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JPH0655137B2 - L−フエニルアラニン脱水素酵素及びその製造法 - Google Patents

L−フエニルアラニン脱水素酵素及びその製造法

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JPH0655137B2
JPH0655137B2 JP61172832A JP17283286A JPH0655137B2 JP H0655137 B2 JPH0655137 B2 JP H0655137B2 JP 61172832 A JP61172832 A JP 61172832A JP 17283286 A JP17283286 A JP 17283286A JP H0655137 B2 JPH0655137 B2 JP H0655137B2
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JP
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mol
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phenylalanine
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JP61172832A
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泰久 浅野
章子 仲沢
果生里 遠藤
長徳 沼尾
聖 近藤
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Sagami Chemical Research Institute (Sagami CRI)
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Sagami Chemical Research Institute (Sagami CRI)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔従来の技術〕 本発明のL−フェニルアラニン脱水素酵素に類似する作
用を有すL−フェニルアラニンデヒドロゲナーゼ及びこ
の酵素を利用するL−α−アミノカルボン酸の製造方法
が特開昭59-198972に記載されている。しかしながらこ
の公開された明細書に記載されているL−フェニルアラ
ニンデヒドロゲナーゼはブレビバクテリウム(Brevibact
erium)属細菌により生産されたものであり、この明細書
には、バシルス(Bacillus)属細菌が同様の酵素を生産す
ることは全く示唆されていない。またこのL−フェニル
アラニンデヒドロゲナーゼは130,000±10,000の分子量
を有し、分子量6,600±5,000のサブユニットから成る
点、及びフェニルピルビン酸のみならずp−ヒドロキシ
フェニルピルビン酸、インドールピルビン酸等広範囲の
基質に対して高い特異性を有する点等において、本発明
のL−フェニルアラニン脱水素酵素とは全く異なる。
特開昭61-146183にはロドコッカス(Rhodococcus)属細菌
の生産するL−フェニルアラニンデヒドロゲナーゼ及び
この酵素を利用するL−α−アミノカルボン酸の製造方
法が記載されている。この明細書には、バシルス(Bacil
lus)属細菌が同様の酵素を生産することは全く示唆され
ていない。ロドコッカス属細菌の生産する酵素はL−フ
ェニルアラニンに対して著しく高い基質特異性を有する
ことが記載されているが、酵素の分子量については全く
記載されていない。
本発明者等の発明に係る特願昭60-080293号及び特願昭6
0-127118号明細書にはバシルス属微生物又はスポロサル
シナ(Sporosarcina)属微生物が生産するL−フェニルア
ラニン脱水素酵素及びその製造方法、並びに該酵素を使
用するL−フェニルアラニンの製造方法が記載されてい
る。しかし、これらの微生物に由来するフェニルアラニ
ン脱水素酵素はいずれも高速液体クロマトグラフィー(T
SK 3000 SW)により測定される約290,000の分子量を有す
る点などにおいて、360,000〜370,000の分子量を有する
本発明のフェニルアラニン脱水素酵素と異る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従って本発明は、今まで知られているL−フェニルアラ
ニン脱水素酵素とは異る新規なL−フェニルアラニン脱
水素酵素、及びその製造方法を提供しようとするもので
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、該酵素を生産する新規な微生物及び該酵
素の新規な製造方法を開発するために、L−フェニルア
ラニン脱水素酵素活性を有する菌株を広範囲にスクリー
ニングしたところ、バシルス属微生物が高活性で新規な
L−フェニルアラニン脱水素酵素を生産することを見い
出した。
前記の目的は、次の性質:(1)1モルのL−フェニルア
ラニン、1モルのNAD+及び1モルの水から1モルのフェ
ニルピルビン酸、1モルのアンモニウムイオン及び1モ
ルのNADHを生成する反応、並びにこの逆反応を触媒す
る;(2)高速液体クロマトグラフィーゲル濾過法におい
て約360,000〜370,000の分子量を示し、SDS−ポリア
クリルアミドディスク電気泳動法において約38,000〜3
9,000の分子量を有するサブユニットを示す;及び(3)L
−フェニルアラニンに特異的に作用し、L−チロシン、
L−トリプトファンン及びL−メチオニンに対する特異
性が非常に低い;を有することを特徴とするL−フェニ
ルアラニン脱水素酵素:並びにバシルス属微生物を培養
し、この培養物から前記酵素を採取することを特徴とす
る前記酵素の製造方法を提供することにより解決され
る。
〔具体的な説明〕
(1)微生物 本発明において使用する微生物として、例えばバシルス
・バディウスIAM 11059(ATCC 14574)微工研菌寄第2757
号(FERM BP-2757)を挙げることができる。本菌はATCCカ
タログやJFCCカタログに記載されており、容易に入手す
ることができる。
なお、本菌に変異を商事させて一層生産性の高い菌株を
得ることもできる。さらに、これらの菌株の細胞中に存
在するL−フェニルアラニン脱水素酵素の生産を関与す
る遺伝子を切り出し、これを適切なベクター例えばプラ
スミドに挿入し、このベクターを用いて適当な宿主、例
えばエッシェリッヒア・コリ(Eshcherichia coli)や酵
母のごとき異種宿主を形質転換することにより、L−フ
ェニルアラニン脱水素酵素生産株を人為的に創成するこ
ともできる。
(2)酵素の製造方法 前記の微生物を培養して本発明のL−フェニルアラニン
脱水素酵素を製造しようとする場合、基礎栄養培地とし
て、この発明の微生物が増殖し得るものであればいずれ
を使用してもよい。この培地は、窒素源として例えば酵
母エキス、ペプトン、肉エキス等の1種類又は複数種類
を含有する。また、この培地には必要に応じて炭素源と
してグルコース、澱粉、グリセリン等を加えることがで
きる。この培地には無機塩類、例えばリン酸二カリウ
ム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム等を加えること
が好ましい。
L−フェニルアラニン脱水素酵素の製造に当っては前記
基礎培地に、誘導物質として少量のL−フェニルアラニ
ンを添加するのが好ましい。このL−フェニルアラニン
の添加量は、基礎培地の組成、培養する菌株の性質等に
より異なるがおよそ0.01〜1w/v%である。
培養は固体培地又は液体培地のいずれを用いてもよい
が、目的酵素を多量に得るためには、液体培地を用い、
振盪培養、通気、攪拌培養等により好気的条件下で培養
を行なうのが好ましい。培養温度は菌が生育し、L−フ
ェニルアラニン脱水素酵素が生産される温度範囲内であ
ればいずれの温度でも良いが、好ましくは25〜45゜Cであ
る。pHは6〜11、好ましくは7〜10の範囲である。培養
時間は酵素活性が発現される時間を選べば良いが好まし
くは6〜48時間である。
次に得られた培養物から本発明のL−フェニルアラニン
脱水素酵素が採取さるが、精製法として通常の酵素精製
法を用いることが出来る。遠心分離等によって、粗酵素
を得、さらにこれに硫酸プロタミン又は硫酸ストレプト
マイシンを加えて処理を行ない、塩析、有機溶媒沈澱、
吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィ
ー、ゲル濾過クロマトグラフィー等を行ない、さらに硫
酸アンモニウム等の塩やポリエチレングリコール等の添
加による結晶化等の公知の方法によって均一の結晶酵素
標品を単離することが出来る。なお、本発明の酵素の製
造方法の具体的な一例を実施例に記載する。
(3)力価の測定法 本発明においては次の方法により力価を測定した。酸化
的脱アミノ化反応:グリシン-KCl-KOH緩衝液(pH10.5)10
0μmol、NAD+2.5μmol、L−フェニルアラニン10μmo
l、及び適当量のサンプルを1mlになるように混合して
反応せしめ、25゜CにおけるNADHの増加を340nmの吸
光度の増加として計測し、1分間当り1μmolのNADHを
増加せしめる酵素量を1単位とする。
還元的アミノ化反応:グリシン-KCl緩衝液(pH9.5)100
μmol、NADH0.1μmol、NH4Cl 1200μmol、フェニルピル
ビン酸ナトリウム10μmol及び適当量のサンプルを1m
lになるように混合して反応せしめ、25゜CにおけるNAD
Hの減少を340nmの吸光度の減少として計測し、1分間
当り1μmolのNADHを減少せしめる酵素量を1単位とす
る。なお本文中の酵素活性の単位は酸化的脱アミノ化反
応における活性の値を用いている。
(4)酵素の性質 本発明のL−フェニルアラニン脱水素酵素は次の性質を
有する。
(1)作用:次式に示す反応を触媒する。
L−フェニルアラニン+NAD++H2Oフェニルピルビン
酸+NADH+NH4 + (2)基質特異性:本酵素は酸化的脱アミノ化反応では、
L−フェニルアラニン以外のL−アミノ酸には極めてわ
ずかにしか反応しないか又は全く反応しない。
補酵素としては、NAD+が必要であり、NADP+はNAD+に対
して約1.8%の活性を示すにすぎない。
(3)至適pH:酸化的脱アミノ化反応では、pH10.5付近が
至適であり、還元的アミノ化反応では、pH9.4付近が至
適である。
(4)pH安定性:各pHの衝撃液(0.05M)中30゜Cにて1時間
保温した後の残存活性を酸化的脱アミノ化反応について
測定した場合、pH8.0付近が安定である。
(5)至適温度:65゜C付近における活性が最大である。
(6)温度安定性:0.1Mリン酸緩衝液(pH8.0)中、各温
度において10分間処理した後の残存活性を酸化的脱ア
ミノ化反応について測定する場合、55゜Cで活性が半減
する。
(7)吸収スペクトル:278nmに極大吸収を有する。
(8)金属イオン、阻害剤の影響:銀、水銀等の金属イオ
ン及びPCMBによって活性が阻害される。
(9)等電点:アンホラインを用いる焦点電気泳動により
測定した場合3.5である。
(10)分子量:高速液体クロマトグラフィー(TSK3000 SW)
により約360,000〜370,000と算出される。
(11)サブユニットの分子量:SDS−ポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動により約38,000〜39,000と算出される。
(12)均一性:ポリアクリルアミドゲル電気泳動(7.5
%,pH8.4)により第1図Aに示す如く単一のバンドを
与える。また、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳
動(10.0%,pH7.2)により第1図Bに示す如く単一の
バンドを与える。
次に実施例によりこの発明をさらに具体的に説明する。
実施例1.バシルス・バディウス(IAM11059;FERM BP-27
57)からのL−フェニルアラニン脱水素酵素の精製 L−フェニルアラニン0.2%、酵母エキス0.5%、ペプト
ン1.0%、K2HPO40.2%NaCl 0.1%及びMgSO4・7H2O 0.02
%を含有し、pH7.0に調整した培地30リッターを120゜
C、15分間加熱殺菌した後、バシルス・バディウスIAM
11059(微工研条寄第2757号)を接種し湿重量約280g
の菌体を得た。菌体を生理的食塩水で洗浄した後、0.1
mMEDTA及びmM2−メルカプトエタノールを含むリン
酸緩衝液(pH7.0)1リッターに懸濁し、9KHzにおける
超音波処理を約10時間行ない菌体を破砕した。破砕菌
体は14,000×g、20分間の遠心分離で除去し、L−フ
ェニルアラニン脱水素酵素を含む粗抽出液を得た。この
無細胞抽出液を50゜C、10分間の熱処理の後、固形硫
酸アンモニウムを加え30%硫酸アンモニウム飽和とし
た。30分攪拌の後、生成した沈澱を14,000×gで20
分間遠心分離することにより除去した。この上清に固形
硫酸アンモニウムを加え60%硫酸アンモニウム飽和と
した。遠心分離にり得られる、酵素活性を有する沈澱を
少量の0.01Mリン酸緩衝液(pH7.0)に溶解し、さらに
0.1mMのEDTA及び5mMの2−メルカプトエタノール
を含む0.01Mリン酸緩衝液(pH7.0)で透析した。この
酵素液をあらかじめ0.1mMのEDTA及び5mMの2−メ
ルカプトエタノールを含む0.01Mリン酸緩衝液(pH7.
0)で平衡化したEDAE−トヨパール650Mのカラムに通過
させ、さらに0.1mMのEDTA及び5mMの2−メルカプ
トエタノール及び0.1MのNaClを含む0.1Mリン酸緩衝液
(pH7.0)で溶出した。
活性区分を集め、0.1mMのEDTA及び5mMの2−メル
カプトエタノールを含む0.01Mリン酸緩衝液(pH7.0)
で透析後、あらかじめ同じ緩衝液で平衡化したDEAE−ト
ヨパール650Mのカラムに通過させ、前工程と同様にし
て酵素を溶出させた。この活性区分を集め、固体硫酸ア
ンモニウムの添加により40%の硫酸アンモニウム飽和
とした。生成する沈澱を遠心分離により除去し、上清を
さらに50%硫酸アンモニウム飽和とした。酵素活性を
有する沈澱を遠心分離により得、少量の0.01Mリン酸緩
衝液(pH7.0)に溶解し、0.1mMのEDTA及び5mMの2
−メルカプトエタノールを含む0.01Mリン酸緩衝液(pH
7.0)で透析した。この酵素液を再び30%硫酸アンモ
ニウム飽和とし、あらかじめ0.1mMEDTA及び5mMの
2−メルカプトエタノールを含む0.01Mリン3緩衝液
(pH7.0)の30%硫酸アンモニウム飽和液で平衡化し
たオキチル−セファロースのカラムに通過させ30%か
ら0%の硫酸アンモニウム飽和の同リン酸緩衝液の直線
的な濃度勾配で酵素を溶出させた。この活性区分を集
め、0.1mMのEDTA及び5mMの2−メルカプトエタノ
ール及び0.1MNaClを含む0.05Mリン酸緩衝液(pH7.0)
で平衡化したセファデックスG−200によるゲル濾過ク
ロマトグラフィーを行なった。こうして、L−フェニル
アラニン脱水素酵素を約7.2%の収率で約190倍に精製し
た。この精製過程における比活性及び回収率を第1表に
示す。この酵素はポリアクリルアミドゲル電気泳動(7.
5%ゲル、pH8.4)及びSDS−ポリアクリルアミドゲル
電気泳動(10.0%ゲル、pH7.2)において均一であるこ
とが証明された。
参考例1.L−フェニルアラニン脱水素酵素の使用例 フェニルピルビン酸ナトリウム20.4mg(100μmol)、蟻
酸アンモニウム50mg(800μmol)、NAD+3.6mg(5μmo
l)、トリス−塩酸緩衝液(pH8.5)250μmol、バシルス
・バディウスIAM11059のL−フェニルアラニン脱水素酵
素0.5単位(均一精製酵素)、および粗蟻酸脱水素酸素
0.5単位((pH8.5)、カンジダ・ボイディニNo.2201より
部分精製)を含む5mlの反応液を30゜Cにおいて24時
間保温した。微生物定量法により定量したところ16.2mg
(98μmol;98%の転換率)のL−フェニルアラニン
が生成していた。
参考例2.L−フェニルアラニン脱水素酵素の使用例 バシルス・バディウスIAM 11059により生産されるL−
フェニルアラニン脱水素酵素の基質特異性を酸化的脱ア
ミノ化について測定した場合、L−フェニルアラニン以
外のL−アミノ酸にきわめてわずかしか反応しないが、
還元的アミノ化反応においては相当に広い基質特異性を
有する。この知見に基き、バシルス・バディウスIAM 11
059の菌体あるいはL−フェニルアラニン脱水素酵素を
用いて第2表に記載する各種のα−ケト酸からそれぞれ
対応するL−アミノ酸の合成を行なった。なお、表中で
L−フェニルアラニン脱水素酵素の状態で「粗酵素」と
は無細胞抽出液を硫安分画した酵素を意味し、「部分精
製酵素」とは、さらにDEAE−トヨパールカラムを通過さ
せた酵素を意味する。NAD+又はNADHの濃度は1ないし2
0mMの濃度となるようにした。アンモニウムイオンは
塩化アンモニウム、蟻酸アンモニウム又はNH4OH-NH4Cl
緩衝液(pH9.0)として供給し、その濃度は0.05ないし
0.5Mの濃度となるようにした。蟻酸は蟻酸ナトリウム
又は蟻酸アンモニウムとして供給し、その量はα−ケト
カルボン酸の1〜30当量とした。反応液のpHは8.5ない
し9であり、トリス−HCl緩衝液(pH8.5)又はNH4OH-NH
4Cl緩衝液(pH9.0)を0.05ないし0.5Mの濃度となるよ
うにして用いた。反応は30゜Cで行なった。反応液中に
生成したL−アミノ酸の定量はロイコノストック・メセ
ンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)ATCC 8042を
用いるバイオアッセイにより行なった。
なお、具体的には次の様にして反応を行ない、後記の結
果を得た。
反応番号1 フェニルピルビン酸ナトリウム74.3mg(364μmol)、グ
リセロール28mg(300μmol)、バシルス・バディウスI
AM 11059の菌体(5mlの培養液から菌体を遠心分離で集
菌し、生理的食塩水で1回洗浄した菌体)を含む5mlの
反応液を30゜Cで24時間静置した。反応液中のL−フ
ェニルアラニンの量を微生物定量法により測定したとこ
ろ25mg(153μmol:42%の転換率)のL−フェニル
アラニンが生成していた。
反応番号2はこの例と同様に実験を行なった。
反応番号3 フェニルピルビン3ナトリウム20.4mg(100μmol)、NAD
H76.3mg(100μmol)、トリス−塩酸緩衝液(pH8.5)250
μmol、塩化アンモニウム107mg(2mmol)、バシルス
・バディウスIAM 11059のL−フェニルアラニン脱水素
酵素0.5単位(硫安分画における30〜60%飽和画分)を
含む5mlの反応液を30゜Cにおいて24時間保温した。
反応液中のL−フェニルアラニン量を微生物定量法によ
り測定したところ、15.7mg(95μmol;95%の転換
率)のL−フェニルアラニンが生成していた。反応番号
5はこの例と同様に実験を行なった。
反応番号4 フェニルピルビン酸ナトリウム20.4mg(100μmol)、蟻
酸アンモニウム50mg(800μmol)、NAD+3.6mg(5μmo
l)、トリス−塩酸緩衝液(pH8.4)250μmol、バシルス
・バディウスIAM 11059のL−フェニルアラニン脱水素
酵素0.5単位(硫安分画における30〜60%飽和画分)、
および粗蟻酸脱水素酵素0.5単位(pH8.5、カンジダ・ボ
イディニNo.2201より部分精製)を含む5mlの反応液を
30゜Cにおいて24時間保温した。微生物定量法により
定量したところ15.7mg(95μmol;98%の転換率)
のL−フェニルアラニンが生成していた。反応番号6,
7,8は、この例と同様に実験を行なった。
これらの結果を次の第2表に要約する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のフェニルアラニン脱水素酵素のポリ
アクリルアミドゲル電気泳動(A)及びSDS−ポリア
クリルアミドゲル電気泳動(B)の泳動図のスケッチで
ある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の性質: (1)1モルのL−フェニルアラニン、1モルのNAD+
    び1モルの水から1モルのフェニルピルビン酸、1モル
    のアンモニウムイオン及び1モルのNADHを生成する
    反応、並びにこの逆反応を触媒する; (2)高速液体クロマトグラフィーゲル濾過法において
    約360,000〜370,000の分子量を示し、SDS−ポリアクリ
    ルアミドディスク電気泳動法において約38,000〜39,000
    の分子量を有するサブユニットを示す; (3)L−フェニルアラニンに特異的に作用し、そして
    L−チロシン、L−トリプトファン及びL−メチオニン
    に対する特異性が非常に低い; (4)至適pH:酸化的脱アミノ化反応では、pH10.5付近
    が至適であり、還元的アミノ化反応では、pH9.4付近が
    至適である; (5)pH安定性:各pHの緩衝液(0.05M)中30℃にて1
    時間保温した後の残存活性を酸化的脱アミノ化反応につ
    いて測定した場合、pH8.0付近が安定である; 並びに (6)至適温度:65℃付近における活性が最大である; を有することを特徴とするL−フェニルアラニン脱水素
    酵素。
  2. 【請求項2】バシルス・バディウス(Bacillus badius)
    (FERM BP-2757)により生産される特許請求の範囲第1項
    記載の酵素。
  3. 【請求項3】次の性質: (1)1モルのL−フェニルアラニン、1モルのNAD+
    び1モルの水から1モルのフェニルピルビン酸、1モル
    のアンモニウムイオン及び1モルのNADHを生成する反
    応、並びにこの逆反応を触媒する; (2)高速液体クロマトグラフィーゲル濾過法において
    約360,000〜370,000の分子量を示し、SDS−ポリアクリ
    ルアミドディスク電気泳動法において約38,000〜39,000
    の分子量を有するサブユニットを示す; (3)L−フェニルアラニンに特異的に作用し、そして
    L−チロシン、L−トリプトファン及びL−メチオニン
    に対する特異性が非常に低い; (4)至適pH:酸化的脱アミノ化反応では、pH0.5付近
    が至適であり、還元的アミノ化反応では、pH9.4付近が
    至適である; (5)pH安定性:各pHの緩衝液(0.05M)中30℃にて1時
    間保温した後の残存活性を酸化的脱アミノ化反応につい
    て測定した場合、pH8.0付近が安定である; 並びに (6)至適温度:65℃付近における活性が最大である; を有するL−フェニルアラニン脱水素酵素の製造方法に
    おいて、該酵素を生産することができるバシルス(Bacil
    lus)属微生物を培養し、この培養物から該酵素を採取す
    ることを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】前記バシルス属微生物がバシルス・バディ
    ウス(Bacillus badius)(FERMBP-2757)である特許請求の
    範囲第3項に記載の方法。
JP61172832A 1986-07-24 1986-07-24 L−フエニルアラニン脱水素酵素及びその製造法 Expired - Lifetime JPH0655137B2 (ja)

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