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JPH05345415A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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Publication number
JPH05345415A
JPH05345415A JP4179479A JP17947992A JPH05345415A JP H05345415 A JPH05345415 A JP H05345415A JP 4179479 A JP4179479 A JP 4179479A JP 17947992 A JP17947992 A JP 17947992A JP H05345415 A JPH05345415 A JP H05345415A
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JP
Japan
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ink
recording
wiping member
ejection
ejection port
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Granted
Application number
JP4179479A
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English (en)
Other versions
JP2832776B2 (ja
Inventor
Tsunesuke Yamamoto
恒介 山本
Hiroshi Sugiyama
浩 杉山
Yoshitaka Okamura
美隆 岡村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP4179479A priority Critical patent/JP2832776B2/ja
Priority to DE69324192T priority patent/DE69324192T2/de
Priority to EP93304544A priority patent/EP0574268B1/en
Priority to AT93304544T priority patent/ATE178271T1/de
Publication of JPH05345415A publication Critical patent/JPH05345415A/ja
Priority to US08/613,834 priority patent/US5914735A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2832776B2 publication Critical patent/JP2832776B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/16535Cleaning of print head nozzles using wiping constructions
    • B41J2/16544Constructions for the positioning of wipers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/16535Cleaning of print head nozzles using wiping constructions
    • B41J2/16541Means to remove deposits from wipers or scrapers

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)
  • Facsimile Heads (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】室温より高い温度で溶解する固体インクを液化
し、これを吐出して記録を行なう場合でも、吐出口形成
面を拭き取り清掃するワイピング部材の表面に付着する
インクを容易に除去することができ、常に清浄なワイピ
ング部材による吐出口形成面のクリーニングを可能にす
る。 【構成】記録ヘッド1の吐出口形成面81をワイピング
部材35で拭き取り清掃した直後に、インクの融点より
高い温度に加熱した突起部材40にワイピング部材35
の先端部を接触させながら相対移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録手段から被記録材へ
インクを吐出して記録を行なうインクジェット記録装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情
報(文字情報等を含む)に基づいて用紙やプラスチック
薄板等の被記録材(記録媒体)に画像(文字等を含む)
を記録していくように構成されている。前記記録装置
は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット
式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることがで
きる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査するシリアルスキャン方式を採るシリ
アルタイプの記録装置においては、被記録材を所定の記
録位置にセットした後、被記録材に沿って移動するキャ
リッジ上に搭載した記録手段)によって画像を記録(主
走査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り
(被記録材搬送)を行い、その後に再び停止した被記録
材に対して、次の行の画像を記録(主走査)するという
動作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行わ
れる。一方、被記録材の搬送方向の副走査のみで記録す
るラインタイプの記録装置においては、被記録材を所定
の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を行ない
ながら連続的に紙送り(ピッチ送り)を行い、被記録材
全体の記録が行われる。
【0004】上記記録装置のうち、インクジェット式の
記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記
録ヘッド)から被記録材にインクを吐出して記録を行う
ものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、高
精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別
の処理を必要とせずに記録することができ、ランニング
コストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少
なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を記
録するのが容易であるなどの利点を有している。中で
も、紙幅方向に多数の吐出口を配列したフルマルチタイ
プの記録手段を用いるライン型のものは、記録の一層の
高速化が可能である。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。一
方、被記録材の材質に対する要求も様々なものがあり、
近年では、通常の被記録材である紙や樹脂薄板(OHP
等)などの他に、薄紙や加工紙(ファイリング用のパン
チ孔付き紙やミシン目付き紙、任意な形状の紙など)な
どを使用することが要求されるようになってきた。
【0006】上記インクジェット記録装置においては、
液状のインクを吐出して記録を行なうことから、インク
中の水分蒸発によるインクの粘度増加が生じる。この粘
度増加が生じると、吐出口の目詰まりによる吐出不良
(不吐出を含む)が生じ、画像品位が低下する。これを
防ぐために次のような措置が採られている。すなわち、
装置起動時には、インクの粘度増加が吐出口の奥深くま
で達しており、吐出口近傍の粘度が非常に高くなってい
るため正常な吐出は不可能である。そこで、第1の措置
として、粘度増加したインクを加圧ポンプで強制的に排
出する措置が採られている。また、オンデマンド式の記
録手段では記録中に一定時間吐出しない吐出口が生じる
可能性があり、このような吐出口では時間経過に伴って
目詰まりが生じることになる。そこで、第2の措置とし
て、上記時間が経過する前に画像情報とは無関係に全て
の吐出口からインクを吐出(空吐出)させて目詰まりを
防止する措置が採られている。
【0007】上記第1の措置の後では加圧されたインク
が吐出口近傍に付着しており、そのままの状態では吐出
性能を保つことができない。また、上記第2の措置にお
いても、空吐出を何度か行なうとインクミストが吐出口
形成面に累積し、そのままでは、吐出口が塞がれること
になって吐出性能を保つことができない。そこで、これ
らの措置の後では、吐出口近傍に付着したインクを取り
除くためのクリーニング動作が行なわれる。従来のクリ
ーニング方法には3種類ある。
【0008】第1の方法は、スポンジなどのインク吸収
体を吐出口形成面に当接させる方法である。しかし、こ
の方法には、スポンジの老化に伴って該スポンジの破片
や該スポンジに付着した乾燥インクが吐出口に侵入して
目詰まりを起こすという不都合がある。第2の方法は、
エアーノズルから噴射する空気流を吐出口形成面に沿っ
て流し、付着インクを吹き飛ばしてインク受けに回収す
る方法である。しかし、この方法には、完全にインクを
除去するのが困難である他に、エアーポンプやエアーノ
ズルなどの部品が増えてコストアップになるという不都
合がある。第3の方法は、ゴムブレード等のワイピング
部材により吐出口形成面を擦ってインクを除去する方法
である。この方法は、インク除去能力が高くかつ簡便安
価に実施することができ、しかも除去動作が短時間で完
了するという利点があり、広く採用されている。
【0009】一方、上記インクジェット記録装置では、
高速定着を目的として、常温で固体のインクを液化して
吐出させる方式のものが提案されている。この固体イン
クを用いるインクジェット記録装置においても、上記ク
リーニング動作は必要であり、ゴムブレード等のワイピ
ング部材によるクリーニングには前述と同様の利点があ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、室温よ
り高い温度で溶解する固体インクを液化して吐出させる
方式のインクジェット記録装置にあっては、ゴムブレー
ド等のワイピング部材によるクリーニングを実施した場
合、クリーニング後のワイピング部材表面に部分的に固
化したインクが付着することになり、この状態のまま再
度クリーニングを行なうと、部分的に吐出口形成面と接
触しない領域が生じ、クリーニングが不完全になるとい
う課題がある。また、これを防ぐためにはブレードゴム
等のワイピング部材自身を固体インクの融点以上に加熱
する必要があるが、このような加熱方法では、ゴムの熱
伝導率が低いために、昇温に時間がかかり、消費電力も
高くなってしまう。
【0011】本発明はこのような技術的課題に鑑みてな
されたものであり、本発明の目的は、室温より高い温度
で溶解する固体インクを液化して吐出する場合でも、ワ
イピング部材の表面に付着するインクを容易に除去する
ことができ、常時清浄なワイピング部材で吐出口形成面
をクリーニングすることにより、不完全なクリーニング
に起因する吐出不良を防止し得るインクジェット記録装
置を提供することである。
【0012】
【課題解決のための手段】本発明は、記録手段から被記
録材へインクを吐出して記録を行なうインクジェット記
録装置において、吐出口形成面をワイピング部材でクリ
ーニングした後、インクの融点より高い温度に加熱した
突起部にワイピング部材を接触させながら相対移動させ
る構成とすることにより、上記目的を達成するものであ
る。また、別の本発明は、上記構成に加えて、インクと
して室温より高い温度で溶解する固体インクを用いる構
成、突起部を記録手段と一体に設ける構成、あるいは記
録手段の吐出口を密封するためのキャッピング手段にワ
イピング部材および突起部を設ける構成とすることによ
り、上記目的を達成するものである。
【0013】
【作用】上記構成によれば、ワイピング部材に付着した
固体インクを加熱した突起部で溶かしながら拭き取るこ
とができ、常時、インクの付着していないワイピング部
材で吐出口形成面をクリーニングすることができる。す
なわち、固体インクを用いる場合でも、ゴムブレード等
のワイピング部材を加熱することなく、液体インクを用
いる場合と同様に完全にクリーニングすることが可能に
なる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明を適用したインクジェット記録装置
の第1実施例の要部構成を示す模式的斜視図である。図
1において、用紙やプラスチック薄板等の被記録材(記
録媒体)14に沿って往復移動可能なキャリッジ2に
は、4個の記録ヘッド(記録手段)1a、1b、1c、
1dが一定のピッチで着脱可能に搭載されている。これ
らの記録ヘッドは、カラー記録の場合、例えばシアン、
マゼンタ、イエロー、ブラックの各色のインクを吐出し
て記録するもので構成される。なお、以下の説明では、
これらの記録ヘッドの任意の一つまたは全体を指す場
合、単に記録ヘッド1または記録手段1で示すことにす
る。
【0015】キャリッジ2は、ガイドレール8、9で案
内支持され、モータープーリー11とテンションプーリ
ー12との間に張られたエンドレスベルト10の一部に
結合されている。キャリッジモーター13で前記モータ
ープーリー11を駆動することにより、キャリッジ2を
被記録材14の紙面に沿って矢印F方向に主走査するこ
とができる。この時、記録ヘッド1の吐出口形成面と被
記録材14の紙面との間隔は約0.5mm程度に保持さ
れる。供給された被記録材14は、搬送ローラ(紙送り
ローラ)15と搬送ピンチローラ(紙送りピンチロー
ラ)16に挟持され、次いでプラテン19の表面に沿う
位置へ送られ、さらにテンションローラ17とテンショ
ンピンチローラ18に挟持された後排紙される。前記プ
ラテン19は記録ヘッド1と対向する位置に配置され、
該プラテン19の位置で被記録材14に対する記録が行
なわれる。
【0016】前記搬送ローラ15は搬送モーター20に
より回動駆動され、さらに、この搬送モーター20の駆
動力は、モーターギア21、アイドルギア22およびテ
ンションローラギア23から成るギア列を介して、テン
ションローラ17にも伝達される。搬送ローラ15とテ
ンションローラ17の周速比は例えば1:1.05程度
に設定され、また、被記録材14を挟持する時の摩擦力
はテンションローラ17側が搬送ローラ15側より弱く
設定されている。そのため、テンションローラ17およ
びテンションピンチローラ18は被記録材14上で若干
滑り、被記録材14はプラテン19上で所定の張力を付
与される。これにより、被記録材14と記録ヘッド1と
の接触が防止される。
【0017】前記記録ヘッド(記録手段)1は、熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、前記記録ヘッド1は、
前記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーによ
り生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる
圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記
録を行なうものである。
【0018】図2は、記録ヘッド1のインク吐出部の構
造を模式的に示す部分斜視図である。図2において、被
記録材14と所定の隙間(例えば、約0.5〜2.0ミ
リ程度)をおいて対面する吐出口形成面81には、所定
のピッチで複数の吐出口82が形成され、共通液室83
と各吐出口82とを連通する各液路84の壁面に沿って
インク吐出用のエネルギーを発生するための電気熱変換
体(発熱抵抗体など)85が配設されている。記録ヘッ
ド1は、前記吐出口82がキャリッジ2の移動方向(主
走査方向)と交叉する方向に並ぶような位置関係で、該
キャリッジ2に搭載されている。こうして、画像信号ま
たは吐出信号に基づいて対応する電気熱変換体85を駆
動(通電)して、液路84内のインクを膜沸騰させ、そ
の時に発生する圧力によって吐出口82からインクを吐
出させる記録手段(記録ヘッド)1が構成されている。
【0019】図1において、前記プラテン19を外れた
記録領域外の所定位置には、非記録時に記録ヘッド1の
吐出口82を密封するためのキャップ26が配設されて
いる。キャップ26には、各記録ヘッド(図示の例では
4個の記録ヘッドのそれぞれ)1に対応して4つの空間
34が設けられている。そして、各空間34は、エアー
チューブ27を通してエアーポンプ31に接続されてい
る。前記キャップ26の下側には、排インクを貯めるた
めの第1の排インクタンク30が配設されている。
【0020】また、前記キャップ26と前記プラテン1
9との間には、記録ヘッド1の吐出口形成面81をクリ
ーニング(拭き取り清掃)するためのゴムブレード(ワ
イピング部材)35が配設されている。このゴムブレー
ド35は、矢印D方向に回転可能なホルダー36に取り
付けられている。さらに、前記ゴムブレード35の近傍
には、該ゴムブレード35の先端部を拭うための突起部
(突起部材)40が配設されている。
【0021】図3は図1のインクジェット記録装置にお
ける各記録ヘッド1がキャップ26でキャッピングされ
た状態およびワイピング部材35を示す部分平面図であ
り、図4は図3中の線4−4に沿った断面図である。図
1〜図4において、各記録ヘッド1の吐出口形成面81
には例えば16個/mmのピッチで合計128個の吐出
口82が形成されており、画像信号に応じて各吐出口8
2内の電気熱変換体85を駆動(通電)することによ
り、所定の吐出口82からインクを吐出して被記録材1
4に対する画像記録が行なわれる。各記録ヘッド1は、
図4に示すように、固体インクのインクタンク3と一体
に構成されている。
【0022】各記録ヘッド1a、1b、1c、1dに
は、図1および図3に示すように、ヘッド温調用ヒータ
ー4a、4b、4c、4dが設けられている。なお、以
下の説明では、これらのヘッド温調用ヒーター4a、4
b、4c、4dの任意の一つまたは全体を指す場合に
は、単にヘッド温調用ヒーター4で示すことにする。図
4において、インクタンク3内の固体インクの融点は、
例えば約75℃程度であり、前記ヘッド温調用ヒーター
4によって溶かされ、インク供給管5を通して記録ヘッ
ド1の共通液室83内に供給され、さらに各吐出口82
に通じる各液路84内へ供給される。共通液室83内お
よび各液路84内のインクは、前記ヘッド温調用ヒータ
ー4により液状に保持される。インクタンク3の上部に
はインク供給口6およびこれを密閉するための蓋7が設
けられ、不図示のインク量センサでインク不足が検知さ
れると、蓋7を矢印B方向にスライドさせて供給口6を
開き、該供給口6からインクを補給する。
【0023】図3および図4において、キャップ26の
全体は、ヒーター24により例えば80℃程度に保たれ
ている。キャップ26の記録ヘッド1と対向する面に
は、各記録ヘッド1の吐出口形成面81に当接してそれ
らの吐出口82を密封するためのキャップゴム(密封部
材)25が接合されており、該キャップゴム25を介し
て前記各空間34内に通じている。キャップ26は、矢
印E方向に移動することにより、各記録ヘッド1の吐出
口形成面81に対して当接離隔可能である。キャップ2
6の各空間34は、エアー孔32およびエアーチューブ
27を介して共通のエアーポンプ31に接続されてい
る。
【0024】また、キャップ26の下部には各空間34
に連通する排インク孔33が形成され、該排インク孔2
8の出口には開閉弁28が設けられている。この開閉弁
28は図4中の矢印C方向に回動可能であり、通常で
は、自重によりストッパ29に接触する開き位置にあ
り、水平から約45度の角度位置に静止している。前記
排インク孔33からの排インクは第1の排インクタンク
30内へ排出される。
【0025】図1および図3において、ワイピング部材
(ブレードゴム)35が取り付けられたホルダー36
は、不図示のモーターにより、プーリー39、ワイヤ3
8および小プーリー37を介して回転駆動される。ワイ
ピング部材35の先端部を拭うための前記突起部(突起
部材)40は、ヒーター41により約80℃程度に保温
されている。この突起部40の下側には、ワイピング部
材35から拭い取ったインクを捨てるための第2の排イ
ンクタンク42が配設されている。
【0026】図5は以上のインクジェット記録装置の動
作シーケンスを示すフローチャートであり、次に、図1
〜図5を参照して前述のインクジェット記録装置の動作
について説明する。記録装置の電源がオンされると、不
図示のセンサにより記録ヘッド1が90℃、キャップ2
6が80℃、突起部(突起部材)40が80℃になるま
で、それぞれを昇温させる。この時、キャリッジ2はホ
ームポジションにあり、キャップ26は記録ヘッド1に
当接して吐出口82を密封している。上記の所定温度に
達したら、弁28を閉じてポンプ31を一定時間駆動
し、キャップ26の各空間34内を負圧にすることによ
りインクタンク3内の溶融インクをインク供給管5を通
して共通液室83内に吸い上げる。
【0027】共通液室83内に溶融インクが供給される
と、少量のインクが吐出口82から吸い出され、キャッ
プゴム25を通って空間34の下部に貯まる。ポンプ3
1を停止させた後に弁28を開き、空間34内のインク
を第1の排インクタンク30内に排出する。次いで、記
録信号が入力されると、キャップ26を記録ヘッド1か
ら離隔し、キャリッジ2を図3中の右方向(矢印F)に
移動させる。ワイピング部材35は図3の位置で待機し
ており、最初の記録ヘッド1aの吐出口形成面81が触
れた瞬間に該ワイピング部材35は矢印D方向に回転を
始める。このワイピング部材35の回転により記録ヘッ
ド1aの吐出口形成面81がクリーニング(拭き取り清
掃)される。この場合のワイピング部材35の回転速度
は、1回転して再び図3の位置に戻った時に次の(2番
目の)記録ヘッド1bの吐出口形成面81の右端が到達
しているように設定する。ワイピング部材35の次の1
回転で2番目の記録ヘッド1bの吐出口形成面81がク
リーニングされる。以下同様に、記録ヘッド1c、1d
の吐出口形成面81にワイピング部材35を摺擦させる
ことにより、これらのクリーニングが行なわれる。
【0028】そこで、前記ワイピング部材(ゴムブレー
ド)35は、1回転ごとにすなわち1個の記録ヘッド1
をクリーニングする度に、クリーニングした後に突起部
材(突起部)40と接触する。これにより、ワイピング
部材35の先端部に付着し固化しつつあるインクを、1
回転ごとに突起部材40の熱エネルギーで溶かしながら
拭き取ることができる。したがって、常にインクの付着
していないワイピング部材35で吐出口形成面81を拭
き取ることができ、吐出口形成面81でのインクの混色
を生じることなく確実にクリーニングすることができ
る。各記録ヘッド1のクリーニングを終了したワイピン
グ部材35は、図3の位置から矢印D方向に270度回
転した位置で停止する。
【0029】上記クリーニング動作を終了した後、記録
ヘッド1を記録領域に移動させて記録を開始する。一
方、被記録材14はプラテン19上に一定の張力で保持
されている。記録ヘッド1が1ライン分の記録を終えた
後、搬送ローラ15およびテンションローラ17を所定
量だけ回転させて被記録材14を1ライン分(例えば1
28吐出口分=8mm)だけ上方へ紙送りする。記録ヘ
ッド1は再び被記録材14の紙端部へ戻り、次のライン
の記録が行なわれる。以下同様にして記録ヘッド1の移
動(主走査)および被記録材14の紙送り(副走査)を
交互に繰り返して被記録材14の1枚分の記録を行な
う。記録を終了した被記録材14は排紙される。
【0030】記録中にインクを吐出しない吐出口82の
インク乾燥による目詰まりを防止するために、一定の時
間間隔ごとに(例えば3ラインの記録を行なうごとに)
記録ヘッド1をキャップ26に対向する位置(例えばホ
ームポジション)へ戻し、全吐出口82から所定回数の
インク吐出(例えば50発の空打ち)を行なう。この空
打ちの際にワイピング部材35を図3中に示すクリーニ
ング位置まで回転させ、空打ち終了後にも、前述の電源
オン時と同様に各記録ヘッド1の吐出口形成面81のク
リーニング(拭き取り清掃)を行なう。これにより、イ
ンクミストが吐出口形成面81に堆積して起こる吐出不
良が防止される。
【0031】以上説明した実施例によれば、吐出口形成
面81をクリーニングする度に、前記固体インクの融点
以上の温度に昇温させた突起部(突起部材)40に前記
ワイピング部材35を接触させながら相対移動させるの
で、室温より高い一定温度で溶解する固体インクを液化
して吐出する記録ヘッド1とこの記録ヘッド1の吐出口
形成面81をクリーニングするワイピング部材35とを
備えたインクジェット記録装置においても、ワイピング
部材35の表面に付着したインクを溶かしながら容易か
つ完全に拭き取ることができ、よって、常時、インクの
付いていないワイピング部材35で記録ヘッド1の吐出
口形成面81をクリーニングすることが可能となり、不
完全なクリーニングに起因する吐出不良(不吐出を含
む)を確実に防止することが可能になった。
【0032】図6は本発明を適用したインクジェット記
録装置の第2実施例の要部構成を模式的に示す部分平面
図である。本実施例は、ワイピング部材(ゴムブレー
ド)35を接触させて相対移動させるための突起部(突
起部材)43a、43b、43c、43dを記録ヘッド
(記録手段)1に一体的に設けた構成を有している。な
お、これらの突起部43a〜43dの任意の一つまたは
全体を指す場合には、単に突起部43で示すことにす
る。図6において、記録領域とキャップ26との間に、
ホルダー36に固定されたワイピング部材(ブレードゴ
ム)35が配設されている。
【0033】一方、ガイドレール8、9に沿って往復移
動するキャリッジ2上には、4個の記録ヘッド1a、1
b、1c、1dが所定のピッチで装着されている。これ
らの記録ヘッドの図示左側の面にはヘッド温調用ヒータ
ー4a、4b、4c、4dが接合されている。なお、こ
れらのヒーターの任意の一つまたは全体を指す場合も、
単にヒーター4で示すことにする。そして、前記突起部
43のそれぞれは、各ヒーター4の図示左側の面に接合
されている。すなわち、各ヒーター4は、記録ヘッド1
と突起部43に挟まれて固定され、双方に熱を伝達する
ように配設されている。各突起部(突起部材)43は、
例えばアルミなどの熱伝導体で形成されており、それら
の先端部が図6中に二点鎖線で示すようにキャリッジ2
の移動により前記ワイピング部材35の先端部と摺擦す
るように配置されている。
【0034】前記ワイピング部材35の下側には第2の
排インクタンク44が配設されている。この第2の排イ
ンクタンク44はワイピング部材35と記録ヘッド1の
記録領域(記録スキャン範囲)をカバーするように設け
られている。図6の第2実施例は以上の点で図1〜図5
の第1実施例と相違しているが、その他の部分では実質
上同じ構成をしている。すなわち、記録動作機構の他、
キャップ26およびエアーポンプ31(図3参照)など
から成る回復装置(吐出口82の目詰まり防止装置)な
どは、前述の第1実施例の場合と実質上同じ構成をして
いる。
【0035】本実施例の動作においては、各記録ヘッド
1および各突起部43は、それぞれのヒーター4により
例えば100℃程度に温調される。そして、前述の第1
実施例の場合と同様、キャップ26のキャップゴム25
を各記録ヘッド1の吐出口形成面81に当接させて吐出
口82を密封し、エアーポンプ31で吸引した後、記録
信号が入力されれば、キャップ26を退避(離隔)さ
せ、キャリッジ2を記録領域へ向けて移動させる。この
移動の途中においては、ワイピング部材(ゴムブレー
ド)35の先端部がまず最初の記録ヘッド1aの吐出口
形成面81に摺擦し、これをクリーニング(拭き取り清
掃)する。その直後に、ワイピング部材35の先端部が
最初の突起部(記録ヘッド1aの突起部材)43aの先
端部に接触し、ワイピング部材35に付着して固化しつ
つあるインク(シアンインク)は昇温した該突起部43
aにより溶かされながら拭き取られる。拭き取られたイ
ンクは第2の排インクタンク44内に落下する。
【0036】次いで、二番目の記録ヘッド1bの吐出口
形成面81がワイピング部材35によってクリーニング
(拭き取り清掃)され、その直後に、ワイピング部材3
5に付着して固化しつつあるインク(マゼンタインク)
は二番目の突起部43bにより溶かされながら拭き取ら
れる。拭き取られたインクは第2の排インクタンク44
内に落下する。以下同様にして、三番目の記録ヘッド1
cのクリーニング(拭き取り清掃)、三番目の加熱突起
部43cによるワイピング部材35の拭き取り清掃、四
番目の記録ヘッド1dのクリーニング、四番目の加熱突
起部43dによるワイピング部材35の清掃が行なわれ
る。
【0037】図6の第2実施例の上記以外の動作は、前
述の第1実施例の場合と実質上同じである。したがっ
て、図6の実施例によれば、第1実施例の場合と同様の
効果が得られる他に、各記録ヘッド1および各突起部4
3を共通のヒーター4で加熱する構成にしたので、第1
実施例の場合に比べ、温調回路の数が少なくて済むとい
う利点がある。また、図6の構成によれば、ワイピング
部材35を回転させるための機構(図3)が不必要であ
り、その分構成を簡単化し得るという利点もある。
【0038】図7は本発明を適用したインクジェット記
録装置の第3実施例のキャップ26の模式的正面図であ
り、図8は図7中の線8−8に沿った断面図である。本
実施例は、吐出口形成面81をクリーニングするための
ワイピング部材および該ワイピング部材を拭き取り清掃
するための突起部を、キャッピング手段(キャップ)2
6に設ける構成を有している。図7および図8におい
て、キャップ26の内部には4個の記録ヘッド1に対応
して4つの空間34が設けられており、各空間34には
エアー孔32および排インク孔33が設けられている。
【0039】本実施例においては、キャップ26の前面
にキャップ板45が接合され、該キャップ板45の前面
に密封用のキャップゴム25が接合されている。前記キ
ャップ板45およびキャップゴム25には、各記録ヘッ
ド1のインク吐出部を受容するとともに各空間34に連
通する開口が形成されている。前記キャップ板45の各
開口の下側の部分には、各空間34内へ突出する突起部
46が形成されている。また、前記キャップ板45とキ
ャップ26は熱的に結合されており、これらはキャップ
温調ヒーター24によりいずれも約80℃に加熱(温
調)される。
【0040】キャップ26の上部には、各空間34内に
延びるブレード軸47a、47b、47c、47dが気
密状態で上下動可能に装着されている。なお、これらの
ブレード軸の任意の一つまたは全体を指す場合には、単
にブレード軸47で示すことにする。これらのブレード
軸47は、不図示のカムなどの伝動手段により4本一緒
に矢印G方向に上下動することができる。そして、4本
のブレード軸47の先端部(常に空間34内に位置する
部分)には、ネジ49により、ワイピング部材(ゴムブ
レード)48a、48b、48c、48dが取り付けら
れている。これらのワイピング部材も、任意一つまたは
全体を指す場合には単にワイピング部材48で示すこと
にする。
【0041】各ワイピング部材48は、上下動する際に
その先端部が各録ヘッド1の吐出口形成面81(キャッ
ピング状態)に摺擦してこれらをクリーニングするとと
もに、前記突起部46に摺擦することにより拭き取り清
掃されるように取り付けられている。図7および図8の
第3実施例は以上の点で図1〜図5の第1実施例と相違
するが、その他の部分では実質上同じ構成を有してお
り、それぞれ対応する部分を同一符号で示し、それらの
詳細説明は省略する。
【0042】本実施例の動作においては、各記録ヘッド
1は第1実施例の場合と同様にヒーター4(図3)等に
より所定温度(インクの融点以上)に加熱され、キャッ
プ26およびキャップ板45(各突起部46を含む)は
キャップ温調ヒーター24により約80℃に加熱され
る。キャップ26を各記録ヘッド1に当接させ、ポンプ
31で吸引した後、キャップ26を当接させたままの状
態で各ブレード軸47を図7および図8に示す位置から
下方へ押し込む。押し込む途中で、各ワイピング部材4
8により各記録ヘッド1の吐出口形成面81をクリーニ
ング(拭き取り清掃)する。このクリーニングの後、各
ワイピング部材48の先端部は加熱された突起部46と
摺擦し、該ワイピング部材48に付着したインクは拭き
取られる。拭き取られたインクは、第1実施例の場合と
同様に、排インク孔33を通って第1の排インクタンク
30内に落下する。
【0043】その後、キャップ26を各記録ヘッド1の
吐出口形成面81から離隔させ、各ブレード軸47を上
昇させて図示の基の位置へ戻す。そこで、キャリッジ2
を記録領域へ移動させて記録を開始する。本実施例の上
記以外の動作は、前述の第1実施例の場合と実質上同じ
である。したがって、図7および図8の実施例によれ
ば、第1実施例の場合と同様の効果が得られる他に、ワ
イピング部材48および突起部46をキャップ26の内
部に設けたので、ポンプ31で吸引したインクとワイピ
ング部材48から拭き取ったインクの両方を一つの排イ
ンクタンク30に捨てることができ、前述の第2の排イ
ンクタンク42、44が不必要となり、装置が簡素化さ
れるという効果が得られる。
【0044】なお、前述の各実施例では、異なる色のイ
ンクで記録する複数個の記録ヘッド1を用いるインクジ
ェット記録装置を例に挙げて説明したが、本発明は、一
個の記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置、ある
いは同一色彩で濃度の異なるインクで記録する複数の記
録ヘッドを用いる階調記録用のインクジェット記録装置
など、記録ヘッドの数や使用するインクが異なる場合で
も同様に適用することができ、同様の作用効果を達成し
得るものである。
【0045】また、前述の各実施例では、記録ヘッド1
をキャリッジ2に搭載するシリアルタイプのインクジェ
ット記録装置を例に挙げて説明したが、本発明は、被記
録材の幅方向の全域または一部をカバーする長さのライ
ン型記録ヘッドを用い、副走査だけで記録するラインタ
イプのインクジェット記録装置においても、同様に適用
することができ、同様の効果が得られるものである。さ
らに、記録ヘッド(記録手段)としては、インクタンク
と一体化したカートリッジタイプのものの他、インクタ
ンクと別体としインク供給チューブ等で接続する構成の
ものなど、記録ヘッドの形態がどのようなものであって
も、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得
るものである。
【0046】なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式のインクジェット記録装置において優れた効果
をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高
密度化、高精細化が達成できるからである。
【0047】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し液
体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0048】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0049】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0050】さらに、記録装置が記録できる被記録材
(記録媒体)の最大幅に対応した長さを有するフルライ
ンタイプの記録ヘッドに対しても、本発明は有効に適用
できる。そのような記録ヘッドとしては、複数記録ヘッ
ドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体
的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれ
でもよい。加えて、上例のようなシリアルタイプのもの
でも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置
本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装
置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチッ
プタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体
的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記
録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0051】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる記録ヘッドに対しての回復手段や予備的な補助手
段などを付加することは、本発明の効果を一層安定でき
るので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリー
ニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれ
とは別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加
熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行
なうことも安定した記録を行なうために有効である。
【0052】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば、単色のインクに対応して1個
のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複
数のインクに対応して複数個数設けられるものであって
もよい。すなわち、例えば、記録装置の記録モードとし
ては、黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、
記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせに
よるか、いずれでもよいが、異なる色の複色カラー又
は、混色によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装
置にも本発明は極めて有効である。
【0053】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0054】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0055】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0056】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
によれば、記録手段から被記録材へインクを吐出して記
録を行なうインクジェット記録装置において、吐出口形
成面をワイピング部材でクリーニングした後、インクの
融点より高い温度に加熱した突起部にワイピング部材を
接触させながら相対移動させる構成としたので、室温よ
り高い温度で溶解する固体インクを液化して吐出する場
合でも、ワイピング部材の表面に付着するインクを容易
に除去することができ、常時清浄なワイピング部材で吐
出口形成面をクリーニングすることにより、不完全なク
リーニングに起因する吐出不良を防止し得るインクジェ
ット記録装置が提供される。
【0057】別の本発明によれば、上記構成に加えて、
インクとして室温より高い温度で溶解する固体インクを
用いる構成、突起部を記録手段と一体に設ける構成、あ
るいは記録手段の吐出口を密封するためのキャッピング
手段にワイピング部材および突起部を設ける構成とした
ので、一層効率よく上記効果を達成し得るインクジェッ
ト記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
1実施例の構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図3】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
1実施例の要部構成を模式的に示す部分平面図である。
【図4】図3中の線4−4に沿った断面図である。
【図5】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
1実施例の動作シーケンスを示すフローチャートであ
る。
【図6】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
2実施例の要部構成を模式的に示す部分平面図である。
【図7】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
3実施例のキャップを模式的に示す部分正面図である。
【図8】図7中の線8−8に沿った断面図である。
【符号の説明】
1 記録手段(記録ヘッド) 2 キャリッジ 3 インクタンク 4 ヘッド温調用のヒーター 5 インク供給管 8 ガイドレール 9 ガイドレール 13 キャリッジモーター 14 被記録材 15 搬送ローラ(紙送りローラ) 17 テンションローラ 19 プラテン 20 搬送モーター 24 キャップ温調用のヒーター 25 キャップゴム 26 キャップ 27 エアーチューブ 28 開閉弁 30 第1の排インクタンク 31 エアーポンプ 33 排インク孔 34 空間(キャップ) 35 ワイピング部材(ゴムブレード) 36 ホルダー 40 突起部(突起部材) 42 第2の排インクタンク 43 突起部(突起部材) 44 第2の排インクタンク 45 キャップ板 46 突起部 47 ブレード軸 48 ワイピング部材(ゴムブレード) 81 吐出口形成面 82 吐出口 83 共通液室 84 液路 85 電気熱変換体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9012−2C B41J 3/04 103 B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録手段から被記録材へインクを吐出
    して記録を行なうインクジェット記録装置において、吐
    出口形成面をワイピング部材でクリーニングした後、イ
    ンクの融点より高い温度に加熱した突起部にワイピング
    部材を接触させながら相対移動させることを特徴とする
    インクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 インクとして室温より高い温度で溶解
    する固体インクを用いることを特徴とする請求項1のイ
    ンクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 突起部を記録手段と一体に設けること
    を特徴とする請求項1のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 ワイピング部材および突起部を、記録
    手段の吐出口を密封するためのキャッピング手段に設け
    ることを特徴とする請求項1のインクジェット記録装
    置。
  5. 【請求項5】 前記記録手段が、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項1のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
    る請求項5のインクジェット記録装置。
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