JPS6355527B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6355527B2 JPS6355527B2 JP60067735A JP6773585A JPS6355527B2 JP S6355527 B2 JPS6355527 B2 JP S6355527B2 JP 60067735 A JP60067735 A JP 60067735A JP 6773585 A JP6773585 A JP 6773585A JP S6355527 B2 JPS6355527 B2 JP S6355527B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- polymer
- group
- poly
- formula
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は新規な親水性−疎水性熱可逆型重合体
及びその製造方法に関するものである。さらに詳
しくいえば、本発明は、遮光体、温度センサー、
吸着剤、さらには玩具、インテリア、捺染剤、デ
イスプレイ、分離膜、メカノケミカル素子材料な
どに利用しうる親水性−疎水性熱可逆型重合体、
及びこのものを効率よく製造する方法に関するも
のである。 従来の技術 水溶性高分子化合物の中には、水溶液状態にお
いてある温度(転移温度又は曇点)以上では折出
白濁化し、その温度以下では溶解透明化するとい
う特殊な可逆的溶解挙動を示すものがあり、この
ものは親水性−疎水性熱可逆型重合体と呼ばれ、
近年温室や化学実験室、ラジオアイソトープのト
レーサー実験室などの遮光体、温度センサー、あ
るいは水溶性有機物質用吸着剤などとして利用さ
れつつある。 このような熱可逆型重合体としては、従来、ポ
リ酢酸ビニル部分けん化物、ポリビニルメチルエ
ーテル、メチルセルロース、ポリエチレンオキシ
ド、ポリビニルメチルオキサゾリデイノン及びポ
リアクリルアミド誘導体などが知られている。 これらの熱可逆型重合体の中でポリアクリルア
ミド誘導体は、水中で安定であり、かつ比較的安
価に製造しうるので、前記用途に好適であるが、
熱可逆性を有するものとしては、これまでポリ
(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(N,
N−ジエチルアクリルアミド)、ポリ(N−アク
リルピロリジン)、ポリ(N−アクリルピペリジ
ン)などが知られているにすぎない。 このため、ポリアクリルアミド誘導体を、例え
ば温度センサーや遮光体などに利用しようとして
も、転移温度は物質に固有で、任意に設定するこ
とができず、これまでの限られた数の誘導体では
利用範囲が制限されるのを免れない。 発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、このような事情のもとで、親
水性−疎水性熱可逆型ポリアクリルアミド誘導体
の利用範囲を拡大すべく、さらに異なつた転移温
度を有する新規なポリアクリルアミド系の親水性
−疎水性熱可逆型重合体、及びこのものを効率よ
く製造する方法を提供することにある。 問題点を解決するための手段 本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、一般式 CH2=CR1−CONH(−CH2)−3OR2 ……() (式中のR1は水素原子又はメチル基、R2はエチ
ル基又はイロプロピル基である) で表わされるビニル化合物をラジカル重合して得
られる重合体により、前記目的を達成しうること
を見出し、この知見に基づいて本発明を完成する
に至つた。 すなわち、本発明は、一般式 (式中のR1及びR2は前記と同じ意味をもつ) で表わされる繰り返し単位から成り30℃における
極限粘度〔η〕0.01〜6.0に相当する分子量を有
する親水性−疎水性熱可逆型重合体、及びこれを
前記一般式()で表わされるビニル化合物をラ
ジカル重合させることによつて製造する方法を提
供するものである。 本発明で用いる前記一般式()で表わされる
ビニル化合物は、例えば次式で示されるように、
アクリル酸クロリド又はメタクリル酸クロリドと
3−アルコキシプロピルアミンとトリエチルアミ
ンとをアセトン、ベンゼンまたはトルエン中にお
いて、好ましくは0〜10℃の温度で反応させる方
法によつて製造することができる。 (式中R1及びR2は前記と同じ意味をもつ) 本発明で用いるビニル化合物としては、具体的
には、N−エトキシプロピルアクリルアミド(沸
点85℃/1mmHg)、N−イソプロポキシプロピル
アクリルアミド(同115℃/1mmHg)、N−エト
キシプロピルメタクリルアミド(同130℃/3mm
Hg)、N−イソプロポキシメタクリルアミド(同
105℃/1mmHg)が挙げられる。 本発明においては、これらのビニル化合物をラ
ジカル重合させて、その重合体を製造する。重合
方法としては、溶液重合法及び塊状重合法がある
が、通常溶液重合法が好ましく用いられる。この
溶液重合法においては、溶媒中に該ビニル化合物
を溶かし1〜80重量%濃度の溶液として、放射線
を照射するか、ラジカル重合開始剤の存在下に加
熱、あるいは光増感剤の存在下に光照射するな
ど、通常知られている任意のラジカル重合法を用
いることができる。このような溶液重合法に用い
られる溶媒については特に制限はないが、例えば
水、アルコール類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルス
ルホキシド、アセトン、ジオキサン、テトラヒド
ロフラン、ベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素
などを挙げることができ、これらはそれぞれ単独
で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いて
もよい。 このようにして得られた本発明の重合体は、低
温域で水に溶け、高温域で水に不溶となる高温疎
水型の熱可逆性を有している。該重合体の転移温
度は重合条件によつて異なるが、1重量%水溶液
においては、ポリ(N−エトキシプロピルアクリ
ルアミド)で22〜25℃、ポリ(N−イソプロポキ
シプロピルアクリルアミド)で5〜9℃、ポリ
(N−エトキシプロピルメタクリルアミド)で34
〜39℃、ポリ(N−イソプロポキシメタクリルア
ミド)で10〜14℃の範囲にある。 本発明の重合体は−CONH−基、−OR2基、−
CH2−CR1−基を有するので、赤外線吸収スペク
トルなどによつて同定することができる。またそ
の重合度については、メタノール溶液における30
℃の温度での極限粘度〔η〕が0.01〜6.0の範囲
のものである。さらに各種溶媒に対する溶解性に
ついては、冷水、メタノール、エタノール、クロ
ロホルム、アセトン、テトラヒドロフラン、N,
N−ジメチルホルムアミドなどには可溶である
が、熱水、n−ヘキサン、n−ヘプタンなどには
不溶である。 発明の効果 本発明のポリアクリルアミド系親水性−疎水性
熱可逆型重合体は、可逆的に低温で水に溶け、高
温で水に不溶になるという高温疎水型の熱可逆性
を有するものであつて、従来知られている熱可逆
型ポリアクリルアミド誘導体とは異なる転移温度
を有しており、温度や化学実験室、ラジオアイソ
トープのトレーサー実験室などの遮光体、温度セ
ンサー、水溶性有機物質の吸着剤、さらには玩
具、インテリア、捺染剤、デイスプレイ、分離
膜、メカノケミカル素子材料などに利用すること
ができる。 例えば、本発明の重合体を水溶液のままで、あ
るいは含水ゲルやマイクロカプセルの形態で透明
板上に積層したものは、太陽直射光によつて必要
以上に室内温度が昇温するのを自動的に防止する
ための遮光体として好適である。 実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。 参考例 1の三角フラスコにトリエチルアミン50.9
g、3−エトキシプロピルアミン51.6g及びアセ
トン450mlを入れ氷で冷やして内容液を10℃未満
の温度に保ち、かきまぜながらこの中にアクリル
酸クロリド41.5mlとアセトン50mlの混合溶液を滴
下漏斗から約3時間かけてゆつくり滴下した。滴
下完了後、反応液を1昼夜放置冷却した後ろ過
し、ロータリエバポレータを用いてろ液からアセ
トンを除去して濃縮した。次いで減圧蒸留して沸
点85℃/1mmHgの無色透明の留分を回収し、液
状物質45.2gを得た。 このものはマススペクトル及びIRスペクトル
からN−エトキシプロピルアクリルアミドである
ことが確認された。 同様にして、N−ヒドロキシプロピルアクリル
アミド、N−エトキシプロピルアクリルアミド、
N−イソプロポキシプロピルアクリルアミド、N
−n−ブトキシプロピルアクリルアミド、N−イ
ソブトキシプロピルアクリルアミド、N−エトキ
シプロピルメタクリルアミド、N−イソプロポキ
シプロピルメタクリルアミドを合成した。 実施例 参考例で得た各種モノマーのラジカル重合体を
製造した。 重合開始剤としてアゾビスイソプチロニトリル
を用い、重合開始剤濃度50mg/1mlのメタノール
溶液20mlに所定重量のモノマーを加え、これをア
ンプルに入れ、液体窒素を用いて減圧脱気したの
を封じ、温度60℃で51時間反応させた。次いで反
応液にアセトンを加えたのち、この溶液をベンゼ
ン−n−ヘキサン混合溶媒中に投入してポリマー
を沈殿させ、回収した。 得られたポリマーについては、メタノール溶液
とし、ウベローデ粘度計を用いて30℃で粘度測定
し、極限粘度〔η〕を求めた。また、転移温度
を、水溶液の温度変化に伴う光透過率の変化及び
DSC測定から求めた。すなわち、1重量%濃度
のポリマー水溶液を調製して、温度コントローラ
付分光光度計にセツトし、昇温速度1℃/minで
昇温させながら、波長500nmでの光透過率を測
定し、転移温度はこの光透過率が初期透過率の1/
2となる温度(TL)から求めた。またポリマー7
〜8mgを水50〜60mg中に加え、昇温速度1℃/
minでDSC測定を行い、吸熱ピークの頂点の温度
(Td)からも転移温度を求めた。 これらの結果を次表に示す。また、第1図及び
第2図に透過率−温度曲線を、第3図及び第4図
にDSC曲線を示す。 これらの図においては、1はポリ(N−エトキ
シプロピルアクリルアミド)、2はポリ(N−イ
ソプロポキシプロピルアクリルアミド)、3はポ
リ(N−エトキシプロピルメタクリルアミド)、
4はポリ(N−イソプロポキシプロピルメタクリ
ルアミド)のデータであり、また、第1図及び第
2図において、実線は昇温時、点線は降温時のデ
ータである。
及びその製造方法に関するものである。さらに詳
しくいえば、本発明は、遮光体、温度センサー、
吸着剤、さらには玩具、インテリア、捺染剤、デ
イスプレイ、分離膜、メカノケミカル素子材料な
どに利用しうる親水性−疎水性熱可逆型重合体、
及びこのものを効率よく製造する方法に関するも
のである。 従来の技術 水溶性高分子化合物の中には、水溶液状態にお
いてある温度(転移温度又は曇点)以上では折出
白濁化し、その温度以下では溶解透明化するとい
う特殊な可逆的溶解挙動を示すものがあり、この
ものは親水性−疎水性熱可逆型重合体と呼ばれ、
近年温室や化学実験室、ラジオアイソトープのト
レーサー実験室などの遮光体、温度センサー、あ
るいは水溶性有機物質用吸着剤などとして利用さ
れつつある。 このような熱可逆型重合体としては、従来、ポ
リ酢酸ビニル部分けん化物、ポリビニルメチルエ
ーテル、メチルセルロース、ポリエチレンオキシ
ド、ポリビニルメチルオキサゾリデイノン及びポ
リアクリルアミド誘導体などが知られている。 これらの熱可逆型重合体の中でポリアクリルア
ミド誘導体は、水中で安定であり、かつ比較的安
価に製造しうるので、前記用途に好適であるが、
熱可逆性を有するものとしては、これまでポリ
(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(N,
N−ジエチルアクリルアミド)、ポリ(N−アク
リルピロリジン)、ポリ(N−アクリルピペリジ
ン)などが知られているにすぎない。 このため、ポリアクリルアミド誘導体を、例え
ば温度センサーや遮光体などに利用しようとして
も、転移温度は物質に固有で、任意に設定するこ
とができず、これまでの限られた数の誘導体では
利用範囲が制限されるのを免れない。 発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、このような事情のもとで、親
水性−疎水性熱可逆型ポリアクリルアミド誘導体
の利用範囲を拡大すべく、さらに異なつた転移温
度を有する新規なポリアクリルアミド系の親水性
−疎水性熱可逆型重合体、及びこのものを効率よ
く製造する方法を提供することにある。 問題点を解決するための手段 本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、一般式 CH2=CR1−CONH(−CH2)−3OR2 ……() (式中のR1は水素原子又はメチル基、R2はエチ
ル基又はイロプロピル基である) で表わされるビニル化合物をラジカル重合して得
られる重合体により、前記目的を達成しうること
を見出し、この知見に基づいて本発明を完成する
に至つた。 すなわち、本発明は、一般式 (式中のR1及びR2は前記と同じ意味をもつ) で表わされる繰り返し単位から成り30℃における
極限粘度〔η〕0.01〜6.0に相当する分子量を有
する親水性−疎水性熱可逆型重合体、及びこれを
前記一般式()で表わされるビニル化合物をラ
ジカル重合させることによつて製造する方法を提
供するものである。 本発明で用いる前記一般式()で表わされる
ビニル化合物は、例えば次式で示されるように、
アクリル酸クロリド又はメタクリル酸クロリドと
3−アルコキシプロピルアミンとトリエチルアミ
ンとをアセトン、ベンゼンまたはトルエン中にお
いて、好ましくは0〜10℃の温度で反応させる方
法によつて製造することができる。 (式中R1及びR2は前記と同じ意味をもつ) 本発明で用いるビニル化合物としては、具体的
には、N−エトキシプロピルアクリルアミド(沸
点85℃/1mmHg)、N−イソプロポキシプロピル
アクリルアミド(同115℃/1mmHg)、N−エト
キシプロピルメタクリルアミド(同130℃/3mm
Hg)、N−イソプロポキシメタクリルアミド(同
105℃/1mmHg)が挙げられる。 本発明においては、これらのビニル化合物をラ
ジカル重合させて、その重合体を製造する。重合
方法としては、溶液重合法及び塊状重合法がある
が、通常溶液重合法が好ましく用いられる。この
溶液重合法においては、溶媒中に該ビニル化合物
を溶かし1〜80重量%濃度の溶液として、放射線
を照射するか、ラジカル重合開始剤の存在下に加
熱、あるいは光増感剤の存在下に光照射するな
ど、通常知られている任意のラジカル重合法を用
いることができる。このような溶液重合法に用い
られる溶媒については特に制限はないが、例えば
水、アルコール類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルス
ルホキシド、アセトン、ジオキサン、テトラヒド
ロフラン、ベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素
などを挙げることができ、これらはそれぞれ単独
で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いて
もよい。 このようにして得られた本発明の重合体は、低
温域で水に溶け、高温域で水に不溶となる高温疎
水型の熱可逆性を有している。該重合体の転移温
度は重合条件によつて異なるが、1重量%水溶液
においては、ポリ(N−エトキシプロピルアクリ
ルアミド)で22〜25℃、ポリ(N−イソプロポキ
シプロピルアクリルアミド)で5〜9℃、ポリ
(N−エトキシプロピルメタクリルアミド)で34
〜39℃、ポリ(N−イソプロポキシメタクリルア
ミド)で10〜14℃の範囲にある。 本発明の重合体は−CONH−基、−OR2基、−
CH2−CR1−基を有するので、赤外線吸収スペク
トルなどによつて同定することができる。またそ
の重合度については、メタノール溶液における30
℃の温度での極限粘度〔η〕が0.01〜6.0の範囲
のものである。さらに各種溶媒に対する溶解性に
ついては、冷水、メタノール、エタノール、クロ
ロホルム、アセトン、テトラヒドロフラン、N,
N−ジメチルホルムアミドなどには可溶である
が、熱水、n−ヘキサン、n−ヘプタンなどには
不溶である。 発明の効果 本発明のポリアクリルアミド系親水性−疎水性
熱可逆型重合体は、可逆的に低温で水に溶け、高
温で水に不溶になるという高温疎水型の熱可逆性
を有するものであつて、従来知られている熱可逆
型ポリアクリルアミド誘導体とは異なる転移温度
を有しており、温度や化学実験室、ラジオアイソ
トープのトレーサー実験室などの遮光体、温度セ
ンサー、水溶性有機物質の吸着剤、さらには玩
具、インテリア、捺染剤、デイスプレイ、分離
膜、メカノケミカル素子材料などに利用すること
ができる。 例えば、本発明の重合体を水溶液のままで、あ
るいは含水ゲルやマイクロカプセルの形態で透明
板上に積層したものは、太陽直射光によつて必要
以上に室内温度が昇温するのを自動的に防止する
ための遮光体として好適である。 実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。 参考例 1の三角フラスコにトリエチルアミン50.9
g、3−エトキシプロピルアミン51.6g及びアセ
トン450mlを入れ氷で冷やして内容液を10℃未満
の温度に保ち、かきまぜながらこの中にアクリル
酸クロリド41.5mlとアセトン50mlの混合溶液を滴
下漏斗から約3時間かけてゆつくり滴下した。滴
下完了後、反応液を1昼夜放置冷却した後ろ過
し、ロータリエバポレータを用いてろ液からアセ
トンを除去して濃縮した。次いで減圧蒸留して沸
点85℃/1mmHgの無色透明の留分を回収し、液
状物質45.2gを得た。 このものはマススペクトル及びIRスペクトル
からN−エトキシプロピルアクリルアミドである
ことが確認された。 同様にして、N−ヒドロキシプロピルアクリル
アミド、N−エトキシプロピルアクリルアミド、
N−イソプロポキシプロピルアクリルアミド、N
−n−ブトキシプロピルアクリルアミド、N−イ
ソブトキシプロピルアクリルアミド、N−エトキ
シプロピルメタクリルアミド、N−イソプロポキ
シプロピルメタクリルアミドを合成した。 実施例 参考例で得た各種モノマーのラジカル重合体を
製造した。 重合開始剤としてアゾビスイソプチロニトリル
を用い、重合開始剤濃度50mg/1mlのメタノール
溶液20mlに所定重量のモノマーを加え、これをア
ンプルに入れ、液体窒素を用いて減圧脱気したの
を封じ、温度60℃で51時間反応させた。次いで反
応液にアセトンを加えたのち、この溶液をベンゼ
ン−n−ヘキサン混合溶媒中に投入してポリマー
を沈殿させ、回収した。 得られたポリマーについては、メタノール溶液
とし、ウベローデ粘度計を用いて30℃で粘度測定
し、極限粘度〔η〕を求めた。また、転移温度
を、水溶液の温度変化に伴う光透過率の変化及び
DSC測定から求めた。すなわち、1重量%濃度
のポリマー水溶液を調製して、温度コントローラ
付分光光度計にセツトし、昇温速度1℃/minで
昇温させながら、波長500nmでの光透過率を測
定し、転移温度はこの光透過率が初期透過率の1/
2となる温度(TL)から求めた。またポリマー7
〜8mgを水50〜60mg中に加え、昇温速度1℃/
minでDSC測定を行い、吸熱ピークの頂点の温度
(Td)からも転移温度を求めた。 これらの結果を次表に示す。また、第1図及び
第2図に透過率−温度曲線を、第3図及び第4図
にDSC曲線を示す。 これらの図においては、1はポリ(N−エトキ
シプロピルアクリルアミド)、2はポリ(N−イ
ソプロポキシプロピルアクリルアミド)、3はポ
リ(N−エトキシプロピルメタクリルアミド)、
4はポリ(N−イソプロポキシプロピルメタクリ
ルアミド)のデータであり、また、第1図及び第
2図において、実線は昇温時、点線は降温時のデ
ータである。
【表】
この表から分るように、ポリ(N−アルコキシ
プロピルアクリルアミド)又はポリ(N−アルコ
キシプロピルメタクリルアミド)において、アル
コキシ基がエトキシ基、イソプロポキシ基の場合
は熱可逆性であり、n−プトキシ基、イソプトキ
シ基の場合は水不溶性である。また、アルコキシ
基の代りに水酸基が置換されたものは水溶性であ
る。
プロピルアクリルアミド)又はポリ(N−アルコ
キシプロピルメタクリルアミド)において、アル
コキシ基がエトキシ基、イソプロポキシ基の場合
は熱可逆性であり、n−プトキシ基、イソプトキ
シ基の場合は水不溶性である。また、アルコキシ
基の代りに水酸基が置換されたものは水溶性であ
る。
第1図及び第2図は本発明重合体の1重量%水
溶液における透過率−温度曲線を示すグラフ、第
3図及び第4図は、本発明重合体水溶液のDSC
曲線を示すグラフである。
溶液における透過率−温度曲線を示すグラフ、第
3図及び第4図は、本発明重合体水溶液のDSC
曲線を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中のR1は水素原子又はメチル基、R2はエチ
ル又はイソプロピル基である) で表わされる繰り返し単位から成り、30℃におけ
る極限粘度〔η〕0.01〜6.0に相当する分子量を
有する親水性−疎水性熱可逆型重合体。 2 一般式 CH2=CR1−CONH(−CH2)−3OR2 (式中のR1は水素原子又はメチル基、R2はエチ
ル基又はイソプルピル基である) で表わされるビニル化合物をラジカル重合させる
ことを特徴とする、一般式 (式中のR1及びR2は前記と同じ意味をもつ) で表わされる繰り返し単位から成り、30℃におけ
る極限粘度〔η〕0.01〜6.0に相当する分子量を
有する親水性−疎水性熱可逆型重合体の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6773585A JPS61225203A (ja) | 1985-03-29 | 1985-03-29 | 親水性−疎水性熱可逆型重合体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6773585A JPS61225203A (ja) | 1985-03-29 | 1985-03-29 | 親水性−疎水性熱可逆型重合体及びその製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62314822A Division JPH066660B2 (ja) | 1987-12-11 | 1987-12-11 | 親水性−疎水性熱可逆材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61225203A JPS61225203A (ja) | 1986-10-07 |
JPS6355527B2 true JPS6355527B2 (ja) | 1988-11-02 |
Family
ID=13353506
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6773585A Granted JPS61225203A (ja) | 1985-03-29 | 1985-03-29 | 親水性−疎水性熱可逆型重合体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61225203A (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5377042A (en) * | 1986-12-31 | 1994-12-27 | Chahroudi; Day | Structure and preparation of automatic light valves |
JPH066610B2 (ja) * | 1987-05-13 | 1994-01-26 | 工業技術院長 | 親水性―疎水性熱可逆型高分子材料及びその製造方法 |
JPH066611B2 (ja) * | 1987-05-27 | 1994-01-26 | 工業技術院長 | 親水性−疎水性熱可逆型高分子化合物及びその製造方法 |
JPH0618970B2 (ja) * | 1987-07-02 | 1994-03-16 | 工業技術院長 | 親水性―疎水性熱可逆型材料 |
US5404245A (en) * | 1989-11-28 | 1995-04-04 | Chahroudi; Day | Automatic light valves with polymeric layer containing network of bonds |
JPH0826295B2 (ja) * | 1992-09-16 | 1996-03-13 | エステー化学株式会社 | 揮散抑制剤 |
EP0692506A3 (en) | 1994-07-14 | 1996-04-10 | Miyoshi Yushi Kk | Heat sensitive polyether polyurethane, method of preparation and heat sensitive composition |
CN103215988B (zh) * | 2013-04-22 | 2015-01-21 | 胡明建 | 一种温差相变空气取水并用于栽培的方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3421893A (en) * | 1967-05-26 | 1969-01-14 | Polaroid Corp | Acrylic polymer spacer layers for photographic elements |
-
1985
- 1985-03-29 JP JP6773585A patent/JPS61225203A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61225203A (ja) | 1986-10-07 |
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