樹脂;塩化ビニリデン/
塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリ
ル共重合体等の塩化ビニリデン樹脂;アルキッド樹脂、
線状ポリエステル等のポリエステル樹脂;(メタ)アク
リル酸/アクリロニトリル共重合体、(メタ)アクリル
酸メチル/アクリロニトリル共重合体等のアクリル樹
脂;ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等の
アセタール樹脂;フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
アミド樹脂、ブタジエン/アクリロニトリル共重合体、
スチレン/ブタジエン共重合体等を単独又は組み合わせ
て併用することもできる。
本発明に於いて使用することができる強磁性微粉末とし
ては、γ−Fe2O3、γ−Fe2O3とFe3O4との混晶、Co変性
酸化鉄、CrO2、鉄等が挙げられ、その他鉄を主成分とす
る合金微粉末であれば好ましく使用することができる。
これらの強磁性微粉末の形状については、針状、板状、
球状等のいかなる形状のものでも使用できる。
ては、γ−Fe2O3、γ−Fe2O3とFe3O4との混晶、Co変性
酸化鉄、CrO2、鉄等が挙げられ、その他鉄を主成分とす
る合金微粉末であれば好ましく使用することができる。
これらの強磁性微粉末の形状については、針状、板状、
球状等のいかなる形状のものでも使用できる。
磁気記録媒体の耐久性に関する機構は、明らかにされて
いないが、磁気記録媒体が走行中、ヘッドの接触により
大きなずり応力を受けることから推察すると、この応力
に媒体が長時間耐えうるには、少なくとも結合剤が大き
な機械的強度を有することが必要と考えられる。しか
も、その機械的強度は、実際に使用される環境下で安定
であることが必須と考えられる。
いないが、磁気記録媒体が走行中、ヘッドの接触により
大きなずり応力を受けることから推察すると、この応力
に媒体が長時間耐えうるには、少なくとも結合剤が大き
な機械的強度を有することが必要と考えられる。しか
も、その機械的強度は、実際に使用される環境下で安定
であることが必須と考えられる。
本発明における特定の熱可塑性ポリウレタン樹脂は、従
来の結合剤に比べ常温において100%モデュラス、破断
強度に代表される機械的強度を大幅に向上させ、しかも
その機械的強度の温度依存性の尺度となる樹脂のガラス
転移温度を磁気記録媒体の実用温度環境以上に向上させ
ることにより、低温から高温まで広い環境下で高い耐久
性が得られるものと考えられる。
来の結合剤に比べ常温において100%モデュラス、破断
強度に代表される機械的強度を大幅に向上させ、しかも
その機械的強度の温度依存性の尺度となる樹脂のガラス
転移温度を磁気記録媒体の実用温度環境以上に向上させ
ることにより、低温から高温まで広い環境下で高い耐久
性が得られるものと考えられる。
更に従来のポリウレタン樹脂に比べ、低分子量化するこ
とにより、硬化剤である低分子量ポリイソシアネートを
添加した場合には、架橋密度が増加し、一段と高い耐久
性が得られるものと考えられる。
とにより、硬化剤である低分子量ポリイソシアネートを
添加した場合には、架橋密度が増加し、一段と高い耐久
性が得られるものと考えられる。
以下に、合成例、実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれ等の実施例のみに限定されるもの
ではない。
するが、本発明はこれ等の実施例のみに限定されるもの
ではない。
なお、例中の「部」とあるのは全て「重量部」を示す。
合成例1 温度計、攪拌機、還流冷却器を備えた反応器に、メチル
エチルケトン200部、シクロヘキサノン190部、アジピン
酸と1,6−ヘキサメチレングリコールからなる分子量1,0
00のポリエステルポリオール100部、2,2−ジメチル−1,
3−プロパンジオール32部、1,4−ブチレングリコール8
部、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート121部、
触媒としてジブチルスズジラウレート0.3部を加え、80
℃で12時間反応させて熱可塑性ポリウレタン樹脂を調製
した。
エチルケトン200部、シクロヘキサノン190部、アジピン
酸と1,6−ヘキサメチレングリコールからなる分子量1,0
00のポリエステルポリオール100部、2,2−ジメチル−1,
3−プロパンジオール32部、1,4−ブチレングリコール8
部、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート121部、
触媒としてジブチルスズジラウレート0.3部を加え、80
℃で12時間反応させて熱可塑性ポリウレタン樹脂を調製
した。
合成例2 合成例1と同様の容器にメチルエチルケトン100部、シ
クロヘキサノン140部、分子量1,000のポリカプロラクト
ンポリオール100部、エチレングリコール7.3部、2,2−
ジメチル−1,3−プロパンジオール24部、4,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート109部、触媒としてジブチ
ルスズジラウレート0.3部を加え、85℃で10時間反応さ
せて熱可塑性ポリウレタン樹脂を得た。
クロヘキサノン140部、分子量1,000のポリカプロラクト
ンポリオール100部、エチレングリコール7.3部、2,2−
ジメチル−1,3−プロパンジオール24部、4,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート109部、触媒としてジブチ
ルスズジラウレート0.3部を加え、85℃で10時間反応さ
せて熱可塑性ポリウレタン樹脂を得た。
合成例3 合成例1と同様の容器にメチルエチルケトン116部、テ
トラヒドロフラン100部、アジピン酸と1,4−ブチレング
リコールからなる分子量1,500のポリエステルポリオー
ル100部、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール35
部、1,4−ブチレングリコール8.8部、4,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート120部、触媒としてジブチル
スズジラウレート0.3部を加え、70℃で15時間反応させ
て熱可塑性ポリウレタン樹脂を調製した。
トラヒドロフラン100部、アジピン酸と1,4−ブチレング
リコールからなる分子量1,500のポリエステルポリオー
ル100部、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール35
部、1,4−ブチレングリコール8.8部、4,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート120部、触媒としてジブチル
スズジラウレート0.3部を加え、70℃で15時間反応させ
て熱可塑性ポリウレタン樹脂を調製した。
比較合成例1 合成例1において、添加量を2,2−ジメチル−1,3−プロ
パンジオール15部、1,4−ブチレングリコール4.1部、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート72部に代えて
同様の方法で熱可塑性ポリウレタン樹脂を調製した。
パンジオール15部、1,4−ブチレングリコール4.1部、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート72部に代えて
同様の方法で熱可塑性ポリウレタン樹脂を調製した。
比較合成例2 ビスフェノールAにプロピレンオキサイドを2モル付加
したジオールとアジピン酸からなる分子量1,000のポリ
エステルポリオール100部、2,2−ジメチル−1,3−プロ
パンジオール22部、1,4−ブチレングリコール5.6部、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート90部を用いて
合成例1と同様の方法で熱可塑性ポリウレタン樹脂を調
製した。
したジオールとアジピン酸からなる分子量1,000のポリ
エステルポリオール100部、2,2−ジメチル−1,3−プロ
パンジオール22部、1,4−ブチレングリコール5.6部、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート90部を用いて
合成例1と同様の方法で熱可塑性ポリウレタン樹脂を調
製した。
合成例1〜3及び比較合成例1〜2で得られた熱可塑性
ポリウレタン樹脂、及び市販品としてニッポランN−23
01(日本ポリウレタン(株)製、ポリエステル型熱可塑
性ポリウレタン樹脂)の数平均分子量、引張破断強度、
100%モデュラス、破断伸び率、ガラス転移温度の測定
値を表1に示した。
ポリウレタン樹脂、及び市販品としてニッポランN−23
01(日本ポリウレタン(株)製、ポリエステル型熱可塑
性ポリウレタン樹脂)の数平均分子量、引張破断強度、
100%モデュラス、破断伸び率、ガラス転移温度の測定
値を表1に示した。
実施例1〜3及び比較例1〜3 合成例1〜3及び比較合成例1〜2で得られた熱可塑性
ポリウレタン樹脂及び市販品のニッポランN−2301を用
いて、以下に示す方法により磁気ディスクを製造し、そ
の耐久性を測定した。
ポリウレタン樹脂及び市販品のニッポランN−2301を用
いて、以下に示す方法により磁気ディスクを製造し、そ
の耐久性を測定した。
その結果を表2に示す。
〈磁気ディスクの製造及び耐久性評価〉 ・合成例1〜3又は比較合成例1,2のポリウレタン樹脂
又はニッポランN−2301の溶液(不揮発分40%) 75部 ・ビニライトVAGH(米国ユニオンカーバイド社製、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体) 20部 ・γ−Fe2O3 100部 ・カーボンブラック 3部 ・潤滑剤 2部 ・メチルエチルケトン 200部 ・シクロヘキサノン 100部 上記組成物をボールミルにて24時間混練後、10部の硬化
剤(日本ポリウレタン社製、コロネートL)を加え、更
に1時間混練後得られた磁性塗料を厚さ70ミクロンのポ
リエチレンテレフタレート基体フィルム上に乾燥後の厚
みが2ミクロンとなる様に塗布乾燥熟成した。次いで該
フィルムを所定の磁気ディスクのサイズに切断し、ドラ
イブに装着し、20℃及び40℃の環境下で再生出力が50%
に低下するまでの時間を測定して耐久性を評価した。
又はニッポランN−2301の溶液(不揮発分40%) 75部 ・ビニライトVAGH(米国ユニオンカーバイド社製、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体) 20部 ・γ−Fe2O3 100部 ・カーボンブラック 3部 ・潤滑剤 2部 ・メチルエチルケトン 200部 ・シクロヘキサノン 100部 上記組成物をボールミルにて24時間混練後、10部の硬化
剤(日本ポリウレタン社製、コロネートL)を加え、更
に1時間混練後得られた磁性塗料を厚さ70ミクロンのポ
リエチレンテレフタレート基体フィルム上に乾燥後の厚
みが2ミクロンとなる様に塗布乾燥熟成した。次いで該
フィルムを所定の磁気ディスクのサイズに切断し、ドラ
イブに装着し、20℃及び40℃の環境下で再生出力が50%
に低下するまでの時間を測定して耐久性を評価した。
〔発明の効果〕 実施例においても具体的に示した様に、本発明の熱可塑
性ポリウレタン樹脂は、磁気記録媒体用結合剤として特
に耐久性の点でこれまでにない優れた効果を有してい
る。この効果は、ポリウレタン樹脂の機械的強度、特に
引張破断強度、100%モデュラスを向上させ、かつ破断
伸び率を適度におさえ、しかも機械的物性の温度依存性
の尺度となるガラス転移温度を磁気記録媒体が実際に使
用されると考えられる温度環境よりも高くし、更には従
来のポリウレタン樹脂に比べ低分子量化することによる
ものであり、従来の熱可塑性ポリウレタン樹脂に比べて
際立った効果である。
性ポリウレタン樹脂は、磁気記録媒体用結合剤として特
に耐久性の点でこれまでにない優れた効果を有してい
る。この効果は、ポリウレタン樹脂の機械的強度、特に
引張破断強度、100%モデュラスを向上させ、かつ破断
伸び率を適度におさえ、しかも機械的物性の温度依存性
の尺度となるガラス転移温度を磁気記録媒体が実際に使
用されると考えられる温度環境よりも高くし、更には従
来のポリウレタン樹脂に比べ低分子量化することによる
ものであり、従来の熱可塑性ポリウレタン樹脂に比べて
際立った効果である。
それゆえ、本発明の熱可塑性ポリウレタンを用いた磁気
記録媒体は、様々な環境下における使用において高い信
頼性を有する磁気記録媒体の出現を望む声に答え得るも
のであると考えられる。
記録媒体は、様々な環境下における使用において高い信
頼性を有する磁気記録媒体の出現を望む声に答え得るも
のであると考えられる。
Claims (1)
- 【請求項1】ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ
ーによる分析で数平均分子量5,000〜40,000、引張速度1
00mm/minの引張試験における破断強度が200kg/cm2以
上、破断伸び率100〜400%、100%モデュラス150kg/cm2
以上、動的粘弾性測定による分析でガラス転移温度が40
℃以上の熱可塑性ポリウレタン樹脂を含有することを特
徴とする磁気記録媒体用結合剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9153786A JPH077497B2 (ja) | 1986-04-21 | 1986-04-21 | 磁気記録媒体用結合剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9153786A JPH077497B2 (ja) | 1986-04-21 | 1986-04-21 | 磁気記録媒体用結合剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62248127A JPS62248127A (ja) | 1987-10-29 |
JPH077497B2 true JPH077497B2 (ja) | 1995-01-30 |
Family
ID=14029213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9153786A Expired - Lifetime JPH077497B2 (ja) | 1986-04-21 | 1986-04-21 | 磁気記録媒体用結合剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH077497B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2841298B2 (ja) * | 1987-09-12 | 1998-12-24 | ソニー株式会社 | 磁気記録媒体 |
JP2882500B2 (ja) * | 1990-12-25 | 1999-04-12 | 東洋紡績株式会社 | 磁気記録媒体 |
JP2007270014A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Nissan Motor Co Ltd | 耐チッピング塗料組成物用樹脂粒子、耐チッピング塗料組成物、耐チッピング塗膜及び塗装物品 |
-
1986
- 1986-04-21 JP JP9153786A patent/JPH077497B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62248127A (ja) | 1987-10-29 |
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