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JPH06294072A - ゴム補強用繊維材料、それを補強材として使用してなる空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

ゴム補強用繊維材料、それを補強材として使用してなる空気入りタイヤ及びその製造方法

Info

Publication number
JPH06294072A
JPH06294072A JP5078337A JP7833793A JPH06294072A JP H06294072 A JPH06294072 A JP H06294072A JP 5078337 A JP5078337 A JP 5078337A JP 7833793 A JP7833793 A JP 7833793A JP H06294072 A JPH06294072 A JP H06294072A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
fiber material
cord
pneumatic tire
tire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5078337A
Other languages
English (en)
Inventor
Maiji Akiyama
毎治 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP5078337A priority Critical patent/JPH06294072A/ja
Publication of JPH06294072A publication Critical patent/JPH06294072A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Tires In General (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴム補強用繊維材料、それを補強材として使
用してなる空気入りタイヤ及びその製造方法を提供す
る。 【構成】 ゴム補強用繊維材料は、177℃の熱収縮率
が1.5%未満であり、かつ、2.25g/D時の中間
伸度が6.0%未満のポリエステル繊維コードに、14
0℃〜180℃でイソシアネート基を生成する化合物を
表面処理してなるものである。 【効果】 接着剤及び熱処理加工を行うことなく、ゴム
補強材として加硫時、直接ゴムと接着可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム補強用繊維材料、
それを補強材として使用してなる空気入りタイヤ及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、乗用車用タイヤに要求される性能
は、ますます厳しくなってきており、耐久性に加え操縦
安定性、振動乗心地改良、ユニフォミティー向上と多様
になってきている。一方、タイヤの直材費を下げる目的
も加わり、タイヤ用繊維材料としては、ポリエステル繊
維材料が主流になってきており、上記タイヤ性能を改良
する目的で、このポリエステル繊維材料の高モジュラ
ス、低熱収縮率化の改良研究がなされている。
【0003】従来、このポリエステル繊維材料をタイヤ
カーカス材に用いる場合、ゴムとの接着性を得るため
に、エポキシ、イソシアネート、変成レゾルシノール接
着活性剤等とレゾルシン/ホルマリン/ラテックス接着
剤(以下、RFL接着剤という)を塗布後、230℃以
上の高温で処理している。更に加えて高モジュラス化、
低熱収縮化するためには、240℃以上の高温で熱処理
することが必要である。
【0004】通常、上記のような熱処理を効率的に行う
ために、数百本のコードを同時に熱処理するか、また
は、1000〜1500本のコードをタテ糸にし、弱い
緯糸で織物状(以下、スダレという)にして熱処理して
いるのが現状である。このため、原糸製造工程で作り込
んだ物性(モジュラス、熱収縮率)のバラツキの少ない
コードでも上記熱処理工程で物性のバラツキが大きくな
り、結果としてタイヤ周上の均一性が損なわれユニフォ
ミティー悪化の原因となっている。
【0005】また、モジュラス、熱収縮率の安定化のた
めに、高温度で熱処理すると、コードの劣化硬化が起り
コードの耐疲労性が悪化するという問題点もある。従っ
て、この熱処理工程が省略できれば生産性向上は当然の
ことながら、ラジアルタイヤに、この繊維材料を使用し
た場合には、ユニフォミティー、耐久性の向上が期待さ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の問題点等を解決するものであり、繊維物性を低下
させることなく、熱処理工程の簡略化を図ることができ
るゴム補強用繊維材料、それを補強材として使用してな
る空気入りタイヤ及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の問題点等を解決するべく繊維コードの製造方法、各種
接着剤の組合せ、加工方法を鋭意検討した結果、繊維物
性を特定し、特定の処理を行うことにより、上記目的の
ゴム補強用繊維材料、それを補強材として使用してなる
空気入りタイヤ及びその製造方法を得ることに成功し、
本発明を完成するに至ったのである。
【0008】すなわち、本発明は、 177℃の熱収縮率が1.5%未満であり、かつ、
2.25g/D時の中間伸度が6.0%未満の繊維コー
ドに、140℃〜180℃でイソシアネート基を生成す
る化合物を表面処理してなるゴム補強用繊維材料であ
る。 繊維コードがポリエステル繊維からなる上記記載
のゴム補強用繊維材料である。 上記又は記載のゴム補強用繊維材料を空気入り
タイヤの補強材として使用し加硫成型してなる空気入り
タイヤの製造方法である。 ゴム補強用繊維材料の被覆ゴム組成物がレゾルシン
及びホルマリン供給化合物を含有するゴム組成物を使用
してなる上記記載の空気入りタイヤの製造方法であ
る。 加硫温度がイソシアネート解離生成温度より10℃
〜30℃高い温度で加硫される上記又は記載の空気
入りタイヤの製造方法である。 上記又は記載のゴム補強用繊維材料を空気入り
タイヤの補強材として使用してなる空気入りタイヤであ
る。
【0009】以下、本発明の内容を説明する。本発明の
ゴム補強用繊維材料は、177℃の熱収縮率が1.5%
未満であり、かつ、2.25g/D時の中間伸度が6.
0%未満の繊維コードに、140℃〜180℃でイソシ
アネート基を生成する化合物を表面処理してなるもので
ある。本発明で用いる繊維コードは、必要な撚り数をか
けた後の撚糸コードであり、下記特性が必要である。 (1) 177℃の熱収縮率が1.5%未満、好ましくは
1.0%未満 (2) 2.25g/D時の中間伸度が6.0%未満 熱収縮率が1.5%を越えると、製品の形状安定性から
くる寸度バラツキが大きくなり、好ましくなく、特に、
タイヤ用に適用した場合には、タイヤ加硫時にコードが
熱収縮し、結果としてタイヤ周上のコード1本の長さに
バラツキを生ずるために目的とするユニフォミティーの
改良に寄与しない。また、2.25g/D時の中間伸度
が6.0%を越えるようなモジュラスの高いコードで
は、コンベアベルト、Vベルトのように製品使用時に張
力がかかったときに伸びすぎてしまい使用に適さなく、
好ましくない。特に、タイヤ用に適用した場合には、タ
イヤ加硫時に最終工程で行われるPCI時にかかる内圧
による負荷によりコードが伸び、プライコードを筒状に
作成する時の重ね合される部分(以下、ジョイント部と
いう)に凹部が発生し外観が不良になると同時にユニフ
ォミティーにも悪い影響を与え、また、PCI工程のな
い場合でもタイヤに内圧を入れ走行させている間にプラ
イコードがクリープし、同様の外観不良となる。繊維コ
ードとしては、上記特性を有する繊維コードであれば、
特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート
(PEN)、一部のアラミド等が用いられる。
【0010】本発明のゴム補強用繊維材料で用いる14
0℃以上でイソシアネート基を生成する化合物は、ゴム
との接着剤の作用をなすものであり、ポリウレタン樹脂
反応物(以下、反応性ポリウレタン樹脂という)からな
る。反応性ポリウレタン樹脂は、分子量2000以下の
ポリマー末端に水酸基を有する通常ウレタン原料に使わ
れるポリオールにジイソシアネートの2倍当量を反応さ
せ、末端にイソシアネート基を持ったオリゴマーとし、
次いで、これにスルホン酸ナトリウム(NaHSO3
を反応させ、イソシアネート基をブロックし、水に対し
安定な化合物として、この反応物を水、又はその他の適
当な溶媒に乳化、または溶解することにより調製され
る。上記反応性ポリウレタン樹脂は、ポリオール成分及
びジイソシアネート成分を適宜選択することにより、熱
解離温度140℃〜180℃の反応物を調製することが
できる。この反応性ポリウレタン樹脂は、140℃〜1
80℃の温度範囲で解離し、イソシアネート基を発生
し、繊維コード中の末端ガルボキシル基と反応し接着剤
の役目をはたすが、この解離温度(140℃以上)が重
要となる。
【0011】従来、ポリエステル繊維コードの2浴処理
接着系での1浴目処理剤として一般に用いられている、
フェノール系薬品によるブロックドイソシアネート剤
は、120℃以下でも一部解離反応が進み不安定であ
る。このため、ゴム補強材とするために一般に行われる
ゴムトッピング工程での熱で既に解離が起り、接着剤と
しての役目をはたさない。一方、180℃以上で解離す
るような化合物を使用した場合には、ゴムを加硫する工
程の温度(一般には150〜190℃程度)で十分に解
離が起こらず、十分な接着が得られない。
【0012】この反応性ポリウレタン樹脂を繊維コード
表面に塗布する時期としては、繊維コードの繊維原糸製
造工程、例えば、紡糸後又は延伸後巻取前または原糸巻
返し工程で塗布することが好ましい。上記繊維原糸製造
工程において反応性ポリウレタン樹脂を塗布した繊維原
糸は、適宜撚りをかけて撚りコードとすることによりゴ
ム補強用繊維材料とすることができる。本発明のゴム補
強用繊維材料は、従来のRFLディップ高温下強力接着
熱処理なしにゴム補強材として、例えば、タイヤ用、ま
たはその他のゴム製品に使用することができる。すなわ
ち、ゴムを加硫する温度(140℃以上)において、イ
ソシアネート基を発生し、繊維−ゴム間の良好な接着力
を得るとともに、加硫後、ゴム補強材として使用するこ
とができる。
【0013】本発明の空気入りタイヤの製造方法は、上
述のゴム補強用繊維材料を空気入りタイヤの補強材とし
て使用し加硫成型してなるものである。以下に、本発明
方法によるカーカスプライの空気入りラジアルタイヤの
製造例について説明する。説明の都合上、ポリエチレン
テレフタレート(PET)をプライコードに用いる場合
について,代表的製造方法を述べるが、本発明はPET
に限定されるものではなく、上記特性を有するゴム補強
用繊維材料を用いることにより目的は達成される。
【0014】まず、原糸製造工程において固相重合ポリ
マーを紡糸口金下10〜50℃のガス雰囲気に急冷し
た。この際、紡糸速度を6000m/分以上の超高速に
し、延伸倍率は1.25〜1.50倍の比較的低い延伸
倍率で最適条件を設定した。この条件を適用することに
より、その後の熱処理工程を必要としないで、低熱収縮
率の繊維コードを作製することができた。次に、この延
伸工程を通過した後に水に分散させたポリウレタン樹脂
をコード重量に対し5%以下の付着量になるように樹脂
濃度を調製して付着させた。その後100℃〜120℃
の範囲の熱ローラーで接触させ、乾燥した後、通常のタ
イヤコード原糸を巻き取ると同じ方法で紙管に巻取っ
た。ここで作製した原糸は、750デニール〜2000
デニールであったが、もちろん他の太さの原糸も作製可
能である。この原糸を使用して通常の撚糸機を使い下撚
り、上撚りをかけてタイヤ用コードとした。
【0015】通常は、この次にRFL接着剤処理、高温
熱処理を必要とするが本コードはこの工程を必要としな
いのが特徴である。従って、上記コードをクリールスタ
ンドに1000〜1500本かけ巻き出し、打ち込み規
定ミゾ付ローラーにて打ち込みを均一に引きそろえた
後、ゴムシートをコードの両側からかぶせゴムトッピン
グシートとした。次に、タイヤの大きさに必要な長さに
切断し、一定の長さのトッピングシートを作製した。こ
のシートを2〜3枚筒状にはり合せプライコードを作製
した。この筒状トッピングコードを使用して、以後は通
常の加工方法に従い、サイドゴム、ビード、トレッドゴ
ムその他必要部材を貼り合せ成型後加硫した。
【0016】この加硫時に重要なことは、原糸に塗布し
た反応性ポリウレタン樹脂の解離温度(140℃)より
+10℃〜+30℃以内の最高加硫温度に1分以上保持
する必要がある。解離温度が+10℃未満の温度では、
接着剤が十分解離せず満足のいく接着が得られず、解離
温度が+30℃を越える温度で行うと解離が早すぎてゴ
ムとの反応が不十分となり、同様に十分な接着が得れな
い。
【0017】本発明方法では、上記ゴム補強用繊維材料
の被覆ゴム組成物としてレゾルシン及びホルマリン供給
化合物を含有するゴム組成物を使用することが好まし
い。このゴム組成物の使用により、さらにゴムとゴム補
強用繊維材料からなる補強材との接着力をさらに向上さ
せることができる。以上のように、本発明で規定するゴ
ム補強用繊維材料、例えば、ポリエステル繊維からなる
ゴム補強用繊維材料を用いることにより熱処理工程を簡
略化した上でユニフォミティーの良好な空気入りラジア
ルタイヤを完成するに至った。
【0018】本発明の空気入りタイヤは、上述のゴム補
強用繊維材料を空気入りタイヤの補強材、例えば、ビー
ド部、カーカス部、ベルト部の補強材として用いること
ができ、特に、ラジアルタイヤの補強材として用いるこ
とが好ましい。
【0019】
【実施例】次に、本発明における実施例及び比較例によ
り具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。 (実施例1〜6及び比較例1〜6)下記表1及び表2
に、原糸物性、反応性ポリウレタン樹脂の物性、コード
の物性(比較例2,3においては、熱処理後のコード物
性)、ゴム−コード接着力を変えた実施例1〜6及び比
較例1〜6について、タイヤサイド外観性(凹凸性)、
ユニフォミティー性(RFV値)、高速ドラム耐久テス
ト、ビード耐久ドラム走行試験を行った結果を示す。
【0020】実施例及び比較例における各諸特性の測定
方法は次のとおりである。 (1) コードの強力伸度 JIS L 1017に従い、オートグラフにて室温
(25±2℃)下で引張り2.25g/d荷重時の伸度
(%)及び強力を求めた。 (2) コードの熱収縮率 撚糸されたコードに50gの重りを掛け、あらかじめ1
77℃に保たれたオーブンの中へ30分間放置し熱収縮
させ、その時点でのコードの長さを測定し、オーブンに
入れる前のコードの長さに比べて短かくなった分をオー
ブンに入れる前のコードの長さで除して熱収縮率とし
た。すなわち、次式に基づき算出した。
【0021】
【数1】
【0022】(3) コードの接着力 コードのゴムに対する接着力は、撚糸したコードを未加
硫ゴム組成物に埋め込み、160℃×20分、20kg/
cm2の加圧下で加硫し、得られた加硫物からコードを掘
り起し、毎分30cm/minの速度でコードを加硫物から
剥離させ、剥離抗力を測定して、これを接着力(kg/コ
ード1本)とした。 (4) コード及び原糸の繊度 JIS L 1017に従い室温(25±2℃)下にて
測定した。 (5) 撚り数 JIS L 1017に従い撚り数を測定した。
【0023】(6) サイド外観性(タイヤサイド凹凸
量) 表面粗さ計を使用して、タイヤサイド部(径方向最大幅
位置)のタイヤ周方向の凹凸を全周にわたり測定した。
タイヤは、25±2℃の室内中で内圧2.0kg/cm2
調整した後、24時間放置後、空気圧の再調整を行ない
測定を実施した。この測定値が0.5mm以上となると目
視で十分サイドの凹凸が認められ、外観上問題となる。
本実施例で使用したタイヤは、165 SR 13サイ
ズであり、このタイヤの常用内圧(正規内圧)は1.7
kg/cm2である。このサイズの凹凸量の測定は、実使用
内圧1.7kg/cm2に対して温度等の変化を考慮して測
定内圧を2.0kg/cm2とすれば市場でも問題がないの
で、この条件を採用した。
【0024】(7) ユニフォミティー性(RFV値) 自動車規格JASO C 607の「自動車用タイヤの
ユニフォミティー試験方法」に準拠して測定した。 (8) 高速ドラム耐久テスト FMVSS−No.106の条件に従ってテストした。
【0025】(9) ビード耐久ドラム走行試験 試作タイヤを25℃±2℃の室内中で内圧3.0kg/cm
2に調整した後、24時間放置し、その後空気圧の再調
整を行い、JIS荷重の2倍荷重をタイヤに負荷し、直
径約3mのドラムの上で速度60KM/時で2万Km走行
させた。その後タイヤからコードを取り出しコード強力
を前述と同様のJIS L 1017に従い測定した。
試験結果は走行前の強力を100%として保持率を%で
表示した。
【0026】
【表1】
【0027】上記表1の実施例1〜3は、紡糸口金下の
紡糸速度6000m/minで延伸倍率を1.25倍〜
1.50倍にしたものに約150℃で解離する反応性ウ
レタン樹脂を塗布し原糸を作製した。これに下撚り上撚
りを各々約47回/10cmかけコードとした。このコー
ドの特性は、2.25g/D時の中間伸度が4.5〜
5.9%、177℃の熱収縮率が0.5〜1.4%のも
のである。これに対して、比較例1〜3は、通常のポリ
エステルタイヤコードの紡糸速度より早くした市販の高
モジュラス・低熱収縮タイプのポリエステル原糸を使用
した。比較例1は、反応性ウレタン樹脂を使わなかった
場合で、これは当然ながらゴムとの接着が得られずタイ
ヤとして実用にはならないものであった。比較例2は、
通常のエポキシ処理+RFLの2浴型接着剤処理及び高
温熱処理したもので比較的高モジュラス化処理条件のコ
ードとした。比較例3は、同様に接着剤及び熱処理して
いるが、熱収縮率を最小にするように熱処理したコード
である。比較例2,3が現在の一般のタイヤに用いられ
ているコードである。本発明の実施例1〜3は、比較例
1〜3に較べRFL接着剤及び熱処理なしにタイヤの耐
久性を維持したまま、タイヤのユニフォミティー、タイ
ヤサイド外観凹凸性も改良されていることが判明した。
【0028】
【表2】
【0029】上記表2の実施例4〜6は、紡糸口金下の
紡糸速度7000m/minで延伸倍率約1.3倍にした
ものに、解離温度がそれぞれ実施例4では、150〜1
55℃、実施例5では、160〜165℃、実施例6で
は、175〜180℃の反応性ウレタン樹脂を塗布した
原糸を作製したものである。本発明の実施例4〜6で
は、耐久性が維持されたままユニフォミティー、タイヤ
サイド外観(凹凸)性も改良することができた。これに
対して、比較例4は、比較例1と同一条件で紡糸した原
糸に実施例4と同じ反応性ウレタン樹脂を付着させたも
のであり、耐久性は問題ないが、ユニフォミティー、タ
イヤサイド外観凹凸性の改良は見られなかった。また、
比較例5は、樹脂の解離温度が120℃以下と低いもの
を使用したため、十分な接着が得られず、タイヤのドラ
ム耐久性は不十分なものであった。更に、比較例6は、
樹脂の解離温度が185〜190℃の高温のものを使用
したため、耐久性は不満足なものであった。
【0030】
【発明の効果】本発明のゴム補強用繊維材料は、177
℃の熱収縮率が1.5%未満であり、かつ、2.25g
/D時の中間伸度が6.0%未満の繊維コードに、14
0℃〜180℃でイソシアネート基を生成する化合物を
表面処理してなるものであり、ゴムを加硫する温度にお
いて、イソシアネート基を発生し、繊維−ゴム間の良好
な接着力を得るので、従来のRFLディップ高温下強力
接着熱処理を不要とし、加硫後、ゴム補強材として、例
えば、タイヤ用、又はその他のゴム製品に使用すること
ができる。本発明の空気入りタイヤ及びその製造方法
は、上述のゴム補強用繊維材料を空気入りタイヤの補強
材として使用してなるもの、及び加硫成型してなるもの
であるので、従来のRFLディップ高温下強力接着熱処
理を不要とし、空気入りタイヤの製造工程を大幅に簡略
化できると共に、製造コストを低減することができ、し
かも、耐久性が維持されたままユニフォミティー、タイ
ヤサイド外観(凹凸)性も改良することができた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B60C 9/12 8408−3D 9/18 F 8408−3D K 8408−3D C08J 5/06 CEQ 7310−4F D02G 3/48 // D06M 101:32

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 177℃の熱収縮率が1.5%未満であ
    り、かつ、2.25g/D時の中間伸度が6.0%未満
    の繊維コードに、140℃〜180℃でイソシアネート
    基を生成する化合物を表面処理してなるゴム補強用繊維
    材料。
  2. 【請求項2】 繊維コードがポリエステル繊維からなる
    請求項1記載のゴム補強用繊維材料。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のゴム補強用繊維材
    料を空気入りタイヤの補強材として使用し加硫成型して
    なる空気入りタイヤの製造方法。
  4. 【請求項4】 ゴム補強用繊維材料の被覆ゴム組成物が
    レゾルシン及びホルマリン供給化合物を含有するゴム組
    成物を使用してなる請求項3記載の空気入りタイヤの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 加硫温度がイソシアネート解離生成温度
    より10℃〜30℃高い温度で加硫される請求項3又は
    4記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載のゴム補強用繊維材
    料を空気入りタイヤの補強材として使用してなる空気入
    りタイヤ。
JP5078337A 1993-04-05 1993-04-05 ゴム補強用繊維材料、それを補強材として使用してなる空気入りタイヤ及びその製造方法 Pending JPH06294072A (ja)

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