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JPH06108212A - 析出型銅合金の製造法 - Google Patents

析出型銅合金の製造法

Info

Publication number
JPH06108212A
JPH06108212A JP28355192A JP28355192A JPH06108212A JP H06108212 A JPH06108212 A JP H06108212A JP 28355192 A JP28355192 A JP 28355192A JP 28355192 A JP28355192 A JP 28355192A JP H06108212 A JPH06108212 A JP H06108212A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper alloy
heat treatment
treatment
precipitation
cold working
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28355192A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Asai
真人 浅井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP28355192A priority Critical patent/JPH06108212A/ja
Publication of JPH06108212A publication Critical patent/JPH06108212A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 Cr: 0.1〜0.35wt%、Sn:0.05〜0.5 wt
%を含み、又はさらにZn:0.05〜5.0 wt%を含み、残
部Cuと不可避的不純物とからなる銅合金鋳塊に、 880
〜1050℃の温度域から開始する熱間加工を施し、急速冷
却処理を行って冷間加工を加えた後、時効熱処理を行う
際に同時に1〜10kV/cm の電場を印加することを特徴と
する析出型銅合金の製造法。 【効果】 本製造法によれば優れた加工性、高い強度と
導電性を有し、かつ高い信頼性をもつコネクター、端子
材、ばね材及びリードフレーム材等の電子電気機器用材
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた加工性と高い強
度と導電性を併せ持ち、尚且つ高い信頼性を有する析出
型銅合金の製造法に関するもので、該銅合金はコネクタ
ー、端子材、ばね材及びリードフレーム材等の電子電気
機器用材として適したものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年の
電子電気産業における軽薄短小化は、そこで使われる機
器の小型化・軽量化・高集積化を促し、それに伴い、そ
の構成部品の小型化・軽量化・高性能化が、一段と望ま
れている。この要求に対して、構成部品の基盤を成す構
造材や、コネクター、リードフレーム材等も、小型・軽
量化の為に薄肉化と高集積化が進み、これに伴って発熱
の問題が無視できないものとなり、従って良好な熱伝導
性を有する材料が必要と成ってきていた。
【0003】このような状況に対して、高強度導電性材
料として、「Cu−Ni−Si」(特開昭58-124254 号
公報)「Cu−Cr−Sn」(特開昭63-69933号公報)
等の析出硬化型銅合金が、広く用いられてきている。こ
れらの合金は、共通して高温での溶体化処理とその後に
行われる加工処理と時効処理により、本来もっている特
性を現出させているものである。
【0004】しかしながら、析出成分をマトリックス中
に固溶成分として保持させる溶体化処理においては、溶
体化の為の高温での材料保持中に、組織における再結晶
化現象が過度に進み、再結晶粒の粗大化を招き、材料の
持つ延性や応力付加時の表面性状等を劣化させる影響を
示している。その為に、溶体化処理時に再結晶化現象を
制御する事が必要となり、材料を連続して溶体化処理を
行う連続溶体化処理技術(特開平3-56650 号公報)が行
われてきており、ある程度の効果を示していたが十分と
はいえなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の技術を
踏まえて、今後さらに増大するであろう電子電気機器部
品の性能要求に対応して、より高い諸特性の獲得を目指
して、Cr,Sn元素を主成分とする析出硬化型銅合金
における従来の溶体化処理技術と再結晶化処理技術及び
時効処理技術の開発を行い、より高性能な析出型銅合金
を現出させる製造法を開発したものである。
【0006】即ち本発明製造法の一つは、Cr: 0.1〜
0.35wt%、Sn:0.05〜0.5 wt%を含み、又はさらにZ
n:0.05〜5.0 wt%を含み、残部Cuと不可避的不純物
とからなる銅合金鋳塊に、 880〜1050℃の温度域から開
始する熱間加工を施し、急速冷却処理を行って冷間加工
を加えた後、時効熱処理を行う際に同時に1〜10kV/cm
の電場を印加することを特徴とするものである。
【0007】また本発明の他の製造法は、Cr: 0.1〜
0.35wt%、Sn:0.05〜0.5 wt%を含み、又はさらにZ
n:0.05〜5wt%を含み、残部Cuと不可避的不純物と
からなる銅合金鋳塊に、 880〜1050℃の温度域から開始
する熱間加工を施し、急速冷却処理を行って冷間加工を
加えた後、 350〜650 ℃で45〜1800秒間保持する熱処理
と高密度パルス電流付加処理とを同時に行い、その後冷
間加工を行った後、時効熱処理を行う際に同時に1〜10
kV/cm の電場を印加することを特徴とするものである。
【0008】また本発明のさらに他の製造法は、Cr:
0.1〜0.35wt%、Sn:0.05〜0.5wt%を含み、又はさ
らにZn:0.05〜5wt%を含み、残部Cuと不可避的不
純物とからなる銅合金鋳塊に、 880〜1050℃の温度域か
ら開始する熱間加工を施し、急速冷却処理を行って冷間
加工を加えた後、 880〜1020℃で5〜60秒間保持する熱
処理と高密度パルス電流付加処理とを同時に行い、その
後冷間加工を行った後、時効熱処理を行う際に同時に1
〜10kV/cm の電場を印加することを特徴とするものであ
る。
【0009】また上記各発明の銅合金が、さらにSi:
0.005〜0.1 wt%、Mn:0.01〜0.5 wt%、Mg: 0.0
05〜0.5 wt%、V: 0.005〜0.1 wt%、Ti:0.01〜0.
25wt%、B:0.005 〜0.05wt%、P:0.0005〜0.01wt%
からなる群より1種又は2種以上を合計0.0005〜1.0 wt
%含んだものであっても、本発明の上記3つの製造法が
適用可能である。
【0010】
【作用】以下に本発明における析出型銅合金の製造法に
ついて、その作用及び限定理由について述べる。
【0011】先ず、Cr元素は、本銅合金中において
は、単独の析出物として存在するもので、これが、均質
且つ微細に分散する事により、材料強度を向上させると
共に、その導電性を高める働きをするものである。しか
して、その含有量を 0.1〜0.35wt%と限定したのは、
0.1wt%未満ではその効果が乏しく、過ぎてはCu−C
rの共晶物を生成し、材料強度、熱間加工性やめっき密
着性を害する為に限定したものである。
【0012】Sn元素の働きの一つは、Sn元素自体が
銅合金中に固溶成分として作用する事による材料強度や
材料延性の向上と曲げ加工性の向上が挙げられる。二つ
目の働きとしては、従来より知られている高温状態から
の冷却時のCr元素の析出現象における冷却速度に関す
る依存性の緩和効果を示す事である。しかしてその含有
量を0.05〜0.5 wt%としたのは、0.05wt%未満では上記
効果が弱く、 0.5wt%を越えての含有では、本合金系の
特徴とするところの高い導電性は著しく損ってしまう為
に限定したものである。
【0013】次にZn元素の添加は、Sn合金やSn−
Pb合金等のような異種金属との接合時に、その接合強
度の環境温度に対する時間劣化を抑制する効果を示すも
のであり、また、耐マイグレーション性の改善に効果を
示す。しかしてその含有量を0.05〜5wt%としたのは、
0.05wt%未満ではその効果が少なく、5wt%を越えて含
有されると、上記効果は維持されるも、導電性を損い、
コネクタ等の接続やリードフレームにおけるICチップ
の作動に伴う発熱の放熱性が不十分となる事と、Zn元
素はCu,Cr,Sn元素等に比較して、それらの融点
以下の低い温度で昇華する為に、元素歩留りや作業性の
低下が起る為に限定したものである。
【0014】またSi,Mg,Mn,V,Ti,B,P
の元素からなる群については、これらは何れも前記請求
範囲内において製造工程における加工性の向上に寄与
し、特にMg,Mn元素では、Zn元素と同じように、
Sn合金やSn−Pb合金等のような異種金属との接合
時に、その接合強度の環境温度に対する時間劣化を抑制
する働きを示し、併せて、固溶成分として、強度やばね
性の向上に寄与するものである。そしてSi,V,T
i,B及びP元素は、本発明の特徴とする所の熱処理と
高密度パルス電流付加処理の同時処理時に、過度の条件
による再結晶粒の粗大化を抑制し、これにより曲げ加工
時の表面状態を平滑に保ち、表面割れ等の欠陥を予防す
る事で、曲げ加工性を良くするものである。しかしてこ
れら添加元素は、各々上限を越えて含有せしめると、鋳
造性が悪化し、健全な鋳塊を得る事が困難になるばかり
でなく、熱間加工性についても悪影響を与えるようにな
り、さらにめっきの密着性や導電性を損うものである。
【0015】次に、本発明による製造法の骨子となる熱
処理工程の条件について、その作用と限定理由を以下に
述べる。
【0016】本発明の製造法では先ず合金中の析出物が
固溶するのに十分な温度、即ち 880〜1050℃から開始す
る熱間加工とその終了時に水冷等により急速冷却する事
により、析出物の少ない過飽和固溶体を形成せしめ、後
に適当な冷間加工を施す。
【0017】次に続く時効熱処理においては、当該銅合
金を非接触状態に挟んで電極板を対向させ、該電極板に
電圧を印加することにより電極板間に電場を形成し、即
ち銅合金を電場内に保持した状態で時効熱処理を行う。
このように時効熱処理と同時に電場を印加すると、理由
は未だ定かではないが、析出過程にあまり影響を及ぼさ
ずに、材料の回復・再結晶過程を温度的には、より高温
側に、時間的には長時間側に遅らせる働きがある。その
結果、材料の示す延性を高めながらも、その相反特性で
ある材料強度の温度に対する抵抗性を維持しつつ、導電
性をより向上させる事が可能となるものである。そして
印加する電場の強さは、 1.0〜10kV/cmと定めた。これ
は電場の強さが1kV/cm 未満ではその効果が見られず、
10kV/cmを越えると効果が停滞し、いたずらにエネルギ
ーを消費するので材料のコスト高を招いてしまう。
【0018】また上記時効熱処理の条件としては、 250
〜550 ℃の温度に10〜360 分程度保持すればよく、これ
により良好な特性をもたらす。
【0019】また本発明では上記時効熱処理の前に、高
密度パルス電流付加処理を組合わせた熱処理を施すこと
もできる。即ち 350〜650 ℃の温度域で45〜1800秒間保
持する熱処理、又は 880〜1020℃の温度域で5〜60秒間
保持する熱処理時に高密度パルス電流付加処理を行うこ
とにより、前工程で析出してしまった析出物の粗大化を
防止し、現在固溶状態にある析出成分の固溶状態を維持
し、さらに当該熱処理中における合金の結晶組織の再結
晶化を併せて行うことができ、これに続く冷間加工や時
効熱処理などにより優れた特性を有する銅合金を生成せ
しめるものである。
【0020】そして当該熱処理条件としては、上記のよ
うに 350〜650 ℃の温度域で45〜1800秒間の材料保持、
又は80〜1020℃の温度域で5〜60秒間の材料保持が、高
密度パルス電流の付加処理下において、既存析出物の粗
大化抑制や未析出成分の析出抑制に大きな効果があると
同時に、合金組織の迅速な再結晶化にも寄与する条件で
ある。しかしながら、これを越える温度や時間の組合わ
せでは、既存析出物の粗大化が起ると共に、未析出成分
の析出が起り、強度や曲げ加工性等の諸特性を低下させ
る原因となる。又、低い温度と短い時間との組合わせで
は、高密度電流パルス付加処理を行っても、結晶粒の再
結晶化が進まず組織の不均一性が増すと共に、マトリッ
クスに固溶している析出成分の析出が逆に発生してしま
う為である。
【0021】高密度電流パルス付加処理は、合金組織の
再結晶現象を促進する働きをするもので、前記熱処理と
組合わせて用いる事により、前工程で析出してしまった
析出物の粗大化の抑制と現在固溶状態にある析出成分の
固溶状態の維持とをはかりながら、合金組織における結
晶組織の再結晶化をより効率良く短時間に行う事ができ
るものである。その条件としては、電流密度10〜104
/mm2 、パルス幅20〜250 μs 、パルス周期1〜103 Hz
の範囲内において、有効な効果を示す。
【0022】さらに、以上の製造法をより効率良く行
い、合金特性を高める為に、本発明製造法による合金の
熱間加工においては、合金鋳塊を 880〜1050℃の温度に
加熱してから、熱間加工を行い終了後迅速に冷却する事
が望ましい。特に、 400℃前後の温度範囲迄は、水冷等
の手段により急速冷却する事が、次工程以後での合金特
性を良好にするものである。
【0023】又、最終の冷間加工後 300〜550 ℃の温度
範囲での調質焼鈍や張力と曲げ歪付加による材料形状矯
正を行うテンションレベラー、 400〜850 ℃の温度範囲
で、材料の調質と形状矯正を行うテンションレベラーア
ニーリング等を組合わせる事により、よりバランスのと
れた高い特性を得る事ができる。
【0024】
【実施例】表1に示す組成の銅合金を溶解鋳造した後、
次のα,β又はγに示すいずれかの方法で熱処理と熱間
及び冷間加工を施して供試材を作製した。
【0025】
【表1】
【0026】・製造法α 銅合金鋳塊に1020℃で熱間圧延を施し、その終了後、直
に水中に投入して材料冷却を行う。これを研削により厚
さ5mmの板とし、さらにこの板に冷間加工を加えて、厚
さ 0.5mmの板とした後に、表5に示すように表2のいず
れかの条件で電場時効熱処理を行い、これに表面酸洗を
施し、その後加工率40%の冷間加工を行って、厚さ 0.3
mmの板に仕上げ、しかる後に 375℃で60分間保持の条件
で調質焼鈍を加えて供試材を作製する。
【0027】・製造法β 銅合金鋳塊に1020℃で熱間圧延を施し、その終了後、直
に水中に投入して材料冷却を行う。これを研削により厚
さ5mmの板とし、さらにこの板に冷間加工を加えて、厚
さ 0.5mmの板とした後に、表3及び表4に示す条件を表
5のように組合わせて析出抑制再結晶化熱処理を行い、
急冷して常温に材料を戻した後、これに表面酸洗研削を
施し、加工率40%の冷間加工を行って、厚さ 0.3mmの板
に仕上げる。しかる後に表5に示すように表2のいずれ
かの条件で電場時効熱処理を施して、その後板厚 0.2mm
迄の冷間圧延を行い、 350℃、60分間保持の条件で調質
焼鈍を加えて供試材を作製する。
【0028】・製造法γ 銅合金鋳塊に 950℃で熱間圧延を施し、その終了後、直
に水中に投入して材料冷却を行う。これを研削により厚
さ5mmの板とし、さらにこの板に冷間加工を加えて、厚
さ 0.5mmの板とした後に、表3及び表4に示す条件を表
5のように組合わせて析出抑制再結晶化熱処理を行い、
急冷して常温に材料を戻した後、これに表面酸洗研削を
施し、加工率40%の冷間加工を行って、厚さ 0.3mmの板
に仕上げる。しかる後に表5に示すように表2のいずれ
かの条件で、電場時効熱処理を加えて供試材を作製す
る。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】これら供試材について、それぞれ引張強
度、伸び、導電性、曲げ加工性、半田剥離性及びめっき
密着性を以下の方法で測定し、それらの結果を表6に示
した。
【0034】引張強度及び伸びについては、JIS−Z
2241に基づいて測定し、導電性はJIS−H050
5に基づき導電率を求めた。曲げ加工性は、JIS−Z
2248のVブロック法により試験を行い、試験片の表
面に割れを生じる最小曲げ半径(R)を同試験片の厚さ
(t)で割った値(R/t)で示した。耐熱半田剥離性
は、供試材より幅5mmの短冊状の試験片を切出し、これ
に60/40共晶半田をロジン系フラックスを用いて半田浸
漬した後で、 170℃の温度で500, 750, 1000時間の加熱
試験を行ってから、 180度の密着曲げを行い、半田の剥
離の有無を観察した。そして 500時間迄に既に剥離が認
められるものを「×」とし、 750時間迄に剥離したもの
を「△」、1000時間で剥離したものを「○」、1000時間
でも剥離していないものを「◎」と表記した。めっき密
着性は、シアン化浴を用いてAgを 5.0μm の厚さにめ
っきしてから450 ℃で10分間加熱した後に、テープ剥離
試験を行い、その剥離の有無を観察した。
【0035】
【表6】
【0036】表6から明らかなように本発明の製造法に
よる銅合金No.1〜No.9の諸特性は、従来製造法によ
るNo.16と較べて強度や伸びにおいて同等あるいはそれ
以上であり、さらに導電性や曲げ加工性についてはより
優れており、かつ半田剥離性やめっき密着性においても
良好であることが判る。
【0037】これに対して本発明の条件から外れた比較
例によるものは、特性が大きく劣っている。即ち合金成
分のいずれかの含有量が多過ぎる比較例によるNo.10,
11,15の銅合金は強度は十分なるも導電性、曲げ加工
性、めっき密着性等に劣っている。また熱処理条件にお
ける熱処理温度の低い比較例によるNo.14の銅合金は長
時間の処理にもかかわらず再結晶組織の不均一性が生じ
て曲げ加工性やめっき密着性が劣化している。他方熱処
理温度の高過ぎる比較例によるNo.12の銅合金は結晶粒
の粗大化が起ったり析出物の再固溶が生じたりして強度
や曲げ加工性が劣っている。さらに電場強さの弱い比較
例によるNo.13の銅合金は諸特性が低下しているのが判
る。
【0038】
【発明の効果】本発明製造法によれば、優れた加工性と
高い強度及び導電率を併せ持ち、さらに高い信頼性を有
するコネクター、端子材、ばね材及びリードフレーム材
等の電子電気機器材料が得られるもので工業上顕著な効
果を奏する。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cr: 0.1〜0.35wt%、Sn:0.05〜0.
    5 wt%を含み、又はさらにZn:0.05〜5.0 wt%を含
    み、残部Cuと不可避的不純物とからなる銅合金鋳塊
    に、 880〜1050℃の温度域から開始する熱間加工を施
    し、急速冷却処理を行って冷間加工を加えた後、時効熱
    処理を行う際に同時に1〜10kV/cm の電場を印加するこ
    とを特徴とする析出型銅合金の製造法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の銅合金が、さらにSi:
    0.005〜0.1 wt%、Mn:0.01〜0.5 wt%、Mg: 0.0
    05〜0.5 wt%、V: 0.005〜0.1 wt%、Ti:0.01〜0.
    25wt%、B: 0.005〜0.05wt%、P:0.0005〜0.01wt%
    からなる群より1種又は2種以上を合計0.0005〜1.0 wt
    %含んだものである請求項1記載の析出型銅合金の製造
    法。
  3. 【請求項3】 Cr: 0.1〜0.35wt%、Sn:0.05〜0.
    5 wt%を含み、又はさらにZn:0.05〜5wt%を含み、
    残部Cuと不可避的不純物とからなる銅合金鋳塊に、 8
    80〜1050℃の温度域から開始する熱間加工を施し、急速
    冷却処理を行って冷間加工を加えた後、 350〜650 ℃で
    45〜1800秒間保持する熱処理と高密度パルス電流付加処
    理とを同時に行い、その後冷間加工を行った後、時効熱
    処理を行う際に同時に1〜10kV/cm の電場を印加するこ
    とを特徴とする析出型銅合金の製造法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の銅合金が、さらにSi:
    0.005〜0.1 wt%、Mn:0.01〜0.5 wt%、Mg: 0.0
    05〜0.5 wt%、V: 0.005〜0.1 wt%、Ti:0.01〜0.
    25wt%、B: 0.005〜0.05wt%、P:0.0005〜0.01wt%
    からなる群より1種又は2種以上を合計0.0005〜1.0 wt
    %含んだものである請求項3記載の析出型銅合金の製造
    法。
  5. 【請求項5】 Cr: 0.1〜0.35wt%、Sn:0.05〜0.
    5 wt%を含み、又はさらにZn:0.05〜5wt%を含み、
    残部Cuと不可避的不純物とからなる銅合金鋳塊に、 8
    80〜1050℃の温度域から開始する熱間加工を施し、急速
    冷却処理を行って冷間加工を加えた後、 880〜1020℃で
    5〜60秒間保持する熱処理と高密度パルス電流付加処理
    とを同時に行い、その後冷間加工を行った後、時効熱処
    理を行う際に同時に1〜10kV/cm の電場を印加すること
    を特徴とする析出型銅合金の製造法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の銅合金が、さらにSi:
    0.005〜0.1 wt%、Mn:0.01〜0.5 wt%、Mg: 0.0
    05〜0.5 wt%、V: 0.005〜0.1 wt%、Ti:0.01〜0.
    25wt%、B: 0.005〜0.05wt%、P:0.0005〜0.01wt%
    からなる群より1種又は2種以上を合計0.0005〜1.0 wt
    %含んだものである請求項5記載の析出型銅合金の製造
    法。
JP28355192A 1992-09-30 1992-09-30 析出型銅合金の製造法 Pending JPH06108212A (ja)

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JPH06108212A true JPH06108212A (ja) 1994-04-19

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