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JPH051198A - 水溶性フイルム - Google Patents

水溶性フイルム

Info

Publication number
JPH051198A
JPH051198A JP15454091A JP15454091A JPH051198A JP H051198 A JPH051198 A JP H051198A JP 15454091 A JP15454091 A JP 15454091A JP 15454091 A JP15454091 A JP 15454091A JP H051198 A JPH051198 A JP H051198A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
water
soluble
coating
polyvinyl alcohol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15454091A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomio Inoue
上 富 夫 井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JAPAN HAPPY KK
Original Assignee
JAPAN HAPPY KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JAPAN HAPPY KK filed Critical JAPAN HAPPY KK
Priority to JP15454091A priority Critical patent/JPH051198A/ja
Publication of JPH051198A publication Critical patent/JPH051198A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリビニルアルコールに水溶性物質を加える
ことにより印刷適性を有し、接着性にも優れた水溶性フ
ィルムを得る。 【構成】 カラギーナン、水溶性セルロース、αーデン
プンあるいはプルランの少なくとも一つを1〜40重量
%(ポリビニルアルコールとの合計量基準)の比率で含
むポリビニルアルコールを製膜して水溶性フィルムにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリビニルアルコール
を主体とする印刷適性および接着性に優れた、水溶性フ
ィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコールは、その水溶性を
利用した様々な分野で使用されているが、そのフィルム
を印刷、塗工およびラミネーションの加工をして利用す
るということは、行われていなかった。
【0003】すなわち、ポリビニルアルコールフィルム
は、引張りに対する伸びが大きいので、印刷機のロール
間でフィルムが伸びて蛇行して印刷ができなかった。ま
た、寸法安定性も低いので、印刷ずれが生じるという問
題があつて、本発明者の知る限りでは、ポリビニルアル
コールフィルムを印刷して使用するということが行われ
ていなかった。
【0004】また、多くのロールを使用するフィルム加
工装置、すなわち塗工機およびラミネーターでも同様の
問題を生じていた。
【0005】そのために、ポリビニルアルコールフィル
ムは、それを製袋して、内容物を袋と共に水中へ捨てる
という特殊な用途の袋に供されているにすぎなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、伸びあるい
は寸法安定性などの機械的物性が優れ、印刷機、塗工機
あるいはラミネーターにより処理加工することができ、
しかも、、接着強度が大きいポリビニルアルコールを主
体とする水溶性フィルムを提供すること、を目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による水溶性フィ
ルムは、カラギーナン、水溶性セルロース、αーデンプ
ンあるいは水溶性多糖の少なくとも一つを1〜40重量
%(ポリビニルアルコールとの合計量基準)を含むポリ
ビニルアルコールからなるものであること、を特徴とす
る。また、本発明による被膜形成水溶性フィルムは、水
溶性セルロース、αーデンプンあるいは水溶性多糖の少
なくとも一つを1〜40重量%(ポリビニルアルコール
との合計量基準)を含むポリビニルアルコールからなる
水溶性フィルムの片面に被膜が定着されてなるものであ
ること、を特徴とする。
【0008】
【発明の効果】本発明により、印刷適性、塗工適性およ
びラミネーション適性を有し、接着強度が大きいポリビ
ニルアルコールを主体とする水溶性フィルムが得られ
る。
【0009】また、本発明により、対象を水に濡らすだ
けで、印刷被膜、塗工被膜あるいはラミネーション被膜
をその対象に接着させることができる被膜形成水溶性フ
ィルムが得られる。
【0010】〔発明の具体的説明〕本発明は、カラギー
ナン、水溶性セルロース、αーデンプンあるいは水溶性
多糖の添加によりポリビニルアルコールフイルムの機械
的物性と接着性を著しく改良できることを見出だしてな
されたものである。 <ポリビニルアルコール>ポリビニルアルコールは、製
膜性を有するものであれば、本発明で使用することがで
きる。好ましいポリビニルアルコールは、鹸化度が、7
0〜95モル%、特に好ましくは80〜90モル%、の
ものである。 <水溶性物質>ポリビニルアルコールに添加する水溶性
物質は、カラギーナン、水溶性セルロース、αーデンプ
ンあるいは水溶性多糖である。一種または複数種の水溶
性物質を添加してもよい。
【0011】添加量は、1〜40重量%(ポリビニルア
ルコールとの合計量基準)、好ましくは20〜30重量
%、である。それらの水溶性物質の添加により、ポリビ
ニルアルコールフイルムが、印刷適性、塗工適性および
ラミネート適性を有することになり、しかも、フイルム
の接着性を大きくなる。
【0012】水溶性物質の添加量が1重量%未満である
と、ポリビニルアルコールフイルムの伸縮強度が改善さ
れていないので、印刷機あるいは塗工機による印刷また
は塗工を行うことができない。
【0013】また、水溶性物質の添加量が40重量%を
越えてもポリビニルアルコールフイルムの伸縮強度が低
下していき、印刷機あるいは塗工機による印刷または塗
工を行うことができなくなる。また、添加量が、20〜
30重量%(ポリビニルアルコールとの合計量基準)で
あると、特にポリビニルアルコールフイルムの伸縮強度
が最適な状態になり、印刷機あるいは塗工機による印刷
または塗工を行うと、鮮明な印刷あるいは最良の塗工被
膜を得ることができる。また、添加量が、20〜30重
量%であると、ポリビニルアルコールフイルムの接着性
も大きくなる。
【0014】なお、本発明で使用する水溶性物質は、具
体的には下記のものである。カラギーナン カラギーナンは、海草(主として紅藻類)から抽剤で抽
出し、それから分離して得られるが、本発明で使用する
カラギーナンは、抽剤の種類(例えば希アルカリ水溶
液、熱水)あるいは分離手段に制約されることがなく、
いずれの抽剤あるいは分離手段を用いて製造されたもの
も使用することができる。水溶性セルロース 水溶性セルロースは、セルロースの水酸基をエステル化
またはエーテル化して水溶性したもので、メチルセルロ
ースが代表的である。本発明で使用に適した水溶性セル
ロースは、メチルセルロースである。αーデンプン αーデンプンは、「とうもろこし」、柑橘類などを原料
として製造されたものが代表的であるが、本発明ではい
ずれの原料から製造されたものでも使用することができ
る。水溶性多糖 水溶性多糖としては、天然多糖に属するトリグルコ多糖
が適している。水溶性多糖は、保湿安定効果の付与を主
目的として、化粧品などに添加される場合が全んどであ
る。 <水溶性フィルムの製造法>本発明による水溶性フィル
ムの製造法の一例を挙げると下記の方法がある。
【0015】すなわち、ポリビニルアルコール粒子、水
溶性物質および水を槽中で攪拌しながら除々に加熱して
70〜120℃に昇温して、のり状のものを調製する。
【0016】ここで、70〜120℃に昇温するのは、
それ以下の温度で攪拌しながらのり状にしたものを製膜
すると水溶性物質とポリビニルアルコールとが相分離す
る可能性があるからである。特に水溶性物質の量が多い
と相分離する可能性が大きくなる。
【0017】次に調製された「のり状」のものを蒸気吹
き込みにより加熱した回転する円筒状ドラム表面に少量
ずつ落として、ドラム表面に「のり状」のものの被膜を
形成し、ドラムの熱によりその被膜を乾燥してフィルム
にする。また、キャスティグ法により被膜を作り、乾燥
することによりフィルムにすることもできる。ここで、
キャスティグ法とは、「のり状」のような粘性の大きい
流体を遠心力などの力によりフィルム化する方法であ
る。
【0018】なお、本発明による水溶性フィルムは、
「フィルム」としているが、慣習上厚みの大きいフィル
ムを指称する場合に慣習上使用される「シート」いわれ
ているものをも含むものである。すなわち、フィルムと
しては、薄いものから厚いものまでを含むものを使用す
ることができる。
【0019】水溶性フィルムの厚みとして好ましいの
は、5±10%〜50±10%μm、特に好ましいのは
20±10%〜30±10%μm、である。これらの厚
みであれば、水溶性フィルムをフィルム上に形成した被
膜の接着層として使用する場合に、対象(例えば、内装
材およびインテリヤ材)表面に微細な凹凸があっても、
水溶性フィルムを凹凸に密着させることができる。 <被膜形成水溶性フィルム>被膜形成水溶性フィルム
は、本発明により得られた水溶性フィルムの印刷適性あ
るいは塗工適性を利用して、その水溶性フィルムの片面
に被膜を定着させたものである。被膜としは、印刷被
膜、塗工被膜あるいはラミネーション被膜がある。印刷被膜 印刷被膜は、印刷機により本発明による水溶性フィルム
に印刷インキで印刷された被膜である。
【0020】ここで、印刷被膜は、水溶性フィルムの片
面の全面を覆う印刷被膜であってもよく、フィルムの片
面の一部を覆う印刷被膜であってもよい。
【0021】印刷機は、一般の合成樹脂(例えばポリエ
チレン)の印刷で使用できるものであれば、いずれの種
類の印刷機でも使用しうる、グラビア印刷機の使用が代
表的である。
【0022】また、印刷インキは、ビヒクルの種類およ
びビヒクルに使用されている樹脂の種類などにより様々
に分類されているが、一般的な合成樹脂フィルム(例え
ばポリエチレンフィルム)の印刷に使用しうるものであ
れば、使用することができる。 しかも、本発明による
水溶性フィルムは、一般的な合成樹脂フィルムより極性
が大きいので、使用しうる印刷インキの種類の範囲が広
い。
【0023】しかし、本発明による水溶性フィルムは、
その表面に水酸基を有しているので、ビヒクルに水溶性
樹脂あるいは水溶性にした樹脂を使用している印刷イン
キは、水溶性フィルム表面に固着する能力がない。その
場合は、本発明による水溶性フィルム表面に固着する能
力がある印刷インキで印刷した後、その印刷被膜の上に
に水溶性樹脂をビヒクルとする印刷インキで印刷すれば
よい。
【0024】そのような例として、油性インキで先ず印
刷し、印刷被膜上に水性インキで印刷する場合がある。
【0025】印刷被膜は、一回の印刷による単一の印刷
被膜であってもよく、印刷被膜の上にさらに印刷して印
刷被膜を形成したもの、すなわち印刷被膜が積層になっ
たもの、であってもよい。
【0026】印刷被膜あるいは塗工被膜を内装材および
インテリヤ材などの表面に形成するには、積層された厚
い被膜が好ましい。塗工被膜 塗工被膜とは、塗工剤を塗工機で本発明による水溶性フ
ィルムに塗工して得られた被膜であり、代表的なもの
は、塗料の塗工により得られる塗料被膜である。塗料以
外の塗工剤としては、例えば接着剤あるいは粘着剤があ
る。
【0027】塗工機としては、汎用の一般的な合成樹脂
フィルムの塗工に使用しうるものであれば使用可能であ
る。
【0028】塗工被膜は、一回の塗工による単一の被膜
であってもよく、塗工被膜上にさらに塗工して塗工被膜
を形成したもの、すなわち塗工被膜が積層になったも
の、であってもよい。
【0029】使用しうる塗料を具体的に例示すると下記
のものを挙げることができる。
【0030】ゴム系塗料、漆系塗料、水性塗料、ラッカ
ー、イオン交換塗料、酒精塗料または紫外線遮断塗料な
ど。ラミネーション被膜 ラミネーション被膜とは、本発明による水溶性フィルム
に積層して貼り合わせた、紙、布あるいはプラスチック
フィルムからなるフィルム状被膜である。
【0031】ここで、紙あるいは布としては、例えば、
内装材、インテリヤ材あるいは家具などに張られる紙あ
るいは布(例えば壁紙、壁用クロスなど)がある。プラ
スチックフィルムは、熱可塑性の合成樹脂のフィルムが
一般的である。
【0032】これらの被膜は、大規模にはラミネーター
を使用してラミネートすることができるが、手作業によ
り行うこともできる。紙あるいは布のラミネーション
は、水溶性フィルムに接着剤を塗工し、その接着剤で紙
あるいは布を貼り合わせる。 <被膜形成水溶性フィルムの使用>本発明による被膜形
成フィルムは、被膜形成フィルムを構成する水溶性フィ
ルムを接着剤として利用し、表面被膜を対象、例えば内
装材、インテリヤ材あるいは家具、に固着させて使用す
るものである。
【0033】被膜形成フィルムの表面被膜の対象への固
着は、対象を水で濡らし、そこに水溶性フィルムを接触
させて被膜形成フィルムを貼り付ける。
【0034】対象を水で濡らす手段には、制約がない。
吹霧器などの器具を使用して水を吹き付けることにより
濡らすのが、簡便である。
【0035】また、熱硬化型接着剤を含む水で外壁材表
面を濡らし、水溶性フィルムを外壁面に貼り付けて、加
熱すると被膜形成フィルムの表面被膜を外壁材表面に長
期間にわたって強固に固着させることができる。
【0036】熱硬化型接着剤としては、フェノール樹脂
接着剤、ユリア樹脂接着剤を使用できる。
【0037】このように、本発明による被膜形成フィル
ムを使用すれば、材料あるいは半製品を工場まで輸送
し、工場内で大規模な塗装機械を使用して、長時間かけ
て、高い費用で行われていた建材の塗装と同じものが、
短時間で、低費用で行うことができる。建材以外の物の
塗装も同様である。また、壁紙、クロス(例えば、布製
あるいはプラスチック製のクロス)などを内壁材などに
張るのも、同様に簡単に行うことができる。
【0038】
【実施例】
<実施例1>鹸化度88±1%のポリビニルアルコール
(商品名σAー05、信越化学株式会社製)2,000
gと水溶性多糖(商品名プルラン、林原研究所製)1,
000gとを攪拌機付きの5000リットルの容器(加
熱手段付)に入れ、そこに水5,000gを加え、攪拌
しながら5時間で100℃まで加熱した。その結果、ポ
リビニルアルコールと水溶性多糖と水との混合物が、薄
いアメ色状で均一相の「のり状」の液状物となった。そ
の液状物は、水アメより少し大きい粘性を有していた。
【0039】その液状物を加圧ポンプによりパイプを通
じて受け皿に落として、少量ずつ、表面温度を90℃加
熱した円筒状回転ドラム(50秒で1回転)の落とし
た。そして、端から剥がして次のロールに巻き取って水
溶性フィルムを得た。
【0040】その水溶性フィルムの片面に油性塗料(商
品名ニッペイHiラックス、日本ペイント株式会社製)
をスポンジローラにより4m/分の速度で2.5μmの
厚みに塗工し、赤外線ランプおよび熱風乾燥機により乾
燥した。さらその上にDANタイル上塗淡彩をスポンジ
ローラにより4m/分の速度で2.5μmの厚みに塗工
し、赤外線ランプおよび熱風乾燥機により乾燥した。
【0041】水溶性フィルムは、湿度および温度の変化
が激しい条件で塗工しても、フィルムが蛇行することが
なかった。また、油性塗料被膜には、ひび割れの発生が
なく、光沢および艶の変化がなく、視覚および触角によ
る観察でも、優れた状態(例えば「つるつる」した状
態)であった。
【0042】次に、木工家具の表面に噴霧器で水を吹き
付けて、水で濡らした箇所に水溶性フィルムを接触させ
て被膜形成水溶性フィルムを貼り付けて、赤外線ランプ
4個で乾燥した。
【0043】その結果、被膜は、家具表面に強固に接着
した状態となっており、容易に剥がすことができない状
態であった。
【0044】被膜の色および光沢は、1ケ月経過しても
変化することがなかった。また、被膜を再度剥がすこと
を試みたが、剥がすことができなかった。 <実施例2>鹸化度88±1%のポリビニルアルコール
(商品名PAー15、信越化学株式会社製)2,400
g、「とうもろこし」由来のαーデンプン600gおよ
び水4000gを攪拌機付きの容器(加熱手段付)に入
れ、攪拌しながら100℃まで加熱し、4時間かけて溶
解混合した。その結果、乳白色の均一相の「のり状」の
液状物ができた。
【0045】その液状物から実施例1と同様の方法で厚
みμmの水溶性フィルム(ポリビニルアルコール80重
量%、αーデンプン20重量%)を得た。
【0046】その水溶性フィルムの片面に油性インキ
(商品名LOV450番、セイコーアドバンス株式会社
製)をグラビア印刷機により15m/分の速度で5μm
の厚みに塗工し、熱線および熱風により乾燥して被膜形
成水溶性フィルムを作製した。
【0047】室内のプラスター壁面に噴霧器で水を吹き
付けて、そこに被膜形成水溶性フィルムの水溶性フィル
ムを接触させて、被膜形成水溶性フィルムを壁面に張り
付けて自然乾燥した。
【0048】その結果、被膜は、プラスター壁面に接着
して固着した状態になった。
【0049】固着した油性インキ被膜は、光沢も優れて
いた。すなわち、視覚により観察したところでは、紙に
印刷したコート紙のようであった。
【0050】1ケ月経過後にインキ被膜をプラスター壁
面から剥がすことを試みたが、剥がすことができなかっ
た。また、インキ被膜の色および光沢も、変化していな
かった。 <実施例3>鹸化度88±1%のポリビニルアルコール
(商品名PAー24、信越化学株式会社製)2,400
g、αーデンプン(商品名Eデンプン、サンエイ糖化株
式会社製)800g、メチルセルロース(商品名60S
H、信越化学株式会社製)800gおよび水4,000
gを攪拌機付きの容器(加熱手段付)に入れ、攪拌しな
がら100℃まで加熱し、5時間かけて溶解混合した。
その結果、均一相の乳白色の「のり状」の液状物となっ
た。
【0051】その液状物から実施例1と同様の方法で水
溶性フィルム(ポリビニルアルコール60重量%、αー
デンプン20重量%、メチルセルロース20重量%)を
得た。 次に片面に印刷した布(サラシ)を用意した。
その布の印刷していない面に噴霧器で水を吹き付けて、
そこに水溶性フィルムを貼り合わせて、熱風および赤外
線ランプにより乾燥し、被膜として布を定着した被膜形
成水溶性フィルムを作製した。
【0052】次に、ベニヤ板の壁面に噴霧器で水を吹き
付けて、そこに水溶性フィルムを接触させて被膜形成水
溶性フィルムを貼り合わせた。布は、色、光沢および強
度において同じ布を通常の接着剤で貼り合わせたものよ
りも数段に優れていた。
【0053】2ケ月経過後に、布をベニヤ板壁面から剥
がそうとしたが、容易に剥がすことができなかった。ま
た、布の色および光沢は、2ケ月経過後も変化がなかっ
た。 <実施例4>鹸化度88±1%のポリビニルアルコール
(商品名PA−10、信越化学株式会社製)3,200
g、α−デンプン(商品名Fデンプン、サンエイ糖化株
式会社製)800gおよび水4,000gを攪拌機付き
の容器(加熱手段付)に入れ、攪拌しながら100℃ま
で加熱し、5時間かけて溶解混合した。その結果、均一
相の乳白色の「のり状」の液状物となった。
【0054】その液状物から実施例1と同様の方法で水
溶性フィルム(ポリビニルアルコール80重量%、α−
デンプン20重量%)を得た。
【0055】その水溶性フィルムの片面に油性塗料(ポ
リウレタン樹脂塗料)(商品名ユーレート、ウットシー
ラー、玄々化学株式会社製)を塗工機(三鈴メック株式
会社製)で厚み5μmに塗工して乾燥して油性塗料被膜
を形成した。塗工機は、塗工部がスプレまたは(およ
び)ロールで塗工し、ロール上を走行するフィルムの両
面から熱線ランプおよび熱風により乾燥するようになっ
ている方式のもので、準工業的規模のものである。
【0056】油性塗料は、二浴式のポリウレタン樹脂塗
料であった。その油性塗料被膜上に水性塗料(商品名ユ
ートンクリヤ、玄々株式会社製)を厚み5μmで塗工
し、熱線および熱風により乾燥して、油性と水性の塗料
被膜とが積層の被膜になった被膜形成水溶性フィルムを
作製した。水性塗料は、一浴式のポリウレタン樹脂塗料
を使用し、4m/分の速度で塗工した。
【0057】次に、尿素、ホルマリンおよび水の混合溶
液を壁面に噴霧器で吹き付けて、そこに水溶性フィルム
を接触させて、被膜形成水溶性フィルムを貼り合わせ
て、乾燥した。乾燥は、赤外線ランプと温風により行っ
た。
【0058】6時間経過後に壁面の塗料被膜を手の爪で
剥がそうと試みたが、容易に剥がれなかった。
【0059】塗料被膜の艶および光沢は、非常に良好で
あった。約2ケ月半経過後に、壁面の塗料被膜を手の爪
で、再び剥がそうと試みたが、剥がれなかった。 <実施例5>鹸化度88±1%のポリビニルアルコール
(商品名PAー20、信越化学株式会社製)3,200
g、メチルセルロース(商品名60SH、信越化学株式
会社製)800gおよび水4,000gを攪拌機付きの
容器(加熱手段付)に入れ、攪拌しながら生蒸気を入れ
100℃まで加熱し、4時間かけて溶解混合した。その
結果、均一相の乳白色の「のり状」の液状物となった。
【0060】その液状物を加圧ポンプによりパイプを通
じてキャスティング装置に入れ、ラミネートフィルムに
少量ずつ落とし、厚みを調節し(押し出し式)、赤外線
ランプと熱風乾燥機により乾燥し、ラミネートフィルム
から水溶性フィルムを剥がすことにより水溶性フィルム
(ポリビニルアルコール80重量%、メチルセルロース
20重量%)を得た。
【0061】その水溶性フィルムの片面に油性塗料(商
品名ハイポン30マステック、日本ペイント株式会社
製)を厚み5μmに塗工(塗工速度3m/分)し、赤外
線ランプおよび熱風により乾燥して油性塗料被膜を形成
した。
【0062】次に、屋外のコンクリート塀に尿素樹脂接
着剤(商品名アイカユリUC、アイカ工業株式会社製)
を塗布して、その上に被膜形成水溶性フィルムをその水
溶性フィルムを接触させて貼りつけて、ハンドドライヤ
ーで加熱して尿素樹脂を硬化させて、積層の塗料被膜を
コンクリート塀に接着した。接着は強固であった。コン
クリート塀に接着した塗料被膜の色および艶は、接着前
と変化がなかった。
【0063】接着後、そのまま放置して、雨の日、天気
の日あるいは風雨の日があった約1ケ月半が経過した。
その経過した時点で塗料被膜の接着状態、色および艶を
検査した結果、約1ケ月半前となんら変わらなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 5:00) 6770−4J 29:04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラギーナン、水溶性セルロース、αーデ
    ンプンあるいは水溶性多糖の少なくとも一つを1〜40
    重量%(ポリビニルアルコールとの合計量基準)の比率
    で含むポリビニルアルコールからなる水溶性フィルム。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のフィルムの片面に被膜が
    定着されてなる被膜形成水溶性フィルム。
  3. 【請求項3】被膜が、印刷被膜、塗工被膜あるいはラミ
    ネーション被膜である、請求項2に記載の被膜形成水溶
    性フィルム。
  4. 【請求項4】印刷被膜が、油性インキ被膜に水性インキ
    被膜を積層した積層被膜である、請求項3に記載の被膜
    形成水溶性フィルム。
  5. 【請求項5】塗工被膜が、油性の塗料被膜に水性の塗料
    被膜を積層した積層被膜である、請求項3に記載の被膜
    形成水溶性フィルム。
  6. 【請求項6】ラミネーション被膜が、壁紙あるいは壁用
    クロスである請求項3に記載の被膜形成水溶性フィル
    ム。
JP15454091A 1991-06-26 1991-06-26 水溶性フイルム Pending JPH051198A (ja)

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