[go: up one dir, main page]

JP2001032028A - 電子部品用銅合金及びその製造方法 - Google Patents

電子部品用銅合金及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001032028A
JP2001032028A JP20656399A JP20656399A JP2001032028A JP 2001032028 A JP2001032028 A JP 2001032028A JP 20656399 A JP20656399 A JP 20656399A JP 20656399 A JP20656399 A JP 20656399A JP 2001032028 A JP2001032028 A JP 2001032028A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
copper alloy
seconds
electronic components
holding time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20656399A
Other languages
English (en)
Inventor
Motohisa Miyato
元久 宮藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP20656399A priority Critical patent/JP2001032028A/ja
Publication of JP2001032028A publication Critical patent/JP2001032028A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Landscapes

  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度が高く、曲げ加工性が良好で、超小型の
トランジスタ用、あるいは端子・コネクタ向けのレーザ
ー溶接に適し、かつ安価な電子部品用銅合金板を得る。 【解決手段】 Mn:0.5〜2.0%(重量%、以下
同じ)、Sn1.0〜4.0%、Ni:0.2〜1.0
%、Zn:0.05〜5.0%、残部がCu及び不可避
不純物からなり、結晶粒度が1〜15μmの電子部品用
銅合金板。冷間圧延途中で、温度範囲550〜700
℃、保持時間5秒間〜5分間の条件の再結晶焼鈍を行っ
た後、冷却速度5℃/秒以上で常温まで冷却し、次い
で、目標の寸法に冷間圧延後、温度範囲300〜450
℃、保持時間5秒間〜180分間の条件の最終焼鈍を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品用銅合金
に関するもので、特に小信号のS−MINI、USM、
SSM、SC−59及びSC−70(以上、商品名)等
の、いわゆる超小型トランジスタ用のリードフレームの
ように、強度が高くかつ良好な曲げ加工性が要求される
材料として適し、あるいは、端子・コネクタなどの用途
向けでレーザー溶接に適した電子部品用銅合金及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超小型トランジスタ用のリードフレーム
に使用される材料としては、42アロイ、CDA725
及び特公平5−5378号公報記載の銅被覆した6%S
nりん青銅が使用されている。これらは、ビッカース硬
さが170〜220、伸びが10〜20%で、いずれも
強度及び曲げ加工性が良好な材料である。従来のいずれ
の材料もその導電率は22%IACS以下である。ま
た、レーザー溶接用の銅合金としてはCDA725がよ
く知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】42アロイ、CDA7
25及び銅被覆りん青銅は、それぞれ42%Ni、9%
Ni−2.3%Sn及び6%Snを含み銅被覆のため、
材料コストが高いという欠点がある。このため、地合わ
せ価格が低く、製造工程の簡素化した製造方法による安
価な銅合金の使用が検討されている。本発明はかかる課
題に鑑みてなされたのであって、強度が高く、曲げ加工
性が良好で、超小型のトランジスタ用、あるいは端子・
コネクタ向けのレーザー溶接に適した電子部品用銅合金
と銅合金板及びその製造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電子部品用
銅合金は、Mn:0.5〜2.0%、Sn1.0〜4.
0%、Ni:0.2〜1.0%、Zn:0.05〜5.
0%、残部がCu及び不可避不純物からなる。この銅合
金は、P:0.1%以下、Si:0.1%以下、Mg:
0.02%以下、Ca:0.001%以下、Ag:0.
1%以下、Fe:0.1%以下、Cr:0.1%以下、
Co:0.1%以下、Pb:0.02%以下を含むこと
ができ(これらの1種又は全部が0%でもよい)、また
製品板の状態で結晶粒度が1〜15μmであることが望
ましい。また、本発明に係る電子部品用銅合金板の製造
方法は、上記の組成を有する銅合金に対し、冷間圧延途
中で、温度範囲550〜700℃、保持時間5秒間〜5
分間の条件の再結晶焼鈍を行った後、冷却速度5℃/秒
以上で常温まで冷却し、次いで、目標の寸法に冷間圧延
後、温度範囲300〜450℃、保持時間5秒間〜18
0分間の条件の最終焼鈍を行うことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電子部品用銅
合金の成分組成及び製造工程について、詳細に説明す
る。 Mn MnはCu溶湯の脱酸効果を有し、さらに固溶すること
によってCuを強化する。また、導電率は熱伝導度と比
例の関係にあり、熱伝導度はレーザー溶接性に大きく影
響を及ぼす。Mnの適量添加で導電率を制御できる。M
n含有量が2.0%を超えると溶湯の酸化が激しくな
り、鋳肌の健全な鋳塊が得がたくなる。一方、0.5%
未満ではCuの強化への寄与が少なく、また半導体を組
み立てる際の加熱によって生ずる酸化膜が剥離しやすく
なる。さらには導電率が高めになり、レーザーによる溶
融接合性が劣る(レーザー溶接性には導電率22%IA
CS以下が望ましい)。従って、Mn含有量は0.5〜
2.0%とし、より望ましくは0.8〜1.8%とす
る。
【0006】Sn Snは固溶することによってCuの強度向上に寄与し、
さらにNiとの共添、すなわち0.2%以上のNiの添
加と製法の選択により一層強度向上寄与する。Sn含有
量が1%未満では強度が不足し、一方、4%を超える
と、Mnと共添されるため熱間加工性が劣ってくる。従
って、Sn含有量は0.2〜4%とし、より望ましくは
1.0〜3.0%とする。 Ni NiはSnとの共添と製法の選択によりCuの強度向上
に寄与する。Ni含有量が0.2%未満では、上記範囲
のSnを含有しても強度向上への寄与は少なく、一方、
1.0%を超えると、上記範囲のSnと共添しても強度
の向上は飽和する。また、Ni地金価格とSnの地金価
格はほぼ同じで銅に比べて高価である。従って、Ni含
有量は0.2〜1.0%、より望ましくは0.3〜0.
8%とする。
【0007】Zn ZnはSnめっきやはんだの密着性向上のための必須元
素である。また、Znは、Snの同一量添加程の効果は
ないが、Cuに固溶して強化に寄与する。Zn含有量が
0.05%未満では、Snめっきやはんだの密着性の向
上効果は少なく、一方、5.0%を超えると、Pとの共
添において応力腐食割れを生じやすく、あるいはレーザ
溶接時に気化しやすく接合温度が低下する。従って、Z
n含有量は0.05〜5%とし、より望ましくは0.1
〜2.0%とする。
【0008】P Pは溶湯の脱酸に有効な元素である。この銅合金には脱
酸効果のあるZnが含まれるため、0.1%よりも少な
い残存量で脱酸可能となる。なお、PのほかB、Si、
Mgでも脱酸可能である。しかし、過剰に添加するとり
ん化物が形成されやすく、またPとZnを共添した場合
これらがCuに固溶すると応力腐食割れを生じやすくな
る。従って、Pを添加する場合、その含有量の上限は
0.1%以下とし、より望ましくは0.05%以下とす
る。
【0009】Si、Mg、Ca、Ag、Fe、Cr、C
o、Pb これらの元素は不可避不純物として又は必要に応じ添加
元素として銅合金に含まれ、Ag、Fe、Si、Cr及
びCoはいずれも0.1%以下で、Pb及びMgはいず
れも0.02%以下で、Caは0.001%以下で、1
種又は2種以上が含有されても、前記銅合金の特性は損
なわれない。望ましくは、これらの元素の合計含有量は
0.5%以下である。なお、これらの元素のうち、Ag
及びCoは0.1%以下の添加で強度の向上に寄与する
が高価である。Fe、CrはCuに固溶し強度の向上に
寄与するが、中間焼鈍後の冷却速度の選定によっては、
Pなどとの化合物を生成して析出し、スピノーダル分解
を阻害する。また、固溶したFeは強化の寄与が少な
く、Crは大気溶解では酸化し、溶湯の粘性がアップし
て鋳肌が劣化するため、いずれも0.1%を上限とす
る。Siは脱酸剤としての効果があり、Cuに固溶する
と強度の向上に寄与するが、その含有量によってははん
だの濡れ性が低下するため、0.1%を上限とする。M
gは脱酸剤としての効果があり、強度の向上に寄与する
が、SとMgSを形成し、Agめっき時にMgSを核と
して異常析出し、突起が生じる。また、MgイオンはA
gめっき液を劣化させるため、上限を0.02%とす
る。Caは原料、回転屑、木炭、炉材から混入してくる
Sを除去するために有効な元素であるが、0.001%
を超えて含有すると混入不純物のSとCaSを形成し、
MgSと同様、Agめっきの異常突起が生ずる。Pbは
原料から不純物として混入し、熱間加工時割れを生じる
ため上限を0.02%とする。そのほか、Al、Ti、
In及びZrなどの元素も、それぞれ0.1%を最大量
として許容されるが、前記Si〜Pbと合わせた合計量
は0.5%以下に制限することが望ましい。
【0010】S、O、H Sは原料、燃料及び溶湯の酸化防止用の木炭等から混入
し、熱間加工性を低下する。また、Mn及びMgと硫化
物を生成し、これらの硫化物はリードフレーム製造時の
Agめっき時にAgの突起状析出を助長し、ダイボンド
及びワイヤボンド性を阻害するため、Sの上限規制を2
0ppmとする。Oは大気中で溶解すると酸化し、その
混入は避けられない、Mn、Zn、Si、P及びMgで
大部分除去できるが、30ppmを超えると健全な鋳塊
が得難くなる。Hは溶湯中ではO含有量と反比例の関係
にある。Hが2ppmを超えると健全な鋳塊が得難くな
る。
【0011】平均結晶粒度 製品の平均結晶粒度が1μm未満であれば、引張強さ−
伸びのバランスで伸びが小さく、曲げ加工性が劣り、1
5μmを超えると曲げ加工に際して割れが生じたり、曲
げ加工面にオレンジピールが出現し、肌が粗くなっては
んだ層のない肌が露出する。そのため、結晶粒度は1〜
15μmの範囲に規制する。
【0012】製造工程 本発明の製造方法において、冷間圧延途中の再結晶焼鈍
は再結晶粒を整粒化して結晶粒度を調整するために行
う。結晶粒度は熱処理温度と保持時間で決定され、本発
明の場合、温度範囲550〜700℃、保持時間5秒間
〜5分間の条件で再結晶焼鈍を行うことで、製品板の結
晶粒度を1〜15μmの範囲に定めることができる。ま
た、再結晶焼鈍後の冷却速度を5℃/秒以上で常温まで
冷却する理由は、550℃以上の温度で添加元素の固溶
状態のまま、常温まで急速で冷却することによって、材
料中に空孔を強制的に残存させる、すなわち過冷却する
ことが目的である。この冷却速度が5℃/秒より遅い
と、析出物を生じるとともに空孔の数も少なくなる。特
にPを含む場合は、Ni、Mn、Fe、Co、Mgのり
ん化物が析出し、スピノーダル分解強化のためのエネル
ギーが不足してしまい、スピノーダル分解が生じ難くな
る。
【0013】再結晶焼鈍後、冷間圧延を行い、さらに温
度範囲300〜450℃、保持時間5秒間〜180分間
の条件で最終焼鈍を行うが、この最終焼鈍によってスピ
ノーダル分解型の組織となり、強度と伸びとのバランス
を保つことができる。熱処理温度が300℃未満の場合
は伸びが小さく、450℃を超えると強度が小さくな
る。従って、熱処理温度は300〜450℃とすること
が必要である。また、熱処理における保持時間が5秒間
未満の場合は、目標とする伸びを得ることができない。
一方、熱処理における保持時間が180分間を超えて
も、上述の効果は飽和してしまうため無駄である。従っ
て、熱処理の保持時間は5秒間〜180分間とする。な
お、再結晶焼鈍後の冷間圧延の加工率は5〜90%の範
囲内でよい。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例について、比較例と比
較して説明する。 (実施例1)まず、表1及び表2に示す本発明合金N
o.1〜9及び比較合金No.10〜19の銅合金に関
し、電気炉を使用し大気中で木炭被覆下で溶解し、成分
調整した溶湯を黒鉛製ブックモールドで鋳造して、厚さ
50mm、幅75mm、長さ180mmの鋳塊を得た。
これらの鋳塊を表、裏面各2mm面削し、900℃の温
度で圧延を開始し、途中厚さ20mm前後で再度900
℃の温度に加熱し、圧延を行い厚さ10mmとし、70
0℃以上の温度から水中に浸漬し、急冷した。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】比較合金No.12、15、18及び19
は熱間圧延時に割れを生じ、その後の加工工程は中止
し、試料調整から除外した。なお、No.12はMn含
有量が2.5%で、H含有量も2.5ppmである。N
o.15はS含有量が31ppm、Pb含有量が0.0
5%である。No.18はCr含有量が0.2%であ
り、溶湯が脱酸過剰のため、H含有量は1.9ppmと
なっている。No.19は脱酸不足のため、O含有量が
40ppmとなった。
【0018】本発明合金No.1〜9、比較合金No.
10、11、13、14、16、17は酸洗後、厚さ1
0mmから冷間圧延し、厚さ1mmの板を得た。続い
て、No.2のみさらなる実施例のために一部1mm厚
の板を残し、No.1〜5、9、No.11、13、1
4の厚さ1mmの各試料は、600℃のソルトバス中に
浸漬し30秒間保持した後、水中に投入して冷却した
(10秒以内で冷却)。また、No.6〜8、No.1
6、17の厚さ1mmの各試料は640℃のソルトバ
ス、No.10の厚さ1mmの試料は500℃のソルト
バス中に浸漬し、同じく30秒間保持した後、水中に投
入して冷却した。これにより、これらの材料の結晶粒度
をいずれも7μmに揃えた。次に、酸洗研磨後、冷間圧
延を行い、最終厚さ0.4mmの板材を得た。次いで、
350℃のソルトバス中に30秒間保持して材料を調整
した。なお、No.20として6%Snりん青銅の市販
品厚さ0.4mm質別H材を用い、No.21としてC
D725の工場量産品で最適低温材(375℃×2hr
焼鈍材)厚さ0.4mmを用いた。
【0019】上述の如くして製作した厚さ0.4mmの
板材を使用して以下の試験を実施した。その結果を表4
及び表5に示す。 結晶粒度;JISH0501伸銅品結晶粒度試験方法
に従い、圧延方向に沿う平行断面において平均結晶粒径
を測定した。 引張試験;圧延方向に平行に長手方向を切り出し、J
IS5号試験片にて行った。硬さはビッカース硬度計に
て測定した。 導電率;幅10mmの長手試験片を作成し、JIS0
505のダブルブリッジ法により電気抵抗を測定して、
平均断面積法にて算出した。 曲げ加工性;幅10mmの短冊状試験片を作成し、プ
レスに固定した金型を用い、R=0.2mmで曲げ線を
圧延方向に設定し、W曲げを荷重100kg/mmで行
った。曲げ部を20倍のルーペで観察し、クラックの発
生の有無を調べた。 酸化膜の密着性;寸法0.4mm厚×10mm幅×4
5mm長さの試験片を、10%HSO+5%HF・
NHFの混液中(30℃)で30秒間洗浄し、300
℃のホットプレートの上に3分間保持して酸化被膜を生
成させ、住友スリーエム株式会社製のメンディングテー
プ810をこれら試験片の表面に圧着し、約30分経過
後、手でテープを引き剥して酸化皮膜の密着性を調べ
た。
【0020】はんだの密着性;寸法0.4mm厚×2
5.4mm幅×50.8mm長さの試験片に弱活性フラ
ックス「アルファ611(商品名)」を塗布し、温度2
45℃のSn60−Pb40浴中に5秒間浸漬して、は
んだの濡れ状況を確認し、次に乾燥炉において150℃
で1000時間加熱し、1mmRの治具で180度曲げ
戻しを1回行い、はんだの密着性を調べた。 耐応力腐食割れ性;D.H.Thompson(Ma
terial Res.and Stds.1(196
1)、P.108〜111)の応力腐食割れ試験方法に
準拠して行った。試験片寸法は0.4mm厚×12.7
mm幅×150mm長さとし、腐食媒は28%アンモニ
ア水に等量の蒸留水を加えて2lとし、5l容量のデシ
ケータ中に入れ、気相中に両端をビニル被覆Cu線で結
束してループ状に曲げ加工した試験片を吊し、35℃で
保持した。所定時間経過後にループ状の曲げ加工した試
験片の両端の結束を外してフリーとし、試験片の両端中
央の直線距離の変化を測定した。初期の距離の50%に
達する時間を測定し、割れ時間とした。なお、試験片は
ループ状で10%HSO+5%NHF・HF液に
より30℃、30秒間洗浄し、全面が水に濡れることを
確認して開始した。
【0021】レーザー溶接性;試験片寸法は0.4m
m厚×10mm×50mm長さとし、同一材料の試験片
2枚を重ね合わせ、図1に示すようにセットする。電源
パルス励起YAGレーザーを用い、下記条件のもとで、
溶接部の外観が最も良好な出力条件で溶接し、溶接後、
溶接部をセンターとする引張試験に供してせん断強度を
調べた。また、溶接部のスパッタ発生と抉れを観察し
た。 平均出力:300W パルス幅:10ms 出力エネルギー:30〜50J/パルス 繰り返し周波数:単発 Agめっき性;0.4mm厚×25mm×60mm長
さの試験片に対し、下記表3の条件でCu下地めっき
後、Agめっきを行い、40倍の実体顕微鏡で観察し、
突起の径(上からみたときの突起の長さ、幅のいずれ
か)が20μm以上のAgめっき突起の発生量を測定し
た。
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】以上実施例1に示したように、本発明合金
は、健全な鋳塊が得られ、熱間圧延、冷間圧延に支障な
く、表4に示すように全ての特性に優れ、電子部品、特
に半導体に使用されるリードフレームあるいは端子・コ
ネクタなどに適している。これに対し、比較合金は、各
々の組成に応じて、製造時に割れが発生したり、表5に
示すようにいずれかの特性が劣っていた。
【0026】(実施例2)実施例1の本発明合金No.
2の厚さ1mmの板材にて以下の試験を実施した。N
o.2の厚さ1mmの板材をソルトバス中で500℃、
600℃及び750℃で30秒間保持し水中急冷した。
これら材料を厚さ0.4mmまで圧延し、350℃で3
0秒間保持し、実施例1と同じ要領で、結晶粒度(G.
S.)、引張強さ、伸び、曲げ性を調べ、表6の結果を
得た。表6に示すように、焼鈍条件が本発明の規定を外
れるNo.2、3は結晶粒度が本発明の規定を外れ、曲
げ加工性に劣る。
【0027】
【表6】
【0028】(実施例3)実施例1の本発明合金No.
2の厚さ1mmの板材をソルトバス中で600℃で30
秒間焼鈍し、続いて水中急冷(冷却速度:120℃/
秒)又は0.1℃/秒の冷却速度で炉冷し、さらに厚さ
0.4mmまで圧延し、250、350及び500℃で
各々30秒間焼鈍し、実施例1と同じ要領で、引張強
さ、伸び、曲げ性を調べ、表7の結果を得た。表7に示
すように、最終焼鈍条件が本発明の請求範囲を外れるN
o.5〜7は引張特性又は曲げ加工性に劣る。
【0029】
【表7】
【0030】以上実施例2及び3に示したように、本発
明合金に本発明の製造方法を適用することによって、電
子部品、特に端子コネクタなどに必要な優れた曲げ加工
性を有する銅合金を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】本発明合金は、高価なSn量を1.0〜
4.0%と通常のりん青銅より少なめに限定し、Niあ
るいはSnよりも安価なMnを0.5〜2.0%、Zn
を0.05〜5.0%含有させることによって、Cu−
9%Ni−2.3%SnからなるCDA725あるいは
6%Snを含むりん青銅より組成的な価格が安く、かつ
これらとほぼ同等の機械的性質、硬度、曲げ加工性、そ
の他リードフレームや端子・コネクタ等の用途に必要と
される種々の特性に優れた電子部品用銅合金を得ること
ができる。また、Znが5%以下で導電率が17〜20
%IACS(実施例)であり、端子・コネクタとして時
として接続時に必要となるレーザー溶接にも適してい
る。本発明合金の製造工程も、熱間圧延後の冷却圧延中
の焼鈍回数を少なくでき(多くても2回)、しかも焼鈍
条件は、連続炉で550〜700℃で5秒間〜5分間と
短く、また、最終焼鈍条件も300〜450℃で5秒〜
180分と連続炉主体となっている。従って、製造工程
が簡素化され経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 レーザ溶接用治具と溶接試験方法の概略図で
あり、(a)は平面図、(b)は断面図。
【符号の説明】
1 ステンレス製固定台 2 同じく固定治具 3 ネジ 4 試験片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C22F 1/00 691 C22F 1/00 691B 692 692A 693 693A 693B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mn:0.5〜2.0%(重量%、以下
    同じ)、Sn1.0〜4.0%、Ni:0.2〜1.0
    %、Zn:0.05〜5.0%、残部がCu及び不可避
    不純物からなる電子部品用銅合金。
  2. 【請求項2】 P:0.1%以下、Si:0.1%以
    下、Mg:0.02%以下及びCa:0.001%以下
    のいずれか1種又は2種以上を含むことを特徴とする請
    求項1に記載された電子部品用銅合金。
  3. 【請求項3】 Ag:0.1%以下、Fe:0.1%以
    下、Cr:0.1%以下、Co:0.1%以下のいずれ
    か1種又は2種以上を含むことを特徴とする請求項1又
    は2に記載された電子部品用銅合金。
  4. 【請求項4】 S:20ppm以下、O:30ppm以
    下及びH:2ppm以下であることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載された電子部品用銅合金。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載された組
    成を有し、結晶粒度が1〜15μmであることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかに記載された電子部品用銅
    合金板。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載された組
    成を有する銅合金に対し、冷間圧延途中で、温度範囲5
    50〜700℃、保持時間5秒間〜5分間の条件の再結
    晶焼鈍を行った後、冷却速度5℃/秒以上で常温まで冷
    却し、次いで、目標の寸法に冷間圧延後、温度範囲30
    0〜450℃、保持時間5秒間〜180分間の条件の最
    終焼鈍を行うことを特徴とする電子部品用銅合金板の製
    造方法。
JP20656399A 1999-07-21 1999-07-21 電子部品用銅合金及びその製造方法 Pending JP2001032028A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20656399A JP2001032028A (ja) 1999-07-21 1999-07-21 電子部品用銅合金及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20656399A JP2001032028A (ja) 1999-07-21 1999-07-21 電子部品用銅合金及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001032028A true JP2001032028A (ja) 2001-02-06

Family

ID=16525475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20656399A Pending JP2001032028A (ja) 1999-07-21 1999-07-21 電子部品用銅合金及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001032028A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008255379A (ja) * 2007-03-30 2008-10-23 Kobelco & Materials Copper Tube Inc 熱交換器用銅合金管
JP2009079270A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Dowa Metaltech Kk Cu−Sn−P系銅合金板材およびその製造法並びにコネクタ
JP2014127462A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Uacj Foil Corp 二次電池用負極集電体及びその製造方法
CN111876630A (zh) * 2020-07-31 2020-11-03 苏州列治埃盟新材料技术转移有限公司 一种电机设备用的铜合金材料及其制备方法
CN115992324A (zh) * 2023-02-15 2023-04-21 宁波金田铜业(集团)股份有限公司 一种低镍锌白铜线材及其制备方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008255379A (ja) * 2007-03-30 2008-10-23 Kobelco & Materials Copper Tube Inc 熱交換器用銅合金管
JP2009079270A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Dowa Metaltech Kk Cu−Sn−P系銅合金板材およびその製造法並びにコネクタ
JP2014127462A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Uacj Foil Corp 二次電池用負極集電体及びその製造方法
CN111876630A (zh) * 2020-07-31 2020-11-03 苏州列治埃盟新材料技术转移有限公司 一种电机设备用的铜合金材料及其制备方法
CN115992324A (zh) * 2023-02-15 2023-04-21 宁波金田铜业(集团)股份有限公司 一种低镍锌白铜线材及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6132529A (en) Leadframe made of a high-strength, high-electroconductivity copper alloy
JP6052829B2 (ja) 電気電子部品用銅合金材
JP2002180165A (ja) プレス打ち抜き性に優れた銅基合金およびその製造方法
JPS6039139A (ja) 耐軟化高伝導性銅合金
JP2844120B2 (ja) コネクタ用銅基合金の製造法
JP2002266042A (ja) 曲げ加工性が優れた銅合金板
JP4439447B2 (ja) 異形断面銅合金板の製造方法
JP3511648B2 (ja) 高強度Cu合金薄板条の製造方法
JP2012167310A (ja) 電気・電子部品用銅合金及びSnめっき付き銅合金材
JP3904118B2 (ja) 電気、電子部品用銅合金とその製造方法
JPH0578889A (ja) 端子用アルミニウム合金板
JPS58124254A (ja) 半導体機器のリ−ド材用銅合金
JP3056394B2 (ja) はんだ密着性、めっき性に優れ、かつ洗浄が容易な銅合金およびその製造方法
JP3049137B2 (ja) 曲げ加工性が優れた高力銅合金及びその製造方法
JP3459520B2 (ja) リードフレーム用銅合金
JP2001032028A (ja) 電子部品用銅合金及びその製造方法
JPH10152737A (ja) 銅合金材及びその製造方法
JPH0718356A (ja) 電子機器用銅合金、その製造方法およびicリードフレーム
JPH11323463A (ja) 電気・電子部品用銅合金
JP2002294369A (ja) 高強度銅合金及びその製造方法
JP2003089832A (ja) めっき耐熱剥離性に優れた銅合金箔
JPH0440417B2 (ja)
JP2672241B2 (ja) 強度及び曲げ加工性が優れた銅合金材の製造方法
JPH034612B2 (ja)
JPH06100984A (ja) バネ限界値と形状凍結性に優れたバネ用材料及びその製造方法