JPH0716428B2 - L−アミノ酸の製造法 - Google Patents
L−アミノ酸の製造法Info
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- JPH0716428B2 JPH0716428B2 JP61244055A JP24405586A JPH0716428B2 JP H0716428 B2 JPH0716428 B2 JP H0716428B2 JP 61244055 A JP61244055 A JP 61244055A JP 24405586 A JP24405586 A JP 24405586A JP H0716428 B2 JPH0716428 B2 JP H0716428B2
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- amino acid
- reaction
- phenylalanine
- enzyme
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はα−ケトカルボン酸を基質としてL−アミノ酸
を製造する方法に関する。
を製造する方法に関する。
従来から微生物や酵素の働きによりα−ケトカルボン酸
を基質としてL−アミノ酸を製造する試みがなされてい
る。例えば、微生物菌体にα−ケトグルタール酸および
各種のアミノ酸を添加してL−グルタミン酸を蓄積せし
める方法(片桐ら、アミノ酸核酸、2、18(1960)〕、
フェニルピルビン酸を含む反応液にL−グルタミン酸や
L−アスパラギン酸を添加し、L−フェニルアラニンを
得る方法〔朝井ら、アミノ酸核酸、2、114(196
0)〕、15インドールピルビン酸を含む反応液にL−グ
ルタミン酸やL−アスパラギン酸を添加してL−トリプ
トファンを合成する方法等がある〔アイダら、ジャーナ
ル・オブ・ジェネラル・アンド・アプライド・マイクロ
バイオロジー〔Journal of General and Applied Micro
biology)、4、200(1958)〕。
を基質としてL−アミノ酸を製造する試みがなされてい
る。例えば、微生物菌体にα−ケトグルタール酸および
各種のアミノ酸を添加してL−グルタミン酸を蓄積せし
める方法(片桐ら、アミノ酸核酸、2、18(1960)〕、
フェニルピルビン酸を含む反応液にL−グルタミン酸や
L−アスパラギン酸を添加し、L−フェニルアラニンを
得る方法〔朝井ら、アミノ酸核酸、2、114(196
0)〕、15インドールピルビン酸を含む反応液にL−グ
ルタミン酸やL−アスパラギン酸を添加してL−トリプ
トファンを合成する方法等がある〔アイダら、ジャーナ
ル・オブ・ジェネラル・アンド・アプライド・マイクロ
バイオロジー〔Journal of General and Applied Micro
biology)、4、200(1958)〕。
特開昭60−164493には、種々の微生物をフェニルピルビ
ン酸及びアミノ基供与体と共に培養するか、又は該微生
物の菌体もしくはその処理物をフェニルピルビン酸及び
アミノ基供与体に作用せしめることによってL−フェニ
ルアラニンを製造する方法が記載されている。しかしな
がらこの明細書には、この方法においていかなる酵素が
関与するかについてはなんら言及されていない。またこ
の方法においてはアミノ基供与体としてアミノ酸が使用
されている。
ン酸及びアミノ基供与体と共に培養するか、又は該微生
物の菌体もしくはその処理物をフェニルピルビン酸及び
アミノ基供与体に作用せしめることによってL−フェニ
ルアラニンを製造する方法が記載されている。しかしな
がらこの明細書には、この方法においていかなる酵素が
関与するかについてはなんら言及されていない。またこ
の方法においてはアミノ基供与体としてアミノ酸が使用
されている。
上記の方法はいずれも目的アミノ酸のアミノ基供与体と
して他のアミノ酸が使用されており、アンモニウムイオ
ンを用いる本発明とは基本的に異り、関与する酵素も異
る。また、これらの方法はアミノ基供与体としてアミノ
酸を使用するため目的アミノ酸が高価なものとなるとい
う難点を有する。
して他のアミノ酸が使用されており、アンモニウムイオ
ンを用いる本発明とは基本的に異り、関与する酵素も異
る。また、これらの方法はアミノ基供与体としてアミノ
酸を使用するため目的アミノ酸が高価なものとなるとい
う難点を有する。
特開昭60−43391には、α−ケト酸をその対応するL−
アミノ酸に転換することができる微生物を培養し、この
過程でα−ケト酸を培養物に供給してこれをL−アミノ
酸に転換せしめることによりL−アミノ酸を製造する方
法が記載されている。この明細書には反応機構が示唆さ
れているが、それによれば、α−ケト酸から目的L−ア
ミノ酸を生成せしめる場合のアミノ基供与体としてL−
グルタメートが使われ、従ってこの反応はアノミ基転換
酵素により行われる。また、この明細書中に開示されて
いる微生物はブレビバクテリウム(Brevibacterium)、
コリネバクテリウム(Corynebacterium)及び大腸菌の
みである。
アミノ酸に転換することができる微生物を培養し、この
過程でα−ケト酸を培養物に供給してこれをL−アミノ
酸に転換せしめることによりL−アミノ酸を製造する方
法が記載されている。この明細書には反応機構が示唆さ
れているが、それによれば、α−ケト酸から目的L−ア
ミノ酸を生成せしめる場合のアミノ基供与体としてL−
グルタメートが使われ、従ってこの反応はアノミ基転換
酵素により行われる。また、この明細書中に開示されて
いる微生物はブレビバクテリウム(Brevibacterium)、
コリネバクテリウム(Corynebacterium)及び大腸菌の
みである。
特開昭59−198972にはL−フェニルアラニンデヒドロゲ
ナーゼ及びこの酵素を利用するL−α−アミノカルボン
酸の製造方法が記載されている。しかしながらこの公開
された明細書に記載されているL−フェニルアラニンデ
ヒドロゲナーゼはブレビバクテリウム(Brevibacteriu
m)属細菌により生産されたものであり、この明細書に
はスポロサルシナ(Sporosarcina)属細菌及びバシルス
(Bacilluc)属細菌が同様の酵素を生産することは全く
示唆されていない。
ナーゼ及びこの酵素を利用するL−α−アミノカルボン
酸の製造方法が記載されている。しかしながらこの公開
された明細書に記載されているL−フェニルアラニンデ
ヒドロゲナーゼはブレビバクテリウム(Brevibacteriu
m)属細菌により生産されたものであり、この明細書に
はスポロサルシナ(Sporosarcina)属細菌及びバシルス
(Bacilluc)属細菌が同様の酵素を生産することは全く
示唆されていない。
特開昭60−160890には、種々の微生物を、エネルギー
源、無機アンモニウム化合物又は尿素、及び酵素の存在
下で、フェニルピルビン酸と共に培養するか、あるいは
微生物の培養物又はその処理物を、エネルギー源、無機
アンモニウム化合物又は尿素、及び酸素の存在下で、フ
ェニルピルビン酸に作用せしめることによりL−フェニ
ルアラニンを製造する方法が記載されている。しかしな
がら、この明細書には、上記の過程でいかなる酵素が関
与するかは全く示唆されておらず、反応系にエネルギー
源、及び酸素の両者が必要であることから、多数のエネ
ルギー供給系酵素が関与する、発酵的方法であると予想
される。また、この明細書にはスポロサルシナ属細菌に
ついてはなんら記載されていない。
源、無機アンモニウム化合物又は尿素、及び酵素の存在
下で、フェニルピルビン酸と共に培養するか、あるいは
微生物の培養物又はその処理物を、エネルギー源、無機
アンモニウム化合物又は尿素、及び酸素の存在下で、フ
ェニルピルビン酸に作用せしめることによりL−フェニ
ルアラニンを製造する方法が記載されている。しかしな
がら、この明細書には、上記の過程でいかなる酵素が関
与するかは全く示唆されておらず、反応系にエネルギー
源、及び酸素の両者が必要であることから、多数のエネ
ルギー供給系酵素が関与する、発酵的方法であると予想
される。また、この明細書にはスポロサルシナ属細菌に
ついてはなんら記載されていない。
従って、本発明は、本発明者等が見出した新規酵素であ
るバシルス(Bacilluc)属又はスポロサルシナ(Sporos
arcina)属細菌由来のL−フェニルアラニン脱水素酵素
を用いて酵素的方法により、あるいはスポロサルシナ属
細菌を用いる方法によりL−アミノ酸を製造する方法を
提供しようとするものである。
るバシルス(Bacilluc)属又はスポロサルシナ(Sporos
arcina)属細菌由来のL−フェニルアラニン脱水素酵素
を用いて酵素的方法により、あるいはスポロサルシナ属
細菌を用いる方法によりL−アミノ酸を製造する方法を
提供しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕 本発明者等はすでにバシルス属又はスポロサルシナ属細
菌が生産するL−フェニルアラニン脱水素酵素及びその
製造方法、並びに該酵素を使用するL−フェニルアラニ
ンの製造方法の発明を完成している(特願昭60−08029
3、及び特願昭60−127118)。これらの酵素の基質特異
性を酸化的脱アミノ化について測定した場合、スポロサ
ルシナ属細菌により生産される酵素はL−フェニルアラ
ニン以外のL−アミノ酸にはきわめてわずかしか反応せ
ず、またバシルス属細菌により生産される酵素はL−フ
ェニルアラニン及びL−チロシン以外のL−アミノ酸に
は極めてわずかしか反応しない。しかしながら、本発明
者等は、これらの酵素の基質特異性をさらに詳細に検討
した結果、これらの酵素は還元的アミノ化反応について
は相当に広い基質特異性を有することを見出し、この知
見に基いてこの発明を完成した。
菌が生産するL−フェニルアラニン脱水素酵素及びその
製造方法、並びに該酵素を使用するL−フェニルアラニ
ンの製造方法の発明を完成している(特願昭60−08029
3、及び特願昭60−127118)。これらの酵素の基質特異
性を酸化的脱アミノ化について測定した場合、スポロサ
ルシナ属細菌により生産される酵素はL−フェニルアラ
ニン以外のL−アミノ酸にはきわめてわずかしか反応せ
ず、またバシルス属細菌により生産される酵素はL−フ
ェニルアラニン及びL−チロシン以外のL−アミノ酸に
は極めてわずかしか反応しない。しかしながら、本発明
者等は、これらの酵素の基質特異性をさらに詳細に検討
した結果、これらの酵素は還元的アミノ化反応について
は相当に広い基質特異性を有することを見出し、この知
見に基いてこの発明を完成した。
従って、この発明は、バシルス(Bacillus)属細菌又は
スポロサルシナ(Sporosarcina)属細菌によって生産さ
れるL−フェニルアラニン脱水素酵素又は酵素含有物の
存在下で、次の式(I) (式中、R1は水素又はメチル基であり、R2は置換基を有
する場合がある炭素原子数1〜4個の直鎖もしくは分岐
鎖のアルキル基、又は置換基を有する場合がある芳香族
基である) で表わされるα−ケトカルボン酸、アンモニウムイオン
及びNADHを反応せしめることにより、次の式(II) (式中Rは前記の意味を有する) で表わされるL−アミノ酸を生成せしめ、このアミノ酸
を採取することを特徴とするL−アミノ酸の製造方法、
並びにスポロサルシナ属に属する細菌の培養物、菌体又
は菌体処理物をアンモニウムイオン及びエネルギー源の
存在下で式(I)のα−ケトカルボン酸と反応せしめる
ことにより式(II)のL−アミノ酸を生成せしめ、これ
を採取することを特徴とするL−アミノ酸の製造方法を
提供するものである。
スポロサルシナ(Sporosarcina)属細菌によって生産さ
れるL−フェニルアラニン脱水素酵素又は酵素含有物の
存在下で、次の式(I) (式中、R1は水素又はメチル基であり、R2は置換基を有
する場合がある炭素原子数1〜4個の直鎖もしくは分岐
鎖のアルキル基、又は置換基を有する場合がある芳香族
基である) で表わされるα−ケトカルボン酸、アンモニウムイオン
及びNADHを反応せしめることにより、次の式(II) (式中Rは前記の意味を有する) で表わされるL−アミノ酸を生成せしめ、このアミノ酸
を採取することを特徴とするL−アミノ酸の製造方法、
並びにスポロサルシナ属に属する細菌の培養物、菌体又
は菌体処理物をアンモニウムイオン及びエネルギー源の
存在下で式(I)のα−ケトカルボン酸と反応せしめる
ことにより式(II)のL−アミノ酸を生成せしめ、これ
を採取することを特徴とするL−アミノ酸の製造方法を
提供するものである。
本発明において使用することができる微生物としては、
スポロサルシナ属又はバシルス属に属する細菌を挙げる
ことができる。
スポロサルシナ属又はバシルス属に属する細菌を挙げる
ことができる。
スポロサルシナ属に属する微生物としては、スポロサル
シナ・ウレアエを挙げることができる。具体的な菌株と
して、例えばスポロサルシナ・ウレアエIFO 12698、及
びスポロサルシナ・ウレアエIFO 12699(ATCC 6473)、
並びにスポロサルシナ・ウレアエSCRC−RO4を挙げるこ
とができる。前記の保存菌はそれぞれ前記寄託番号のも
とにIFO又はATCCから自由に入手することができ、また
スポロサルシナ・ウレアエSCRC−RO4は工業技術院微生
物工業技術研究所に微工研菌寄第8178号(FERM P−817
8)として寄託され、微工研条寄第1012号(FERM BP−10
12)としてブタペスト条約に基く国際寄託に移管され
た。このSCRC−RO4株は、好気性で運動性及び胞子形成
能を有し、グラム陽性の2連〜4連の球菌であること等
から、バージイズ・マニュアル・オブ・ディターミネイ
ティブ・バクテリオロジー(Bergey′s Manual of Dete
r−minative Bacteriology)第8版、1974年の分類基準
に従って同定されたものであり、その詳細な菌学的性質
は特願昭60−080293明細書に記載されている。
シナ・ウレアエを挙げることができる。具体的な菌株と
して、例えばスポロサルシナ・ウレアエIFO 12698、及
びスポロサルシナ・ウレアエIFO 12699(ATCC 6473)、
並びにスポロサルシナ・ウレアエSCRC−RO4を挙げるこ
とができる。前記の保存菌はそれぞれ前記寄託番号のも
とにIFO又はATCCから自由に入手することができ、また
スポロサルシナ・ウレアエSCRC−RO4は工業技術院微生
物工業技術研究所に微工研菌寄第8178号(FERM P−817
8)として寄託され、微工研条寄第1012号(FERM BP−10
12)としてブタペスト条約に基く国際寄託に移管され
た。このSCRC−RO4株は、好気性で運動性及び胞子形成
能を有し、グラム陽性の2連〜4連の球菌であること等
から、バージイズ・マニュアル・オブ・ディターミネイ
ティブ・バクテリオロジー(Bergey′s Manual of Dete
r−minative Bacteriology)第8版、1974年の分類基準
に従って同定されたものであり、その詳細な菌学的性質
は特願昭60−080293明細書に記載されている。
バシルスに属する微生物としては、例えばバシルス・ア
ルベイ(Bacillus alvei)IFO 3343;バシルス・チアミ
ノリティカス(Bacillus thiaminolyticus)IAM 1034、
微工研菌寄第8528号(FERM P−8528);バシルス・バデ
ィウス(Basillus badius)IAM 11059(ATCC 14574)微
工研菌寄第8259号(FERM P−8529);バシルス・スフェ
リカスIFO 12622;バシルス・スフェリカス(Bacillus s
phaericus)IAM 1228、微工研菌寄第8527号(FERM P−8
527)を挙げることができる。
ルベイ(Bacillus alvei)IFO 3343;バシルス・チアミ
ノリティカス(Bacillus thiaminolyticus)IAM 1034、
微工研菌寄第8528号(FERM P−8528);バシルス・バデ
ィウス(Basillus badius)IAM 11059(ATCC 14574)微
工研菌寄第8259号(FERM P−8529);バシルス・スフェ
リカスIFO 12622;バシルス・スフェリカス(Bacillus s
phaericus)IAM 1228、微工研菌寄第8527号(FERM P−8
527)を挙げることができる。
これらはいずれもIFOカタログ、ATCCカタログ、又はJFC
Cカタログに記載されており、容易に入手することがで
きる。また、本発明者等が最近土壌より分離した新菌株
バシルスsp.SCRC−R53b、バシルスsp.SCRC−R79a、バシ
ルスsp.SCRC−101A、及びバシルスsp.SCRC−114Dを挙げ
ることができる。これらの菌株の菌学的性質は非常に近
似しており、これらの代表株としてバシルスsp.SCRC−R
79aが工業技術院微生物工業技術研究所に微工研菌寄第8
179号(FERM P−8179)として寄託され、微工研条寄第1
013号(FERM BP−1013)としてブタペスト条約に基く国
際寄託に移管された。またバシルスsp.SCRC−114Dが微
工研条寄第1011号としてブタペスト条約に基き国際寄託
されている。SCRC−R53b、SCRC−R79a、SCRC−101A、及
びSCRC−114D株はいずれもグラム陽性の桿菌で内生胞子
を形成し、カタラーゼの生成が認められることからバシ
ルス属に属するものと同定された。これらの菌株の詳細
な菌学的性質は特願昭60−080293号明細書に記載されて
いる。
Cカタログに記載されており、容易に入手することがで
きる。また、本発明者等が最近土壌より分離した新菌株
バシルスsp.SCRC−R53b、バシルスsp.SCRC−R79a、バシ
ルスsp.SCRC−101A、及びバシルスsp.SCRC−114Dを挙げ
ることができる。これらの菌株の菌学的性質は非常に近
似しており、これらの代表株としてバシルスsp.SCRC−R
79aが工業技術院微生物工業技術研究所に微工研菌寄第8
179号(FERM P−8179)として寄託され、微工研条寄第1
013号(FERM BP−1013)としてブタペスト条約に基く国
際寄託に移管された。またバシルスsp.SCRC−114Dが微
工研条寄第1011号としてブタペスト条約に基き国際寄託
されている。SCRC−R53b、SCRC−R79a、SCRC−101A、及
びSCRC−114D株はいずれもグラム陽性の桿菌で内生胞子
を形成し、カタラーゼの生成が認められることからバシ
ルス属に属するものと同定された。これらの菌株の詳細
な菌学的性質は特願昭60−080293号明細書に記載されて
いる。
なお、これらの菌に変異を生じさせて一層生産性の高い
菌株を得ることもできる。また、これらの菌株の細胞中
に存在するL−フェニルアラニン脱水素酵素の生産に関
与する遺伝子を切り出し、これを適切なベクター例えば
プラスミドに挿入し、このベクターを用いて適当な宿
主、例えばエッシェリッヒャ・コリ(Eshcerichia col
i)や酵母のごとき異種宿主、又はバシルス属菌株もし
くはスポロサルシナ属菌株のごとき同種宿主を形質転換
することにより、本発明の方法においてL−フェニルア
ラニン脱水素酵素生産株を人為的に創成することもでき
る。
菌株を得ることもできる。また、これらの菌株の細胞中
に存在するL−フェニルアラニン脱水素酵素の生産に関
与する遺伝子を切り出し、これを適切なベクター例えば
プラスミドに挿入し、このベクターを用いて適当な宿
主、例えばエッシェリッヒャ・コリ(Eshcerichia col
i)や酵母のごとき異種宿主、又はバシルス属菌株もし
くはスポロサルシナ属菌株のごとき同種宿主を形質転換
することにより、本発明の方法においてL−フェニルア
ラニン脱水素酵素生産株を人為的に創成することもでき
る。
本発明の方法において使用するL−フェニルアラニン脱
水素酵素は例えば次の性質を有する。
水素酵素は例えば次の性質を有する。
A.スポロサルシナ・ウレアエSCRC−RO4により生産され
る酵素 (1)作用:次式に示す反応を触媒する。
る酵素 (1)作用:次式に示す反応を触媒する。
L−フェニルアラニン+NAD++H2O フェニルピルビン酸+NADH+NH3+H+ (2)基質特異性:本酵素は酸化的脱アミノ化について
測定した場合L−フェニルアラニン以外のL−アミノ酸
には極めてわずかにしか反応しない。
測定した場合L−フェニルアラニン以外のL−アミノ酸
には極めてわずかにしか反応しない。
(3)至適pH:酸化的脱アミノ化反応ではpH10.5付近が
至適であり、還元的アミノ化反応では9.0付近が至適で
ある。
至適であり、還元的アミノ化反応では9.0付近が至適で
ある。
(4)pH安定性:各pHの緩衝液(0.05M)中30℃にて1
時間保温した後の残存活性を酸化的脱アミノ化について
測定した場合、pH9付近において安定である。
時間保温した後の残存活性を酸化的脱アミノ化について
測定した場合、pH9付近において安定である。
(5)至適温度:40℃付近における活性が最大である。
(6)温度安定性:0.1Mグリシン−NaOH緩衝液(pH9.0)
中、各温度において10分間処理した後の残存活性を酸化
的脱アミノ化反応について測定したところ、42℃におい
て活性の半分を失う。
中、各温度において10分間処理した後の残存活性を酸化
的脱アミノ化反応について測定したところ、42℃におい
て活性の半分を失う。
(7)吸収スペクトル:278nmに極大吸収、283nm付近に
肩を有する。可視部の吸収は認められない。
肩を有する。可視部の吸収は認められない。
(8)金属イオン、阻害剤の影響:銀、水銀等の金属イ
オン、およびPCMB、N−エチルマレイミド5,5′−ジチ
オ−ビス(2−ニトロ安息香酸)等のSH阻害剤によって
活性が阻害される。
オン、およびPCMB、N−エチルマレイミド5,5′−ジチ
オ−ビス(2−ニトロ安息香酸)等のSH阻害剤によって
活性が阻害される。
(9)等電点:アンホラインを用いる焦点電気泳動によ
り測定した場合5.3〜5.4である。
り測定した場合5.3〜5.4である。
(10)分子量:高速液体クロマトグラフィー(TSK 3000
SW)により約290,000と算出される。
SW)により約290,000と算出される。
(11)サブユニットの分子量:SDS−ポリアクリルアミド
ゲルディスク電気泳動により約38,000〜39,000と算出さ
れる。
ゲルディスク電気泳動により約38,000〜39,000と算出さ
れる。
B.バシルスsp.SCRC−R79aにより生産される酵素 (1)作用:次式に示す反応を触媒する。
L−フェニルアラニン+NAD++H2O フェニルピルビン酸+NADH+NH3+H+ (2)基質特異性:本酵素は酸化的脱アミノ化について
測定した場合、L−フェニルアラニン及びL−チロシン
以外のL−アミノ酸には極めてわずかにしか反応しな
い。
測定した場合、L−フェニルアラニン及びL−チロシン
以外のL−アミノ酸には極めてわずかにしか反応しな
い。
(3)至適pH:酸化的脱アミノ化反応ではpH10.6〜11.3
付近が至適であり、還元的アミノ化反応ではpH9.8〜10.
8付近が至適である。
付近が至適であり、還元的アミノ化反応ではpH9.8〜10.
8付近が至適である。
(4)pH安定性:各pHの緩衝液(0.05M)中30℃にて1
時間保温した後の残存活性を酸化的脱アミノ化について
測定した場合、pH4〜11.3の範囲で安定であり、特にpH9
〜11の範囲で安定であった。
時間保温した後の残存活性を酸化的脱アミノ化について
測定した場合、pH4〜11.3の範囲で安定であり、特にpH9
〜11の範囲で安定であった。
(5)至適温度:50℃付近における活性が最大である。
(6)温度安定性:0.1Mグリシン−NaOH緩衝液(pH9.
0)、及び0.1Mグリシン−KCl−KOH緩衝液(pH11.0)
中、各温度において10分間処理した後の残存活性を酸化
的脱アミノ化反応について測定する場合、pH9.0におい
ては57℃で活性が半減し、pH11.0においては48℃で活性
が半減する。
0)、及び0.1Mグリシン−KCl−KOH緩衝液(pH11.0)
中、各温度において10分間処理した後の残存活性を酸化
的脱アミノ化反応について測定する場合、pH9.0におい
ては57℃で活性が半減し、pH11.0においては48℃で活性
が半減する。
(7)吸収スペクトル:278nmに極大吸収、283nm付近に
肩を有する。可視部の吸収は認められない。
肩を有する。可視部の吸収は認められない。
(8)金属イオン、阻害剤の影響:銀、水銀等の金属イ
オン、およびPCMBによって活性が阻害される。
オン、およびPCMBによって活性が阻害される。
(9)等電点:アンホラインを用いる焦点電気泳動によ
り測定した場合4.3〜4.4である。
り測定した場合4.3〜4.4である。
(10)分子量:高速液体クロマトグラフィー(TSK 3000
SW)により約290,000と算出される。
SW)により約290,000と算出される。
(11)サブユニットの分子量:SDS−ポリアクリルアミド
ゲルディスク電気泳動により約38,000〜39,000と算出さ
れる。
ゲルディスク電気泳動により約38,000〜39,000と算出さ
れる。
酵素の力価の測定法は大島ら〔ザ・ジャーナル・オブ・
バイオロジカル・ケミストリー〔Journal of Biologica
l Chemistry)253,5719(1978)の方法に準じで行な
い、25℃におけるNADHの増加を340nmの吸光度の増加と
して計測し、1分間当り1マイクロモルのNADHを増加せ
しめる酵素量を1単位とする。
バイオロジカル・ケミストリー〔Journal of Biologica
l Chemistry)253,5719(1978)の方法に準じで行な
い、25℃におけるNADHの増加を340nmの吸光度の増加と
して計測し、1分間当り1マイクロモルのNADHを増加せ
しめる酵素量を1単位とする。
本発明で用いる微生物を培養しようとする場合、微生物
が増殖しL−フェニルアラニン脱水素酵素を生産し得る
もの、又はα−ケトカルボン酸のL−アミノ酸への変換
を行うことができるものであればいずれの培地でもよ
い。詳しくは、この培地は、窒素源として例えば酵母エ
キス、ペプトン、肉エキス等の1種類又は複数種類を含
有する。また、この培地には必要に応じて炭素源として
グルコース、澱粉、グリセリン等を加えることができ
る。この培地には無機塩類、例えばリン酸二カリウム、
塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム等を加えることが好
ましい。
が増殖しL−フェニルアラニン脱水素酵素を生産し得る
もの、又はα−ケトカルボン酸のL−アミノ酸への変換
を行うことができるものであればいずれの培地でもよ
い。詳しくは、この培地は、窒素源として例えば酵母エ
キス、ペプトン、肉エキス等の1種類又は複数種類を含
有する。また、この培地には必要に応じて炭素源として
グルコース、澱粉、グリセリン等を加えることができ
る。この培地には無機塩類、例えばリン酸二カリウム、
塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム等を加えることが好
ましい。
培養は固体培地又は液体培地のいずれを用いて行っても
よいが、液体培地を用い、振とう培養、通気、撹拌培養
等により好気的条件下で培養を行うのが好ましい。培養
温度は菌が成育する温度範囲内であればいずれの温度で
も良いが、好ましくは25〜45℃である。pH6〜11、好ま
しくは7〜10の範囲である。培養時間は好ましくは6〜
48時間である。
よいが、液体培地を用い、振とう培養、通気、撹拌培養
等により好気的条件下で培養を行うのが好ましい。培養
温度は菌が成育する温度範囲内であればいずれの温度で
も良いが、好ましくは25〜45℃である。pH6〜11、好ま
しくは7〜10の範囲である。培養時間は好ましくは6〜
48時間である。
得られた培養物からL−フェニルアラニン脱水素酵素を
採取する場合、精製法として通常の酵素精製法を用いる
ことが出来る。遠心分離等によって菌体を集め、超音波
処理、ダイノミル等の機械的方法によって菌体を破砕す
る。細胞片などの固形物を遠心分離などによって除き、
粗酵素を得、さらにこれを硫酸プロタミン又は硫酸スト
レプトマイシンを加えて処理を行い、塩析、有機溶媒沈
澱、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラ
フィー、ゲル濾過クロマトグラフィー等を行い、さらに
硫酸アンモニウム等の塩やポリエチレングリコール等の
添加により結晶化等の公知の方法によって均一の結晶酵
素標品を単離することができる。
採取する場合、精製法として通常の酵素精製法を用いる
ことが出来る。遠心分離等によって菌体を集め、超音波
処理、ダイノミル等の機械的方法によって菌体を破砕す
る。細胞片などの固形物を遠心分離などによって除き、
粗酵素を得、さらにこれを硫酸プロタミン又は硫酸スト
レプトマイシンを加えて処理を行い、塩析、有機溶媒沈
澱、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラ
フィー、ゲル濾過クロマトグラフィー等を行い、さらに
硫酸アンモニウム等の塩やポリエチレングリコール等の
添加により結晶化等の公知の方法によって均一の結晶酵
素標品を単離することができる。
本発明のL−アミノ酸の製造方法においては、スポロサ
ルシナ属細菌又はバシルス属細菌によって生産されるL
−フェニルアラニン脱水素酵素の存在下でα−ケトカル
ボン酸、NADH及びアンモニウムイオンを反応せしめるこ
とによりL−アミノ酸を生成せしめ、該L−アミノ酸を
採取する。
ルシナ属細菌又はバシルス属細菌によって生産されるL
−フェニルアラニン脱水素酵素の存在下でα−ケトカル
ボン酸、NADH及びアンモニウムイオンを反応せしめるこ
とによりL−アミノ酸を生成せしめ、該L−アミノ酸を
採取する。
前記のα−ケトカルボン酸としては、例えばフェニルピ
ルピン酸、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸、2−フ
ルオロフェニルピルビン酸、3−フルオロフェニルピル
ビン酸、4−フルオロフェニルピルビン酸、3,4−ジフ
ルオロフェニルピルビン酸、2−クロロフェニルピルビ
ン酸、3−クロロフェニルピルビン酸、4−クロロフェ
ニルピルビン酸、3,4−ジクロロフェニルピルビン酸、
4−メチルフェニルピルビン酸、4−ビニルフェニルピ
ルビン酸、4−メトキシフェニルピルビン酸、3,4−ジ
メキシフェニルピルビン酸、2,3,4−トリメトキシフェ
ニルピルビン酸、4−ニトロフェニルピルビン酸、4−
ジ(2−クロロエチル)アミノ−フェニルピルビン酸、
インドールピルビン酸、α−ケト−γ−メチルチオ酪
酸、α−ケト−γ−エチルチオ酪酸、α−ケトカプロン
酸、α−ケトイソカプロン酸、DL−α−ケト−β−メチ
ル吉草酸、α−ケト吉草酸、α−ケトイソ吉草酸、α−
ケト酪酸、3−(β−ナフチル)ピルビン酸、3,4−ジ
メチルフェニルピルビン酸、3−メトキシフェニルピル
ビン酸、α−ケト−γ−トリフルオロメチル酪酸等が挙
げられる。従って、これらのα−ケトカルボン酸を基質
として使用した場合、それぞれ、L−フェニルアラニ
ン、L−チロシン、2−フルオロ−L−フェニルアラニ
ン、3−フルオロ−L−フェニルアラニン、4−フルオ
ロ−L−フェニルアラニン、3,4−ジフルオロ−L−フ
ェニルアラニン、2−クロロ−L−フェニルアラニン、
3−クロロ−L−フェニルアラニン、4−クロロ−L−
フェニルアラニン、3,4−ジクロロ−L−フェニルアラ
ニン、4−メチル−L−フェニルアラニン、4−ビニル
−L−フェニルアラニン、4−メトキシ−L−フェニル
アラニン、3,4−ジメトキシ−L−フェニルアラニン、
2,3,4−トリメトキシ−L−フェニルアラニン、4−ニ
トロ−L−フェニルアラニン、4−ジ(2−クロロエチ
ル)アミノ−L−フェニルアラニン、L−トリプトファ
ン、L−メチオニン、L−エチオニン、L−ノルロイシ
ン、L−ロイシン、L−イソロイシン、L−ノルバリ
ン、L−バリン、α−アミノ−L−酪酸、3−(β−ナ
フチル)−L−アラニン、3,4−ジメチル−L−フェニ
ルアラニン、3−メトキシ−L−フェニルアラニン、α
−アミノ−γ−トリフルオロメチル−L−酪酸等が製造
される。
ルピン酸、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸、2−フ
ルオロフェニルピルビン酸、3−フルオロフェニルピル
ビン酸、4−フルオロフェニルピルビン酸、3,4−ジフ
ルオロフェニルピルビン酸、2−クロロフェニルピルビ
ン酸、3−クロロフェニルピルビン酸、4−クロロフェ
ニルピルビン酸、3,4−ジクロロフェニルピルビン酸、
4−メチルフェニルピルビン酸、4−ビニルフェニルピ
ルビン酸、4−メトキシフェニルピルビン酸、3,4−ジ
メキシフェニルピルビン酸、2,3,4−トリメトキシフェ
ニルピルビン酸、4−ニトロフェニルピルビン酸、4−
ジ(2−クロロエチル)アミノ−フェニルピルビン酸、
インドールピルビン酸、α−ケト−γ−メチルチオ酪
酸、α−ケト−γ−エチルチオ酪酸、α−ケトカプロン
酸、α−ケトイソカプロン酸、DL−α−ケト−β−メチ
ル吉草酸、α−ケト吉草酸、α−ケトイソ吉草酸、α−
ケト酪酸、3−(β−ナフチル)ピルビン酸、3,4−ジ
メチルフェニルピルビン酸、3−メトキシフェニルピル
ビン酸、α−ケト−γ−トリフルオロメチル酪酸等が挙
げられる。従って、これらのα−ケトカルボン酸を基質
として使用した場合、それぞれ、L−フェニルアラニ
ン、L−チロシン、2−フルオロ−L−フェニルアラニ
ン、3−フルオロ−L−フェニルアラニン、4−フルオ
ロ−L−フェニルアラニン、3,4−ジフルオロ−L−フ
ェニルアラニン、2−クロロ−L−フェニルアラニン、
3−クロロ−L−フェニルアラニン、4−クロロ−L−
フェニルアラニン、3,4−ジクロロ−L−フェニルアラ
ニン、4−メチル−L−フェニルアラニン、4−ビニル
−L−フェニルアラニン、4−メトキシ−L−フェニル
アラニン、3,4−ジメトキシ−L−フェニルアラニン、
2,3,4−トリメトキシ−L−フェニルアラニン、4−ニ
トロ−L−フェニルアラニン、4−ジ(2−クロロエチ
ル)アミノ−L−フェニルアラニン、L−トリプトファ
ン、L−メチオニン、L−エチオニン、L−ノルロイシ
ン、L−ロイシン、L−イソロイシン、L−ノルバリ
ン、L−バリン、α−アミノ−L−酪酸、3−(β−ナ
フチル)−L−アラニン、3,4−ジメチル−L−フェニ
ルアラニン、3−メトキシ−L−フェニルアラニン、α
−アミノ−γ−トリフルオロメチル−L−酪酸等が製造
される。
この方法において使用されるL−フェニルアラニン脱水
素酵素の使用形態は特に限定されない。例えば、精製さ
れた酵素を使用することができるのは無論のこと、細胞
を含有する培養液、培養生菌体、アセトン等によって脱
水処理された乾燥菌体、菌体破砕物、種々の段階まで精
製された部分精製酵素標品等の酵素含有物を使用するこ
とができる。さらにこれらの酵素又は酵素含有物を常法
に従って固定化したものを使用することもできる。工業
的な実施に当っては生菌体、アセトン処理菌体、固定化
菌体等を用いるのが有利である。
素酵素の使用形態は特に限定されない。例えば、精製さ
れた酵素を使用することができるのは無論のこと、細胞
を含有する培養液、培養生菌体、アセトン等によって脱
水処理された乾燥菌体、菌体破砕物、種々の段階まで精
製された部分精製酵素標品等の酵素含有物を使用するこ
とができる。さらにこれらの酵素又は酵素含有物を常法
に従って固定化したものを使用することもできる。工業
的な実施に当っては生菌体、アセトン処理菌体、固定化
菌体等を用いるのが有利である。
反応液中のL−フェニルアラニン脱水素酵素を含有する
微生物の培養液、菌体、菌体処理物あるいは酵素の量は
基質であるα−ケトカルボン酸又はその塩の濃度等によ
って異なり特に限定されないが、通常10〜10,000単位/
とするのが便利である。
微生物の培養液、菌体、菌体処理物あるいは酵素の量は
基質であるα−ケトカルボン酸又はその塩の濃度等によ
って異なり特に限定されないが、通常10〜10,000単位/
とするのが便利である。
基質としてα−ケトカルボン酸又はその塩、例えばナト
リウム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩等を
使用することができる。α−ケトカルボン酸又はその塩
の添加量は、反応液中の前記酵素の濃度等により異なり
特に限定されないが、1〜500g/とするのが便利であ
る。低濃度で使用する場合には遊離酸の形で使用するこ
とができるが、比較的高濃度で使用する場合には塩の形
で使用するのがpH調製の観点から好ましい。例えば各種
のα−ケトカルボン酸のナトリウム塩は高濃度では完全
には溶解しないが、反応液中に未溶解のナトリウム塩が
存在していても差しつかえない。また、α−ケトカルボ
ン酸のアンモニウム塩又はα−ケトカルボン酸をアンモ
ニアで中和したものを使用することもでき、この場合こ
のアンモニウム塩はα−ケトカルボン酸の給源であると
同時に後に記載するアンモニウムイオンの給源としても
機能する。α−ケトカルボン酸又はその塩はバッチ式反
応においては反応開始時に一度に添加することもでき、
又反応の進行と共に複数回に分割して、もしくは連続的
に添加することもできる。
リウム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩等を
使用することができる。α−ケトカルボン酸又はその塩
の添加量は、反応液中の前記酵素の濃度等により異なり
特に限定されないが、1〜500g/とするのが便利であ
る。低濃度で使用する場合には遊離酸の形で使用するこ
とができるが、比較的高濃度で使用する場合には塩の形
で使用するのがpH調製の観点から好ましい。例えば各種
のα−ケトカルボン酸のナトリウム塩は高濃度では完全
には溶解しないが、反応液中に未溶解のナトリウム塩が
存在していても差しつかえない。また、α−ケトカルボ
ン酸のアンモニウム塩又はα−ケトカルボン酸をアンモ
ニアで中和したものを使用することもでき、この場合こ
のアンモニウム塩はα−ケトカルボン酸の給源であると
同時に後に記載するアンモニウムイオンの給源としても
機能する。α−ケトカルボン酸又はその塩はバッチ式反
応においては反応開始時に一度に添加することもでき、
又反応の進行と共に複数回に分割して、もしくは連続的
に添加することもできる。
アンモニウムイオンの給源としてはアンモニウム塩、例
えば塩化アンモニウム又は硫酸アンモニウムの形で使用
するのが便利である。また、アンモニアガス又は水酸化
アンモニウム水溶液を、反応液のpHを所定値に維持しな
がら反応の進行と共に連続的に導入することも可能であ
る。前記のようにα−ケトカルボン酸のアンモニウム塩
を使用する場合にはこの物質がアンモニウムイオンの給
源としても機能する。アンモニウム塩の使用量はα−ケ
トカルボン酸の量と同モル量又はそれより多量とする。
この量は一般にα−ケトカルボン酸の量に対して1〜10
0培モル量とするのが便利である。アンモニウム塩のモ
ル量を多くすることによって酵素反応の平衡をL−アミ
ノ酸側に傾け、α−ケトカルボン酸に対するL−アミノ
酸の収率を上昇せしめることができる。
えば塩化アンモニウム又は硫酸アンモニウムの形で使用
するのが便利である。また、アンモニアガス又は水酸化
アンモニウム水溶液を、反応液のpHを所定値に維持しな
がら反応の進行と共に連続的に導入することも可能であ
る。前記のようにα−ケトカルボン酸のアンモニウム塩
を使用する場合にはこの物質がアンモニウムイオンの給
源としても機能する。アンモニウム塩の使用量はα−ケ
トカルボン酸の量と同モル量又はそれより多量とする。
この量は一般にα−ケトカルボン酸の量に対して1〜10
0培モル量とするのが便利である。アンモニウム塩のモ
ル量を多くすることによって酵素反応の平衡をL−アミ
ノ酸側に傾け、α−ケトカルボン酸に対するL−アミノ
酸の収率を上昇せしめることができる。
NADHは、α−ケトカルボン酸と等モルを加えてもよい
が、NADHは非常に高価であるから、工業的見地から、前
記の反応系のほかに、NADH再生系、すなわち前記反応に
より生成したNAD+をNADHに還元する系を共有させるのが
好ましい。このような系としてNAD+をNADHに変換する酵
素とその基質との組合わせ、例えば蟻酸脱水素酵素(EC
1.2.1.2)と蟻酸、L−グルタミン酸脱水素酸素(EC
1.4.1.2)とグルタミン酸、アルコール脱水素酵素(EC
1.1.1.1)とエタノール、アルデヒド脱水素酵素(EC 1.
2.1.3)とアセトアルデヒド、グルコース−6−リン酸
脱水素酵素(EC 1.1.1.49)とグリコース−6−リン酸
等を使用することができる。また、ヒドロゲナーゼ(EC
1.18.3.1.)による分子状水素を電子供与体とするNAD+
のNADHへの還元反応や、電気化学的に還元されたメチル
ビオローゲンやジヒドロリポアミドのジアホラーゼ(EC
1.6.4.3)による酸化に伴うNAD+のNADHへの還元反応を
も使用することができる。蟻酸脱水素酵素と蟻酸を使用
する場合、NAD+が還元されてNADHとなると同時に蟻酸が
酸化されて二酸化炭素が生成し、これは反応系から容易
に除去され、反応が常に所望の方向に進行するため特に
好ましい。蟻酸脱水素酵素は市販されており容易に入手
することができる。又、例えばカンジダ・ボイディニ
(Candida boidinii)No.2201(AKU 4705)や、ハンゼ
ヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)(ATCC26
012)から公知の方法〔カトウら、アグリカルチュラル
・アンド・バイオロジカル・ケミストリー(Agri−cult
ural and Biological Chemistry)38,111〜116(197
4)〕により精製して使用することもできる。また蟻酸
脱水素酵素を菌体に含む形態で反応に供する場合、菌体
の前処理は公知の方法〔イズミら、ジャーナル・オブ・
ファーメンティション・テクノロジー〔Journal of Fer
mentation Technology)61,135(1983)〕の方法を用い
ることができる。
が、NADHは非常に高価であるから、工業的見地から、前
記の反応系のほかに、NADH再生系、すなわち前記反応に
より生成したNAD+をNADHに還元する系を共有させるのが
好ましい。このような系としてNAD+をNADHに変換する酵
素とその基質との組合わせ、例えば蟻酸脱水素酵素(EC
1.2.1.2)と蟻酸、L−グルタミン酸脱水素酸素(EC
1.4.1.2)とグルタミン酸、アルコール脱水素酵素(EC
1.1.1.1)とエタノール、アルデヒド脱水素酵素(EC 1.
2.1.3)とアセトアルデヒド、グルコース−6−リン酸
脱水素酵素(EC 1.1.1.49)とグリコース−6−リン酸
等を使用することができる。また、ヒドロゲナーゼ(EC
1.18.3.1.)による分子状水素を電子供与体とするNAD+
のNADHへの還元反応や、電気化学的に還元されたメチル
ビオローゲンやジヒドロリポアミドのジアホラーゼ(EC
1.6.4.3)による酸化に伴うNAD+のNADHへの還元反応を
も使用することができる。蟻酸脱水素酵素と蟻酸を使用
する場合、NAD+が還元されてNADHとなると同時に蟻酸が
酸化されて二酸化炭素が生成し、これは反応系から容易
に除去され、反応が常に所望の方向に進行するため特に
好ましい。蟻酸脱水素酵素は市販されており容易に入手
することができる。又、例えばカンジダ・ボイディニ
(Candida boidinii)No.2201(AKU 4705)や、ハンゼ
ヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)(ATCC26
012)から公知の方法〔カトウら、アグリカルチュラル
・アンド・バイオロジカル・ケミストリー(Agri−cult
ural and Biological Chemistry)38,111〜116(197
4)〕により精製して使用することもできる。また蟻酸
脱水素酵素を菌体に含む形態で反応に供する場合、菌体
の前処理は公知の方法〔イズミら、ジャーナル・オブ・
ファーメンティション・テクノロジー〔Journal of Fer
mentation Technology)61,135(1983)〕の方法を用い
ることができる。
NADH再生系の酵素濃度は、L−フェニルアラニン脱水素
酵素濃度等に依存して異なり、一般に基質α−ケトカル
ボン酸の還元的アミノ化速度(従ってNAD+生成速度)に
匹敵する速度でNAD+をNADHに還元するために必要な量で
ある。例えば、前記のように10〜10,000単位/のL−
フェニルアラニン脱水素酵素を使用し、NADH再生系酵素
として蟻酸脱水素酵素を使用する場合、この酵素の使用
量は10〜10,000単位/程度とするのが好ましい。蟻酸
脱水素酵素の基質としては蟻酸の塩、例えば蟻酸ナトリ
ウム、蟻酸カリウム、蟻酸アンモニウム等を使用するの
が便利である。蟻酸塩の使用量はα−ケト酸又はその塩
の量の1〜2倍モル量とするのが好ましい。NADH再生系
を用いる場合は、NAD+又はNADHを通常の生理的濃度であ
る0.1〜10mM加えればよい。
酵素濃度等に依存して異なり、一般に基質α−ケトカル
ボン酸の還元的アミノ化速度(従ってNAD+生成速度)に
匹敵する速度でNAD+をNADHに還元するために必要な量で
ある。例えば、前記のように10〜10,000単位/のL−
フェニルアラニン脱水素酵素を使用し、NADH再生系酵素
として蟻酸脱水素酵素を使用する場合、この酵素の使用
量は10〜10,000単位/程度とするのが好ましい。蟻酸
脱水素酵素の基質としては蟻酸の塩、例えば蟻酸ナトリ
ウム、蟻酸カリウム、蟻酸アンモニウム等を使用するの
が便利である。蟻酸塩の使用量はα−ケト酸又はその塩
の量の1〜2倍モル量とするのが好ましい。NADH再生系
を用いる場合は、NAD+又はNADHを通常の生理的濃度であ
る0.1〜10mM加えればよい。
L−アミノ酸の製造のために、増殖中の培養物、例えば
菌体を含む培養液、分離された生菌体、又は酵素系が破
壊されない程度に処理された菌体を使用する場合には、
NADH,NAD+及びNADH再生系を加える必要はなく、エネル
ギー源として例えば糖類、アルコール類あるいは有機酸
類を菌体の培養液や菌体の反応液に加えれば良い。糖類
としては、アラビノース、リボース、リブロース、キシ
ロース、フコース、ラムノース、フラクトース、ガラク
トース、グルコン酸、トレハロース、グルコース、マン
ニトール、マンノース、ソルビトール、ソルボース、イ
ノシトール、ラクトース、マルトース、シュークロー
ス、ラフィノース、グリセロール、澱粉、イヌリン、グ
リコーゲン、カルボキシメチルセルロース等が挙げられ
る。アルコールとしてはエタノール、メタノール等が挙
げられる。有機酸としてはプロピオン酸、酢酸、蟻酸、
クエン酸、ピルビン酸、コハク酸、リンゴ酸、α−ケト
グルタール酸等が挙げられる。
菌体を含む培養液、分離された生菌体、又は酵素系が破
壊されない程度に処理された菌体を使用する場合には、
NADH,NAD+及びNADH再生系を加える必要はなく、エネル
ギー源として例えば糖類、アルコール類あるいは有機酸
類を菌体の培養液や菌体の反応液に加えれば良い。糖類
としては、アラビノース、リボース、リブロース、キシ
ロース、フコース、ラムノース、フラクトース、ガラク
トース、グルコン酸、トレハロース、グルコース、マン
ニトール、マンノース、ソルビトール、ソルボース、イ
ノシトール、ラクトース、マルトース、シュークロー
ス、ラフィノース、グリセロール、澱粉、イヌリン、グ
リコーゲン、カルボキシメチルセルロース等が挙げられ
る。アルコールとしてはエタノール、メタノール等が挙
げられる。有機酸としてはプロピオン酸、酢酸、蟻酸、
クエン酸、ピルビン酸、コハク酸、リンゴ酸、α−ケト
グルタール酸等が挙げられる。
反応媒体としては水、又はアセトン、アセトニトリル、
DMSO,DMFなどを含む水性液、例えば水性緩衝液を用いる
ことができる。緩衝液としては例えばトリス−HCl緩衝
液、グリシン−NaOH緩衝液等を使用することができる。
DMSO,DMFなどを含む水性液、例えば水性緩衝液を用いる
ことができる。緩衝液としては例えばトリス−HCl緩衝
液、グリシン−NaOH緩衝液等を使用することができる。
反応液のpHとしては、前記のNADH再生系を用いない場合
には、L−フェニルアラニン脱水素酵素による還元的ア
ミノ化に適するpHを用いることができ、例えばスポロサ
ルシナ属細菌由来の酵素を用いる場合にはpH8〜10、好
ましくはpH約9とし、バシルス属細菌由来の酵素を用い
る場合にはpH9〜11、好ましくはpH約10とする。α−ケ
トカルボン酸の還元的アミノ化系と共にNADH再生系を用
いる場合には、これら両者の反応が共に良好に進行する
pH範囲を選択する必要がある。このようなpHは、例え
ば、スポロサルシナ属細菌由来のL−フェニルアラニン
脱水素酵素とカンジダ・ボイディニ由来の蟻酸脱水素酵
素を用いる場合には通常はpH7.5〜9.5、好ましくはpH8.
0〜9.0である。また、バシルス属細菌由来のL−フェニ
ルアラニン脱水素酵素とガンジダ・ボイディニ由来の蟻
酸脱水素酵素を用いる場合には通常はpH8〜10好ましく
はpH8.5〜9.5である。
には、L−フェニルアラニン脱水素酵素による還元的ア
ミノ化に適するpHを用いることができ、例えばスポロサ
ルシナ属細菌由来の酵素を用いる場合にはpH8〜10、好
ましくはpH約9とし、バシルス属細菌由来の酵素を用い
る場合にはpH9〜11、好ましくはpH約10とする。α−ケ
トカルボン酸の還元的アミノ化系と共にNADH再生系を用
いる場合には、これら両者の反応が共に良好に進行する
pH範囲を選択する必要がある。このようなpHは、例え
ば、スポロサルシナ属細菌由来のL−フェニルアラニン
脱水素酵素とカンジダ・ボイディニ由来の蟻酸脱水素酵
素を用いる場合には通常はpH7.5〜9.5、好ましくはpH8.
0〜9.0である。また、バシルス属細菌由来のL−フェニ
ルアラニン脱水素酵素とガンジダ・ボイディニ由来の蟻
酸脱水素酵素を用いる場合には通常はpH8〜10好ましく
はpH8.5〜9.5である。
反応温度も、反応pHの場合と同様に考えることができる
が酵素のいずれの組合わせにおいても通常は20℃〜50
℃、好ましくは25℃〜40℃である。
が酵素のいずれの組合わせにおいても通常は20℃〜50
℃、好ましくは25℃〜40℃である。
反応時間は特に臨界的でなく、反応混合物の基質濃度、
酵素力価等に依存して、基質α−ケトカルボン酸が十分
な収率でL−アミノ酸に転換されるまで反応を維持す
る。
酵素力価等に依存して、基質α−ケトカルボン酸が十分
な収率でL−アミノ酸に転換されるまで反応を維持す
る。
反応方式は回分式であっても連続式であってもよく、反
応時間はいずれの方式を用いるかにより異なる。
応時間はいずれの方式を用いるかにより異なる。
生成したL−アミノ酸は任意の常法に従って精製採取す
ることができる。例えば、反応終了後にトリクロロ酢酸
を加えて蛋白質を沈澱せしめ、菌体(存在する場合に
は)と共に濾去し、濾液をイオン交換樹脂等により精製
し、結晶化する。
ることができる。例えば、反応終了後にトリクロロ酢酸
を加えて蛋白質を沈澱せしめ、菌体(存在する場合に
は)と共に濾去し、濾液をイオン交換樹脂等により精製
し、結晶化する。
L−アミノ酸の定量は、例えばロイコノストック・メセ
ンテロイデス(Leuconstoc mesenteroides)ATCC 8042
を用いるバイオアッセイにより行うことができ、またペ
ーパークロマトグラフィーにより展開し、ニンヒドリン
発色の後スポットを抽出し比色計で定量することも出来
る。
ンテロイデス(Leuconstoc mesenteroides)ATCC 8042
を用いるバイオアッセイにより行うことができ、またペ
ーパークロマトグラフィーにより展開し、ニンヒドリン
発色の後スポットを抽出し比色計で定量することも出来
る。
次に実施例によりこの発明をさらに具体的に説明する。
実施例1 第1表〜第5表に記載する各種のα−ケト酸からそれぞ
れ対応するL−アミノ酸の合成を行なった。なお、表中
でL−フェニルアラニン脱水素酵素の状態で「粗酵素」
とは無細胞抽出液を硫安分画した酵素を意味し、「部分
精製酵素」とは、さらにDEAE−トヨパールカラムを通過
させた酵素を意味する。NAD+又はNADHの濃度は1ないし
20mMの濃度となるようにした。アンモニウムイオンは塩
化アンモニウム、蟻酸アンモニウム又はNH4OH−NH4Cl緩
衝液(pH9.0)として供給し、その濃度は0.05ないし0.5
Mの濃度となるようにした。蟻酸は蟻酸ナトリウム又は
蟻酸アンモニウムとして供給し、その量はα−ケトカル
ボン酸の1〜30当量とした。反応液のpHは8.5ないし9
であり、トリス−HCl緩衝液(pH8.5)又はNH4OH−NH4Cl
緩衝液(pH9.0)を0.05ないし0.5Mの濃度となるように
して用いた。反応は30℃で行なった。
れ対応するL−アミノ酸の合成を行なった。なお、表中
でL−フェニルアラニン脱水素酵素の状態で「粗酵素」
とは無細胞抽出液を硫安分画した酵素を意味し、「部分
精製酵素」とは、さらにDEAE−トヨパールカラムを通過
させた酵素を意味する。NAD+又はNADHの濃度は1ないし
20mMの濃度となるようにした。アンモニウムイオンは塩
化アンモニウム、蟻酸アンモニウム又はNH4OH−NH4Cl緩
衝液(pH9.0)として供給し、その濃度は0.05ないし0.5
Mの濃度となるようにした。蟻酸は蟻酸ナトリウム又は
蟻酸アンモニウムとして供給し、その量はα−ケトカル
ボン酸の1〜30当量とした。反応液のpHは8.5ないし9
であり、トリス−HCl緩衝液(pH8.5)又はNH4OH−NH4Cl
緩衝液(pH9.0)を0.05ないし0.5Mの濃度となるように
して用いた。反応は30℃で行なった。
なお、具体的には次の様にして反応を行い、後記の結果
を得た。
を得た。
反応番号1. フェニルピルビン酸ナトリウム0.61g(3mmol)、D−フ
ラクトース0.54g(3mmol)、スポロサルシナ・ウレアエ
SCRC−RO4(微工研菌寄第8178号;微工研菌条寄第1012
号)の菌体(200molの培養液から菌体を遠心分離で集菌
し、生理的食塩水で1回洗浄した菌体)を含む50mlの反
応液を30℃で28時間静置した。反応液中のL−フェニル
アラニンの量を微生物定量法により測定したところ0.34
g(2.07mmol:69%の転換率)のL−フェニルアラニンが
生成していた。
ラクトース0.54g(3mmol)、スポロサルシナ・ウレアエ
SCRC−RO4(微工研菌寄第8178号;微工研菌条寄第1012
号)の菌体(200molの培養液から菌体を遠心分離で集菌
し、生理的食塩水で1回洗浄した菌体)を含む50mlの反
応液を30℃で28時間静置した。反応液中のL−フェニル
アラニンの量を微生物定量法により測定したところ0.34
g(2.07mmol:69%の転換率)のL−フェニルアラニンが
生成していた。
反応番号2,8,30,34はこの例と同様に実験を行なった。
反応番号3. フェニルピルビン酸ナトリウム20.4mg(100μmol)、NA
D+2.5μmol、トリス−塩酸緩衝液(pH8.5)250μmo
l)、蟻酸アンモニウム2mmol、カンジダ・ボイディニN
o.2201風乾菌体5mg、スポロサルシナ・ウレアエSCRC−R
O4(微工研菌寄第8178号:微工研条寄第1012号)の菌体
(培養液25mlからの洗浄菌体)を含む5mlの反応液を30
℃で24時間反応させた。反応液中のL−フェニルアラニ
ン量を微生物定量法により測定したところ11.7mg(71μ
mol、71%の転換率)のL−フェニルアラニンが生成し
ていた。
D+2.5μmol、トリス−塩酸緩衝液(pH8.5)250μmo
l)、蟻酸アンモニウム2mmol、カンジダ・ボイディニN
o.2201風乾菌体5mg、スポロサルシナ・ウレアエSCRC−R
O4(微工研菌寄第8178号:微工研条寄第1012号)の菌体
(培養液25mlからの洗浄菌体)を含む5mlの反応液を30
℃で24時間反応させた。反応液中のL−フェニルアラニ
ン量を微生物定量法により測定したところ11.7mg(71μ
mol、71%の転換率)のL−フェニルアラニンが生成し
ていた。
反応番号9,21はこの例と同様に実験を行なった。
反応番号5. α−ケト−γ−メチルチオ酪酸ナトリウム17.02mg(100
μmol)、NADH76.3mg(100μmol)トリス−塩酸緩衝液
(pH8.5)250μmol、塩化アンモニウム107mg(2mmo
l)、スポロサルシナ・ウレアエSCRC−RO4(微工研菌寄
第8178号;微工研条寄第1012号)のL−フェニルアラニ
ン脱水素酵素0.5単位(硫安分画における30−60%飽和
画分)を含む5mlの反応液を30℃において24時間保温し
た。
μmol)、NADH76.3mg(100μmol)トリス−塩酸緩衝液
(pH8.5)250μmol、塩化アンモニウム107mg(2mmo
l)、スポロサルシナ・ウレアエSCRC−RO4(微工研菌寄
第8178号;微工研条寄第1012号)のL−フェニルアラニ
ン脱水素酵素0.5単位(硫安分画における30−60%飽和
画分)を含む5mlの反応液を30℃において24時間保温し
た。
反応液中のL−メチオニン量を微生物定量法により測定
したところ、10.02mg(67μmol)のL−メチオニンが生
成していた。反応番号16,35,37はこの例と同様に実験を
行なった。
したところ、10.02mg(67μmol)のL−メチオニンが生
成していた。反応番号16,35,37はこの例と同様に実験を
行なった。
反応番号7. α−ケト−γ−メチルチオ酪酸ナトリウム17.02mg(100
μmol)、蟻酸アンモニウム50mg(800μmol)、NAD+3.6
mg(5μmol)、トリス−塩酸緩衝液(pH8.5)250μmo
l、スポロサルシナ・ウレアエSCRC−RO4(微工研菌寄第
8178号;微工研条寄第1012号)のL−フェニルアラニン
脱水素酵素2.5単位(均一に精製された酵素標品)、お
よび粗蟻酸脱水素酵素0.5単位(pH8.5、カンジダ・ボイ
ディニNo.2201より部分精製)を含む5mlの反応液を30℃
において24時間保温した。微生物定量法により定量した
ところ13.05mg(85μmol)のL−メチオニンが生成して
いた。
μmol)、蟻酸アンモニウム50mg(800μmol)、NAD+3.6
mg(5μmol)、トリス−塩酸緩衝液(pH8.5)250μmo
l、スポロサルシナ・ウレアエSCRC−RO4(微工研菌寄第
8178号;微工研条寄第1012号)のL−フェニルアラニン
脱水素酵素2.5単位(均一に精製された酵素標品)、お
よび粗蟻酸脱水素酵素0.5単位(pH8.5、カンジダ・ボイ
ディニNo.2201より部分精製)を含む5mlの反応液を30℃
において24時間保温した。微生物定量法により定量した
ところ13.05mg(85μmol)のL−メチオニンが生成して
いた。
反応番号 4,6,10,11,12,13,14,15,17,18,19,20,22,23,24,25,26,2
7,28,29,31,32,36,38,39,40はこの例と同様に実験を行
なった。
7,28,29,31,32,36,38,39,40はこの例と同様に実験を行
なった。
反応15においては反応液よりL−チロシンを結晶として
単離して以下の分析を行なった。元素分析値は以下のと
おりであった。
単離して以下の分析を行なった。元素分析値は以下のと
おりであった。
実測値(%) 計算値(%) C 59.45 59.66 H 6.11 6.12 N 7.69 7.73 比旋光度▲〔α〕25 D▼=−7.33.(c=4,6N HCl) でL体であり、光学純度は100%e.eである。マススペク
トル、核磁気共鳴吸収スペクトル、および赤外吸収スペ
クトルによる分析結果はいずれも、生成物がL−チロシ
ンであることを示した。
トル、核磁気共鳴吸収スペクトル、および赤外吸収スペ
クトルによる分析結果はいずれも、生成物がL−チロシ
ンであることを示した。
反応26においては反応液より4−ビニル−L−フェニル
アラニンを結晶として単離し、以下の分析を行なった。
元素分析値は次のとおりであった。
アラニンを結晶として単離し、以下の分析を行なった。
元素分析値は次のとおりであった。
実測値(%) 計算値(%) C 69.01 60.09 H 6.79 6.87 N 7.29 7.32 融点:190℃で分解した。
比旋光度▲〔α〕20 D▼=−13.53(c=1.02,4N NaOH) であった。
マススペクトル、核磁気共鳴スペクトル、および赤外吸
収スペクトルによる、分析結果はいずれも、生成物が4
−ビニル−L−フェニルアラニンであることを示した。
収スペクトルによる、分析結果はいずれも、生成物が4
−ビニル−L−フェニルアラニンであることを示した。
反応27においては反応液により4−フルオロ−L−フェ
ニルアラニンを結晶として単離し、以下の分析を行なっ
た。
ニルアラニンを結晶として単離し、以下の分析を行なっ
た。
元素分析値は次のとおりであった。
実測値(%) 計算値(%) C 58.92 59.01 H 5.47 5.50 N 7.64 7.65 融点:223〜226℃。
比旋光度▲〔α〕20 D▼=−1.12(c=0.83,4N NaOH) であった。
マススペクトル、核磁気共鳴スペクトル、および赤外吸
収スペクトルによる分析結果はいずれも生成物が4−フ
ルオロ−L−フェニルアラニンであることを示した。
収スペクトルによる分析結果はいずれも生成物が4−フ
ルオロ−L−フェニルアラニンであることを示した。
その他のL−アミノ酸の定量は微生物定量法によった。
反応13,14,19,20,24および25では有機溶媒を含む条件で
も反応が進行した。
反応13,14,19,20,24および25では有機溶媒を含む条件で
も反応が進行した。
結果を第1表〜第5表に要約する。表中、U数は使用し
た酵素の単位数を示す。
た酵素の単位数を示す。
実施例2 スポロサルシナ・ウレアエSCRC−RO4(微工研菌寄第817
8号;微工研条寄第1012号)、バシルス・スフェリカスS
CRC−R79a(微工研菌条寄第1013号)、バシルス・バデ
ィウスIAM 11059(微工研菌寄第8529)、およびカンジ
ダ・ボイディニNo.2201のアセトン処理菌体を用いてL
−フェニルアラニンの合成を行なった。NAD+の濃度は0.
5mMとした。アンモニウムイオンは蟻酸アンモニウム又
はNH4OH−NH4Cl緩衝液(pH8.5)として供給し、その濃
度は0.1ないし0.4Mの濃度となるようにした。蟻酸は蟻
酸ナトリウム又は蟻酸アンモニウムとして供給し、その
量はフェニルピルビン酸の1〜7当量とした。反応液の
pHは8.5であり、トリス−HCl緩衝液(pH8.5)又はNH4OH
−NH4Cl緩衝液(pH8.5)を0.05ないし0.4Mの濃度となる
ようにして用いた。反応は30℃で行なった。
8号;微工研条寄第1012号)、バシルス・スフェリカスS
CRC−R79a(微工研菌条寄第1013号)、バシルス・バデ
ィウスIAM 11059(微工研菌寄第8529)、およびカンジ
ダ・ボイディニNo.2201のアセトン処理菌体を用いてL
−フェニルアラニンの合成を行なった。NAD+の濃度は0.
5mMとした。アンモニウムイオンは蟻酸アンモニウム又
はNH4OH−NH4Cl緩衝液(pH8.5)として供給し、その濃
度は0.1ないし0.4Mの濃度となるようにした。蟻酸は蟻
酸ナトリウム又は蟻酸アンモニウムとして供給し、その
量はフェニルピルビン酸の1〜7当量とした。反応液の
pHは8.5であり、トリス−HCl緩衝液(pH8.5)又はNH4OH
−NH4Cl緩衝液(pH8.5)を0.05ないし0.4Mの濃度となる
ようにして用いた。反応は30℃で行なった。
なお、具体的には次の様にして反応を行ない後記の結果
を得た。
を得た。
反応番号41. フェにルピルビン酸ナトリウム37.1mg(182μmol)、NA
D+1.5μmol、トリス−塩酸緩衝液(pH8.5)150μmol、
蟻酸アンモニウム1.2mmol、カンジダ・ボイディニNo.22
01のアセトン処理菌体30mg、スポロサルシナ・ウレアエ
SCRC−RO4(微工研菌寄第8178号;微工研条寄第1012
号)のアセトン処理菌体6mg(培養液3ml分)を含む3ml
の反応液を30℃で3時間反応させた。反応液中のフェニ
ルアラニン量を微生物定量法により測定したところ18.3
mg(111μmol、61%の転換率)のL−フェニルアラニン
が生成していた。
D+1.5μmol、トリス−塩酸緩衝液(pH8.5)150μmol、
蟻酸アンモニウム1.2mmol、カンジダ・ボイディニNo.22
01のアセトン処理菌体30mg、スポロサルシナ・ウレアエ
SCRC−RO4(微工研菌寄第8178号;微工研条寄第1012
号)のアセトン処理菌体6mg(培養液3ml分)を含む3ml
の反応液を30℃で3時間反応させた。反応液中のフェニ
ルアラニン量を微生物定量法により測定したところ18.3
mg(111μmol、61%の転換率)のL−フェニルアラニン
が生成していた。
反応番号42ではバシルス・スフェリカスSCRC−R79a(微
工研条寄第1013号)の、反応番号45.ではバシルス・バ
ディウスIAM 11059(微工研菌寄第8529号)のアセトン
処理菌体を用いて、この例と同様に実験を行なった。
工研条寄第1013号)の、反応番号45.ではバシルス・バ
ディウスIAM 11059(微工研菌寄第8529号)のアセトン
処理菌体を用いて、この例と同様に実験を行なった。
反応番号43. フェニルピルビン酸ナトリウム37.1mg(182μmol)、NA
D+1.5μmol、NH4OH−NH4Cl緩衝液(pH8.5)900μmol、
蟻酸ナトリウム400μmol、カンジダ・ボイディニNo.220
1のアセトン処理菌体30mg、バシルス・スフェリカスSCR
C−R79a(微工研条寄第1013)のアセトン処理菌体30mg
(培養液15ml分)を含む3mlの反応液を30℃で15時間反
応させたところ、30.1mg(182μmol、100%の転換率)
のL−フェニルアラニンが生成していた。
D+1.5μmol、NH4OH−NH4Cl緩衝液(pH8.5)900μmol、
蟻酸ナトリウム400μmol、カンジダ・ボイディニNo.220
1のアセトン処理菌体30mg、バシルス・スフェリカスSCR
C−R79a(微工研条寄第1013)のアセトン処理菌体30mg
(培養液15ml分)を含む3mlの反応液を30℃で15時間反
応させたところ、30.1mg(182μmol、100%の転換率)
のL−フェニルアラニンが生成していた。
反応番号44. NAD+15μmol、トリス−塩酸緩衝液(pH8.5)1.5mmol、
蟻酸アンモニウム12mmol、カンジダ・ボイディニNo.220
1のアセトン処理菌体300mg、バシルス・スフェリカスSC
RC−R79a(微工研菌条寄第1013)のアセトン処理菌体30
0mg(培養液150ml分)を含む30mlの反応液を30℃に保ち
ながら、フェニルピルビン酸ナトリウム2.23g(10.92mm
ol)を6回に分けて添加し、さらに蟻酸アンモニウム12
mmolを加えたところ、48時間の反応で1.80g(11.2mmo
l、100%の転換率)のL−フェニルアラニンが生成して
いた。
蟻酸アンモニウム12mmol、カンジダ・ボイディニNo.220
1のアセトン処理菌体300mg、バシルス・スフェリカスSC
RC−R79a(微工研菌条寄第1013)のアセトン処理菌体30
0mg(培養液150ml分)を含む30mlの反応液を30℃に保ち
ながら、フェニルピルビン酸ナトリウム2.23g(10.92mm
ol)を6回に分けて添加し、さらに蟻酸アンモニウム12
mmolを加えたところ、48時間の反応で1.80g(11.2mmo
l、100%の転換率)のL−フェニルアラニンが生成して
いた。
以上の結果を第6表に要約する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:01)
Claims (7)
- 【請求項1】バシルス(Bacillus)属細菌又はスポロサ
ルシナ(Sporosarcina)属細菌によって生産されるL−
フェニルアラニン脱水素酵素又は酵素含有物の存在下
で、次の式(I) (式中、R1は水素又はメチル基であり、そしてR2は置換
基を有する場合がある炭素原子数1〜4の直鎖もしくは
分岐鎖のアルキル基、又は置換基を有する場合がある芳
香族基である) で表わされるα−ケトカルボン酸、アンモニウムイオン
及びNADHを反応せしめることにより、次の式(II) (式中Rは前記の意味を有する) で表わされるL−アミノ酸を生成せしめ、このアミノ酸
を採取することを特徴とするL−アミノ酸の製造方法。 - 【請求項2】前記酵素含有物が前記細菌の培養物、菌
体、菌体処理物、又は部分精製酵素である特許請求の範
囲第1項記載の方法。 - 【請求項3】前記反応により生成したNAD+をNADHに再生
する系をさらに含んで成る特許請求の範囲第1項記載の
方法。 - 【請求項4】前記NADH再生系が蟻酸脱水素酵素又はその
酵素含有物、及び蟻酸又はその塩を含んで成る特許請求
の範囲第3項記載の方法。 - 【請求項5】前記NADH再生系がL−フェニルアラニン脱
水素酵素生産菌中の酸化−還元酵素系である特許請求の
範囲第3項記載の方法。 - 【請求項6】スポロサルシナ(Sporosarcina)属に属す
る細菌の培養物、菌体又は菌体処理物及びエネルギー源
の存在下で、アンモニウムイオンと次の式(I) (式中、R1は水素又はメチル基であり、そしてR2は置換
基を有する場合がある炭素原子数1〜4の直鎖もしくは
分岐鎖のアルキル基、又は置換されている場合がある芳
香族基である) で表わされるα−ケトカルボン酸とを反応させることに
より、次の式(II) (式中Rは前記の意味を有する) で表わされるL−アミノ酸を生成せしめ、このアミノ酸
を採取することを特徴とするL−アミノ酸の製造方法。 - 【請求項7】エネルギー源が糖類、アルコール類もしく
は有機酸類又はこれらの組合わせである特許請求の範囲
第6項記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27249485 | 1985-12-05 | ||
JP60-272494 | 1985-12-05 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62244386A JPS62244386A (ja) | 1987-10-24 |
JPH0716428B2 true JPH0716428B2 (ja) | 1995-03-01 |
Family
ID=17514695
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61244055A Expired - Lifetime JPH0716428B2 (ja) | 1985-12-05 | 1986-10-16 | L−アミノ酸の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0716428B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100433134B1 (ko) * | 2002-03-05 | 2004-05-27 | 김병기 | 신규한 호열성 미생물 및 이를 이용한 방향족l-아미노산의 제조 방법 |
EP1918375B1 (en) * | 2005-08-02 | 2015-03-11 | Kaneka Corporation | D-amino acid oxidase, and method for production of l-amino acid, 2-oxo acid or cyclic imine |
JPWO2008047656A1 (ja) * | 2006-10-12 | 2010-02-25 | 株式会社カネカ | L−アミノ酸の製造方法 |
-
1986
- 1986-10-16 JP JP61244055A patent/JPH0716428B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62244386A (ja) | 1987-10-24 |
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