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JPH061348B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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Publication number
JPH061348B2
JPH061348B2 JP6975583A JP6975583A JPH061348B2 JP H061348 B2 JPH061348 B2 JP H061348B2 JP 6975583 A JP6975583 A JP 6975583A JP 6975583 A JP6975583 A JP 6975583A JP H061348 B2 JPH061348 B2 JP H061348B2
Authority
JP
Japan
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silver halide
gelatin
present
silver
photographic light
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP6975583A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS59195232A (ja
Inventor
元 小松
進 大川内
藤次 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP6975583A priority Critical patent/JPH061348B2/ja
Publication of JPS59195232A publication Critical patent/JPS59195232A/ja
Publication of JPH061348B2 publication Critical patent/JPH061348B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
    • G03C1/04Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein with macromolecular additives; with layer-forming substances
    • G03C1/047Proteins, e.g. gelatine derivatives; Hydrolysis or extraction products of proteins

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 I 発明の背景 技術分野 本発明はハロゲン化銀写真感光材料に関し、更に詳しく
は製造時から使用時に亘つて安定した写真性能が維持発
揮されるように改良がなされているハロゲン化銀写真感
光材料に関する。
従来技術とその問題点 ハロゲン化銀写真感光材料は高感度且つ高密度で情報を
記録できしかも簡便に利用できる情報記録材料として需
要が益々増大し、これに応じてハロゲン化銀写真感光材
料全搬に亘る高品質化、取扱いの簡易化、ならびに現像
処理の簡略化等の改良がなされ、使用者にとつてより使
い易いものとなりつつある。プリント用ハロゲン化銀写
真感光材料の場合には、現像処理時間の短縮、処理工程
の減縮、自動現像機の導入などによる現像処理の簡略化
に努力が払われ、大型の現像所(ラボ)での大量現像処
理に応じた生産性の改善がなされつつある。例えばカラ
ー印画紙の現像処理においては、支持体として樹脂被覆
紙を採用することによつて現像処理時間が短縮され、ま
た現像処理工程も発色現像と漂白定着の2浴による処理
工程にまで減縮されようとしている。一方、自動現像機
も省スペース、省エネルギー型のものへ変換されてきて
おり、大型ラボにおけるシステム全体の生産性は大幅に
向上している。
この様にハロゲン化銀写真感光材料の需要の増大に合わ
せて大型ラボにおける生産性の改善が進められている一
方で、近年になつて所謂サテライトラボ、ブランチラボ
といつた現像所やフイルム小売店等が現像処理を行なう
所謂インストアーラボなどの小型のラボが出現し、また
所謂アマチユア写真家と呼ばれる写真愛好家自らが現像
処理を楽しむといつた傾向もでてきていることから、従
来からの大型ラボによる集中現像処理とは異なつた現像
処理システムが必要とされ、これに合わせてハロゲン化
銀写真感光材料自体の改良が必要とされてきている。
プリント用等のハロゲン化銀カラー写真感光材料、とり
わけカラー印画紙は大型ラボにおいて大量のプリントを
作製するために高感度であることが必要とされる。この
ため含有されるハロゲン化銀は、臭化銀含有量の多い塩
臭化銀または塩沃臭化銀であることが一般的である。と
ころが、臭化銀含有量の多いハロゲン化銀は塩化銀含量
の多いハロゲン化銀と比べて現像活性が低く、充分な写
真性能を発現させるために、現像処理に用いる発色現像
液等の処理液の成分濃度、pH、温度等を高めることによ
り処理を活性化する必要がある。このため、処理液の組
成維持は最も重要な管理点とされ、小型ラボや写真愛好
家による現像処理に際しては、処理液の組成維持のため
に非常に煩雑な操作を余儀なくされ、現像処理の安定性
が損なわれ勝ちとなる。
そこで、現像処理の安定性を高める普遍的な方法の1つ
として、ハロゲン化銀写真感光材料に現像特性に優れて
いる塩化銀含有量の多いハロゲン化銀を使用することが
挙げられる。この場合には、ハロゲン化銀写真感光材料
を露光前の状態で保存した場合の感度、階調、カブリ等
の写真性能の安定性(所謂生保存性)を良好に保つため
に、これ迄カドミウム、鉛等をハロゲン化銀に含有させ
て写真性能を安定化することが行なわれていたが、この
カドミウムは人体に有害であることから近年非使用の方
向にある。ところが、カドミウムを含有しない塩化銀主
体のハロゲン化銀を用いると、ハロゲン化銀写真感光材
料の製造時における写真性能の安定性が損なわれるとい
う重大な不都合を招く。とりわけ、ハロゲン化銀粒子を
ゼラチン等の親水性バインダーに分散したハロゲン化銀
乳剤を冷蔵保存し、ないしはこのハロゲン化銀乳剤にカ
プラー分散液等を加えて調製された塗布液を保存するこ
とが通常行なわれるが、それぞれの保存状態における写
真性能の保存安定性、すなわち乳剤セツト保存性および
塗布液停滞性が著しく損なわれることが研究の結果明ら
かとなり、前述の生保存性と併せて、これら乳剤セツト
保存性および塗布液停滞性を良好な状態とすることは困
難を極めている。
II 発明の目的 本発明の目的は、製造時における乳剤セツト保存性およ
び塗布液停滞性、ならびに生保存性に優れており、かつ
良好な現像処理安定性を示し、製造時から使用時に亘つ
て安定した写真性能を維持発揮することのできるハロゲ
ン化銀写真感光材料を提供することにある。
本発明の上記目的は、支持体上に、表層部分が実質的に
塩化銀から成るハロゲン化銀粒子および過酸化水素、オ
ゾンを含む酸化作用を有する化合物の少なくとも1つで
酸化処理することによりフォーゲル反応値が20以下の
ゼラチンを含有する少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤
層を有しているハロゲン化銀写真感光材料によつて達成
される。
III 発明の具体的説明 本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、支持体上に、表
層部分が実質的に塩化銀から成るハロゲン化銀粒子(以
下、本発明に係るハロゲン化銀粒子という)およびフオ
ーゲル反応値20以下のゼラチン(以下、このゼラチン
を本発明に係るゼラチンという)を含有するハロゲン化
銀乳剤層(以下、本発明に係るハロゲン化銀乳剤層とい
う)を少なくとも1層有するものであればよく、本発明
のハロゲン化銀写真感光材料を構成する、本発明に係る
ハロゲン化銀乳剤層を含むハロゲン化銀乳剤層および非
感光性層、例えば中間層、保護層、フイルター層、裏引
き層等の層数および層順に特に制限はない。本発明のハ
ロゲン化銀写真感光材料は、単色用ハロゲン化銀写真感
光材料であつても多色用ハロゲン化銀写真感光材料であ
つてもよく、通常の色再現を行なうために、支持体上
に、それぞれが単一層もしくは複数層の、イエローカプ
ラーを含有する青感光性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ
カプラーを含有する緑感光性ハロゲン化銀乳剤層および
シアンカプラーを含有する赤感光性ハロゲン化銀乳剤層
を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を包含する。
このハロゲン化銀カラー写真感光材料を例にとると、こ
れら青、緑および赤感光性ハロゲン化銀乳剤層のうちの
何れか1層、または2もしくはそれ以上の層が本発明に
係るハロゲン化銀乳剤層とされるが、本発明の目的を達
成する上で、青、緑および赤感光性ハロゲン化銀乳剤層
の全部の層が本発明に係るハロゲン化銀乳剤層となつて
いることが好ましい。
本発明に係るハロゲン化銀粒子は、単分散性のものでも
多分散性のものでもよく、また正常晶でも双晶でもよ
く、(100)面と(111)面との比率は任意のものが使用でき
る。また、中性法、酸性法、アンモニア法、順混合法、
逆混合法、ダブルジエツト法、コントロールドダブルジ
エツト法等の何れの製法で製造されたものであつてもよ
く、更に、通常は互いに組成の異なるハロゲン化銀を積
層して成る所謂コア/シエル型のハロゲン化銀粒子であ
つてもよい。本発明に係るハロゲン化銀粒子の形状は六
面体、八面体および十四面体、あるいはこれらの形状の
組合せの形状、ならびに不定形および球形等の何れであ
つてもよい。大きさは、本発明に係るハロゲン化銀写真
感光材料の具体的な使用形態に応じて適宜選択されるも
のであり、特に制限されるものではないが、好ましく
は、比較的粒径の揃つた1μ以下のハロゲン化銀粒子で
あり、更に好ましくは粒径0.1〜0.8μ、更により好まし
くは粒径0.3〜0.6μのハロゲン化銀粒子である。
本発明に係るハロゲン化銀粒子の少なくとも表層部分が
実質的に塩化銀から成るとは、本発明に係るハロゲン化
銀粒子の表層部分のほぼ全域がモル百分率で90モル%
以上の塩化銀を含有するハロゲン化銀で構成されている
ことを意味する。この表層部分の量は、本発明に係るハ
ロゲン化銀粒子全体の量に対して5重量%以上であるこ
とが好ましい。5重量%未満であると、ハロゲン化銀粒
子内部が現像活性の低いハロゲン化銀で構成されている
場合に本発明の目的が充分に達成されないからである。
また、表層部分の塩化銀含有量が、90モル%未満であ
ると、本発明のハロゲン化銀写真感光材料を現像処理す
るに際して、現像進行性が劣化して現像処理安定性が低
下するために好ましくない。本発明に係るハロゲン化銀
粒子の表層部分は前述の様に90モル%以上の塩化銀を
含有するハロゲン化銀であればよく、通常はハロゲン化
銀を組成する成分として塩化銀以外に臭化銀および/ま
たは沃化銀が加わり、表層部分のハロゲン化銀が塩化
銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀等となつており、あるいはこ
れらのハロゲン化銀に高照度短時間露光特性の改良およ
び硬調化等を目的として微量のイリジウム塩、ロジウム
塩等を適宜添加したものである。表層部分が塩沃臭化銀
である場合には、沃化銀の含有量はモル百分率で1モル
%以下とされることが、現像処理安定性を損なうことが
ないために好ましい。また、本発明に係るハロゲン化銀
粒子の表層部分以外の部分のハロゲン化銀組成は任意に
選択することができ、表層部分のハロゲン化銀組成と同
じでも異なつていてもよく、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭
化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃化銀の何れの組成でもよ
い。本発明に係るハロゲン化銀粒子がコア/シエル型の
ハロゲン化銀粒子である場合には、このシエルの全体を
表層部分とみなすことができ、この場合にもシエルのほ
ぼ全域が90モル%以上の塩化銀を含有していることが
必要であり、またシエルの量がハロゲン化銀粒子全体の
量の5重量%以上とされていることが好ましい。本発明
に係るハロゲン化銀粒子の態様としては、カドミウムあ
るいは鉛塩を含有せずに乳化混合して調製された、塩化
銀を、90モル%以上含有する塩沃臭化銀(沃化銀含有
量は1モル%以下であることが好ましい。)、および例
えば塩化銀から臭化銀へ、更には臭化銀から沃化銀へ
と、より難溶性のハロゲン化銀に変換されたハロゲン化
銀粒子から成るコアに、更に塩化銀を90モル%以上含
有するハロゲン化銀をシエルとして積層した所謂変換コ
ア/シエル型のハロゲン化銀粒子などが挙げられるが、
勿論これらに限定されるものではない。この変換コア/
シエル型のハロゲン化銀粒子は、例えば特公昭55−4274
0号等に記載されている方法によつて調製することもで
きるし、あるいは特開昭51-15423号、同53-75921号、同
56-78831号等に記載されているハロゲン化銀写真乳剤の
製造方法を利用して、表層部分のハロゲン化銀を実質的
に塩化銀から成るものに変更して調製することもでき
る。
本発明に係るゼラチンは、フオーゲル反応値が20以下
のゼラチンであるが、ここでフオーゲル反応値とは、
「写真用ゼラチン試験法 パギー法」第5版、写真用ゼ
ラチン試験法合同審議会発行,昭和57年10月,21
頁などに詳しく規定されている方法により測定すること
のできるフオーゲル反応値のことをいう。本発明に係る
ゼラチンは、例えばオセインゼラチンおよびハイドゼラ
チン(ピツグスキンゼラチンを含む)等を、例えば酸化
処理してフオーゲル反応値を20以下とすることにより
得ることができる。酸化処理は、前記オセインゼラチン
およびハイドゼラチン等を、例えば過酸化水素、オゾ
ン、過硫酸、硝酸等の酸化作用を有する化合物に接触さ
せることにより容易に行なうことができる。前記酸化作
用を有する化合物としては、酸化物の分解副生物、ゼラ
チンを処理した後の精製処理あるいは排液の公害防止処
理を考慮すると、過酸化水素またはオゾンを用いること
が好ましく、これらは分解すると水や酸素になるため、
ハロゲン化銀乳剤に対する影響も少なく有利である。本
発明に用いられる前記オセインゼラチンおよびハイドゼ
ラチン等のゼラチンは、アルカリ処理、酸処理、酵素処
理等の何れの抽出処理法において処理精製されたもので
もよい。
ゼラチンの一般的な性質や製造法については、ザ・セオ
リー・オブ・フオトグラフイツク・プロセス,第4版
〔テイー・エイチ・ジエームズ(T.H.James)著,マク
ミラン社、1977年刊行〕51〜76頁、およびザ・サイエン
ス・アンド・テクノロジー・オブ・ゼラチン〔エー・ジ
ー・ワード(A.G.Ward),エー・コーツ(A.Courts)
著,アカデミツクプレス社,1977年刊行〕295〜365頁に
詳しく述べられている。この中で、ゼラチン中に含まれ
る写真的に有害な不純物を除去するのに過酸化水素、硝
酸、イオン交換処理による精製法やゼラチンの着色を漂
白する方法などが述べられている。しかしながら、これ
らの方法においても写真的に満足し得るゼラチンはない
とされている。ハロゲン化銀写真乳剤技術の進歩によ
り、近年はゼラチンをより不活性なものとすることが求
められており、その要求に応じたゼラチンにより、安定
かつバラツキの少ない写真材料が提供されるようになつ
てきている。しかしながら、ハロゲン化銀乳剤において
極めて安定だとされている不活性なゼラチンを使用して
も、なおかつ表層部分が実質的に塩化銀である本発明に
係るハロゲン化銀粒子に対しては、前述の如き乳剤セツ
ト保存性、塗布液停滞性が極めて不充分であり、実用に
は程遠いものであるのが実状であつた。前述のジエーム
ズおよびワードらの著書には本発明に係るハロゲン化銀
粒子および本発明に係るゼラチンの組合せにおいてどの
様な効果があるのかは何等示唆されておらず、この効果
は当業者においても全く予想のつかなかつたことであ
る。写真用のゼラチンは一般的にフオーゲル反応値が5
0〜70程度であり、不活性型と称されるゼラチンにお
いてもフオーゲル反応値が30〜40の範囲にあり、本
発明に係るゼラチンとは明確に区別し得る。フオーゲル
反応値が高くなる程保存性が劣化するため、この値は低
くなる程良く、本発明においては、フオーゲル反応値2
0以下のゼラチンを用いることにより本発明の効果が著
しく向上し、実用に供することが可能となつたものであ
る。
本発明に係るゼラチンの分子量は、50,000〜3,000,000
であることが適切であり、含有される遊離の硫黄量は、
ゼラチン1gあたり20μg以下であることが好ましい。
本発明に係るゼラチンを得るために酸化処理を用いる場
合、この酸化処理はゼラチンを原料から抽出した後のど
の処理工程中あるいは工程間において行なつてもよい
が、乾燥する前に行なうことが好ましい。また乾燥した
後、ハロゲン化銀乳剤に加える前の溶解時に行なうこと
も可能である。
本発明に係るゼラチンの製造方法を以下に例示するが、
これらに限定されない。
ゼラチンA(以下、Gel−Aという) アルカリ処理法による不活性型オセインゼラチン(以
下、Gel−Oという)1kgを15の温水に溶解し、1
0%の過酸化水素水25mlを攪拌しながら加えて40℃
で5時間反応させた。次いで1%の亜硫酸ナトリウム水
溶液を少量ずつ加え、過剰の過酸化水素を中和させる。
中和点はゼラチン液の一部をとり出してヨード反応によ
り確認した。このゼラチン液をイオン交換樹脂に通し、
通常の方法で濃縮し、乾燥して乾燥ゼラチン840gを得
た。
ゼラチンB(以下、Gel−Bという) アルカリ処理法によるハイドゼラチン(以下、Gel−H
という)1kgを15の温水で溶解し、水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えてpH約8に調整し、10%過酸化水素水
25mlを攪拌しながら加えて、40℃で2時間反応させ
た。次にこの反応液に酢酸を加えてpH約6.5としてか
ら、このゼラチン液をイオン交換樹脂に通し、通常の方
法で濃縮し、乾燥して乾燥ゼラチン850gを得た。
ゼラチンC(以下Gel−Cという) 酸処理法によるピツクスキンゼラチン(以下、Gel−P
という)1kgを15の温水に溶解した後、Gel−Aを
得たのと同一の方法により処理して、乾燥ゼラチン850g
を得た。
ゼラチンD(以下、Gel−Dという) Gel−O200gを4の温水に溶解した後、ヤマト科学
(株)製オゾナイザーON-11型を用いオゾンを発生さ
せ、そのガスをシリコンチユーブを通してゼラチン液中
に2時間導入した。その後、このゼラチン液をイオン交
換樹脂に通し、濃縮し、乾燥して乾燥ゼラチン900gを
得た。
この様にして得られた本発明に係るゼラチンおよび原料
に用いたゼラチンのフオーゲル反応値を前述したパギー
法により測定した。結果を表1に示した。
本発明に係るゼラチンは、他の公知の親水性バインダー
と組合せて本発明に係るハロゲン化銀乳剤層に含有させ
ることができる。本発明に用いられる親水性バインダー
としては、前述のオセインゼラチンおよびハイドゼラチ
ン等のゼラチン、アシル化ゼラチン、グアニジル化ゼラ
チン、カルバミル化ゼラチン、シアノエタノール化ゼラ
チンおよびエステル化ゼラチン等のゼラチン誘導体、コ
ロイド状アルブミン、寒天、アラビアゴム、デキストラ
ン、アルギン酸、アセチル基を有し10〜20%にまで
加水分解されたセルローズアセテートの如きセルローズ
誘導体、ポリアクリルアミド、イミド化ポリアクリルア
ミド、カゼイン、ビニルアルコール−ビニルアミノアセ
テートコポリマーの如きウレタンカルボン酸基またはシ
アノアセチル基を有するビニルアルコールポリマー、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、加水分解
ポリビニルアセテート、蛋白質または飽和アシル化蛋白
質とビニル基を有するモノマーとの重合で得られるポリ
マー、ポリビニルピリジン、ポリビニルアミン、ポリア
ミノエチルメタクリレートおよびポリエチレンアミン等
が挙げられる。本発明に係るハロゲン化銀乳剤層に含有
される、本発明に係るゼラチンを含めた親水性バインダ
ー全量に対し、本発明に係るゼラチンの量が、15重量
%以上、更には25重量%以上となつていることが好ま
しく、本発明に係るゼラチンの量が多くなれば多くなる
程本発明の効果がより充分に得られることとなる。
本発明に係るハロゲン化銀粒子に本発明に係るゼラチン
を添加する時期は特に制限されず、本発明に係るハロゲ
ン化銀粒子の形成時に既に存在し、またはこのハロゲン
化銀粒子を分散させる際に分散用ゼラチンとして添加
し、あるいはハロゲン化銀乳剤を調製してセツト保存し
た後に追加用ゼラチンとして添加し、また塗布液を調製
するに際して、カプラー分散用等としてカプラー、界面
活性剤あるいは各種写真用添加剤などと共に添加するな
どの何れの場合でもよい。好ましくは、本発明に係るハ
ロゲン化銀粒子の形成時、あるいは分散用ゼラチンとし
てこのハロゲン化銀粒子を分散する際に添加するのが有
利であり、更に好ましくは本発明に係るハロゲン化銀粒
子と接触を保ちながら本発明に係るハロゲン化銀乳剤層
中に残留することができる分散用ゼラチンとして添加す
るのが、本発明の目的を達成する上で特に有利である。
本発明に係るハロゲン化銀乳剤層における本発明に係る
ハロゲン化銀粒子および本発明に係るゼラチンを含む親
水性バインダーの含有量は、本発明に係るハロゲン化銀
乳剤層の感色性、感光度等の特性に合わせて当業界で知
られている様に適宜選定すべきものである。本発明にお
いて、本発明に係るハロゲン化銀100重量部に対して本
発明に係るゼラチンを15重量部以上、更には25重量
部以上用いるのが好ましく、また、本発明に係るハロゲ
ン化銀乳剤層に含有される本発明に係るゼラチンを含む
親水性バインダーの量は、本発明に係るハロゲン化銀粒
子100重量部に対して100〜1000重量部であることが好ま
しい。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料を構成する本発明に
係るハロゲン化銀乳剤層およびその他のハロゲン化銀乳
剤層に各種の写真用添加剤を加えることは任意である。
例えば、本発明において使用し得る光学増感剤には、シ
アニン類、メロシアニン類、三核または四核メロシアニ
ン類、スチリル類、ホロポーラシアニン類、ヘミシアニ
ン類、オキソノール類およびヘミオキソノール類が含ま
れ、これらの光学増感剤は含窒素複素環核としてその構
造の一部にチアゾリン、チアゾール等の塩基性基、また
はローダニン、チオヒダントイン、オキサゾリジンジオ
ン、バルビツール酸、チオバルビツール酸、ピラゾロン
等の核を含むものが好ましく、これらの核はアルキル
基、ヒドロキシアルキル基、スルホアルキル基、カルボ
キシアルキル基、ハロゲン原子、フエニル基、シアノ
基、アルコキシ基で置換され、また炭素環もしくは複素
環と縮合されていてもよい。また、本発明に係るハロゲ
ン化銀乳剤層およびその他のハロゲン化銀乳剤層には通
常用いられる安定剤、例えばアザインデン環ももつた化
合物、メルカプト基を有する複素環化合物等を含有させ
ておくことができる。アザインデン環をもつた化合物と
しては、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テ
トラザインデンが好ましい。メルカプト基を有する複素
環化合物としてはピラゾール環、1,2,4−トリアゾール
環、1,2,3−トリアゾール環、1,3,4−チアジアゾール
環、1,2,3−チアジアゾール環、1,2,4−チアジアゾール
環、1,2,5−チアジアゾール環、1,2,3,4−テトラゾール
環、ピリダジン環、1,2,3−トリアジン環、1,2,4−トリ
アジン環、1,3,5−トリアジン環、これらの環が2〜3
個縮合した環、例えばトリアゾロトリアゾール環、ジア
ザインデン環、トリアザインデン環、テトラザインデン
環、ペンタザインデン環等、またフタラジノン環、イン
ダゾール環などを有する化合物などがあるが、1−フエ
ニル−5−メルカプトテトラゾールが好ましい。
その他、本発明のハロゲン化銀写真感光材料において、
目的に応じて用いられる湿潤剤としては、例えば、ジヒ
ドロキシアルカン等が挙げられ、更に膜物性改良剤とし
ては、例えばアルキルアクリレートもしくはアルキルメ
タクリレートとアクリル酸もしくはメタクリル酸との共
重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン無水
マレイン酸ハーフアルキルエステル共重合体等の乳化重
合によつて得られる水分散性の微粒子状高分子物質等が
適している。その他写真用添加剤として、ゼラチン可塑
剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、酸化防止
剤、帯電防止剤、増粘剤、粒状性向上剤、染料、モルダ
ント、増白剤、現像速度調節剤、マツト剤、イラジエー
シヨン防止染料等を使用することは任意である。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料をカラー用とする場
合、カプラーを用いることが好ましい。
本発明に用いられるイエローカプラーとしては、ベンゾ
イルアセトアニリド型、ピバロイルアセトアニリド型、
あるいはカツプリング位の炭素原子がカツプリング時に
離脱することができる所謂スプリツトオフ基で置換され
ている2当量型イエローカプラー等が有用である。
マゼンタカプラーとしては、5−ピラゾロン系、ピラゾ
ロトリアゾール系、ピラゾリノベンゾイミダゾール系、
インダゾロン系、あるいはスプリツトオフ基を有する2
当量型マゼンタカプラーが有用である。
シアンカプラーとしては、フエノール系、ナフトール
系、ピラゾキナゾロン系、あるいはスプリツトオフ基を
有する2当量型シアンカプラーが有用である。
これらのカプラーは任意のものが選択でき、また使用
法、使用量等は特に制限されるものではないが、通常
は、本発明に係るハロゲン化銀1モルに対して、カプラ
ー0.1〜0.4モルの割合で用いるのが好ましい。
発明のハロゲン化銀写真感光材料は、ハロゲン化銀の現
像に対応して拡散性色素を放出する様な拡散転写用色像
供与物質と組合せて適宜の現像処理のうち受像材料上に
所望の転写像を得るのに用いることもできる。この様な
拡散転写用色像供与物質としては、例えば米国特許第3,
227,551号、同3,227,554号、同3,443,939号、同3,443,9
40号、同3,658,824号、同3,698,897号、同3,725,062
号、同3,728,113号、同3,751,406号、英国特許第840,78
1号、同904,364号、同1,038,331号、西独特許公開(OL
S)第1,930,215号、同2,214,381号、同2,228,361号、同
2,242,762号、同2,317,134号、同2,402,900号、同2,40
6,606号、同2,406,653号、特開昭49-114424号等に記載
されたものを用いることができる。
また、色素画像を形成する場合に、該色素画像の短波長
の活性光線による褐色を防止するために紫外線吸収剤、
例えばチアゾリドン、ベンゾトリアゾール、アクリロニ
トリル、ベンゾフエノン系化合物等を用いることは有用
である。特にチヌピンPS、同120、同320、同326、同3
27、同328(何れもチバガイギー社製)の単用もしくは
併用が有利である。
また、本発明のハロゲン化銀写真感光材料の各構成層
は、任意の硬膜剤で硬化させることができる。硬膜剤と
しては、クロム塩、ジルコニウム塩、ホルムアルデヒド
やムコハロゲン酸の如きアルデヒド系、ハロトリアジン
系、ポリエポキシ化合物、エチレンイミン系、ビニルス
ルフオン系、アクリロイル系等の硬膜剤を用いることが
できる。
また、本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、支持体上
に本発明に係るハロゲン化銀乳剤層を含むハロゲン化銀
乳剤層、フイルター層、中間層、保護層、下引層、裏引
層、ハレーシヨン防止層等の非感光性層などの種々の写
真構成層を塗設して構成される。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、黒白一般用、X
レイ用、カラー用、擬カラー用、印刷用、赤外用、マイ
クロ用等の種々の用途に有効に使用することができ、ま
た、コロイド転写法、ロジヤースの米国特許第3,087,81
7号、同第3,185,567号および同第2,983,606号、ウエイ
ヤーツらの米国特許第3,253,915号、ホワイトモアらの
米国特許第3,227,550号、パールらの米国特許第3,227,5
51号、ホワイトモアの米国特許第3,227,552号、および
ランドの米国特許第3,415,644号、同第3,415,645号およ
び同第3,415,646号に記載されているようなカラー画像
転写法、カラー拡散転写法、吸収転写法等のハロゲン化
銀写真感光材料としても適用できる。特に、ハロゲン化
銀乳剤、塗布液、露光前のハロゲン化銀写真感光材料に
おける赤感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀
乳剤層および青感性ハロゲン化銀乳剤層から形成される
各色素画像のカラーバランスの崩れの少ないことが重要
なカラー用のハロゲン化銀写真感光材料として有用であ
る。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いられる支持体
としては任意のものが用いられるが、代表的な支持体と
しては、必要に応じて下引加工したポリエチレンテレフ
タレートフイルム、ポリカーボネートフイルム、ポリス
チレンフイルム、ポリプロピレンフイルム、セルローズ
アセテートフイルム、ガラス板、バライタ紙、ポリエチ
レン等のポリオレフインなどの樹脂を被覆した紙、など
が挙げられる。支持体は透明であつても、白色不透明で
あつてもよい。
IV発明の具体的使用 かくして構成される本発明のハロゲン化銀写真感光材料
は、例えば像様に露光された後、現像処理として通常用
いられる公知の方法により現像処理することができる。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料が黒白一般用等のハ
ロゲン化銀黒白写真感光材料である場合の現像処理に用
いることができる黒白現像液の好ましくは、ハイドロキ
ノンの如きポリヒドロキシベンゼン類、アミノフエノー
ル類、3−ピラゾリドン類、アスコルビン酸およびその
誘導体等を黒白現像主薬として含むものである。これら
の黒白現像主薬の具体的化合物としては、ハイドロキノ
ン、アミノフエノール、N−メチルアミノフエノール、
1−フエニル−3−ピラゾリドン、1−フエニル−4,4
−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フエニル−4−メ
チル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、アス
コルビン酸等を挙げることができる。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料がカラー用等のハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料である場合の現像処理に用
いることができる発色現像液に含まれることのできる発
色現像主薬の好ましくは、芳香族第1級アミン系発色現
像主薬を主成分とするものであり、この代表的具体例と
しては、N,N−ジエチル−p−フエニレンジアミン、ジ
エチルアミノ−O−トルイジン、4−アミノ−3−メチ
ル−N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチ
ル)アニリン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−
N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン等が挙げられ
る。
前記黒白および発色現像液は、更に特定のカブリ防止剤
および現像抑制剤を含有することができる。これらの現
像液添加剤は、ハロゲン化銀写真感光材料の層膜中に任
意に組み入れられていてもよい。通常、有用なカブリ防
止剤には、例えば5−メチルベンゾトリアゾールのよう
なベンゾトリアゾール類;ベンゾチアゾール類;1−フ
エニル−5−メルカプトテトラゾールのような複素環式
チオン類;芳香族および脂肪族のメルカプト化合物等が
含まれる。また、現像液中には、ポリアルキレンオキサ
イド誘導体や第4級アンモニウム塩化合物等の現像促進
剤などを含有させることもできる。
かくして黒白現像または発色現像された後もしくはされ
る以前に、本発明のハロゲン化銀写真感光材料には漂
白、定着、漂白定着、水洗、安定化、硬膜、中和、反
転、停止、リンスおよび乾燥等から選ばれる通常の処理
工程が行なわれる。また場合によつては黒白現像と発色
現像とを組合せて処理することもできる。
V発明の具体的効果 本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、塩化銀を主成分
とするハロゲン化銀乳剤に従来添加されていたカドミウ
ム、鉛等を用いることなく、該ハロゲン化銀乳剤のセツ
ト保存性、塗布液停滞性ならびに生保存性に優れ、しか
も臭化銀を主成分とするハロゲン化銀乳剤を用いる場合
の現像活性の低下を改善することができ、現像特性に優
れたハロゲン化銀写真感光材料とすることができる。
この様に、本発明のハロゲン化銀写真感光材料によれ
ば、製造時から使用時に亘つて安定した写真性能を維持
発揮することができ、小型ラボやアマチユア写真家によ
る現像処理においても良好な画像を形成することがで
き、この点からもハロゲン化銀写真感光材料の需要の増
大に応じた改善がなされたものといえる。
VI発明の具体的実施例 以下に具体的実施例を示して本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明の実施の態様はこれにより制限されない。
実施例1 65℃に保たれた、それぞれが下記組成の溶液Aに溶液
Bおよび溶液Cを同時混合法により10分かけて注入混
合し、更に45分間熟成させた。次いで冷却し沈澱水洗
法により過剰の塩を除去した後、純水を加えて600mlと
してから、酢酸を用いてpH4に調製し、60℃に昇温さ
せた。次いで下記組成の溶液Dおよび溶液Eを同時混合
法により3分かけて注入混合し、20分間熟成した後、
ハイポ15ml、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7
−テトラザインデンを加えて更に75分間熟成して、平
均粒径0.4μ、コア/シエル比が重量比で10/3、シエ
ルの塩化銀含有量が94.5モル%のハロゲン化銀粒子を含
有するハロゲン化銀乳剤を得た。かくして得られたハロ
ゲン化銀乳剤に分散ゼラチンとして表1に示したゼラチ
ンを43.3gずつ加えて冷却し、更にハロゲン化銀量が0.0
3モル(ゼラチン量として10g)程度となる様に別け
て低温セツト保存した。
〔溶液A〕
〔溶液B〕 1モル濃度の硝酸銀溶液 500ml 〔溶液C〕 〔溶液D〕 1モル濃度の硝酸銀溶液 150ml 〔溶液E〕 かくして1日、15日、30日および50日間に亘つて
低温セツト保存されたハロゲン化銀乳剤を再溶解し、下
記処方のカプラー液、硬膜剤H−1および追加ゼラチン
としてGel−O 13gを加えて塗布液を調製し、この塗
布液をポリエチレンラミネート紙上に塗布銀量が0.4g/
m2(ゼラチン量として2.0g/m2)となるように塗布
し、更に塗設されたハロゲン化銀乳剤層上に、ゼラチン
を塗布量1.0g/m2となる様に重層塗布し、次いで乾燥
して5種類の単色用ハロゲン化銀写真感光材料を作製し
た。(表1中試料番号1〜5) 〔カプラー液〕 2,4−ジクロロ−3−メチル−6−〔α−2,4−ジ−tert
−(アミルフエノキシ)ブチルアミド〕フエノール2g
および2,5−ジ−オクチルハイドロキノン0.02gを酢酸
エチル2mlおよびジオクチルフタレート1mlに溶解し、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1gおよびGel
−O2gを含むゼラチン液と混合し、超音波法によりプ
ロテクト分散した。
〔硬膜剤H−1〕 かくして1日、15日、30日および50日間に亘つて
低温セツト保存されたハロゲン化銀乳剤を用いて作製さ
れた試料を下記条件にて露光した後、下記処理工程の現
像処理を施した。
〔露光条件〕
KS−7型感光計(小西六写真工業(株)製)を用い、
濃度差0.10のウエツジを介して露光を行なう。
〔現像処理の処理工程〕
温 度 時 間 発色現像 30±0.5℃ 2分 漂白定着 25±2℃ 1分30秒 水 洗 25±5 ℃ 2分 乾 燥 80℃以下 1分30秒 〔現像処理に使用した液の組成〕 (発色現像液) (漂白定着液) かくして現像処理された試料の写真性能、すなわち感度
(S)、階調(γ)およびカブリ(Fog)を下記要領で測定し
た。結果を表2に示した。
〔測定要領〕
感度(S):カブリ(Fog)+濃度1.0を与える露光量を求め
この逆数をとり基準試料を100としたときの相対値で表
わした。
階調(γ):カブリ(Fog)+濃度0.25およびカブリ(Fog)+
濃度1.5を結んだ直線の傾き(tanθ)で表わした。
カブリ(Fog):未露光部の現像処理後の濃度なお、濃度
はサクラ光電濃度計PDA-65(小西六写真工業(株)製)
を用いて測定した。ここで反射濃度および透過濃度の基
準濃度(零点)は各試料を発色現像液から発色現像主薬
4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−メタ
ンスルホンアミドエチル)−アニリン硫酸塩を除いて処
理したときの濃度とした。
表2から本発明に係るハロゲン化銀粒子および本発明に
係るゼラチンを含有するハロゲン化銀乳剤層を有する試
料1〜3は、長期に亘りハロゲン化銀乳剤を低温セツト
保存させた場合においても、γの低下、Fogの増大が少
なく、S,γおよびFog共に安定していることが判る。
実施例2 実施例1の試料番号1および4の場合と同一のハロゲン
化銀乳剤を調製した後、この乳剤に更に追加ゼラチンと
して表3に示す割合のGel−Aおよび/またはGel−Oを
加え、更に試料番号1および4の場合と同一のカプラー
液および硬膜剤を加えて塗布液を調製し、この塗布液を
ポリエチレンラミネート紙に塗布するまでの時間(塗布
液放置時間)を0.5、5、10および20時間とし(塗
布液の温度は40±0.5℃、pHは6.1とした)、かくしてハ
ロゲン化銀乳剤層を塗設した後にゼラチンを塗布量が1.
0g/m2となる様に重層塗布して単色用ハロゲン化銀写
真感光材料を作製した。(表3中試料6〜14) これらの試料6〜14のSおよびFog値を実施例1と同
一の要領で測定し、結果を表3に示した。次に、試料6
〜14を50℃にて0日、2日および5日間放置して強
制老化させた場合のS、γおよびFog値を実施例1と同
一の要領で測定し、結果を表3に示した。なお、強制老
化試験におけるS値は0日のS値を100としたときの相
対値、γおよびFog値は0日の場合は実測値、2日およ
び5日の場合は0日の値からの差で表わした。
表3から、本発明のハロゲン化銀写真感光材料の場合
は、ハロゲン化銀乳剤層の塗布液停滞性および生保存性
が優れており、しかもハロゲン化銀乳剤層に含有される
親水性バインダーにおける本発明に係るゼラチンの比率
の高いもの程これら塗布液停滞性および生保存生がより
優れていることが判る。
実施例3 2×10-6モルのイリジウム塩、0.1gのアデニン、0.1g
のKCNSおよび40gのゼラチンGel−Aを含有する1モ
ル濃度のNH4Cl溶液(pH6.0に調整済)640mlを60℃に
保ちながら、0.5モル濃度のAgNO3溶液1200mlを3分間か
けて加えた。10分後1モル濃度のNH4Br水溶液600mlお
よび0.1モル濃度のKI水溶液30mlを加え40分間熟
成した。次いで0.5モル濃度のAgNO3水溶液600mlを加え
て塩化銀主体のシエルを積層させて変換コア/シエル型
のハロゲン化銀粒子を形成させた。(X線回折法により
コアの変換率は臭化銀96モル%であつた。またシエル
の組成は塩化銀92モル%であり、コア/シエル比は重
量比で2/1である)。このあと、沈澱水洗法により過
剰の塩を除去した後、ハイポおよび4−ヒドロキシ−6
−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを加えて化学増
感した後、この液を3分割し分散ゼラチンとしてGel−
A、Gel−CまたはGel−Hをそれぞれに64.8g添加し
た。なお沈澱水洗により乳化時に使用したゼラチンの約
70%は除去される。一方、対比乳剤としてシエルを積
層する際に0.5モル濃度のNH4Br溶液200mlまたは400mlを
加えてから0.5モル濃度のAgNO3溶液を加えた以外は上記
と同様にして調して乳剤を得た。この場合、シエルの組
成はそれぞれ塩化銀41モル%、74モル%となつた。
次に、かくして得られたハロゲン化銀乳剤を1日または
30日後に、更に4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3
a,7−テトラザインデン、メルカプトベンゾトリアゾー
ル、スチレン−無水マレイン酸ポリマー、下記マゼンタ
カプラー液、下記硬膜剤H−2および追加ゼラチンを適
量加え塗布液とし、塗布銀量1.5g/m2、塗布ゼラチン
量4.0g/m2となる様に下引き済ポリエステルフイルム
上に塗布し、更にこの塗設層上に塗布ゼラチン量1.0g
/m2となる様にゼラチン保護層を塗設し、乾燥した。
(表4中、試料15〜23) 〔マゼンタカプラー液〕 および色ニゴリ防止剤2.5−ジ−tert−オクチルハイド
ロキノンをトリクレジルホスフエート、ジオクチルフタ
レートおよび酢酸エチルに溶解してアルカノールXC
(デユポン社製)を含むGel−O中でプロテクト分散し
たもの。
〔硬膜剤H−2〕 かくして得られた試料15〜23に実施例1と同一の露
光および現像処理を施した後、乳剤セツト保存1日およ
び30日のそれぞれの場合についてのS、γおよびFog
値、および乳剤セツト保存1日の試料を強制老化させた
場合のS、γおよびFog値を実施例1と同一の要領で測
定し、結果を表4に示した。
なお表4中、セツト保存および強制老化の何れの場合に
おいても、S値はセツト保存1日のS値の場合は実測値
で、それ以外はセツト保存1日のS値を100としたとき
の相対値、γおよびFog値はセツト保存1日の場合には
実測値、それ以外はこの実測値との差で表わした。
表4から、試料番号15〜17の本発明のハロゲン化銀
写真感光材料の場合、本発明に係るゼラチンの組成が3
重量%である試料番号17と比べて本発明に係るゼラチ
ンの組成が75重量%である試料番号15および16の
方が、乳剤セツト保存性および生保存性において優れて
おり、本発明に係るハロゲン化銀粒子と本発明に係るゼ
ラチンとの組合せによる改良効果が明確に現われてい
る。また、シエルの塩化銀含有量が少ないハロゲン化銀
粒子を用いた試料番号18〜23においてはこの様な改
良効果は見受けられず、本発明に係るハロゲン化銀粒子
および本発明に係るゼラチンの組合せにおいてはじめて
乳剤セツト保存性および生保存性の改良が行なわれる。
次に前記要領で作製した試料番号15、18および21
の各試料を、発色現像の温度を表5に示した如く変え
て、それ以外は実施例1と同一の要領で現像処理し、各
処理におけるSおよびγ値を実施例1と同様に測定し、
30.0℃の場合を基準として表5に示した。
表中、Sの(変化量)は、30.0℃における値を100とし
たときの相対値、γの(変化値)は30.0℃における値と
の差で表わした。
表5から、本発明のハロゲン化銀写真感光材料は発色現
像の温度が変化した場合においてもSおよびγ値の変動
が少なく、現像処理安定性に優れていることが判る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、表層部分が実質的に塩化銀か
    ら成るハロゲン化銀粒子および過酸化水素、オゾンを含
    む酸化作用を有する化合物の少なくとも1つで酸化処理
    することによりフォーゲル反応値が20以下のゼラチン
    を含有する少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有し
    ていることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
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