JPH0522538U - 粘着シート及び剥離紙 - Google Patents
粘着シート及び剥離紙Info
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- JPH0522538U JPH0522538U JP7814791U JP7814791U JPH0522538U JP H0522538 U JPH0522538 U JP H0522538U JP 7814791 U JP7814791 U JP 7814791U JP 7814791 U JP7814791 U JP 7814791U JP H0522538 U JPH0522538 U JP H0522538U
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Abstract
(57)【要約】
【構成】アルカリ水溶液に対して離解可能な粘着基材1
の図における下面に、水に対しては溶解せず、アルカリ
水溶液に対して離解性を示すアクリル系粘着剤からなる
粘着層2を形成した。 【効果】故紙と共にアルカリ水溶液中にて離解させて
も、不溶性のかたまりが生ぜず、良好な再生紙を作成す
ることができる粘着シートを提供することができる。
の図における下面に、水に対しては溶解せず、アルカリ
水溶液に対して離解性を示すアクリル系粘着剤からなる
粘着層2を形成した。 【効果】故紙と共にアルカリ水溶液中にて離解させて
も、不溶性のかたまりが生ぜず、良好な再生紙を作成す
ることができる粘着シートを提供することができる。
Description
【0001】
本考案は、アルカリ水溶液にて離解することができ、再生可能な粘着シート及 び剥離紙に関するものである。
【0002】
従来の粘着シートでは、基材の一方の面にアクリル系あるいは天然ゴム系粘着 剤からなる粘着層を形成している。 また、同じく紙を剥離基材とする従来の剥離紙では、該剥離基材の少なくとも 一方の面に低密度ポリエチレンやクレーからなる目止層を形成し、更に該目止層 の表面に溶剤型のシリコーン剥離剤からなる剥離層を形成している。
【0003】
再生紙の原料である故紙には、ラベル、シール等として使用された粘着シート が貼着されている場合があり、故紙を再生する際に該粘着シートだけを剥がすこ とは作業工数等から実施することができない。また、該粘着シートは使用前の状 態では剥離紙に保持されているが、該粘着シートが使用された後は剥離紙は不要 となり通常の故紙として捨てられるので、故紙の再生に際して故紙の中から剥離 紙だけを取り除くことも上記粘着シートの場合と同様実施できない。更に、例え ば部品の仮止め等に粘着シートを用いる産業では粘着シート及び剥離紙が多量に 故紙として廃棄されるのでこれら粘着シート及び剥離紙も通常の故紙と同様再生 紙として再生することが要請される。
【0004】 従って故紙再生に際して上記粘着シート及び剥離紙共に離解されることになる が、上記従来の粘着シートに使用されているアクリル系あるいは天然ゴム系粘着 剤及び剥離紙に使用されている低密度ポリエチレンや溶剤型のシリコーン剥離剤 は離解性が悪く、上記のように故紙と共に離解すると不溶性の多数のかたまりが でき、離解された故紙中に混入し残存するため、再生紙の品質を低下させるばか りでなく、再生紙製造に使用する抄紙機の毛布やキャンバスを汚損し紙切れを発 生させる虞もある。
【0005】
本考案は上記問題点を解決すべく成されたものであり、再生紙として再生可能 な粘着シート及び剥離紙を提供することを目的とする。 本考案は上記目的を達成するために、図1に示すごとく、上質紙、クラフト紙 等の紙あるいはアクリル系、ポリビニルアルコール等のフィルム等のアルカリ水 溶液に対して離解可能な粘着基材1の図における下面に、水に対しては溶解せず 、アルカリ水溶液に対して離解性を示すアクリル系粘着剤からなる粘着層2を形 成した。また、図示していないが、必要に応じて粘着基材1の両面に粘着層2を 形成してもよい。該アクリル系粘着剤としては、エマルジョン系、水系、あるい はアルコール系のものが環境対策上適している。尚、該粘着層2を水に対しては 溶解しない粘着剤で形成したのは、高温多湿環境で粘着シートが保存された場合 、粘着剤が水溶性であれば粘着基材1に粘着剤が浸透し粘着シートとして使用で きなくなる虞があるからである。
【0006】 次に、図2に示すごとく、上質紙やクラフト紙等のアルカリ水溶液に対して離 解可能な紙からなる剥離基材3の図における上面に、アルカリ水溶液にて離解可 能な水系樹脂からなる目止層4を形成した。この目止層4を構成する水系樹脂は 剥離基材3の離解性を阻害しないよう、少量で目止効果を奏するものが望ましく 、従って、剥離基材3への浸透が多く、多量に塗工しなければならない溶剤型の ものではなく、エマルジョンや水溶液型のものが適しており、たとえば、スチレ ン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリアクリル酸エステル、でんぷん、ポリ ビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等、あるいはこれらの誘導体が 適している。上記目止層4の厚みは剥離性の点では厚い方がよく、離解性の点で は薄い方がよく、1〜10μ、好ましくは2〜4μが望ましい。尚、該目止層4 を構成する水系樹脂に顔料や染料を添加し所望の色彩を施すようにしてもよい。
【0007】 次に、該目止層4の表面に、アルカリ水溶液にて離解可能な水系樹脂とシリコ ーンエマルジョンとの混合物からなる剥離層5を形成した。従来の剥離紙の剥離 剤としてはシリコーンが単独で使用されているが、良好な離解性を得るにはこの シリコーン単独による連続剥離層は不適で、アルカリ水溶液にて離解可能な水系 樹脂とシリコーンとの混合物からなる剥離層でなければならず、しかもこのシリ コーンは良好な剥離性を得るために、エマルジョンでなければならない。水系樹 脂としては、アルカリ水溶液にて離解可能なものならば特に限定はないが、スチ レン−ブタジエン共重合体(SBR)、でんぷん、ポリビニルアルコール、カル ボキシメチルセルロース等、及びその誘導体が使用される。このうち、SBR、 でんぷん等が好ましい。良好な離解性と剥離性は、アルカリ水溶液にて離解可能 な水系樹脂目止層と、シリコーンエマルジョン/水系樹脂混合剥離層との組合せ により出現するもので、この組合せは本考案においては必須の要件である。とこ ろで、剥離性を発揮するシリコーンをエマルジョンとしたのは、溶剤型や無溶剤 型(100%)では、塗工時に基材へのしみ込みが多く、良好な剥離性が得られ ないからである。ここで、シリコーンエマルジョンの混合率を増加させれば剥離 性は向上するが離解性が低下するので、シリコーンエマルジョンと水系樹脂との 混合比を5:95〜30:70、好ましくは10:90〜40:60(重量比) 程度にすることが望まれる。また、該剥離層5の層厚は薄い方が離解性がよく、 0.1〜10μ、好ましくは0.5〜3μm程度が良い。尚、シリコーンエマル ジョンとしては縮合反応型及び付加反応型が使用できるが、付加反応型の方が縮 合反応型のものより剥離性等が優れるためより使用に適している。
【0008】 ところで、図2は剥離基材3の上面に目止層4及び剥離層5を形成したが、下 面にも目止層及び剥離層を設け、両面にて粘着シートを保持するように構成して もよい。
【0009】 また、本考案の粘着シートと剥離紙を組み合わせれば、良好な再生粘着製品乃 至ラベル等を作成することができる。
【0010】
本考案による粘着シート及び剥離紙では、これらを構成する粘着基材1、粘着 層2、剥離基材3、目止層4、及び剥離層5のすべてをアルカリ水溶液に対して 離解可能な材料にて構成したので、故紙と共にアルカリ水溶液中にて離解させて も、不溶性のかたまりが生ぜず、良好な再生紙を作成することができる。尚、特 に粘着層2を形成するアクリル系粘着剤は水に対して溶解しないので、高温多湿 環境にて保存しても粘着性が損なわれることがなく、耐水性に優れた粘着シート となる。
【0011】
実施例1 上質紙(坪量66.3g/m2 )からなる粘着基材の一方の面にアルカリ水溶 液で剥離し得るアクリル系粘着剤を25g/m2 (固形分)塗工し粘着層を形成 して粘着紙を作成した。 この粘着紙16gを約1cm四方の大きさに切断し150mlの水に加え加熱 沸騰させ、その後粘着紙の重量の3%に相当する量の水酸化ナトリウムを添加し た後、80℃で更に30分間加熱した。次に、水を加えて全体をlリットルにし 家庭用ミキサーで30秒間攪拌して離解を行った。そして、この離解された溶液 を用いて再生紙を作成した。その結果、本実施例による粘着紙は離解性に優れて いることが確認され、また、該粘着紙から得られた再生紙は良質であった。尚、 この粘着紙は耐水性及び粘着特性共に良好であった。
【0012】 実施例2 上質紙(坪量75g/m2 )からなる剥離基材の一方の面にSBRラテックス /でんぷん水溶液からなる混合物を2μm(固形分)の層厚で塗工し目止層を設 けた。次に、付加反応型シリコーンエマルジョン/SBRラテックス/ポリビニ ルアルコールを固形分重量比で4:5:1の割合で混合した溶液を1μm(固形 分)の厚みで塗工し剥離層を形成した。尚、目止層及び剥離層共に150℃で1 分間加熱して乾燥させた。 この剥離紙16gを約1cm四方の大きさに切断し上記実施例1の場合と同様 に水酸化ナトリウム水溶液で離解し、再生紙を作成した。その結果、本実施例に よる剥離紙は離解性に優れていることが確認され、また、該剥離紙から得られた 再生紙は良質であった。また該剥離紙に通常の粘着紙を貼着した場合の剥離強度 は、室温23℃相対湿度65%で、粘着紙幅2cm・剥離速度0.5cm/分で 、粘着紙と180度の引きはがし角度で剥離した場合、13グラムであった。
【0013】 比較例1 粘着層を従来の溶剤型のアクリル系粘着剤で形成したこと以外は上記実施例1 と同様にして粘着紙を作成した。この粘着紙を上記各実施例と同様にして離解し たところ、離解性が悪く、不溶性のかたまりができ、再生紙を作成することがで きなかった。
【0014】 比較例2 溶剤型のシリコーン系剥離剤のみで層厚1μmの剥離層を形成し、その他は上 記実施例2と同様にして剥離紙を作成した。この剥離紙を上記各実施例と同様に 離解したところ、離解性及び剥離性共に不良であることが確認された。尚、上記 実施例2と同様の剥離強度テストを行ったところ剥離性が不良であるため粘着紙 を剥離することができず剥離紙が破損した。
【0015】 比較例3 シリコーンエマルジョンのみで層厚1μmの剥離層を形成し、その他は上記実 施例2と同様にして剥離紙を作成した。この剥離紙を上記各実施例と同様に離解 したところ、離解性及び剥離性共に不良であることが確認された。尚、上記実施 例2と同様の剥離強度テストを行ったところ、上記比較例1の場合と同様、剥離 性が不良であるため粘着紙を剥離することができず剥離紙が破損した。
【0016】 比較例4 実施例2の場合の目止層を設けることなく、その他は上記実施例2と同様にし て剥離紙を作成した。この剥離紙を上記各実施例と同様に離解したところ、離解 性は良好であったが剥離性が不良であることが確認された。尚、上記実施例2と 同様の剥離強度テストを行ったところ、70〜100グラムであった。
【0017】
上記から明らかなごとく本考案によれば、故紙と共にアルカリ水溶液中にて離 解させても、不溶性のかたまりが生ぜず、良好な再生紙を作成することができる 粘着シート及び剥離紙を提供することができる。
【図1】本考案による粘着シートの一実施例の構成を示
す図
す図
【図2】本考案による剥離紙の一実施例の構成を示す図
1 粘着基材 2 粘着層 3 剥離基材 4 目止層 5 剥離層
Claims (3)
- 【請求項1】 アルカリ水溶液にて離解可能な粘着基材
の少なくとも一方の面に粘着層を形成した粘着シートに
おいて、上記粘着層はアルカリ水溶液にて離解可能なア
クリル系粘着剤からなることを特徴とする粘着シート。 - 【請求項2】 紙からなる剥離基材の少なくとも一方の
面に目止層を設け、更にその上に剥離層を形成した剥離
紙において、上記目止層はアルカリ水溶液にて離解可能
な水系樹脂にて形成されると共に、上記剥離層はアルカ
リ水溶液にて離解可能な水系樹脂とシリコーンエマルジ
ョンとの混合物からなることを特徴とする剥離紙。 - 【請求項3】 上記シリコーンエマルジョンは付加反応
型シリコーンエマルジョンであることを特徴とする請求
項2記載の剥離紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7814791U JPH0522538U (ja) | 1991-09-02 | 1991-09-02 | 粘着シート及び剥離紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7814791U JPH0522538U (ja) | 1991-09-02 | 1991-09-02 | 粘着シート及び剥離紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0522538U true JPH0522538U (ja) | 1993-03-23 |
Family
ID=13653792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7814791U Pending JPH0522538U (ja) | 1991-09-02 | 1991-09-02 | 粘着シート及び剥離紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0522538U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010229576A (ja) * | 2009-03-26 | 2010-10-14 | Daio Paper Corp | 工程剥離紙 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4947155A (ja) * | 1972-06-25 | 1974-05-07 | ||
JPS58222170A (ja) * | 1982-06-16 | 1983-12-23 | Daio Kakoshi Kogyo Kk | 合成樹脂板用表面保護材 |
JPS59108806A (ja) * | 1982-12-14 | 1984-06-23 | Toshiba Corp | タ−ビン羽根寿命監視法 |
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-
1991
- 1991-09-02 JP JP7814791U patent/JPH0522538U/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19970311 |