JPH051256A - フツ素系塗料用組成物、及び水酸基を含有するフルオロオレフイン共重体の製造方法 - Google Patents
フツ素系塗料用組成物、及び水酸基を含有するフルオロオレフイン共重体の製造方法Info
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- JPH051256A JPH051256A JP15688191A JP15688191A JPH051256A JP H051256 A JPH051256 A JP H051256A JP 15688191 A JP15688191 A JP 15688191A JP 15688191 A JP15688191 A JP 15688191A JP H051256 A JPH051256 A JP H051256A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】水酸基を含有するフルオロオレフィン共重合体
を主成分とし、さらにカルボン酸のアンモニウム塩及び
/またはカルボン酸のアルカリ金属塩を配合して成るフ
ッ素系塗料用組成物、及びフルオロオレフィンと水酸基
含有ビニル単量体を必須の単量体成分とする単量体混合
物を重合性2重結合を有さないカルボン酸のアンモニウ
ム塩及び/または重合性2重結合を有さないカルボン酸
のアルカリ金属塩の存在下にラジカル重合せしめること
を特徴とするフッ素系塗料用樹脂の製造方法。 【効果】本発明のフッ素系塗料用組成物は貯蔵安定性に
優れたものであり、また、本発明の製造方法によると、
水酸基を含有するフルオロオレフィン共重合体を重合時
にゲル化したり、分散比が著しく大きくなったりする事
なく、再現性よく製造することができる。
を主成分とし、さらにカルボン酸のアンモニウム塩及び
/またはカルボン酸のアルカリ金属塩を配合して成るフ
ッ素系塗料用組成物、及びフルオロオレフィンと水酸基
含有ビニル単量体を必須の単量体成分とする単量体混合
物を重合性2重結合を有さないカルボン酸のアンモニウ
ム塩及び/または重合性2重結合を有さないカルボン酸
のアルカリ金属塩の存在下にラジカル重合せしめること
を特徴とするフッ素系塗料用樹脂の製造方法。 【効果】本発明のフッ素系塗料用組成物は貯蔵安定性に
優れたものであり、また、本発明の製造方法によると、
水酸基を含有するフルオロオレフィン共重合体を重合時
にゲル化したり、分散比が著しく大きくなったりする事
なく、再現性よく製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フッ素系塗料用組成
物、及びその製造方法に関するものである。
物、及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、含フッ素共重合体は耐熱性、機械
的特性、耐薬品性、耐候性などにきわめて優れているこ
とから多くの分野において幅広く用いられている。その
用途の一つとして塗料の塗膜形成成分としての利用があ
るが、特に塗料用として有用である有機溶剤に可溶かつ
水酸基を有する含フッ素共重合体としては、たとえば特
開昭57−34107号、特開昭61−275311
号、特開昭61−57609号、特開昭62−1742
13号、特開昭63−182312号公報等にみられる
フルオロオレフィンとこれに共重合可能な水酸基含有ビ
ニル単量体との共重合体が知られている。
的特性、耐薬品性、耐候性などにきわめて優れているこ
とから多くの分野において幅広く用いられている。その
用途の一つとして塗料の塗膜形成成分としての利用があ
るが、特に塗料用として有用である有機溶剤に可溶かつ
水酸基を有する含フッ素共重合体としては、たとえば特
開昭57−34107号、特開昭61−275311
号、特開昭61−57609号、特開昭62−1742
13号、特開昭63−182312号公報等にみられる
フルオロオレフィンとこれに共重合可能な水酸基含有ビ
ニル単量体との共重合体が知られている。
【0003】しかしながら、これらの水酸基含有フルオ
ロオレフィン共重合体は、経時的に高分子量化、あるい
はゲル化する等、貯蔵安定性が悪いという問題がある。
この問題点を解決する方法として、例えば特公昭63−
2305号公報等にみられるがごとく特定の第3級アミ
ンを添加する方法が提案されているが、この方法では樹
脂の着色が著しい上、塗膜にした場合、その経時的着色
も著しいといった大きな欠点を有している。
ロオレフィン共重合体は、経時的に高分子量化、あるい
はゲル化する等、貯蔵安定性が悪いという問題がある。
この問題点を解決する方法として、例えば特公昭63−
2305号公報等にみられるがごとく特定の第3級アミ
ンを添加する方法が提案されているが、この方法では樹
脂の着色が著しい上、塗膜にした場合、その経時的着色
も著しいといった大きな欠点を有している。
【0004】更に、かかる水酸基を含有するフルオロオ
レフィン共重合体を製造する際、水酸基含有ビニル単量
体の使用量を多くしたり、重合不揮発分を高くしたり、
あるいは共重合体の分子量を高くしようとすると、重合
時にゲル化したり、生成共重合体の分散比(重量平均分
子量と数平均分子量との比)が著しく大きくなったりし
て、目的とする共重合体を再現性良く製造することがで
きないという問題点もある。この問題点を解決する方法
として、例えば特開昭62−292813号公報等にみ
られるがごとくアミン類の存在下における水酸基含有フ
ルオロオレフィン共重合体の製造方法が提案されている
が、かかるアミン類存在下の重合は、重合時の着色が著
しいといった大きな欠点を有している。
レフィン共重合体を製造する際、水酸基含有ビニル単量
体の使用量を多くしたり、重合不揮発分を高くしたり、
あるいは共重合体の分子量を高くしようとすると、重合
時にゲル化したり、生成共重合体の分散比(重量平均分
子量と数平均分子量との比)が著しく大きくなったりし
て、目的とする共重合体を再現性良く製造することがで
きないという問題点もある。この問題点を解決する方法
として、例えば特開昭62−292813号公報等にみ
られるがごとくアミン類の存在下における水酸基含有フ
ルオロオレフィン共重合体の製造方法が提案されている
が、かかるアミン類存在下の重合は、重合時の着色が著
しいといった大きな欠点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題点が解消された、重合時にゲル化をおこさず、
又着色もしない水酸基含有フルオロオレフィン共重合体
を主成分とするフッ素系塗料用組成物、及びその製造方
法を提供することを目的としてなされたものである。
術の問題点が解消された、重合時にゲル化をおこさず、
又着色もしない水酸基含有フルオロオレフィン共重合体
を主成分とするフッ素系塗料用組成物、及びその製造方
法を提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の点
に鑑み鋭意研究を重ねた結果、カルボン酸のアンモニウ
ム塩あるいはカルボン酸のアルカリ金属塩を用いること
によって前記問題点を解決し得る事を見いだし、本発明
を完成するに至った。即ち、本発明は: (1)水酸基を含有するフルオロオレフィン共重合体を
主成分とし、さらにカルボン酸のアンモニウム塩及び/
またはカルボン酸のアルカリ金属塩を配合してなるフッ
素系塗料用組成物、及び (2)フルオロオレフィンと水酸基含有ビニル単量体を
必須の単量体成分とする単量体混合物を重合性2重結合
を有さないカルボン酸のアンモニウム塩及び/または重
合性2重結合を有さないカルボン酸のアルカリ金属塩の
存在下にラジカル重合せしめることを特徴とする水酸基
を含有するフルオロオレフィン共重合体の製造方法であ
る。
に鑑み鋭意研究を重ねた結果、カルボン酸のアンモニウ
ム塩あるいはカルボン酸のアルカリ金属塩を用いること
によって前記問題点を解決し得る事を見いだし、本発明
を完成するに至った。即ち、本発明は: (1)水酸基を含有するフルオロオレフィン共重合体を
主成分とし、さらにカルボン酸のアンモニウム塩及び/
またはカルボン酸のアルカリ金属塩を配合してなるフッ
素系塗料用組成物、及び (2)フルオロオレフィンと水酸基含有ビニル単量体を
必須の単量体成分とする単量体混合物を重合性2重結合
を有さないカルボン酸のアンモニウム塩及び/または重
合性2重結合を有さないカルボン酸のアルカリ金属塩の
存在下にラジカル重合せしめることを特徴とする水酸基
を含有するフルオロオレフィン共重合体の製造方法であ
る。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用するカルボン酸のアンモニウム塩としては、アミノ
酸類、及び分子中に(a)式で表される基を1個あるい
は複数個含有する化合物を指し、カルボン酸のアルカリ
金属塩としては、分子中に(b)式で表される基を1個
あるいは複数個含有する化合物を指す。
使用するカルボン酸のアンモニウム塩としては、アミノ
酸類、及び分子中に(a)式で表される基を1個あるい
は複数個含有する化合物を指し、カルボン酸のアルカリ
金属塩としては、分子中に(b)式で表される基を1個
あるいは複数個含有する化合物を指す。
【0008】
【化1】
【0009】前記カルボン酸のアンモニウム塩の代表的
なものとしては、例えば酢酸、乳酸、プロピオン酸、カ
プリン酸、ピバリン酸、2−エチルヘキサン酸、ラウリ
ン酸、ステアリン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン
酸、グリコール酸等のカルボン酸類と例えばジエチルア
ミン、ジプロピルアミン、N−メチルエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、ジメチルシクロヘキシルアミ
ン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピロリジ
ン、ピペリジン、1−メチルピペリジン、2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン、4−ヒドロキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、さらにはテトラ
メチルアンモニウムイオン、メチルトリエチルアンモニ
ウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン等のアミ
ン類との塩、例えばグリシン、アラニン、β−アラニ
ン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、シスチ
ン、リシン、フェニルアラニン、アントラニル酸等のア
ミノ酸類が挙げられる。
なものとしては、例えば酢酸、乳酸、プロピオン酸、カ
プリン酸、ピバリン酸、2−エチルヘキサン酸、ラウリ
ン酸、ステアリン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン
酸、グリコール酸等のカルボン酸類と例えばジエチルア
ミン、ジプロピルアミン、N−メチルエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、ジメチルシクロヘキシルアミ
ン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピロリジ
ン、ピペリジン、1−メチルピペリジン、2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン、4−ヒドロキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、さらにはテトラ
メチルアンモニウムイオン、メチルトリエチルアンモニ
ウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン等のアミ
ン類との塩、例えばグリシン、アラニン、β−アラニ
ン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、シスチ
ン、リシン、フェニルアラニン、アントラニル酸等のア
ミノ酸類が挙げられる。
【0010】また、前記カルボン酸のアルカリ金属塩の
代表的なものとしては、前記したカルボン酸類のアルカ
リ金属塩類が挙げられる。これらの中で、カルボン酸と
3級アミンの塩、及びカルボン酸の4級アンモニウム塩
は、含フッ素樹脂との相溶性に優れ、また着色も少なく
が好適である。これらは単独で用いても良いし、2種以
上組み合わせて用いてもよい。
代表的なものとしては、前記したカルボン酸類のアルカ
リ金属塩類が挙げられる。これらの中で、カルボン酸と
3級アミンの塩、及びカルボン酸の4級アンモニウム塩
は、含フッ素樹脂との相溶性に優れ、また着色も少なく
が好適である。これらは単独で用いても良いし、2種以
上組み合わせて用いてもよい。
【0011】水酸基を含有するフルオロオレフィン共重
合体を主成分とし、さらにカルボン酸のアンモニウム塩
及び/またはカルボン酸のアルカリ金属塩を配合して成
るフッ素系塗料用組成物の製造方法としては、以下に示
す(イ)、及び(ロ)の方法が挙げられる。 (イ)水酸基を含有するフルオロオレフィン共重合体を
主成分とするフッ素系塗料用組成物に、所定量のカルボ
ン酸のアンモニウム塩及び/またはカルボン酸のアルカ
リ金属塩を配合する。
合体を主成分とし、さらにカルボン酸のアンモニウム塩
及び/またはカルボン酸のアルカリ金属塩を配合して成
るフッ素系塗料用組成物の製造方法としては、以下に示
す(イ)、及び(ロ)の方法が挙げられる。 (イ)水酸基を含有するフルオロオレフィン共重合体を
主成分とするフッ素系塗料用組成物に、所定量のカルボ
ン酸のアンモニウム塩及び/またはカルボン酸のアルカ
リ金属塩を配合する。
【0012】(ロ)フルオロオレフィンと水酸基含有ビ
ニル単量体を必須の単量体成分とする単量体混合物を、
ラジカル重合させる。この重合時、これら単量体混合物
と反応しない所定量の重合性2重結合を有さないカルボ
ン酸のアンモニウム塩及び/または重合性2重結合を有
さないカルボン酸のアルカリ金属塩の存在させる。本発
明のフッ素系塗料用樹脂の製造方法としては、前記
(イ)、及び(ロ)の方法が任意に選択可能であるが、
(ロ)法は重合中のゲル化防止にも有効であり好適であ
る。ただし(ロ)法を適用する場合、前記したカルボン
酸のアンモニウム塩及びカルボン酸のアルカリ金属塩の
うち、2重結合を有しないものを用いることが必須であ
る。
ニル単量体を必須の単量体成分とする単量体混合物を、
ラジカル重合させる。この重合時、これら単量体混合物
と反応しない所定量の重合性2重結合を有さないカルボ
ン酸のアンモニウム塩及び/または重合性2重結合を有
さないカルボン酸のアルカリ金属塩の存在させる。本発
明のフッ素系塗料用樹脂の製造方法としては、前記
(イ)、及び(ロ)の方法が任意に選択可能であるが、
(ロ)法は重合中のゲル化防止にも有効であり好適であ
る。ただし(ロ)法を適用する場合、前記したカルボン
酸のアンモニウム塩及びカルボン酸のアルカリ金属塩の
うち、2重結合を有しないものを用いることが必須であ
る。
【0013】前記したカルボン酸のアンモニウム塩及び
/またはカルボン酸のアルカリ金属塩の使用量は、水酸
基含有フルオロオレフィン共重合体に対し前記(ロ)法
の場合、単量体総量に対し、0.001〜10重量%、
好ましくは0.005〜5重量%であることが望まし
い。0.001重量%未満では、重合時にゲル化した
り、得られた水酸基含有フルオロオレフィン共重合体が
経時的に高分子量化してしまい好ましくない。また、1
0重量%を越えると塗膜の諸物性を低下させる恐れがあ
り好ましくない。
/またはカルボン酸のアルカリ金属塩の使用量は、水酸
基含有フルオロオレフィン共重合体に対し前記(ロ)法
の場合、単量体総量に対し、0.001〜10重量%、
好ましくは0.005〜5重量%であることが望まし
い。0.001重量%未満では、重合時にゲル化した
り、得られた水酸基含有フルオロオレフィン共重合体が
経時的に高分子量化してしまい好ましくない。また、1
0重量%を越えると塗膜の諸物性を低下させる恐れがあ
り好ましくない。
【0014】本発明における水酸基含有フルオロオレフ
ィン共重合体のフルオロオレフィン単位の原料として
は、(c)式
ィン共重合体のフルオロオレフィン単位の原料として
は、(c)式
【0015】
【化2】
【0016】で表されるものが用いられる。このような
ビニル単量体の具体例としては、例えば、
ビニル単量体の具体例としては、例えば、
【0017】
【化3】
【0018】などのフルオロエチレン系;
【0019】
【化4】
【0020】などのフルオロプロペン系;
【0021】
【化5】
【0022】などの炭素数4以上のフルオロオレフィン
化合物を挙げることができるが、これらの中で、
(c’)式
化合物を挙げることができるが、これらの中で、
(c’)式
【0023】
【化6】
【0024】で示されるフルオロエチレン化合物及びフ
ルオロプロペン化合物が好ましく、特にテトラフルオロ
エチレン(CF2=CF2)、クロロトリフルオロエチレ
ン(CF2=CFCl)及びヘキサフルオロプロペン
(CF2=CFCF3)が重合性が良く好適である。これ
らのフルオロオレフィンはそれぞれ単独で用いても良い
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ルオロプロペン化合物が好ましく、特にテトラフルオロ
エチレン(CF2=CF2)、クロロトリフルオロエチレ
ン(CF2=CFCl)及びヘキサフルオロプロペン
(CF2=CFCF3)が重合性が良く好適である。これ
らのフルオロオレフィンはそれぞれ単独で用いても良い
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0025】また、水酸基含有単位の原料としては、
(d)式
(d)式
【0026】
【化7】
【0027】で表されるものが用いられる。このような
水酸基含有ビニル単量体の具体例としては、例えば2−
ヒドロキシエチルビニルエーテル、 4−ヒドロキシブ
チルビニルエーテル、4−ヒドロキシシクロヘキシルビ
ニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル
類、2−ヒドロキシアリルビニルエーテル、 4−ヒド
ロキシブチルアリルエーテル等のヒドロキシアルキルア
リルエーテル類、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、4−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート
等の水酸基含有(メタ)アクリレート類、2−ヒドロキ
シエチルクロトネート、4−ヒドロキシプロピルクロト
ネート等の水酸基含有クロトン酸エステル類、アリルア
ルコール等が代表的に例示されるが、これらの中でヒド
ロキシアルキルビニルエーテル類がフルオロオレフィン
との反応性が良好で好ましい。これらの水酸基含有ビニ
ル単量体はそれぞれ単独で用いても良いし、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。
水酸基含有ビニル単量体の具体例としては、例えば2−
ヒドロキシエチルビニルエーテル、 4−ヒドロキシブ
チルビニルエーテル、4−ヒドロキシシクロヘキシルビ
ニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル
類、2−ヒドロキシアリルビニルエーテル、 4−ヒド
ロキシブチルアリルエーテル等のヒドロキシアルキルア
リルエーテル類、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、4−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート
等の水酸基含有(メタ)アクリレート類、2−ヒドロキ
シエチルクロトネート、4−ヒドロキシプロピルクロト
ネート等の水酸基含有クロトン酸エステル類、アリルア
ルコール等が代表的に例示されるが、これらの中でヒド
ロキシアルキルビニルエーテル類がフルオロオレフィン
との反応性が良好で好ましい。これらの水酸基含有ビニ
ル単量体はそれぞれ単独で用いても良いし、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。
【0028】本発明による水酸基含有フルオロオレフィ
ン共重合体は、前記必須の単量体成分の他に、これら必
須の単量体成分と共重合することができる他のビニル単
量体類を必要に応じて共重合することができる。かかる
他のビニル単量体類としては、例えばエチレン、プロピ
レン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩
化ビニリデン等のハロオレフィン類、酢酸ビニル、n−
酪酸ビニル、安息香酸ビニル、p−t−ブチル安息香酸
ビニル、ピバリン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニ
ル、バーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル等のカル
ボン酸ビニルエステル類、酢酸イソプロペニル、プロピ
オン酸イソプロペニル等のカルボン酸イソプロペニルエ
ステル類、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエー
テル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテ
ル、tert−ブチルビニルエーテル、ネオペンチルビ
ニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、オ
クチルビニルエーテル等の鎖状アルキルビニルエーテル
類、ペンタフルオロエチルビニルエーテル、2−パーフ
ルオロオクチルエチルビニルエーテル等のフルオロビニ
ルエーテル類、シクロペンチルビニルエーテル、シクロ
ヘキシルビニルエーテル等のシクロアルキルビニルエー
テル類、フェニルビニルエーテル等のアリールビニルエ
ーテル類、ベンジルビニルエーテル、フェネチルビニル
エーテル等のアラルキルビニルエーテル類、スチレン、
ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物ギ酸アリル、酢
酸アリル、酪酸アリル、安息香酸アリル、シクロヘキサ
ンカルボン酸アリル、シクロヘキシルプロピオン酸アリ
ル等のアリルエステル類、アリルエチルエーテル、アリ
ルフェニルエーテル等のアリルエーテル類、ブチル(メ
タ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−4−(2−メタク
リロキシエトキシ)ベンゾフェノン、パーフルオロメチ
ル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、パーフルオロプロピロメチル(メ
タ)アクリレート、パーフルオロメチルメチル(メタ)
アクリレート、2−パーフルオロオクチルエチル(メ
タ)アクリレート、パーフルオロイソノニルメチル(メ
タ)アクリレート等のアクリル酸やメタクリル酸のエス
テル類、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド等のアクリルアミド類等が挙げられる。
ン共重合体は、前記必須の単量体成分の他に、これら必
須の単量体成分と共重合することができる他のビニル単
量体類を必要に応じて共重合することができる。かかる
他のビニル単量体類としては、例えばエチレン、プロピ
レン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩
化ビニリデン等のハロオレフィン類、酢酸ビニル、n−
酪酸ビニル、安息香酸ビニル、p−t−ブチル安息香酸
ビニル、ピバリン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニ
ル、バーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル等のカル
ボン酸ビニルエステル類、酢酸イソプロペニル、プロピ
オン酸イソプロペニル等のカルボン酸イソプロペニルエ
ステル類、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエー
テル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテ
ル、tert−ブチルビニルエーテル、ネオペンチルビ
ニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、オ
クチルビニルエーテル等の鎖状アルキルビニルエーテル
類、ペンタフルオロエチルビニルエーテル、2−パーフ
ルオロオクチルエチルビニルエーテル等のフルオロビニ
ルエーテル類、シクロペンチルビニルエーテル、シクロ
ヘキシルビニルエーテル等のシクロアルキルビニルエー
テル類、フェニルビニルエーテル等のアリールビニルエ
ーテル類、ベンジルビニルエーテル、フェネチルビニル
エーテル等のアラルキルビニルエーテル類、スチレン、
ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物ギ酸アリル、酢
酸アリル、酪酸アリル、安息香酸アリル、シクロヘキサ
ンカルボン酸アリル、シクロヘキシルプロピオン酸アリ
ル等のアリルエステル類、アリルエチルエーテル、アリ
ルフェニルエーテル等のアリルエーテル類、ブチル(メ
タ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−4−(2−メタク
リロキシエトキシ)ベンゾフェノン、パーフルオロメチ
ル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、パーフルオロプロピロメチル(メ
タ)アクリレート、パーフルオロメチルメチル(メタ)
アクリレート、2−パーフルオロオクチルエチル(メ
タ)アクリレート、パーフルオロイソノニルメチル(メ
タ)アクリレート等のアクリル酸やメタクリル酸のエス
テル類、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド等のアクリルアミド類等が挙げられる。
【0029】更には、特願平1−237122号公報に
示されているウレタン結合を介して環状炭化水素基を導
入したビニル単量体、及び特願平2−101695号公
報に示されている環内ビニルエーテルも挙げられるが、
これらを用いた場合、得られる含フッ素樹脂は光沢、硬
度、耐候性等に優れたものとなり好適である。これらの
ビニル単量体は1種用いても良いし、2種以上組み合わ
せて用いてもよい。
示されているウレタン結合を介して環状炭化水素基を導
入したビニル単量体、及び特願平2−101695号公
報に示されている環内ビニルエーテルも挙げられるが、
これらを用いた場合、得られる含フッ素樹脂は光沢、硬
度、耐候性等に優れたものとなり好適である。これらの
ビニル単量体は1種用いても良いし、2種以上組み合わ
せて用いてもよい。
【0030】本発明の水酸基含有フルオロオレフィン共
重合体は、共重合体の収率及び耐候性等の観点から使用
する前記各単量体成分の比率は、フルオロオレフィン1
0〜80モル%、水酸基含有ビニル単量体2〜50モル
%、他の共重合可能なビニル単量体0〜60モル%、好
ましくはフルオロオレフィン20〜60モル%、水酸基
含有ビニル単量体5〜30モル%、他の共重合可能なビ
ニル単量体5〜50モル%に管理される。
重合体は、共重合体の収率及び耐候性等の観点から使用
する前記各単量体成分の比率は、フルオロオレフィン1
0〜80モル%、水酸基含有ビニル単量体2〜50モル
%、他の共重合可能なビニル単量体0〜60モル%、好
ましくはフルオロオレフィン20〜60モル%、水酸基
含有ビニル単量体5〜30モル%、他の共重合可能なビ
ニル単量体5〜50モル%に管理される。
【0031】本発明の水酸基含有フルオロオレフィン共
重合体の重合は溶媒の存在下または不存在下に、フルオ
ロオレフィン及び水酸基含有ビニル単量体を必須とした
所定割合のビニル単量体混合物を、好ましくは重合性2
重結合を有さないカルボン酸のアンモニウム塩及び/ま
たは重合性2重結合を有さないカルボン酸のアルカリ金
属塩の存在下、重合開始源として重合開始剤や電離性放
射線などを用い共重合させることにより行うことができ
る。
重合体の重合は溶媒の存在下または不存在下に、フルオ
ロオレフィン及び水酸基含有ビニル単量体を必須とした
所定割合のビニル単量体混合物を、好ましくは重合性2
重結合を有さないカルボン酸のアンモニウム塩及び/ま
たは重合性2重結合を有さないカルボン酸のアルカリ金
属塩の存在下、重合開始源として重合開始剤や電離性放
射線などを用い共重合させることにより行うことができ
る。
【0032】該重合開始剤としては、重合形式や所望に
応じて、水溶性のものあるいは油溶性のものが適宜用い
られる。油溶性開始剤としては、例えばアゾビスイソブ
チロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)等のアゾ化合物、t−ブチルパーオ
キシピバレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート
などのパーオキシエステル型過酸化物、オクタノイルパ
ーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどのジアシ
ルパーオキサイド型過酸化物、ジイソプロピルパーオキ
シジカーボネートなどのジアルキルパーオキシジカーボ
ネート型過酸化物、ベンゾイルパーオキサイドなどのジ
アルキルパーオキサイド型過酸化物などが挙げられる。
応じて、水溶性のものあるいは油溶性のものが適宜用い
られる。油溶性開始剤としては、例えばアゾビスイソブ
チロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)等のアゾ化合物、t−ブチルパーオ
キシピバレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート
などのパーオキシエステル型過酸化物、オクタノイルパ
ーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどのジアシ
ルパーオキサイド型過酸化物、ジイソプロピルパーオキ
シジカーボネートなどのジアルキルパーオキシジカーボ
ネート型過酸化物、ベンゾイルパーオキサイドなどのジ
アルキルパーオキサイド型過酸化物などが挙げられる。
【0033】水溶性重合開始剤としては、例えば過硫酸
カリウムなどの過硫酸塩、過酸化水素、あるいはこれら
と亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムなどの還
元剤との組合せからなるレドックス開始剤、さらには、
これらに少量の鉄、第一鉄塩、硝酸銀などを共存させた
系などの無機系開始剤、ジコハク酸パーオキサイド、ジ
グルタール酸パーオキサイド、モノコハク酸パーオキサ
イドなどの二塩基酸過酸化物、アゾビシソブチルアミジ
ン二塩基酸塩などの有機系開始剤が挙げられる。 これ
らの重合開始剤の使用量は、その種類、共重合反応条件
などに応じて適宜選ばれるが、通常使用する単量体全量
に対して、0.005〜5重量%、好ましくは0.05
から0.5重量%の範囲で選ばれる。
カリウムなどの過硫酸塩、過酸化水素、あるいはこれら
と亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムなどの還
元剤との組合せからなるレドックス開始剤、さらには、
これらに少量の鉄、第一鉄塩、硝酸銀などを共存させた
系などの無機系開始剤、ジコハク酸パーオキサイド、ジ
グルタール酸パーオキサイド、モノコハク酸パーオキサ
イドなどの二塩基酸過酸化物、アゾビシソブチルアミジ
ン二塩基酸塩などの有機系開始剤が挙げられる。 これ
らの重合開始剤の使用量は、その種類、共重合反応条件
などに応じて適宜選ばれるが、通常使用する単量体全量
に対して、0.005〜5重量%、好ましくは0.05
から0.5重量%の範囲で選ばれる。
【0034】また、重合方法については特に制限はな
く、例えば塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液
重合法などを用いることができるが、重合反応操作の安
定性等の点から、キシレン、トルエン等の低級アルキル
置換ベンゼン、酢酸ブチル等のエステル類、メチルイソ
ブチルケトン等のケトン類、t−ブタノール等のアルコ
ール類、フッ素原子1個以上を有する飽和ハロゲン化炭
化水素類等を溶媒とする溶液重合法、水性媒体中での乳
化重合法、溶媒との分離を不要とする塊状重合法などが
好ましく用いられる。
く、例えば塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液
重合法などを用いることができるが、重合反応操作の安
定性等の点から、キシレン、トルエン等の低級アルキル
置換ベンゼン、酢酸ブチル等のエステル類、メチルイソ
ブチルケトン等のケトン類、t−ブタノール等のアルコ
ール類、フッ素原子1個以上を有する飽和ハロゲン化炭
化水素類等を溶媒とする溶液重合法、水性媒体中での乳
化重合法、溶媒との分離を不要とする塊状重合法などが
好ましく用いられる。
【0035】更に、重合形式については特に制限はな
く、回分式、半連続式、連続式のいずれも用いることが
できる。該共重合反応における反応温度は、通常−30
〜+150℃の範囲内で、重合開始源や重合媒体の種類
に応じて適宜選ばれ、通常0〜100℃、好ましくは1
0〜90℃の範囲で選ばれる。また、反応圧力について
は特に制限はないが、常圧〜100kg/cm2の範囲
で選ばれる。更に、該共重合反応は、適当な連鎖移動剤
を添加して行うことができる。
く、回分式、半連続式、連続式のいずれも用いることが
できる。該共重合反応における反応温度は、通常−30
〜+150℃の範囲内で、重合開始源や重合媒体の種類
に応じて適宜選ばれ、通常0〜100℃、好ましくは1
0〜90℃の範囲で選ばれる。また、反応圧力について
は特に制限はないが、常圧〜100kg/cm2の範囲
で選ばれる。更に、該共重合反応は、適当な連鎖移動剤
を添加して行うことができる。
【0036】本発明の水酸基含有フルオロオレフィン共
重合体の分子量は、テトラヒドロフランを溶媒にし、分
子量既知の単分散ポリスチレンを標準物質として用い、
ゲルパーミションクロマトグラフ(GPC)法により測
定して求めた数平均分子量(Mn)が、500〜20
0,000、好ましくは2,000〜100,000の
範囲であり、ガラス転移温度(Tg)は通常−50〜1
20℃、好ましくは−10〜100℃である。
重合体の分子量は、テトラヒドロフランを溶媒にし、分
子量既知の単分散ポリスチレンを標準物質として用い、
ゲルパーミションクロマトグラフ(GPC)法により測
定して求めた数平均分子量(Mn)が、500〜20
0,000、好ましくは2,000〜100,000の
範囲であり、ガラス転移温度(Tg)は通常−50〜1
20℃、好ましくは−10〜100℃である。
【0037】本発明の組成物は、前記の水酸基含有フル
オロオレフィン共重合体、カルボン酸のアンモニウム塩
及び/またはカルボン酸のアルカリ金属塩が有機溶剤に
溶解もしくは分散されているのが好ましい。 該溶剤と
しては、例えばトルエンやキシレン等の芳香族炭化水素
類、n−ブタノール等のアルコール類、酢酸n−ブチル
等のエステル類、メチルイソブチルケトン等のケトン
類、エチルセロソルブ等のグリコールエーテル類、さら
には市販の各種シンナー等が挙げられる。
オロオレフィン共重合体、カルボン酸のアンモニウム塩
及び/またはカルボン酸のアルカリ金属塩が有機溶剤に
溶解もしくは分散されているのが好ましい。 該溶剤と
しては、例えばトルエンやキシレン等の芳香族炭化水素
類、n−ブタノール等のアルコール類、酢酸n−ブチル
等のエステル類、メチルイソブチルケトン等のケトン
類、エチルセロソルブ等のグリコールエーテル類、さら
には市販の各種シンナー等が挙げられる。
【0038】本発明のフッ素系塗料用組成物はそのまま
で、あるいは水酸基と反応し得る硬化剤や、顔料、充填
剤、硬化触媒、分散安定剤、粘度調節剤、レベリング
剤、ゲル化防止剤、紫外線吸収剤、その他の塗料用添加
剤類等を配合して、塗料、シーリング剤、フイルム等の
各種用途に使用することができる。
で、あるいは水酸基と反応し得る硬化剤や、顔料、充填
剤、硬化触媒、分散安定剤、粘度調節剤、レベリング
剤、ゲル化防止剤、紫外線吸収剤、その他の塗料用添加
剤類等を配合して、塗料、シーリング剤、フイルム等の
各種用途に使用することができる。
【0039】
【実施例】以下、実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はかかる実施例により何等限定されるものではな
い。 各種樹脂の分子量;ゲルパーミィテーションクロマト
グラフィを用いて、ポリスチレン標品検量線より求め
た。
本発明はかかる実施例により何等限定されるものではな
い。 各種樹脂の分子量;ゲルパーミィテーションクロマト
グラフィを用いて、ポリスチレン標品検量線より求め
た。
【0040】使用機器 装置:島津製作所 LC−3
A カラム:東ソー(株) TSKgel G−5000 HXL TSKgel G−4000 HXL TSKgel G−2000 HXL 検出器:島津製作所 RID−6A データ処理:島津製作所 C−R4A キャリヤー:テトラヒドロフラン 水酸基価;JIS K−0070に準じて測定した。 色数(APHAカラー);ASTM D1209に準
じて測定した。
A カラム:東ソー(株) TSKgel G−5000 HXL TSKgel G−4000 HXL TSKgel G−2000 HXL 検出器:島津製作所 RID−6A データ処理:島津製作所 C−R4A キャリヤー:テトラヒドロフラン 水酸基価;JIS K−0070に準じて測定した。 色数(APHAカラー);ASTM D1209に準
じて測定した。
【0041】
【実施例1】内容積1リットルのステンレス鋼製かき混
ぜ機付きオートクレーブ内を窒素ガスで3回置換した。
次いで、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル23g、
イソブチルビニルエーテル80g、クロロトリフルオロ
エチレン117g、キシレン220g、酢酸のトリエチ
ルアミン塩0.7g及び開始剤としてt−ブチルパーオ
キシピバレート1.7gを仕込み、67℃にて8時間重
合を行った。生成した共重合体溶液は、不揮発分(N
V)49.3%、数平均分子量は10,200であり、
水酸基価は51mgKOH/g、APHAカラーの評点
は60であった。
ぜ機付きオートクレーブ内を窒素ガスで3回置換した。
次いで、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル23g、
イソブチルビニルエーテル80g、クロロトリフルオロ
エチレン117g、キシレン220g、酢酸のトリエチ
ルアミン塩0.7g及び開始剤としてt−ブチルパーオ
キシピバレート1.7gを仕込み、67℃にて8時間重
合を行った。生成した共重合体溶液は、不揮発分(N
V)49.3%、数平均分子量は10,200であり、
水酸基価は51mgKOH/g、APHAカラーの評点
は60であった。
【0042】得られた共重合体溶液をガラス瓶に入れて
密封した後、50℃に保ち粘度変化を追跡したところ1
カ月後も初期粘度のままであった。
密封した後、50℃に保ち粘度変化を追跡したところ1
カ月後も初期粘度のままであった。
【0043】
【実施例2】内容積1リットルのステンレス鋼製かき混
ぜ機付きオートクレーブに7.7gの炭酸カリウムを仕
込み、オートクレーブ内を窒素ガスで3回置換した。次
いで、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル23g、イ
ソブチルビニルエーテル80g、クロロトリフルオロエ
チレン117g、キシレン220g、及び開始剤として
t−ブチルパーオキシピバレート1.7gを仕込み、6
7℃にて8時間重合を行った。生成した共重合体溶液か
ら炭酸カリウムを濾過除去し、不揮発分(NV)50.
1%、数平均分子量11,200、水酸基価51mgK
OH/g、APHAカラーの評点が20の水酸基含有フ
ルオロオレフィン共重合体溶液を得た。 得られた共重
合体溶液100gに酢酸のトリエチルアミン塩0.3g
を加え充分攪はんしガラス瓶に入れて密封した後、50
℃に保ち粘度変化を追跡したところ1カ月後も初期粘度
のままであった。
ぜ機付きオートクレーブに7.7gの炭酸カリウムを仕
込み、オートクレーブ内を窒素ガスで3回置換した。次
いで、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル23g、イ
ソブチルビニルエーテル80g、クロロトリフルオロエ
チレン117g、キシレン220g、及び開始剤として
t−ブチルパーオキシピバレート1.7gを仕込み、6
7℃にて8時間重合を行った。生成した共重合体溶液か
ら炭酸カリウムを濾過除去し、不揮発分(NV)50.
1%、数平均分子量11,200、水酸基価51mgK
OH/g、APHAカラーの評点が20の水酸基含有フ
ルオロオレフィン共重合体溶液を得た。 得られた共重
合体溶液100gに酢酸のトリエチルアミン塩0.3g
を加え充分攪はんしガラス瓶に入れて密封した後、50
℃に保ち粘度変化を追跡したところ1カ月後も初期粘度
のままであった。
【0044】
【実施例3】内容積1リットルのステンレス鋼製かき混
ぜ機付きオートクレーブ内を窒素ガスで3回置換した。
次いで、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル23g、
2,3−ジヒドロフラン21g,イソブチルビニルエー
テル50g、クロロトリフルオロエチレン117g、酢
酸ブチル211g、コハク酸−ビス(2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン)塩2.1g及び開始剤として
t−ブチルパーオキシピバレート1.7gを仕込み、6
7℃にて8時間重合を行った。生成した共重合体溶液
は、不揮発分(NV)49.8%、数平均分子量は9,
200であり、水酸基価は53mgKOH/g、APH
Aカラーの評点は20であった。
ぜ機付きオートクレーブ内を窒素ガスで3回置換した。
次いで、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル23g、
2,3−ジヒドロフラン21g,イソブチルビニルエー
テル50g、クロロトリフルオロエチレン117g、酢
酸ブチル211g、コハク酸−ビス(2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン)塩2.1g及び開始剤として
t−ブチルパーオキシピバレート1.7gを仕込み、6
7℃にて8時間重合を行った。生成した共重合体溶液
は、不揮発分(NV)49.8%、数平均分子量は9,
200であり、水酸基価は53mgKOH/g、APH
Aカラーの評点は20であった。
【0045】得られた共重合体溶液をガラス瓶に入れて
密封した後、50℃に保ち粘度変化を追跡したところ1
カ月後も初期粘度のままであった。
密封した後、50℃に保ち粘度変化を追跡したところ1
カ月後も初期粘度のままであった。
【0046】
【実施例4】内容積1リットルのステンレス鋼製かき混
ぜ機付きオートクレーブに7.7gの炭酸カリウムを仕
込み、オートクレーブ内を窒素ガスで3回置換した。次
いで、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル28g、シ
クロヘキシルイソシアナートと4−ヒドロキシブチルビ
ニルエーテルとの反応物63g、イソブチルビニルエー
テル50g、クロロトリフルオロエチレン117g、キ
シレン258g、及び開始剤としてt−ブチルパーオキ
シピバレート1.7gを仕込み、67℃にて8時間重合
を行った。生成した共重合体溶液から炭酸カリウムを濾
過除去し、不揮発分(NV)50.1%、数平均分子量
12,200、水酸基価51mgKOH/g、HAZE
Nカラー30の水酸基含有フルオロオレフィン共重合体
溶液を得た。
ぜ機付きオートクレーブに7.7gの炭酸カリウムを仕
込み、オートクレーブ内を窒素ガスで3回置換した。次
いで、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル28g、シ
クロヘキシルイソシアナートと4−ヒドロキシブチルビ
ニルエーテルとの反応物63g、イソブチルビニルエー
テル50g、クロロトリフルオロエチレン117g、キ
シレン258g、及び開始剤としてt−ブチルパーオキ
シピバレート1.7gを仕込み、67℃にて8時間重合
を行った。生成した共重合体溶液から炭酸カリウムを濾
過除去し、不揮発分(NV)50.1%、数平均分子量
12,200、水酸基価51mgKOH/g、HAZE
Nカラー30の水酸基含有フルオロオレフィン共重合体
溶液を得た。
【0047】得られた共重合体溶液100gに2−エチ
ルヘキサン酸のテトラエチルアンモニウム塩0.5gを
加え充分攪はんしガラス瓶に入れて密封した後、50℃
に保ち粘度変化を追跡したところ1カ月後も初期粘度の
ままであった。
ルヘキサン酸のテトラエチルアンモニウム塩0.5gを
加え充分攪はんしガラス瓶に入れて密封した後、50℃
に保ち粘度変化を追跡したところ1カ月後も初期粘度の
ままであった。
【0048】
【比較例1】酢酸のトリエチルアミン塩0.7gを使用
しない以外は実施例1と同様に反応を行ったところ、ゼ
リー状のゲル化物が生成した。
しない以外は実施例1と同様に反応を行ったところ、ゼ
リー状のゲル化物が生成した。
【0049】
【比較例2】実施例2で得られた共重合体溶液を、酢酸
−トリエチルアミン塩を加えずにガラス瓶に入れて密封
した後、50℃に保ち粘度変化を追跡したところ7日め
にゲル化した。
−トリエチルアミン塩を加えずにガラス瓶に入れて密封
した後、50℃に保ち粘度変化を追跡したところ7日め
にゲル化した。
【0050】
【比較例3】酢酸−トリエチルアミン塩0.7gの代わ
りにトリエチルアミン0.4gを使用する以外は実施例
1と同様に反応を行ったところ、生成した共重合体溶液
は著しく着色した(APHAカラーの評点は300)。
りにトリエチルアミン0.4gを使用する以外は実施例
1と同様に反応を行ったところ、生成した共重合体溶液
は著しく着色した(APHAカラーの評点は300)。
【0051】
【参考例1】実施例1で得られた水酸基含有フルオロオ
レフィン共重合体溶液を主剤とし、硬化剤として「デュ
ラネートTPA」(旭化成工業(株)製)をNCO/O
H=1/1となるように配合した後、キシレンをシンナ
ーとしてフォードカップ#4で15秒に調整し塗装をお
こなった。得られた塗膜を120℃にて1時間焼付け、
JIS K−5400に基づいて、入射(受光)角;6
0°で塗膜光沢を求めたところ、光沢85%の良好な外
観を有する硬化塗膜を得た。この塗膜をサンシャインウ
ェザーメーターに3000時間暴露したが、光沢の低下
はほとんど見られず良好な耐候性を示した。
レフィン共重合体溶液を主剤とし、硬化剤として「デュ
ラネートTPA」(旭化成工業(株)製)をNCO/O
H=1/1となるように配合した後、キシレンをシンナ
ーとしてフォードカップ#4で15秒に調整し塗装をお
こなった。得られた塗膜を120℃にて1時間焼付け、
JIS K−5400に基づいて、入射(受光)角;6
0°で塗膜光沢を求めたところ、光沢85%の良好な外
観を有する硬化塗膜を得た。この塗膜をサンシャインウ
ェザーメーターに3000時間暴露したが、光沢の低下
はほとんど見られず良好な耐候性を示した。
【0052】
【発明の効果】以上の結果からも明らかなように、本発
明による水酸基を含有するフルオロオレフィン共重合体
を主成分とし、さらにカルボン酸のアンモニウム塩及び
/またはカルボン酸のアルカリ金属塩を含有して成るフ
ッ素系塗料用組成物は良好な貯蔵安定性を示す。また、
フルオロオレフィンと水酸基含有ビニル単量体を必須の
成分とする単量体混合物をカルボン酸のアンモニウム塩
及び/またはカルボン酸のアルカリ金属塩の存在下にラ
ジカル重合せしめして水酸基を含有するフルオロオレフ
ィン共重合体を製造する方法は、重合時にゲル化した
り、生成共重合体の分散比(重量平均分子量と数平均分
子量との比)が著しく大きく成ったりすることを有効に
抑制する。
明による水酸基を含有するフルオロオレフィン共重合体
を主成分とし、さらにカルボン酸のアンモニウム塩及び
/またはカルボン酸のアルカリ金属塩を含有して成るフ
ッ素系塗料用組成物は良好な貯蔵安定性を示す。また、
フルオロオレフィンと水酸基含有ビニル単量体を必須の
成分とする単量体混合物をカルボン酸のアンモニウム塩
及び/またはカルボン酸のアルカリ金属塩の存在下にラ
ジカル重合せしめして水酸基を含有するフルオロオレフ
ィン共重合体を製造する方法は、重合時にゲル化した
り、生成共重合体の分散比(重量平均分子量と数平均分
子量との比)が著しく大きく成ったりすることを有効に
抑制する。
【0053】従って、本発明方法により、塗料、シーリ
ング剤、フイルム等の各種用途に使用することができる
耐候性等に優れた水酸基含有フルオロオレフィン共重合
体が提供される。
ング剤、フイルム等の各種用途に使用することができる
耐候性等に優れた水酸基含有フルオロオレフィン共重合
体が提供される。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所
C09D 129/10 PFP 6904−4J
Claims (2)
- 【請求項1】 水酸基を含有するフルオロオレフィン共
重合体を主成分とし、さらにカルボン酸のアンモニウム
塩及び/またはカルボン酸のアルカリ金属塩を配合して
なるフッ素系塗料用組成物。 - 【請求項2】 フルオロオレフィンと水酸基含有ビニル
単量体を必須の単量体成分とする単量体混合物を重合性
2重結合を有さないカルボン酸のアンモニウム塩及び/
または重合性2重結合を有さないカルボン酸のアルカリ
金属塩の存在下にラジカル重合せしめることを特徴とす
る水酸基を含有するフルオロオレフィン共重合体の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15688191A JPH051256A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | フツ素系塗料用組成物、及び水酸基を含有するフルオロオレフイン共重体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15688191A JPH051256A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | フツ素系塗料用組成物、及び水酸基を含有するフルオロオレフイン共重体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH051256A true JPH051256A (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=15637435
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15688191A Withdrawn JPH051256A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | フツ素系塗料用組成物、及び水酸基を含有するフルオロオレフイン共重体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH051256A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016027177A (ja) * | 2011-05-30 | 2016-02-18 | 旭硝子株式会社 | 含フッ素共重合体組成物 |
WO2024216338A1 (en) * | 2023-04-18 | 2024-10-24 | Elecsome Pty Ltd | Method for separating fluoropolymer layers and/or glass from a substrate |
-
1991
- 1991-06-27 JP JP15688191A patent/JPH051256A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016027177A (ja) * | 2011-05-30 | 2016-02-18 | 旭硝子株式会社 | 含フッ素共重合体組成物 |
WO2024216338A1 (en) * | 2023-04-18 | 2024-10-24 | Elecsome Pty Ltd | Method for separating fluoropolymer layers and/or glass from a substrate |
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