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JPH0772133B2 - 安定なケトプロフエン含有クリ−ム製剤 - Google Patents

安定なケトプロフエン含有クリ−ム製剤

Info

Publication number
JPH0772133B2
JPH0772133B2 JP61140896A JP14089686A JPH0772133B2 JP H0772133 B2 JPH0772133 B2 JP H0772133B2 JP 61140896 A JP61140896 A JP 61140896A JP 14089686 A JP14089686 A JP 14089686A JP H0772133 B2 JPH0772133 B2 JP H0772133B2
Authority
JP
Japan
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ketoprofen
added
cream preparation
water
cream
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP61140896A
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JPS62298526A (ja
Inventor
晃 中川
悟 宮田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Original Assignee
Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc filed Critical Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Priority to JP61140896A priority Critical patent/JPH0772133B2/ja
Publication of JPS62298526A publication Critical patent/JPS62298526A/ja
Publication of JPH0772133B2 publication Critical patent/JPH0772133B2/ja
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  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本願発明は、有効成分としてケトプロフェン:2−(3−
ベンゾイルフェニル)プロピオン酸を安定に含有してな
るクリーム製剤に関するものである。
更に詳細には、優れた鎮痛作用及び抗炎症作用を有する
非ステロイド系の鎮痛消炎薬であるケトプロフェンを有
効成分として含有するクリーム製剤において、当該有効
成分の安定性及び経皮吸収性、並びに製剤の物理的安定
性及び安全性が非常に優れたクリーム製剤に関するもの
である。
〔従来の技術〕
ケトプロフェンを有効成分として含有するクリーム製剤
の先行技術としては、日本国公開特許、特開昭58−1033
11、同58−83622、同59−190912、同60−209515、等に
開示がある。
しかし、前記公知技術には、いずれも本願発明の製剤に
は全く配合されていない高級アルコール、多価アルコー
ル、低級アルコール等が必須構成々分として配合されて
いる。
ケトプロフェンはカルボキシル基を有する弱酸性の化合
物であり、前記の高級アルコール、多価アルコール、低
級アルコール等の水酸基を有する化合物とは容易に反応
し、エステル体を生成する。特に、この反応はクリーム
製剤中では促進され易く、前記の公知技術のクリーム製
剤において、有効成分であるケトプロフェンはエステル
体への変化を余儀なくされ、活性を有する有効成分の残
存量は、全く少量である。
尚、このエステル体への変化を防止するため、従来も、
種々検討されていたが、その1つとしてpH値を高くする
という方法がとられている。しかし、当該方法も、有効
成分の経皮吸収性がpH値の上昇につれ、低下するところ
から、外皮用製剤としては全く採用できる方策ではな
い。
又、クリーム製剤において経皮吸収性を高めるために
は、当然、主薬溶解型の製剤を創製することがのぞまし
いが、有効成分のケトプロフェンは脂溶性の高い薬物で
あるため、多量の溶解剤もしくは溶解性の強い溶剤、即
ち前記の高級アルコール、多価アルコール、低級アルコ
ールの配合が必要となる。しかし、これらを配合すると
前記した如く、有効成分の安定化がはかられないことは
勿論、更に製剤自体に液分離が生じやすく、物理的に安
定なクリーム製剤を得ることは困難と思われる。
以上、詳述した如く、従来公知のクリーム製剤は、ケト
プロフェンのエステル体への変化、低い経皮吸収性、液
分離等の欠点を具備しており、これらを解決したクリー
ム製剤の開発が強く望まれていたものである。
尚、本願発明とは差別関連はないが、ケトプロフェン含
有のゲル製剤について、その従来技術を補足説明する。
ケトプロフェンを含有するゲル製剤の公知技術として
は、日本国公開特許、特開昭56−161323、他に開示され
ており、又、慢性関節リウマチ、外傷性及び非外傷性の
炎症性疾患の治療薬として現実に開発が検討されてい
る。しかし、これらゲル製剤の場合、イソプロパノー
ル、エタノール等のアルコール類を多量に且つ必須とし
て配合するため、皮膚刺激等の副作用が惹起し、安全性
の面から問題視されているのが現状である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本願発明は、前項で述べた従来のクリーム製剤及びゲル
製剤が具備している欠点を克服したクリーム製剤を提供
せんとするものである。
即ち、従来のクリーム製剤において、必要不可欠の配合
成分といわれた高級アルコール、多価アルコール、低級
アルコールの配合なしにクリーム製剤を創製し、有効成
分であるケトプロフェンのエステル体への変化を防止す
ることが、まず第一に解決する問題点である。
又、経皮吸収性とpH値、及びケトプロフェンのエステル
体への変化とpH値、はいずれも相関々係にあるが、エス
テル体の生成は少なく、それでいて経皮吸収性が高いpH
値を設定することが、次に解決する問題点である。
又、従来のクリーム製剤が具備していた物理的に不安定
な現象、例えば液分離等の問題を解決することも、本願
発明の目的である。
更に、ゲル製剤等が具備していた皮膚刺激等の副作用を
解決することが、最後の目的である。
〔問題点を解決するための手段〕
本願発明者は、前項の目的即ち、ケトプロフェンの安定
性がよく、そして製剤自体の物理的安定性にも優れ、さ
らには有効成分の経皮吸収性が高く、それでいて皮膚刺
激が少ないクリーム製剤を求めて鋭意研究を行った。
その結果、クリーム製剤の基剤として汎用され、なかば
クリーム製剤の必須不可欠成分として製剤学的に常識化
している高級アルコール、多価アルコール等のアルコー
ル類を配合せず、クリームの製剤化をはかることに着目
し、これに基づき検討を行ったところ、後に詳述する配
合組成及び特定された配合比のクリーム製剤が前項の目
的を全て満足することを見出し、本願発明を完成したも
のである。
即ち、本願発明は、有効成分としてケトプロフェン、基
剤成分として、親水性ポリマー、非イオン性界面活性
剤、脂肪酸エステル、pH調製剤及び水からなり、当該水
の含有量が70〜85重量%であり、かつ、低級アルコール
を含有しないケトプロフェン含有クリーム製剤に関する
ものである。
更に詳細には、 ケトプロフェン0.5〜6重量%、 親水性ポリマー0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜1.
5重量%、 非イオン性界面活性剤0.5〜10重量%、好ましくは
3〜6重量%、 脂肪酸エステル2〜30重量%、好ましくは10〜20重
量%、 pH調節剤0.05〜3重量%、好ましくは0.5〜1.5重量
%、 水70〜85重量%、好ましくは70〜80重量%、 以上〜の配合組成からなるクリーム製剤に関するも
のである。
尚、前記の配合比は、本願発明において特に重要な要素
であり、前述の特定された配合比の範囲で、後述する顕
著な効果を奏するものである。従って、前述の特定され
た配合比を逸脱すると、本願で目的としているクリーム
製剤は決して得られるものではない。
次に、前記配合成分について、その各々につき更に具体
的に説明する。
親水性ポリマーとしては、カルボキシビニルポリマー
(例えばグットリッチケミカル社製のカーボポール934,
940,941あるいは和光純薬社製のハイビス和光104,105
等),ヒドロキシエチルセルロース,ヒドロキシプロピ
ルセルロース等が挙げられるが、その中でもカルボキシ
ビニルポリマーが最適である。
非イオン性界面活性剤としては、エステル系の非イオン
性界面活性剤、例えばソルビタン脂肪酸エステル,グリ
セリン脂肪酸エステル,デカグリセリン脂肪酸エステ
ル,プロピレングリコール脂肪酸エステル,ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル,ポリオキシエチレ
ン硬化ヒマシ油等が、又、エーテル系の非イオン性界面
活性剤、例えばロイオキシエチレンアルキルエーテル,
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等が挙げ
られる。これらの非イオン性界面活性剤は適宜、適量1
種もしくは2種以上の組み合わせで配合される。
脂肪酸エステルとしては、炭素数C4〜C18のモノカルボ
ン酸のアルコールエステル(例えば、パルミチン酸イソ
プロピル,ミリスチン酸イソプロピル,ステアリン酸ブ
チル,ミリスチン酸ミリスチル,ミリスチン酸イソセチ
ル,ミリスチン酸オクチルドデシル等)、あるいは炭素
数C4〜C10のジカルボン酸であってC1〜C3のアルコール
のジエステル(例えばアジピン酸ジイソプロピル,セバ
シン酸ジイソプロピル等)、あるいはグリセリン又はプ
ロピレングリコールのモノ,ジ又はトリ脂肪酸エステル
(例えばモノカプリン酸グリセリン,ジカプリル酸プロ
ピレングリコール,トリカプリル酸グリセリン等)が挙
げられる。これらの脂肪酸エステルは、適宜、適量1種
もしくは2種以上の組み合わせで配合される。
pH調節剤としては、水酸化ナトリウム,水酸化カリウ
ム,アンモニア水等の無機塩基、トリエチルアミン,ア
ルギニン,トリエタノールアミン,トリイソプロパノー
ルアミン,ジエタノールアミン,ジイソプロパノールア
ミン等の有機塩基が挙げられる。
尚、上記のpH調節剤は、有効成分ケトプロフェンの基剤
からの放出性、有効成分の経皮吸収性、あるいは本願製
剤の皮膚刺激性等を考慮して、製剤のpH値が4〜7、好
ましくは4.5〜6.0に設定すべく配合することが必要であ
る。
又、本願クリーム製剤の製剤設計上、前記した必須配合
成分に加えて、必要に応じ、吸収促進剤、防腐剤、保存
剤、シリコーンオイル、又は香料等が適量且つ適宜配合
することができる。
尚、吸収促進剤としては、エイゾン,クロタミトン,l−
メントール,ハッカ油,オレイン酸,サロコール等が、
防腐剤としては、メチルパラベン,エチルパラベン,プ
ロピルパラベン,ブチルパラベン等のパラベン類、チモ
ール,クロルクレゾール,オルトフェニルフェノール,
イソプロピルメチルフェノール等のフェノール類あるい
は感光素等が挙げられ、保存剤としては、オキシベンゾ
ン,ベンゾレゾルシノール等の紫外線吸収剤、ジブチル
ヒドロキシトルエン,dl−α−トコフェロール等の抗酸
化剤あるいはエデト酸ナトリウム等の金属イオン封鎖剤
等が挙げられる。又、シリコーンオイルとしてはメチル
ポリシロキサン,メチルフェニルポリシロキサン,環状
ジメチルシロキサン等が挙げられる。
次に、本願発明のクリーム製剤の製造方法について説明
する。
本願のクリーム製剤を製造するには、まず ケトプロフェンに非イオン性界面活性剤、脂肪酸エ
ステルを加え、加熱溶解し、次いで、 親水性ポリマーを水に溶解し、これに前記の油相
成分を加え、適度な速度で撹拌しながら乳化し、次い
で、 pH調節剤の水溶液を徐々に加え、更に撹拌すること
により、本願のクリーム製剤を得ることができる。
以上、詳述した本願発明のクリーム製剤は従来技術にな
い新規配合組成であり、これは本願発明者が最初に見出
した新規知見である。
尚、かかる配合組成を示唆した公知資料もなく、又、当
該組成により後述する効果が奏されることを示唆する資
料も勿論ない。
以下に実施例を示し本願発明を更に具体的に説明する
が、本願発明はこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。
実施例1 ケトプロフェン3gに、ポリオキシエチレン(20)ソルビ
タンモノステアレート5g、アジピン酸ジイソプロピル3
g、ミリスチン酸イソプロピル10g、オキシベンゾン0.5
g、クロタミトン1g及びメチルパラベン0.1gを加え、70
℃に加熱して均一に溶解した。一方、カルボキシビニル
ポリマー1gを、水65.4gに溶解した。次に、先の油相を
撹拌しながらカルボキシビニルポリマー水溶液に加え乳
化した。次に、これにジイソプロパノールアミン1gを水
10gに溶解した溶液を加え、均一になるまで撹拌して本
願のクリーム製剤を得た。
実施例2 ケトプロフェン3gに、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒ
マシ油3g、セバシン酸ジイソプロピル5g、ミリスチン酸
イソプロピル10g、ハッカ油1.5g、メチルパラベン0.1g
及びプロピルパラベン0.1gを加え、70℃に加熱し均一に
溶解した。一方、カルボキシビニルポリマー1.2gを、水
65.6gに溶解した。次に、先の油相を撹拌しながらカル
ボキシビニルポリマー水溶液を加え乳化した。次に、ト
リエタノールアミン0.5gを水10gに溶解した溶液を加
え、均一になるまで撹拌して本願のクリーム製剤を得
た。
実施例3 ケトプロフェン1.5gに、ポリオキシエチレン(60)硬化
ヒマシ油3g、アジピン酸ジイソプロピル10g、ミリスチ
ン酸オクチルドデシル2g、l−メントール3g、及びイソ
プロピルメチルフェノール0.1gを加え、70℃に加熱して
均一に溶解した。一方、カルボキシビニルポリマー0.8g
を、水68.6gに溶解した。次に、先の油相を撹拌しなが
らカルボキシビニルポリマー水溶液に加え乳化した。次
に、トリエタノールアミン1gを水10gに溶解した溶液を
加え、均一になるまで撹拌して本願のクリーム製剤を得
た。
実施例4 ケトプロフェン5gに、ポリオキシエチレン(20)ソルビ
タンモノオレエート5g、ソルビタンモノステアレート0.
5g、アジピン酸ジイソプロピル5g、トリカプリル酸グリ
セリン10g、サロコール1g、メチルパラベン0.1g及びプ
ロピルパラベン0.1gを加え、70℃に加熱して均一に溶解
した。一方、カルボキシビニルポリマー1.5gを、水60.3
gに溶解した。次に、先の油相を撹拌しながらカルボキ
シビニルポリマー水溶液を加え乳化した。次に、ジイソ
プロパノールアミン1.5gを水10gに溶解した溶液を加
え、均一になるまで撹拌して本願のクリーム製剤を得
た。
実施例5 ケトプロフェン2gに、ポリオキシエチレン(10)モノラ
ウレート6g、アジピン酸ジイソプロピル5g、クロタミト
ン5g、オキシべンゾン0.2g及びメチルパラベン0.2gを加
え、70℃に加熱して溶解した。一方、カルボキシビニル
ポリマー1.0gを水69.8gに溶解した。次に、先の油相を
撹拌しながらカルボキシビニルポリマー水溶液に加え乳
化した。次に、トリエタノールアミン0.8gを水10gに溶
解した溶液を加え、均一になるまで撹拌して本願のクリ
ーム製剤を得た。
実施例6 ケトプロフェン1gに、ポリオキシエチレン(23)セチル
エーテル2g、セバシン酸ジエチル5g、ジカプリル酸プロ
ピレングリコール10g、及びチモール0.1gを加え、70℃
に加熱して均一に溶解した。一方、カルボキシビニルポ
リマー0.7gを水70.6gに溶解した。次に、先の油相を撹
拌しながらカルボキシビニルポリマー水溶液に加え撹拌
心た。次に、トリイソプロパノールアミン0.6gを水10g
に溶解した溶液を加え、均一になるまで撹拌して本願の
クリーム製剤を得た。
実施例7 ケトプロフェン1.5gに、ポリオキシエチレン(20)ソル
ビタンモノステアレート3g、セバシン酸ジイソプロピル
10g、ミリスチン酸イソプロピル4g、クロタミトン0.5
g、オキシベンゾン0.3g、メチルポリシロキサン0.2g及
びイソプロピルメチルフェノール0.05gを加え、70℃に
加熱し溶解した。一方、カルボキシビニルポリマー1.0g
を水68.85gに溶解した。次に、先の油相をカルボキシビ
ニルポリマー水溶液に加え撹拌した。次に、ジイソプロ
パノールアミン0.8gを水10gに溶解した溶液を加え、均
一になるまで撹拌して本願のクリーム製剤を得た。
実施例8 ケトプロフェン3gに、ポリオキシエチレン(20)ソルビ
タンモノステアレート3g、アジピン酸ジイソプロピル15
g、スクワラン5g及びメチルパラベン0.2gを加え、70℃
に加熱して溶解した。一方、カルボキシビニルポリマー
1gを水61.8gに溶解した。次に、先の油相をカルボキシ
ビニルポリマー水溶液に加え撹拌した。次に、トリエタ
ノールアミン1gを水10gに溶解した溶液を加え、均一に
なるまで撹拌して本願のクリーム製剤を得た。
次に参考例として高級アルコール、多価アルコール、低
級アルコールを配合した例及び親水性ポリマーを配合し
ない例を以下に示し、後記する試験例の比較製剤として
供するものである。
参考例1 ケトプロフェン3gに、ポリオキシエチレン(25)モノス
テアレート5g、2−オクチルドデカノール10g、ミリス
チン酸イソプロピル5g、プロピレングリコール5g、メチ
ルパラベン0.1g及びプロピルパラベン0.1gを加え、70℃
に加熱して均一に溶解した。一方、カルボキシビニルポ
リマー1gを水59.8gに溶解した。次に、先の油相を撹拌
しながらカルボキシビニルポリマー水溶液に加え撹拌し
た。次に、トリエタノールアミン1gを水10gに溶解した
溶液を加え、均一になるまで撹拌してクリーム製剤を得
た。
参考例2 ケトプロフェン3gに、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒ
マシ油5g、2−ヘキシルデカノール5g、乳酸ミリスチル
5g、1,3−ブチレングリコール10g及びメチルパラベン0.
2gを加え、70℃に加熱し均一に溶解した。一方、カルボ
キシビニルポリマー1gを水59.8gに溶解した。次に、先
の油相をカルボキシビニルポリマー水溶液に加え撹拌し
た。次に、ジイソプロパノールアミン1gを水10gに溶解
した溶液を加え、均一になるまで撹拌してクリーム製剤
を得た。
参考例3 ケトプロフェン3gに、ポリオキシエチレン(20)ソルビ
タンモノステアレート5g、ミリスチン酸イソプロピル10
g、エタノール7g、セバシン酸ジエチル15g及びクロタミ
トン5gを加え、70℃に加熱して均一に溶解した。一方、
カルボキシビニルポリマー1gを水41gに溶解した。次
に、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド3gを水10gに加え
た溶液を加え、均一になるまで撹拌してクリーム製剤を
得た。
参考例4 ケトプロフェン3gに、クロタミトン5gを加え70℃に加熱
して溶解した。これに、セトステアリルアルコール10
g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル2g、白色ワセ
リン10g、流動パラフィン5g及びメチルパラベン0.2gを
加え、加熱溶解して80℃に保った。一方、水64.8gを80
℃に保ち、先の油相をこれに加え、ホモミキサーで均一
に乳化した。乳化後、撹拌しながら30℃まで冷却してク
リーム製剤を得た。
参考例5 セトステアリルアルコール10g、ポリオキシエチレン(2
5)ラウリルエーテル2.5g、白色ワセリン10g、流動パラ
フィン5g、メチルパラベン0.2gを80℃に加熱し溶解し
た。一方、水69.3gを加熱し80℃に保った。先の油相を
水相に加え、更にケトプロフェン3gを加えホモミキサー
で均一に乳化した。乳化後、撹拌しながら30℃まで冷却
してクリーム製剤を得た。
試験例1(クリーム製剤中のケトプロフェンの安定性に
関する試験) 実施例1のクリーム製剤及び参考例1及び2のクリーム
製剤をチューブに充填し40℃に保存した時のケトプロフ
ェンの残存量を測定した。測定結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1のクリーム製剤は長
期間保存しても参考例の製剤に比べエステル体等への変
化もなく非常に安定であった。
試験例2(クリーム製剤の物理的安定性に関する試験) 実施例1のクリーム製剤及び参考例3及び4のクリーム
製剤を直径13mm、高さ45mmの透明ガラス瓶に約4g充填
し、40℃及び50℃に保存し外観変化を観察した。結果を
表2に示す。
表2の結果から、実施例1のクリーム製剤は参考例3及
び4のクリーム製剤に比べ物理的安定性が非常によいこ
とが明らかである。
試験例3(経皮吸収に関する試験) 実施例8のクリーム製剤及び参考例5の製剤について、
ラットを用いてケトプロフェンの経皮吸収量を測定し
た。
(実験方法) 前日背部剪毛した体重170〜180gのWister系の雄性ラッ
トに検体100μl(約95〜100mg)を、2.5×2.5cmの範囲
で塗布し、更に粘着テープで密封した。1時間後、3時
間後及び6時間後で各々採血し、血清中のケトプロフェ
ンの含量を高速液体クロマトグラフィーで測定した。結
果を表3に示す。
表3の結果から、実施例8のクリーム製剤は参考例5の
クリーム製剤に比べケトプロフェンの経皮吸収がよいこ
とが明白である。
試験例4(皮膚刺激に関する試験) 45名の健常男子に、実施例1の本願クリーム製剤をフィ
ンチャンバー〔大正製薬(株)製〕に入れ被験者の上腕
内側に48時間閉塞貼付した。剥離後30分後に、貼付部の
皮膚を肉眼的に観察した。その結果、45名に全く皮膚反
応はみられなかった。
〔発明の作用及び効果〕
叙述の試験例から明らかな如く、本願発明のクリーム製
剤は下記の顕著な作用及び効果を奏するものである。
(1) 有効成分であるケトプロフェンの経時的安定性
に優れているところから、本願製剤の長期保存による有
効成分の変化の防止ができ、当初の製剤の薬効が長期間
期待できる。
(2) 製剤の商品化において、苛酷な条件下での長期
安定性という条件は、必須のものであるが、本願製剤は
苛酷条件下でも長期にわたり物理的に安定した作用を有
し、商品として満足し得るものである。
(3) 本願のクリーム製剤は有効成分の高い経皮吸収
作用を有し、ケトプロフェンの優れた薬効が期待でき
る。
(4) 更に本願のクリーム製剤は、皮膚刺激性が少な
いところから、副作用のない安全な薬剤として有用であ
る。
以上の効果に加えて、当然ではあるが、ケトプロフェン
外皮用製剤として、顕著な消炎鎮痛作用を有し、関節
痛、筋肉痛、腱鞘炎、等の炎症性疾患の治療薬として多
大な効果を有するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有効成分としてケトプロフェン、基剤成分
    として親水性ポリマー、非イオン性界面活性剤、脂肪酸
    エステル、pH調製剤、水及び吸収促進剤を含有してなる
    ケトプロフェン含有クリーム製剤において、当該吸収促
    進剤がエイゾン、クロタミトン、l−メントール、ハッ
    カ油、オレイン酸、サロコール又はスクワランの1種又
    は2種以上から選ばれ、当該水の含有量が70〜85重量%
    であり、かつ、低級アルコールを含有しないことを特徴
    とするケトプロフェン含有クリーム製剤。
  2. 【請求項2】ケトプロフェンが0.1〜6重量%、親水性
    ポリマーが0.1〜5重量%、非イオン性界面活性剤が0.5
    〜10重量%、脂肪酸エステルが2〜30重量%、pH調節剤
    が0.05〜3重量%、水が70〜85重量%、吸収促進剤が0.
    5〜5.0重量%、各々配合されることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載のケトプロフェン含有クリーム製
    剤。
JP61140896A 1986-06-16 1986-06-16 安定なケトプロフエン含有クリ−ム製剤 Expired - Lifetime JPH0772133B2 (ja)

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