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JPH05175503A - 薄膜トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH05175503A
JPH05175503A JP3906492A JP3906492A JPH05175503A JP H05175503 A JPH05175503 A JP H05175503A JP 3906492 A JP3906492 A JP 3906492A JP 3906492 A JP3906492 A JP 3906492A JP H05175503 A JPH05175503 A JP H05175503A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor layer
layer
thin film
film transistor
carbon element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3906492A
Other languages
English (en)
Inventor
Noritoshi Yamaguchi
文紀 山口
Kiyonari Tanaka
聖也 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP3906492A priority Critical patent/JPH05175503A/ja
Publication of JPH05175503A publication Critical patent/JPH05175503A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 チャネルとなる第一の半導体層4を窒素元素
および炭素元素を含有しない下層半導体層4aと窒素元
素または炭素元素を含有する上層半導体層4bで形成す
るとともに、オーミックコンタクト層となる第二の半導
体層5を微結晶半導体層で形成する。また、チャネル層
となる第一の半導体層4を窒素元素または炭素元素を含
有しない下層半導体層4aと窒素元素または炭素元素を
含有する上層半導体層4bで形成するとともに、オーミ
ックコンタクト層となる第二の半導体層5を微結晶半導
体で形成して、この微結晶半導体層5の一部をエッチン
グ除去することによってソース・ドレインを形成する。 【効果】 高精細化した特性の良好な薄膜トランジスタ
を提供することができるとともに成膜工程が簡略化さ
れ、格別なエッチングのストッパー層を設けなくてもオ
ーミックコンタクト層5を正確にエッチングすることが
可能となり、量産時にも簡単な工程で安定して薄膜トラ
ンジスタを製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜トランジスタおよび
その製造方法に関し、特にアクティブマトリックス型液
晶表示装置などに好適に用いることができる薄膜トラン
ジスタおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】従来、アクティブマト
リックス型液晶表示装置などに用いられる薄膜トランジ
スタには、画素電極となる透明導電層がトランジスタの
上方に位置するタイプのものとトランジスタの下方に位
置するタイプのものとがあるが、それぞれの薄膜トラン
ジスタの製造方法および構造を図4および図5に示す。
【0003】図4は、画素電極となる透明導電層がトラ
ンジスタの下方に位置するタイプのものである。
【0004】まず、同図(a)に示すように、ガラスな
どから成る絶縁基板21上に、画素電極となる透明導電
層22とゲート電極となる第一の導電層23とを真空蒸
着法やスパッタリング法などで形成し、この第一の導電
層23をエッチングによって所定のパターンに形成す
る。次に、同図(b)に示すように、透明導電層22を
エッチングによって所定のパターンに形成する。次に、
同図(c)に示すように、ゲート絶縁膜となる絶縁層2
4、25、チャネル層となる第一の半導体層26、およ
びエッチングのストッパー層として作用する窒化シリコ
ン層27を形成する。なお、ゲート絶縁膜となる絶縁層
24は例えば酸化タンタル層などから成り、ゲート絶縁
膜となる絶縁層24は窒化シリコン層などから成る。ま
た、第一の半導体層は、i型アモルファスシリコン層な
どから成る。さらに、エッチングのストッパー層として
の窒化シリコン層27は窒素元素を多量に含有し、エネ
ルギーバンドギャップが5.0eV以上のものである。
次に、同図(d)に示すように、エッチングのストッパ
ー層としての窒化シリコン層27がゲート電極23上の
みに残るようにパターニングする。次に、同図(e)に
示すように、オーミックコンタクト層となる第二の半導
体層28を例えばプラズマCVD法などで形成する。こ
の第二の半導体層28は、例えばn+ アモルファスシリ
コン層などから成る。次に、同図(f)に示すように、
トランジスタの側部にコンタクトホール29を形成す
る。次に、同図(g)に示すように、ソース・ドレイン
電極となる第二の導電層30、31を形成する。なお、
第二の導電層30はモリブデンシリサイドなどから成
り、第二の導電層31はアルミニウムなどから成る。次
に、同図(h)に示すように、ゲート電極23上の第二
の導電層30、31と第二の半導体層28をエッチング
で分離して、ソースとドレインを形成する。このエッチ
ングの際には、窒化シリコン層27がストッパー層とな
る。
【0005】最後に、窒化シリコン層などから成るパシ
ベーション層32を形成して完成する。
【0006】このように従来のアクティブマトリックス
型液晶表示装置などに用いられる薄膜トランジスタで
は、チャネル層となる第一の半導体層26上にオーミッ
クコンタクト層となる第二の半導体層28を設けて、第
二の半導体層の中央部分を例えば体積比でHF(1)に
対してHNO3 (20)から成る混合液を用いてエッチ
ングすることにより分割するが、この第二の半導体層2
8を分割する際に、第一の半導体層26がオーバーエッ
チングによって消失しないようにするとともに、第二の
半導体層28の一部が残ってトランジスタのオフ抵抗が
低下するのを防止するために、第一の半導体層26上に
ストッパー層27を形成して第二の半導体層28の所定
部分がエッチングされるようにしていた。すなわち、n
+ 型アモルファスシリコンなどから成る第二の半導体層
28は、i型アモルファスシリコンなどから成る第一の
半導体層26と同一のエッチング液でのみ容易にエッチ
ングすることが可能なため、エッチングのストッパー層
としての窒化シリコン膜27が必要であった。
【0007】上述の薄膜トランジスタの製造方法では、
図4(a)(b)(d)(f)(h)の各工程でエッチ
ングを行うことから、フォトマスクは五枚必要である。
【0008】また、透明導電層がトランジスタの上方に
位置するタイプの薄膜トランジスタの製造方法を図5に
示す。
【0009】まず、同図(a)に示すように、絶縁基板
51上にゲート電極となる第一の導電層52を形成して
パターニングする。次に、同図(b)に示すように、第
一の導電層52の表面を陽極酸化して、陽極酸化層53
を形成する。次に、同図(c)に示すように、ゲート絶
縁膜となる絶縁層54、チャネル層となる第一の半導体
層55、およびエッチングのストッパー層として機能す
る窒化シリコン層56を形成する。このエッチングのス
トッパー層としての窒化シリコン層も図4に示す窒化シ
リコン層27と同様のものである。次に、同図(d)に
示すように、ゲート電極53上のみに窒化シリコン層5
6が残るように、窒化シリコン層56の大部分をエッチ
ングする。次に、同図(e)に示すように、オーミック
コンタクト層となる第二の半導体層57を形成する。次
に、同図(f)に示すように、第二の半導体層57と第
一の半導体層55の周辺部をエッチングなどにより除去
する。次に、同図(g)に示すように、ソース・ドレイ
ン電極となる第二の導電層58を形成して、パターニン
グする。なお、この工程では、後述する透明導電層59
が第一の半導体層55および第二の半導体層57と接触
しないようにするために、第一の半導体層55および第
二の半導体層57の周辺部が第二の導電層58で完全に
被覆されるように第二の導電層58をパターニングす
る。次に、同図(h)に示すように、画素電極となる透
明導電層59を形成してパターニングする。最後に、同
図(i)に示すように、窒化シリコン層などから成るパ
シベーション層60を形成して完成する。
【0010】上述のアクティブマトリックス基板の製造
方法では、図5(a)(d)(f)(g)(h)の各工
程でフォトマスクが必要であり、最低五枚必要である。
【0011】上述のように、従来の薄膜トランジスタで
は、トランジスタの機能上は不必要なエッチングのスト
ッパー層27、56を形成していることから、トランジ
スタのチャネル長が長くなり、高精細化が困難であると
いう問題があった。また、エッチングのストッパー層2
7、56を形成するために、多くのフォトマスクが必要
になり、フォトプロセスに時間がかかり量産性が悪いと
いう問題があった。特に、このような薄膜トランジスタ
を多数形成するデバイスでは、製造工程の煩雑化によっ
て製造歩留りが著しく低下することから、製造工程はで
きるだけ簡略化することが望まれている。
【0012】
【問題点を解決するための手段】本発明は、このような
従来技術の問題点に鑑みてなされたのもであり、その特
徴とするところは、基板上にゲート電極となる第一の導
電層、ゲート絶縁膜となる絶縁層、およびチャネル層と
なる第一の半導体層を形成するとともに、この第一の半
導体層上にオーミックコンタクト層となる第二の半導体
層とソース・ドレイン電極となる第二の導電層を分割し
て形成した薄膜トランジスタにおいて、前記第一の半導
体層を窒素元素および炭素元素を含有しない下層半導体
層と窒素元素または炭素元素を含有する上層半導体層で
形成するとともに、前記第二の半導体層を微結晶半導体
層で形成した点にある。
【0013】また、(a)基板上の所定部分に、ゲート
電極となる第一の導電層を形成する工程と、(b)前記
第一の導電層上に、ゲート絶縁膜となる絶縁層、窒素元
素および炭素元素を含有しない下層半導体層と窒素元素
または炭素元素を含有する上層半導体層から成る第一の
半導体層、微結晶半導体層から成る第二の半導体層、お
よびソース・ドレイン電極となる第二の導電層を順次積
層する工程と、(c)前記第一の導電層上周辺部の前記
第二の導電層、第二の半導体層、および第一の半導体層
をエッチング除去する工程と、(d)前記第一の半導体
層上の中央部分の前記第二の導電層と第二の半導体層を
エッチング除去する工程を含んで成る点にある。
【0014】
【作用】上記のように、チャネル層となる第一の半導体
層の上層を窒素元素または炭素元素を含有する半導体層
で形成するとともに、オーミックコンタクト層となる第
二の半導体層を微結晶半導体層で形成すると、第一の半
導体層と第二の半導体層を同一の装置を用いて連続的に
形成でき、また窒素元素または炭素元素を含有する半導
体層と微結晶半導体層との間にエッチングの選択性を持
たせて窒素元素または炭素元素を含有する半導体層をエ
ッチングのストッパーとすることができ、格別なエッチ
ングのストッパー層が不要となって、トランジスタのチ
ャネル長を短くして高精細化できるとともに、フォトプ
ロセスを簡略化することができ、しかも特性の良好なト
ランジスタを形成することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を添付図面に基づき詳細に説明
する。図1は、本発明に係る薄膜トランジスタの製造工
程を示す図であり、1はガラスなどから成る絶縁基板で
ある。
【0016】まず、同図(a)に示すように、基板1上
にゲート電極となる第一の導電層2を真空蒸着法やスパ
ッタリング法で厚み2000Å程度に形成して、エッチ
ング法などでパターニングする。この第一の導電層とし
ては、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、アルミニウ
ム(Al)などが好適に用いられる。また、エッチング
液としては、クロムをエッチングする場合は硝酸第二セ
リウムアンモニウム水溶液が、タンタルをエッチングす
る場合はドライエッチングなどが、さらにアルミニウム
をエッチングする場合は燐酸などが好適に用いられる。
【0017】次に、同図(b)に示すように、第一の導
電層2上に、ゲート絶縁膜となる絶縁層3、窒素元素お
よび炭素元素を含有しない下層半導体層4aと窒素元素
または炭素元素を含有する上層半導体層4bとから成る
第一の半導体層4、微結晶半導体層から成る第二の半導
体層5、およびソース・ドレイン電極となる第二の導電
層5を順次積層する。
【0018】前記絶縁層3は、窒化シリコン層の一層構
造のもの、または窒化シリコン層と酸化タンタル層の二
層構造のものなどで構成される。窒化シリコン膜は、例
えばプラズマCVD法などで厚み2000Å程度に形成
され、酸化タンタル膜は、例えばスパッタリング法や陽
極酸化法などで厚み2000Å程度に形成される。
【0019】前記第一の半導体層4は、窒素元素および
炭素元素を含有しない下層半導体層4aと窒素元素また
は炭素元素を含有する上層半導体層4bで構成される。
すなわち、窒素元素および炭素元素を含有しない下層半
導体層4aは、キャリアガスとシランガス(SiH4
を用いたプラズマCVD法などで厚み200Å程度に形
成され、窒素元素または炭素元素を含有する上層半導体
層4bは、キャリアガスとシランガス(SiH4 )にア
ンモニアガス(NH3 )やメタンガス(CH4 )を混入
させたプラズマCVD法などで厚み800Å程度に形成
される。この上層半導体層4bは、後述するオーミック
コンタクト層5との間でエッチングの選択性を持たせ
て、エッチングのストッパー層としての機能を持たせる
ために形成するものであり、基本的にはエッチング液に
対するエッチングレートがオーミックコンタクト層5>
上層半導体層4bとなるような半導体層を形成すればよ
い。また、上層半導体層4bはエネルギーバンドギャッ
プが5.0eV以下、好適には2.5eV以下で、暗導
電率が5×10-12 Ω-1・cm-1以上1×10-9Ω-1
cm-1以下となるように窒素元素または炭素元素を添加
すると、トランジスタのオフ抵抗とオン電流が従来品と
同等になり、好適である。この窒素元素または炭素元素
の含有量は、メタンガス(CH4 )やアンモニアガス
(NH3 )の流量比で制御される。
【0020】図2に、窒素元素や炭素元素を含有しない
厚み50Åの下層半導体層4a上に、窒素元素または炭
素元素を含有する厚み800Åの上層半導体層4bを形
成した薄膜トランジスタの窒素元素または炭素元素の含
有量とトランジスタのオン電流との関係を示す。図2
中、黒丸は上層半導体層4bに窒素元素を含有する場合
であり、白丸は上層半導体層4bに炭素元素を含有する
場合である。なお、図2の横軸はシランガスに対するア
ンモニガスの流量比、およびシランガスに対するメタン
ガスの流量比を示す。図2で明らかなように、シランガ
スに対するアンモニアガスの流量比が0.01のとき
は、トランジスタのオン電流が1.5×10-6Aあり、
またシランガスに対するアンモニアガスの流量比が0.
1のときは、トランジスタのオン電流が1×10-7Aに
なる。したがって、上層半導体層4bに窒素元素を含有
させる場合は、シランガスに対するアンモニアガスの流
量比を0.1以下に設定して形成し、上層半導体層4b
に20原子%以下の窒素元素を含有するように形成する
ことが望ましい。また、シランガスに対するメタンガス
の流量比が、0.1のときは、トランジスタのオン電流
が1.7×10-6Aあり、またシランガスに対するメタ
ンガスの流量比が2.0のときでも、トランジスタのオ
ン電流は1×10-6Aある。したがって、シランガスに
対するメタンガスの流量比は2.0以上でもトランジス
タの特性上は全く問題はないが、シランガスに対するメ
タンガスの流量比が10以上になると、このような半導
体層はエッチングが困難になることから、シランガスに
対するメタンガスの流量比を10以下に設定して形成
し、上層半導体層4bに40原子%以下の炭素元素を含
有するように形成することが望ましい。
【0021】図1(b)に示すオーミックコンタクト層
となる第二の半導体層5は、例えばフォスフィン(PH
3 )などを高濃度(リン元素に換算して1018〜1021
個/cm3 程度)に含有するn+ 型微結晶半導体層で構
成される。このn+ 型微結晶半導体層5も上記第一の半
導体層4と同様にプラズマCVD法などで形成される
が、第一の半導体層4に比較して、シランガスの流量比
を少なくしてプラズマCVD装置の高周波電源のパワー
を上げて形成される。このように形成すると、アモルフ
ァスシリコン層内に粒径100Å程度の結晶状シリコン
が散乱して析出し、暗導電率が1×100 Ω-1・cm-1
以上となる。すなわち、本発明では、n+ 型微結晶半導
体層は、暗導電率が1×100 Ω-1・cm-1以上のもの
であると定義される。この第二の半導体層5は、厚み1
000Å程度に形成される。この第二の半導体層5は、
前記第一の半導体層4と同様にプラズマCVD装置で形
成できることから、同一装置を用いてインラインで形成
すればよい。なお、本発明に係る薄膜トランジスタで
は、チャネル層となる第一の半導体層4が、窒素元素お
よび炭素元素を含有しない下層半導体層4aと窒素元素
または炭素元素を含有する上層半導体層4bで構成され
ることから、オーミックコンタクト層となる第二の半導
体層5は、チャネル層となる第一の半導体層4の窒素元
素または炭素元素を含有する上層半導体層4bとのみ接
触することになる。
【0022】前記第二の導電層6は、アルミニウム、タ
ンタル、クロム、チタン(Ti)などで形成され、スパ
ッタリング法や真空蒸着法などで厚み1000〜400
0Å程度に形成される。なお、この第二の導電層6と上
述の第二の半導体層5との間に、例えばモリブデンシリ
サイド(MoSi2 )などを設けて、第二の導電層6が
第二の半導体層5中に拡散することを防止するようにし
てもよい。
【0023】次に、同図(c)に示すように、上述の第
二の導電層6、第二の半導体層5、および第一の半導体
層4をゲート電極2上とその周辺部が残るようにエッチ
ング除去する。第二の導電層6をエッチングする場合も
上述のようなエッチング液が用いられる。また、この工
程では、第二の半導体層5および第一の半導体層4をエ
ッチングする場合は、体積比でHF(3):HNO
3 (1)のエッチング液が用いられる。このように、体
積比でHF(3):HNO3 (1)のエッチング液を用
いると、第二の半導体層5および第一の半導体層4をエ
ッチングできる。なお、これら第二の導電層6、第二の
半導体層5、および第一の半導体層4をエッチングする
場合、それぞれ同一のフォトマスクが用いられる。
【0024】次に、同図(d)に示すように、酸化錫な
どから成る透明導電層7をスパッタリング法などで厚み
1000Å程度に形成する。このように透明導電層7を
酸化錫で形成するとn+ 型微結晶シリコン層5との経時
的な接触抵抗の変化は殆どなく、もって従来のようにソ
ース・ドレイン電極を格別パターニングする必要がなく
なる。
【0025】最後に、同図(e)に示すように、オーミ
ックコンタクト層となる第二の半導体層5とソース・ド
レイン電極となる第二の導電層6を分割するために、こ
れら各層と透明導電層7のゲート電極2上の中央部分を
エッチング除去する。透明導電層7は例えば亜鉛を触媒
とする塩硝酸系エッチング液を、第二の導電層6は上述
のようなエッチング液を、また第二の半導体層5は体積
比でHF(1):HNO3 (17):H2 O(17)か
ら成るエッチング液をそれぞれ使えばよい。このエッチ
ング液は、i型アモルファスシリコン層から成る第一の
半導体層4に対して全く反応性を持たないため、第一の
半導体層4の上層半導体層4bが窒素元素または炭素元
素を含有することとあいまって、エッチングの際のスト
ッパー層を格別に設けなくとも安定して第二の半導体層
5を分割することが可能となる。また、エッチングのス
トッパー層を設けることなく、第二の半導体層5を分割
すると、トランジスタのチャネル長Lが短くなってトラ
ンジスタのオン電流が向上し、もってチャネル幅Wを小
さくできることから高精細化できる。
【0026】なお、トランジスタを保護するために、窒
化シリコン膜などから成るパシベーション膜を形成して
もよい。
【0027】
【実験例】下記の条件で薄膜トランジスタを形成して、
ゲート電圧とドレイン電流の関係を調べた。
【0028】基板ゲート電極 : 材料 クロム(Cr) 製法 スパッタリング 膜厚み 1000Åゲート絶縁膜 : 材料 窒化シリコン膜一層 製法 プラズマCVD法 反応室内1トール パワー0.8W/cm2 基板温度400℃ 100%のシランガス16cc/mit、アンモニアガ
ス61cc/mit、水素ガス100cc/mit、窒
素ガス100cc/mit 膜厚 4700Å下層半導体層 : 材料 i型アモルファスシリコン 製法 プラズマCVD法 反応室内2トール パワー0.08W/cm2 基板温度240℃ 100%のシランガス20cc/mit、水素ガス18
0cc/mit 膜厚 200Å上層半導体層 : 材料 i型アモルファスシリコン 製法 プラズマCVD法 反応室内1トール パワー0.08W/cm2 基板温度240℃ 100%のシランガス200cc/mit、アンモニア
ガス20cc/mit 膜厚 800Å微結晶半導体層 : 材料 n+ 型アモルファスシリコン 製法 プラズマCVD法 反応室内2トール パワー0.53W/cm2 基板温度240℃ 100%のシランガス2cc/mit、水素ガス138
cc/mit、フォスフィンが500ppmとなるよう
に希釈した水素ガス80cc/mit 膜厚 1000Åソース・ドレイン電極 : 材料 モリブデンシリサイド層とアルミニウム層の
二層構造 製法 スパッタリング 膜厚 モリブデンシリサイド層:1000Å アルミニウム層:3000Å 上記の条件で薄膜トランジスタを形成して、ゲート電圧
とドレイン電流の関係を調べた。その結果を図3に示
す。なお、ソース電圧Vdは15vで、チャネル幅Wと
チャネル長Lの比は、W/L=5.4である。図2で明
らかなように、ゲート電圧が0ないし1ボルトのとき
に、ドレイン電流が2×10-14 Aまで低下するととも
に、ゲート電圧が15Vのときに、ドレイン電流が10
-6Aまで上昇し、オフ抵抗およびオン電流ともにアクテ
ィブマトリックス型液晶表示装置のトランジスタとして
申し分ないものであることが分かる。
【0029】なお、炭素元素を含有する半導体層も、窒
素元素を含有する半導体層と同程度の暗導電率を示すこ
とから、上述の窒素元素を含有する半導体層に代えて、
炭素元素を含有する半導体層を用いても同様の特性を有
する薄膜トランジスタを得ることができる。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る薄膜トラン
ジスタによれば、チャネル層となる第一の半導体層を窒
素元素および炭素元素を含有しない下層半導体層と窒素
元素または炭素元素を含有する上層半導体層で形成する
とともに、オーミックコンタクト層となる第二の半導体
層を微結晶半導体層で形成することから、高精細化した
特性の良好な薄膜トランジスタを提供することができ
る。
【0031】また、本発明に係る薄膜トランジスタの製
造方法によれば、チャネル層となる第一の半導体層を窒
素元素および炭素元素を含有しない下層半導体層と窒素
元素または炭素元素を含有する上層半導体層で形成する
とともに、オーミックコンタクト層となる第二の半導体
層を微結晶半導体層で形成してこの微結晶半導体層の一
部をエッチング除去することによってソース・ドレイン
を形成することから、成膜工程が簡略化されるととも
に、格別なエッチングのストッパー層を設けなくてもオ
ーミックコンタクト層を正確にエッチングすることが可
能となり、量産時にも簡単な工程で安定して薄膜トラン
ジスタを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は、本発明に係る薄膜トランジ
スタの製造工程を示す図である。
【図2】上層半導体層の窒素元素および炭素元素の含有
量とトランジスタのオン電流のとの関係を示す図であ
る。
【図3】本発明に係る薄膜トランジスタのゲート電圧と
ドレイン電流の関係を示す図である。
【図4】(a)〜(h)は、従来の薄膜トランジスタの
製造方法を示す図である。
【図5】(a)〜(i)は、従来の他の薄膜トランジス
タの製造方法を示す図である。
【符号の説明】
1・・・基板、2・・・第一の導電層、3・・・絶縁
層、4・・・第一の半導体層、4a・・・窒素元素およ
び炭素元素を含有しない下層半導体層、4b・・・窒素
元素または炭素元素を含有する上層半導体層、5・・・
第二の半導体層、6・・・第二の導電層。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にゲート電極となる第一の導電
    層、ゲート絶縁膜となる絶縁層、およびチャネル層とな
    る第一の半導体層を形成するとともに、この第一の半導
    体層上にオーミックコンタクト層となる第二の半導体層
    とソース・ドレイン電極となる第二の導電層を分割して
    形成した薄膜トランジスタにおいて、前記第一の半導体
    層を窒素元素および炭素元素を含有しない下層半導体層
    と窒素元素または炭素元素を含有する上層半導体層で形
    成するとともに、前記第二の半導体層を微結晶半導体層
    で形成したことを特徴とする薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】 前記上層半導体層が20原子%までの窒
    素元素を含有することを特徴とする請求項1に記載の薄
    膜トランジスタ。
  3. 【請求項3】 前記上層半導体層が40原子%までの炭
    素元素を含有することを特徴とする請求項2に記載の薄
    膜トランジスタ。
  4. 【請求項4】 (a)基板上の所定部分に、ゲート電極
    となる第一の導電層を形成する工程と、(b)前記第一
    の導電層上に、ゲート絶縁膜となる絶縁層、窒素元素お
    よび炭素元素を含有しない下層半導体層と窒素元素また
    は炭素元素を含有する上層半導体層から成る第一の半導
    体層、微結晶半導体層から成る第二の半導体層、および
    ソース・ドレイン電極となる第二の導電層を順次積層す
    る工程と、(c)前記第一の導電層上周辺部の前記第二
    の導電層、第二の半導体層、および第一の半導体層をエ
    ッチング除去する工程と、(d)前記第一の導電層上の
    中央部分の前記第二の導電層と第二の半導体層をエッチ
    ング除去する工程を含んで成る薄膜トランジスタの製造
    方法。
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