JPH05173169A - 光書き込み型空間光変調器及び光相関器 - Google Patents
光書き込み型空間光変調器及び光相関器Info
- Publication number
- JPH05173169A JPH05173169A JP34277491A JP34277491A JPH05173169A JP H05173169 A JPH05173169 A JP H05173169A JP 34277491 A JP34277491 A JP 34277491A JP 34277491 A JP34277491 A JP 34277491A JP H05173169 A JPH05173169 A JP H05173169A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- optical
- spatial light
- light modulator
- wavelength
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 書き込みと同一の方向から読み出しができ、
かつ読み出し光が書き込みに影響を与えない光書き込み
型空間光変調器を得る。 【構成】 液晶105と光導電層103との間に、光導
電層103の感度波長帯で透過性であり、感度波長帯外
の少なくとも一つの波長において反射特性を有する誘電
体多層膜ミラー104を設け、液晶105を駆動するた
めの書き込み光Aを誘電体多層膜ミラー105の透過波
長帯に、読み出し光B1 を上記反射特性を有する波長に
する。
かつ読み出し光が書き込みに影響を与えない光書き込み
型空間光変調器を得る。 【構成】 液晶105と光導電層103との間に、光導
電層103の感度波長帯で透過性であり、感度波長帯外
の少なくとも一つの波長において反射特性を有する誘電
体多層膜ミラー104を設け、液晶105を駆動するた
めの書き込み光Aを誘電体多層膜ミラー105の透過波
長帯に、読み出し光B1 を上記反射特性を有する波長に
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光波を2次元的に変調
する光書き込み型空間光変調器、及びそれを用い、対象
物体と参照物体の一致・不一致を判定する光相関器に関
するものである。
する光書き込み型空間光変調器、及びそれを用い、対象
物体と参照物体の一致・不一致を判定する光相関器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は例えば、雑誌「Applied
Physics Letter」(Vol.55,N
o.6,7 August 1989 537頁)に記
載の、従来の光書き込み型空間光変調器を示す断面構成
図である。図において、501a、及び501bはガラ
ス基板、502はTin Oxide透明電極層、50
3は水素化アモルファスシリコン光導電層(以下a−S
i:Hと記す。)、504は強誘電性液晶層、505は
Indium Tin Oxide透明電極層である。
また、Aは書き込み光、B1 は読み出し照明光、B2 は
反射された読み出し光である。
Physics Letter」(Vol.55,N
o.6,7 August 1989 537頁)に記
載の、従来の光書き込み型空間光変調器を示す断面構成
図である。図において、501a、及び501bはガラ
ス基板、502はTin Oxide透明電極層、50
3は水素化アモルファスシリコン光導電層(以下a−S
i:Hと記す。)、504は強誘電性液晶層、505は
Indium Tin Oxide透明電極層である。
また、Aは書き込み光、B1 は読み出し照明光、B2 は
反射された読み出し光である。
【0003】また、図6は例えば、雑誌「Applie
d Optics」(Vol.28,No.22,15
November 1989 4725頁)に記載の
空間光変調器を用いた従来の光相関器を示す構成図であ
る。図において、601は第1のコヒーレント光源、6
02はアパーチャ、603はコリメーションレンズ、6
04は電気的にアドレスの可能な透過型の空間光変調器
で、本例では液晶テレビ、605は第1のフーリエ変換
レンズ(焦点距離f1 )、606は光書き込み型空間光
変調器、607は第2のコヒーレント光源、608は光
路折り曲げミラー、609はアパーチャ、610はコリ
メーションレンズ、611はビームスプリッタ、612
は第2のフーリエ変換レンズ(焦点距離f2 )、613
は第1のCCDカメラ、614はマイクロコンピュー
タ、615は第2のCCDカメラである。
d Optics」(Vol.28,No.22,15
November 1989 4725頁)に記載の
空間光変調器を用いた従来の光相関器を示す構成図であ
る。図において、601は第1のコヒーレント光源、6
02はアパーチャ、603はコリメーションレンズ、6
04は電気的にアドレスの可能な透過型の空間光変調器
で、本例では液晶テレビ、605は第1のフーリエ変換
レンズ(焦点距離f1 )、606は光書き込み型空間光
変調器、607は第2のコヒーレント光源、608は光
路折り曲げミラー、609はアパーチャ、610はコリ
メーションレンズ、611はビームスプリッタ、612
は第2のフーリエ変換レンズ(焦点距離f2 )、613
は第1のCCDカメラ、614はマイクロコンピュー
タ、615は第2のCCDカメラである。
【0004】次に動作について説明する。図5の光書き
込み型空間光変調器への書き込みは、a−Si:H層5
03に書き込み光Aをガラス基板501a側より照射し
つつ透明電極502a及び502b間に電圧を印加する
ことにより行う。前記a−Si:H層503は、高抵抗
に作られており、光の照射されていない所では印加電圧
の多くが前記a−Si:H層503にかかっているため
前記強誘電性液晶層504は駆動されないが、光の照射
を受けた部分では前記a−Si:H層503の抵抗が光
導電効果により低下し、結果として多くの電圧が前記強
誘電液晶層504に印加されて液晶が駆動され、光によ
る書き込みが行われる。また、読み出しはガラス基板5
01bより直線偏光光B1 を照射し、前記a−Si:H
層503と前記強誘電液晶層504との界面で反射した
光B2 を検光素子を通過させることで行う。強誘電性液
晶の場合は、駆動されると液晶の複屈折の光学軸が変化
するので、例えば読み出し直線偏光光B1 の方位を未駆
動時の液晶の光学軸に一致させておき、それと直交ニコ
ルの関係にある検光素子で読み出せば駆動部分だけ光が
透過することになる。なお、本例では読み出し光B1 が
前記a−Si:H層503と強誘伝液晶層504の界面
で反射される構成となっているが、反射効率の向上と読
み出し光B1 が前記a−Si:H層に影響を与えるのを
除去する為に、例えば雑誌「SPIE proceed
ing」(Vol.1456,30頁)に記載のよう
に、前記a−Si:H層503と前記強誘電性液晶層5
04の間に誘電体多層膜ミラーを設置する場合がある。
込み型空間光変調器への書き込みは、a−Si:H層5
03に書き込み光Aをガラス基板501a側より照射し
つつ透明電極502a及び502b間に電圧を印加する
ことにより行う。前記a−Si:H層503は、高抵抗
に作られており、光の照射されていない所では印加電圧
の多くが前記a−Si:H層503にかかっているため
前記強誘電性液晶層504は駆動されないが、光の照射
を受けた部分では前記a−Si:H層503の抵抗が光
導電効果により低下し、結果として多くの電圧が前記強
誘電液晶層504に印加されて液晶が駆動され、光によ
る書き込みが行われる。また、読み出しはガラス基板5
01bより直線偏光光B1 を照射し、前記a−Si:H
層503と前記強誘電液晶層504との界面で反射した
光B2 を検光素子を通過させることで行う。強誘電性液
晶の場合は、駆動されると液晶の複屈折の光学軸が変化
するので、例えば読み出し直線偏光光B1 の方位を未駆
動時の液晶の光学軸に一致させておき、それと直交ニコ
ルの関係にある検光素子で読み出せば駆動部分だけ光が
透過することになる。なお、本例では読み出し光B1 が
前記a−Si:H層503と強誘伝液晶層504の界面
で反射される構成となっているが、反射効率の向上と読
み出し光B1 が前記a−Si:H層に影響を与えるのを
除去する為に、例えば雑誌「SPIE proceed
ing」(Vol.1456,30頁)に記載のよう
に、前記a−Si:H層503と前記強誘電性液晶層5
04の間に誘電体多層膜ミラーを設置する場合がある。
【0005】次に図6の光相関器について説明する。こ
の光相関器は、特に結合変換光相関器(Joint T
ransform Correlator)と呼ばれて
いるものである。被相関物体の像は第2のCCDカメラ
615によって取り込まれ、マイクロコンピュータ61
4に送られる。また、参照物体の像はマイクロコンピュ
ータ内に記憶されており、前記2者の物体像を並べて空
間光変調器604上に表示する。一方、第1のコヒーレ
ント光源601より出射した光波は、アパーチャ60
2、コリメーションレンズ603により平面波に変換さ
れて前記空間光変調器604を照明する。前記空間光変
調器を出射した光波は物体像のパターンに変調されてお
り、次に第1のフーリエ変換レンズ605により光書き
込み型空間光変調器606上にフーリエ変換像を形成す
る。光書き込み型空間光変調器上に現れるパターンは、
前記被相関物体の像と参照物体の像のフーリエ変換での
干渉パターンであり、この強度分布に対応して光書き込
み型空間光変調器606への書き込みが行われる。光書
き込み型空間光変調器606は、第2のコヒーレント光
源607からの光波をアパーチャ609、コリメーショ
ンレンズにより平面波としたものを読み出し光とし、ビ
ームスプリッタ611を介して照明される。光書き込み
型空間光変調器606で反射された光波は、前記干渉パ
ターンにより変調されており、ビームスプリッタ61
1、第2のフーリエ変換レンズ612を介して、第2の
フーリエ変換レンズのフーリエ面に設置された第1のC
CDカメラ613の撮像面上に前記被相関物体の像と参
照物体の像の相関に対応した相関ピークを発生する。そ
して、この相関像がマイクロコンピュータに送られて、
相関の判定が行われる。
の光相関器は、特に結合変換光相関器(Joint T
ransform Correlator)と呼ばれて
いるものである。被相関物体の像は第2のCCDカメラ
615によって取り込まれ、マイクロコンピュータ61
4に送られる。また、参照物体の像はマイクロコンピュ
ータ内に記憶されており、前記2者の物体像を並べて空
間光変調器604上に表示する。一方、第1のコヒーレ
ント光源601より出射した光波は、アパーチャ60
2、コリメーションレンズ603により平面波に変換さ
れて前記空間光変調器604を照明する。前記空間光変
調器を出射した光波は物体像のパターンに変調されてお
り、次に第1のフーリエ変換レンズ605により光書き
込み型空間光変調器606上にフーリエ変換像を形成す
る。光書き込み型空間光変調器上に現れるパターンは、
前記被相関物体の像と参照物体の像のフーリエ変換での
干渉パターンであり、この強度分布に対応して光書き込
み型空間光変調器606への書き込みが行われる。光書
き込み型空間光変調器606は、第2のコヒーレント光
源607からの光波をアパーチャ609、コリメーショ
ンレンズにより平面波としたものを読み出し光とし、ビ
ームスプリッタ611を介して照明される。光書き込み
型空間光変調器606で反射された光波は、前記干渉パ
ターンにより変調されており、ビームスプリッタ61
1、第2のフーリエ変換レンズ612を介して、第2の
フーリエ変換レンズのフーリエ面に設置された第1のC
CDカメラ613の撮像面上に前記被相関物体の像と参
照物体の像の相関に対応した相関ピークを発生する。そ
して、この相関像がマイクロコンピュータに送られて、
相関の判定が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の光書き込み型空
間光変調器は以上のように構成され、書き込み光と読み
出し光の入射方向が異なっていたので、書き込みと読み
出しで2系統の光学系が必要であると言う問題点があっ
た。
間光変調器は以上のように構成され、書き込み光と読み
出し光の入射方向が異なっていたので、書き込みと読み
出しで2系統の光学系が必要であると言う問題点があっ
た。
【0007】また、従来の光相関器では読み出しと書き
込みの方向の異なる上述の光書き込み型空間光変調器を
用いていたので高価なフーリエ変換レンズを2つ必要と
し、また光学系の長さを短くできないといった問題点が
あった。
込みの方向の異なる上述の光書き込み型空間光変調器を
用いていたので高価なフーリエ変換レンズを2つ必要と
し、また光学系の長さを短くできないといった問題点が
あった。
【0008】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、書き込みと同一の方向から読み出
しができ、かつ読み出し光が書き込みに影響を与えない
光書き込み型空間光変調器を得ることを目的とする。
めになされたもので、書き込みと同一の方向から読み出
しができ、かつ読み出し光が書き込みに影響を与えない
光書き込み型空間光変調器を得ることを目的とする。
【0009】また、上記光書き込み型空間光変調器を利
用し、フーリエ変換レンズを共用でき、光学系を小さく
できる光相関器を提供することを目的としている。
用し、フーリエ変換レンズを共用でき、光学系を小さく
できる光相関器を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光書き込み
型空間光変調器は、液晶と光導電層との間に、光導電層
の感度波長帯で透過性であり、感度波長帯外の少なくと
も一つの波長において反射特性を有する誘電体多層膜ミ
ラーを設け、液晶を駆動するための書き込み光を誘電体
多層膜ミラーの透過波長帯に、読み出し光を上記反射特
性を有する波長にしたものである。
型空間光変調器は、液晶と光導電層との間に、光導電層
の感度波長帯で透過性であり、感度波長帯外の少なくと
も一つの波長において反射特性を有する誘電体多層膜ミ
ラーを設け、液晶を駆動するための書き込み光を誘電体
多層膜ミラーの透過波長帯に、読み出し光を上記反射特
性を有する波長にしたものである。
【0011】また、本発明に係る光相関器は同一方向か
ら書き込み、読み出しのできる上記光書き込み型空間光
変調器を用い、書き込み光と読み出し光を異なる波長の
光源で構成し、ビームスプリッタを用いて上記書き込み
光と読み出し光の合波と分波を行い、書き込み光と読み
出し光が同一の光軸となる所にフーリエ変換レンズを設
置したものである。
ら書き込み、読み出しのできる上記光書き込み型空間光
変調器を用い、書き込み光と読み出し光を異なる波長の
光源で構成し、ビームスプリッタを用いて上記書き込み
光と読み出し光の合波と分波を行い、書き込み光と読み
出し光が同一の光軸となる所にフーリエ変換レンズを設
置したものである。
【0012】
【作用】本発明の光書き込み型空間光変調器における誘
電体多層膜ミラーは、読み出し光を高効率で反射して読
み出しによる光パワー損失を低減するだけでなく、読み
出し波長を光導電層の感度波長帯から外すことにより僅
かな読み出し光の漏れも書き込みに影響を与えないよう
になっている。さらに、感度波長帯において透過特性を
持たせることにより、読み出し光の入射側からの書き込
みを可能としている。
電体多層膜ミラーは、読み出し光を高効率で反射して読
み出しによる光パワー損失を低減するだけでなく、読み
出し波長を光導電層の感度波長帯から外すことにより僅
かな読み出し光の漏れも書き込みに影響を与えないよう
になっている。さらに、感度波長帯において透過特性を
持たせることにより、読み出し光の入射側からの書き込
みを可能としている。
【0013】また、本発明の光相関器における光書き込
み型空間光変調器、及び合・分波光学系は、書き込み及
び読み出し光が同一光軸上を通ることを可能にし、フー
リエ変換レンズを書き込みと読み出しで共用することが
できる。
み型空間光変調器、及び合・分波光学系は、書き込み及
び読み出し光が同一光軸上を通ることを可能にし、フー
リエ変換レンズを書き込みと読み出しで共用することが
できる。
【0014】
実施例1.以下、本発明の光書き込み型空間光変調器の
実施例を説明する。図1において、101a、及び10
1b(総称するときは101)は基板であり、101b
は書き込み及び読み出し波長において透明である必要が
あるが、101aに関してはこの限りではない。102
aは電極、102bは書き込み及び読み出し波長におい
て透明な電極、103は光導電層、104は誘電体多層
膜ミラー、105は強誘電性液晶である。
実施例を説明する。図1において、101a、及び10
1b(総称するときは101)は基板であり、101b
は書き込み及び読み出し波長において透明である必要が
あるが、101aに関してはこの限りではない。102
aは電極、102bは書き込み及び読み出し波長におい
て透明な電極、103は光導電層、104は誘電体多層
膜ミラー、105は強誘電性液晶である。
【0015】一般に光導電層は特定波長においてピーク
感度を持ち、例えば図2にa−Si:Hの分光感度曲線
を示すが、a−Si:Hに於いては600nmから70
0nmに感度ピークを持ち、感度帯を外れると急速に感
度が低下する特性を示す。誘電体多層膜ミラー104は
上記光導電層の特性に合わせて反射特性を選択してお
り、以下a−Si:Hを例として説明するが、例えばa
−Si:Hの感度ピーク670nmを書き込み波長λ1
とし、感度帯より十分離れた800nm台に読み出し波
長λ2 を設定する。この時の誘電体多層膜ミラー104
の反射特性は例えば図3のように波長λ1 において低反
射率で、波長λ2 で高反射率となるように急峻に立ち上
がるように設定する。なお、誘電体多層膜ミラー104
は吸収が無視できるほど小さいので、低反射率の波長λ
1 において反射以外の光量は透過している。このような
設定により、透明基板101bより入射した書き込み光
Aはほとんどが光導電層103に入射し、その高い光感
度により光パターンに対応した導電率分布を形成し、電
極102a及び102bへの電圧の印加により液晶が駆
動され、書き込みが行われる。一方、書き込み光Aと同
一方向より入射した読み出し光B1 は、そのほとんどが
誘電体多層膜ミラー104により反射され、さらにその
漏れとして光導電層103に侵入した光も光導電層の感
度が低いため書き込みに悪影響を与えることがない。例
えば、図2に挙げたa−Si:Hの例では800nm以
上の波長域では感度がピークに対して1桁以上低下し、
またレーザ光のような特定波長に対して反射率が99%
以上の誘電体多層膜ミラーを形成することは容易である
ので、3桁以上の書き込み・読み出し分離能力のある光
書き込み型空間光変調器を構成することができる。
感度を持ち、例えば図2にa−Si:Hの分光感度曲線
を示すが、a−Si:Hに於いては600nmから70
0nmに感度ピークを持ち、感度帯を外れると急速に感
度が低下する特性を示す。誘電体多層膜ミラー104は
上記光導電層の特性に合わせて反射特性を選択してお
り、以下a−Si:Hを例として説明するが、例えばa
−Si:Hの感度ピーク670nmを書き込み波長λ1
とし、感度帯より十分離れた800nm台に読み出し波
長λ2 を設定する。この時の誘電体多層膜ミラー104
の反射特性は例えば図3のように波長λ1 において低反
射率で、波長λ2 で高反射率となるように急峻に立ち上
がるように設定する。なお、誘電体多層膜ミラー104
は吸収が無視できるほど小さいので、低反射率の波長λ
1 において反射以外の光量は透過している。このような
設定により、透明基板101bより入射した書き込み光
Aはほとんどが光導電層103に入射し、その高い光感
度により光パターンに対応した導電率分布を形成し、電
極102a及び102bへの電圧の印加により液晶が駆
動され、書き込みが行われる。一方、書き込み光Aと同
一方向より入射した読み出し光B1 は、そのほとんどが
誘電体多層膜ミラー104により反射され、さらにその
漏れとして光導電層103に侵入した光も光導電層の感
度が低いため書き込みに悪影響を与えることがない。例
えば、図2に挙げたa−Si:Hの例では800nm以
上の波長域では感度がピークに対して1桁以上低下し、
またレーザ光のような特定波長に対して反射率が99%
以上の誘電体多層膜ミラーを形成することは容易である
ので、3桁以上の書き込み・読み出し分離能力のある光
書き込み型空間光変調器を構成することができる。
【0016】なお、上記の実施例では光導電層103と
電極102aと基板101aを分離して示したが、基板
自体を導電体として電極102aと基板101aを一体
としても良いし、例えばSiウエハを基板として表面に
不純物ドープを行って高抵抗の光導電層を形成したもの
でも良い。
電極102aと基板101aを分離して示したが、基板
自体を導電体として電極102aと基板101aを一体
としても良いし、例えばSiウエハを基板として表面に
不純物ドープを行って高抵抗の光導電層を形成したもの
でも良い。
【0017】実施例2.次に、図4の実施例について説
明する。図において、401は相関画像形成用コントロ
ーラ、402は電気的にアドレスの可能な空間光変調器
で、402aは被相関画像形成器、402bは参照画像
形成器、403は波長λ1 のコヒーレントな直線偏光平
面波を発生する第1の光源、404は波長λ1 の光を透
過し、波長λ2 の光を反射する波長分離ビームスプリッ
タ、405はフーリエ変換レンズ、406は偏光ビーム
スプリッタ、407は書き込み光の波長をλ1 、読み出
し光の波長をλ2 とする実施例1の光書き込み型空間光
変調器、408は波長λ2 のコヒーレントな直線偏光平
面波を発生する第2の光源、409は撮像素子、410
は撮像素子409の出力を処理する画像処理装置であ
る。
明する。図において、401は相関画像形成用コントロ
ーラ、402は電気的にアドレスの可能な空間光変調器
で、402aは被相関画像形成器、402bは参照画像
形成器、403は波長λ1 のコヒーレントな直線偏光平
面波を発生する第1の光源、404は波長λ1 の光を透
過し、波長λ2 の光を反射する波長分離ビームスプリッ
タ、405はフーリエ変換レンズ、406は偏光ビーム
スプリッタ、407は書き込み光の波長をλ1 、読み出
し光の波長をλ2 とする実施例1の光書き込み型空間光
変調器、408は波長λ2 のコヒーレントな直線偏光平
面波を発生する第2の光源、409は撮像素子、410
は撮像素子409の出力を処理する画像処理装置であ
る。
【0018】次に動作について説明する。相関画像形成
用コントローラ401は被相関画像と参照画像を発生
し、空間光変調器402に伝送する。空間光変調器40
2では前記相関画像形成用コントローラ401より伝送
された被相関画像と参照画像を並べて表示する。本実施
例では空間光変調器402を被相関画像形成器402a
と参照画像形成器402bに分離して示しているが、領
域として分割されていれば良く空間光変調器は一つでも
二つでも良い。この空間光変調器402は、上述のよう
に透過型であり、第1の光源403からの波長λ1 のコ
ヒーレントな平面波を表示画像に対応して変調し、波長
分離ビームスプリッタ404へ出射する。波長分離ビー
ムスプリッタ404は上述のように波長λ1 に対して透
過の特性を有しており、空間光変調器402からの出射
光はそのままフーリエ変換レンズ405に入射する。偏
光ビームスプリッタ406は、P偏光に対して透過、S
偏光に対して反射となる特性を有し、前記空間光変調器
402の出射光の偏光方位を偏光ビームスプリッタのP
偏光の方位に一致するように設定すると前記第1の光源
403からの光波は光書き込み型空間光変調器407に
到達する。フーリエ変換レンズ405は空間光変調器4
02及び光書き込み型空間光変調器407からの距離が
焦点距離となるように設置しており、光書き込み型空間
光変調器407上で空間光変調器402のフーリエ変換
が得られる。このため、従来の技術で述べたように二つ
の入力画像のフーリエ変換後の干渉強度分布が光書き込
み型空間光変調器407上に形成され、電圧を光書き込
み型空間光変調器407の電極間に印加することによ
り、干渉パターンの書き込みが行われる。読み出し光で
ある第2の光源408からの出射光は偏光ビームスプリ
ッタ406のS偏光方位に偏光されており、前記偏光ビ
ームスプリッタ406により反射されて光書き込み型空
間光変調器407に向かう。第2の光源の波長λ2 の光
波は、前述の実施例1の特性から誘電体多層膜ミラーに
より高効率で反射され、再び前記偏光ビームスプリッタ
406に入射するが、液晶の書き込まれた領域では反射
光の偏光方向が回転しており、偏光ビームスプリッタ4
06を透過してフーリエ変換レンズ405に入射する。
フーリエ変換レンズ405を通過した光波は、波長分離
ビームスプリッタ404で反射され、撮像素子409に
入射する。撮像素子409は前記フーリエ変換レンズ4
05の焦点位置に設置されており、撮像素子409に相
関出力パターンが現れ、これを画像処理装置410で解
析することにより相関結果が得られる。
用コントローラ401は被相関画像と参照画像を発生
し、空間光変調器402に伝送する。空間光変調器40
2では前記相関画像形成用コントローラ401より伝送
された被相関画像と参照画像を並べて表示する。本実施
例では空間光変調器402を被相関画像形成器402a
と参照画像形成器402bに分離して示しているが、領
域として分割されていれば良く空間光変調器は一つでも
二つでも良い。この空間光変調器402は、上述のよう
に透過型であり、第1の光源403からの波長λ1 のコ
ヒーレントな平面波を表示画像に対応して変調し、波長
分離ビームスプリッタ404へ出射する。波長分離ビー
ムスプリッタ404は上述のように波長λ1 に対して透
過の特性を有しており、空間光変調器402からの出射
光はそのままフーリエ変換レンズ405に入射する。偏
光ビームスプリッタ406は、P偏光に対して透過、S
偏光に対して反射となる特性を有し、前記空間光変調器
402の出射光の偏光方位を偏光ビームスプリッタのP
偏光の方位に一致するように設定すると前記第1の光源
403からの光波は光書き込み型空間光変調器407に
到達する。フーリエ変換レンズ405は空間光変調器4
02及び光書き込み型空間光変調器407からの距離が
焦点距離となるように設置しており、光書き込み型空間
光変調器407上で空間光変調器402のフーリエ変換
が得られる。このため、従来の技術で述べたように二つ
の入力画像のフーリエ変換後の干渉強度分布が光書き込
み型空間光変調器407上に形成され、電圧を光書き込
み型空間光変調器407の電極間に印加することによ
り、干渉パターンの書き込みが行われる。読み出し光で
ある第2の光源408からの出射光は偏光ビームスプリ
ッタ406のS偏光方位に偏光されており、前記偏光ビ
ームスプリッタ406により反射されて光書き込み型空
間光変調器407に向かう。第2の光源の波長λ2 の光
波は、前述の実施例1の特性から誘電体多層膜ミラーに
より高効率で反射され、再び前記偏光ビームスプリッタ
406に入射するが、液晶の書き込まれた領域では反射
光の偏光方向が回転しており、偏光ビームスプリッタ4
06を透過してフーリエ変換レンズ405に入射する。
フーリエ変換レンズ405を通過した光波は、波長分離
ビームスプリッタ404で反射され、撮像素子409に
入射する。撮像素子409は前記フーリエ変換レンズ4
05の焦点位置に設置されており、撮像素子409に相
関出力パターンが現れ、これを画像処理装置410で解
析することにより相関結果が得られる。
【0019】なお、上記実施例では、波長分離ビームス
プリッタ404及び偏光ビームスプリッタ406を用い
たが、これをハーフビームスプリッタに替えても同様の
動作が期待できる。ただし、この場合は光の利用効率が
1/4に低下し、また光書き込み型空間光変調器407
から撮像素子409の間に検光素子を挿入する必要があ
る。
プリッタ404及び偏光ビームスプリッタ406を用い
たが、これをハーフビームスプリッタに替えても同様の
動作が期待できる。ただし、この場合は光の利用効率が
1/4に低下し、また光書き込み型空間光変調器407
から撮像素子409の間に検光素子を挿入する必要があ
る。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば液晶と光
導電層との間に、光導電層の感度波長帯で透過性であ
り、感度波長帯外の少なくとも一つの波長において反射
特性を有する誘電体多層膜ミラーを設け、液晶を駆動す
るための書き込み光を上記誘電体多層膜ミラーの透過波
長帯とし、読み出し光を上記反射特性を有する波長に一
致するようにしたので、読み出しと書き込みを同一方向
からできるようになる。
導電層との間に、光導電層の感度波長帯で透過性であ
り、感度波長帯外の少なくとも一つの波長において反射
特性を有する誘電体多層膜ミラーを設け、液晶を駆動す
るための書き込み光を上記誘電体多層膜ミラーの透過波
長帯とし、読み出し光を上記反射特性を有する波長に一
致するようにしたので、読み出しと書き込みを同一方向
からできるようになる。
【0021】また、本発明による光相関器では同一方向
から書き込み、読み出しのできる上記光書き込み型空間
光変調器を用い、書き込み光と読み出し光を異なる波長
の光源で構成し、ビームスプリッタを用いて上記書き込
み光と読み出し光の合波と分波を行い、書き込み光と読
み出し光が同一の光軸となる所にフーリエ変換レンズを
設置したので、フーリエ変換レンズを一つに省略でき、
光学系がコンパクトになると共に装置が安価になる効果
がある。
から書き込み、読み出しのできる上記光書き込み型空間
光変調器を用い、書き込み光と読み出し光を異なる波長
の光源で構成し、ビームスプリッタを用いて上記書き込
み光と読み出し光の合波と分波を行い、書き込み光と読
み出し光が同一の光軸となる所にフーリエ変換レンズを
設置したので、フーリエ変換レンズを一つに省略でき、
光学系がコンパクトになると共に装置が安価になる効果
がある。
【図1】本発明の実施例1による光書き込み型空間光変
調器を示す断面構成図である。
調器を示す断面構成図である。
【図2】本発明の実施例1による光書き込み型空間光変
調器の光導電層の分光感度を示す特性図である。
調器の光導電層の分光感度を示す特性図である。
【図3】本発明の実施例1による光書き込み型空間光変
調器の誘電体多層膜ミラーの分光反射率を示す特性図で
ある。
調器の誘電体多層膜ミラーの分光反射率を示す特性図で
ある。
【図4】本発明の実施例2による光相関器を示す構成図
である。
である。
【図5】従来の光書き込み型空間光変調器を示す断面構
成図である。
成図である。
【図6】従来の光相関器を示す構成図である。
101a 基板 101b 透明基板 102a 電極 102b 透明電極 103 光導電層 104 誘電体多層膜ミラー 105 強誘電性液晶 402 空間光変調器 403 第1の光源 404 波長分離ビームスプリッタ 405 フーリエ変換レンズ 406 偏光ビームスプリッタ 407 光書き込み型空間光変調器 408 第2の光源 409 撮像素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田畑 伸 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社材料デバイス研究所内 (72)発明者 堀川 剛 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社材料デバイス研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも一方が透光性である2枚の基
板で、透光性基板側より透明電極層、液晶、光導電層及
び電極層を挟持してなり、上記透明電極層と上記電極層
の間に電界を印加しつつ上記光導電層に光を照射するこ
とにより光照射部分の液晶を駆動するものにおいて、上
記液晶と上記光導電層との間に、上記光導電層の感度波
長帯で透過性であり、感度波長帯外の少なくとも一つの
波長において反射特性を有する誘電体多層膜ミラーを設
け、上記液晶を駆動するための書き込み光を上記誘電体
多層膜ミラーの透過波長帯とし、読み出し光を上記反射
特性を有する波長に一致するようにしたことを特徴とす
る光書き込み型空間光変調器。 - 【請求項2】 第1の光源、及びこの第1の光源と波長
が異なり、直線偏光の光を発する第2の光源、同一平面
内に隣接して配置した対象物体の画像と参照物体の画像
によって第1の光源からのコヒーレント光を強度変調す
る空間光変調器、この空間光変調器より焦点距離離れた
位置に配置したフーリエ変換レンズ、上記空間光変調器
とフーリエ変換レンズとの間に配置された第1のビーム
スプリッタ、上記フーリエ変換レンズより焦点距離離れ
た位置に配置された請求項1記載の光書き込み型空間光
変調器、上記フーリエ変換レンズと上記光書き込み型空
間光変調器の間に配置された第2のビームスプリッタ、
上記光書き込み型空間光変調器からの読み出し光をフー
リエ変換して得られる相関出力を出力する撮像素子、並
びに上記光書き込み型空間光変調器から上記撮像素子ま
での光路上に配置され、上記光書き込み型空間光変調器
からの読み出し光を検光する偏光手段を備え、第1の光
源のコヒーレント光を上記対象物体の画像と参照物体の
画像によって強度変調し、この強度変調した光を上記フ
ーリエ変換レンズによりフーリエ変換したフーリエ面に
おいて、第1の光源の波長で上記光書き込み型空間光変
調器に書き込みを行い、さらに第2の光源の波長を読み
出し波長として上記光書き込み型空間光変調器に第2の
光源のコヒーレント光を、第2のビームスプリッタを用
い、書き込み光と同一方向より照射し、上記書き込み型
空間光変調器より書き込み側と同一側に読み出された読
み出し光を検光すると共に、上記フリーリエ変換レンズ
により再びフーリエ変換を行って、第1のビームスプリ
ッタで上記撮像素子に導き、相関出力を出力するように
した光相関器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34277491A JPH05173169A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 光書き込み型空間光変調器及び光相関器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34277491A JPH05173169A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 光書き込み型空間光変調器及び光相関器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05173169A true JPH05173169A (ja) | 1993-07-13 |
Family
ID=18356396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34277491A Pending JPH05173169A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 光書き込み型空間光変調器及び光相関器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05173169A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008083581A (ja) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Fuji Xerox Co Ltd | 表示媒体、書込装置、及び書込方法 |
-
1991
- 1991-12-25 JP JP34277491A patent/JPH05173169A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008083581A (ja) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Fuji Xerox Co Ltd | 表示媒体、書込装置、及び書込方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2963503B1 (en) | Luminous flux splitting element | |
JP3799773B2 (ja) | 光ビームの制御システム | |
JP2860314B2 (ja) | 軸外れのフルカラーホログラフフィルタを有する液晶ディスプレイ | |
US6089718A (en) | Projection display device | |
WO2002037174A1 (fr) | Modulateur optique spatial et dispositif de commande de forme d'impulsion optique | |
JPH04218015A (ja) | 偏光変換素子及び表示装置 | |
JP2002520675A (ja) | フォトクロミック層を有する光モジュレータ | |
JP2001100172A (ja) | 空間光変調装置 | |
JP3130329B2 (ja) | 光パターン認識素子 | |
JPH05173169A (ja) | 光書き込み型空間光変調器及び光相関器 | |
US20240192637A1 (en) | Interference light generation element and hologram recording device | |
JP2618510B2 (ja) | 光相関処理装置 | |
JPH02284131A (ja) | 光学ビーム間の相関用装置 | |
JPH08286163A (ja) | 画像処理装置及び撮像装置 | |
JP4370856B2 (ja) | ホログラム撮像素子 | |
JP3356339B2 (ja) | パターン認識装置 | |
WO1998028736A1 (en) | Optical system having an increased angular scan range | |
JP2850611B2 (ja) | 光情報処理装置 | |
JP3486215B2 (ja) | パターン認識装置 | |
JP2937505B2 (ja) | 光学的多重相関検出装置 | |
RU2212054C1 (ru) | Оптический коррелятор | |
JP3486214B2 (ja) | パターン認識装置 | |
JP3086927B2 (ja) | 小型光パターン認識装置およびその駆動方式 | |
JP2867806B2 (ja) | 表示装置 | |
JPH06324347A (ja) | 画像投影装置 |