JPH0621061B2 - 尿素を安定に含む透明ゲル製剤 - Google Patents
尿素を安定に含む透明ゲル製剤Info
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- JPH0621061B2 JPH0621061B2 JP61314664A JP31466486A JPH0621061B2 JP H0621061 B2 JPH0621061 B2 JP H0621061B2 JP 61314664 A JP61314664 A JP 61314664A JP 31466486 A JP31466486 A JP 31466486A JP H0621061 B2 JPH0621061 B2 JP H0621061B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は尿素を安定に含有する透明ゲル製剤に関する
ものである。さらに詳しくは、この発明は、保湿作用、
蛋白融解変性作用、抗菌作用等の薬理作用を有し、アト
ピー性湿疹、角化症、魚鱗癬等の治療薬としてその外用
製剤が皮膚科領域で汎用されている尿素を有効成分とし
て含有し、この尿素の安定性をよくした透明ゲル製剤に
関するものである。
ものである。さらに詳しくは、この発明は、保湿作用、
蛋白融解変性作用、抗菌作用等の薬理作用を有し、アト
ピー性湿疹、角化症、魚鱗癬等の治療薬としてその外用
製剤が皮膚科領域で汎用されている尿素を有効成分とし
て含有し、この尿素の安定性をよくした透明ゲル製剤に
関するものである。
(従来の技術とその課題) 前記の通り、尿素は保湿作用、抗菌作用等の薬理作用を
有し、これを配合して外用製剤とすることが知られてい
るものであるが、尿素は水溶性の化合物であって、水溶
液中で徐々に分解し、炭酸ガスとアンモニアを生成す
る。同様に尿素をクリームやゲル基剤に配合した場合に
も炭素は徐々に分解するため、クリーム或いはゲルが変
質する。特に、チューブに充填した場合、保存条件によ
ってはチューブが膨張して内容物が飛びだしたり、ひど
い場合にはチューブが破裂して商品価値がなくなる場合
があった。
有し、これを配合して外用製剤とすることが知られてい
るものであるが、尿素は水溶性の化合物であって、水溶
液中で徐々に分解し、炭酸ガスとアンモニアを生成す
る。同様に尿素をクリームやゲル基剤に配合した場合に
も炭素は徐々に分解するため、クリーム或いはゲルが変
質する。特に、チューブに充填した場合、保存条件によ
ってはチューブが膨張して内容物が飛びだしたり、ひど
い場合にはチューブが破裂して商品価値がなくなる場合
があった。
特に、ゲル基剤の場合は通常水の配合量が多いため、尿
素の分解を抑えるのは困難であった。
素の分解を抑えるのは困難であった。
このような尿素を安定に含有させることを目的としたゲ
ル製剤としては、カルボキシビニルポリマーとともに、
尿素の安定化剤としてアンモニウム化合物を配合し、p
Hを5.5 〜7.5 とした例が知られている(特開昭59−
20217号公報)が、この場合でも尿素の安定化は充
分でなく、尿素の分解生成物であるアンモニアによるp
Hの上昇は抑えられていないのが実情である。
ル製剤としては、カルボキシビニルポリマーとともに、
尿素の安定化剤としてアンモニウム化合物を配合し、p
Hを5.5 〜7.5 とした例が知られている(特開昭59−
20217号公報)が、この場合でも尿素の安定化は充
分でなく、尿素の分解生成物であるアンモニアによるp
Hの上昇は抑えられていないのが実情である。
そこで、この発明は、以上の通りの従来技術の欠点を解
消し、尿素の安定性をより向上させることができる、尿
素を配合した新しい透明ゲル製剤を提供することを目的
としている。
消し、尿素の安定性をより向上させることができる、尿
素を配合した新しい透明ゲル製剤を提供することを目的
としている。
(課題を解決するための手段) この発明は、上記課題を解決するものとして、有効成分
としての尿素0.5 〜30重量%と、基剤としての多価ア
ルコール25〜80重量%、カルボキシビニルポリマー
0.1 〜5重量%、無機または有機の塩基性物質0.02〜3
重量%および水20〜70重量%とからなる透明ゲル製
剤を提供する。即ちこの発明は、ゲル化剤としてカルボ
キシビニルポリマーを用い、水の配合量をできるだけ少
なくし、代わりに多量の多価アルコールを配合すること
によってゲル基剤中の尿素の安定性を向上させたもので
ある。
としての尿素0.5 〜30重量%と、基剤としての多価ア
ルコール25〜80重量%、カルボキシビニルポリマー
0.1 〜5重量%、無機または有機の塩基性物質0.02〜3
重量%および水20〜70重量%とからなる透明ゲル製
剤を提供する。即ちこの発明は、ゲル化剤としてカルボ
キシビニルポリマーを用い、水の配合量をできるだけ少
なくし、代わりに多量の多価アルコールを配合すること
によってゲル基剤中の尿素の安定性を向上させたもので
ある。
この発明のゲル基剤における尿素の安定化の作用機序は
明確ではないが、 (1)カルボキシビニルポリマーと塩基からなる塩が緩
衝剤となり、pHの上昇を抑える。
明確ではないが、 (1)カルボキシビニルポリマーと塩基からなる塩が緩
衝剤となり、pHの上昇を抑える。
(2)水の代わりに多量配合している多価アルコールが
尿素の加水分解に対し抑制的に働く。
尿素の加水分解に対し抑制的に働く。
等の理由によるものと思われる。
この発明のゲル製剤の有効成分である尿素は、0.5 〜30
重量%で配合する。 0.5重量%未満では尿素の保湿作用
が発揮されないし、また30重量%以上では尿素の結合
が析出する等の問題が生じ製剤上好ましくない。また、
この発明のゲル製剤においては、その有効成分は上記の
配合割合からなる尿素であるが、この尿素に加えてプロ
ピオン酸クロベタゾール、吉章酸ベタメサゾン、フルオ
シノニド等のステロイド系の抗炎症剤、インドメタシ
ン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、スルプロフ
ェン、ロキソプロフェンナトリウム、イブプロフェン、
フェルビナク等の非ステロイド系の抗炎症剤、或いはト
ルナフテート、クロトリマゾール等の抗菌剤等を適宜な
割合で一緒に配合すると皮膚疾患治療剤として更に有用
な製剤となる。
重量%で配合する。 0.5重量%未満では尿素の保湿作用
が発揮されないし、また30重量%以上では尿素の結合
が析出する等の問題が生じ製剤上好ましくない。また、
この発明のゲル製剤においては、その有効成分は上記の
配合割合からなる尿素であるが、この尿素に加えてプロ
ピオン酸クロベタゾール、吉章酸ベタメサゾン、フルオ
シノニド等のステロイド系の抗炎症剤、インドメタシ
ン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、スルプロフ
ェン、ロキソプロフェンナトリウム、イブプロフェン、
フェルビナク等の非ステロイド系の抗炎症剤、或いはト
ルナフテート、クロトリマゾール等の抗菌剤等を適宜な
割合で一緒に配合すると皮膚疾患治療剤として更に有用
な製剤となる。
基剤成分についてさらに詳しく説明すると、まず、多価
アルコールは、保湿剤として配合するものであるが、こ
のような多価アルコールとしては、たとえば、プロピレ
ングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、
1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリグリセリン、ソルビトール水
溶液等が例示される。なかでも、皮膚刺激性の点からグ
リセリンが最適である。これらの多価アルコールの配合
量は上記の通り、25〜80重量%とするが、好ましく
は35〜55重量%の割合で配合される。また、ゲル化
剤として配合されるカルボキシビニルポリマーは、水溶
性の高分子であり、たとえばグッドリッチケミカルズ社
からカーボポール934,940,941、或いは和光
純薬工業社からハイビス和光103,104,105等
が商品化されており、処方に応じて選択される。このカ
ルボキシビニルポリマーの配合量は、ゲル製剤の物理的
熱安定性、透明性、稠度及び使用感等の条件を充分に考
慮した配合量、つまり 0.1〜5重量%、好ましくは 0.3
〜1.5 重量%配合される。
アルコールは、保湿剤として配合するものであるが、こ
のような多価アルコールとしては、たとえば、プロピレ
ングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、
1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリグリセリン、ソルビトール水
溶液等が例示される。なかでも、皮膚刺激性の点からグ
リセリンが最適である。これらの多価アルコールの配合
量は上記の通り、25〜80重量%とするが、好ましく
は35〜55重量%の割合で配合される。また、ゲル化
剤として配合されるカルボキシビニルポリマーは、水溶
性の高分子であり、たとえばグッドリッチケミカルズ社
からカーボポール934,940,941、或いは和光
純薬工業社からハイビス和光103,104,105等
が商品化されており、処方に応じて選択される。このカ
ルボキシビニルポリマーの配合量は、ゲル製剤の物理的
熱安定性、透明性、稠度及び使用感等の条件を充分に考
慮した配合量、つまり 0.1〜5重量%、好ましくは 0.3
〜1.5 重量%配合される。
無機または有機の塩基性物質は、pH調節のために配合
されるものであって、具体的には、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、アンモニア水等の無機塩基、トリエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノー
ルアミン、トリイソプロパノールアミン、アルギニン等
の有機塩基が例示される。なかでも、有機塩基が特に好
ましい。
されるものであって、具体的には、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、アンモニア水等の無機塩基、トリエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノー
ルアミン、トリイソプロパノールアミン、アルギニン等
の有機塩基が例示される。なかでも、有機塩基が特に好
ましい。
これらの無機または有機の塩基性物質の配合量は、ゲル
製剤のpHが3〜9、好ましくは6〜8となるように0.
02〜3%の範囲で添加される。さらにまた、水の配合量
は他の基剤に合わせて適宜増減されるが、20〜70重
量%、好ましくは35〜55重量%配合する。
製剤のpHが3〜9、好ましくは6〜8となるように0.
02〜3%の範囲で添加される。さらにまた、水の配合量
は他の基剤に合わせて適宜増減されるが、20〜70重
量%、好ましくは35〜55重量%配合する。
また、上記の通りのこの発明の透明ゲル製剤には、その
必須成分に加えて防腐剤、油状成分、抗酸化剤等の補助
成分を適宜に配合することができる。防腐剤としてはメ
チルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブ
チルパラベン、チモール、クロルクレゾール、オルトフ
ェニルフェノール、イソプロピルメチルフェノール、ピ
オニン等が通常用いられる濃度範囲で配合される。油状
成分は使用感を向上する目的で配合されるが、それらの
例としては、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸
ブチル、ミリスチン酸イソプロピルフタル酸ジエチル、
乳酸ミリスチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチ
ン酸セチル、乳酸セチル等のエステル類、2−ヘキシル
デカノール、オレイルアルコール、2−オクチルドデカ
ノール等の高級アルコール、スクワラン、流動パラフィ
ン等の炭化水素、ユーカリ油、ハッカ油、オリーブ油、
アボカド油、ホホバ油等の油脂、その他ベンジルアルコ
ール、フェニルエチルアルコール、クロタミトン等がゲ
ル製剤の透明性がなくならない濃度範囲で添加される。
必須成分に加えて防腐剤、油状成分、抗酸化剤等の補助
成分を適宜に配合することができる。防腐剤としてはメ
チルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブ
チルパラベン、チモール、クロルクレゾール、オルトフ
ェニルフェノール、イソプロピルメチルフェノール、ピ
オニン等が通常用いられる濃度範囲で配合される。油状
成分は使用感を向上する目的で配合されるが、それらの
例としては、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸
ブチル、ミリスチン酸イソプロピルフタル酸ジエチル、
乳酸ミリスチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチ
ン酸セチル、乳酸セチル等のエステル類、2−ヘキシル
デカノール、オレイルアルコール、2−オクチルドデカ
ノール等の高級アルコール、スクワラン、流動パラフィ
ン等の炭化水素、ユーカリ油、ハッカ油、オリーブ油、
アボカド油、ホホバ油等の油脂、その他ベンジルアルコ
ール、フェニルエチルアルコール、クロタミトン等がゲ
ル製剤の透明性がなくならない濃度範囲で添加される。
また抗酸化剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、
エリソルビン酸、d1−α−トコフェロール等が挙げら
れる。
エリソルビン酸、d1−α−トコフェロール等が挙げら
れる。
以上の通りの配合からなるこの発明の尿素を配合したゲ
ル製剤を製造するには、まず、カルボキシビニルポリマ
ーを水に溶解し、これに多価アルコールを加え撹拌した
後、無機または有機の塩基性物質の水溶液を徐々に加え
均一になるまで撹拌する。次に尿素を溶解した水溶液を
加え、さらに均一になるまで撹拌する。なお、上記方法
において製造工程の順序は特に限定されるものではな
く、順序を一部いれかえても同様に製造することは可能
である。
ル製剤を製造するには、まず、カルボキシビニルポリマ
ーを水に溶解し、これに多価アルコールを加え撹拌した
後、無機または有機の塩基性物質の水溶液を徐々に加え
均一になるまで撹拌する。次に尿素を溶解した水溶液を
加え、さらに均一になるまで撹拌する。なお、上記方法
において製造工程の順序は特に限定されるものではな
く、順序を一部いれかえても同様に製造することは可能
である。
以下に実施例及び試験例を示し、この発明の透明ゲル製
剤についてさらに詳しく説明する。
剤についてさらに詳しく説明する。
実施例1 カルボキシビニルポリマー 0.7gを水31gに加え撹拌
して溶解した。これにグリセリン42.6g及びメチルパラ
ベン 0.2gを加え撹拌した。次に、これに水5gにジイ
ソプロパノールアミン 0.5gを溶解した溶液を加え撹拌
した。次に、これに尿素10gを水10gに溶解した溶
液を加え均一になるまで撹拌して尿素配合の透明ゲル製
剤を得た。
して溶解した。これにグリセリン42.6g及びメチルパラ
ベン 0.2gを加え撹拌した。次に、これに水5gにジイ
ソプロパノールアミン 0.5gを溶解した溶液を加え撹拌
した。次に、これに尿素10gを水10gに溶解した溶
液を加え均一になるまで撹拌して尿素配合の透明ゲル製
剤を得た。
実施例2 カルボキシビニルポリマー 0.6gを水28gに加え撹拌
して溶解した。これにグリセリン45g及びメチルパラ
ベン 0.2gを加え撹拌した。次にこれに水10gにアル
ギニン1g、及びトリエタノールアミン 0.2gを溶解し
た溶液を加え撹拌した。次にこれに尿素10gを水7g
に溶解した溶液を加え均一になるまで撹拌して尿素配合
の透明ゲル製剤を得た。
して溶解した。これにグリセリン45g及びメチルパラ
ベン 0.2gを加え撹拌した。次にこれに水10gにアル
ギニン1g、及びトリエタノールアミン 0.2gを溶解し
た溶液を加え撹拌した。次にこれに尿素10gを水7g
に溶解した溶液を加え均一になるまで撹拌して尿素配合
の透明ゲル製剤を得た。
実施例3 カルボキシビニルポリマー 0.8gを水16.6gに加え撹拌
して溶解した。これにグリセリン58g、プロピレング
リコール2g、メチルパラベン 0.2g及びピオニン 0.0
02gを加え撹拌した。次にこれに水5gにトリエタノー
ルアミン 0.5gを溶解した溶液を加え撹拌した。次にこ
れに尿素10gを水5gに溶解した溶液を加え均一にな
るまで撹拌して尿素配合の透明ゲル製剤を得た。
して溶解した。これにグリセリン58g、プロピレング
リコール2g、メチルパラベン 0.2g及びピオニン 0.0
02gを加え撹拌した。次にこれに水5gにトリエタノー
ルアミン 0.5gを溶解した溶液を加え撹拌した。次にこ
れに尿素10gを水5gに溶解した溶液を加え均一にな
るまで撹拌して尿素配合の透明ゲル製剤を得た。
実施例4 カルボキシビニルポリマー1gを水20gに加え撹拌し
て溶解した。これにグリセリン47g、メチルパラベン
0.15g、プロピルパラベン0.03g及びセバシン酸ジイソ
プロピル1gを加え撹拌した。次に、これに1%水酸化
ナトリウムを溶液5gを加え撹拌した。次に、これに尿
素10gを水5.82gに溶解した溶液を加え均一になるま
で撹拌して尿素配合の透明ゲル製剤を得た。
て溶解した。これにグリセリン47g、メチルパラベン
0.15g、プロピルパラベン0.03g及びセバシン酸ジイソ
プロピル1gを加え撹拌した。次に、これに1%水酸化
ナトリウムを溶液5gを加え撹拌した。次に、これに尿
素10gを水5.82gに溶解した溶液を加え均一になるま
で撹拌して尿素配合の透明ゲル製剤を得た。
実施例5 カルボキシビニルポリマー 0.7gを水 27.13gに加え撹
拌して溶解した。これにグリセリン61g、メチルパラ
ベン0.13g、プロピルパラベン0.05gを加え撹拌した。
次に、これにジイソプロパノールアミン 0.7gを水10
gに溶解した溶液を加え均一になるまで撹拌して透明ゲ
ル製剤を得た。
拌して溶解した。これにグリセリン61g、メチルパラ
ベン0.13g、プロピルパラベン0.05gを加え撹拌した。
次に、これにジイソプロパノールアミン 0.7gを水10
gに溶解した溶液を加え均一になるまで撹拌して透明ゲ
ル製剤を得た。
上記透明ゲル基剤に尿素10gを水20gに溶解した溶
液を加え均一になるまで撹拌して尿素配合の透明ゲル製
剤を得た。
液を加え均一になるまで撹拌して尿素配合の透明ゲル製
剤を得た。
実施例6 カルボキシビニルポリマー0.85gを水26.5gに加え撹拌
して溶解した。これにグリセリン50g、プロピレング
リコール2g、及びメチルパラベン0.15gを加え撹拌し
た。次に、これに水5gにトリエタノールアミン 0.6g
を溶解した溶液を加え撹拌した。次に、これに尿素5g
を水10gに溶解した溶液を加え、均一になるまで撹拌
して尿素配合の透明ゲル製剤を得た。
して溶解した。これにグリセリン50g、プロピレング
リコール2g、及びメチルパラベン0.15gを加え撹拌し
た。次に、これに水5gにトリエタノールアミン 0.6g
を溶解した溶液を加え撹拌した。次に、これに尿素5g
を水10gに溶解した溶液を加え、均一になるまで撹拌
して尿素配合の透明ゲル製剤を得た。
実施例7 カルボキシビニルポリマー1gを水20.4gに加え撹拌し
て溶解した。これに1,3−ブチレングリコール45g
及びメチルパラベン 0.1gを加え撹拌した。次に、これ
に水5gにトリイソプロパノールアミン 0.5gを溶解し
た溶液を加え撹拌した。次に、これに尿素15gを水1
3gに溶解した溶液を加え均一になるまで撹拌して尿素
配合の透明ゲル製剤を得た。
て溶解した。これに1,3−ブチレングリコール45g
及びメチルパラベン 0.1gを加え撹拌した。次に、これ
に水5gにトリイソプロパノールアミン 0.5gを溶解し
た溶液を加え撹拌した。次に、これに尿素15gを水1
3gに溶解した溶液を加え均一になるまで撹拌して尿素
配合の透明ゲル製剤を得た。
実施例8 カルボキシビニルポリマー 1.5gを水27.13gに加え撹
拌して溶解した。これにグリセリン61g、メチルパラ
ベン0.13g、プロピルパラベン0.05gを加え撹拌した。
次に、これにトリエタノールアミン 0.7gを水10gに
溶解した溶液を加え均一になるまで撹拌して透明ゲル基
剤を得た。この透明ゲル基剤60gに尿素20gを水2
0gに溶解した溶液を加え均一になるまで撹拌して尿素
配合の透明ゲル製剤を得た。
拌して溶解した。これにグリセリン61g、メチルパラ
ベン0.13g、プロピルパラベン0.05gを加え撹拌した。
次に、これにトリエタノールアミン 0.7gを水10gに
溶解した溶液を加え均一になるまで撹拌して透明ゲル基
剤を得た。この透明ゲル基剤60gに尿素20gを水2
0gに溶解した溶液を加え均一になるまで撹拌して尿素
配合の透明ゲル製剤を得た。
参考例1 白色ワセリン25g、ステアリンアルコール20g、ポ
リオキシエチレン硬化ヒマシ油60.4g及びモノステアリ
ン酸グリセリン1gをとり、水浴上で加熱して溶かし、
かき混ぜ、約75℃に保った。これにあらかじめメチル
パラベン 0.1g、及びプロピルパラベン 0.1gをプロピ
レングリコール12gに加え加温して溶かし水27.8gに
加えて75℃に加温した液を加え撹拌した。これに撹拌
しながら45℃まで冷却し、これに尿素10gを水10
gに溶解した溶液を加え、更に撹拌を続けクリーム状に
なるまで冷却し、尿素配合クリーム製剤を得た。
リオキシエチレン硬化ヒマシ油60.4g及びモノステアリ
ン酸グリセリン1gをとり、水浴上で加熱して溶かし、
かき混ぜ、約75℃に保った。これにあらかじめメチル
パラベン 0.1g、及びプロピルパラベン 0.1gをプロピ
レングリコール12gに加え加温して溶かし水27.8gに
加えて75℃に加温した液を加え撹拌した。これに撹拌
しながら45℃まで冷却し、これに尿素10gを水10
gに溶解した溶液を加え、更に撹拌を続けクリーム状に
なるまで冷却し、尿素配合クリーム製剤を得た。
参考例2 実施例1において、グリセリンを除いた他は同様の配合
成分組成からなる透明ゲル製剤を製造した。
成分組成からなる透明ゲル製剤を製造した。
参考例3 実施例7において、1,3−ブチレングリコールを除い
た他は同様の配合成分組成からなる透明ゲル製剤を製造
した。
た他は同様の配合成分組成からなる透明ゲル製剤を製造
した。
試験例1 (尿素の熱安定性試験) 実施例1のゲル製剤、参考例1のクリーム製剤及び市販
の尿素を10%含有するクリーム製剤について尿素の熱
安定性について検討した。
の尿素を10%含有するクリーム製剤について尿素の熱
安定性について検討した。
(試験方法) 10gチューブに充填した各製剤を40℃に保存し、経
時的に各製剤のpH値を測定すると共に外観変化を観察
した。
時的に各製剤のpH値を測定すると共に外観変化を観察
した。
表1の結果からわかるように、この発明の尿素含有のゲ
ル製剤は参考例1のクリーム製剤及び市販のクリーム製
剤に比べ尿素の安定性がよいため、pH値の変化が非常
に少なく、また、チューブの膨張もみられなかった。
ル製剤は参考例1のクリーム製剤及び市販のクリーム製
剤に比べ尿素の安定性がよいため、pH値の変化が非常
に少なく、また、チューブの膨張もみられなかった。
試験例2 実施例1のゲル製剤と、実施例1からグリセリンを除い
たゲル製剤である参考例2のゲル製剤、並びに実施例7
のゲル製剤と、実施例7のゲル製剤から1,3−ブチレ
ングリコールを除いた参考例3のゲル製剤について尿素
の安定性試験を行った。
たゲル製剤である参考例2のゲル製剤、並びに実施例7
のゲル製剤と、実施例7のゲル製剤から1,3−ブチレ
ングリコールを除いた参考例3のゲル製剤について尿素
の安定性試験を行った。
(試験方法) 10gチューブに充填した各製剤を50℃に保存し、経
時的に各製剤中の尿素の量を液体クロマトグラフ法にて
測定し、初期値に対する残存率を求めた。結果を表2に
示した。
時的に各製剤中の尿素の量を液体クロマトグラフ法にて
測定し、初期値に対する残存率を求めた。結果を表2に
示した。
(尿素の定量方法) ゲル製剤 1.0gを精密に量り、アセトニトリル・水混液
(6:4)35mlにて30分間振とう抽出した。この液
をメスフラスコに移し、アセトニトリル・水混液(6:
4)にて50mlとし、この液10mlを正確に量りアセト
ニトリル・水混液(6:4)にて50mlとし、以下の条
件で液体クロマトグラフ法により試験を行った。
(6:4)35mlにて30分間振とう抽出した。この液
をメスフラスコに移し、アセトニトリル・水混液(6:
4)にて50mlとし、この液10mlを正確に量りアセト
ニトリル・水混液(6:4)にて50mlとし、以下の条
件で液体クロマトグラフ法により試験を行った。
操作条件;検出器:紫外吸光光度計(測定波長:203
nm) カラム:内径約6mm、長さ約15cmのステンレス製カラ
ムに充填剤としてアミノプロピル基を結合した直径5μ
mシリカゲルを充填する。
nm) カラム:内径約6mm、長さ約15cmのステンレス製カラ
ムに充填剤としてアミノプロピル基を結合した直径5μ
mシリカゲルを充填する。
温 度:40℃付近の一定温度 移動相:アセトニトリル・水混液(8:2) 流 量:尿素の保持時間が約5分となるように調整す
る。
る。
表2の結果からわかるように、実施例1及び7で示され
るこの発明のゲル製剤は、多価アルコールを含有してい
ない参考例2及び3のゲル製剤に比べ、50℃保存での
安定性に優れていた。製品化する場合には、室温3年で
残存率が90%以上であることが要求されるが、この発
明のゲル製剤は、50℃、1箇月の促進経時試験で94
〜95%の残存率を示し、室温3年間保存で問題はない
と考えられる。一方、参考例2及び3のゲル製剤は、5
0℃、1箇月で残存率は既に90%を割っており、室温
3年の安定性は保持できない。
るこの発明のゲル製剤は、多価アルコールを含有してい
ない参考例2及び3のゲル製剤に比べ、50℃保存での
安定性に優れていた。製品化する場合には、室温3年で
残存率が90%以上であることが要求されるが、この発
明のゲル製剤は、50℃、1箇月の促進経時試験で94
〜95%の残存率を示し、室温3年間保存で問題はない
と考えられる。一方、参考例2及び3のゲル製剤は、5
0℃、1箇月で残存率は既に90%を割っており、室温
3年の安定性は保持できない。
試験例3 (皮膚刺激性試験) 実施例1のゲル製剤及び参考例1のクリーム製剤につい
て健康成人男子でのパッチテストを行った。
て健康成人男子でのパッチテストを行った。
(試験方法) 健康成人男子の背部にFin chamber 、scanportape を用
いて48時間クローズドバッチを行った。
いて48時間クローズドバッチを行った。
結果を表3に示した。
(発明の効果) この発明の尿素を含有するゲル製剤は、以上詳しく説明
した通り、尿素を安定に含有しているため、長期間保存
しても、pH値の変化が非常に少なく、チューブ膨張等
の外観変化が全くみられない。また、カルボキシビニル
ポリマーをゲル化剤として配合しているため、熱安定性
がよく、経時的に粘度や稠度の変化が非常に少ない。皮
膚刺激性の強い基剤を配合してもいないので、皮膚に対
する刺激が非常に弱く、安全性が高いという利点も有し
ている。
した通り、尿素を安定に含有しているため、長期間保存
しても、pH値の変化が非常に少なく、チューブ膨張等
の外観変化が全くみられない。また、カルボキシビニル
ポリマーをゲル化剤として配合しているため、熱安定性
がよく、経時的に粘度や稠度の変化が非常に少ない。皮
膚刺激性の強い基剤を配合してもいないので、皮膚に対
する刺激が非常に弱く、安全性が高いという利点も有し
ている。
そして、この発明のゲル製剤は、優れた保湿性を有する
ため、角化症、魚鱗癬、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮
症等の治療剤として用いることができる。その上、透明
性に優れ、安定性がよく、使用感がよいため化粧品、医
薬部外品、或いは医薬品の基材としても応用することが
できる。特に、抗炎症剤や抗菌剤を配合すると尿素が吸
収促進剤或いは作用促進剤として働くためさらに有用で
ある。
ため、角化症、魚鱗癬、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮
症等の治療剤として用いることができる。その上、透明
性に優れ、安定性がよく、使用感がよいため化粧品、医
薬部外品、或いは医薬品の基材としても応用することが
できる。特に、抗炎症剤や抗菌剤を配合すると尿素が吸
収促進剤或いは作用促進剤として働くためさらに有用で
ある。
以上のことから、本発明のゲル製剤は化粧品、医薬部外
品、医薬品として、或いはそれらの基剤として産業上有
用な効果を有するものである。
品、医薬品として、或いはそれらの基剤として産業上有
用な効果を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−20217(JP,A) 特開 昭58−150509(JP,A) 特開 昭59−62518(JP,A) 特公 昭56−30327(JP,B2) 医薬品添加物研究会編 実用医薬品添加 物 P.5 (株)化学工業社発行(昭和 49年) 新製剤開発システム総合技術−基剤・添 加物篇− P.50 R&Dプランニング発 行(昭和60年)
Claims (1)
- 【請求項1】有効成分としての尿素0.5〜30重量%
と、基剤としての多価アルコール25〜80重量%、カ
ルボキシビニルポリマー0.1〜5重量%、無機または
有機の塩基性物質0.02〜3重量%及び水20〜70
重量%とからなる透明ゲル製剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61314664A JPH0621061B2 (ja) | 1986-12-27 | 1986-12-27 | 尿素を安定に含む透明ゲル製剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61314664A JPH0621061B2 (ja) | 1986-12-27 | 1986-12-27 | 尿素を安定に含む透明ゲル製剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63166825A JPS63166825A (ja) | 1988-07-11 |
JPH0621061B2 true JPH0621061B2 (ja) | 1994-03-23 |
Family
ID=18056054
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61314664A Expired - Lifetime JPH0621061B2 (ja) | 1986-12-27 | 1986-12-27 | 尿素を安定に含む透明ゲル製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0621061B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1293204A4 (en) * | 2000-04-26 | 2004-01-21 | Kowa Co | UREA-CONTAINING GEL COMPOSITION |
JP4926354B2 (ja) * | 2001-09-28 | 2012-05-09 | 株式会社伊勢半 | 皮膚外用剤 |
EP1683511A1 (fr) * | 2005-01-13 | 2006-07-26 | Laboratoires S.V.R. | Produit squamo-régulateur à base d'urée et son application en cosmétologie |
JP2009190986A (ja) * | 2008-02-12 | 2009-08-27 | Kao Corp | 透明ジェル化粧料 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5920217A (ja) * | 1982-07-27 | 1984-02-01 | Kawaken Fine Chem Co Ltd | 尿素を安定に含む水性ゼリ−状組成物 |
-
1986
- 1986-12-27 JP JP61314664A patent/JPH0621061B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
医薬品添加物研究会編実用医薬品添加物P.5(株)化学工業社発行(昭和49年) |
新製剤開発システム総合技術−基剤・添加物篇−P.50R&Dプランニング発行(昭和60年) |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63166825A (ja) | 1988-07-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |