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JPH0565956A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

Info

Publication number
JPH0565956A
JPH0565956A JP25313791A JP25313791A JPH0565956A JP H0565956 A JPH0565956 A JP H0565956A JP 25313791 A JP25313791 A JP 25313791A JP 25313791 A JP25313791 A JP 25313791A JP H0565956 A JPH0565956 A JP H0565956A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear ratio
vehicle speed
engine load
fuzzy
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25313791A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Hasegawa
祐介 長谷川
Yoshihisa Iwaki
喜久 岩城
Ichiro Sakai
伊知郎 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP25313791A priority Critical patent/JPH0565956A/ja
Priority to CA002077096A priority patent/CA2077096C/en
Priority to EP92308052A priority patent/EP0531154B1/en
Priority to US07/941,189 priority patent/US5323318A/en
Priority to DE69216011T priority patent/DE69216011T2/de
Publication of JPH0565956A publication Critical patent/JPH0565956A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 車速とスロットル開度とから従来的な変速マ
ップを検索してシフト位置を決定する自動変速機の制御
装置において、走行抵抗等の運転パラメータから第1の
ファジィ推論を行い、推論値から検出車速を補正し、そ
の補正車速と補正されないスロットル開度とから従来的
な変速マップを検索してシフト位置を決定する。更に、
スロットル開度等から運転者の内的な意図、例えば減速
意図を第2のファジィ推論で推論し、よって得た推論値
を第1のファジィ推論の推論パラメータに加えて補正量
を決定する。 【効果】 例えば登坂路であれば検出車速がマイナス方
向に補正され、ダウン側のシフト位置が検索されるの
で、シフトビジーを生じることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動変速機の制御装置
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機の制御においては、有
段変速機を用いて段階的に変速比を制御するものである
と無段変速機を用いて無段階的に変速比を制御するもの
であるとを問わず、一般的に車速とスロットル開度とか
ら予め設定されたギヤシフトダイアグラム・マップを検
索して変速比を決定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため従来技術にお
いては、変速比が車速とスロットル開度とから一義的に
決定されてしまい、変速比を決定する上で本来的に影響
を与えるであろう他の運転パラメータが考慮されていな
かった。その結果、熟練運転者が手動変速機車両で行っ
ている変速動作に比し、運転者の意図がシフトスケジュ
ーリングに十分反映しきれていなかった。
【0004】より具体的に言えば、従来技術においては
車速とスロットル開度とのみから一義的に変速比を決定
していることから、登坂、降坂など本来的に変速比を決
定する上で影響を与えるであろう運転パラメータが考慮
されていないため、山間地等を走行するときに変速比が
頻繁に変更されてシフトビジーとなり、上記した不都合
を生じていた。また運転者の内的な意図について言え
ば、従来のギヤシフトダイアグラム・マップによる制御
ではこれを変速比の決定に反映させることは極めて困難
であった。
【0005】更に、近時、ファジィ制御が種々の制御に
利用されつつあり、このファジィ制御は熟練者の操作・
経験を制御に反映させるエキスパートシステムになじみ
やすいことから、自動変速機の制御装置にも適してお
り、その点から本出願人もその種の制御装置を先に提案
している(特願平2─112816号)。他方、車速と
スロットル開度とから予め設定されたギヤシフトダイア
グラム・マップを検索して変速比を決定する従来技術
も、制御技術がほぼ確立されている点でメリットがあ
る。
【0006】従って、本発明の目的は従来技術の上記し
た欠点を解消し、従来的なギヤシフトダイアグラム・マ
ップの検索による変速比制御とファジィ理論による制御
とを合体させて双方の長所を活かし、変速比を考慮する
上で本来的に考慮すべき種々の運転パラメータに基づい
て制御値を決定することによって車速とスロットル開度
のみから変速比が一義的に決定されることがない様にし
た自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
【0007】更には、走行抵抗を含む運転パラメータに
基づいてファジィ推論を行って求めた車速及び/又はス
ロットル開度を補正し、補正された値から従来的なギヤ
シフトダイアグラム・マップによって変速比を決定する
様にして山間地を走行するときも変速比が頻繁に変更さ
れることがない様にした自動変速機の制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】更には、運転者の内的意図を推論し、その
推論値を含む運転パラメータに基づいてファジィ推論を
行って求めた車速及び/又はスロットル開度を補正し、
補正された値から従来的なギヤシフトダイアグラム・マ
ップによって変速比を決定する様にして制御中に運転者
の内的意図を良く反映させる様にした自動変速機の制御
装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は例えば請求項1項において、車両内燃機関
の変速比を段階的または無段階的に制御する自動変速機
の制御装置であって、機関の運転パラメータを求める手
段、求めた運転パラメータの中、少なくとも車速と機関
負荷とから予め設定された特性に従って変速比を決定す
る変速比決定手段、及び、決定された変速比に基づいて
変速機構を駆動する駆動手段、からなるものにおいて、
求めた運転パラメータの中の少なくともいずれかについ
てファジィ論理に基づく演算を行い、演算値から求めた
車速及び/又は機関負荷を補正する補正手段を備え、前
記変速比決定手段は、補正された車速及び/又は機関負
荷を含む運転パラメータを用いて前記特性に従って変速
比を決定する様に構成した。
【0010】
【作用】少なくとも実際の変速比を含む運転パラメータ
からファジィ推論を行って車速及び/又は機関負荷を補
正し、補正された値を含む運転パラメータからギヤシフ
トダイアグラム・マップを検索して変速比を決定する様
にしたので、変速比を決定する上で本来的に考慮すべき
パラメータをファジィ推論パラメータに含めることがで
きて、従来的な車速と機関負荷とからギヤシフトダイア
グラム・マップに従って変速比を決定する制御技術とし
て確立した長所を活かしつつ、しかも運転状況の変化に
即応して無段階に修正することが可能となって車速と機
関負荷のみから変速比が一義的に決定されることがな
い。この結果、例えばギヤシフトダイアグラム・マップ
の変速特性を低燃費側に設定して実際の走行をファジィ
制御で補正することが可能となってマップ特性の設定の
自由度が大きくなる。また最終的な出力がギヤシフトダ
イアグラム・マップにより決定されるので、全運転領域
を確実に包含することができて安定して制御を実現でき
ると共に、更に実車にも搭載し易い。更に、制御値はマ
ップで決定することからファジィ推論メンバーシップ関
数は限定的な運転状況のみを記述すれば良く、変速比を
ファジィ制御のみで決定する場合に比し、基本値はマッ
プから決定することから、ファジィ演算量が低減して例
えば制御装置をマイクロ・コンピュータで実現するとき
も、記憶容量が比較的少なくて足る。
【0011】
【実施例】以下、添付図面に即して有段変速機を例にと
って本発明の実施例を説明する。
【0012】図1は本発明に係る自動変速機の制御装置
を全体的に示す概略図であり、同図に従って説明する
と、符号10は内燃機関の本体を示す。機関本体10に
は吸気路12が接続されており、その先端側にはエアク
リーナ14が取着され、エアクリーナ14から導入され
た吸気は、車両運転席床面のアクセルペダル(図示せ
ず)に連動して作動するスロットル弁16を介して流量
を調節されて機関本体に至る。吸気路12の燃焼室(図
示せず)付近の適宜位置には燃料噴射弁(図示せず)が
設けられて燃料を供給し、吸入空気は燃料と混合されて
燃焼室内に入りピストン(図示せず)で圧縮された後点
火プラグ(図示せず)を介して着火されて爆発し、ピス
トンを駆動する。ピストン駆動力は回転運動に変換され
て機関出力軸18から取り出される。
【0013】機関本体10の後段にはトランスミッショ
ン20が接続され、機関出力軸18はそこでトルクコン
バータ22に接続され、そのポンプインペラ22aに連
結される。トルクコンバータ22のタービンランナ22
bはメインシャフト(ミッション入力軸)24に接続さ
れる。メインシャフト24にはカウンタシャフト(ミッ
ション出力軸)26が並置されており、両シャフト間に
は1速〜4速ギヤG1〜G4 及びリバースギヤGR が設
けられると共に、それぞれのギヤには多板式の油圧クラ
ッチCL1〜CL4が対応して設けられる(リバースギヤの
クラッチは図示省略)。また1速ギヤG1 にはワンウェ
イクラッチ28が装着される。前記した油圧クラッチ群
と油圧源(図示せず)とを結ぶ油路30の中途にはA,
B2個のシフトバルブ32,34が介挿され、それらシ
フトバルブは電磁ソレノイド36,38の励磁・非励磁
によって位置を変えてクラッチ群への圧油の供給・排出
を制御する。尚、符号40は、トルクコンバータ22の
ロックアップ機構を示す。カウンタシャフト26はプロ
ペラシャフト42を介してディファレンシャル装置44
に接続すると共に、ディファレンシャル装置44はドラ
イブシャフト46を介して車輪48に接続されており、
これらを経て変速された機関出力が車輪48に伝達され
る。
【0014】また、前記吸気路12のスロットル弁16
の付近にはその開度を検出するポテンショメータ等から
なるスロットルセンサ50が設けられると共に、機関本
体10付近のディストリビュータ(図示せず)等の回転
部には電磁ピックアップ等からなるクランク角センサ5
2が設けられ、ピストンのクランク角位置を検出して所
定クランク角度毎に信号を出力する。また機関吸気路1
2のスロットル弁16下流の適宜位置には吸気圧センサ
54が設けられ、吸気圧力を絶対値で検出する。更に、
車両運転席床面に設置されたブレーキペダル(図示せ
ず)の近傍にはブレーキペダルの踏み込みを検出するブ
レーキスイッチ56が設けられると共に、ドライブシャ
フト44の適宜位置にはリードスイッチ等からなる車速
センサ58が設けられてドライブシャフトの所定回転毎
に信号を出力する。これらの出力は、変速制御ユニット
60に送られる。更に、この制御ユニットには、レンジ
セレクタの選択位置を検出するレンジセレクタスイッチ
62の出力も送られる。
【0015】図2は変速制御ユニット60の詳細を示す
ブロック図である。同図に示す如く、スロットルセンサ
50等のアナログ出力はユニット内でレベル変換回路6
8に入力されて増幅された後、マイクロ・コンピュータ
70に入力される。マイクロ・コンピュータ70は、入
力I/O70a、A/D変換回路70b、CPU70
c、ROM70d、RAM70e及び出力I/O70f
並びに一群のレジスタ、カウンタ(後の2つは図示せ
ず)を備えており、回路68の出力はA/D変換回路7
0bに入力されてデジタル値に変換されてRAM70e
に格納される。またクランク角センサ52等のデジタル
出力も波形整形回路72で波形整形された後、入力I/
O70aを介してマイクロ・コンピュータ内に入力され
てRAM70eに格納される。CPU70cは入力値及
びそれから算出した演算値に基づいて後述の如くシフト
位置(変速比)を決定し、出力I/O70fから第1、
第2出力回路74,76に送出し、電磁ソレノイド3
6,38を励磁してギヤ段を切り換える、乃至はホール
ドする。
【0016】続いて、図3以下のフロー・チャートを参
照して本制御装置の動作を説明する。
【0017】ここで、具体的な説明に入る前に図4を参
照して本制御装置の特徴を概略的に説明すると、本制御
装置においては従来的な車速Vとスロットル開度θTHと
からギヤシフトダイアグラム・マップを検索してシフト
位置(変速比)を決定すると共に、ファジィ推論器を設
けて推論結果からマップ検索に使用されるパラメータの
一方、実施例の場合は車速Vを補正する様にした。また
ファジィ推論器は2段構成されており、第1の推論器で
運転者の内的意図(減速意図)を推論すると共に、その
推論値を含めた運転パラメータから第2の推論器で車速
補正量(ΔV)を推論し、補正された車速値(擬似車速
Vハット)と補正されていないスロットル開度θTHとか
らギヤシフトダイアグラム・マップを検索してシフト位
置(ギヤ段)を決定する様にした。図5に第2のファジ
ィ推論器で使用する車速補正用のファジィプロダクショ
ンルール群を示す。基本的な制御特性はマップに設定さ
れることから、図5に示すルール群は、登坂等の限定的
な走行状態を対象とする。図6は第1のファジィ推論器
で使用する減速意図推論用のファジィプロダクションル
ール群を示す。ファジィ推論においては、これらのルー
ル群で使用する種々の運転パラメータを求め、ルールに
定義される運転パラメータに対応するメンバーシップ関
数を用いて推論して出力値を決定する。
【0018】従って、図3に戻ると、先ずS10におい
て入力計算、即ち、ファジィ推論及びマップ検索で使用
するパラメータを検出、算出する。ファジィ推論パラメ
ータとしては図5に示すものは、走行抵抗〔kg〕、ス
ロットル開度θTH〔度:0〜84度(WOT )〕、車速V
〔km/h〕、実際のシフト位置(ギヤ段)、及び運転
者の内的意図の一例として”減速意図”(後述)を用い
る。また図6に示す減速意図推論用のパラメータとして
は、スロットル開度θTH、車両の加速度α〔m/
2 〕、ブレーキ操作時の車速VBRK 〔km/h〕を使
用する。またマップ検索には補正された擬似車速Vハッ
トと補正されないスロットル開度θTHとを使用する。こ
れらの中、スロットル開度θTHはスロットルセンサ出力
値から検出し、車速Vは車速センサ出力値から算出す
る。また実際のシフト位置は原則的には前記した電磁ソ
レノイドの励磁パターンから検出する(尚、シフトポジ
ション・スイッチを設け、その出力から検出しても良
い)。また車両の加速度αは車速値の1階差分値を用い
る。但し、走行抵抗は特殊な手法で求めるので、以下、
それについて説明する。
【0019】図7フロー・チャートは走行抵抗の算出を
示すサブルーチン・フロー・チャートである。本実施例
において走行抵抗はトルクセンサ等を使用せず、演算で
求める。同図に従って説明すると、先ずS100におい
て現状のトルクTE を下記の如く算出する。 現在のトルク=(716.2×実馬力)/機関回転数
〔kg・m〕 実馬力の算出は例えば機関回転数と吸気圧力とから検索
自在なマップをROM内に予め用意し、それを検索して
行う。尚、”716.2”は馬力─トルク換算用の定数で
ある。続いて、S102において図8に示す如き特性を
備えたマップを検索してトルクコンバータ22の増幅度
を算出し、S104で換算トルクに乗じて補正し、S1
06で補正トルクの平均値を算出する。これは、スロッ
トル開度の変化が機関出力に反映されるまで若干の遅れ
があるので、それを補償するためである。図9はその平
均化作業を示す説明図である。続いて、S108でブレ
ーキ操作が行われていないことを確認した後、S110
で走行抵抗R/L を以下の如く算出する。 走行抵抗R/L =〔(平均トルクTRQ ×伝達効率η×総減
速比G/R )/タイヤ有効半径r〕−〔(1+等価質量)
×車体質量M×加速度α〕 〔kg〕 尚、伝達効率η、総減速比G/R 、タイヤ有効半径r、等
価質量(相当質量係数)、車体質量M(理想値)は、予
めデータを求めてROM内に格納しておく。
【0020】この走行抵抗の算出について説明を補足す
ると、車両の動力性能は運動方程式から、 駆動力F−走行抵抗R=(1+等価質量)×(車体重量W/重力加速度G)× 加速度α 〔kg〕........ となる。ここで F=(トルク(平均)TRQ ×総減速比G/R ×伝達効率
η)/タイヤ有効半径r〔kg〕 R=(ころがり抵抗μ0+勾配sin θ)×車重Wr +空
気抵抗(μA ×V2)〔kg〕 上式において走行状態によって変化するものは、乗員数
及び積載貨物量により変動する実際の車重Wr と、走行
路面に応じて異なる勾配sin θであり、これらは全て走
行抵抗に含まれる(尚、Vは車速を示す)。従って、
式を変形することにより、 走行抵抗R=駆動力F−(1+等価質量)×車体質量M
×加速度α〔kg〕 と求められる(ここで車体質量M=車体重量W/重力加
速度G)。尚、S108でブレーキ操作中と判断された
場合は制動力が加わって正確な値を求め難いので、S1
12に進んで前回算出値を使用する。
【0021】図3のS10においては以上のパラメータ
を算出・検出する。尚、ブレーキ操作時の車速VBRK は
図10に示す様に、ブレーキを踏んだ時点t0 からの車
速の降下幅を意味しており、ブレーキ操作を検出して経
過時間を計測しつつ車速から求める。
【0022】図3フロー・チャートにおいては続いてS
12に進んで第1のファジィ推論を行って減速意図を推
論し、続いてS14に進んで減速意図を含む前述した運
転パラメータから第2のファジィ推論を行って車速補正
量ΔVを決定する。このファジィ推論は先に本出願人が
提案した技術(特願平2─112816号)に詳細に示
されており、推論手法自体は本願の要旨ではないので、
図6を参照して簡単に説明する程度に止める。先ず各ル
ールについて前件部(前提部、IF部)で検出(算出)
パラメータを対応するメンバーシップ関数にあてはめて
縦軸の値(メンバーシップ値)を読み取り、その最小値
を前提部の適合度とする。続いて、各ルールの後件部
(結論、THEN部)の出力値(重心の位置と重さ)を
前件部の適合度で重みづけして平均値を求める。即ち、 ファジィ演算出力=Σ{(各ルールの適合度)×(出力
の重心の位置)×(重さ)}/Σ{(各ルールの適合
度)×(重さ)} で算出する。より具体的には図6の場合に重さを全て1.
0とすると、 ファジィ演算出力={(0.7×0.03×1.0)+(0.3
×−0.03×1.0)}/{(0.7×1.0)+(0.3×1.
0)}=0.012 となる。これは図5に示すルールによる推論の場合も同
様であって、走行抵抗を含めた運転パラメータから推論
し、例えば登坂路であれば、40km/h(検出車速)
−18km/h(補正車速)=22km/h(擬似車
速)と実際の検出値より低めに修正されて、マップ検索
するとダウン側のシフト位置(ギヤ段)が使用されるこ
とになる。
【0023】尚、上記ファジィ推論において、公知の手
法を用いて各ルールの前提部の適合度で結論の出力値を
頭切りし、次いでその波形を合成して重心を求めてファ
ジィ演算出力を決定しても良い。
【0024】ここで図6に示す減速意図の推論について
説明を若干補足すると、何故この様に運転者の内的意図
を推論するかと言えば、前頁の図5ルールにおいては登
坂、降坂、減速等の限定的な運転状況を対象とするもの
であるが、このうち登坂等は車両が位置する走行環境で
あるのに対し、減速は運転者自らの意図によって生じる
運転状況の変化である場合が多い。よってその様な運転
状況は物理量パラメータのみから把握するよりも、運転
者の内面意図を推測し、その内的意図を含めたパラメー
タから総合的に推論する方が、より人の感性に適合した
制御を実現する上で望ましいと考えられるからである。
その意味において、実施例では減速意図のみを例示した
が、他にも加速意図、低燃費意図等を適宜推論すること
も可能である。減速意図推論パラメータとしては前記し
た様にスロットル開度θTH、加速度α、ブレーキ操作時
の車速VBRK を使用するが、運転者の”意図”は運転者
の内面的な問題であり、現実には車両において運転者が
操作するアクセルペダル等の機器を介して変化する運転
パラメータから類推するしかない。そこで種々検討した
結果、アクセルペダルが踏まれず、ブレーキペダルが踏
まれ、加速度が負方向にある場合は減速意図が増加し、
アクセルペダルが踏まれる場合は減速意図が減少すると
ほぼ推定することができると考えて図示の如きルールを
作成した。
【0025】図3フロー・チャートにおいては続いてS
16に進んで、補正した擬似車速Vハットと補正してい
ないスロットル開度θTHとからギヤシフトダイアグラム
・マップを検索してシフト位置を決定する。図11にそ
のギヤシフトダイアグラム・マップの特性を示す。これ
自体は公知なものである。最後にS18に進んで検索値
を出力して終わる。
【0026】本実施例は上記の如く構成したので、技術
的に確立したマップ検索の利点を活かしつつ、登坂路、
降坂路等の運転状況に応じて無段階にシフトスケジュー
リングを変化させることができて、常に最適なシフト位
置の使用が可能となる。例えば登坂路であればファジィ
補正量が負の値となって検出車速をマイナス方向に補正
するので、マップ検索値もダウン方向に決定されてシフ
トビジーが生じることがない。またマップ特性を低燃費
側に設定しておき、実際の走行はファジィ制御で補正す
る等、マップ特性の設定の自由度を増すことができる。
更に、最終的な出力がマップにより決定されるので、全
運転領域を確実に包含することができて安定した制御を
実現することができる。
【0027】またファジィ推論にはファジィ関係による
ものとファジィプロダクションルールによるものとの2
種があるが、本実施例ではファジィプロダクションルー
ルによる推論を使用したことから、変速比の決定の様な
現在の事象を分析して制御値を決定する、いわゆる前向
きの推論には最適となり、知識ベースを作りやすく、ま
た対話形式による制御則作りも可能となって熟練運転者
が手動変速機車両で経験して得た操作ノウハウを容易に
取り込むことができ、更に制御則の改変も容易である。
但し、ファジィ関係による推論を用いても良いことは言
うまでもない。更に、制御値はマップで決定することか
らファジィ推論ルールは限定的な運転状況のみを記述す
れば良く、全てをファジィ推論で決定する場合に比して
ファジィ演算量も少なくて済みメモリの容量も少なくて
足る。
【0028】またマップ検索とファジィ制御とを組み合
わせる様にしたので、実車への搭載も容易である。更
に、走行抵抗についても演算で求める様にしたので、セ
ンサ系のコストを低減することができる。
【0029】尚、上記した実施例においてファジィ推論
で車速を補正する例を示したが、これに限られるもので
はなく、図4に示した様にスロットル開度を補正しても
良く、更には車速とスロットル開度の双方を補正しても
良い。
【0030】尚、上記した実施例において有段変速機を
例にとって説明したが、これに限られるものではなく、
無段変速機にも応用可能である。また機関負荷をスロッ
トル開度から捉えたが、アクセル開度(アクセルペダル
踏み込み量)を用いても良い。
【0031】
【発明の効果】請求項1項にあっては、車両内燃機関の
変速比を段階的または無段階的に制御する自動変速機の
制御装置であって、機関の運転パラメータを求める手
段、求めた運転パラメータの中、少なくとも車速と機関
負荷とから予め設定された特性に従って変速比を決定す
る変速比決定手段、及び決定された変速比に基づいて変
速機構を駆動する駆動手段を備えるものにおいて、求め
た運転パラメータの中の少なくともいずれかについてフ
ァジィ論理に基づく演算を行い、演算値から求めた車速
及び/又は機関負荷を補正する補正手段を備え、前記変
速比決定手段は、補正された車速及び/又は機関負荷を
含む運転パラメータを用いて前記特性に従って変速比を
決定する様に構成したので、制御技術として確立してい
るマップ検索による変速比決定技術を利用しつつ、その
シフトスケジューリングを運転状況に応じて無段階に変
化させることができ、従来技術の如く車両とスロットル
開度とから変速比を一義的に決定する不都合を解消する
ことができ、またファジィ推論運転パラメータを適宜選
択することによって最適なシフト位置の使用が可能とな
る。その結果、例えばマップ特性を低燃費側に設定して
おいて実際の走行をファジィ推論値で補正することがで
きて、マップ特性の設定の自由度が増す利点も有する。
また最終的な出力がマップ特性により決定されるので、
全運転領域を確実に包含することができて安定した制御
を実現できると共に、実車へも搭載し易い。更に、制御
値はマップ特性から決定されることからファジィ推論メ
ンバーシップ関数は限定的な運転状況のみを記述すれば
良く、全てファジィ推論で変速比を決定する場合に比し
て制御装置をマイクロ・コンピュータで実現するときも
ファジィ演算量が低減し、記憶容量も少なくて済む利点
も備える。
【0032】請求項2項にあっては、車両内燃機関の変
速比を段階的または無段階的に制御する自動変速機の制
御装置であって、少なくとも機関負荷、車速及び車両の
走行抵抗を含む運転パラメータを求める手段、求めた運
転パラメータの中、少なくとも車速と機関負荷とから予
め設定された特性に従って変速比を決定する変速比決定
手段、及び決定された変速比に基づいて変速機構を駆動
する駆動手段からなるものにおいて、求めた運転パラメ
ータの中、少なくとも走行抵抗を含む運転パラメータに
ついてファジィ論理に基づく演算を行い、演算値から求
めた車速及び/又は機関負荷を補正する補正手段を備
え、前記変速比決定手段は、補正された車速及び/又は
機関負荷を含む運転パラメータを用いて前記特性に従っ
て変速比を決定する様に構成したので、前記した効果に
加えて、例えば登坂路を走行するときはファジィ推論補
正量が負値となって変速比がダウン側に決定され、アッ
プシフト、ダウンシフトが頻繁に繰り返されるシフトビ
ジーが生じることがない。
【0033】請求項3項記載の装置は、前記補正手段
は、求めた運転パラメータの中、少なくとも機関負荷を
含む運転パラメータについてファジィ論理に基づく第2
の演算を行って運転者の内的意図を推論し、その推論値
を運転パラメータに含めて前記第1の演算を行う様に構
成したので、請求項1項、2項で述べた効果に加えて、
運転者の内的な意図を良く変速比の決定に反映させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動変速機の制御装置を全体的に
示す概略図である。
【図2】図1中の変速制御ユニットの構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】本制御装置の動作を示すメイン・フロー・チャ
ートである。
【図4】本制御装置の特徴を示す説明ブロック図であ
る。
【図5】図3フロー・チャートの第2のファジィ推論で
使用する車速補正量の推論のためのファジィプロダクシ
ョンルール群を示す説明図である。
【図6】図3フロー・チャートの第1のファジィ推論で
使用する減速意図の推論のためのファジィプロダクショ
ンルール群を示す説明図である。
【図7】図3フロー・チャートの入力計算の中の走行抵
抗の算出作業を示すサブルーチン・フロー・チャートで
ある。
【図8】図7フロー・チャートのトルク比マップの特性
を示す説明図である。
【図9】図7フロー・チャートの補正トルク平均値の算
出作業を示す説明図である。
【図10】図3フロー・チャートのブレーキ操作時の車
速を示す説明図である。
【図11】図3フロー・チャートで検索するマップの特
性を示す説明図である。
【符号の説明】
10 内燃機関本体 18 機関出力軸 20 トランスミッション 22 トルクコンバータ 24 メインシャフト(ミッション入力軸) 26 カウンタシャフト(ミッション出力軸) 36,38 電磁ソレノイド 60 変速制御ユニット 70 マイクロ・コンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16H 59:54 8207−3J 59:70 8207−3J

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両内燃機関の変速比を段階的または無
    段階的に制御する自動変速機の制御装置であって、 a.機関の運転パラメータを求める手段、 b.求めた運転パラメータの中、少なくとも車速と機関
    負荷とから予め設定された特性に従って変速比を決定す
    る変速比決定手段、 及び、 c.決定された変速比に基づいて変速機構を駆動する駆
    動手段、からなるものにおいて、 d.求めた運転パラメータの中の少なくともいずれかの
    運転パラメータについてファジィ論理に基づく演算を行
    い、演算値から求めた車速及び/又は機関負荷を補正す
    る補正手段、 を備え、前記変速比決定手段は、補正された車速及び/
    又は機関負荷を含む運転パラメータを用いて前記特性に
    従って変速比を決定する様に構成したことを特徴とする
    自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 車両内燃機関の変速比を段階的または無
    段階的に制御する自動変速機の制御装置であって、 a.少なくとも機関負荷、車速及び車両の走行抵抗を含
    む運転パラメータを求める手段、 b.求めた運転パラメータの中、少なくとも車速と機関
    負荷とから予め設定された特性に従って変速比を決定す
    る変速比決定手段、 及び、 c.決定された変速比に基づいて変速機構を駆動する駆
    動手段、からなるものにおいて、 d.求めた運転パラメータの中、少なくとも走行抵抗を
    含む運転パラメータについてファジィ論理に基づく演算
    を行い、演算値から求めた車速及び/又は機関負荷を補
    正する補正手段、 を備え、前記変速比決定手段は、補正された車速及び/
    又は機関負荷を含む運転パラメータを用いて前記特性に
    従って変速比を決定する様に構成したことを特徴とする
    自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段は、求めた運転パラメータ
    の中、少なくとも機関負荷を含む運転パラメータについ
    てファジィ論理に基づく第2の演算を行って運転者の内
    的意図を推論し、その推論値を運転パラメータに含めて
    前記第1の演算を行うことを特徴とする請求項1項また
    は2項記載の自動変速機の制御装置。
JP25313791A 1991-09-04 1991-09-04 自動変速機の制御装置 Pending JPH0565956A (ja)

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EP92308052A EP0531154B1 (en) 1991-09-04 1992-09-04 Vehicle automatic transmission control system
US07/941,189 US5323318A (en) 1991-09-04 1992-09-04 System for controlling vehicle automatic transmission using fuzzy logic
DE69216011T DE69216011T2 (de) 1991-09-04 1992-09-04 Steuersystem für automatisches Kraftfahrzeuggetriebe

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH023739A (ja) * 1988-06-17 1990-01-09 Honda Motor Co Ltd 自動変速機の制御装置
JPH0374670A (ja) * 1989-08-11 1991-03-29 Toyota Motor Corp 自動変速機の変速制御装置

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Effective date: 19990629