JPH0210232B2 - - Google Patents
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- JPH0210232B2 JPH0210232B2 JP17535582A JP17535582A JPH0210232B2 JP H0210232 B2 JPH0210232 B2 JP H0210232B2 JP 17535582 A JP17535582 A JP 17535582A JP 17535582 A JP17535582 A JP 17535582A JP H0210232 B2 JPH0210232 B2 JP H0210232B2
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- Japan
- Prior art keywords
- rare earth
- electrolyte
- earth elements
- electrolytic
- alloy
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
- Electrolytic Production Of Metals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は希土類元素を含み、かつCo、Ni、
Fe、Cu、Zrの少なくとも1種を含有する合金か
ら希土類元素と、Co、Ni、Feと、Cu、Zrとをそ
れぞれ別々に分離回収する方法に関する。
Fe、Cu、Zrの少なくとも1種を含有する合金か
ら希土類元素と、Co、Ni、Feと、Cu、Zrとをそ
れぞれ別々に分離回収する方法に関する。
近年、高性能の磁石用合金或いは水素貯蔵用合
金等として希土類元素、特にサマリウム(Sm)、
ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム
(Pr)、ネオジム(Nd)等とCo、Ni、Fe、Cu、
Zr等との合金が多く用いられている。たとえば
SmCo5、MMCo5(MMは上記希土類元素の混合
物であるミツシユメタルを意味する)、CeCo5、
Sm2(Co、Fe、Cu、Zr)17などが永久磁石用合金
として、またLaNi5などは水素吸蔵用合金の代表
的なものであり年々その需要が高まつている。
金等として希土類元素、特にサマリウム(Sm)、
ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム
(Pr)、ネオジム(Nd)等とCo、Ni、Fe、Cu、
Zr等との合金が多く用いられている。たとえば
SmCo5、MMCo5(MMは上記希土類元素の混合
物であるミツシユメタルを意味する)、CeCo5、
Sm2(Co、Fe、Cu、Zr)17などが永久磁石用合金
として、またLaNi5などは水素吸蔵用合金の代表
的なものであり年々その需要が高まつている。
この希土類元素は高性能であることから、小さ
い寸法で使用されることが多く、一般的に比較的
大きい形状から切削、研摩等により小さな形状に
仕上げるという工程によるため、加工屑や研摩粉
(スクラツプ)の発生量が多い。これらの成分金
属は高価なものであるから、これらの有価金属を
回収することは重要であつて、これまで種々の方
法が提案されている。たとえば、(1)SmCo5合金
を王水中で加温溶解し、その後トリエタノールア
ミン、シアン化カリウムを添加してCoを隠蔽し、
アンモニアで中和することによつてSmを水酸化
物として回収する方法(特開昭49−36526号公報
参照)、(2)希土類含有スクラツプに造滓剤を添加
して高周波溶解、アーク溶解、プラズマ溶解等で
高温溶解し希土類の合金として回収する方法、(3)
該スクラツプにカルシウムを添加し、アルゴン気
流中で加熱してスクラツプ中の炭素、酸素を除去
し希土類合金として再生する方法(特開昭56−
38438号公報参照)等がある。
い寸法で使用されることが多く、一般的に比較的
大きい形状から切削、研摩等により小さな形状に
仕上げるという工程によるため、加工屑や研摩粉
(スクラツプ)の発生量が多い。これらの成分金
属は高価なものであるから、これらの有価金属を
回収することは重要であつて、これまで種々の方
法が提案されている。たとえば、(1)SmCo5合金
を王水中で加温溶解し、その後トリエタノールア
ミン、シアン化カリウムを添加してCoを隠蔽し、
アンモニアで中和することによつてSmを水酸化
物として回収する方法(特開昭49−36526号公報
参照)、(2)希土類含有スクラツプに造滓剤を添加
して高周波溶解、アーク溶解、プラズマ溶解等で
高温溶解し希土類の合金として回収する方法、(3)
該スクラツプにカルシウムを添加し、アルゴン気
流中で加熱してスクラツプ中の炭素、酸素を除去
し希土類合金として再生する方法(特開昭56−
38438号公報参照)等がある。
しかしながら、上記(1)の方法は王水を使用する
ため特別な設備を必要とし、かつ衛生上好ましく
ないシアン化カリウムを使用しコストも高い等の
問題がある。上記(2)及び(3)の方法の場合には、希
土類とCo等の有価物と分離できないという欠点
があり、特にスクラツプ中に研摩材やガラス等の
不純物が混入している場合には、その処理を困難
にする等の問題点があつた。
ため特別な設備を必要とし、かつ衛生上好ましく
ないシアン化カリウムを使用しコストも高い等の
問題がある。上記(2)及び(3)の方法の場合には、希
土類とCo等の有価物と分離できないという欠点
があり、特にスクラツプ中に研摩材やガラス等の
不純物が混入している場合には、その処理を困難
にする等の問題点があつた。
本発明の目的は、上記の問題点を解消し比較的
簡易な操作によつて、希土類元素とその他の有価
物を酸化物または金属として分離回収する方法を
提供することにある。
簡易な操作によつて、希土類元素とその他の有価
物を酸化物または金属として分離回収する方法を
提供することにある。
この目的を達成するため本発明者等は、希土類
元素を含み、かつコバルト、ニツケル、鉄、銅、
ジルコニウムの少なくとも1種を含有する合金を
硫酸水溶液で抽出して希土類元素その他の有価物
の大部分を溶解抽出したのち、各元素を分離回収
する方法について研究し、銅、ジルコニウムは不
溶解残渣として、コバルト、ニツケル、鉄は不溶
性電解法により合金として、希土類元素は酸化物
としてそれぞれ分離回収する方法に関する発明を
主題とする別途特許出願によりこれを開示した。
元素を含み、かつコバルト、ニツケル、鉄、銅、
ジルコニウムの少なくとも1種を含有する合金を
硫酸水溶液で抽出して希土類元素その他の有価物
の大部分を溶解抽出したのち、各元素を分離回収
する方法について研究し、銅、ジルコニウムは不
溶解残渣として、コバルト、ニツケル、鉄は不溶
性電解法により合金として、希土類元素は酸化物
としてそれぞれ分離回収する方法に関する発明を
主題とする別途特許出願によりこれを開示した。
本発明は前記の発明をさらに改良したものであ
つて、前記発明の酸抽出工程と電解の工程を一括
して単一工程とし、操作の簡易化を意図したもの
である。
つて、前記発明の酸抽出工程と電解の工程を一括
して単一工程とし、操作の簡易化を意図したもの
である。
合金によれば前記の希土類元素含有合金を陽極
とし、希土類元素とCo、Fe等の所定濃度を含む
水溶液を電解液としていわゆる直接電解法によ
り、電解的に該合金を溶解しZr、Cuを不溶解残
渣として沈降させると同時に陰極にCo+Ni+Fe
の合金を電解的に溶解した量に見合う量で析出せ
しめる第一工程と、上記の電解液に含有されてい
る希土類元素に対し当量以下の蓚酸を添加し、生
成する希土類の蓚酸塩沈殿を水溶液から分離し、
これを大気中で焼成する第二工程とから成り、前
記の分雄した水溶液は電解液として循環使用する
ことにより、希土類元素及びCo、Fe等の有価物
を効率よく分離回収する方法である。本発明と前
記本発明者による別途発明との重要な構成上の区
別は本発明において希土類元素含有合金粉末を直
接陽極として使用する直接電解法の利用にある。
とし、希土類元素とCo、Fe等の所定濃度を含む
水溶液を電解液としていわゆる直接電解法によ
り、電解的に該合金を溶解しZr、Cuを不溶解残
渣として沈降させると同時に陰極にCo+Ni+Fe
の合金を電解的に溶解した量に見合う量で析出せ
しめる第一工程と、上記の電解液に含有されてい
る希土類元素に対し当量以下の蓚酸を添加し、生
成する希土類の蓚酸塩沈殿を水溶液から分離し、
これを大気中で焼成する第二工程とから成り、前
記の分雄した水溶液は電解液として循環使用する
ことにより、希土類元素及びCo、Fe等の有価物
を効率よく分離回収する方法である。本発明と前
記本発明者による別途発明との重要な構成上の区
別は本発明において希土類元素含有合金粉末を直
接陽極として使用する直接電解法の利用にある。
すなわち、本発明の第一工程では希土類元素を
含み、かつCo、Ni、Fe、Cu、Zrの1種以上を含
有する粉状または塊状の合金を、たとえば網状ま
たは小孔を開けたチタンバスケツト(必要により
チタンバスケツトは耐酸性のテトロンのような布
でカバーする)に装入してこれを陽極とし、ステ
ンレス等の金属板を陰極とし、希土類元素(以
下、Rと略称する)濃度15g/以下、好ましく
は5〜15g/、Co+Ni+Fe濃度50g/以
下、好ましくは20〜50g/、PH1.5〜4.0、好ま
しくはPH2.0〜3.0の水溶液を電解液として、DK
=2A/dm2以下、槽電圧5V以下で電解の操作を
行う。
含み、かつCo、Ni、Fe、Cu、Zrの1種以上を含
有する粉状または塊状の合金を、たとえば網状ま
たは小孔を開けたチタンバスケツト(必要により
チタンバスケツトは耐酸性のテトロンのような布
でカバーする)に装入してこれを陽極とし、ステ
ンレス等の金属板を陰極とし、希土類元素(以
下、Rと略称する)濃度15g/以下、好ましく
は5〜15g/、Co+Ni+Fe濃度50g/以
下、好ましくは20〜50g/、PH1.5〜4.0、好ま
しくはPH2.0〜3.0の水溶液を電解液として、DK
=2A/dm2以下、槽電圧5V以下で電解の操作を
行う。
電解槽には通常連続的に前記電解液を給液し、
電解槽のオーバーフロー液は第二工程の脱R工程
に送られ、そこで含有するRに対し当量以下の蓚
酸水溶液または固形蓚酸を添加し、生成した沈殿
を適当な過器で分離し、次いで大気圧で焙焼し
て希土類を酸化物として回収する。一方水溶液は
そのまま、或いは適当量の硫酸水溶液を添加して
から電解槽に循環使用し、電解槽内で不溶解残渣
として沈降するZr、Cuは、オーバーフローさせ
てから、或いは槽内で沈降させ適宜分離回収す
る。
電解槽のオーバーフロー液は第二工程の脱R工程
に送られ、そこで含有するRに対し当量以下の蓚
酸水溶液または固形蓚酸を添加し、生成した沈殿
を適当な過器で分離し、次いで大気圧で焙焼し
て希土類を酸化物として回収する。一方水溶液は
そのまま、或いは適当量の硫酸水溶液を添加して
から電解槽に循環使用し、電解槽内で不溶解残渣
として沈降するZr、Cuは、オーバーフローさせ
てから、或いは槽内で沈降させ適宜分離回収す
る。
本発明法において使用する電解液は、希土類元
素とCo、Fe等を含む合金を、たとえば50〜100
g/程度の希硫酸で常温で抽出して得られるも
ので、各金属の濃度とPH値は規定範囲内にあるよ
うに調整する。この電解液のPHは原料の合金量を
加減して調整することができる。該合金は非常に
活性であるので、これを希硫酸溶液中に投入して
撹拌すると容易に上記の電解液を得ることができ
る。電解液中のR濃度を15g/以下、好ましく
は5〜15g/の範囲とする理由は、該希土類元
素をその溶解度の限度まで電解的に希土類を溶解
した後、次の脱R工程に送るのが好ましいからで
あつて、脱R工程において添加される蓚酸との反
応を効率良く行うためである。
素とCo、Fe等を含む合金を、たとえば50〜100
g/程度の希硫酸で常温で抽出して得られるも
ので、各金属の濃度とPH値は規定範囲内にあるよ
うに調整する。この電解液のPHは原料の合金量を
加減して調整することができる。該合金は非常に
活性であるので、これを希硫酸溶液中に投入して
撹拌すると容易に上記の電解液を得ることができ
る。電解液中のR濃度を15g/以下、好ましく
は5〜15g/の範囲とする理由は、該希土類元
素をその溶解度の限度まで電解的に希土類を溶解
した後、次の脱R工程に送るのが好ましいからで
あつて、脱R工程において添加される蓚酸との反
応を効率良く行うためである。
ここで添加された蓚酸と希土類元素との反応性
が悪いと、脱R工程でR2(C2O4)3の沈殿が充分に
生成せず、沈殿分離後の母液を電解液として給液
する際に電解槽内で沈殿して、不溶解残渣分とし
て系外に排出されて損失となり、或いはまたCo
+Fe等の電着物に混入する等して正常な電解を
妨げる原因となる等、何れも好ましくない結果を
生ずる。
が悪いと、脱R工程でR2(C2O4)3の沈殿が充分に
生成せず、沈殿分離後の母液を電解液として給液
する際に電解槽内で沈殿して、不溶解残渣分とし
て系外に排出されて損失となり、或いはまたCo
+Fe等の電着物に混入する等して正常な電解を
妨げる原因となる等、何れも好ましくない結果を
生ずる。
次にCo+Ni+Feの濃度を50g/以下、好ま
しくは20〜50g/の範囲とするのは、これ以下
の濃度では電解時に水素ガスの発生が多くなつて
効率的な電解が行われず、これ以上の濃度になる
と、電解液の脱R工程でたとえ希土類元素濃度が
充分に高くても蓚酸との反応性を害するからであ
る。また電解液のPHを1.5〜4.0と規制するのは、
PHが1.5以下では電解時に水素発生が多くなり電
流効率が低下するためであり、PHが4.0以上にな
ると希土類元素が酸化物として沈殿するためであ
る。
しくは20〜50g/の範囲とするのは、これ以下
の濃度では電解時に水素ガスの発生が多くなつて
効率的な電解が行われず、これ以上の濃度になる
と、電解液の脱R工程でたとえ希土類元素濃度が
充分に高くても蓚酸との反応性を害するからであ
る。また電解液のPHを1.5〜4.0と規制するのは、
PHが1.5以下では電解時に水素発生が多くなり電
流効率が低下するためであり、PHが4.0以上にな
ると希土類元素が酸化物として沈殿するためであ
る。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明法はいわゆる直接電解法といわれる方式
を適用して、希土類元素とCo、Fe等の合金を、
所定の電解液を電解始液として電解的に溶解しな
がな一方では陰極にCo、Ni、Fe等の金属のみを
単独にまたは合金として析出せしめるものであつ
て、この電解工程では希土類元素は電着せずまた
Zrは酸化物としてCuは一旦溶解しても希土類元
素等の置換反応によつて金属となるものと思われ
るが金属として実質的に沈殿分離される。
を適用して、希土類元素とCo、Fe等の合金を、
所定の電解液を電解始液として電解的に溶解しな
がな一方では陰極にCo、Ni、Fe等の金属のみを
単独にまたは合金として析出せしめるものであつ
て、この電解工程では希土類元素は電着せずまた
Zrは酸化物としてCuは一旦溶解しても希土類元
素等の置換反応によつて金属となるものと思われ
るが金属として実質的に沈殿分離される。
このZr、Cuは永久磁石等の原料として再使用
することができる。
することができる。
電解槽に配設される陽極は不溶性の、たとえば
チタン、ステンレス、などの材質で作製され、そ
の周囲に小孔をあけたバスケツトの中に本発明の
原料である希土類元素を含有する合金を充填して
構成される。電解の進行に伴い適宜原料をバスケ
ツト中に補充する。一方、陰極は好ましくはステ
ンレス板であるがこのステンレス板をたとえば塩
化ビニル板にテトロン等の布をはりつけて作つた
ボツクス中に収めて使用する。前述の電解液はこ
のボツクス中に給液される。このように隔膜式に
するとカソードの析出物に不溶解物や沈殿物の混
入を防止するだけでなく、電解液のPH調整が容易
となる等の利点が得られる。
チタン、ステンレス、などの材質で作製され、そ
の周囲に小孔をあけたバスケツトの中に本発明の
原料である希土類元素を含有する合金を充填して
構成される。電解の進行に伴い適宜原料をバスケ
ツト中に補充する。一方、陰極は好ましくはステ
ンレス板であるがこのステンレス板をたとえば塩
化ビニル板にテトロン等の布をはりつけて作つた
ボツクス中に収めて使用する。前述の電解液はこ
のボツクス中に給液される。このように隔膜式に
するとカソードの析出物に不溶解物や沈殿物の混
入を防止するだけでなく、電解液のPH調整が容易
となる等の利点が得られる。
この電解において溶解されただけのCo、Ni、
Feを、実質的に全量陰極に析出させ、電解始液
とこの電解槽をオーバーフローする電解終液の
Co、Fe等の濃度やPHをほぼ一定に調整するのが
好ましい。
Feを、実質的に全量陰極に析出させ、電解始液
とこの電解槽をオーバーフローする電解終液の
Co、Fe等の濃度やPHをほぼ一定に調整するのが
好ましい。
電解終液は第二工程である脱R工程に送られる
がここでもまた電解槽内で溶解されただけの希土
類元素の量を全て沈殿させるように蓚酸、好まし
くは10%蓚酸水溶液を添加するのが好ましい。こ
のように該水溶液中に含まれる希土類の全量に対
し当量以下の蓚酸を添加する理由は前にも述べた
ように効率良く希土類の沈殿を得て、これを真空
過器等で分離し、母液を第一工程の電解槽へ戻
した際に電解析出物を汚染したり、蓚酸希土の損
失を防止するためであるが、そのほかにCo
(C2O4)2等の沈殿生成を完全に防止する目的も達
せられる。
がここでもまた電解槽内で溶解されただけの希土
類元素の量を全て沈殿させるように蓚酸、好まし
くは10%蓚酸水溶液を添加するのが好ましい。こ
のように該水溶液中に含まれる希土類の全量に対
し当量以下の蓚酸を添加する理由は前にも述べた
ように効率良く希土類の沈殿を得て、これを真空
過器等で分離し、母液を第一工程の電解槽へ戻
した際に電解析出物を汚染したり、蓚酸希土の損
失を防止するためであるが、そのほかにCo
(C2O4)2等の沈殿生成を完全に防止する目的も達
せられる。
ここで生成する沈殿は、約1時間以上の熟成時
間を経過したのち母液と分離するのが好ましい。
このようにして得られた沈殿は乾燥後、大気圧約
900℃の温度で焼成して希土類の酸化物を得る。
電解槽内でカソード上に析出した金属は適当な時
期に引揚げて剥ぎ取り、また適当な周期で電解槽
内に沈降したZr、Cuを回収する。
間を経過したのち母液と分離するのが好ましい。
このようにして得られた沈殿は乾燥後、大気圧約
900℃の温度で焼成して希土類の酸化物を得る。
電解槽内でカソード上に析出した金属は適当な時
期に引揚げて剥ぎ取り、また適当な周期で電解槽
内に沈降したZr、Cuを回収する。
本発明の方法によつて得られるCo等の金属な
らびに希土類元素は実施例に見られるように高品
位のものであり、そのまま永久磁石や水素貯蔵合
金等の原料として使用することができる。
らびに希土類元素は実施例に見られるように高品
位のものであり、そのまま永久磁石や水素貯蔵合
金等の原料として使用することができる。
本発明法によれば、第二工程の終液を第一工程
の電解液中に循環使用するので合金中の各金属は
Zr,Cuの群、Co,Ni,Feの群および希土類元素
類の如く別々にほぼ100%の収率で分離回収する
ことができる。
の電解液中に循環使用するので合金中の各金属は
Zr,Cuの群、Co,Ni,Feの群および希土類元素
類の如く別々にほぼ100%の収率で分離回収する
ことができる。
また、その他の利点としては公知の直接電解法
と蓚酸希土類の沈殿分離法を連続的に行うことが
できるので操作が単純化され、工程間の無用の損
失が防止できる。
と蓚酸希土類の沈殿分離法を連続的に行うことが
できるので操作が単純化され、工程間の無用の損
失が防止できる。
以下、実施例について説明する。
実施例 1
添付図面に示したような電解槽を用いて本発明
の第一工程を実施する。使用した電解槽の大きさ
は、横幅、奥行および高さがそれぞれ350mm、300
mmおよび400mmである。陽極には横幅、長さおよ
び厚さ(内寸)がそれぞれ218mm、270mmおよび20
mmの寸法を有し5mm角の網目を有するチタン製バ
スケツト1を用い、添付図面に示すように、テト
ロン製のバツク2で包んで使用する。陰極として
横幅、長さおよび厚さがそれぞれ200mm、300mmお
よび3mmのステンレス板3を用い、このステンレ
ス板を塩化ビニル製板とテトロン布で作製した横
幅、長さおよび厚さ(内寸)がそれぞれ260mm、
380mmおよび20mmのボツクス4に入れて使用する。
の第一工程を実施する。使用した電解槽の大きさ
は、横幅、奥行および高さがそれぞれ350mm、300
mmおよび400mmである。陽極には横幅、長さおよ
び厚さ(内寸)がそれぞれ218mm、270mmおよび20
mmの寸法を有し5mm角の網目を有するチタン製バ
スケツト1を用い、添付図面に示すように、テト
ロン製のバツク2で包んで使用する。陰極として
横幅、長さおよび厚さがそれぞれ200mm、300mmお
よび3mmのステンレス板3を用い、このステンレ
ス板を塩化ビニル製板とテトロン布で作製した横
幅、長さおよび厚さ(内寸)がそれぞれ260mm、
380mmおよび20mmのボツクス4に入れて使用する。
前記陽極バツク3個と陰極ボツクス2個を図示
のように交互に配置する。陽極バツク中に重量基
準でSm34%、Co65%を含む合金からなる約10mm
径の塊状磁石スクラツプをそれぞれ1Kgずつ装入
する。
のように交互に配置する。陽極バツク中に重量基
準でSm34%、Co65%を含む合金からなる約10mm
径の塊状磁石スクラツプをそれぞれ1Kgずつ装入
する。
この電解槽に電解液としてCo 40g/、Sm
7g/、PH2.2の硫酸酸性水溶液を満たしたの
ち、それぞれの陰極ボツクス4に35ml/分の速度
で給液し電解槽出口5からのオーバーフローは撹
拌装置のある10ビーカー(図示せず)に受けこ
のビーカーを脱Sm槽として使用する。この脱Sm
槽に10%蓚酸水溶液を2.3ml/分の割合に添加し、
脱Sm槽のオーバーフローは過器(ヌツチエ)
を通過させたのち液に希硫酸水溶液を添加して
水溶液のPHを2.2に調整して再び電解槽内の陰極
ボツクスに循環するという手順により第二工程と
循環工程を実施する。電解条件はDK1.5A/d
m2、槽電圧4V、電解液温度50℃で24時間電解し
た。なお、脱Sm槽に入る電解終液中Smは10g/
以上を保つようにした。
7g/、PH2.2の硫酸酸性水溶液を満たしたの
ち、それぞれの陰極ボツクス4に35ml/分の速度
で給液し電解槽出口5からのオーバーフローは撹
拌装置のある10ビーカー(図示せず)に受けこ
のビーカーを脱Sm槽として使用する。この脱Sm
槽に10%蓚酸水溶液を2.3ml/分の割合に添加し、
脱Sm槽のオーバーフローは過器(ヌツチエ)
を通過させたのち液に希硫酸水溶液を添加して
水溶液のPHを2.2に調整して再び電解槽内の陰極
ボツクスに循環するという手順により第二工程と
循環工程を実施する。電解条件はDK1.5A/d
m2、槽電圧4V、電解液温度50℃で24時間電解し
た。なお、脱Sm槽に入る電解終液中Smは10g/
以上を保つようにした。
この電解によつて陰極上に析出した金属は、
Co99.0%、Sm0.1%以下のものが630g、この間
のスクラツプ電解量は1Kgであり、仕込原料から
のCoの実収率は96.0%であつた。また脱Sm槽を
経て過分離された沈殿〔Sm2(C2O4)3〕は乾燥
後、900℃に保持したマツフル炉で1時間半焼成
したところ、Sm85.2%、Co0.06%のSm2O3390g
が得られ、原料からのサマリウム実収率は97.7%
であつた。
Co99.0%、Sm0.1%以下のものが630g、この間
のスクラツプ電解量は1Kgであり、仕込原料から
のCoの実収率は96.0%であつた。また脱Sm槽を
経て過分離された沈殿〔Sm2(C2O4)3〕は乾燥
後、900℃に保持したマツフル炉で1時間半焼成
したところ、Sm85.2%、Co0.06%のSm2O3390g
が得られ、原料からのサマリウム実収率は97.7%
であつた。
実施例 2
Sm2(Co、Fe、Cu、Zr)17を高周波溶解法によ
つて製造する際に得られた、Sm43.7%、Co32.9
%、Fe9.15%、Cu5.13%、Zr0.97%の組成を有す
るスラグ3.6Kgを2メツシユ以下に粗砕したのち、
実施例1で使用したチタンバスケツトにそれぞれ
等分に分割して装入したものを陽極とし、
Sm8.0、Co30.0、Fe10.0各g/を含有するPH2.0
の水溶液を電解液とし、DKが1.0A/dm2である
以外は実施例1と同様にして24時間電解した。そ
の結果、原料の溶解量は1.5KgでありCo78.4%、
Fe21.0%、Sm0.1%以下の電着物600gが得られ
原料からのCo+Feの実収率は94.6%であつた。
一方Sm化合物の沈殿は乾燥後、900℃に保持した
マツフル炉で2時間焼成したところSm84.5%、
Co+Fe0.1%以下のSm2O3753gが得られ、原料
からのSmの実収率は97.1%であつた。
つて製造する際に得られた、Sm43.7%、Co32.9
%、Fe9.15%、Cu5.13%、Zr0.97%の組成を有す
るスラグ3.6Kgを2メツシユ以下に粗砕したのち、
実施例1で使用したチタンバスケツトにそれぞれ
等分に分割して装入したものを陽極とし、
Sm8.0、Co30.0、Fe10.0各g/を含有するPH2.0
の水溶液を電解液とし、DKが1.0A/dm2である
以外は実施例1と同様にして24時間電解した。そ
の結果、原料の溶解量は1.5KgでありCo78.4%、
Fe21.0%、Sm0.1%以下の電着物600gが得られ
原料からのCo+Feの実収率は94.6%であつた。
一方Sm化合物の沈殿は乾燥後、900℃に保持した
マツフル炉で2時間焼成したところSm84.5%、
Co+Fe0.1%以下のSm2O3753gが得られ、原料
からのSmの実収率は97.1%であつた。
CuとZrは、ほとんど溶解せず電解液中の各濃
度は何れも0.005g/以下であつた。
度は何れも0.005g/以下であつた。
実施例 3
La31.5%、残部Niからなる約10mm径の塊状に
LaNi合金3Kgを実施例1と同様の操作を行つて
電解しながらNi及びLaの回収を行つたところ、
24時間操業で原料の溶解量は1.2Kg、Niは純度
99.2%のものが97.2%の実収率で、LaはLa85.1%
のLa2O3が94.6%の実収率、何れも原料からの計
算値で得られた。
LaNi合金3Kgを実施例1と同様の操作を行つて
電解しながらNi及びLaの回収を行つたところ、
24時間操業で原料の溶解量は1.2Kg、Niは純度
99.2%のものが97.2%の実収率で、LaはLa85.1%
のLa2O3が94.6%の実収率、何れも原料からの計
算値で得られた。
以上、実施例は何れも、電解液、回収希土類元
素の工程を循環方式で説明したが、単に電解工程
のみ、或いは希土類回収工程のみをそれぞれ循環
させ充分に原料を溶解または希土類を回収してか
ら次の工程に進む方式を採用してもよい。
素の工程を循環方式で説明したが、単に電解工程
のみ、或いは希土類回収工程のみをそれぞれ循環
させ充分に原料を溶解または希土類を回収してか
ら次の工程に進む方式を採用してもよい。
また、電解の条件、希土類を回収するための蓚
酸の添加量及び沈殿の熟成時間等は、回収金属の
使用目的に応じ適宜調整するのがよい。
酸の添加量及び沈殿の熟成時間等は、回収金属の
使用目的に応じ適宜調整するのがよい。
添付図面は本発明の実施に用いる例示電解槽の
縦断面図である。 1…チタンバスケツト;2…テトロン製アノー
ドバツク;3…カソード板;4…カソードボツク
ス;5…オーバーフロー口;6…電解槽。
縦断面図である。 1…チタンバスケツト;2…テトロン製アノー
ドバツク;3…カソード板;4…カソードボツク
ス;5…オーバーフロー口;6…電解槽。
Claims (1)
- 1 希土類元素を含み、かつニツケル、コバル
ト、銅、鉄、ジルコニウムの少くとも1種を含有
する合金を陽極とし、希土類元素濃度15g/以
下、Co+Ni+Fe 50g/以下、PH1.5〜4.0の電
解液を用いて電解し、陰極にCo、Ni、Feを析出
せしめ、電解終液と不溶解残渣とを分離する第一
工程と、上記電解終液に含有されている希土類元
素に対し当量以下の蓚酸を添加し生成する希土類
の蓚酸塩沈殿を水溶液から分離しこれを大気中で
焼成する第二工程とから成り、第二工程で得られ
た水溶液を第一工程の電解液として循環使用する
ことを特徴とする希土類元素含有合金からの有価
金属の回収法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57175355A JPS5967384A (ja) | 1982-10-07 | 1982-10-07 | 希土類元素含有合金からの有価金属の回収法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57175355A JPS5967384A (ja) | 1982-10-07 | 1982-10-07 | 希土類元素含有合金からの有価金属の回収法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5967384A JPS5967384A (ja) | 1984-04-17 |
JPH0210232B2 true JPH0210232B2 (ja) | 1990-03-07 |
Family
ID=15994619
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57175355A Granted JPS5967384A (ja) | 1982-10-07 | 1982-10-07 | 希土類元素含有合金からの有価金属の回収法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5967384A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3066886B2 (ja) * | 1992-12-24 | 2000-07-17 | 株式会社ジャパンエナジー | 高純度コバルトスパッタリングターゲット |
JP3065193B2 (ja) * | 1992-12-24 | 2000-07-12 | 株式会社ジャパンエナジー | 高純度コバルトスパッタリングターゲット |
WO2014013929A1 (ja) | 2012-07-19 | 2014-01-23 | Jx日鉱日石金属株式会社 | 希土類元素含有合金からの希土類回収方法 |
CN111154980B (zh) * | 2020-02-04 | 2021-04-16 | 北京科技大学 | 一种钕铁硼废料溶液电解再生方法 |
-
1982
- 1982-10-07 JP JP57175355A patent/JPS5967384A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5967384A (ja) | 1984-04-17 |
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