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JPH03138148A - 多層フィルム - Google Patents

多層フィルム

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Publication number
JPH03138148A
JPH03138148A JP27611289A JP27611289A JPH03138148A JP H03138148 A JPH03138148 A JP H03138148A JP 27611289 A JP27611289 A JP 27611289A JP 27611289 A JP27611289 A JP 27611289A JP H03138148 A JPH03138148 A JP H03138148A
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JP
Japan
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film
ethylene
properties
inner layer
vinyl acetate
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Application number
JP27611289A
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English (en)
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Toru Tanaka
徹 田中
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP1276112A priority Critical patent/JPH0825260B2/ja
Publication of JPH03138148A publication Critical patent/JPH03138148A/ja
Publication of JPH0825260B2 publication Critical patent/JPH0825260B2/ja
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  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、収縮包装等に適したエチレン系樹脂からなる
多層フィルムに関する。
[従来の技術] 従来、エチレンα−オレフィン共重合体およびそのブレ
ンド物は、各種フィルムに用いられている。エチレンα
−オレフィン共重合体とは、チーグラー、・ナツタ触媒
等を用いて、エチレンとブテン、ヘキセン、オクテン等
のα−オレフィンをイオン共重合したものであり、その
密度により高密度・中密度・低密度に分類される。低密
度のものは、直鎖状低密度ポリエチレン(以下LLDP
Eと称す)と、より低密度の直鎖状超低密度ポリエチレ
ン(以下VLDPEと称す)に分類され、通称されてい
る。これらのLLDPE 、 VLDPEは従来の高圧
法低密度ポリエチレン(以下、車にLDPEと称す)に
比べて、引張強度・引裂強度・衝撃強度等の機械的特性
や耐熱性に優れているが、一方、溶融押出時の負荷が大
きい、有機系添加剤の基材表面へのブリード性に劣る等
の欠点を有している。
このようなエチレンα−オレフィン共重合体の組成物と
しては、特開昭58−120654号公報に、LLDP
Eと少量のエチレン酢酸ビニル共重合体(以下EV^と
称す)とからなる組成物により、ホットタック性・機械
的強度等を改良しようとするものが、開示されている。
しかし、この組成物により得られるフィルムは透明性が
十分ではなく、又、防曇剤等を添加した際にその効果を
発揮しづらいという欠点を有している。
また、特開昭58−113237号公報には、EVAと
少量のLLDPEからなる組成物により、ヒートシール
性・剛性等を改良しようとするものが、開示されている
。しかし、この組成物より得られるフィルムは溶断シー
ル性が十分ではなく、機械包装に対する適性も低いもの
である。
エチレンα−オレフィン共重合体の組成物及びフィルム
としては、米国特許第4425268号明細書に、EV
Aと少量のLLDPEと粘着付与剤からなる組成物およ
びフィルムにより、柔軟性・機械的強度・クリング性の
優れたストレッチフィルムを得ようとするものが、開示
されている。しかし、このフィルムは収縮性フィルムと
して用いた場合には溶断シール性に劣るものである。
収縮包装に適した多層フィルムにエチレンα−オレフィ
ン共重合体を用いる例としては、特開昭60−2404
51号公報に、LLDPEと直鎖状中密度ポリエチレン
(以下しMl)I’Eと称す)とF、V八からなる2表
面層とLLDPEからなる芯層な有する架橋フィルムに
より、ヒートシール性の優れた、収縮−温度曲線のゆる
やかな収縮フィルムを得ようとするものが、開示されて
いる。しかし、このフィルムは透明性、特に収縮後に透
明性が劣化する欠点を有しており、又、防曇剤のブリー
ド性に劣り、防曇性を付与しづらいものである。
また、特開昭62−80043号公報には、VLDPE
を含む熱シール性層を有するフィルムにより、収縮性と
各種のシール性の優れたフィルムを得ようとするものが
、開示されている。しかし、このフィルムは透明性・添
加剤ブリード性・機械包装特性をトータルに満たすこと
ができないものであった。
[発明が解決しようとする課題] 収縮包装に適したフィルムには、優れた収縮特性が要求
されることは当然であるが、他に以下に示すような特性
も必要とされる。
(i)透明性(特に収縮後の透明性)が優れている。
(ii )防曇剤・帯電防止剤等の添加剤のブリードが
良く、十分に特性が発揮される。
(iii )溶断シール性に優れ、機械包装が高速で安
定して行える。
(iv )引張強度・衝撃強度等の強度に優れている。
しかしながら、エチレンα−オレフィン共重合体は一般
に上記(1v)の強度は優れているものの、上記(1)
〜(iii )の特性は十分とはいえない。
前述の如く、エチレンα−オレフィン共重合体を用いた
フィルムで、上述の収縮包装に必要とされる特性をすべ
て満足するようなものは得られていないのが現状である
本発明の目的は、透明性・添加剤のブリード性・機械包
装適性・フィルム強度という特性をすべて満足する多層
フィルムを提供することである。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は、密度0.900〜0.925g/
cm3のエチレンα−オレフィン共重合体80〜35v
+t%と酢酸ビニル含有量5〜20wt%のエチレン酢
酸ビニル共重合体20〜65wt%との混合共重合体に
対し非イオン性界面活性剤0.2〜5wt%の混合物か
らなる2表面層と、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン
を主体とする樹脂からなる内層とを有する多層フィルム
に関する。
本発明において表面層に用いられるエチレンα−オレフ
ィン共重合体とは、エチレンと、例えば、ブテン−1、
ペンテン−1、ヘキセン−1,4−メチルペンテン−1
、オクテン−1等から選ばれる少な(とも1種のα−オ
レフィンを共重合したもので、ヘキセン−1,4−メチ
ルペンテン−1,オクテン−1が好ましく、4−メチル
ペンテン−1が、より好ましい。その共重合比率は、共
重合体のペンダントメチル基数により示され、炭素数1
000c当り10〜50個のものが好ましく、20〜4
0個/100Ocのものがより好ましく、30〜40個
/100OCのものがもっとも好ましい。このエチレン
α−オレフィン共重合体の密度は0.900〜0.92
5g/cm”であり、好ましくは0.905〜0.91
5g/cm”である。密度0.900g/cm”未満の
ものはフィルム表面がべたつき、密度0.925g/c
m3より大きいものは透明性が低下する。
本発明の表面層に用いられるEVAとは酢酸ビニル含有
量が5〜20wt%、好ましくは1O10N17%の範
囲のものである。酢酸ビニル含有量5wt%未満のもの
は透明性に劣り、20wt%より大きいものは押出成形
性に劣り、酢酸臭が強い。
本発明の表面層のエチレンα−オレフィン共重合体とE
VAの比率は、エチレンα−オレフィン共重合体80〜
35wt%に対しEVA 20〜65wt%である。
EVA比率が、20wt%未満だと、非イオン性界面活
性剤との混練性、ブリード性に劣るため、防曇性が悪い
。EVA比率が65wt%より多いと溶断シール性に劣
る。
本発明の内層に用いる樹脂は高圧ラジカル法低密度ポリ
エチレンを主体とするものである。高圧ラジカル法低密
度ポリエチレンとは従来から市販されている長鎖分岐を
有するエチレンの単独重合体と、エチレン系共重合体と
を意味する。エチレン系共重合体とはエチレンと10w
t%以下の共重合可能なコモノマーを共重合したもの、
例えば、酢酸ビニル含有量10wt%以下のEVA等で
ある。主体とするとは、上述の高圧ラジカル法低密度ポ
リエチレンが少なくとも50wt%以上の比率を有する
ことを表わし、例えば、高密度ポリエチレン、LLDP
E 、エチレンプロピレンラバー、ポリプロピレン等の
オレフィン系ポリマーを50wt%を下まわる範囲で混
合してもかまわない。
本発明に用いられる非イオン性界面活性剤とは、例えば
、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の多価アルコール
脂肪酸エステル及びそのエチレンオキサイド付加物、ポ
リオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、脂肪酸ジェタノールアミド、N、N
’−ビスヒドロキシエチルアルキルアミン誘導体から選
ばれる1種又は2種以上の混合物である。この非イオン
性界面活性剤は表面層に0.2〜5wt%の範囲で、好
ましくは0.5〜4wt%の範囲で用いられる。0.2
 wt%未満では防曇性・帯電防止性等の効果が十分で
はなく、5wt%より多いと混練性が不安定となりフィ
ルム製膜性が低下するとともに、フィルム表面に汚染が
みられる。さらに本発明の非イオン性界面活性剤を内層
にも添加することが好ましい。内層の樹脂の主体となる
高圧ラジカル法低密度ポリエチレンはフィルムの腰を高
める、溶断シール性を改良する効果があるので、該添加
剤を用いることは必須ではない。しかし、高圧ラジカル
法低密度ポリエチレンは、該添加剤との混練性・ブリー
ド性にも優れているので、防曇性・帯電防止性等の性質
を早期に発揮し、さらに、その持続性を改良子るために
、該添加剤を表面層より内層に多量に添加することが、
より好ましい。
この際、内層に添加する非イオン性界面活性剤の量とし
ては0.5〜6wt%とすることが好ましい。
本発明のフィルムは、3N以上のフィルムであるが、例
えば3層フィルムの場合、好ましい各層の厚み比率は表
面層/内層/表面層が1/1/1ないし1/20/1の
範囲で選ばれる。また、ガスバリアー性の付与、フィル
ム弾性率の向上、層間の接着性の改良等の目的で他の内
層をもうけてもよく、その場合は他の内層の厚みをフィ
ルム全体の30%以下とすることが好ましい。この際の
多層化の方法としては特に制限がなく、従来慣用されて
いる方法、例えば共押出法、ラミネート法、コーティン
グ法等の中から任意の方法を選択して使用できるが、特
に共押出法が好ましい。
上述の如く多層化されたフィルムは延伸せずにそのまま
用いてもよく、必要に応じて延伸配向させてもよい。特
に熱収縮性フィルムを得ようとする場合、延伸配向させ
ることが好ましく、通常用いられている方法に従い、要
求される収縮性に応じて、1軸又は2軸に方向当り2〜
1〇−倍程度延伸することが好ましい。
さらに、熱収縮性フィルムを得ようとする場合は、延伸
前に架橋処理を行うことが好ましい。例えば、α線、β
線、γ線、中性子線、加速電子線等の電離性放射線を照
射することにより、フィルムのゲル分率を5〜50%に
架橋させることが好ましい。
また本発明のフィルムは、本発明の目的を損わない範囲
で、通常プラスチックフィルムに用いられる各f!添加
剤、例えば酸化防止剤・ブロッキング防止剤・スリップ
剤等を所望に応じて含有せしめてもよい。
[実施例コ 以下、実施例を用いて、本発明をより具体的に説明する
が、本発明は、これらの例によって何ら限定されるもの
ではない。
なお、実施例中の測定方法、評価方法は、以下の通りで
ある。
(1)収縮後ヘイズ 150℃の熱風を用い、フィルムを面積収縮率で30%
収縮させた後、ASTM−D−1003法にて測定した
(2)引張弾性率 ASTM−D−882−81法に準じて測定した。
(3)メルトインデックス(MI) ASTM−D−1238法(E条件)にて測定した。
(4)ゲル分率 沸limp−キシレンで試料を抽出し、不溶解部分の割
合を次式により示したものである。
(5)ペンダントメチル基 マクロモレキュラー ケミストリー ラビッドコミュニ
ケーション(Makromol、 Chem、 Rap
idCommun、) 9 (198g)記載の方法に
準じてIR法にて測定した。
(6)初期防曇性 製膜後3日経過したフィルムで、20℃の水のはいった
ビーカーをおおい、冷蔵庫にて、5°Cで1時間放置後
、フィルムに付着した水の状態を以下の規準により判定
して評価した。
5:鏡面状に水膜が形成されたもの 4:ややムラのある水膜となったもの 3:広がった水滴の付着したもの 2:小さい水滴の付着したもの 1:白く曇り、内容物が確認できないもの(7)繰返し
防曇性 初期防曇性を測定した後、ビーカー内の水でフィルム表
面を洗い流し、1時間放置した後、5℃の冷蔵庫にて1
時間放置したフィルムを(6)と同様の規準により判定
した。
(8)溶断シール強度 センチネルヒートシーラーに 0.5Rx 280 f
lの溶断刃を取り付け、150℃、30psi 、0.
5秒の条件で2枚重ねの15mm巾のフィルムを溶断シ
ールし、その直後にフィルムの1#hを固定し、他端に
荷重を加えて、シールを剥した際の荷重を強度とした。
(9)溶断シール温度 センチネルヒートシーラーに0.5 Rx280 Aの
溶断刃を取り付け、30psi%0.5秒の条件で25
0 mm巾の2枚重ねのフィルムを溶断シールし、以下
の観点で溶断シール下限温度を評価した。
◎:150℃で完全に溶断できたもの o : 150℃で巾方向に80%以上溶断できたもの
△:180℃で完全に溶断てきたもの X : 180℃で溶断シールできないもの(lO)製
膜安定性 フィルムをインフレーション製膜した際の安定性をフィ
ルムの偏肉の大小により、下記の規準で評価した。
0;偏肉10%未満でバブルのゆれのないものO:偏肉
lO〜20%でややバブルのゆれるものΔ:偏肉20%
より大で、バブルのゆれの大きいもの ×:インフレーション不能のもの 実施例に使用した樹脂のリストを以下に記す。
VLDPE−a : (密度=0.910g/cm”、
 MI=3.6 g/10分。
コモノマー=4−メチルペンテン−1,ペンダントメチ
ル基234個/ 100OC) VLDPE−b : (密度=0.912g/am’、
 MI=3.3 g/lo分。
コモノマー=オクテンー1.ペンダントメチル基=18
個/ 100Oc > VLDPE−c : (密度=0.915g/cm”、
 MI=2.0 g/10分。
コモノマー=4−メチルペンテン−1、ペンダントメチ
ル基=29個/100OC) VLDPE−d : (密度−0,9053/cm3.
 Ml−0,8g/10分。
コモノマー冨オクテンー11ペンダントメチル基塁23
個/100OC) LLDPE−a : Cm度−0,920g/cm’、
 MI・1.0 g/lo分。
コモノマー;オクテン−1、ペンダントメチル基=14
個/100Oc1 00Oc)L a : (密度−0,935g/cm’
、 Ml−2,5g/io分。
コモノマー冨オクテン−1、ペンダントメチル基=7個
/100OC) EVA−a:(酢酸ビニル含有量= 15wt%、 M
I=2.3g710分) EVA−b:(酢酸ビニル含有量= 25wt%、 M
I=2.0g710分) EvA−c:(酢酸ビニル含有量! 5 wt% 、 
Mlx 2.0g710分) EVA−d:(酢酸ビニル含有量=6wt%、 MI=
0.3g710分) LDPE−a : (密度−0,9193/cm’、 
Ml−2,0g/10分)LDPE−b : (密度−
0,928g/cm3. MI−0,5g/10分)ま
ず、本発明の表面層のエチレンα−オレフィン共重合体
とEVAの比率を単層フィルムを用いて検討し、その結
果に基き、実施例、比較例を行った。
実験例I EVA−aを押出機に供給し、さらに、非イオン性界面
活性剤としてジグリセリンモノオレエートを2wt%、
押出機に注入し、混練し、200℃で環状グイから押出
し、急冷することにより、600μ厚みのチューブ状フ
ィルムを成形した。このチューブ状フィルムをフラット
にし、電子線照射装置(日新ハイボルテージ社製)でゲ
ル分率20%となるよう架橋させ、次にチューブを13
0℃に加熱し、MD7倍、TD 5.7倍にインフレー
ションし、15μ厚みのフィルムを得た。これを実験N
001とする。
また、第1表に示す組成を用いて実験N011と同様の
方法でフィルムを得た。これを実験No、 2〜8とす
る。実験N011〜8のフィルムの物性を第1表に併せ
て記し、更に、第1図〜第3図にグラフとして示した。
第1図〜第3図の横軸は原料樹脂組成の比率を表わし、
左端はエチレンミーオレフィン共重合体100%でEV
A0%の点であり、右へ行くほどEVAの比率が増し、
右端はEVA 100%の点である。縦軸は第1図にお
いては初期防曇性・第2図においては溶断シール強度・
第3図においては収縮後のヘイズを表わす。
第1図より明らかなように、実験No、6 (従来技術
、特開昭58−120654号公報の組成物を用いたフ
ィルムに対応)は防曇性・溶断シール性はまずまずだが
、収縮後のフィルムが白化し、透明性に劣るものであっ
た。実験No、7(従来技術特開昭58−113237
号公報、または、米国特許第4425268号明細書の
組成物を用いたフィルムに対応)は溶断シール性に劣る
ものであった。実験No、8 (従来技術、特開昭60
−240451号公報の表面層の組成を用いたフィルム
に対応)は非イオン性界面活性剤との混練性が低く、ブ
リードしづらいため、防曇性が劣悪となり、又、収縮後
の透明性にも劣るというものであった。
VLDPEとEVA (7)混合系、つまり実験No、
1〜5においても、その両端の実験N001は溶断シー
ル性に劣り、実験NO,5(従来技術、特開昭62−8
0043号公報に対応)は非イオン性界面活性剤との混
練性・ブリード性に劣るため、防曇性の悪いものである
第1図より好ましい範囲を検討すると、初期防曇性(第
1図)からはEVA比率が30〜100%、溶断シール
性(第2図)からはεVA比率が0〜50%となり、透
明性(第3図)は全範囲において良好であることにより
、EVA比率30〜50%の範囲において、3つの観点
からの評価をすべて満足したバランスの良い単層フィル
ムが得られると認められる。
実施例1〜3・比較例1〜4 表面層用押出機にVLDPE−a 40wt%とεVA
−a60wt%の混合物を、内層用押出機にLDPE 
−aを供給し、多層ダイを用いて押出し、急冷すること
により、表面層/内層/表面層=90μ/420μ/9
0μ、トータル600μのチューブ状フィルムを成形し
た。この際、非イオン性界面活性剤として、ジグリセリ
ンモノオレエートを表面層に対して2wt%、内層に対
して3wt%を押出機に注入し、混練した。このチュー
ブ状フィルムをフラットにし、電子線照射装置によりゲ
ル分率20%に架橋した後、135℃でMD7倍、TD
6.6倍に延伸し、13μ厚みのフィルムを得た。これ
を実施例1とする。
また第2表に示す樹脂・非イオン性界面活性剤の比率に
従って、実施例1と同様にフィルムを得た。これを実施
例2,3、比較例1〜4とする。
第2表に掲げたフィルムについて説明すると、比較例1
〜3はEVAとVLDPEの混合比率の異なる樹脂から
なる単層フィルムであり、実施例1〜3はそれぞれ比較
例1〜3と同一樹脂組成からなる表面層を有する多層フ
ィルムである。比較例4は従来技術、特開昭60−24
0451号公報に対応するフィルムである。第2表に、
これらのフィルムについて、製膜安定性、防曇性、機械
包装を行う際に重要となる特性値である引張弾性率と溶
断シール温度を評価した結果を併せて記した。
第2表から明らかなように、実施例3と比較例3を比較
すると、VLDPHの比率の多い単層の比較例3では溶
断シール性は良好なものの、防曇性が劣悪でフィルムと
して使用し難いものであったが、LDPEを内層に用い
ることにより、初期、脱返し防曇性が飛躍的に向上して
いる。また、実施例1と比較例1を比較すると、EVへ
の比率の多い単層の比較例1は防曇性はまずまずだが、
溶断シール強度をはじめとする機械包装通性に関する特
性にやや難点があフたのに対して、多層化によりフィル
ムの腰を示す引張弾性率および溶断シール温度が改善さ
れている。次に、実施例2と比較例2を比較すると、単
層の比較例2は比較的バランスのとれたフィルムであっ
たが、製膜安定性、繰返し防曇性、引張弾性率の特性が
十分とはいえなかったのに対して、多層フィルムの実施
例2は製膜安定性に優れ、防曇性能が高く、フィルムの
腰があり、溶断シール強度・温度が良好な、極めて優秀
なフィルムである。
このように単層では欠点を有し使用できなかった樹脂組
成のものを表面層に用い、多層化することにより高い性
能を有するフィルムが得られるようになった。
実施例4〜6・比較例5 実施例1と同様の方法を用いて、第3表記載の構成でフ
ィルムを得た。第3表にこれらのフィルム及び、実施例
2の物性と機械包装適性を評価した結果を併記した。本
発明の多層フィルムの有用性の評価としての機械包装テ
スト及び評価は以下に示す方法で行った。
(有用性の評価) ピローシュリンク包装機(FP−280型:茨木精機類
)を用いて、内容物としてキュウリ2本を使い、包装速
度30個/分の条件で包装テストを行った。この包装機
はフィルムを円筒状に成形した後に円筒の中に内容物を
挿入し、前後を溶断シールし、ラフな包装を行った後に
、熱風によりフィルムを収縮させ、タイトに包装を完了
するという方式のものである。包装適性の評価は以下の
規準で行った。
(1)走行安定性(走行不良は溶断シール間隔のバラツ
キとして発現するので、これを評価規準とした。) 0:溶断シール間隔が一定で安定しているものO:溶断
シール間隔がややバラツクもの△:溶断シール間隔のバ
ラツキ大なもの×:包装途中にフィルム破れの発生する
もの(2)滑り性 0:フィルムが機械、内容物と滑りの良好なもの O:フィルムが機械にひっかかり、異音のするもの △:フィルムが機械にひっかかり、包装ロスが5%以上
発生するもの ×:同上ロスが10%以上のもの (3)シールバンク(熱風加熱時にシールが開くこと) 0:シールバンクの発生のないもの ○:熱風加熱時にシール開きが1%未満のものΔ:熱風
加熱時にシール開きが1%以上3%未満のもの ×:溶断シール後、シールの開(もの (4)シワ 0:シワのないタイトな包装が行えるもの○:ややユル
ミのある包装がまれに起るものへ:包装体にややシワの
あるもの ×:包装体がシワだらけのもの 第3表から明らかなように、本発明の多層フィルム、実
施例2,4〜6は、製膜安定性に優れ、つまり、生産性
が高(、フィルム厚みのバラツキが少なく、透明性・防
曇性が優れており、包装時のデイスプレー効果の高いも
のである。さらに機械包装時に重要となる溶断シール性
、引張弾性率等の特性値にも優れ、実際に包装テストを
行った結果、フィルムの腰があり、滑り剤としての効果
も有する非イオン性界面活性剤が適度にブリードしてお
り、走行安定性・滑り性が良好であり、溶断シールも強
固にまた安定して行え、シワのないタイトな包装が成し
遂げられた。こゎに対して、比較例5の単層フィルムは
、上述の諸特性に劣り、包装テストの結果、フィルムの
腰の不足等から、安定な包装が行えず、溶断シールや収
縮のバラツキが大きい、実用性の低いフィルムであ)た
(以下余白) 3−表 第1図 [発明の効果] 本発明の多層フィルムは、その使用目的に応じて、表面
層組成を幅広く選択し、優れた特性を得ることを可能と
し、さらに表面層と内層の相乗効果により、透明性、添
加剤ブリード性、フィルム強度が優れており、また高度
の機械包装適性を有するとともに、仕上りの美しい包装
物を与えるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、フィルムの原料樹脂比率と初期防Ω性の関係
を示すグラフ、第2図は、フィルムの原料樹脂比率と溶
断シール強度の関係を示すグラフ、第3図は、フィルム
の原料樹脂比率と収縮後ヘイズの関係を示すグラフであ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)密度0.900〜0.925g/cm^3のエチ
    レンα−オレフィン共重合体80〜35wt%と酢酸ビ
    ニル含有量5〜20wt%のエチレン酢酸ビニル共重合
    体20〜65wt%との混合共重合体に対し非イオン性
    界面活性剤0.2〜5wt%の混合物からなる2表面層
    と、高圧ラジカル法低密度ポリエチレンを主体とする樹
    脂からなる内層とを有する多層フィルム。
JP1276112A 1989-10-25 1989-10-25 多層フィルム Expired - Lifetime JPH0825260B2 (ja)

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JP1276112A JPH0825260B2 (ja) 1989-10-25 1989-10-25 多層フィルム

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