JPH07108126A - 圧力スイングガス分離方法 - Google Patents
圧力スイングガス分離方法Info
- Publication number
- JPH07108126A JPH07108126A JP5258302A JP25830293A JPH07108126A JP H07108126 A JPH07108126 A JP H07108126A JP 5258302 A JP5258302 A JP 5258302A JP 25830293 A JP25830293 A JP 25830293A JP H07108126 A JPH07108126 A JP H07108126A
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- JP
- Japan
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- gas
- desorption
- adsorption
- adsorbent
- tower
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- Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 混合ガスの分離効率を向上させた圧力スイン
グガス分離方法を提供する。 【構成】 吸着塔1Aが脱着工程の終期にあり、吸着塔
1Bが吸着工程、吸着塔1Cが復圧工程を終えた状態に
あると仮定する。吸着塔1Aの脱着工程の終期に塔1A
内に残っている高濃度のN2 ガスを、切換弁5B、5A
を開け、切換弁6を閉じて吸着塔1Bの塔頂部から残留
O2 ガスを導入回収しながら真空ポンプ11側へ押し出
す。これによって空気からのO2 ガスの分離効率を向上
させうる。
グガス分離方法を提供する。 【構成】 吸着塔1Aが脱着工程の終期にあり、吸着塔
1Bが吸着工程、吸着塔1Cが復圧工程を終えた状態に
あると仮定する。吸着塔1Aの脱着工程の終期に塔1A
内に残っている高濃度のN2 ガスを、切換弁5B、5A
を開け、切換弁6を閉じて吸着塔1Bの塔頂部から残留
O2 ガスを導入回収しながら真空ポンプ11側へ押し出
す。これによって空気からのO2 ガスの分離効率を向上
させうる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の成分ガスを選択
的に吸着する吸着剤を用い、圧力変化を与えて吸着と脱
着を行わせることによって混合ガスを分離する圧力スイ
ングサイクル法(PSA法)によるガス分離方法に関す
る。
的に吸着する吸着剤を用い、圧力変化を与えて吸着と脱
着を行わせることによって混合ガスを分離する圧力スイ
ングサイクル法(PSA法)によるガス分離方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の技術について、PSA法を利用し
て空気中からN2 を分離除去してO2ガスを製造するO
2 製造装置を例にとって以下説明する。この場合は、O
2 ガスが吸着剤に対し難吸着性ガスとなりN2 ガスが吸
着性ガスとなる。従って、吸着工程にある吸着塔からは
高O2 濃度のガスが得られ、真空脱着工程の吸着塔から
は高N2 濃度のガスが得られる。
て空気中からN2 を分離除去してO2ガスを製造するO
2 製造装置を例にとって以下説明する。この場合は、O
2 ガスが吸着剤に対し難吸着性ガスとなりN2 ガスが吸
着性ガスとなる。従って、吸着工程にある吸着塔からは
高O2 濃度のガスが得られ、真空脱着工程の吸着塔から
は高N2 濃度のガスが得られる。
【0003】図1は一般的なPSA法による空気からの
O2 製造装置のフロー図であり、図4はそのPSA−O
2 製造装置の操作パターン図を示す。図1において、1
A,1B,1Cは、A.B.Cの3系統の吸着塔であっ
て、内部にN2 ガス吸着剤が充填されている。10は原
料空気を送り込む原料空気ブロアーであり、11は吸着
剤を再生するため吸着塔1A〜1Cを減圧する真空ポン
プである。
O2 製造装置のフロー図であり、図4はそのPSA−O
2 製造装置の操作パターン図を示す。図1において、1
A,1B,1Cは、A.B.Cの3系統の吸着塔であっ
て、内部にN2 ガス吸着剤が充填されている。10は原
料空気を送り込む原料空気ブロアーであり、11は吸着
剤を再生するため吸着塔1A〜1Cを減圧する真空ポン
プである。
【0004】これらの機器は図1に示すように、各種の
切換弁2A〜2C,3A〜3C,4A〜4C,5A〜5
Cを有する配管により接続されている。これらの配管の
中で2A,2B,2Cは吸着塔1A,1B,1Cへ供給
される原料空気の切換弁である。3A,3B,3Cは吸
着剤に吸着されたガスの脱着ガスの切換弁である。4
A,4B,4Cは吸着塔1A,1B,1Cで濃縮された
O2 ガスを取り出す切換弁であり、5A,5B,5Cは
同じく吸着塔1A,1B,1Cの吸着工程の終期に塔頂
部の残O2 ガスを回収したり、脱着再生が完了し、真空
状態の吸着塔1A,1B,1CをO2 ガスで復圧する操
作に使用される弁である。
切換弁2A〜2C,3A〜3C,4A〜4C,5A〜5
Cを有する配管により接続されている。これらの配管の
中で2A,2B,2Cは吸着塔1A,1B,1Cへ供給
される原料空気の切換弁である。3A,3B,3Cは吸
着剤に吸着されたガスの脱着ガスの切換弁である。4
A,4B,4Cは吸着塔1A,1B,1Cで濃縮された
O2 ガスを取り出す切換弁であり、5A,5B,5Cは
同じく吸着塔1A,1B,1Cの吸着工程の終期に塔頂
部の残O2 ガスを回収したり、脱着再生が完了し、真空
状態の吸着塔1A,1B,1CをO2 ガスで復圧する操
作に使用される弁である。
【0005】次に図4の操作パターン図に基づき、従来
法の機能を説明する。操作工程は第1,第2及び第3工
程で構成され、3系統の吸着塔1A,1B,1Cがこの
工程に従って、吸着、脱着、復圧工程を順に繰り返し行
う。1A塔の操作に就いて詳細に説明する。
法の機能を説明する。操作工程は第1,第2及び第3工
程で構成され、3系統の吸着塔1A,1B,1Cがこの
工程に従って、吸着、脱着、復圧工程を順に繰り返し行
う。1A塔の操作に就いて詳細に説明する。
【0006】1)第1工程:この工程は吸着工程であ
る。原料空気ブロアー10で加圧された空気は原料空気
の切換弁2Aを経由して吸着塔1Aに供給され、ここで
空気中のN2 ガスが吸着剤に吸着される結果、O2 ガス
が濃縮され切換弁4Aを経由して吸着塔外に排出され。
る。原料空気ブロアー10で加圧された空気は原料空気
の切換弁2Aを経由して吸着塔1Aに供給され、ここで
空気中のN2 ガスが吸着剤に吸着される結果、O2 ガス
が濃縮され切換弁4Aを経由して吸着塔外に排出され。
【0007】2)第2工程:この工程は脱着工程であ
る。この工程の開始時には塔頂部にO 2 ガスが残存する
ので、この残存O2 ガスは切換弁5A,5Cを経由して
復圧工程中の1C塔に導入して回収される。この時、切
換弁6は閉じており、同時にこの1A塔の脱着工程では
脱着ガスの切換弁3Aが開いている状態で、吸着された
N2 ガスが真空ポンプ11で脱着され、1A塔の吸着剤
が再生される。
る。この工程の開始時には塔頂部にO 2 ガスが残存する
ので、この残存O2 ガスは切換弁5A,5Cを経由して
復圧工程中の1C塔に導入して回収される。この時、切
換弁6は閉じており、同時にこの1A塔の脱着工程では
脱着ガスの切換弁3Aが開いている状態で、吸着された
N2 ガスが真空ポンプ11で脱着され、1A塔の吸着剤
が再生される。
【0008】3)第3工程:この工程は復圧工程と呼ば
れるもので、脱着後で真空状態の吸着塔1Aを製品O2
ガスの一部で再加圧するものであり、切換弁6、切換弁
5Aを開くことにより行われるが、この工程の前半に、
脱着工程にある1B塔の塔頂部にあるO2 ガス回収も行
われる。
れるもので、脱着後で真空状態の吸着塔1Aを製品O2
ガスの一部で再加圧するものであり、切換弁6、切換弁
5Aを開くことにより行われるが、この工程の前半に、
脱着工程にある1B塔の塔頂部にあるO2 ガス回収も行
われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図5は従来法の脱着工
程における脱着ガスのO2 ガス濃度変化を計測したもの
である。本図で明らかなように、脱着工程が終期に近づ
くほど、即ち、吸着塔が高真空化されるほど、脱着ガス
のO2 濃度は低くなる。これは真空脱着再生工程が終了
した吸着塔内はN2 濃度が高いガスで充満されているこ
とを示している。このように、脱着再生工程が終った吸
着塔内にN2 ガス(即ち吸着性ガス)濃度の高いガスが
充満していることが次の吸着工程でのO2 (ガス即ち難
吸着性ガス)の収率低下を生ずる大きな原因となってい
る。
程における脱着ガスのO2 ガス濃度変化を計測したもの
である。本図で明らかなように、脱着工程が終期に近づ
くほど、即ち、吸着塔が高真空化されるほど、脱着ガス
のO2 濃度は低くなる。これは真空脱着再生工程が終了
した吸着塔内はN2 濃度が高いガスで充満されているこ
とを示している。このように、脱着再生工程が終った吸
着塔内にN2 ガス(即ち吸着性ガス)濃度の高いガスが
充満していることが次の吸着工程でのO2 (ガス即ち難
吸着性ガス)の収率低下を生ずる大きな原因となってい
る。
【0010】本発明は脱着工程終期の吸着塔内に充満し
ている濃縮吸着性ガスを強制的に真空ポンプ側に押し出
す事によって、次の吸着工程における難吸着性ガスの収
率向上をはかる事が出来るPSAガス分離方法を提供す
ることを課題としている。
ている濃縮吸着性ガスを強制的に真空ポンプ側に押し出
す事によって、次の吸着工程における難吸着性ガスの収
率向上をはかる事が出来るPSAガス分離方法を提供す
ることを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は前項の課題を解
決するために、圧力スイング法(PSA法)を利用し
て、混合ガスを吸着性ガスと難吸着性ガスに分離するP
SAガス分離方法において、下記を特徴とするものであ
る。すなわち、本発明のガス分離方法では、真空脱着工
程の終期における吸着塔内に残存している高濃度の吸着
性ガスを、吸着工程終了時の他の吸着塔の上部に残存す
る難吸着性ガスを塔頂部から導入して脱着用真空ポンプ
側に強制的に押し出すと共に前記残存している難吸着性
ガスを回収する。
決するために、圧力スイング法(PSA法)を利用し
て、混合ガスを吸着性ガスと難吸着性ガスに分離するP
SAガス分離方法において、下記を特徴とするものであ
る。すなわち、本発明のガス分離方法では、真空脱着工
程の終期における吸着塔内に残存している高濃度の吸着
性ガスを、吸着工程終了時の他の吸着塔の上部に残存す
る難吸着性ガスを塔頂部から導入して脱着用真空ポンプ
側に強制的に押し出すと共に前記残存している難吸着性
ガスを回収する。
【0012】上記において、残存難吸着性ガスの導入に
よる前記残存吸着性ガスの押し出し工程を2〜10秒に
亘って行うのが効果的である。
よる前記残存吸着性ガスの押し出し工程を2〜10秒に
亘って行うのが効果的である。
【0013】
【作用】上記の手段によれば、その作用は下記のように
表れる。吸着工程を終了した吸着塔に対する脱着工程の
開始を吸着工程の終了時から所定時間遅らせ、その間に
この吸着済み吸着塔内の残留難吸着性ガスを脱着工程の
終期にある他塔塔頂部へ導入し回収すると共に、この高
圧の残留難吸着性ガス流がその他吸着塔内に充満してい
る脱着吸着性ガスを強制的に真空ポンプ側に押し出す働
きをなすのである。また、真空ポンプには一般に定量的
なルーツ式ポンプが使用されるが、例えば0.2ata で
真空脱着により再生された吸着塔が、導入された難吸着
性回収ガス流によって0.4ata に加圧されたとすれ
ば、当然ながら実吐出量は2倍に増えて、脱着吸着性ガ
スは効率良く排出される。
表れる。吸着工程を終了した吸着塔に対する脱着工程の
開始を吸着工程の終了時から所定時間遅らせ、その間に
この吸着済み吸着塔内の残留難吸着性ガスを脱着工程の
終期にある他塔塔頂部へ導入し回収すると共に、この高
圧の残留難吸着性ガス流がその他吸着塔内に充満してい
る脱着吸着性ガスを強制的に真空ポンプ側に押し出す働
きをなすのである。また、真空ポンプには一般に定量的
なルーツ式ポンプが使用されるが、例えば0.2ata で
真空脱着により再生された吸着塔が、導入された難吸着
性回収ガス流によって0.4ata に加圧されたとすれ
ば、当然ながら実吐出量は2倍に増えて、脱着吸着性ガ
スは効率良く排出される。
【0014】しかしながら、難吸着性ガス導入による掃
気時間が長すぎる場合は難吸着性ガスも脱着吸着性ガス
と共に真空ポンプにより流出し、難吸着性ガス収率が低
下するので、難吸着性ガス回収と吸着性ガスの脱着を同
時に行う工程の操作時間には最適値があり、これを2〜
10秒の範囲とすれば、難吸着性ガスの真空ポンプによ
る流出をなくすことがわかった。
気時間が長すぎる場合は難吸着性ガスも脱着吸着性ガス
と共に真空ポンプにより流出し、難吸着性ガス収率が低
下するので、難吸着性ガス回収と吸着性ガスの脱着を同
時に行う工程の操作時間には最適値があり、これを2〜
10秒の範囲とすれば、難吸着性ガスの真空ポンプによ
る流出をなくすことがわかった。
【0015】
【実施例】以下に本発明の一実施例について図面に基づ
いて詳細に説明する。本実施例は、空気からN2 を吸着
除去して高O2 濃度ガスを得るPSA−O2 製造に対し
本発明を適用したものである。この場合のPSA−O2
製造装置自体のフロー系統については、従来法と特に変
わらず、図1に示す通りである。即ち、既に説明したよ
うに図1は1A,1B、及び1Cの3系列の吸着塔を有
するPSA−O2 製造プラントのフローであり、内部に
N2 ガス吸着剤が充填された吸着塔1A,1B,1Cの
それぞれについて、原料空気受入れの為の原料空気管1
3に備えられた切換弁2A〜2C、脱着ガスの排出管1
4に備えられた切換弁3A〜3C、O2 ガス取出しの製
品酸素管15に備えられた切換弁4A〜4C、及び回収
ガス循環管16に設けられた操作用の切換弁5A〜5C
の弁類と配管を設け、これに原料空気ブロアー10、真
空ポンプ11、及び共通の切換弁6、O2 ガスタンク1
2等の共通設備を加えてプラントが構成されている。
いて詳細に説明する。本実施例は、空気からN2 を吸着
除去して高O2 濃度ガスを得るPSA−O2 製造に対し
本発明を適用したものである。この場合のPSA−O2
製造装置自体のフロー系統については、従来法と特に変
わらず、図1に示す通りである。即ち、既に説明したよ
うに図1は1A,1B、及び1Cの3系列の吸着塔を有
するPSA−O2 製造プラントのフローであり、内部に
N2 ガス吸着剤が充填された吸着塔1A,1B,1Cの
それぞれについて、原料空気受入れの為の原料空気管1
3に備えられた切換弁2A〜2C、脱着ガスの排出管1
4に備えられた切換弁3A〜3C、O2 ガス取出しの製
品酸素管15に備えられた切換弁4A〜4C、及び回収
ガス循環管16に設けられた操作用の切換弁5A〜5C
の弁類と配管を設け、これに原料空気ブロアー10、真
空ポンプ11、及び共通の切換弁6、O2 ガスタンク1
2等の共通設備を加えてプラントが構成されている。
【0016】図2は本発明によるガス分離方法の一実施
態様としてのO2 ガス製造装置の操作パターン図であ
り、図4の従来法の操作パターン図と対比すれば容易に
理解される様に、脱着工程に相違が見られる。これが本
発明の特徴であり、図2に示すように例えば1A塔につ
いて説明すれば、1B塔の吸着工程及び1C塔の復圧工
程が終了した吸着塔1Aの脱着工程の終期に塔1A内に
残っている高濃度のN2 ガス(吸着性ガス)を、丁度吸
着工程を終了している吸着塔1B上部に残存しているO
2 ガス(難吸着性ガス)を回収ガス循環管16に設けら
れている同塔1Bの切換弁5B、吸着塔1Aの切換弁5
Aを開け、切換弁6を閉じることにより吸着塔1Aの塔
頂部より導入して回収すると共に、更に脱着ガスの切換
弁3Aを開とし真空ポンプ11側に押し出すのである。
この操作パターンをB及びC系列にも一工程づつずらせ
ながら行わせることとなる。
態様としてのO2 ガス製造装置の操作パターン図であ
り、図4の従来法の操作パターン図と対比すれば容易に
理解される様に、脱着工程に相違が見られる。これが本
発明の特徴であり、図2に示すように例えば1A塔につ
いて説明すれば、1B塔の吸着工程及び1C塔の復圧工
程が終了した吸着塔1Aの脱着工程の終期に塔1A内に
残っている高濃度のN2 ガス(吸着性ガス)を、丁度吸
着工程を終了している吸着塔1B上部に残存しているO
2 ガス(難吸着性ガス)を回収ガス循環管16に設けら
れている同塔1Bの切換弁5B、吸着塔1Aの切換弁5
Aを開け、切換弁6を閉じることにより吸着塔1Aの塔
頂部より導入して回収すると共に、更に脱着ガスの切換
弁3Aを開とし真空ポンプ11側に押し出すのである。
この操作パターンをB及びC系列にも一工程づつずらせ
ながら行わせることとなる。
【0017】以上述べたO2 製造方法における作用は次
の通りである。脱着工程の開始を、吸着工程の終了時か
らある時間遅らせる事により、この吸着終了吸着塔内の
回収O2 ガスが脱着工程の終期に当っている他の吸着塔
の塔頂部より流入する。この高圧の導入O2 ガス流がそ
の脱着工程終期吸着塔内の脱着N 2 ガスを強制的に真空
ポンプ側に押し出す動きをなすのである。また、PSA
−O2 製造プラント等で使用される真空ポンプは一般に
定量的なルーツ式ポンプが使用されるが、前記したよう
に吸着塔から押し出されてくるN2ガス(吸着性ガス)
の圧力が、その塔に流入する高圧のO2 ガス(難吸着性
ガス)によって上がるために、真空ポンプの能力がアッ
プしN2 ガス(脱着ガス)は効率良く排出される。
の通りである。脱着工程の開始を、吸着工程の終了時か
らある時間遅らせる事により、この吸着終了吸着塔内の
回収O2 ガスが脱着工程の終期に当っている他の吸着塔
の塔頂部より流入する。この高圧の導入O2 ガス流がそ
の脱着工程終期吸着塔内の脱着N 2 ガスを強制的に真空
ポンプ側に押し出す動きをなすのである。また、PSA
−O2 製造プラント等で使用される真空ポンプは一般に
定量的なルーツ式ポンプが使用されるが、前記したよう
に吸着塔から押し出されてくるN2ガス(吸着性ガス)
の圧力が、その塔に流入する高圧のO2 ガス(難吸着性
ガス)によって上がるために、真空ポンプの能力がアッ
プしN2 ガス(脱着ガス)は効率良く排出される。
【0018】しかしながら、O2 回収時の掃気時間が長
すぎる場合はO2 ガスまで真空ポンプによって排出さ
れ、O2 ガス収率が低下するので、O2 ガス回収とN2
ガスの脱着を同時に行う工程の操作時間には最適値が存
在する。PSA−O2 製造装置に於ける実施例での結果
を図3に示す。これは従来法で50 Nm3/hのO2 ガス
製造能力を有するパイロットプラントを従来の操作パタ
ーンでのO2 製造能力を100%として(93%O2 ガ
ス製造時)、図2の本発明の操作パターンで操作した場
合のO2 ガス収率比を表したものである。そしてこの結
果によれば、O2 ガス回収と脱着工程の重複時間が2〜
10秒でO2 ガス収率の増加が認められる。
すぎる場合はO2 ガスまで真空ポンプによって排出さ
れ、O2 ガス収率が低下するので、O2 ガス回収とN2
ガスの脱着を同時に行う工程の操作時間には最適値が存
在する。PSA−O2 製造装置に於ける実施例での結果
を図3に示す。これは従来法で50 Nm3/hのO2 ガス
製造能力を有するパイロットプラントを従来の操作パタ
ーンでのO2 製造能力を100%として(93%O2 ガ
ス製造時)、図2の本発明の操作パターンで操作した場
合のO2 ガス収率比を表したものである。そしてこの結
果によれば、O2 ガス回収と脱着工程の重複時間が2〜
10秒でO2 ガス収率の増加が認められる。
【0019】
【発明の効果】以上のように、PSAガス分離装置、特
にPSA−O2 製造装置に於いて、従来の脱着、復圧工
程に関する操作を本発明の操作パターンに変更すること
により、即ち真空脱着再生工程の終期に吸着塔内に残存
する高濃度の吸着性ガスを、吸着工程終了時にある他の
吸着塔の上部に残存する難吸着性ガスを塔頂部より回収
するように導入することで、真空ポンプ側に強制的に押
し出すことによって、混合ガスの分離効率を向上させる
ことが出来る。
にPSA−O2 製造装置に於いて、従来の脱着、復圧工
程に関する操作を本発明の操作パターンに変更すること
により、即ち真空脱着再生工程の終期に吸着塔内に残存
する高濃度の吸着性ガスを、吸着工程終了時にある他の
吸着塔の上部に残存する難吸着性ガスを塔頂部より回収
するように導入することで、真空ポンプ側に強制的に押
し出すことによって、混合ガスの分離効率を向上させる
ことが出来る。
【図1】一般的なPSA−O2 製造装置のフロー図。
【図2】本発明によるガス分離方法の一実施態様例とし
てのPSA−O2 製造装置に対する操作パターン図。
てのPSA−O2 製造装置に対する操作パターン図。
【図3】本発明の一実施例としての50 Nm3/hパイロ
ットプラントに於けるO2 収率変化を示すグラフ。
ットプラントに於けるO2 収率変化を示すグラフ。
【図4】従来法によるPSA−O2 製造装置に対する操
作パターン図。
作パターン図。
【図5】従来法による脱着ガスのO2 ガス濃度変化図。
1A,1B,1C 吸着塔 2A,2B,2C 原料空気の切換弁 3A,3B,3C 脱着ガスの切換弁 4A,4B,4C O2 ガス取出弁 5A,5B,5C 切換弁 6 切換弁 10 原料空気ブロー 11 真空ポンプ 12 O2 ガスタンク 13 原料空気管 14 排出管 15 製品酸素管 16 回収ガス循環管
Claims (2)
- 【請求項1】 特定の成分ガスを選択的に吸着する吸着
剤を充填した複数個の吸着塔を使用して吸着性ガスと難
吸着性ガスの混合ガスを圧力スイング法を利用して前記
吸着性ガスと難吸着性ガスとに分離する圧力スイングガ
ス分離方法において、真空脱着工程の終期における吸着
塔内に残存している高濃度の吸着性ガスを、吸着工程終
了時の他の吸着塔の上部に残存する難吸着性ガスを塔頂
部から導入して脱着用真空ポンプ側に強制的に押し出す
と共に前記残存している難吸着性ガスを回収することを
特徴とする圧力スイングガス分離方法。 - 【請求項2】 前記残存難吸着性ガスの導入による前記
残存吸着性ガスの押し出し工程を2〜10秒に亘って行
うことを特徴とする請求項1記載の圧力スイングガス分
離方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5258302A JPH07108126A (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 圧力スイングガス分離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5258302A JPH07108126A (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 圧力スイングガス分離方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07108126A true JPH07108126A (ja) | 1995-04-25 |
Family
ID=17318373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5258302A Withdrawn JPH07108126A (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 圧力スイングガス分離方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07108126A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004014523A1 (ja) * | 2002-08-07 | 2004-02-19 | Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. | 目的ガス分離方法 |
-
1993
- 1993-10-15 JP JP5258302A patent/JPH07108126A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004014523A1 (ja) * | 2002-08-07 | 2004-02-19 | Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. | 目的ガス分離方法 |
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