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JPH0687631A - 2層型透明導電性膜 - Google Patents

2層型透明導電性膜

Info

Publication number
JPH0687631A
JPH0687631A JP23610592A JP23610592A JPH0687631A JP H0687631 A JPH0687631 A JP H0687631A JP 23610592 A JP23610592 A JP 23610592A JP 23610592 A JP23610592 A JP 23610592A JP H0687631 A JPH0687631 A JP H0687631A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
film
transparent conductive
conductive
reinforcing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23610592A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuneo Yanagisawa
恒夫 柳澤
Atsumi Wakabayashi
淳美 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Cement Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Cement Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Cement Co Ltd filed Critical Sumitomo Cement Co Ltd
Priority to JP23610592A priority Critical patent/JPH0687631A/ja
Publication of JPH0687631A publication Critical patent/JPH0687631A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/09Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
    • H05K1/092Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/22Secondary treatment of printed circuits
    • H05K3/24Reinforcing the conductive pattern

Landscapes

  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高導電性、高透明性を有し、かつ強い膜強度
をも併せ持ち、しかも低い処理温度で塗布法により作製
することができる透明導電性膜を提供する。 【構成】 基材上に形成される高導電性層と、高導電性
層の上に形成される補強層とからなる2層型透明導電性
膜である。高導電性層が、固形分中における透明導電性
フィラーの割合が62.5〜100重量%である導電性
塗料によって形成され、補強層が、固形分中におけるバ
インダー成分の割合が71.4〜100重量%である補
強用塗料によって形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばCRTの前面よ
り発生する電磁波を遮断するための電磁波遮断膜や、窓
ガラス表面に形成されて外部から侵入する不要電磁波を
遮断するための電磁波遮断膜、さらには液晶表示板やタ
ッチスイッチなどの透明電極として用いることのできる
透明導電性膜に係り、詳しくはガラス等の基板の表面上
に形成される高導電性層と、該高導電性層の上に形成さ
れる補強層とからなる2層型透明導電性膜に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にCRTは、その前面より不要電磁
波を発生することが知られている。その不要電磁波を遮
断するためには、高い導電性を有しかつ透明性を有する
透明高導電性膜をCRT前面に形成することが効果的で
ある。従来、このような透明導電性薄膜をCRTの前面
のような透明基板上に形成するには、酸化スズや、酸化
インジウム等の導電性金属酸化物粉を含む透明導電性コ
ーティング液を塗布するか、もしくは、金属や導電性金
属酸化物の蒸着膜、またはスパッタ膜を成膜するといっ
た方法が採られている。特に、このような高い導電性を
持った透明導電性薄膜の成膜には、後者の蒸着またはス
パッタによる方法が現在のところ有利であるとされ、主
に採用されている。また、これら蒸着法やスパッタ法に
よって得られる透明導電性薄膜は、液晶表示板やタッチ
スイッチなどに用いられる透明電極としても多く用いら
れている。
【0003】しかし、スパッタ法や蒸着法による透明導
電性薄膜の形成法では、成膜コストが高く、しかも成膜
を行うためには真空容器が必要となることから、大面積
基板上への成膜や複雑な形状を持つ物質表面への成膜が
著しく困難となる。これに対し、前述した透明導電性コ
ーティング液による成膜法は、大面積基板上や、複雑な
形状を持つ物質表面上でも低い成膜温度で透明導電性薄
膜を成膜することができる方法であり、その実用化が要
望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在知
られている透明導電性コーティング液から得られる透明
導電性膜では、導電性が低く、傷がつき易い等の問題が
ある。そして、このような問題に起因して、該コーティ
ング液から作製される透明導電性薄膜は、例えばCRT
前面の帯電防止膜として用いるには十分な効果を有する
ものの、CRT前面から放射される人体に有害な電磁波
の遮蔽膜として用いるには不十分なものとなっている。
すなわち、電磁波を遮蔽するには、帯電を防止する以上
に高い導電性が要求されるものの、現在知られている透
明導電性コーティング液ではこれを満足させることので
きるものがないからである。
【0005】また、より高導電性の薄膜を得ることがで
きるように、スズやインジウムの有機塩や硝酸塩を加熱
分解し、これによって導電性金属酸化物薄膜を形成する
タイプの塗布液も知られている。しかし、この塗布液を
用いる場合には、400〜500℃といった高温度下で
の処理を行わなければならず、したがって使用可能な基
板がガラスやセラミックスに限定されてしまうといった
欠点がある。
【0006】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、高導電性、高透明性を有
し、かつ強い膜強度をも併せ持ち、しかも低い処理温度
で塗布法により作製することができる透明導電性膜を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
記載の2層型透明導電性膜では、基材上に形成される高
導電性層と、該高導電性層の上に形成される補強層とか
らなり、前記高導電性層が、固形分中における透明導電
性フィラーの割合が62.5〜100重量%である導電
性塗料によって形成され、前記補強層が、固形分中にお
けるバインダー成分の割合が71.4〜100重量%で
ある補強用塗料によって形成されてなることを前記課題
の解決手段とした。請求項2の2層型透明導電性膜で
は、前記導電性塗料中の透明導電性フィラーが、その1
次粒子の平均粒径が0.1μm以下であることを前記課
題の解決手段とした。
【0008】以下、本発明を詳しく説明する。従来の透
明導電性コーティング組成物は、導電性フィラーと定着
剤としてのバインダーとが一液に混合されて使用され
る。しかし、このように導電性フィラーとバインダーと
が一液に混合されていると、成膜時にバインダー成分が
導電性フィラー粒子を覆うことによって粒子間に入り込
み、その結果、導電性フィラー粒子間の接触が妨げられ
てしまう。そして、用いられる透明バインダー成分が不
導体であることから、前記コーティング組成物から形成
された膜は、そのフィラーの導電性に見合った導電性を
有するものとならないのである。
【0009】これに対して本発明の2層型透明導電性膜
では、前述したように基材上に形成される高導電性層
と、該高導電性層の上に形成される補強層との2層構造
とするとともに、前記高導電性層を、固形分中における
透明導電性フィラーの割合が62.5〜100重量%で
ある導電性塗料によって形成し、前記補強層を、固形分
中におけるバインダー成分の割合が71.4〜100重
量%である補強用塗料によって形成している。ここで、
導電性塗料は、透明導電性フィラー、該透明導電性フィ
ラーを分散させる分散媒のほか、必要に応じバインダー
や各種添加剤が加えられ形成される。
【0010】透明導電性フィラーとしては、透明性のあ
る導電性金属酸化物、すなわち、酸化スズ、酸化インジ
ウム、アンチモン含有酸化スズ、スズ含有酸化インジウ
ム、アルミニウム含有酸化亜鉛等のうちの1種あるいは
複数種が用いられる。また、このような導電性フィラー
としては、生成させる膜の透明性を維持するため、粉体
であることが必要であり、特にその1次粒子の平均粒径
が0.1μm以下であることが、より高い透明性を得る
うえで望ましい。なおここで、この導電性フィラー粉体
粒子は必ずしも分散媒中に一次分散する必要はない。
【0011】分散媒としては、アルコール類、特にエチ
ルアルコールが好適とされるが、導電性塗料の塗布条件
に合わせて、水を分散媒として用いることもできる。ま
た、分散媒を水、またはアルコール以外の有機溶媒、ま
たはそれらの混合物を用いても同様の効果が得られる。
さらに、導電性フィラー粉を分散させる際、界面活性剤
等の分散剤を添加しても、本発明の効果に悪影響を及ぼ
すものではなく、むしろ、導電性金属酸化物粉の分散を
改善することができ、その結果、得られる高導電性層の
透明性をさらに向上せしめることができる。また、この
ような導電性塗料においては、前記導電性フィラー粉が
凝集した状態で分散され塗料化されても、得られた塗料
は本発明の高導電性層として十分その効果を発揮する。
しかし、導電性塗料の作製に際しては、通常の方法に従
い、超音波分散機やサンドミル、ボールミル等のメディ
アミル等を用い、導電性フィラー粉を分散媒中に分散さ
せる操作を行ってもよいのはもちろんである。
【0012】このような導電性塗料において、その固形
分中における透明導電性フィラーの割合を62.5〜1
00重量%としたのは、62.5重量%未満では得られ
る膜(層)の透明性は高くなるものの、導電性が低下し
て所望する高い導電性が得られなくなるからである。な
お、透明導電性フィラーの量は多ければ多いほど導電性
については有利となることから、バインダー等を加えず
固形分100重量%を透明導電性フィラーとするのが好
ましいものの、該フィラーの量が多くなるにつれて得ら
れる膜(層)の透明性が低下することから、最終的に得
られる膜(2層型透明導電性膜)に要求される特性に応
じて適宜フィラーの量が決定される。
【0013】また、バインダーについては、得られる導
電性塗料を基材に塗布する際の工程上の都合や、該導電
性塗料を塗布することによって得られる高導電性層の強
度を向上させるために、前記透明導電性フィラーの割合
を保持する範囲、すなわち形成される膜(層)の導電性
や透明性を損なわない範囲で添加することができる。そ
して、このような導電性塗料を用いて高導電性層を形成
するには、例えばよく洗浄したガラス等の基材表面に、
該導電性塗料をディップコート法、スピンコート法、ス
プレーコート法などによって塗布し、さらに乾燥するこ
とによって形成することができる。ここで、塗布した膜
を乾燥させる際の加熱温度としては、分散媒が効率よく
揮発する温度でよく、例えば溶媒としてエチルアルコー
ルを用いた場合には、80℃程度とするのがよい。
【0014】補強用塗料は、これによって前記高導電性
層の上に補強層を形成することにより、高導電性層の透
明導電性フィラー粒子を基材上に固定するとともに、高
導電性層の導電性を向上させることを目的としたもの
で、バインダー成分をその主な固形成分とし、さらに必
要に応じて透明導電性フィラーや他の添加剤、および溶
媒を加えてなるものである。ここで用いるバインダー成
分としては、通常の技術を使用することにより高導電性
層の上に均一に塗布でき、かつ所望する膜強度が得られ
るものであるならば特に制限はなく、例えばチタンアル
コキシド、シリコンアルコキシド、水ガラスなどの無機
系バインダー、または、ポリエステル、アクリル系樹
脂、エポキシ系樹脂、UV硬化性樹脂などの有機バイン
ダーが使用される。
【0015】このような補強用塗料において、その固形
分中におけるバインダー成分の割合を71.4〜100
重量%としたのは、71.4重量%未満では得られる補
強層の強度(膜強度)が低下し、結果として2層型透明
導電性膜の強度が不十分となってしまうからである。な
お、前述したように補強用塗料においてはその固形分を
バインダー成分のみ、すなわちバインダー成分の割合を
100重量%とするのが、得られる補強層の強度の点で
好ましいものの、2層型透明導電性膜としてさらに高い
導電性を確保するなど、該透明導電性膜に新たな特性を
付与する場合には、導電性フィラーなどの添加物を前記
範囲内にて添加することができる。
【0016】また、補強用塗料中における固形分の割合
としては、塗料の塗布条件によっても異なるものの、
0.5〜30重量%程度とするのが、塗布操作が容易と
なり好ましい。このような補強用塗料は、前記高導電性
層表面上にスピンコート法、スプレーコート法などによ
って塗布され、硬化することにより、補強層を形成す
る。補強層の厚さとしては、0.2μm以下とするの
が、層自体の透明性および導電性を全く損なうことなく
層(膜)のハードコート性を得ることができ、さらに光
学的反射防止性をも得ることができ好ましい。
【0017】このようにして得られた高導電性層と補強
層とからなる本発明の2層型透明導電性膜にあっては、
高い導電性と、強い膜強度、高い透明性を兼ね備えた透
明導電性薄膜となる。また、導電性塗料中の透明導電性
フィラーとして、十分粒径が小さく、したがって透明性
が高いものを用い、さらに補強層のバインダー成分にも
十分に透明性が高いものを用いれば、本発明の2層型透
明導電性膜を成膜した後のガラス基板等の基材の持つ外
観、透明性を損なうことがない。なお、補強層形成に用
いる補強用塗料に、成膜後の膜強度や透明度を著しく損
なわない程度に染料、顔料を添加し、本発明の2層型透
明導電性膜を任意の色に染色することにより、カラーフ
ィルタとしての性能を持たせることもできる。
【0018】
【作用】本発明の2層型透明導電性膜によれば、基材上
に高導電性層が形成されていることから、基材上に透明
導電性フィラーが均一に塗布されたものとなり、これに
よって十分な導電性が発揮される。また、該高導電性層
はバインダー成分をほとんど含んでいないため、導電性
フィラー−ガラス基板間、およびフィラー間が固定され
ておらず、したがってこの高導電性層のみではガラス基
板より剥がれ易く、また導電性フィラーの持つ導電性に
見合った高導電性を得ることはできないものの、補強層
が高導電性膜の上に形成されているため、以下のような
作用が得られる。
【0019】第1に、バインダー成分を主とする補強層
が高導電性層の上にコートされ、硬化せしめられている
ため、高導電性層中の透明導電性フィラーが補強層によ
り糊付けされてガラス基板上に強固に固定、定着されて
いる。第2に、高導電性層のみからなる膜に比べ、本発
明の2層型透明導電性膜では、補強層を形成する補強用
塗料の表面張力、およびそれに続くバインダー成分の硬
化に伴う収縮によって高導電性層中の透明導電性フィラ
ー粒子間の引き締めが行われ、これにより粒子間の接触
の度合いが増加するため、透明導電性フィラー粒子間の
接触面積が増加して該フィラー層の抵抗が引き下げら
れ、結果としてより高い導電性が得られる。
【0020】なお、バインダー成分として無機バインダ
ーを用い、ガラス基板など耐熱性基板上に成膜するとと
もに、硬化温度を例えば500℃といった高温に設定す
れば、バインダー成分のさらなる収縮と、透明導電性フ
ィラー間の焼結がおき、前記の作用がさらに増強され
る。第3に、高導電性層の表面が補強層で覆われること
により、全体の膜の強度、すなわち耐擦傷性などが向上
する。
【0021】
【実施例】以下、本発明の2層型透明導電性膜を実施例
によりさらに具体的に説明する。 (実施例1)エチルアルコールを溶媒とし、これにスズ
含有酸化インジウム微粉末が3wt%、界面活性剤が
0.03wt%となるよう配合混合して混合液を作製
し、さらにこの混合液を超音波分散機(BRANSON社 SON
IFIER 450)で10分間分散処理して導電性塗料を作
製した。次に、この導電性塗料を、よく洗浄したガラス
板上にスピンコート法によって塗布し、さらに空気中に
て80℃で25分間加熱処理を行い、乾燥して高導電性
層を形成した。また、エチルアルコールを溶媒とし、こ
れにシリカバインダー液(シリカ固形分3wt%)を加
えて補強用塗料を作製した。次いで、これを前記高導電
性層の上にスピンコート法によって塗布し、さらに空気
中にて180℃で30分間加熱処理を行い、塗布膜を硬
化せしめて補強層を形成し、2層型透明導電性膜を得
た。
【0022】(比較例1)エチルアルコールを溶媒と
し、これにスズ含有酸化インジウム微粉末が3wt%、
シリカバインダーがシリカ固形分にして3wt%となる
よう混合して混合液を作製し、さらにこの混合液を超音
波分散機(BRANSON社 SONIFIER 450)で10分間分
散処理して透明導電性塗料を作製した。次いで、この透
明導電性塗料を、よく洗浄したガラス板上にスピンコー
ト法によって塗布し、さらに空気中にて180℃で30
分間加熱処理を行い、透明導電性膜を作製した。 (比較例2)実施例1で用いた導電性塗料のみを、実施
例1に述べた方法と同様の方法により塗布、熱処理を行
い、ガラス板上に透明導電性膜を形成した。
【0023】実施例1で得られた2層型透明導電性膜、
および比較例1、比較例2で得られた透明導電性膜につ
いてそれぞれ表面抵抗値、全光透過率、ヘーズ値、膜強
度試験(鉛筆強度試験)を調べ、その結果を表1に示
す。なお、表面抵抗値については三菱油化株式会社製の
「ロレスタAP」を用いて4探針法により測定した。ま
た、ヘーズ値については東京電色株式会社製の「Automa
tic Haze Meter TC−HIIIDP」を用いて測定した。
さらに、鉛筆強度については太平理化株式会社製の鉛筆
強度試験器を用いて測定した。
【表1】 表1より、本発明の2層型透明導電性膜は、比較例1、
比較例2の透明導電性膜に比べ、表面抵抗値、全光透過
率、ヘーズ値、膜強度(鉛筆強度)の全てにおいて優れ
ていることが確認された。
【0024】(実施例2)アンチモン含有酸化スズ超微
粉末1.5重量部に水39.4重量部、エチルアルコール
59.1重量部を加えて混合液を作製し、さらにこの混
合液を超音波分散機(BRANSON社 SONIFIER 450)で
10分間分散処理して導電性塗料を作製した。次に、こ
の導電性塗料を、よく洗浄したガラス板上にスプレー法
によって塗布し、さらに空気中にて80℃で25分間加
熱処理を行い、乾燥して高導電性層を形成した。また、
エチルアルコール64.82重量部、ブチルアルコール
33.68重量部の割合で混合した溶液を溶媒とし、こ
れにシリカバインダー液(シリカ固形分3wt%)を加
えて補強用塗料を作製した。次いで、これを前記高導電
性層の上にスプレー法によって塗布し、さらに空気中に
て175℃で30分間加熱処理を行い、塗布膜を硬化せ
しめて補強層を形成し、2層型透明導電性膜を得た。
【0025】(比較例3)水39.4重量部、エチルア
ルコール123.92重量部、ブチルアルコール33.6
8重量部の割合で混合した溶液を溶媒とし、これにアン
チモン含有酸化スズ超微粉末を1.5wt%、シリカバ
インダーをシリカ固形分換算で1.5wt%となるよう
に加えて混合し塗布液とした。次に、この塗布液を、よ
く洗浄したガラス板上に実施例2と同じ条件でスプレー
法にて塗布し、さらに空気中にて175℃で30分加熱
処理を行い、透明導電性膜を作製した。
【0026】実施例2で得られた2層型透明導電性膜、
および比較例3で得られた透明導電性膜についてそれぞ
れ表面抵抗値、全光透過率、ヘーズ値、膜強度試験(鉛
筆強度試験)を調べ、その結果を表2に示す。なお、各
測定については先の例と同様にして行った。
【表2】 表2より、本発明の2層型透明導電性膜は、比較例3の
透明導電性膜に比べ、全光透過率、ヘーズ値、膜強度
(鉛筆強度)等膜の性質を低下させずに表面抵抗率を低
下させ得ることができることが確認された。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明の2層型透明
導電性膜は、バインダー成分を主とする補強層が高導電
性層の上にコートされ、硬化せしめられてなるものであ
るから、高導電性層中の透明導電性フィラーが補強層に
より基材上に糊付けされたものとなり、よって該透明導
電性膜の基材への固定・定着が強固なものとなる。ま
た、高導電性層のみからなる膜に比べ、本発明の2層型
透明導電性膜では、補強層を形成する補強用塗料の表面
張力、およびそれに続くバインダー成分の硬化に伴う収
縮によって高導電性層中の透明導電性フィラー粒子間の
引き締めがなされることから、フィラー粒子間の接触の
度合いが増加して導電性フィラー粒子間の接触面積が増
加し、導電性フィラー層の抵抗が引き下げられたため、
高導電性層がより高い導電性を有するものとなる。さら
に、高導電性層の表面が補強層で覆われることから、耐
擦傷性など膜強度が高いものとなる。
【0028】このように本発明の2層型透明導電性膜
は、従来の透明導電性コーティング組成物より得られる
透明導電性膜と比較して、高導電性でありながら強い膜
強度と高い透明性とを兼ね備えた高性能の透明導電性膜
となることから、従来の透明導電性膜が十分高い導電性
が得られないため帯電防止的な用途にしか用いられてい
なかったのに比べ、CRTや窓ガラス用の電磁波遮断
膜、さらには液晶表示板やタッチスイッチなどの透明電
極など広範囲のものに適用することができる。
【0029】また、このような高性能の透明導電性膜を
塗布法で得るためには、従来ではゾル−ゲル法や熱分解
法などのように高熱での熱処理が必要であったが、本発
明では低温での乾燥・硬化が可能な導電性塗料および補
強用塗料を用いているため、成膜プロセス過程で必要な
熱処理温度を大幅に下げることができ、したがって用い
る基材の選択自由度を大幅に高めることができる。さら
に、スパッタ法や蒸着法によって得られる膜に比べ、簡
便に得られることから、汎用性が高く工業的利用価値が
多大になる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に形成される高導電性層と、該高
    導電性層の上に形成される補強層とからなる2層型透明
    導電性膜であって、前記高導電性層が、固形分中におけ
    る透明導電性フィラーの割合が62.5〜100重量%
    である導電性塗料によって形成されてなり、前記補強層
    が、固形分中におけるバインダー成分の割合が71.4
    〜100重量%である補強用塗料によって形成されてな
    ることを特徴とする2層型透明導電性膜。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の2層型透明導電性膜にお
    いて、前記導電性塗料中の透明導電性フィラーが、その
    1次粒子の平均粒径が0.1μm以下であることを特徴
    とする2層型透明導電性膜。
JP23610592A 1992-09-03 1992-09-03 2層型透明導電性膜 Pending JPH0687631A (ja)

Priority Applications (1)

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JP23610592A JPH0687631A (ja) 1992-09-03 1992-09-03 2層型透明導電性膜

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JP23610592A JPH0687631A (ja) 1992-09-03 1992-09-03 2層型透明導電性膜

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JPH0687631A true JPH0687631A (ja) 1994-03-29

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ID=16995812

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23610592A Pending JPH0687631A (ja) 1992-09-03 1992-09-03 2層型透明導電性膜

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Country Link
JP (1) JPH0687631A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5853869A (en) * 1995-08-23 1998-12-29 Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. Transparent conductor film for electric field shielding

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5853869A (en) * 1995-08-23 1998-12-29 Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. Transparent conductor film for electric field shielding

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