JPH06306122A - 感熱性高分子化合物及びその製造方法 - Google Patents
感熱性高分子化合物及びその製造方法Info
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- JPH06306122A JPH06306122A JP12202293A JP12202293A JPH06306122A JP H06306122 A JPH06306122 A JP H06306122A JP 12202293 A JP12202293 A JP 12202293A JP 12202293 A JP12202293 A JP 12202293A JP H06306122 A JPH06306122 A JP H06306122A
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F20/00—Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride, ester, amide, imide or nitrile thereof
- C08F20/02—Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms, Derivatives thereof
- C08F20/52—Amides or imides
- C08F20/54—Amides, e.g. N,N-dimethylacrylamide or N-isopropylacrylamide
- C08F20/58—Amides, e.g. N,N-dimethylacrylamide or N-isopropylacrylamide containing oxygen in addition to the carbonamido oxygen, e.g. N-methylolacrylamide, N-acryloylmorpholine
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 一般式
【化1】
で表される繰り返し単位から成り、テトラヒドロフラン
溶液における27℃の温度での極限粘度〔η〕が0.0
1〜6.0に相当する分子量を有する感熱性高分子化合
物及びその製造方法。 【効果】この高分子化合物は熱刺激に応じ低温域で水に
溶解し高温域で水に不溶となる性質を持つ。
溶液における27℃の温度での極限粘度〔η〕が0.0
1〜6.0に相当する分子量を有する感熱性高分子化合
物及びその製造方法。 【効果】この高分子化合物は熱刺激に応じ低温域で水に
溶解し高温域で水に不溶となる性質を持つ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な水中で相転移す
る感熱性高分子化合物及びその製造方法に関するもので
ある。さらに詳しく言えば、本発明は、遮光体、温度サ
ンサー、吸着剤、更には玩具、インテリア、捺染剤、デ
ィスプレイ、分離膜、メカノケミカル材料に利用しうる
水中で相転移する感熱性高分子化合物及びこのものを効
率よく製造する方法に関するものである。
る感熱性高分子化合物及びその製造方法に関するもので
ある。さらに詳しく言えば、本発明は、遮光体、温度サ
ンサー、吸着剤、更には玩具、インテリア、捺染剤、デ
ィスプレイ、分離膜、メカノケミカル材料に利用しうる
水中で相転移する感熱性高分子化合物及びこのものを効
率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水溶性高分子化合物の中には、水溶液状
態においてある温度(転移温度又は曇点)以上では析出
白濁化し、その温度以下では溶解透明化するという特殊
な可逆的溶解挙動を示すものがあり、このものは、親水
性−疎水性熱可逆型高分子化合物あるいは感熱性高分子
化合物とも呼ばれ、近年、温室などの遮光体、温度セン
サーあるいは非イオン界面活性剤の吸着剤などの材料と
して注目されるようになってきた。
態においてある温度(転移温度又は曇点)以上では析出
白濁化し、その温度以下では溶解透明化するという特殊
な可逆的溶解挙動を示すものがあり、このものは、親水
性−疎水性熱可逆型高分子化合物あるいは感熱性高分子
化合物とも呼ばれ、近年、温室などの遮光体、温度セン
サーあるいは非イオン界面活性剤の吸着剤などの材料と
して注目されるようになってきた。
【0003】このような感熱性高分子化合物としては、
これまでポリ酢酸ビニル部分けん化物、ポリビニルメチ
ルエーテル、メチルセルロース、ポリエチレンオキシ
ド、ポリビニルメチルオキサゾリディノン及びポリアク
リルアミド誘導体などが知られている。
これまでポリ酢酸ビニル部分けん化物、ポリビニルメチ
ルエーテル、メチルセルロース、ポリエチレンオキシ
ド、ポリビニルメチルオキサゾリディノン及びポリアク
リルアミド誘導体などが知られている。
【0004】これらの感熱性高分子化合物の中でポリア
クリルアミド誘導体は、水中で安定であり、かつ比較的
安価に製造しうるので、特に有用であり、これまでポリ
(N−エチルアクリルアミド)、ポリ(N−n−プロピ
ル(メタ)アクリルアミド)、ポリ(N−イソプロピル
(メタ)アクリルアミド)、ポリ(N−シクロプロピル
(メタ)アクリルアミド)、ポリ(N、N−ジエチルア
クリルアミド)、ポリ(N−メチル−N−エチルアクリ
ルアミド)、ポリ(N−メチル−N−n−プロピルアク
リルアミド)、ポリ(N−メチル−N−イソプロピルア
クリルアミド)、ポリ(N−アクリロイルピペリジ
ン)、ポリ(N−アクリロイルピロリジン)、ポリ(N
−テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリルアミド)、
ポリ(N−メトキシプロピル(メタ)アクリルアミ
ド)、ポリ(N−エトキシプロピル(メタ)アクリルア
ミド)、ポリ(N−イソプロポキシプロピル(メタ)ア
クリルアミド)、ポリ(N−エトキシエチル(メタ)ア
クリルアミド)、ポリ(N−(2,2−ジメトキシエチ
ル)−N−メチルアクリルアミド)、ポリ(N−1−メ
チル−2−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド)、
ポリ(N−1−メトキシメチルプロピル(メタ)アクリ
ルアミド)、ポリ(N−(1,3−ジオキソラン−2−
イルメチル)−N−メチルアクリルアミド)、ポリ(N
−8−アクリロイル−1,4−ジオキサ−8−アザ−ス
ピロ〔4・5〕デカン)等が知られている。
クリルアミド誘導体は、水中で安定であり、かつ比較的
安価に製造しうるので、特に有用であり、これまでポリ
(N−エチルアクリルアミド)、ポリ(N−n−プロピ
ル(メタ)アクリルアミド)、ポリ(N−イソプロピル
(メタ)アクリルアミド)、ポリ(N−シクロプロピル
(メタ)アクリルアミド)、ポリ(N、N−ジエチルア
クリルアミド)、ポリ(N−メチル−N−エチルアクリ
ルアミド)、ポリ(N−メチル−N−n−プロピルアク
リルアミド)、ポリ(N−メチル−N−イソプロピルア
クリルアミド)、ポリ(N−アクリロイルピペリジ
ン)、ポリ(N−アクリロイルピロリジン)、ポリ(N
−テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリルアミド)、
ポリ(N−メトキシプロピル(メタ)アクリルアミ
ド)、ポリ(N−エトキシプロピル(メタ)アクリルア
ミド)、ポリ(N−イソプロポキシプロピル(メタ)ア
クリルアミド)、ポリ(N−エトキシエチル(メタ)ア
クリルアミド)、ポリ(N−(2,2−ジメトキシエチ
ル)−N−メチルアクリルアミド)、ポリ(N−1−メ
チル−2−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド)、
ポリ(N−1−メトキシメチルプロピル(メタ)アクリ
ルアミド)、ポリ(N−(1,3−ジオキソラン−2−
イルメチル)−N−メチルアクリルアミド)、ポリ(N
−8−アクリロイル−1,4−ジオキサ−8−アザ−ス
ピロ〔4・5〕デカン)等が知られている。
【0005】しかしながら、これらの感熱性高分子化合
物は、例えば温度センサーや遮光体等に利用しようとし
ても、転移温度が限られたものとなり、目的に応じて任
意に選択することができず適用範囲が制限されるのを免
れなかった。
物は、例えば温度センサーや遮光体等に利用しようとし
ても、転移温度が限られたものとなり、目的に応じて任
意に選択することができず適用範囲が制限されるのを免
れなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような事情のもとで、感熱性高分子化合物の利用範囲を
拡大すべく、水中で熱刺激により相転移する感熱性高分
子化合物及びその製造方法を提供することを目的として
なされたものである。
ような事情のもとで、感熱性高分子化合物の利用範囲を
拡大すべく、水中で熱刺激により相転移する感熱性高分
子化合物及びその製造方法を提供することを目的として
なされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、水中で相
転移する感熱性高分子化合物を開発するために鋭意研究
を重ねた結果、一般式
転移する感熱性高分子化合物を開発するために鋭意研究
を重ねた結果、一般式
【化1】で表されるビニル化合物をラジカル重合して得
られる、一般式
られる、一般式
【化2】で表される繰り返し単位から成り、テトラヒド
ロフラン溶液における27℃の温度での極限粘度〔η〕
が0.01〜6.0に相当する分子量を有する高分子化
合物は、水中で相転移する感熱性高分子化合物であるこ
とを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
ロフラン溶液における27℃の温度での極限粘度〔η〕
が0.01〜6.0に相当する分子量を有する高分子化
合物は、水中で相転移する感熱性高分子化合物であるこ
とを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
【0008】本発明の高分子化合物は、文献未載の新規
化合物、ポリ(N−2−イソプロポキシエチルアクリル
アミド)及びポリ(N−2−イソプロポキシエチルメタ
クリルアミド)であって、上記のビニル化合物をラジカ
ル重合させることにより容易に製造することができる。
化合物、ポリ(N−2−イソプロポキシエチルアクリル
アミド)及びポリ(N−2−イソプロポキシエチルメタ
クリルアミド)であって、上記のビニル化合物をラジカ
ル重合させることにより容易に製造することができる。
【0009】これらビニル化合物、すなわちN−2−イ
ソプロポキシエチルアクリルアミド及びN−2−イソプ
ロポキシエチルメタクリルアミドも新規化合物であり、
例えば一般式
ソプロポキシエチルアクリルアミド及びN−2−イソプ
ロポキシエチルメタクリルアミドも新規化合物であり、
例えば一般式
【化3】 に従い、アクリル酸クロリドあるいはメタクリル酸クロ
リドと2−アミノエチルイソプロピルエーテルとトリエ
チルアミンとを、0〜10℃に保った溶媒中において反
応させるか、あるいは一般式
リドと2−アミノエチルイソプロピルエーテルとトリエ
チルアミンとを、0〜10℃に保った溶媒中において反
応させるか、あるいは一般式
【化4】 に従い、アクリル酸クロリドあるいはメタクリル酸クロ
リドと2−アミノエチルイソプロピルエーテルとを、0
〜10℃に保った溶媒中において反応させることによっ
て得ることができる。
リドと2−アミノエチルイソプロピルエーテルとを、0
〜10℃に保った溶媒中において反応させることによっ
て得ることができる。
【0010】これらの方法のおいて用いる溶媒について
は、アクリル酸クロリド、メタクリル酸クロリドに対し
て不活性であれば特に制限はなく、一般にはベンゼン、
アセトン、トルエン等が用いられる。反応温度について
は、高すぎると副反応が起こるので、0〜10℃の範囲
において反応させることが好ましい。
は、アクリル酸クロリド、メタクリル酸クロリドに対し
て不活性であれば特に制限はなく、一般にはベンゼン、
アセトン、トルエン等が用いられる。反応温度について
は、高すぎると副反応が起こるので、0〜10℃の範囲
において反応させることが好ましい。
【0011】このようにして得られた反応混合物から、
目的化合物を単離するには、通常まずろ過などによっ
て、トリエチルアミン塩酸塩又は2−アミノエチルイソ
プロピルエーテル塩酸塩を除去したのち、ロータリーエ
バポレーターを用いてろ過から溶媒を留去し、ついで常
法により減圧蒸留させて精製する。この際、必要に応じ
さらに減圧蒸留を繰り返して高純度のものにすることが
できる。
目的化合物を単離するには、通常まずろ過などによっ
て、トリエチルアミン塩酸塩又は2−アミノエチルイソ
プロピルエーテル塩酸塩を除去したのち、ロータリーエ
バポレーターを用いてろ過から溶媒を留去し、ついで常
法により減圧蒸留させて精製する。この際、必要に応じ
さらに減圧蒸留を繰り返して高純度のものにすることが
できる。
【0012】このようにして得られたN−2−イソプロ
ポキシエチルアクリルアミドは(沸点118℃/2mm
Hg)無色の液体であり、水、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、クロロ
ホルム、ベンゼン等の溶媒に可溶で、n−ヘキサン、n
−ヘプタンには不溶である。
ポキシエチルアクリルアミドは(沸点118℃/2mm
Hg)無色の液体であり、水、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、クロロ
ホルム、ベンゼン等の溶媒に可溶で、n−ヘキサン、n
−ヘプタンには不溶である。
【0013】またN−2−イソプロポキシエチルメタク
リルアミドは(沸点108℃/1mmHg)無色の液体
であり、水、メチルアルコール、エチルアルコール、ア
セトン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ベンゼン
等の溶媒に可溶で、n−ヘキサン、n−ヘプタンには不
溶である。
リルアミドは(沸点108℃/1mmHg)無色の液体
であり、水、メチルアルコール、エチルアルコール、ア
セトン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ベンゼン
等の溶媒に可溶で、n−ヘキサン、n−ヘプタンには不
溶である。
【0014】本発明の水中で相転移する感熱性高分子化
合物は、前記のN−2−イソプロポキシエチルアクリル
アミドあるいはN−2−イソプロポキシエチルメタクリ
ルアミドをラジカル重合することにより、製造すること
ができるが、この重合は通常、溶液重合法や塊状重合法
により、過酸化ベンゾイル、過酢酸のような過酸化物や
アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ化合物を重合
開始剤として用い、あるいは紫外線、放射線、電子線、
プラズマなどの活性線の照射によって行うことができ
る。この際の重合開始剤の使用量としては、単量体の重
量に基づき、0.005〜5重量%、特に0.001〜
2重量%範囲が適当である。
合物は、前記のN−2−イソプロポキシエチルアクリル
アミドあるいはN−2−イソプロポキシエチルメタクリ
ルアミドをラジカル重合することにより、製造すること
ができるが、この重合は通常、溶液重合法や塊状重合法
により、過酸化ベンゾイル、過酢酸のような過酸化物や
アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ化合物を重合
開始剤として用い、あるいは紫外線、放射線、電子線、
プラズマなどの活性線の照射によって行うことができ
る。この際の重合開始剤の使用量としては、単量体の重
量に基づき、0.005〜5重量%、特に0.001〜
2重量%範囲が適当である。
【0015】特に好適なのは溶液重合法により、N−2
−イソプロポキシエチルアクリルアミドあるいはN−2
−イソプロポキシエチルメタクリルアミドを有機溶媒中
に1〜80重量%の濃度で溶解し、重合させる方法であ
る。このような溶液重合法に用いられる溶媒については
N−2−イソプロポキシエチルアクリルアミドあるいは
N−2−イソプロポキシエチルメタクリルアミドと溶解
するものであればよく特に制限はない。例えば、水、ア
ルコール類、アセトン、テトラヒドロフラン、クロロホ
ルム、ベンゼン、酢酸アルキル類などを挙げることがで
き、これらは、単独で用いてもよいし、場合により2種
以上組み合わせて用いてもよい。
−イソプロポキシエチルアクリルアミドあるいはN−2
−イソプロポキシエチルメタクリルアミドを有機溶媒中
に1〜80重量%の濃度で溶解し、重合させる方法であ
る。このような溶液重合法に用いられる溶媒については
N−2−イソプロポキシエチルアクリルアミドあるいは
N−2−イソプロポキシエチルメタクリルアミドと溶解
するものであればよく特に制限はない。例えば、水、ア
ルコール類、アセトン、テトラヒドロフラン、クロロホ
ルム、ベンゼン、酢酸アルキル類などを挙げることがで
き、これらは、単独で用いてもよいし、場合により2種
以上組み合わせて用いてもよい。
【0016】本発明の高分子化合物は、−CONH−
基、 −CH2 −O−基、−CH2基、−CH3基等を有
するので、赤外線吸収スペクトルなどによって同定する
ことができる。また、その重合度については、テトラヒ
ドロフラン溶液における27℃の温度での極限粘度
〔η〕が0.01〜6.0の範囲のものが実用的であ
る。さらに各種溶媒に対する溶解性については、冷水、
メタノール、アセトン、ベンゼン、テトラヒドロフラ
ン、酢酸メチル、酢酸エチル、エチレングリコール、ク
ロロホルム等には溶解、シクロヘキサン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタンなどには不溶である。
基、 −CH2 −O−基、−CH2基、−CH3基等を有
するので、赤外線吸収スペクトルなどによって同定する
ことができる。また、その重合度については、テトラヒ
ドロフラン溶液における27℃の温度での極限粘度
〔η〕が0.01〜6.0の範囲のものが実用的であ
る。さらに各種溶媒に対する溶解性については、冷水、
メタノール、アセトン、ベンゼン、テトラヒドロフラ
ン、酢酸メチル、酢酸エチル、エチレングリコール、ク
ロロホルム等には溶解、シクロヘキサン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタンなどには不溶である。
【0017】本発明の高分子化合物は、水中では転移温
度未満で溶解し、また転移温度以上で不溶となる性質を
持つ。例えばこの高分子化合物の1%水溶液の転移温度
は、分子量や溶液濃度によっても異なるが、ポリ(N−
2−イソプロポキシエチルアクリルアミド)では15〜
18℃、ポリ(N−2−イソプロポキシエチルアクリル
アミド)では21〜23℃である。
度未満で溶解し、また転移温度以上で不溶となる性質を
持つ。例えばこの高分子化合物の1%水溶液の転移温度
は、分子量や溶液濃度によっても異なるが、ポリ(N−
2−イソプロポキシエチルアクリルアミド)では15〜
18℃、ポリ(N−2−イソプロポキシエチルアクリル
アミド)では21〜23℃である。
【0018】
【発明の効果】本発明の高分子化合物は、文献未載の高
分子化合物であって、低温域で水に溶解し高温域で水に
不溶となる性質を持つ。これらの高分子は、例えば、温
室等の遮光体、温度センサー、さらには玩具、インテリ
ア、捺染剤、ディスプレイ、分離膜、化粧品基材、メカ
ノケミカル素子材料等に利用することができる。
分子化合物であって、低温域で水に溶解し高温域で水に
不溶となる性質を持つ。これらの高分子は、例えば、温
室等の遮光体、温度センサー、さらには玩具、インテリ
ア、捺染剤、ディスプレイ、分離膜、化粧品基材、メカ
ノケミカル素子材料等に利用することができる。
【0019】
【実施例】次に参考例及び実施例により本発明をさらに
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【0020】参考例1 2l容三角フラスコにトリエチルアミン(30.71g)、2
−アミノエチルイソプロピルエーテル(31.00g)及びト
ルエン(450ml)を入れ、氷冷して、内容液を10℃
以下の温度に保ち、かき混ぜながら、アクリル酸クロリ
ド(24.9ml)をトルエン(50ml)で希釈して滴下漏
斗から約3時間かけてゆっくり滴下した。滴下完了後、
反応液を一昼夜冷蔵庫に放置し反応を完了させた後、ろ
過し、ロータリーエバポレータを用いて、トルエンを溜
去し、粗N−2−イソプロポキシエチルアクリルアミド
を濃縮した。ついで常法により減圧蒸留して沸点118
℃/2mmHgの液状物質27.54gを得た。
−アミノエチルイソプロピルエーテル(31.00g)及びト
ルエン(450ml)を入れ、氷冷して、内容液を10℃
以下の温度に保ち、かき混ぜながら、アクリル酸クロリ
ド(24.9ml)をトルエン(50ml)で希釈して滴下漏
斗から約3時間かけてゆっくり滴下した。滴下完了後、
反応液を一昼夜冷蔵庫に放置し反応を完了させた後、ろ
過し、ロータリーエバポレータを用いて、トルエンを溜
去し、粗N−2−イソプロポキシエチルアクリルアミド
を濃縮した。ついで常法により減圧蒸留して沸点118
℃/2mmHgの液状物質27.54gを得た。
【0021】この物質の赤外線吸収スペクトルを図1
に、赤外線スペクトル分析及び質量スペクトル分析の結
果を、表1及び表2に示す。
に、赤外線スペクトル分析及び質量スペクトル分析の結
果を、表1及び表2に示す。
【表1】
【表2】
【0022】以上の分析結果から、N−2−イソプロポ
キシエチルアクリルアミドであることが確認された。
キシエチルアクリルアミドであることが確認された。
【0023】参考例2 2l容三角フラスコにトリエチルアミン(30.71g)、2
−アミノエチルイソプロピルエーテル(31.00g)及びト
ルエン(450ml)を入れ、氷冷して、内容液を10℃
以下の温度に保ち、かき混ぜながら、メタクリル酸クロ
リド(24.9ml)をトルエン(50ml)で希釈して滴下
漏斗から約3時間かけてゆっくり滴下した。滴下完了
後、反応液を一昼夜冷蔵庫に放置し反応を完了させた
後、ろ過し、ロータリーエバポレータを用いて、トルエ
ンを溜去し、粗N−2−イソプロポキシエチルアクリル
アミドを濃縮した。ついで常法により減圧蒸留して沸点
108℃/1mmHgの液状物質41.76gを得た。
−アミノエチルイソプロピルエーテル(31.00g)及びト
ルエン(450ml)を入れ、氷冷して、内容液を10℃
以下の温度に保ち、かき混ぜながら、メタクリル酸クロ
リド(24.9ml)をトルエン(50ml)で希釈して滴下
漏斗から約3時間かけてゆっくり滴下した。滴下完了
後、反応液を一昼夜冷蔵庫に放置し反応を完了させた
後、ろ過し、ロータリーエバポレータを用いて、トルエ
ンを溜去し、粗N−2−イソプロポキシエチルアクリル
アミドを濃縮した。ついで常法により減圧蒸留して沸点
108℃/1mmHgの液状物質41.76gを得た。
【0024】この物質の赤外線吸収スペクトルを図4
に、赤外線スペクトル分析及び質量スペクトル分析の結
果を、表3及び表4に示す。
に、赤外線スペクトル分析及び質量スペクトル分析の結
果を、表3及び表4に示す。
【表3】
【表4】
【0025】以上の分析結果から、N−2−イソプロポ
キシエチルメタクリルアミドであることが確認された。
キシエチルメタクリルアミドであることが確認された。
【0026】実施例1 参考例1で得たビニルモノマーの高分子化合物を製造し
た。N−2−イソプロポキシエチルアクリルアミド1.
93g、ベンゼン20ml及びAIBN0.02gをア
ンプルに入れ、このアンプルを真空ラインに接続し減圧
下で凍結、解凍を繰り返しアンプル内の酸素を除去した
後、このアンプルを封管した。重合反応はこのアンプル
を50℃で9時間加熱して行った。生成ポリマーは、反
応溶媒とともにn−ヘキサン中に混合して単離した。つ
いで水に溶かしたのち、凍結乾燥を行い、ポリマーを得
た。収量=1.86g。
た。N−2−イソプロポキシエチルアクリルアミド1.
93g、ベンゼン20ml及びAIBN0.02gをア
ンプルに入れ、このアンプルを真空ラインに接続し減圧
下で凍結、解凍を繰り返しアンプル内の酸素を除去した
後、このアンプルを封管した。重合反応はこのアンプル
を50℃で9時間加熱して行った。生成ポリマーは、反
応溶媒とともにn−ヘキサン中に混合して単離した。つ
いで水に溶かしたのち、凍結乾燥を行い、ポリマーを得
た。収量=1.86g。
【0027】この高分子化合物の赤外線吸収スペクトル
を図2に示す。ビニルモノマーの赤外線吸収スペクトル
と高分子化合物のそれとの比較により、1627CM-1
のビニル基が消滅し高分子化合物の生成が確認された。
を図2に示す。ビニルモノマーの赤外線吸収スペクトル
と高分子化合物のそれとの比較により、1627CM-1
のビニル基が消滅し高分子化合物の生成が確認された。
【0028】得られた高分子化合物については、テトラ
ヒドロフラン溶液とし、ウベローデ粘度計を用いて27
℃で粘度測定し、極限粘度〔η〕を求めた。極限粘度
〔η〕=0.65。
ヒドロフラン溶液とし、ウベローデ粘度計を用いて27
℃で粘度測定し、極限粘度〔η〕を求めた。極限粘度
〔η〕=0.65。
【0029】また、熱刺激による水溶液の光透過率の測
定から、感熱特性を調べた。1重量%濃度の水溶液の波
長500nmでの光透過率を、温度コントローラー付分光光
度計を用いて昇温速度1℃/分、降温速度1℃/分で測
定した。実施例1の重合体の水溶液の透過率−温度曲線
を図3に示す。この中で実線は昇温時、点線は降温時の
データである。転移温度は、昇温時の水溶液の光透過率
が初期透過率の0.5となる温度(TL)から求めた。
TL=15.0℃
定から、感熱特性を調べた。1重量%濃度の水溶液の波
長500nmでの光透過率を、温度コントローラー付分光光
度計を用いて昇温速度1℃/分、降温速度1℃/分で測
定した。実施例1の重合体の水溶液の透過率−温度曲線
を図3に示す。この中で実線は昇温時、点線は降温時の
データである。転移温度は、昇温時の水溶液の光透過率
が初期透過率の0.5となる温度(TL)から求めた。
TL=15.0℃
【0030】実施例2 N−2−イソプロポキシエチルアクリルアミド1.93
g、メタノール20ml及びAIBN0.02gをアン
プルに入れ、このアンプルを真空ラインに接続し減圧下
で凍結、解凍を繰り返しアンプル内の酸素を除去した
後、このアンプルを封管した。重合反応はこのアンプル
を50℃で24時間加熱して行った。生成ポリマーは、
脱溶媒の後アセトン溶液としn−ヘキサン中に混合して
単離した。ついで水に溶かしたのち、凍結乾燥を行い、
ポリマーを得た。収量=1.77g。
g、メタノール20ml及びAIBN0.02gをアン
プルに入れ、このアンプルを真空ラインに接続し減圧下
で凍結、解凍を繰り返しアンプル内の酸素を除去した
後、このアンプルを封管した。重合反応はこのアンプル
を50℃で24時間加熱して行った。生成ポリマーは、
脱溶媒の後アセトン溶液としn−ヘキサン中に混合して
単離した。ついで水に溶かしたのち、凍結乾燥を行い、
ポリマーを得た。収量=1.77g。
【0031】以下実施例1と全く同じ方法で高分子化合
物の生成を確認した。テトラヒドロフラン溶液中27℃で
の極限粘度〔η〕=0.26。
物の生成を確認した。テトラヒドロフラン溶液中27℃で
の極限粘度〔η〕=0.26。
【0032】実施例1と同様にして水溶液の転移温度を
求めた。TL=17.6℃。
求めた。TL=17.6℃。
【0033】実施例3 参考例2で得たビニルモノマーの高分子化合物を製造し
た。N−2−イソプロポキシエチルメタクリルアミド
1.93g、ベンゼン20ml及びAIBN0.02g
をアンプルに入れ、このアンプルを真空ラインに接続し
減圧下で凍結、解凍を繰り返しアンプル内の酸素を除去
した後、このアンプルを封管した。重合反応はこのアン
プルを50℃で24時間加熱して行った。生成ポリマー
は、反応溶媒とともにn−ヘキサン中に混合して単離し
た。ついで水に溶かしたのち、凍結乾燥を行い、ポリマ
ーを得た。収量=1.36g。
た。N−2−イソプロポキシエチルメタクリルアミド
1.93g、ベンゼン20ml及びAIBN0.02g
をアンプルに入れ、このアンプルを真空ラインに接続し
減圧下で凍結、解凍を繰り返しアンプル内の酸素を除去
した後、このアンプルを封管した。重合反応はこのアン
プルを50℃で24時間加熱して行った。生成ポリマー
は、反応溶媒とともにn−ヘキサン中に混合して単離し
た。ついで水に溶かしたのち、凍結乾燥を行い、ポリマ
ーを得た。収量=1.36g。
【0034】この高分子化合物の赤外線吸収スペクトル
を図2に示す。ビニルモノマーの赤外線吸収スペクトル
と高分子化合物のそれとの比較により、1621CM-1
のビニル基が消滅し高分子化合物の生成が確認された。
以下実施例1と全く同じ方法で高分子化合物の生成を確
認した。テトラヒドロフラン溶液中27℃での極限粘度
〔η〕=0.12。実施例1と同様にして水溶液の転移
温度を求めた。TL=22.0℃。
を図2に示す。ビニルモノマーの赤外線吸収スペクトル
と高分子化合物のそれとの比較により、1621CM-1
のビニル基が消滅し高分子化合物の生成が確認された。
以下実施例1と全く同じ方法で高分子化合物の生成を確
認した。テトラヒドロフラン溶液中27℃での極限粘度
〔η〕=0.12。実施例1と同様にして水溶液の転移
温度を求めた。TL=22.0℃。
【0035】実施例4 N−2−イソプロポキシエチルメタクリルアミド1.9
2g、メタノール20ml及びAIBN0.02gをア
ンプルに入れ、このアンプルを真空ラインに接続し減圧
下で凍結、解凍を繰り返しアンプル内の酸素を除去した
後、このアンプルを封管した。重合反応はこのアンプル
を50℃で24時間加熱して行った。生成ポリマーは、
脱溶媒の後アセトン溶液としn−ヘキサン中に混合して
単離した。ついで水に溶かしたのち、凍結乾燥を行い、
ポリマーを得た。収量=1.77g。
2g、メタノール20ml及びAIBN0.02gをア
ンプルに入れ、このアンプルを真空ラインに接続し減圧
下で凍結、解凍を繰り返しアンプル内の酸素を除去した
後、このアンプルを封管した。重合反応はこのアンプル
を50℃で24時間加熱して行った。生成ポリマーは、
脱溶媒の後アセトン溶液としn−ヘキサン中に混合して
単離した。ついで水に溶かしたのち、凍結乾燥を行い、
ポリマーを得た。収量=1.77g。
【0036】以下実施例1と全く同じ方法で高分子化合
物の生成を確認した。テトラヒドロフラン溶液中27℃
での極限粘度〔η〕=0.07。実施例1と同様にして
水溶液の転移温度を求めた。TL=22.0℃。
物の生成を確認した。テトラヒドロフラン溶液中27℃
での極限粘度〔η〕=0.07。実施例1と同様にして
水溶液の転移温度を求めた。TL=22.0℃。
【0037】
【図1】参考例1のビニルモノマーの赤外線吸収スペク
トル。
トル。
【図2】実施例1の高分子化合物の赤外線吸収スペクト
ルを示す。
ルを示す。
【図3】実施例1の高分子化合物の1重量%水溶液にお
ける透過率−温度曲線。
ける透過率−温度曲線。
【図4】参考例2のビニルモノマーの赤外線吸収スペク
トル。
トル。
【図5】実施例3の高分子化合物の赤外線吸収スペクト
ルを示す。
ルを示す。
【図6】実施例3の高分子化合物の1重量%水溶液にお
ける透過率−温度曲線。
ける透過率−温度曲線。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式 【化1】 で表されるビニル化合物をラジカル重合させることを特
徴とする一般式 【化2】 で表される繰り返し単位から成り、テトラヒドロフラン
溶液における27℃の温度での極限粘度〔η〕が0.0
1〜6.0に相当する分子量を有する感熱性高分子化合
物の製造方法。 - 【請求項2】 一般式 【化2】で表される繰り返し単位から成り、テトラヒド
ロフラン溶液における27℃の温度での極限粘度〔η〕
が0.01〜6.0に相当する分子量を有する感熱性高
分子化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12202293A JPH0742336B2 (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 感熱性高分子化合物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12202293A JPH0742336B2 (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 感熱性高分子化合物及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06306122A true JPH06306122A (ja) | 1994-11-01 |
JPH0742336B2 JPH0742336B2 (ja) | 1995-05-10 |
Family
ID=14825654
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12202293A Expired - Lifetime JPH0742336B2 (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 感熱性高分子化合物及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0742336B2 (ja) |
-
1993
- 1993-04-26 JP JP12202293A patent/JPH0742336B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0742336B2 (ja) | 1995-05-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |