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JPH06329846A - 耐候性樹脂組成物 - Google Patents

耐候性樹脂組成物

Info

Publication number
JPH06329846A
JPH06329846A JP12018093A JP12018093A JPH06329846A JP H06329846 A JPH06329846 A JP H06329846A JP 12018093 A JP12018093 A JP 12018093A JP 12018093 A JP12018093 A JP 12018093A JP H06329846 A JPH06329846 A JP H06329846A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
weight
resin composition
zinc oxide
silicone oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12018093A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Okuzono
敏明 奥園
Hisahiro Nakamura
尚弘 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority to JP12018093A priority Critical patent/JPH06329846A/ja
Publication of JPH06329846A publication Critical patent/JPH06329846A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形品外観、機械的性質、電気的性質、耐熱
性、成形性を損なうことなく、特に長時間にわたって屋
外使用時の太陽光、室内使用時の窓越しの太陽光、室内
の蛍光灯などに暴露されたとき、成形品表面の変退色の
著しく小さく、成形時金型付着トラブルなどの問題の無
い耐候性樹脂組成物を提供する。 【構成】(A)ポリフェニレンエーテル20〜80重量
部、(B)ポリオレフィン樹脂20〜80重量部、
(C)相溶化剤0.1〜20重量部、(D)平均粒子径
が0.06μm以下の微粒子酸化チタンおよび/または
平均粒子径が0.06μm以下の微粒子酸化亜鉛0.1
0〜20重量部からなる樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の樹脂組成物は、成形品外
観、機械的性質、寸法精度、電気的性質、耐熱性、成形
性を損なうことなく、特に長時間にわたって屋外使用時
の太陽光、室内使用時の窓越しの太陽光、室内の蛍光灯
などに暴露されたとき、成形品表面の変退色が著しく小
さく、成形時に金型付着物が発生するなどのトラブルの
ない耐候性樹脂組成物であって、電気・電子部品、自動
車部品、機械部品、建築部品、雑貨などの幅広い分野で
使用できるものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ポリフェニレンエーテル(以
下PPEと略記)とスチレン系ポリマーからなる組成物
は電気的性質、機械的性質、耐熱性、耐熱水性、寸法精
度、成形性などに優れているので、電気・電子部品、自
動車部品、機械部品、建築部品、雑貨などの分野で使用
されている。しかしながら、PPEとスチレン系ポリマ
ーを主成分とした組成物は、耐溶剤性および耐油性に劣
るので、その改良が強く望まれていた。PPEの耐溶剤
性および耐油性を改良するため、PPEとポリオレフィ
ン樹脂からなる樹脂組成物が開発されている。ただ、P
PEとポリオレフィン樹脂からなる樹脂組成物は、長時
間にわたって屋外使用時の太陽光、室内使用時の窓越し
の太陽光、室内の蛍光灯などに暴露されたとき、成形品
表面の変退色が著しく大きいという問題を引き起こし、
用途が非常に制限されている。従って、このような各種
光に暴露されたとき、PPEとポリオレフィン樹脂を主
成分とした組成物からの成形品表面の変退色の防止が強
く望まれていた。
【0003】PPE樹脂組成物の耐候性改良には、通
常、紫外線吸収剤と光安定剤が併用されている。例え
ば、特開昭60−168756号公報には、オルトヒド
ロキシ置換アルコキシベンゾフェノン類と、テトラアル
キルジピペジニル脂肪族ジエステル類とをPPEに添加
すると、成形品表面の変退色の発生を防止できることが
開示されている。しかしながら、オルトヒドロキシ置換
アルコキシベンゾフェノン類や、テトラアルキルジピペ
ジニル脂肪族ジエステル類のような、有機低分子量化合
物をPPEに添加すると、溶融混練時や成形時に有機低
分子量化合物が揮散して、変退色の効果が低減し、ま
た、有機低分子量化合物が成形品表面に付着し外観不良
になったり、金型のガスベントが閉塞し、さらには突き
出しピンなどにも有機低分子量化合物が付着し、良品を
連続して成形することが困難で、変退色の問題も完全に
解決することはできなかった。特表昭57−50206
2号報には、約0.1〜0.2μmの粒子寸法を持つ酸
化チタンと、衝撃改良剤をPPEに添加すると耐候性と
耐衝撃性が改善されると記載されている。この方法で
も、確かにある程度の耐衝撃性は改善されるが、耐候性
の改良の程度は非常に低いものであった。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】本発明が解決しよう
とする課題は、長時間にわたって屋外使用時の太陽光、
室内使用時の窓越しの太陽光、室内の蛍光灯などに暴露
されたとき、成形品表面の変退色が著しく小さく、成形
品外観、機械的性質、耐熱性が良好で、さらに射出成形
時の金型のガスベントの閉塞や、突き出しピンなどへの
付着物のない耐候性樹脂組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため、PPEとポリオレフィン樹脂に種々の第
三物質を種々の比率で添加し、研究を重ねた。その結
果、PPEとポリオレフィン樹脂からなる組成物に、平
均粒子径が0.06μm以下の微粒子酸化チタンおよび
/または微粒子酸化亜鉛を配合し溶融混練した樹脂組成
物が目的を満たすことを見出だし、本発明を完成させ
た。
【0006】すなわち、本発明は、(A)ポリフェニレ
ンエーテル20〜80重量部、(B)ポリオレフィン樹
脂20〜80重量部、(C)相溶化剤0.1〜20重量
部、および(D)平均粒子径が0.06μm以下の微粒
子酸化チタンおよび/または平均粒子径が0.06μm
以下の微粒子酸化亜鉛合計0.1〜20重量部からなる
樹脂組成物である。
【0007】本発明に使用されるPPEは、例えば特開
昭63−286464号報に記載されている方法に準じ
て製造できる。特に、ポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレン)エーテル、2,6−ジメチル−1,4−
フェノール/2,3,6−トリメチル−1,4−フェノ
ール共重合体および前二者にそれぞれスチレンをグラフ
ト重合したグラフト共重合体が本発明に用いられるPP
Eとして好ましい。本発明に好適なPPEの極限粘度
は、25℃クロロホルム溶液で測定した時、0.20〜
0.60dl/gの範囲にあるのが好ましい。極限粘度
が0.60dl/gより高いと組成物の溶融粘度が高く
なり、バーフロー値が低下して特に大型薄肉成形品の成
形が困難になる。逆に、極限粘度が0.20dl/gよ
り低くなると機械的強度の低下が大きく実用成形品とし
ての価値を損なうので、本発明の樹脂組成物には使用で
きない。
【0008】本発明に使用されるポリオレフィン樹脂
は、α−オレフィンおよび環状オレフィン等のオレフィ
ン類から選ばれた1種の単独重合体もしくは複数種のラ
ンダムまたはブロック共重合体、または、α−オレフィ
ンおよび環状オレフィン等のオレフィン類から選ばれた
1種以上と不飽和有機酸もしくはその誘導体とのランダ
ムまたはブロック共重合体である。α−オレフィンとし
ては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1、ヘキセン−1、3−メチルブテン−1、4−メチル
ペンテン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−
1、テトラデセン−1、ヘキサデセン−1、オクタデセ
ン−1、エイコセン−1が、環状オレフィンとしては、
シクロペンテン、シクロヘキセンが、不飽和有機酸もし
くはその誘導体としては、マレイン酸、クロロマレイン
酸、シトラコン酸、イタコン酸などに例示されるα,β
−不飽和ジカルボン酸、アクリル酸、クロトン酸、ビニ
ル酢酸、メタクリル酸、ペンテン酸、アンゲリカ酸など
に例示される不飽和モノカルボン酸、グリシジルマレー
ト、グリシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレ
ートなどに例示されるα,β−不飽和ジカルボン酸また
は不飽和モノカルボン酸とエピクロールヒドリンとの縮
合エステル化物を挙げることができる。
【0009】本発明に使用される相溶化剤は、分子内に
カルボキシル基、酸無水物基、カルボン酸エステル基、
アミノ基、イミノ基、エポキシ基、アミド基、イミド
基、メルカプト基、イソシアネート基、水酸基またはオ
キサゾリン環を少なくとも1種含有する化合物およびそ
れら官能基を含有する重合体である。特に好ましい化合
物は、無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、マレ
イミド、マレイン酸ヒドラジド、無水メチルナジック
酸、無水ジクロロマレイン酸、マレイン酸アミド、アク
リル酸、ブテン酸、クロトン酸、ビニル酢酸、メタアク
リル酸、ペンテン酸、アンゲリカ酸、チブリン酸、2−
ペンテン酸、α−エチルアクリル酸、β−メチルクロト
ン酸、アイコセン酸、ドデコセン酸、エルカ酸、シトラ
コン酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸、あるいは
これら不飽和カルボン酸の重合体、リンゴ酸やクエン酸
のような飽和カルボン酸、これら不飽和または飽和カル
ボン酸のエステル、酸アミド、無水物がある。また、不
飽和オキサゾリン類、トルエンジイソシアネートやメチ
レンジフェニールジイソシアネートなどのイソシアネー
ト類、エポキシ樹脂およびその前躯体も相溶化剤として
使用出来る。
【0010】本発明に使用される平均粒子径が0.06
μm以下の微粒子酸化チタンとして、チタン工業(株)
製STT−30、STT−30D、STT−65C、日
本アエロジル(株)製P25、石原産業(株)製TTO
−51シリーズ、TTO−55シリーズなどが、微粒子
酸化亜鉛として、三井金属鉱業(株)製UF−ZNO、
堺化学工業(株)製FINEX−25、50、75など
が好適に使用される。本発明に使用される微粒子酸化チ
タンおよび微粒子酸化亜鉛は、平均粒子径が0.06μ
m以下、好ましくは、0.05〜0.005μmであ
る。粒子径が0.06μmを越えると、耐候性改良効果
が著しく低下する。
【0011】次に、本発明の樹脂組成物の配合比率は、
(A)PPE20〜80重量部、(B)ポリオレフィン
樹脂20〜80重量部、(C)相溶化剤0.1〜20重
量部、(D)平均粒子径が0.06μm以下の微粒子酸
化チタンおよび/または平均粒子径が0.06μm以下
の微粒子酸化亜鉛合計0.1〜20重量部であり、好ま
しくは、(A)PPE30〜70重量部、(B)ポリオ
レフィン樹脂25〜70重量部、(C)相溶化剤0.2
〜10重量部、(D)平均粒子径が0.06μm以下の
微粒子酸化チタンおよび/または平均粒子径が0.06
μm以下の微粒子酸化亜鉛合計0.2〜15重量部であ
る。PPEが20重量部より低いと、耐熱性や機械的強
度が低く、80重量部を越えると、溶融粘度が高くなり
成形が困難になる。ポリオレフィン樹脂が20重量部よ
り低いと、溶融粘度や耐溶剤性および耐油性の改良効果
が低くなり、80重量部を越えると、PPE組成物本来
の機械的性質や熱的性質を損なう。微粒子酸化チタンお
よび/または微粒子酸化亜鉛の添加率が0.1重量部よ
り低いと耐候性改良効果が小さく、20重量部より高く
なると滞留熱安定性や機械的性質の低下が大きく好まし
くない。
【0012】本発明の耐候性樹脂組成物の耐候性をさら
に一段と改良するためには、公知の紫外線吸収剤、光安
定剤を添加してもよい。すなわち、サリチル酸系紫外線
吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリア
ゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸
収剤、ヒンダードアミン系光安定剤などが好適に使用さ
れる。
【0013】本発明の耐候性樹脂組成物の耐衝撃性を改
良するため、MBS、SBR、スチレン・ブタジエンブ
ロック共重合体、水素化スチレン・ブタジエンブロック
共重合体、水添SEBSエラストマー(シェル化学社
製、商品名クレイトンG)、コア層がゴム質でシェル層
が硬質樹脂からなるコア・シェルタイプのエラストマー
(武田薬品(株)製、商品名スタフロイド)、MBS系
エラストマーやクレハBTAエラストマー、ポリスチレ
ン相と水素添加ポリイソプレン相からなるジブロックま
たはトリブロック共重合体(クラレ(株)製、商品名セ
プトン)などから選ばれた1種以上のゴム質ポリマーを
配合しても良い。
【0014】本発明の目的を損なわない範囲で、他の熱
可塑性樹脂、例えば、PS、HIPS、MS、AS、A
AS、AES、AMBS、スチレン・マレイン酸共重合
樹脂(アメリカ・アーコケミカル社製、商品名ダイラー
ク)、PC、POM、PMMA、各種脂肪族ナイロンお
よび芳香族ナイロン、ポリフェニレンサルファイド、ポ
リエーテルエーテルケトン、ポリスルホンなども添加で
きる。
【0015】本発明の樹脂組成物の機械的強度、剛性、
寸法安定性改良のため、ガラス繊維、ガラスビーズ、ガ
ラスフレーク、ガラス繊維クロス、ガラス繊維マット、
グラファイト、炭素繊維、炭素繊維クロス、炭素繊維マ
ット、カーボンブラック、炭素フレーク、アルミ、ステ
ンレス、真鍮および銅から作った金属繊維や金属フレー
ク、金属粉末、有機繊維、針状チタンサンカリウム、マ
イカ、タルク、クレー、(針状)酸化チタン、ウオラス
トナイト、炭酸カルシュウムから選ばれた1種以上の充
填材を添加しても良い。剛性・強度を上げて、さらに成
形品の外観や平滑性を向上するためには、充填材として
径の細い繊維を使用することが好ましい。径の細い繊維
としては、日本無機(株)製のガラス繊維E−FMW−
800(平均繊維径0.8μm)やE−FMW−170
0(平均繊維径0.6μm)を例示できる。
【0016】前記充填材は、表面を公知の表面処理剤、
例えばビニルアルキルシラン、メタクリロアルキルシラ
ン、エポキシアルキルシラン、アミノアルキルシラン、
メルカプトアルキルシラン、クロロアルキルシラン、イ
ソプロピルトリイソステアロイルチタネートのようなチ
タネート系カップリング剤、ジルコアルミネートカップ
リング剤などで表面処理を行うのが好ましい。さらに繊
維類を、公知のエポキシ系、ウレタン系、ポリエステル
系、スチレン系などの集束剤で集束して用いても良い。
【0017】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、
難燃剤としてトリフェニールホスヘートやトリクレジル
ホスヘート、あるいはそれらの重縮合体、または赤リン
のような公知のリン化合物を添加できる。また、デカブ
ロムジフェニールエーテル、ブロム化ポリスチレン、低
分子量ブロム化ポリカーボネート、ブロム化エポキシ化
合物のようなハロゲン化合物を難燃剤として添加でき
る。三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、酸化ジルコ
ニウムのような難燃助剤もハロゲン化合物と併用でき
る。
【0018】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、
公知のフェノール系、ホスファイト系、チオエーテル
系、ヒンダードフェノール系、硫化亜鉛、酸化亜鉛など
の熱安定剤および酸化防止剤を用いることができる。
さらに必要に応じて、帯電防止剤、可塑剤、潤滑剤、離
型剤、染料、顔料なども添加することができる。
【0019】本発明の樹脂組成物は、一般に熱可塑性樹
脂組成物の製造に用いられる設備と方法により製造する
ことができる。例えば、本発明の樹脂組成物を構成する
成分を一括して混合後、一軸や二軸の押出機を使用して
溶融混練し、押出して本発明の樹脂組成物を製造しても
良い。あるいは、ポリオレフィン樹脂と微粒子酸化チタ
ンおよび/または微粒子酸化亜鉛を、ミルで充分に溶融
混練し、取り出した混練物を室温まで冷却し、さらに液
体窒素に浸漬、冷却後、3〜5mmの大きさに破砕して
得られるマスターペレット、または、スチレン系ポリマ
ーと微粒子酸化チタンおよび/または微粒子酸化亜鉛
を、加圧ニーダーで充分溶融混練しチタンおよび/また
は酸化亜鉛を平均粒子径0.06μm以下に分散させた
ものを、押出機でペレット化するか、または冷却破砕し
てして得られるマスターペレットと、PPE、PPやマ
レイン酸変性したPP等他の樹脂成分を混合後、さら
に、一軸または二軸の押出機を使用して溶融混練し、押
出して本発明の樹脂組成物を製造しても良い。
【0020】本発明の樹脂組成物は、射出成形以外に、
押出成形、ブロー成形による成形も可能である。
【実施例】次に実施例と比較例により本発明を具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。実施例と比較例における試験片の成形方法、試験方
法は次の通りである。
【0021】(1)使用原材料 PPEは三菱ガス化学(株)製、25℃クロロホルム中
の極限粘度が0.45dl/gのものを使用した。ポリ
オレフィン樹脂として、住友化学(株)製ポリプロピレ
ン樹脂、商品名ノーブレンD501(以下PPと略
記)、耐衝撃改良剤としてシェル化学(株)製の商品名
クレイトンG1651のスチレン・エチレン・ブチレン
・スチレン型ブロック共重合体(SEBSと略記)を使
用した。使用した微粒子酸化チタンは、日本アエロジル
(株)製酸化チタン商品名P25(平均粒子径0.02
μm、以下P25と略記)、比較のために使用した酸化
チタンは、石原産業(株)製商品名A220(平均粒子
径0.20μm、以下A220と略記)である。使用し
た微粒子酸化亜鉛は、堺化学(株)製商品名FINEX
−50(平均粒子径0.02μm、以下X50と略記)
で、比較のために使用した酸化亜鉛は、堺化学(株)製
商品名SF−15(平均粒子径0.18μm、以下SF
15と略記)である。微粒子酸化チタンおよび/または
微粒子酸化亜鉛の表面処理剤として、楠本化成(株)製
ジルコアルミネート系カップリング剤・品番Aを使用し
た。ホスファイト系熱安定剤として、サンド社の商品名
P−EPQを使用した。ベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤として、2−(2´ヒドロキシ−5´−メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール(BTAと略記)を、ヒンダ
ードアミン系光安定剤として、ビス(1,2,2,6,
6−ペンタメチル−4−ピペリジル)オキザレート(H
ALSと略記)を使用した。
【0022】(2)酸化チタンおよび/または酸化亜鉛
の表面処理法 微粒子酸化チタンP25をスーパーミキサーに100重
量部投入し、撹拌しながら水30重量部、メタノール2
70重量部、ジルコアルミネート系カップリング剤・品
番Aを8重量部の混合液を10分かけて滴下した。滴下
終了後さらに10分間撹拌した。湿ったP25を広げ
て、室温で48時間乾燥後、さらに100〜110℃で
1時間乾燥した微粒子酸化チタンをP25Tと呼ぶ。同
様な条件で表面処理した酸化チタン(A220)、酸化
亜鉛(X50、SF15)をそれぞれ、A220T、X
50T、SF15Tと呼ぶ。
【0023】(3)酸化チタンまたは酸化亜鉛のマスタ
ーペレットの製法 (a1)組成物a1の製法 220〜240℃に設定し
た東洋精機(株)製ラボプラストミルに、PP8.5重
量部、P−EPQを0.5重量部を添加し、溶融混練し
ながら5分かけて1重量部の微粒子酸化チタンP25T
を加える。さらに5分溶融混練後ラボプラストミルから
取り出し、室温で冷却し、次に、液体窒素に浸漬冷却
後、粉砕機で3〜5mmの大きさに破砕した。 (a2)組成物a2の製法 220〜240℃に設定し
た東洋精機(株)製ラボプラストミルに、PP8.5重
量部、P−EPQを0.5重量部を添加し、溶融混練し
ながら5分かけて1重量部の酸化チタンA220Tを加
える。さらに5分溶融混練後ラボプラストミルから取り
出し、室温で冷却し、次に、液体窒素に浸漬冷却後、粉
砕機で3〜5mmの大きさに破砕した。
【0024】(b1)組成物b1の製法 220〜24
0℃に設定した東洋精機(株)製ラボプラストミルに、
PP7.5重量部、P−EPQを0.5重量部を添加
し、溶融混練しながら5分かけて2重量部の酸化亜鉛X
50Tを加える。さらに5分溶融混練後ラボプラストミ
ルから取り出し、室温で冷却し、次に、液体窒素に浸漬
冷却後、粉砕機で3〜5mmの大きさに破砕した。 (b2)組成物b2の製法 220〜240℃に設定し
た東洋精機(株)製ラボプラストミルに、PP7.5重
量部、P−EPQを0.5重量部を添加し、溶融混練し
ながら5分かけて2重量部の酸化亜鉛SF15Tを加え
る。さらに5分溶融混練後ラボプラストミルから取り出
し、室温で冷却し、次に、液体窒素に浸漬冷却後、粉砕
機で3〜5mmの大きさに破砕した。
【0025】(4)PPEのマレイン酸変性法 PPE80重量部、SEBS19重量部、無水マレイン
酸1重量部をスーパーミキサーで10分混合後、シリン
ダー設定温度270℃で、スクリュー径30mmの二軸
押出機により溶融混練しペレットを製造した。このペレ
ットをMPPEと呼ぶ。 (5)PPのマレイン酸変性法 PPを99重量部、無水マレイン酸0.6重量部、ジク
ミルパーオキサイド0.2重量部をスーパーミキサーで
10分混合後、さらに、酸化防止剤としてイルガノック
ス1010を0.2重量部、P−EPQを0.1重量
部、ステアリン酸カルシゥムを0.1重量部添加し、ス
ーパーミキサーで5分混合した。この混合物をシリンダ
ー設定温度240℃で、スクリュー径30mmの二軸押
出機により溶融混練しペレットを製造した。このペレッ
トをMPPと呼ぶ。
【0026】(6)試験片の成形法 各成分を所定の配合比で混合後、シリンダー設定温度2
70℃で、スクリュー径30mmの二軸押出機により溶
融混練しペレットを製造した。このペレットを100℃
で5時間乾燥後、住友重機械(株)製SG125型射出
成形機により金型温度70℃、シリンダー設定温度25
0〜290℃、射出圧力98MPaで、ASTM−D6
38規定タイプ1の3.2mm厚引張試験片と、63.
5×12.7×3.2mmのアイゾット衝撃試験片を、
100ショット成形し、金型の突き出しピンへの耐候性
改良剤の付着の有無を調べ、付着物のないものを1、僅
かに付着物のあるものを2、少し付着物のあるものを
3、付着物の多いものを4、付着物の著しく多いものを
5とした。
【0027】(7)破断伸び測定法 ASTM−D638に準じ、引張速度5mm/分、試験
温度23℃で5本試験を行い、5本の平均の破断伸び
(単位は%)を求めた。
【0028】(8)アイゾット衝撃強度測定法(以下I
Zと略記し、単位はJ/m) ASTM−D256に準じ、試験片厚み3.2mmの試
験片に0.25Rのノッチを切削加工により切り込み、
23℃で5本づつ測定し、5本の平均値で示した。
【0029】(9)耐候性試験法 63.5×12.7×3.2mmのアイゾット衝撃試験
片を、6.5KWキセノンアーク式フェードメーター
(米国、アトラス社製、CI−65型)の暴露台に取り
付けて、使用フィルターのインナー部にパイレックスガ
ラス、アウター部にクリアーガラスを付け、ブラックパ
ネル温度63℃、降雨スプレーなしの条件で処理した。
300時間処理後の試験片を、日本電色工業(株)製Σ
−80型・色差計により黄変度ΔYIを測定し、耐候性
の良否を比較した。
【0030】実施例1〜7 表1に示す各成分を各配合比率(重量部)にて混合、成
形し、物性を測定した。結果を表1に示す。 比較例1〜7 表2に示す各成分を各配合比率(重量部)にて混合、成
形し、物性を測定した。結果を表1に示す。
【0031】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、長時間にわたっ
て屋外使用時の太陽光、室内使用時の窓越しの太陽光、
室内の蛍光灯などに暴露されたとき、成形品表面の変退
色が著しく小さく、成形品外観、機械的性質、電気的性
質、耐熱性、成形性が良好で、さらに射出成形時の金型
のガスベントの閉塞や突き出しピンへの付着物のない耐
候性樹脂組成物である。本発明の樹脂組成物の成形方法
は、射出成形以外に、押出成形、ブロー成形も可能であ
る。本発明の樹脂組成物は、電気・電子部品、自動車部
品、機械部品、雑貨などの分野で各種光の照射される部
品など広い用途に使用できる。
【0032】
【表1】 実施例番号 1 2 3 4 5 6 7 (配合比率) MPPE 30 40 40 40 60 60 70 MPP 65 50 55 50 30 PP 30 20 組成物a1 5 10 10 10 組成物b1 5 10 10 BTA 0.2 HALS 0.2 (物性) 破断伸び 35 25 23 46 24 21 23 IZ 140 150 150 170 160 140 150 ΔYI 8 8 9 6 8 7 9 ピン付着物 1 1 1 1 2 1 1
【0033】
【表2】 比較例番号 1 2 3 4 5 6 7 (配合比率) MPPE 30 40 40 60 60 60 70 MPP 65 50 55 30 30 30 20 組成物a2 5 10 組成物b2 5 10 BTA 0.5 1 1.5 HALS 0.5 1 1.5 (物性) 破断伸び 27 21 29 34 24 31 23 IZ 120 130 160 160 160 180 170 ΔYI 34 29 35 39 27 24 20 ピン付着物 1 1 1 1 3 5 5

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリフェニレンエーテル20〜80
    重量部、(B)ポリオレフィン樹脂20〜80重量部、
    (C)相溶化剤0.1〜20重量部、および(D)平均
    粒子径が0.06μm以下の微粒子酸化チタンおよび/
    または平均粒子径が0.06μm以下の微粒子酸化亜鉛
    合計0.1〜20重量部からなる樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(B)ポリオレフィン樹脂が、α−オレフ
    ィンおよび環状オレフィン等のオレフィン類からなる群
    から選ばれた1種の単独重合体もしくは複数種の共重合
    体、または、α−オレフィンおよび環状オレフィン等の
    オレフィン類からなる群から選ばれた1種以上と不飽和
    カルボン酸もしくはその誘導体との共重合体であること
    を特徴とする請求項1の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(D)微粒子酸化チタンおよび/または微
    粒子酸化亜鉛が、チタネート系カップリング剤、シラン
    系カップリング剤、アルミニュウム系カップリング剤、
    ジルコアルミネート系カップリング剤、シリル化剤、シ
    ラノール変性シリコンオイル、アルコキシ変性シリコン
    オイル、カルボキシル変性シリコンオイル、エポキシ変
    性シリコンオイル、アミノ変性シリコンオイル、アルコ
    ール変性シリコンオイルまたはSiH変性シリコンオイ
    ルで表面処理したものであることを特徴とする請求項1
    の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(D)微粒子酸化チタンおよび/または微
    粒子酸化亜鉛として、平均粒子径が0.06μm以下の
    微粒子酸化チタンおよび/または平均粒子径が0.06
    μm以下の微粒子酸化亜鉛合計1重量部に対し、ポリオ
    レフィン樹脂を0.5〜100重量部加えて溶融混練し
    たマスターバッチを使用して得られたものであることを
    特徴とする請求項1、2または3の樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08295800A (ja) * 1995-02-28 1996-11-12 Sumitomo Chem Co Ltd 安定化された熱可塑性樹脂組成物
JP2007211034A (ja) * 2006-02-07 2007-08-23 Toyo Ink Mfg Co Ltd 樹脂組成物

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JPH08295800A (ja) * 1995-02-28 1996-11-12 Sumitomo Chem Co Ltd 安定化された熱可塑性樹脂組成物
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