JPH01301332A - 成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板 - Google Patents
成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板Info
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- JPH01301332A JPH01301332A JP13351588A JP13351588A JPH01301332A JP H01301332 A JPH01301332 A JP H01301332A JP 13351588 A JP13351588 A JP 13351588A JP 13351588 A JP13351588 A JP 13351588A JP H01301332 A JPH01301332 A JP H01301332A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉
本発明は自動車、家電、建材製品等に使用される表面処
理鋼板であって、成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板に関
する。
理鋼板であって、成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板に関
する。
〈従来の技術〉
自動車、家電、建材製品等に使用される鋼板、特に亜鉛
または亜鉛系合金めっき鋼板のようなめっき鋼板は、無
塗装または塗装して使用するが、それまでに種々の工程
を通り、しかもその間に、かなり長時間にわたって無塗
装の状態でおかれる。 そのため、その間に錆が発生し
たり、めっき鋼板表面に種々の物質が吸着、付着したり
して、塗料の密着性が悪くなるなどの問題がある。
または亜鉛系合金めっき鋼板のようなめっき鋼板は、無
塗装または塗装して使用するが、それまでに種々の工程
を通り、しかもその間に、かなり長時間にわたって無塗
装の状態でおかれる。 そのため、その間に錆が発生し
たり、めっき鋼板表面に種々の物質が吸着、付着したり
して、塗料の密着性が悪くなるなどの問題がある。
従って、めっき鋼板が需要家で使用されるまでの一次防
錆処理として、クロメート処理が施される。 しかし
、このクロメート処理の耐食性は、一般に、塩水噴霧試
験で高々24〜48時間程度であり、また、特殊クロメ
ート処理であるシリカゾルを添加した塗布型クロメート
処理でも、塩水噴霧試験で100〜200時間の耐食性
しか得られない。 従って、長期にわたって苛酷な腐食
環境下で使用される製品では、耐食性が不十分である。
錆処理として、クロメート処理が施される。 しかし
、このクロメート処理の耐食性は、一般に、塩水噴霧試
験で高々24〜48時間程度であり、また、特殊クロメ
ート処理であるシリカゾルを添加した塗布型クロメート
処理でも、塩水噴霧試験で100〜200時間の耐食性
しか得られない。 従って、長期にわたって苛酷な腐食
環境下で使用される製品では、耐食性が不十分である。
製品が苛酷な腐食環境下で使用される場合を考慮して、
クロメート処理の代りにりん酸塩処理を施した後、20
μm厚程度0塗装を施し、腐食を防止する方法がある。
クロメート処理の代りにりん酸塩処理を施した後、20
μm厚程度0塗装を施し、腐食を防止する方法がある。
しかるに、このような厚塗り塗装を施した場合には
、鋼板にプレス加工等を施したとき、塗膜の剥離や亀裂
を生じ、その部分で局部的な耐食性の低下を生じる。
また、塗装板では、スポット溶接などの溶接が困難ま
たは不可能になるので、溶接部は予め塗膜の除去が必要
になる。 さらに、塗膜を厚くするほど多くの塗料を消
費し、コストアップを招く等の問題もある。
、鋼板にプレス加工等を施したとき、塗膜の剥離や亀裂
を生じ、その部分で局部的な耐食性の低下を生じる。
また、塗装板では、スポット溶接などの溶接が困難ま
たは不可能になるので、溶接部は予め塗膜の除去が必要
になる。 さらに、塗膜を厚くするほど多くの塗料を消
費し、コストアップを招く等の問題もある。
従って、塗料を用いることなく、それ自体優れた耐食性
を有する表面処理鋼板の開発が望まれている。
を有する表面処理鋼板の開発が望まれている。
また、鋼板をプレス成形するに際しては、潤滑油を鋼板
表面に塗布するが、この作業は脱脂工程があるため、加
工時に潤滑油等を使用せずにプレス加工ができる表面処
理鋼板の開発も望まれている。
表面に塗布するが、この作業は脱脂工程があるため、加
工時に潤滑油等を使用せずにプレス加工ができる表面処
理鋼板の開発も望まれている。
さらに、需要家が、従来の表面処理鋼板を用いて種々の
工程を経て製品を製造する場合、作業者のハンドリング
などにより、鋼板の表面に指紋等の汚れが付着し、商品
価値を著しく低下させることがある。 従って、ハンド
リング時に、指紋等の汚れがつき難い表面処理鋼板の開
発も望まれている。
工程を経て製品を製造する場合、作業者のハンドリング
などにより、鋼板の表面に指紋等の汚れが付着し、商品
価値を著しく低下させることがある。 従って、ハンド
リング時に、指紋等の汚れがつき難い表面処理鋼板の開
発も望まれている。
このような背景の下で、従来技術として、(1)亜鉛系
めっき鋼板上にクロメート被膜を有し、その上に、複合
リン酸アルミニウム、クロム系防錆顔料と、潤滑剤とし
てポリオレフィンワックス、二硫化モリブデン、シリコ
ーンとを含有するウレタン変性エポキシ樹脂層を1〜1
0g/m’有することを特徴とする耐食性および潤滑性
に優れた2層クロメート処理鋼板(特公昭62−245
05号公報)、 (2)亜鉛系めっき鋼板上にクロメート被膜を有し、そ
の上に、シリカ粉末、親水性ポリアミド樹脂および潤滑
剤としてポリエチレンワックスを含有するウレタン化エ
ポキシエステル樹脂層を0.3〜5μm有することを特
徴とするカチオン電着塗装性に優れた有機複合鋼板(特
開昭63−35798号公報)、 (3)γ層重層のみからなるニッケル含有亜鉛めっき鋼
板上にクロメート被膜を有し、その上に、導電顔料とし
てリン化鉄、潤滑剤としてポリオレフィン系化合物、カ
ルボン酸エステル系化合物、ポリアルキレングリコール
系化合物から選ばれた化合物と塗料用樹脂とを含有する
塗膜層を1〜20μm有することを特徴とする耐食性塗
装積層体(特開昭62−73938号公報) が開示されている。
めっき鋼板上にクロメート被膜を有し、その上に、複合
リン酸アルミニウム、クロム系防錆顔料と、潤滑剤とし
てポリオレフィンワックス、二硫化モリブデン、シリコ
ーンとを含有するウレタン変性エポキシ樹脂層を1〜1
0g/m’有することを特徴とする耐食性および潤滑性
に優れた2層クロメート処理鋼板(特公昭62−245
05号公報)、 (2)亜鉛系めっき鋼板上にクロメート被膜を有し、そ
の上に、シリカ粉末、親水性ポリアミド樹脂および潤滑
剤としてポリエチレンワックスを含有するウレタン化エ
ポキシエステル樹脂層を0.3〜5μm有することを特
徴とするカチオン電着塗装性に優れた有機複合鋼板(特
開昭63−35798号公報)、 (3)γ層重層のみからなるニッケル含有亜鉛めっき鋼
板上にクロメート被膜を有し、その上に、導電顔料とし
てリン化鉄、潤滑剤としてポリオレフィン系化合物、カ
ルボン酸エステル系化合物、ポリアルキレングリコール
系化合物から選ばれた化合物と塗料用樹脂とを含有する
塗膜層を1〜20μm有することを特徴とする耐食性塗
装積層体(特開昭62−73938号公報) が開示されている。
(1)〜(3)のいずれもが、クロメート被膜上に、潤
滑剤としてポリオレフィン系化合物を含有する潤滑樹脂
被膜を有することを特徴とする、耐食性、潤滑性に優れ
る2層型被膜処理鋼板である。
滑剤としてポリオレフィン系化合物を含有する潤滑樹脂
被膜を有することを特徴とする、耐食性、潤滑性に優れ
る2層型被膜処理鋼板である。
〈発明が解決しようとする課題〉
上記従来技術における2層型被膜処理鋼板の潤滑性は、
低速プレス成形(〜5 mm/ see、)に対しては
有効であるが、実プレスのような高速プレス成形(25
0cm/ sec、程度)における苛酷な成形条件では
、プレス時に摺動面が高温(70℃以上)になり、樹脂
被膜層が剥離し易くなり、樹脂剥離粉が金型、プレス成
形品表面に付着し、連続成形性および加工後の外観を損
うという問題がある。
低速プレス成形(〜5 mm/ see、)に対しては
有効であるが、実プレスのような高速プレス成形(25
0cm/ sec、程度)における苛酷な成形条件では
、プレス時に摺動面が高温(70℃以上)になり、樹脂
被膜層が剥離し易くなり、樹脂剥離粉が金型、プレス成
形品表面に付着し、連続成形性および加工後の外観を損
うという問題がある。
本発明は、上述した従来技術の欠点を解消し、高速プレ
ス成形時において、連続成形性に優れる表面処理鋼板、
特に、プレス油なしで成形可能であり、ハンドリング時
に指紋等の汚れがつき難い表面処理鋼板を提供すること
を目的とするものである。
ス成形時において、連続成形性に優れる表面処理鋼板、
特に、プレス油なしで成形可能であり、ハンドリング時
に指紋等の汚れがつき難い表面処理鋼板を提供すること
を目的とするものである。
く課題を解決するための手段〉
前述した従来技術に見られるように、鋼板表面にクロメ
ート処理後、潤滑性樹脂系被膜を形成させることにより
、亜鉛または亜鉛合金めっき鋼板の耐食性、潤滑性を向
上させることができる。
ート処理後、潤滑性樹脂系被膜を形成させることにより
、亜鉛または亜鉛合金めっき鋼板の耐食性、潤滑性を向
上させることができる。
本発明者らは、これらの従来技術の長所を生かしつつ、
高速プレス成形下でも潤滑性が良好な有機樹脂被膜を鋭
意検討した結果、水酸基および/またはカルボキシル基
を有する樹脂中にシリカを含有させることにより、耐食
性が向上し、固形潤滑剤として、融点が70℃以上のポ
リオレフィンワックスを含有させ、あるいは、融点が7
0℃未満のポリオレフィンワックスと融点が70℃以上
のポリオレフィンワックスとを組み合せて含有させ、か
つ、該樹脂混合物または複合物のガラス転移温度(Tg
)を70℃以上にすることにより、高速プレス成形下で
潤滑性が良好な被膜が得られることを見い出し、本発明
に至った。
高速プレス成形下でも潤滑性が良好な有機樹脂被膜を鋭
意検討した結果、水酸基および/またはカルボキシル基
を有する樹脂中にシリカを含有させることにより、耐食
性が向上し、固形潤滑剤として、融点が70℃以上のポ
リオレフィンワックスを含有させ、あるいは、融点が7
0℃未満のポリオレフィンワックスと融点が70℃以上
のポリオレフィンワックスとを組み合せて含有させ、か
つ、該樹脂混合物または複合物のガラス転移温度(Tg
)を70℃以上にすることにより、高速プレス成形下で
潤滑性が良好な被膜が得られることを見い出し、本発明
に至った。
本発明は、亜鉛または亜鉛合金めっき鋼板上に、クロム
付着量が、金属クロム換算で、片面で200 mg/
m’以下のクロメート被膜を両面に有し、その上に、下
記組成の樹脂混合物または複合物で、かつ、該樹脂混合
物または複合物のガラス転移温度(Tg)が70℃以上
で、その付着量が、片面で乾燥重量で0.3〜3g/m
2である樹脂被膜を両面に有することを特徴とする成形
性に優れた潤滑樹脂処理鋼板 樹脂混合物または複合物の組成 ・水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂
100重量部・シリカ
10〜80重量部・融点が70℃以上のポリオレフィン ワックス 20重量部以下を提供するも
のである。
付着量が、金属クロム換算で、片面で200 mg/
m’以下のクロメート被膜を両面に有し、その上に、下
記組成の樹脂混合物または複合物で、かつ、該樹脂混合
物または複合物のガラス転移温度(Tg)が70℃以上
で、その付着量が、片面で乾燥重量で0.3〜3g/m
2である樹脂被膜を両面に有することを特徴とする成形
性に優れた潤滑樹脂処理鋼板 樹脂混合物または複合物の組成 ・水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂
100重量部・シリカ
10〜80重量部・融点が70℃以上のポリオレフィン ワックス 20重量部以下を提供するも
のである。
また、本発明は、亜鉛または亜鉛合金めっき鋼板上に、
クロム付着量が、金属クロム換算で、片面で20011
1g/l112以下のクロメート被膜を両面に有し、そ
の上に、下記組成の樹脂混合物または複合物で、かつ、
該樹脂混合物または複合物のガラス転移温度(Tg)が
70℃以上で、その付着量が片面で乾燥重量゛で0.3
〜3g / ff12である樹脂被膜を両面に有するこ
とを特徴とする成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板樹脂混
合物または複合物の組成 ・水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂
100重量部・シリカ
10〜80重量部・融点が70℃未満のポリオレフィン
ワックスおよび融点が70℃以上のポリオレフィンワッ
クス(ただし、前者は全ポリオレフィンワックス量の7
0wt%以下) 20重量部以下 を1是イ共するものである。
クロム付着量が、金属クロム換算で、片面で20011
1g/l112以下のクロメート被膜を両面に有し、そ
の上に、下記組成の樹脂混合物または複合物で、かつ、
該樹脂混合物または複合物のガラス転移温度(Tg)が
70℃以上で、その付着量が片面で乾燥重量゛で0.3
〜3g / ff12である樹脂被膜を両面に有するこ
とを特徴とする成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板樹脂混
合物または複合物の組成 ・水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂
100重量部・シリカ
10〜80重量部・融点が70℃未満のポリオレフィン
ワックスおよび融点が70℃以上のポリオレフィンワッ
クス(ただし、前者は全ポリオレフィンワックス量の7
0wt%以下) 20重量部以下 を1是イ共するものである。
以下に、本発明の成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板につ
いて、詳細に説明する。
いて、詳細に説明する。
本発明で対象とする潤滑樹脂処理鋼板の素材としては、
電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛−ニッケルめフき鋼板、
溶融亜鉛めりき鋼板、5%アルミニウムー亜鉛溶融めっ
き鋼板等の各種亜鉛系めっぎ鋼板を挙げることができる
。
電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛−ニッケルめフき鋼板、
溶融亜鉛めりき鋼板、5%アルミニウムー亜鉛溶融めっ
き鋼板等の各種亜鉛系めっぎ鋼板を挙げることができる
。
亜鉛系めっき鋼板両面のクロメート被膜は、公知の通常
のクロメート被膜でよく、例えば、無水クロム酸、クロ
ム酸塩、重クロム酸等を主剤とした水溶液や、上記水溶
液にコロイダルシリカ等を混合した処理液を、亜鉛系め
っき鋼板上に、公知の通常の方法で処理したクロム水和
酸物主体の被膜である。
のクロメート被膜でよく、例えば、無水クロム酸、クロ
ム酸塩、重クロム酸等を主剤とした水溶液や、上記水溶
液にコロイダルシリカ等を混合した処理液を、亜鉛系め
っき鋼板上に、公知の通常の方法で処理したクロム水和
酸物主体の被膜である。
本発明の成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板は、前記のク
ロメート被膜上に、次のような組成および付着量の有機
樹脂被膜を両面に有する。
ロメート被膜上に、次のような組成および付着量の有機
樹脂被膜を両面に有する。
即ち、水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹
脂と、該樹脂100重量部に対し、シリカ10〜80重
量部と、固形潤滑剤として、融点が70t′以上のポリ
オレフィンワックス、あるいは、融点が70℃未満のポ
リオレフィンワックスと融点が70℃以上のポリオレフ
ィンワックスとを組み合せて20重量部以下含み、かつ
、該樹脂混合物または複合物のガラス転移温度(Tg)
が70℃以上の樹脂被膜であって、その付着量が、片面
で乾燥重量で0.3〜3、Og/a+’の被膜である。
脂と、該樹脂100重量部に対し、シリカ10〜80重
量部と、固形潤滑剤として、融点が70t′以上のポリ
オレフィンワックス、あるいは、融点が70℃未満のポ
リオレフィンワックスと融点が70℃以上のポリオレフ
ィンワックスとを組み合せて20重量部以下含み、かつ
、該樹脂混合物または複合物のガラス転移温度(Tg)
が70℃以上の樹脂被膜であって、その付着量が、片面
で乾燥重量で0.3〜3、Og/a+’の被膜である。
本発明の潤滑樹脂混合物または複合物に使用するベース
樹脂は、水酸基および/またはカルボキシル基を有する
樹脂であるが、このような樹脂としては、エポキシ樹脂
、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノ
ール樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等
があげられる。
樹脂は、水酸基および/またはカルボキシル基を有する
樹脂であるが、このような樹脂としては、エポキシ樹脂
、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノ
ール樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等
があげられる。
本発明におけるこれらの樹脂の有用性は、以下の点にあ
る。
る。
即ち、該潤滑樹脂処理鋼板は、耐食性を向上させるため
に、シリカ−樹脂の無機有機複合被膜を形成させたもの
であるが、シリカ表面の水酸基と反応して高耐食性被膜
の形成が可能な活性基として、水酸基やカルボキシル基
が望ましいからである。
に、シリカ−樹脂の無機有機複合被膜を形成させたもの
であるが、シリカ表面の水酸基と反応して高耐食性被膜
の形成が可能な活性基として、水酸基やカルボキシル基
が望ましいからである。
シリカは、該潤滑樹脂処理鋼板の耐食性を向上させるた
めに配合するが、コロイダルシリカ、例えば、スノーテ
ックス−0やスノーテックス−N(いずれも8産化学社
製)等や、オルガノシリカゾル、例えば、エチルセロソ
ルブシリカゾル(8産化学社製)等や、シリカ粉末、例
えば、気相シリカ粉末(アエロジル社製)等や、有機シ
リケート、例えば、エチルシリケート等を用いるとよい
。 シリカ粉末の粒径は、シリカを均一に分散させるた
めに、5〜70nmであることが好ましい。
めに配合するが、コロイダルシリカ、例えば、スノーテ
ックス−0やスノーテックス−N(いずれも8産化学社
製)等や、オルガノシリカゾル、例えば、エチルセロソ
ルブシリカゾル(8産化学社製)等や、シリカ粉末、例
えば、気相シリカ粉末(アエロジル社製)等や、有機シ
リケート、例えば、エチルシリケート等を用いるとよい
。 シリカ粉末の粒径は、シリカを均一に分散させるた
めに、5〜70nmであることが好ましい。
また、ベース樹脂とシリカの反応促進剤として、シラン
カップリング剤を用いてもかまわない。 シランカッ
プリング剤としては、γ−(2−アミノエチル)アミノ
プロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロビ
ルトリメトキシシラン等があげられる。
カップリング剤を用いてもかまわない。 シランカッ
プリング剤としては、γ−(2−アミノエチル)アミノ
プロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロビ
ルトリメトキシシラン等があげられる。
ベース樹脂中に、反応促進剤、安定剤、分散剤等の一般
的な添加剤を、本発明の趣旨を損わない範囲で適宜添加
することは差支えなく、むしろ好ましい。
的な添加剤を、本発明の趣旨を損わない範囲で適宜添加
することは差支えなく、むしろ好ましい。
次に、潤滑性付与剤について説明する。
一般に、乾式潤滑剤として°は、ワックス、二硫化モリ
ブデン、有機モリブデン、グラファイト、フッ化カーボ
ン、金属セッケン、窒化ホウ素、フッ素樹脂等が知られ
ており、これらは、軸受は用潤滑剤として使用されたり
、プラスチックや油、グリース等に添加して、潤滑性を
向上させるために用いられている。 そこで、これらの
潤滑剤を用いて、潤滑性の優れた樹脂処理鋼板を得るた
めの検討を行った。
ブデン、有機モリブデン、グラファイト、フッ化カーボ
ン、金属セッケン、窒化ホウ素、フッ素樹脂等が知られ
ており、これらは、軸受は用潤滑剤として使用されたり
、プラスチックや油、グリース等に添加して、潤滑性を
向上させるために用いられている。 そこで、これらの
潤滑剤を用いて、潤滑性の優れた樹脂処理鋼板を得るた
めの検討を行った。
本発明のように、高速プレス成形下という摺動部の発熱
を伴う苛酷なプレス成形条件で、被膜剥離を起さず、連
続成形可能な高度の潤滑性を有する樹脂処理鋼板を得る
ためには、摩擦係数が小さく融点の高い潤滑剤が、樹脂
被膜表面に、均一に存在する樹脂被膜が必要である。
を伴う苛酷なプレス成形条件で、被膜剥離を起さず、連
続成形可能な高度の潤滑性を有する樹脂処理鋼板を得る
ためには、摩擦係数が小さく融点の高い潤滑剤が、樹脂
被膜表面に、均一に存在する樹脂被膜が必要である。
そのような被膜で処理された鋼板では、鋼板上の樹脂被
膜表面の潤滑剤が金型との摩擦を低減し、樹脂被膜の損
傷が防止され、連続成形性が向上する。
膜表面の潤滑剤が金型との摩擦を低減し、樹脂被膜の損
傷が防止され、連続成形性が向上する。
このような目的に合った潤滑剤について鋭意検討した結
果、融点が高く、かつ、比重の小さい有機系潤滑剤が有
効であり、融点が70℃以上(以下高融点という)のポ
リオレフィンワックスが最適であることがわかった。
果、融点が高く、かつ、比重の小さい有機系潤滑剤が有
効であり、融点が70℃以上(以下高融点という)のポ
リオレフィンワックスが最適であることがわかった。
高速プレス成形時、摺動面は高温となる。
この時、高融点ポリオレフィンワックスは、潤滑剤とし
て有効に働く。
て有効に働く。
加えて、融点が70℃未満(以下低融点という)のポリ
オレフィンワックスを併用すると、潤滑性はさらに向上
することもわかった。 その理由は以下の通りである。
オレフィンワックスを併用すると、潤滑性はさらに向上
することもわかった。 その理由は以下の通りである。
高速プレス成形時、摺動面は高温になるので、高温で潤
滑剤として有効に働く高融点ポリオレフィンワックスの
添加が、潤滑性の向上に勿論有効であるが、成形初期に
おいては、板温は常温であり、常温において潤滑剤とし
て有効に働く低融点ポリオレフィンワックスの添加が望
ましいからである。
滑剤として有効に働く高融点ポリオレフィンワックスの
添加が、潤滑性の向上に勿論有効であるが、成形初期に
おいては、板温は常温であり、常温において潤滑剤とし
て有効に働く低融点ポリオレフィンワックスの添加が望
ましいからである。
このように、高融点タイプ、低融点タイプ2種類のポリ
オレフィンワックスを添加することにより、成形初期に
は低融点ポリオレフィンワックスが、中期〜後期には高
融点ポリオレフィンワックスが有効に働き、潤滑性が向
上する。 しかし、成形のごく初期において板温は上昇
する上、板温が常温であるようなごく初期の微小時間に
おいて、板が破断することはないと考えられるので、高
融点ポリオレフィンワックスのみを添加した場合でも、
十分な潤滑効果が得られる。
オレフィンワックスを添加することにより、成形初期に
は低融点ポリオレフィンワックスが、中期〜後期には高
融点ポリオレフィンワックスが有効に働き、潤滑性が向
上する。 しかし、成形のごく初期において板温は上昇
する上、板温が常温であるようなごく初期の微小時間に
おいて、板が破断することはないと考えられるので、高
融点ポリオレフィンワックスのみを添加した場合でも、
十分な潤滑効果が得られる。
尚、低融点ポリオレフィンワックスの添加は、ベース樹
脂へのワックスの分散性の向上にも有効であると考えら
れる。
脂へのワックスの分散性の向上にも有効であると考えら
れる。
ポリオレフィンワックスは、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン等のオレフィン系炭化水素の重合体か
ら成るワックスであれば、いずれでもよい。
レン、ポリブテン等のオレフィン系炭化水素の重合体か
ら成るワックスであれば、いずれでもよい。
続いて、被膜付着量や配合成分の配合量等の数値限定理
由を述べる。
由を述べる。
本発明では、クロメート被膜の付着量は、金属クロム換
算で、片面で200 ll1g/m2以下とするのがよ
い、 付着量が200 mg/ m2を超え、でも、付
着量の増加の割合に対し耐食性の向上効果が少なく、ま
た処理液の劣化が激しくなり、表面外観が悪くなり、し
かも被膜が厚くなることによりプレス成形性が低下する
からである。
算で、片面で200 ll1g/m2以下とするのがよ
い、 付着量が200 mg/ m2を超え、でも、付
着量の増加の割合に対し耐食性の向上効果が少なく、ま
た処理液の劣化が激しくなり、表面外観が悪くなり、し
かも被膜が厚くなることによりプレス成形性が低下する
からである。
また、本発明で用いる樹脂混合物または複合物中の配合
成分は、下記の割合で含まれていることが好ましい。
成分は、下記の割合で含まれていることが好ましい。
耐食性を向上させるためのシリカは、水酸基および/ま
たはカルボキシル基を有する樹脂100重量部に対し、
10〜80重量部加えることが好ましい。 10重量
部未満では、耐食性向上効果が小さく、80重量部を超
えると、被膜硬度が高まり、成形時に型カジリを生じ、
プレス成形性を低下させる。
たはカルボキシル基を有する樹脂100重量部に対し、
10〜80重量部加えることが好ましい。 10重量
部未満では、耐食性向上効果が小さく、80重量部を超
えると、被膜硬度が高まり、成形時に型カジリを生じ、
プレス成形性を低下させる。
潤滑性付与剤のポリオレフィンワックスの添加量は、水
酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂100
重量部に対し、高融点タイプ単独、または、高融点タイ
プ、低融点タイプ併せて、20重量部以下が望ましい。
酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂100
重量部に対し、高融点タイプ単独、または、高融点タイ
プ、低融点タイプ併せて、20重量部以下が望ましい。
20重量部を超えると、樹脂被膜強度が低下し、潤
滑性が低下する。 また、高融点タイプと低融点タイプ
の割合は、低融点タイプが全ポリオレフィンワックス量
の70wt%以下であることが望ましい。 前述したよ
うに、高速プレス成形時には摺動面が高温となるため、
低融点タイプの割合が70wt%超になると、成形中期
〜後期にワックスがベトつき、十分な潤滑性を得ること
ができなくなる。 そして、プレス速度が50 mm/
sec、以下のような実プレスにそぐわない成形速度で
加工することが必要となるためである。
滑性が低下する。 また、高融点タイプと低融点タイプ
の割合は、低融点タイプが全ポリオレフィンワックス量
の70wt%以下であることが望ましい。 前述したよ
うに、高速プレス成形時には摺動面が高温となるため、
低融点タイプの割合が70wt%超になると、成形中期
〜後期にワックスがベトつき、十分な潤滑性を得ること
ができなくなる。 そして、プレス速度が50 mm/
sec、以下のような実プレスにそぐわない成形速度で
加工することが必要となるためである。
以上に述べた成分を、以上に述べた割合で含有させ、そ
のTgが70℃以上となるように、ベース樹脂等の必須
成分と、その他の添加剤を組合せることが好ましい。
のTgが70℃以上となるように、ベース樹脂等の必須
成分と、その他の添加剤を組合せることが好ましい。
Tgが70℃未満であると、高速プレス成形時の加工面
の昇温により、被膜が軟化、剥離し、剥離樹脂粉が金型
に堆積し、連続成形性を低下させる。 また、加工後の
製品の外観も、著しく悪くなる。
の昇温により、被膜が軟化、剥離し、剥離樹脂粉が金型
に堆積し、連続成形性を低下させる。 また、加工後の
製品の外観も、著しく悪くなる。
さらに、このような潤滑樹脂被膜の付着量は、片面で乾
燥重量で0.3〜3.0g/m’とすることが好ましい
。
燥重量で0.3〜3.0g/m’とすることが好ましい
。
付着量が0.3g/m’未満では、鋼板表面の凹凸を埋
めきれず、耐食性の向上効果が小さい。 また、3 g
/ m2を超えると、耐食性の向上効果はあるが、被
膜が厚くなることにより、プレス成形性が低下し、耐パ
ウダリング性が低下し、かつ、経済的でないからである
。
めきれず、耐食性の向上効果が小さい。 また、3 g
/ m2を超えると、耐食性の向上効果はあるが、被
膜が厚くなることにより、プレス成形性が低下し、耐パ
ウダリング性が低下し、かつ、経済的でないからである
。
次に、本発明の成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板の製造
方法について、その−例を詳細に説明する。
方法について、その−例を詳細に説明する。
本発明で対象とする潤滑樹脂処理鋼板の素材としては、
電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛−ニッケルめっき鋼板、
溶融亜鉛めっき鋼板、5%アルミニウムー亜鉛溶融めっ
き鋼板等の各種亜鉛系めっき鋼板を挙げることができる
。
電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛−ニッケルめっき鋼板、
溶融亜鉛めっき鋼板、5%アルミニウムー亜鉛溶融めっ
き鋼板等の各種亜鉛系めっき鋼板を挙げることができる
。
本発明の成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板の製造にあた
り、亜鉛系めっき鋼板上に施すクロメート処理は、公知
の通常の処理方法に従えばよく、例えば、無水クロム酸
、クロム酸塩、重クロム酸等を主剤とした水溶液中で、
浸漬クロメート処理、電解クロメート処理を行なえばよ
く、また、上記水溶液にコロイダルシリカ等を混合した
処理液を、亜鉛系めっき鋼板上に塗布する塗布型クロメ
ート処理等を行なって、クロム水和酸物を主体とする被
膜を形成させてもよい。 なお、亜鉛系めっき鋼板をク
ロメート処理液で処理した後、フラットゴムロール等で
絞る工程や、熱風乾燥等の乾燥工程を経て、クロメート
被膜が鋼板両面に形成される。
り、亜鉛系めっき鋼板上に施すクロメート処理は、公知
の通常の処理方法に従えばよく、例えば、無水クロム酸
、クロム酸塩、重クロム酸等を主剤とした水溶液中で、
浸漬クロメート処理、電解クロメート処理を行なえばよ
く、また、上記水溶液にコロイダルシリカ等を混合した
処理液を、亜鉛系めっき鋼板上に塗布する塗布型クロメ
ート処理等を行なって、クロム水和酸物を主体とする被
膜を形成させてもよい。 なお、亜鉛系めっき鋼板をク
ロメート処理液で処理した後、フラットゴムロール等で
絞る工程や、熱風乾燥等の乾燥工程を経て、クロメート
被膜が鋼板両面に形成される。
続いて、前記のクロメート被膜上に、上述した樹脂混合
物または複合物からなる有機樹脂被膜を、以下の方法で
形成させる。
物または複合物からなる有機樹脂被膜を、以下の方法で
形成させる。
各配合成分を所定量用意し、それらを混合・分散させて
、物理的に均一とする。 次に、好ましくはシランカッ
プリング剤を加え、再び混合・分散させ、物理的に均一
な樹脂混合物または複合物とする。
、物理的に均一とする。 次に、好ましくはシランカッ
プリング剤を加え、再び混合・分散させ、物理的に均一
な樹脂混合物または複合物とする。
前記樹脂混合物または複合物を、ロール塗布、スプレー
塗布、浸漬塗布、へヶ塗り等の公知の通常の方法によっ
て、所定の厚さとなるように塗布し、通常80〜180
℃で、通常3〜90秒間乾燥させる。
塗布、浸漬塗布、へヶ塗り等の公知の通常の方法によっ
て、所定の厚さとなるように塗布し、通常80〜180
℃で、通常3〜90秒間乾燥させる。
このようにして、本発明の成形性に優れた潤滑樹脂処理
鋼板が製造される。
鋼板が製造される。
〈実施例〉
次に、本発明を実施例に基いて、さらに具体的に説明す
る。
る。
(本発明例)
下記条件下で、本発明の潤滑樹脂処理鋼板の試験片No
、 1〜17を作製した。
、 1〜17を作製した。
1)めっき鋼板の種類
A、電気亜鉛めっき鋼板
板厚0.811I11
亜鉛めフき付着量20g/m2
B、電気亜鉛−ニッケルめっき鋼板
板厚0.8mm
亜鉛−ニッケルめっき付着量20g/m2ニッケル含有
量12% C9溶融亜鉛めっき鋼板 板厚0.811111 亜鉛めっき付着量60g/l112 2)クロメート処理 前記各めっき鋼板の両面に、 Crys 20g/n、Na5AfLFa 4 g
/ flなる組成のクロメート処理液をスプレー処理
した後、フラットゴムロールで絞り、熱風乾燥した。
量12% C9溶融亜鉛めっき鋼板 板厚0.811111 亜鉛めっき付着量60g/l112 2)クロメート処理 前記各めっき鋼板の両面に、 Crys 20g/n、Na5AfLFa 4 g
/ flなる組成のクロメート処理液をスプレー処理
した後、フラットゴムロールで絞り、熱風乾燥した。
クロメート被膜の付着量は、スプレー処理時間を調整し
て、表1に示す値(片面当り200mg/rn”以下)
とした。
て、表1に示す値(片面当り200mg/rn”以下)
とした。
3)樹脂被膜処理
表1に示す組成の処理液を、ロール塗布により、片面で
乾燥重量で0.3〜3.0g/m2となるように両面に
塗布し、150℃で40秒間乾燥し、樹脂被膜を形成し
た。
乾燥重量で0.3〜3.0g/m2となるように両面に
塗布し、150℃で40秒間乾燥し、樹脂被膜を形成し
た。
(比較例)
前記各めっき鋼板に、本発明例と同様にクロメート処理
を施し、その上に、表1に示す組成の処理液を、表1に
示す付着量となるように塗布し、樹脂被膜を形成させ、
試験片No、18〜29を作製した。
を施し、その上に、表1に示す組成の処理液を、表1に
示す付着量となるように塗布し、樹脂被膜を形成させ、
試験片No、18〜29を作製した。
(試験・評価方法)
1)潤滑性試験
無塗油の試験片を、エリクセンカツブ絞り試験機で絞り
比を変えて加工し、その限界絞り比を求めた。 また
、その時の耐バツクリング性を、ダイスに付着した剥離
粉をセロテープで採取し、その程度から評価した。
比を変えて加工し、その限界絞り比を求めた。 また
、その時の耐バツクリング性を、ダイスに付着した剥離
粉をセロテープで採取し、その程度から評価した。
プレス条件
・しわ押え圧 1トン
・ポンチ径 33mmφ
・ブランク径 59〜79mmφ
・絞り速度 5mm/sec、、500 mm/ s
ec。
ec。
評価基準
◎:ダイス付着なし
○:ダイス付着若干あり
△:ダイス付着やや多
×:ダイス付着量
2)平板耐食性試験
塩水噴露試験(JISZ−2371)を行い、白錆発生
までに要する時間で評価した。
までに要する時間で評価した。
3)加工後耐食性試験
無塗油の試験片を、エリクセンカップ絞り試験機で、下
記条件にて絞り加工を施し、そのカップの絞り面に対し
、塩水噴露試験(JISZ−2371)を行なった。
白錆発生までに要する時間で評価した。
記条件にて絞り加工を施し、そのカップの絞り面に対し
、塩水噴露試験(JISZ−2371)を行なった。
白錆発生までに要する時間で評価した。
プレス条件
・しわ押え圧 1トン
・ポンチ径 33mmφ
・ブランク径 59IIlfflφ
・絞り比 1.78
・絞り速度 500 ■/ see。
前記の方法にて作製された試験片N011〜29につい
て、上記の方法で、潤滑性、平板耐食性、加工後耐食性
を試験・評価した。
て、上記の方法で、潤滑性、平板耐食性、加工後耐食性
を試験・評価した。
結果は表2に示した。
表2から明らかなように、本発明の潤滑樹脂処理鋼板は
、高速プレス成形時においても、連続成形性、潤滑性が
良好であり、そのために、パウダリングが殆ど発生しな
い。 また、加工後の耐食性も良好である。
、高速プレス成形時においても、連続成形性、潤滑性が
良好であり、そのために、パウダリングが殆ど発生しな
い。 また、加工後の耐食性も良好である。
〈発明の効果〉
本発明によれば、高速プレス成形時における潤滑性が良
好なため、連続成形性に優れる表面処理鋼板を提供する
ことができる。
好なため、連続成形性に優れる表面処理鋼板を提供する
ことができる。
また、プレス加工時に、プレス油等の潤滑油を使用せず
に、そのままプレス加工が可能であり、ハンドリング時
に、指紋等の汚れがつhaい表面処理鋼板を提供するこ
とができる。
に、そのままプレス加工が可能であり、ハンドリング時
に、指紋等の汚れがつhaい表面処理鋼板を提供するこ
とができる。
さらに、プレス加工時の潤滑性を良好とするために、従
来、需要家において行われていた潤滑油の塗布作業や脱
脂処理を省略でき、そのために、コストダウンが図れる
。
来、需要家において行われていた潤滑油の塗布作業や脱
脂処理を省略でき、そのために、コストダウンが図れる
。
Claims (2)
- (1)亜鉛または亜鉛合金めっき鋼板上に、クロム付着
量が、金属クロム換算で、片面で200mg/m^2以
下のクロメート被膜を両面に有し、その上に、下記組成
の樹脂混合物または複合物で、かつ、該樹脂混合物また
は複合物のガラス転移温度(Tg)が70℃以上で、そ
の付着量が、片面で乾燥重量で0.3〜3g/m^2で
ある樹脂被膜を両面に有することを特徴とする成形性に
優れた潤滑樹脂処理鋼板。 樹脂混合物または複合物の組成 ・水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂1
00重量部 ・シリカ10〜80重量部 ・融点が70℃以上のポリオレフィンワックス20重量
部以下 - (2)亜鉛または亜鉛合金めっき鋼板上に、クロム付着
量が、金属クロム換算で、片面で200mg/m^2以
下のクロメート被膜を両面に有し、その上に、下記組成
の樹脂混合物または複合物で、かつ、該樹脂混合物また
は複合物のガラス転移温度(Tg)が70℃以上で、そ
の付着量が、片面で乾燥重量で0.3〜3g/m^2で
ある樹脂被膜を両面に有することを特徴とする成形性に
優れた潤滑樹脂処理鋼板。 樹脂混合物または複合物の組成 ・水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂1
00重量部 ・シリカ10〜80重量部 ・融点が70℃未満のポリオレフィンワックスおよび融
点が70℃以上のポリオレフィンワックス(ただし、前
者は全ポリオレフィンワックス量の70wt%以下)2
0重量部以下
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63133515A JP2511497B2 (ja) | 1988-05-31 | 1988-05-31 | 成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板 |
EP89109744A EP0344717B1 (en) | 1988-05-31 | 1989-05-30 | Lubricating resin coated steel strips having improved formability and corrosion resistance |
DE89109744T DE68911991T2 (de) | 1988-05-31 | 1989-05-30 | Mit einem schmierenden Harz beschichtete Stählbander die eine verbesserte Verformbarkeit und einen verbesserten Korrosionswiderstand aufweisen. |
CA000601176A CA1328582C (en) | 1988-05-31 | 1989-05-30 | Lubricating resin coated steel strips having improved formability and corrosion resistance |
KR1019890007608A KR910009984B1 (ko) | 1988-05-31 | 1989-05-31 | 성형성 및 내식성이 우수한 윤활수지 처리강판 |
AU35913/89A AU606804B2 (en) | 1988-05-31 | 1989-05-31 | Lubricating resin coated steel strips having improved formability and corrosion resistance |
US07/359,221 US5061575A (en) | 1988-05-31 | 1989-05-31 | Lubricating resin coated steel strips having improved formability and corrosion resistance |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63133515A JP2511497B2 (ja) | 1988-05-31 | 1988-05-31 | 成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01301332A true JPH01301332A (ja) | 1989-12-05 |
JP2511497B2 JP2511497B2 (ja) | 1996-06-26 |
Family
ID=15106590
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63133515A Expired - Fee Related JP2511497B2 (ja) | 1988-05-31 | 1988-05-31 | 成形性に優れた潤滑樹脂処理鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2511497B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0551762A (ja) * | 1991-08-27 | 1993-03-02 | Nippon Steel Corp | 表面特性に優れた潤滑めつき鋼板の製造方法 |
JPH0551763A (ja) * | 1991-08-27 | 1993-03-02 | Nippon Steel Corp | 塗料密着性に優れた潤滑めつき鋼板の製造方法 |
JPH0565667A (ja) * | 1991-09-09 | 1993-03-19 | Nippon Steel Corp | 高性能潤滑めつき鋼板の製造方法 |
JPH0565666A (ja) * | 1991-09-06 | 1993-03-19 | Nippon Steel Corp | 摺動性およびプレス加工性に優れた潤滑めつき鋼板の製造方法 |
WO2005071052A1 (ja) * | 2004-01-26 | 2005-08-04 | Nippon Steel Corporation | 潤滑性水系ポリウレタン樹脂組成物、それを用いる亜鉛系メッキ鋼板の表面潤滑処理方法及びその表面処理鋼板 |
JP2017503878A (ja) * | 2013-12-19 | 2017-02-02 | ザ ルブリゾル コーポレイションThe Lubrizol Corporation | 防錆コーティング中の硬化天然油 |
Citations (5)
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JPS6160886A (ja) * | 1984-08-31 | 1986-03-28 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 防錆潤滑鋼板 |
JPS62283161A (ja) * | 1986-05-30 | 1987-12-09 | Nippon Paint Co Ltd | 防錆鋼板用塗料組成物 |
JPS6325032A (ja) * | 1986-07-09 | 1988-02-02 | ザ セロテツクス コ−ポレ−シヨン | 断熱構造用積層品およびその生産方法 |
JPS6335798A (ja) * | 1986-07-31 | 1988-02-16 | Nippon Steel Corp | カチオン電着塗装用有機複合鋼板 |
JPS6383172A (ja) * | 1986-09-29 | 1988-04-13 | Kansai Paint Co Ltd | 溶接可能な防錆潤滑性被覆形成性組成物及びこれを用いた表面処理鋼板の製造方法 |
-
1988
- 1988-05-31 JP JP63133515A patent/JP2511497B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2017503878A (ja) * | 2013-12-19 | 2017-02-02 | ザ ルブリゾル コーポレイションThe Lubrizol Corporation | 防錆コーティング中の硬化天然油 |
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---|---|
JP2511497B2 (ja) | 1996-06-26 |
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