JPH07105551A - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents
対物レンズ駆動装置Info
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- JPH07105551A JPH07105551A JP24802693A JP24802693A JPH07105551A JP H07105551 A JPH07105551 A JP H07105551A JP 24802693 A JP24802693 A JP 24802693A JP 24802693 A JP24802693 A JP 24802693A JP H07105551 A JPH07105551 A JP H07105551A
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- Japan
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- objective lens
- suspension wire
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- fixed
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低域周波数での共振ばかりでなく、高域周波
数での共振に対しても、ダンパー材による確実なダンピ
ング効果が得られる対物レンズ駆動装置を提供するこ
と。 【構成】 対物レンズおよび電磁的手段により駆動力を
発生する駆動コイルが固定された可動部材と、その一端
側を可動部材に取り付けられその他端側を固定側部材に
取り付けられた細長の支持部材(サスペンションワイヤ
ー)8とを具備し、支持部材は少なくともその一部分
が、粘弾性材などの弾性あるダンパー材10で包囲・保
持されている対物レンズ駆動装置において、支持部材を
予め一定量たわませた状態で、可動部材を支持部材を介
して固定側部材に連結・支持させる。
数での共振に対しても、ダンパー材による確実なダンピ
ング効果が得られる対物レンズ駆動装置を提供するこ
と。 【構成】 対物レンズおよび電磁的手段により駆動力を
発生する駆動コイルが固定された可動部材と、その一端
側を可動部材に取り付けられその他端側を固定側部材に
取り付けられた細長の支持部材(サスペンションワイヤ
ー)8とを具備し、支持部材は少なくともその一部分
が、粘弾性材などの弾性あるダンパー材10で包囲・保
持されている対物レンズ駆動装置において、支持部材を
予め一定量たわませた状態で、可動部材を支持部材を介
して固定側部材に連結・支持させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク装置や光磁
気ディスク装置等の光学的情報再生装置もしくは光学的
情報記録/再生装置に適用される対物レンズ駆動装置に
係り、特に、不要な共振を効率よく抑制するようにした
対物レンズ駆動装置に関する。
気ディスク装置等の光学的情報再生装置もしくは光学的
情報記録/再生装置に適用される対物レンズ駆動装置に
係り、特に、不要な共振を効率よく抑制するようにした
対物レンズ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の対物レンズ駆動装置においては、
例えば、実開昭62−120425号公報、あるいは特
開昭62−202340号公報に記載されているよう
に、その一端側を可動部材(対物レンズや駆動コイル等
を搭載した部材)に取り付けられ、その他端側を固定側
部材に取り付けられた細長の支持部材(例えば、サスペ
ンションワイヤー)の共振をダンピングするために、支
持部材の一部分の周囲を、例えば、ゲル状ダンパー材等
のダンパー材によって充填・保持する(包み込む如く保
持する)ようにしていた。
例えば、実開昭62−120425号公報、あるいは特
開昭62−202340号公報に記載されているよう
に、その一端側を可動部材(対物レンズや駆動コイル等
を搭載した部材)に取り付けられ、その他端側を固定側
部材に取り付けられた細長の支持部材(例えば、サスペ
ンションワイヤー)の共振をダンピングするために、支
持部材の一部分の周囲を、例えば、ゲル状ダンパー材等
のダンパー材によって充填・保持する(包み込む如く保
持する)ようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、サスペンシ
ョンワイヤー等の支持部材で支持されている可動部材を
持つ対物レンズ駆動装置では、最低共振周波数F0 及び
ローリングモード等の低域周波数での共振、並びに、ピ
ッチングモード,ヨーイングモード等の高域周波数での
共振を、ともにダンピングする必要がある。ここで、図
9,図10によって、ローリング,ピッチング,ヨーイ
ングの各モードについて説明する。
ョンワイヤー等の支持部材で支持されている可動部材を
持つ対物レンズ駆動装置では、最低共振周波数F0 及び
ローリングモード等の低域周波数での共振、並びに、ピ
ッチングモード,ヨーイングモード等の高域周波数での
共振を、ともにダンピングする必要がある。ここで、図
9,図10によって、ローリング,ピッチング,ヨーイ
ングの各モードについて説明する。
【0004】図9は、対物レンズ駆動装置の簡略化した
模式的な斜視図で、同図において、51は固定側部材、
52は対物レンズ53等を搭載した可動部材、54はサ
スペンションワイヤーよりなる4本の支持部材であり、
可動部材52は所定量変位可能なように支持部材54を
介して固定側部材51に保持されている。ここで、図9
に示したX軸,Y軸,Z軸の回りに可動部材52はそれ
ぞれ変位可能となっており、X軸回りの回転方向θxに
回転する現象を図10の(a)に示すローリング(ロー
リングモード)、Y軸回りの回転方向θyに回転する現
象を図10の(b)に示すピッチング(ピッチングモー
ド)、Z軸回りの回転方向θzに回転する現象をヨーイ
ング(ヨーイングモード)と称している。
模式的な斜視図で、同図において、51は固定側部材、
52は対物レンズ53等を搭載した可動部材、54はサ
スペンションワイヤーよりなる4本の支持部材であり、
可動部材52は所定量変位可能なように支持部材54を
介して固定側部材51に保持されている。ここで、図9
に示したX軸,Y軸,Z軸の回りに可動部材52はそれ
ぞれ変位可能となっており、X軸回りの回転方向θxに
回転する現象を図10の(a)に示すローリング(ロー
リングモード)、Y軸回りの回転方向θyに回転する現
象を図10の(b)に示すピッチング(ピッチングモー
ド)、Z軸回りの回転方向θzに回転する現象をヨーイ
ング(ヨーイングモード)と称している。
【0005】ここで、支持部材54の一部分をゲル状ダ
ンパー材等のダンパー材によって包み込むようにする
と、支持部材の変形をダンパー材の粘弾性が抑えるよう
に作用するので、ある程度のダンピング効果が得られ
る。すなわち、低域周波数での共振では支持部材の変形
が大きいため、容易にダンピング効果を得ることができ
るが、これに対して、高域周波数での共振では支持部材
の変形が微小であるため、十分なダンピング効果を得る
ことが難しいという問題があった。
ンパー材等のダンパー材によって包み込むようにする
と、支持部材の変形をダンパー材の粘弾性が抑えるよう
に作用するので、ある程度のダンピング効果が得られ
る。すなわち、低域周波数での共振では支持部材の変形
が大きいため、容易にダンピング効果を得ることができ
るが、これに対して、高域周波数での共振では支持部材
の変形が微小であるため、十分なダンピング効果を得る
ことが難しいという問題があった。
【0006】したがって、本発明の解決すべき技術的課
題は、上記した従来技術のもつ問題点を解消することに
あり、その目的とするところは、支持部材の取り付け形
態を工夫することにより、低域周波数での共振ばかりで
なく、高域周波数での共振に対しても、ダンパー材(粘
弾性材等の弾性ある部材)による確実なダンピング効果
が得られ、以って、不要な共振を可及的に抑制すること
ができる対物レンズ駆動装置を提供することにある。
題は、上記した従来技術のもつ問題点を解消することに
あり、その目的とするところは、支持部材の取り付け形
態を工夫することにより、低域周波数での共振ばかりで
なく、高域周波数での共振に対しても、ダンパー材(粘
弾性材等の弾性ある部材)による確実なダンピング効果
が得られ、以って、不要な共振を可及的に抑制すること
ができる対物レンズ駆動装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、対物レンズおよび電磁的手段により駆動
力を発生する駆動コイルが固定された可動部材と、その
一端側を可動部材に取り付けられその他端側を固定側部
材に取り付けられた細長の支持部材とを具備し、支持部
材は少なくともその一部分が、粘弾性材などの弾性ある
ダンパー材で包囲・保持されている対物レンズ駆動装置
において、支持部材を予め一定量たわませた状態で、可
動部材を支持部材を介して固定側部材に連結・支持させ
るように、構成される。
達成するため、対物レンズおよび電磁的手段により駆動
力を発生する駆動コイルが固定された可動部材と、その
一端側を可動部材に取り付けられその他端側を固定側部
材に取り付けられた細長の支持部材とを具備し、支持部
材は少なくともその一部分が、粘弾性材などの弾性ある
ダンパー材で包囲・保持されている対物レンズ駆動装置
において、支持部材を予め一定量たわませた状態で、可
動部材を支持部材を介して固定側部材に連結・支持させ
るように、構成される。
【0008】
【作用】高域周波数での共振が発生すると、可動部材の
ピッチング,ヨーイング動作によって、支持部材(例え
ば、サスペンションワイヤー)には、その軸方向に沿っ
た力成分も生じることになる。このとき、支持部材が最
初から一定量たわませてあると、軸方向に沿った力によ
り、支持部材がその軸方向と略直交する方向へ容易に変
形し易くなり、支持部材の変形量が大きくなる。したが
って、支持部材の変形量が大きくなることにより、高域
周波数でもダンパー材によって十分なダンピング効果を
得ることができる。
ピッチング,ヨーイング動作によって、支持部材(例え
ば、サスペンションワイヤー)には、その軸方向に沿っ
た力成分も生じることになる。このとき、支持部材が最
初から一定量たわませてあると、軸方向に沿った力によ
り、支持部材がその軸方向と略直交する方向へ容易に変
形し易くなり、支持部材の変形量が大きくなる。したが
って、支持部材の変形量が大きくなることにより、高域
周波数でもダンパー材によって十分なダンピング効果を
得ることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて説明す
る。
る。
【0010】図1は本発明の第1実施例に係る対物レン
ズ駆動装置の平面図であり、図2は図1のA−A線に沿
った一部切断側面図である。
ズ駆動装置の平面図であり、図2は図1のA−A線に沿
った一部切断側面図である。
【0011】図1,2において、1は可動部材の一部を
なすホルダーで、該ホルダー1には、対物レンズ2と、
ホルダー基板3と、コイル11(11a,11b)とが
接着・固定されている。4は固定側の基材としてのベー
スで、該ベース4には、固定側部材5,5と固定側基板
6とがバネ7により固定されていると共に、マグネット
12が接着・固定されている。8…はサスペンションワ
イヤー(支持部材)で、各サスペンションワイヤー8は
その両端を、ホルダー基板3と固定側基板6にそれぞれ
半田9により(半田付けにより)固定されている。した
がって、対物レンズ2等を含むホルダー1(可動部材)
が、サスペンションワイヤー8を介し、ベース4に連結
・支持されていることになる。なお、サスペンションワ
イヤー8は、図1の中心線O−Oを含む紙面に垂直な面
に対して対称に1対づつ、すなわち計4本が設けられて
いる。10は固定側部材5の内部に充填・保持されたゲ
ル状ダンパー材で、この中をサスペンションワイヤー8
の一部(実施例では略半分)が通っており、これによっ
て、サスペンションワイヤー8はその一部をゲル状ダン
パー材10によって包み込まれるように保持されてい
る。
なすホルダーで、該ホルダー1には、対物レンズ2と、
ホルダー基板3と、コイル11(11a,11b)とが
接着・固定されている。4は固定側の基材としてのベー
スで、該ベース4には、固定側部材5,5と固定側基板
6とがバネ7により固定されていると共に、マグネット
12が接着・固定されている。8…はサスペンションワ
イヤー(支持部材)で、各サスペンションワイヤー8は
その両端を、ホルダー基板3と固定側基板6にそれぞれ
半田9により(半田付けにより)固定されている。した
がって、対物レンズ2等を含むホルダー1(可動部材)
が、サスペンションワイヤー8を介し、ベース4に連結
・支持されていることになる。なお、サスペンションワ
イヤー8は、図1の中心線O−Oを含む紙面に垂直な面
に対して対称に1対づつ、すなわち計4本が設けられて
いる。10は固定側部材5の内部に充填・保持されたゲ
ル状ダンパー材で、この中をサスペンションワイヤー8
の一部(実施例では略半分)が通っており、これによっ
て、サスペンションワイヤー8はその一部をゲル状ダン
パー材10によって包み込まれるように保持されてい
る。
【0012】ここで、ホルダー1側のコイル(駆動コイ
ル)11は、ベース4側のマグネット12によって形成
される磁路内に配置されていて、コイル11aに駆動電
流を流すことによって、ホルダー1等の可動部材が図2
で示すZ方向へ駆動され、また、コイル11bに電流を
流すことによって、可動部材が図1で示すY方向へ駆動
されるようになっている。なお本発明の対物レンズ駆動
装置は、ホルダー1に、対物レンズ2以外に発光素子,
受光素子,コリメータレンズ,偏光ビームスプリッタ,
1/4波長板等々の各種光学部品をユニット化したもの
を搭載した構成であっても、あるいは、発光/受光部を
この対物レンズ駆動装置外に配設した構成であっても差
し支えない。
ル)11は、ベース4側のマグネット12によって形成
される磁路内に配置されていて、コイル11aに駆動電
流を流すことによって、ホルダー1等の可動部材が図2
で示すZ方向へ駆動され、また、コイル11bに電流を
流すことによって、可動部材が図1で示すY方向へ駆動
されるようになっている。なお本発明の対物レンズ駆動
装置は、ホルダー1に、対物レンズ2以外に発光素子,
受光素子,コリメータレンズ,偏光ビームスプリッタ,
1/4波長板等々の各種光学部品をユニット化したもの
を搭載した構成であっても、あるいは、発光/受光部を
この対物レンズ駆動装置外に配設した構成であっても差
し支えない。
【0013】本発明の特徴は、サスペンションワイヤー
8を例えば図2に示すように、予め所定量たわませた状
態で半田付け等にて両端を固定している点にあり、図
1,2の第1実施例では、側面から見て上側の2本のサ
スペンションワイヤー8が予めたわませてある。斯様な
構成にすると、高域周波数での共振が発生した場合、可
動部材のピッチング,ヨーイング動作によって、サスペ
ンションワイヤー8には、その軸方向に沿った力成分も
生じることになる。このとき、サスペンションワイヤー
8が最初から一定量たわませてあると、軸方向に沿った
力により、サスペンションワイヤー8がその軸方向と略
直交する方向へ容易に変形し易くなり、サスペンション
ワイヤー8の変形量が大きくなる。したがって、サスペ
ンションワイヤー8の変形量が大きくなることにより、
ゲル状ダンパー材10の粘弾性によるダンピング効果を
十分に得ることができる。
8を例えば図2に示すように、予め所定量たわませた状
態で半田付け等にて両端を固定している点にあり、図
1,2の第1実施例では、側面から見て上側の2本のサ
スペンションワイヤー8が予めたわませてある。斯様な
構成にすると、高域周波数での共振が発生した場合、可
動部材のピッチング,ヨーイング動作によって、サスペ
ンションワイヤー8には、その軸方向に沿った力成分も
生じることになる。このとき、サスペンションワイヤー
8が最初から一定量たわませてあると、軸方向に沿った
力により、サスペンションワイヤー8がその軸方向と略
直交する方向へ容易に変形し易くなり、サスペンション
ワイヤー8の変形量が大きくなる。したがって、サスペ
ンションワイヤー8の変形量が大きくなることにより、
ゲル状ダンパー材10の粘弾性によるダンピング効果を
十分に得ることができる。
【0014】次に、サスペンションワイヤー8を予めた
わませてある場合と、そうでない場合とについてを、図
3を用いて説明する。図3の(a)は、サスペンション
ワイヤー8を予めたわませていない場合の対物レンズ駆
動装置の模式的な説明図であり、図3の(b)は、サス
ペンションワイヤー8を予めたわませてある場合の対物
レンズ駆動装置の模式的な説明図である。
わませてある場合と、そうでない場合とについてを、図
3を用いて説明する。図3の(a)は、サスペンション
ワイヤー8を予めたわませていない場合の対物レンズ駆
動装置の模式的な説明図であり、図3の(b)は、サス
ペンションワイヤー8を予めたわませてある場合の対物
レンズ駆動装置の模式的な説明図である。
【0015】図3の(a)に示すように、サスペンショ
ンワイヤー8が予めたわんでいない場合には、高域周波
数での共振に伴う例えばピッチング動作によって、サス
ペンションワイヤー8にその軸方向に沿った力成分が加
わっても、この軸方向の力はX方向に加わる成分がほと
んどであり、ゲル状ダンパー材10内でのサスペンショ
ンワイヤー8の変形量は小さく、したがって、サスペン
ションワイヤー8周辺のゲル状ダンパー材10の変形量
も小さく、粘弾性によるダンピング効果を十分に得るこ
とができない。
ンワイヤー8が予めたわんでいない場合には、高域周波
数での共振に伴う例えばピッチング動作によって、サス
ペンションワイヤー8にその軸方向に沿った力成分が加
わっても、この軸方向の力はX方向に加わる成分がほと
んどであり、ゲル状ダンパー材10内でのサスペンショ
ンワイヤー8の変形量は小さく、したがって、サスペン
ションワイヤー8周辺のゲル状ダンパー材10の変形量
も小さく、粘弾性によるダンピング効果を十分に得るこ
とができない。
【0016】これに対して、図3の(b)に示すよう
に、サスペンションワイヤー8が予めたわんでいる場合
には、高域周波数での共振に伴う例えばピッチング動作
によって、サスペンションワイヤー8にその軸方向に沿
った力成分が加わると、サスペンションワイヤー8がた
わんでいる状態のところに軸方向の力が加わることにな
るので、その力はX方向成分以外のZ方向成分も充分大
きくなる。このZ方向の力成分によりサスペンションワ
イヤー8のZ方向への変形が容易に発生し、ゲル状ダン
パー材10内でのサスペンションワイヤー8の変形量が
大きくなり、したがって、サスペンションワイヤー8周
辺のゲル状ダンパー材10の変形量も大きくなり、粘弾
性によるダンピング効果を十分に得ることができる。
に、サスペンションワイヤー8が予めたわんでいる場合
には、高域周波数での共振に伴う例えばピッチング動作
によって、サスペンションワイヤー8にその軸方向に沿
った力成分が加わると、サスペンションワイヤー8がた
わんでいる状態のところに軸方向の力が加わることにな
るので、その力はX方向成分以外のZ方向成分も充分大
きくなる。このZ方向の力成分によりサスペンションワ
イヤー8のZ方向への変形が容易に発生し、ゲル状ダン
パー材10内でのサスペンションワイヤー8の変形量が
大きくなり、したがって、サスペンションワイヤー8周
辺のゲル状ダンパー材10の変形量も大きくなり、粘弾
性によるダンピング効果を十分に得ることができる。
【0017】図4は対物レンズ駆動装置の周波数特性を
示しており、図4の(a)は、サスペンションワイヤー
8を予めたわませていない場合の周波数特性であり、図
4の(b)は、サスペンションワイヤー8を予めたわま
せてある本第1実施例の周波数特性である。なお、図中
の横軸は周波数、縦軸は変位振幅および位相を表わして
いる。
示しており、図4の(a)は、サスペンションワイヤー
8を予めたわませていない場合の周波数特性であり、図
4の(b)は、サスペンションワイヤー8を予めたわま
せてある本第1実施例の周波数特性である。なお、図中
の横軸は周波数、縦軸は変位振幅および位相を表わして
いる。
【0018】図4の(a)に示すように、サスペンショ
ンワイヤー8が予めたわんでいない場合には、変位振幅
および位相の乱れが急峻に発生しており、乱れ量が大き
い。これに対して、図4の(b)に示すように、サスペ
ンションワイヤー8が予めたわんでいる場合には、乱れ
がなだらかであり、乱れ量が小さくダンピングがよく効
いている。本実施例では、サスペンションワイヤー8の
全長12mmに対し、サスペンションワイヤー8を予め
0.3mmたわませることにより、たわませ無しの場合
と比較し、ピッチングに対するダンピング効果を約4倍
向上させ得ることが確認された。また、サスペンション
ワイヤー8の予めたわませる量を変えることにより、ピ
ッチング,ヨーイングの共振周波数を変動させることが
できるという効果もある。これは、対物レンズ駆動装置
をシステムに実装したときに、システム側で問題となる
周波数を避けることができるという、大きなメリットに
つながる。
ンワイヤー8が予めたわんでいない場合には、変位振幅
および位相の乱れが急峻に発生しており、乱れ量が大き
い。これに対して、図4の(b)に示すように、サスペ
ンションワイヤー8が予めたわんでいる場合には、乱れ
がなだらかであり、乱れ量が小さくダンピングがよく効
いている。本実施例では、サスペンションワイヤー8の
全長12mmに対し、サスペンションワイヤー8を予め
0.3mmたわませることにより、たわませ無しの場合
と比較し、ピッチングに対するダンピング効果を約4倍
向上させ得ることが確認された。また、サスペンション
ワイヤー8の予めたわませる量を変えることにより、ピ
ッチング,ヨーイングの共振周波数を変動させることが
できるという効果もある。これは、対物レンズ駆動装置
をシステムに実装したときに、システム側で問題となる
周波数を避けることができるという、大きなメリットに
つながる。
【0019】図5は本発明の第2実施例に係る対物レン
ズ駆動装置の平面図であり、図6は図5のA−A線に沿
った一部切断側面図である。本実施例では、側面から見
て下側の2本のサスペンションワイヤー8を予めたわま
せてある。斯様な構成の本実施例においても、前記第1
実施例と同等の効果を奏する。
ズ駆動装置の平面図であり、図6は図5のA−A線に沿
った一部切断側面図である。本実施例では、側面から見
て下側の2本のサスペンションワイヤー8を予めたわま
せてある。斯様な構成の本実施例においても、前記第1
実施例と同等の効果を奏する。
【0020】図7は本発明の第3実施例に係る対物レン
ズ駆動装置の平面図であり、図8は図7のA−A線に沿
った一部切断側面図である。本実施例では、側面から見
て上側の2本のサスペンションワイヤー8を下向きに予
めたわませてると共に、側面から見て下側の2本のサス
ペンションワイヤー8を上向きに予めたわませてある
(すなわち、4本のサスペンションワイヤー8を総べて
予めたわませてある)。斯様な構成の本実施例において
も、前記第1実施例と同等の効果を奏する。
ズ駆動装置の平面図であり、図8は図7のA−A線に沿
った一部切断側面図である。本実施例では、側面から見
て上側の2本のサスペンションワイヤー8を下向きに予
めたわませてると共に、側面から見て下側の2本のサス
ペンションワイヤー8を上向きに予めたわませてある
(すなわち、4本のサスペンションワイヤー8を総べて
予めたわませてある)。斯様な構成の本実施例において
も、前記第1実施例と同等の効果を奏する。
【0021】なお、以上の各実施例では、サスペンショ
ンワイヤー8を予めたわませる方向を、図中に示すZ方
向としたが、方向はZの+方向でも−方向でもどちらで
もよい。また、図示していないが、サスペンションワイ
ヤー8を予めたわませる方向は、Y方向の+方向または
−方向であってもよい。ここで、Z方向に予めたわませ
る構成は、ピッチングモードの共振に対しダンピング効
果が大きく、Y方向に予めたわませる構成は、ヨーイン
グモードの共振に対しダンピング効果が大きいという特
徴がある。したがって、上側の2本のサスペンションワ
イヤー8を例えばZ方向に予めたわませ、下側の2本の
サスペンションワイヤー8をY方向に予めたわませてお
けば、ピッチングモードとヨーイングモードの共振に対
し共にダンピング効果が大きくなる。
ンワイヤー8を予めたわませる方向を、図中に示すZ方
向としたが、方向はZの+方向でも−方向でもどちらで
もよい。また、図示していないが、サスペンションワイ
ヤー8を予めたわませる方向は、Y方向の+方向または
−方向であってもよい。ここで、Z方向に予めたわませ
る構成は、ピッチングモードの共振に対しダンピング効
果が大きく、Y方向に予めたわませる構成は、ヨーイン
グモードの共振に対しダンピング効果が大きいという特
徴がある。したがって、上側の2本のサスペンションワ
イヤー8を例えばZ方向に予めたわませ、下側の2本の
サスペンションワイヤー8をY方向に予めたわませてお
けば、ピッチングモードとヨーイングモードの共振に対
し共にダンピング効果が大きくなる。
【0022】なおまた、ホルダー1側と固定側部材5と
を連結する支持部材は、前記各実施例で示したサスペン
ションワイヤーのほか、細長の板バネでもよい。また、
支持部材を予めたわませる方法は、支持部材を弾性変形
状態で固定しても、塑性変形状態で固定してもどちらで
も構わない。
を連結する支持部材は、前記各実施例で示したサスペン
ションワイヤーのほか、細長の板バネでもよい。また、
支持部材を予めたわませる方法は、支持部材を弾性変形
状態で固定しても、塑性変形状態で固定してもどちらで
も構わない。
【0023】さらにまた、支持部材の形状は、図示した
各実施例のような2次曲線だけではなく、3次曲線ある
いはV字状又は波状でもよく、要は、支持部材の軸方向
に働く力で、支持部材がその力の略直角方向に容易に変
形して、ダンパー材10へ変形を効率よく伝達できるも
のであれば良い。
各実施例のような2次曲線だけではなく、3次曲線ある
いはV字状又は波状でもよく、要は、支持部材の軸方向
に働く力で、支持部材がその力の略直角方向に容易に変
形して、ダンパー材10へ変形を効率よく伝達できるも
のであれば良い。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、対物レン
ズを含む可動部材と固定側部材とが支持部材で連結さ
れ、支持部材の少なくとも一部が、弾性あるダンパー材
で包み込まれるように保持された構成をとる対物レンズ
駆動装置において、低域周波数での共振ばかりでなく、
高域周波数での共振に対しても確実にダンピング効果を
得ることができ、不要な共振を抑制することができると
いう顕著な効果を奏する。
ズを含む可動部材と固定側部材とが支持部材で連結さ
れ、支持部材の少なくとも一部が、弾性あるダンパー材
で包み込まれるように保持された構成をとる対物レンズ
駆動装置において、低域周波数での共振ばかりでなく、
高域周波数での共振に対しても確実にダンピング効果を
得ることができ、不要な共振を抑制することができると
いう顕著な効果を奏する。
【0025】また、高域周波数での共振であるピッチン
グ,ヨーイングの共振周波数を変動させることができ、
対物レンズ駆動装置を実装するシステムの設計が容易に
なるという効果もある。
グ,ヨーイングの共振周波数を変動させることができ、
対物レンズ駆動装置を実装するシステムの設計が容易に
なるという効果もある。
【図1】本発明の第1実施例に係る対物レンズ駆動装置
の平面図である。
の平面図である。
【図2】図1のA−A線に沿った一部切断した側面図で
ある。
ある。
【図3】サスペンションワイヤーを予めたわませてある
場合と、そうでない場合の対物レンズ駆動装置のダンピ
ング動作を示す模式的な説明図である。
場合と、そうでない場合の対物レンズ駆動装置のダンピ
ング動作を示す模式的な説明図である。
【図4】サスペンションワイヤーを予めたわませてある
場合と、そうでない場合の対物レンズ駆動装置の周波数
特性図である。
場合と、そうでない場合の対物レンズ駆動装置の周波数
特性図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る対物レンズ駆動装置
の平面図である。
の平面図である。
【図6】図5のA−A線に沿った一部切断した側面図で
ある。
ある。
【図7】本発明の第3実施例に係る対物レンズ駆動装置
の平面図である。
の平面図である。
【図8】図7のA−A線に沿った一部切断した側面図で
ある。
ある。
【図9】対物レンズ駆動装置における可動部材のX,
Y,Z軸回りの動きを説明するための模式的な斜視図で
ある。
Y,Z軸回りの動きを説明するための模式的な斜視図で
ある。
【図10】図9の各軸回りの動きによるローリング,ピ
ッチング,ヨーイングの各モードを示す説明図である。
ッチング,ヨーイングの各モードを示す説明図である。
1 ホルダー 2 対物レンズ 3 ホルダー基板 4 ベース 5 固定側部材 6 固定側基板 7 バネ 8 サスペンションワイヤー 9 半田 10 ゲル状ダンパー材 11 コイル 12 マグネット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三枝 省三 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 対物レンズおよび電磁的手段により駆動
力を発生する駆動コイルが固定された可動部材と、その
一端側を前記可動部材に取り付けられその他端側を固定
側部材に取り付けられた細長の支持部材とを具備し、前
記支持部材は少なくともその一部分が、粘弾性材などの
弾性あるダンパー材で包囲・保持されている対物レンズ
駆動装置において、 前記支持部材を予め一定量たわませた状態で、前記可動
部材を前記支持部材を介して前記固定側部材に連結・支
持させたことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24802693A JPH07105551A (ja) | 1993-10-04 | 1993-10-04 | 対物レンズ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24802693A JPH07105551A (ja) | 1993-10-04 | 1993-10-04 | 対物レンズ駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07105551A true JPH07105551A (ja) | 1995-04-21 |
Family
ID=17172104
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24802693A Pending JPH07105551A (ja) | 1993-10-04 | 1993-10-04 | 対物レンズ駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07105551A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR980004453A (ko) * | 1996-06-18 | 1998-03-30 | 김광호 | 광픽업 구동장치의 완충구조 |
WO1999034360A1 (fr) * | 1997-12-26 | 1999-07-08 | Nhk Spring Co., Ltd. | Organe d'actionnement pour objectifs |
US5940227A (en) * | 1995-11-06 | 1999-08-17 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Optical pickup and supporting method therefor having an elastic bowed member |
US6160771A (en) * | 1997-02-12 | 2000-12-12 | Tdk Corporation | Objective lens drive device and method of manufacturing the same |
US6163416A (en) * | 1998-04-24 | 2000-12-19 | Tdk Corporation | Objective lens driving device and manufacturing method thereof |
US6473248B1 (en) | 1999-09-21 | 2002-10-29 | Matsushita Electronics Industrial Co. Ltd. | Method for manufacturing an optical pickup |
KR100479614B1 (ko) * | 2002-08-09 | 2005-03-30 | 엘지전자 주식회사 | 광픽업 액츄에이터 지지구조 |
-
1993
- 1993-10-04 JP JP24802693A patent/JPH07105551A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100479614B1 (ko) * | 2002-08-09 | 2005-03-30 | 엘지전자 주식회사 | 광픽업 액츄에이터 지지구조 |
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