JPH0618435U - ドラム式流量調整設備を用いた魚道 - Google Patents
ドラム式流量調整設備を用いた魚道Info
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- JPH0618435U JPH0618435U JP6313392U JP6313392U JPH0618435U JP H0618435 U JPH0618435 U JP H0618435U JP 6313392 U JP6313392 U JP 6313392U JP 6313392 U JP6313392 U JP 6313392U JP H0618435 U JPH0618435 U JP H0618435U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 魚道内の水の流量を調節するための中空ドラ
ム式堰堤の起伏回転に伴なう動力の一部を、前記堰堤の
浮力に依存しつつ、主たる動力となる回転駆動装置に対
する負担の軽減化を図るようにする。 【構成】 断面略U字状に形成した魚道本体1の底部
に、湾曲状の底部を有する凹部2を前記魚道本体1を横
断するように形成し、略半円筒状の中空ドラムによって
形成した堰堤3を前記凹部2内に係合しつつ回転自在に
配設するとともに、前記堰堤3の回転軸4を回転駆動装
置5に連結して、魚道本体1内の水の流量を調節する際
には、前記回転駆動装置5を作動させて、堰堤3を回転
せしめるが、その際、前記堰堤3の浮力を利用して、前
記回転駆動装置5は、小出力によって駆動させることが
できる。
ム式堰堤の起伏回転に伴なう動力の一部を、前記堰堤の
浮力に依存しつつ、主たる動力となる回転駆動装置に対
する負担の軽減化を図るようにする。 【構成】 断面略U字状に形成した魚道本体1の底部
に、湾曲状の底部を有する凹部2を前記魚道本体1を横
断するように形成し、略半円筒状の中空ドラムによって
形成した堰堤3を前記凹部2内に係合しつつ回転自在に
配設するとともに、前記堰堤3の回転軸4を回転駆動装
置5に連結して、魚道本体1内の水の流量を調節する際
には、前記回転駆動装置5を作動させて、堰堤3を回転
せしめるが、その際、前記堰堤3の浮力を利用して、前
記回転駆動装置5は、小出力によって駆動させることが
できる。
Description
【0001】
この考案は、魚道内の水の流量を調節するための中空ドラム式堰堤の起伏回転 に伴なう動力の一部を、前記堰堤の浮力に依存しつつ、主たる動力となる回転駆 動装置に対する負担の軽減化を図るようにしたドラム式流量調整設備を用いた魚 道に関するものである。
【0002】
魚道に関する定義は、古くから種々のことが言われているが、近年は、「河川 を横断して設けられ、魚類の移動を阻害する、あるいは阻害する可能性のある堰 、頭首工、ダム等の構造物に、その阻害を軽減、除去するために設置された水路 又は装置」を言うとされている。
【0003】 そして、魚道における流量調節設備とは、河川構造物の上下流水位が変動する 場合、魚道を流下する流量が変化するため、河川構造物からの放流量の正確な把 握と生物環境の保持を目的として、水位変動に追随して起伏するゲート等の設備 をいう。
【0004】 そしてこのような流量調節設備としてこれまで一般に採用されていた技術は、 例えば図3又は図4に示すような起伏式のゲートであった。すなわち同図に示す ものでは、魚道本体aの長手方向に一定間隔を保持して前記魚道本体aの横断方 向に回転自在に配設したゲート扉体bを、図3に示すように連結棒cによって連 結し、これをさらにワイヤーdを連結し、かつこのワイヤーdをウインチeに連 結することによって、このウインチeを作動させ、前記ゲート扉体bを起伏せし めるもの、及び図4に示すように、各ゲート扉体bの回転軸にリンクfを配設し 、これらのリンクfをロッドgに連結し、かつ油圧シリンダhに連結することに よってゲート扉体bを起伏せしめるようにしたものである。
【0005】
前記のような起伏式ゲートを用いた流量調節設備としては、下流側起伏式のも のと上流側起伏式の双方が開発されているが、その原理は基本的には同一であり 、前記ゲート扉体bを起伏させるための動力としては、前記のようにウインチe であり、また油圧シリンダhであるが、このゲート扉体bは魚道本体aを横断す る方向に設置されているため、魚道本体aを流下する水の水圧をもろに受けざる を得ず、したがって前記ゲート扉体bの回転は、前記水圧に抗して行われること になり、前記ウインチe又は油圧シリンダhは大きい出力を要求されるのみなら ず、水圧如何によっては、円滑に作動しないこともあった。
【0006】
そこでこの考案に係るドラム式流量調整設備を用いた魚道は前記の課題を解決 するために、断面略U字状に形成した魚道本体の底部に、湾曲状の底部を有する 凹部を前記魚道本体を横断するように形成し、略半円筒状の中空ドラムによって 形成した堰堤を前記凹部内に係合しつつ回転自在に配設するとともに、前記中空 ドラムによって形成した堰堤の回転軸を回転駆動装置に連結したものである。
【0007】
すなわち、魚道本体内の水の流量を調節する際には、前記回転駆動装置を作動 させて、中空ドラムによって形成した堰堤を回転せしめるが、その際、前記中空 の堰堤の浮力を利用して、前記回転駆動装置は、小出力によって駆動させること ができるのである。
【0008】
次にこの考案に係るドラム式流量調整設備を用いた魚道の実施例を図1及び図 2に基づいて述べると、1は断面略U字状に形成した魚道本体であり、2はこの 魚道本体1の底部に形成した凹部である。そしてこの凹部2は、湾曲状の底部を 有するとともに、前記魚道本体1の底部を横断する状態に形成されている。
【0009】 3は、前記凹部2内に係合しつつ回転自在に配設した堰堤であり、この堰堤3 は図示するように略半円筒状の中空ドラムによって形成されている。
【0010】 またこの堰堤3は、前記魚道本体1の両側壁に軸支するとともに、この回転軸 4に油圧モータ5(回転駆動装置)に連結してある。
【0011】 しかして前記堰堤3を回転させるためには、個々の油圧モータ5を作動せしめ ることによって、正逆いずれの方向にも行うことができるが、この場合、前記堰 堤3は中空の略半円筒状のドラムによって形成されているため、空間の多い側に 大きい浮力が生じ、したがって油圧モータ5の駆動力とともに浮力が相乗的に作 用して、油圧モータ5の出力をさして高めることなく回転することが可能となる のである。
【0012】 よってこの堰堤3が、一般のバーチカルスロット式魚道における隔壁の作用を なすとともに、この堰堤3間をプールPとし、したがって堰堤3における越流水 深を調整することができるのである。
【0013】 尚、この考案における個々の油圧モータ5を作動せしめるためには、水深を目 視することによって個別に行うことはもちろん可能であるが、例えばこれらの油 圧モータ5に水位計(図示せず)を連結し、プールP内の水位が計画水位に対し て高低する場合、この高低の変化に応じて前記水位計によって、バルブの開閉操 作をすることが可能であり、この手段を用いることによって自動化を図ることが できるのである。
【0014】 また、従来の魚道は、その型式を問わず、すべて河川又は堰堤内に構築され、 一旦構築された後は、これを移動することができなかった。また前記したこの考 案に係る魚道も同様に構築することができる。しかしこのように移動不可能に構 築すると、従来もそうであったように、堰等を越流する水に含まれている土砂又 は流木等が魚道上に堆積したり、また仮に魚道上に堆積しないとしても河床に堆 積して、魚道の入口を形成する流況環境に変化を生じ、したがって魚道管理を困 難なものとする可能性がある。
【0015】 そこでこれを移動可能な構造とするために、図5に示すように、架台6を用い ることにする。すなわち、架台6は、階段状の魚道用ブロック受部7を上面に形 成したフレームによってスロープ状に構成されており、この架台6は、例えばフ レーム自体又は脚8等によってそれぞれ高さの異なるものを3台用意する。すな わち、これら3台の架台6を平面視及び側面視でジグザグ状に並列し、かつ中央 の架台6bのスロープ最高部が一方の架台6aのスロープ最低部と、また架台6 bのスロープ最低部が他方の側の架台6cのスロープ最高部とほぼ一致する高さ となし、かつそれぞれ高さのほぼ一致する部分、すなわち端部を小型魚道用ブロ ック9で連結するとともに、その余の魚道用ブロック受部7には、コンクリート 又は鋼材で短尺ブロック状に形成した魚道用ブロック10を嵌込み、もって、全 体に連続するジグザグ状の魚道を形成するのである。
【0016】 尚、前記架台6の具体的な高さの位置決めは、例えば脚8に配設した調整ジャ ッキ11によって行うものとするとともに、架台6の台数も前記3台に限定する ものではない。
【0017】 また架台6は河床に移動可能に設置するものとし、したがって魚道用ブロック 10を嵌込んだ状態で架台6ごと移動可能となるのである。
【0018】
前記のようにこの考案に係るドラム式流量調整設備を用いた魚道はによれば、 断面略U字状に形成した魚道本体の底部に、湾曲状の底部を有する凹部を前記魚 道本体を横断するように形成し、略半円筒状の中空ドラムによって形成した堰堤 を前記凹部内に係合しつつ回転自在に配設するとともに、前記中空ドラムによっ て形成した堰堤の回転軸を回転駆動装置に連結してあるので、魚道本体内の水の 流量を調節する際には、前記回転駆動装置を作動させて、中空ドラムによって形 成した堰堤を回転せしめるが、その際、前記中空の堰堤の浮力を利用して、前記 回転駆動装置は、小出力によって駆動させることができるという効果を有するの である。
【図1】この考案に係るドラム式流量調整設備を用いた
魚道の一実施例を示す平面図である。
魚道の一実施例を示す平面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】従来例を示す断面図である。
【図4】従来例を示す断面図である。
【図5】3台の架台をジグザグ状に並列せしめた状態を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図6】3台の架台をジグザグ状に並列せしめた状態を
示す正面図である。
示す正面図である。
【図7】3台の架台をジグザグ状に並列せしめた状態を
示す側面図である。
示す側面図である。
【図8】架台の一実施例を示すもので、そのうち(1)
は架台6aの正面図、(2)は架台6bの正面図、
(3)は架台6cの正面図である。
は架台6aの正面図、(2)は架台6bの正面図、
(3)は架台6cの正面図である。
1 魚道本体 2 凹部 3 堰堤 4 回転軸 5 油圧モータ 6 架台 6a 架台 6b 架台 6c 架台 7 魚道用ブロック受部 8 脚 9 小型魚道用ブロック 10 魚道用ブロック 11 調整ジャッキ P プール
Claims (1)
- 【請求項1】 断面略U字状に形成した魚道本体の底部
に、湾曲状の底部を有する凹部を前記魚道本体を横断す
るように形成し、略半円筒状の中空ドラムによって形成
した堰堤を前記凹部内に係合しつつ回転自在に配設する
とともに、前記中空ドラムによって形成した堰堤の回転
軸を回転駆動装置に連結したことを特徴とするドラム式
流量調整設備を用いた魚道。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992063133U JP2577713Y2 (ja) | 1992-08-18 | 1992-08-18 | ドラム式流量調整設備を用いた魚道 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992063133U JP2577713Y2 (ja) | 1992-08-18 | 1992-08-18 | ドラム式流量調整設備を用いた魚道 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0618435U true JPH0618435U (ja) | 1994-03-11 |
JP2577713Y2 JP2577713Y2 (ja) | 1998-07-30 |
Family
ID=13220471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992063133U Expired - Fee Related JP2577713Y2 (ja) | 1992-08-18 | 1992-08-18 | ドラム式流量調整設備を用いた魚道 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2577713Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007032161A (ja) * | 2005-07-28 | 2007-02-08 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 流量制御装置 |
-
1992
- 1992-08-18 JP JP1992063133U patent/JP2577713Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007032161A (ja) * | 2005-07-28 | 2007-02-08 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 流量制御装置 |
JP4522338B2 (ja) * | 2005-07-28 | 2010-08-11 | 中国電力株式会社 | 流量制御装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2577713Y2 (ja) | 1998-07-30 |
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