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JP7415024B2 - 電動機、送風機及び空気調和装置 - Google Patents

電動機、送風機及び空気調和装置 Download PDF

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Description

本開示は、回転子、電動機、送風機及び空気調和装置に関する。
電動機に用いられる回転子として、2種類の永久磁石を有する回転子が提案されている。例えば、特許文献1及び2を参照。
特許文献1及び2に記載された回転子は、回転軸に支持された第1の永久磁石と、第1の永久磁石の外周に支持され、第1の永久磁石の磁極より強い磁極を有する第2の永久磁石とを有する。特許文献1及び2では、第2の永久磁石は、回転子の外周を形成している。これにより、回転子から電動機の固定子に流れる磁束の磁束量を多くすることができる。
特開2005-151757号公報 特開2011-087393号公報
しかしながら、一般的に、強い磁極を有する永久磁石は、高価である。そのため、第1の永久磁石の磁極より強い磁極を有する第2の永久磁石が回転子の外周の全てを形成している場合、回転子の製造コストが増加する。
本開示は、回転子の製造コストを低減しつつ、回転子において発生する磁束の磁束量を十分に確保することを目的とする。
本開示の一態様に係る電動機は、回転子と固定子とを有し、前記回転子の軸方向の長さは前記固定子の固定子鉄心の前記軸方向の長さより長い。前記回転子は、回転軸と、前記回転軸に支持された第1の永久磁石と、前記第1の永久磁石の外周に支持され、前記第1の永久磁石の磁極より強い磁極を有する第2の永久磁石とを有する。前記第2の永久磁石は、前記第1の永久磁石の周方向に間隔をあけて配置された複数の磁石部を有する。前記回転軸の軸方向の前記第1の永久磁石の中央部における前記複数の磁石部の各磁石部の前記周方向の幅である第1の幅は、前記軸方向の前記第1の永久磁石の端部における前記各磁石部の前記周方向の幅である第2の幅より広い。前記第1の永久磁石は、前記軸方向の前記中央部に形成された段差部において分割された第1の分割磁石部及び第2の分割磁石部を有する。前記段差部は、前記第1の永久磁石の前記外周から、前記第1の永久磁石の径方向の内側に向けて窪んでいる。前記磁石部は、前記第1の永久磁石の前記軸方向の中央部において前記磁石部から前記径方向の内側に延びる張り出し部であって、前記段差部に嵌合する張り出し部を有する。
本開示によれば、回転子の製造コストを低減しつつ、回転子において発生する磁束の磁束量を十分に確保することができる。
実施の形態1に係る電動機の構成を示す平面図である。 図1に示される回転子の構成及び固定子の構成の一部を示す側面図である。 図2に示される回転子の構成を示す平面図である。 図3に示されるフェライトボンド磁石の構成を示す平面図である。 実施の形態1に係る回転子の構成を示す断面図である。 図5に示されるフェライトボンド磁石をA6-A6線で切断した断面図である。 実施の形態1に係る回転子の製造工程を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る回転子本体の製造工程を示すフローチャートである。 比較例1に係る回転子の構成を示す平面図である。 (A)は、比較例2に係る回転子の構成を示す側面図である。(B)は、比較例2に係る回転子の構成を示す断面図である。 比較例1に係る回転子の表面磁束密度の分布、及び比較例2に係る回転子の表面磁束密度の分布を示すグラフである。 実施の形態1に係る回転子の表面磁束密度の分布、及び比較例1に係る回転子の表面磁束密度の分布を示すグラフである。 実施の形態2に係る回転子の構成を示す側面図である。 実施の形態3に係る回転子の構成を示す平面図である。 実施の形態4に係る回転子の構成を示す断面図である。 図15に示される回転子をA16-A16線で切断した断面図である。 実施の形態5に係る回転子の構成を示す断面図である。 図17に示される回転子の構成を示す部分断面図である。 実施の形態6に係る回転子の構成を示す部分断面図である。 実施の形態7に係る回転子の構成を示す断面図である。 実施の形態8に係る回転子の構成を示す平面図である。 実施の形態8に係る回転子の構成を示す側面図である。 図21に示される回転子をA23-A23線で切断した断面図である。 実施の形態8の変形例1に係る回転子の構成を示す平面図である。 図24に示される回転子をA25-A25線で切断した断面図である。 実施の形態9に係る空気調和装置の構成を概略的に示す図である。
以下に、本開示の実施の形態に係る回転子、電動機、送風機及び空気調和装置を、図面を参照しながら説明する。以下の実施の形態は、例にすぎず、実施の形態を適宜組み合わせること及び各実施の形態を適宜変更することが可能である。
図面に示される回転子等の構成についての説明の理解を容易にするために、各図には、必要に応じて、xyz直交座標系が示されている。z軸は、回転子の軸線C1に平行な座標軸である。x軸は、z軸に直交する座標軸である。y軸は、x軸及びz軸の両方に直交する座標軸である。
《実施の形態1》
図1は、実施の形態1に係る電動機100の構成を示す平面図である。電動機100は、例えば、永久磁石同期電動機である。電動機100は、回転子1と、固定子9とを有する。回転子1は、固定子9の内側に配置されている。つまり、電動機100は、インナロータ型の電動機である。回転子1と固定子9との間には、エアギャップGが形成されている。エアギャップGは、例えば、0.5mmの空隙である。
回転子1は、回転軸としてのシャフト10を有する。シャフト10は、z軸方向に伸びている。以下の説明では、z軸方向を「軸方向」とも呼ぶ。また、シャフト10の軸線C1を中心とする円の円周に沿った方向(例えば、図1に示される矢印R1)を「周方向」、z軸方向に直交して軸線C1を通る直線の方向を「径方向」と呼ぶ。回転子1の他の構成については、後述する。
〈固定子〉
固定子9は、固定子鉄心91と、固定子鉄心91に巻き付けられたコイル92とを有する。固定子鉄心91は、軸線C1を中心とする環状のヨーク91aと、ヨーク91aから径方向内側に伸びる複数のティース91bとを有する。複数のティース91bは、周方向R1に等角度の間隔で配置されている。ティース91bの径方向内側の先端部は、エアギャップGを介して回転子1の外周1aに対向している。図1では、ティース91bの個数は12個であるが、12個に限らず、任意の個数に設定されてもよい。
〈回転子〉
図2は、実施の形態1に係る回転子1の構成及び固定子9の構成の一部を示す側面図である。図3は、図2に示される回転子1の構成を示す平面図である。図2及び3に示されるように、回転子1は、シャフト10と、第1の永久磁石としてのフェライトボンド磁石20と、第2の永久磁石としての希土類ボンド磁石30とを有する。
図2に示されるように、実施の形態1では、回転子1の軸方向の長さL1は、固定子9の固定子鉄心91の軸方向の長さL9より長い。これにより、回転子1の永久磁石(つまり、フェライトボンド磁石20及び希土類ボンド磁石30)から固定子9のコイル92に流れる鎖交磁束の磁束量を増加させることができる。
フェライトボンド磁石20は、シャフト10に支持されている。フェライトボンド磁石20は、フェライト磁石と樹脂とを含む。フェライトボンド磁石20に含まれる樹脂は、例えば、ナイロン樹脂、PPS(Poly Phenylene Sulfide)樹脂、エポキシ樹脂などである。
希土類ボンド磁石30は、フェライトボンド磁石20の外周20aに支持されている。希土類ボンド磁石30は、希土類磁石と樹脂とを含む。希土類磁石は、例えば、ネオジウム(Nd)、鉄(Fe)及びホウ素(B)を含むネオジウム磁石、又はサマリウム(Sm)、Fe及び窒素(N)を含むサマリウム鉄窒素磁石などである。希土類ボンド磁石30に含まれる樹脂は、フェライトボンド磁石20に含まれる樹脂と同様に、例えば、ナイロン樹脂、PPS樹脂、エポキシ樹脂などである。
フェライトボンド磁石20及び希土類ボンド磁石30は、互いに磁極の強さ(つまり、磁気量)が異なる。具体的には、希土類ボンド磁石30は、フェライトボンド磁石20の磁極より強い磁極を有する。言い換えれば、希土類ボンド磁石30の磁力は、フェライトボンド磁石20の磁力より大きい。また、フェライトボンド磁石20及び希土類ボンド磁石30は、互いに線膨張係数が異なる。
図4は、図3に示されるフェライトボンド磁石20の構成を示す平面図である。図4に示されるように、xy平面に平行なフェライトボンド磁石20の平面形状は、軸線C1を中心とした環状である。フェライトボンド磁石20の外周20aは、回転子1の外周1a(図1参照)の一部を形成する。フェライトボンド磁石20は、軸線C1を中心として周方向R1に間隔をあけて配置された複数の溝部21を有する。複数の溝部21は、軸線C1を中心に周方向R1に等角度の位置に配置されている。溝部21は、フェライトボンド磁石20の外周20aから内周20bに向けて凹んでいる。溝部21は、軸方向に長い長溝である。
フェライトボンド磁石20は、極異方性を有するように配向されている。これにより、複数の溝部21は、S極の溝部21aと、N極の溝部21bとを有する。つまり、周方向R1に隣接する複数の溝部21a、21bは、互いに極性が異なる磁極を有する。図4に示される円弧状の矢印F2は、フェライトボンド磁石20における磁束の向きを示している。S極の溝部21aの径方向外側から流れ込んだ磁束が周方向R1に隣接するN極の溝部21bへと進む。そのため、回転子1(図2参照)は、フェライトボンド磁石20の径方向内側に磁路を構成する回転子鉄心を必要としない。これにより、回転子1における部品点数を削減することができ、且つ回転子1を軽量化することができる。
図3に示されるように、実施の形態1では、フェライトボンド磁石20は、樹脂部60を介してシャフト10に支持されている。樹脂部60は、例えば、不飽和ポリエステル樹脂から形成されている。樹脂部60は、内筒部61と、外筒部62と、複数(実施の形態1では、4つ)のリブ63とを有する。内筒部61は円筒状であり、シャフト10の外周10aに固定されている。外筒部62は円筒状であり、フェライトボンド磁石20の内周20bに固定されている。複数のリブ63は、内筒部61と外筒部62とを接続している。複数のリブ63は、内筒部61から径方向外側に放射状に延びている。複数のリブ63は、軸線C1を中心に周方向R1に等角度の位置に配置されている。なお、フェライトボンド磁石20は、樹脂部60を介さずにシャフト10に直接固定されていてもよい。
希土類ボンド磁石30は、周方向R1に間隔をあけて配置された複数の磁石部としての複数の希土類磁石部31を有する。複数の希土類磁石部31の各々の外周31aは、回転子1の外周1a(図1参照)の一部を形成している。希土類磁石部31の外周31a及び内周31bは、同心円上に位置している。つまり、希土類磁石部31の径方向の厚みは、周方向R1において、一定である。
複数の希土類磁石部31はそれぞれ、極異方性を有するように配向されている。周方向R1に隣接する複数の希土類磁石部31は、互いに極性が異なる磁極を有している。図3に示される円弧状の矢印F3は、希土類磁石部31における磁束の向きを示している。S極の希土類磁石部31の径方向外側から流れ込んだ磁束が、周方向R1に隣接するN極の希土類磁石部31へと進む。実施の形態1では、希土類ボンド磁石30は8個の希土類磁石部31を有しているため、回転子1は8個の磁極を有している。なお、回転子1の極数は8個に限らず、2n個以上であればよい。nは、1以上の自然数である。
希土類磁石部31は、フェライトボンド磁石20の溝部21(図4参照)に配置されている。フェライトボンド磁石20及び希土類磁石部31は、互いに接合されている。実施の形態1では、フェライトボンド磁石20及び希土類ボンド磁石30が一体成形(「2色成形」ともいう)されることによって、希土類磁石部31がフェライトボンド磁石20の溝部21に接合される。これにより、フェライトボンド磁石20及び希土類ボンド磁石30を有する回転子本体50が構成される。
実施の形態1において、フェライトボンド磁石20及び希土類ボンド磁石30が一体成形されるとは、先に製造されたフェライトボンド磁石20を金型に配置した状態で希土類ボンド磁石30を成形することである。これにより、希土類ボンド磁石30(つまり、複数の希土類磁石部31)を金型に配置した状態でフェライトボンド磁石20を成型する構成と比較して、複数(実施の形態1では、8個)の希土類磁石部31を金型に配置する作業が不要となるため、回転子本体50の生産性を向上させることができる。
図2に示されるように、軸方向のフェライトボンド磁石20の中央部20cは、固定子鉄心91と径方向に対向する。また、複数の希土類磁石部31の各希土類磁石部31の周方向の幅は、軸方向のフェライトボンド磁石20の端部20dから中央部20cに向けて徐々に広くなる。軸方向のフェライトボンド磁石20の中央部20cにおける複数の希土類磁石部31の各希土類磁石部31の周方向R1の幅を第1の幅W1、軸方向のフェライトボンド磁石20の端部20dにおける各希土類磁石部31の周方向の幅を第2の幅W2としたとき、第1の幅W1は、第2の幅W2より広い。つまり、第1の幅W1及び第2の幅W2は、以下の式(1)を満たす。
W1>W2 (1)
これにより、固定子鉄心91と径方向に対向するフェライトボンド磁石20の中央部20cにおける希土類磁石部31の磁極は、フェライトボンド磁石20の軸方向の端部20dにおける希土類磁石部31の磁極より強くなる。したがって、回転子1において発生する磁束の磁束量を十分に確保することができる。
ここで、回転子1の軸方向の長さL1が固定子鉄心91の軸方向の長さL9より長いときに、回転子1の軸方向の端部(つまり、後述する図5に示される端部1d)から固定子9に流れる磁束に漏れ磁束が含まれる場合がある。実施の形態1によれば、上述した通り、第1の幅W1が第2の幅W2より広いため、軸方向のフェライトボンド磁石20の中央部20cにおける希土類磁石部31の磁極は、軸方向のフェライトボンド磁石20の端部20dにおける希土類磁石部31の磁極より強くなる。したがって、回転子1から固定子9に流れる磁束の磁束量を十分に確保することができる。
図5は、実施の形態1に係る回転子1の構成を示す断面図である。図5に示されるように、フェライトボンド磁石20は、第1の分割磁石部としての第1のフェライト磁石部41と、第2の分割磁石部としての第2のフェライト磁石部42とを有する。第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42は、軸方向に配列されている。つまり、実施の形態1では、フェライトボンド磁石20は、軸方向の中央部20cにおいて、2つの磁石部に分割されている。軸方向において、第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42は、互いに接している。なお、図5では、シャフト10(図2参照)の図示が省略されている。
図6は、図5に示されるフェライトボンド磁石20をA6-A6線で切断した示す断面図である。ここで、図5に示されるA6-A6線は、軸方向のフェライトボンド磁石20の中央部20c(図2参照)を通る直線である。つまり、図6は、軸方向のフェライトボンド磁石20の中央部20cの構成を示す断面図である。
図4及び6に示されるように、フェライトボンド磁石20の軸方向の中央部20cにおける溝部21の周方向R1の幅を幅W21、フェライトボンド磁石20の軸方向の端部20dにおける溝部21の周方向の幅を幅W22としたとき、幅W21は、幅W22より広い。つまり、幅W21及び幅W22は、以下の式(2)を満たす。
W21>W22 (2)
また、幅W21は、図2に示される第1の幅W1と等しく、幅W22は、図2に示される第2の幅W2と等しい。つまり、フェライトボンド磁石20の溝部21の形状は、希土類磁石部31の形状に対応する。
次に、図7を用いて回転子1の製造方法について、説明する。図7は、回転子1の製造工程を示すフローチャートである。回転子1の製造工程では、着磁器が用いられる。
ステップST1では、回転子本体50を形成する。なお、ステップST1の詳細については、後述する。
ステップST2では、回転子本体50をシャフト10に連結する。実施の形態1では、回転子本体50とシャフト10とが樹脂部60を介して一体化されることで、回転子本体50がシャフト10に連結される。
ステップST3では、例えば、着磁器を用いて、回転子本体50を着磁する。具体的には、フェライトボンド磁石20及び希土類ボンド磁石30が極異方性を有するように、フェライトボンド磁石20及び希土類ボンド磁石30を着磁する。
次に、図8を用いて回転子本体50を形成する工程(つまり、図7に示されるステップST1)の詳細について説明する。図8は、回転子本体50を形成する工程を示すフローチャートである。回転子本体50を形成する工程では、第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42を成形するための第1の金型と、希土類ボンド磁石30を成形するための第2の金型と、配向用の磁石とが用いられる。
ステップST11では、第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42を成形するための第1の金型の内部に、第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42の原料を充填する。第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42は、例えば、射出成形により成形される。なお、第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42は、射出成形に限らず押圧成形などの他の成形方法によって成形されてもよい。
ステップST12では、第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42の原料を配向しつつ、予め決められた形状を有する第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42を成形する。ステップST12では、例えば、配向用の磁石を用いて、第1の金型の内部に極異方性を有する磁場を発生させた状態で、第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42の原料を配向させつつ、第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42を成形する。これにより、極異方性を有するフェライトボンド磁石20が成形される。また、ステップST12では、第1のフェライト磁石部41の端面41a及び第2のフェライト磁石部42の端面42aが、+z軸方向を向くように、成形される。
ステップST13では、成形された第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42を冷却する。
ステップST14では、第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42を第1の金型から取り出す。
ステップST15では、ステップST14において取り出された第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42を脱磁する。
ステップST16では、希土類ボンド磁石30を射出成形するための第2の金型の内部に、第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42を配置する。ステップS16では、第1のフェライト磁石部41の軸方向の端面41a及び第2のフェライト磁石部42の軸方向の端面42aが接するように、第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42が、第2の金型の内部に配置されている。つまり、ステップST16では、ステップST12で成形された第1のフェライト磁石部41を軸方向に反転させることで、当該第1のフェライト磁石部41の端面41aが第2のフェライト磁石部42の端面42aに張り合わされる。また、実施の形態1では、フェライトボンド磁石20において、端面41aと端面42aとが接する部分(つまり、軸方向の中央部20c)に溝部21が形成されているため、第1のフェライト磁石部41と第2のフェライト磁石部42との位置決め作業を容易にすることができる。
ステップST17では、第2の金型に配置されたフェライトボンド磁石20の溝部21に、希土類ボンド磁石30の原料を充填する。希土類ボンド磁石30は、例えば、射出成形により成形される。なお、希土類ボンド磁石30は、射出成形に限らず押圧成形などの他の成形方法によって成形されてもよい。
ステップST18では、希土類ボンド磁石30の原料を配向しつつ、予め決められた形状を有する希土類ボンド磁石30を成形する。ステップST18では、例えば、配向用の磁石を用いて、第2の金型の内部に極異方性を有する磁場を発生させた状態で、希土類ボンド磁石30の原料を配向させつつ、希土類ボンド磁石30(つまり、複数の希土類磁石部31)を成形する。これにより、フェライトボンド磁石20及び希土類ボンド磁石30が一体成形された回転子本体50が形成される。
ステップST19では、ステップST18において形成された回転子本体50を冷却する。
ステップST20では、第2の金型から冷却された回転子本体50を取り出す。
ステップST21では、ステップST20において取り出された回転子本体50を脱磁する。
次に、実施の形態1に係る回転子1の製造コストについて、比較例1に係る回転子101aと対比しながら説明する。図9は、比較例1に係る回転子101aの構成を示す平面図である。なお、図9では、シャフト10の図示が省略されている。
図9に示されるように、比較例1に係る回転子101aでは、環状のフェライトボンド磁石120aの外周120cに、環状の希土類ボンド磁石130aが配置されている。つまり、比較例1に係る回転子101aでは、回転子101aの外周101cの全てが、希土類ボンド磁石130aによって形成されている。
これに対し、上述した図2に示されるように、実施の形態1では、回転子1の外周1aは、フェライトボンド磁石20の外周20a、及び希土類ボンド磁石30の複数の希土類磁石部31の各々の外周31aによって形成されている。これにより、実施の形態1に係る回転子1では、比較例1に係る回転子101aと比べて、希土類ボンド磁石30の使用量を削減することができる。具体的には、実施の形態1に係る回転子1では、比較例1に係る回転子101aと比べて、希土類ボンド磁石30の使用量を約20%削減することができる。希土類ボンド磁石30は、フェライトボンド磁石20に比べて、高価である。例えば、希土類ボンド磁石30の材料単価は、フェライトボンド磁石20の材料単価の10倍以上である。そのため、回転子1の外周1aが、フェライトボンド磁石20の外周20a及び複数の希土類磁石部31の各々の外周31aによって形成されていることで、希土類ボンド磁石30の使用量を削減することができる。したがって、実施の形態1に係る回転子1の製造コストを低減することができる。
次に、実施の形態1に係る回転子1の表面磁束密度について、比較例1に係る回転子101a及び比較例2に係る回転子101bと対比しながら説明する。図10(A)は、比較例2に係る回転子101bの構成を示す側面図である。図10(B)は、比較例2に係る回転子101bの構成を示す断面図である。なお、図10(A)及び(B)では、シャフト10の図示が省略されている。
図10(A)及び(B)に示されるように、回転子101bは、フェライトボンド磁石120bと、希土類ボンド磁石130bとを有する。希土類ボンド磁石130bは、周方向R1に間隔をあけて配置された複数の希土類磁石部131bを有する。よって、比較例2に係る回転子101bにおける希土類ボンド磁石130bの使用量は、実施の形態1に係る回転子1における希土類ボンド磁石30の使用量と同じであり、比較例1に係る回転子101aにおける希土類ボンド磁石130aの使用量と相違する。また、比較例2に係る回転子101bでは、軸方向において、希土類磁石部131bの周方向R1の幅W10が一定である。よって、比較例2に係る回転子101bは、希土類磁石部131bの形状の点で、実施の形態1に係る回転子1及び比較例1に係る回転子101aと相違する。更に、比較例2に係る回転子101bでは、フェライトボンド磁石120bは、軸方向に分割されていない。よって、比較例2に係る回転子101bは、フェライトボンド磁石120bの形状の点で、実施の形態1に係る回転子1と相違する。
図11は、比較例1に係る回転子101aの表面磁束密度の分布と、比較例2に係る回転子101bの表面磁束密度の分布とを示すグラフである。図11において、横軸は、回転子101aの外周101c又は回転子101bの外周101dにおける周方向R1の位置[度]を示し、縦軸は、表面磁束密度[a.u.]を示す。また、図11において、破線は比較例1に係る回転子101aの表面磁束密度の分布を示し、実線は比較例2に係る回転子101bの表面磁束密度の分布を示す。
図11に示されるように、比較例1に係る回転子101aの表面磁束密度の分布は、均一な正弦波の波形S1によって表される。これに対して、比較例2に係る回転子101bの表面磁束密度の分布も、概ね均一な略正弦波の波形S2によって表される。つまり、比較例1に係る回転子101aと比較して、比較例2に係る回転子101bでは、周方向R1において、表面磁束密度の急激な変化が抑えられている。
図12は、実施の形態1に係る回転子1の表面磁束密度の分布と、比較例1に係る回転子101aの表面磁束密度の分布とを示すグラフである。図12において、横軸は、回転子1の外周1a又は回転子101aの外周101cにおける周方向R1の位置[度]を示し、縦軸は、表面磁束密度[a.u.]を示す。また、図12において、一点鎖線は実施の形態1に係る回転子1の軸方向の中央部1cにおける表面磁束密度の分布を示し、実線は実施の形態1に係る回転子1の軸方向の端部1dにおける表面磁束密度の分布を示す。また、図12において、破線は比較例1に係る回転子101aの表面磁束密度の分布を示す。
図12に示されるように、比較例1に係る回転子101aの表面磁束密度の分布は、均一な正弦波の波形S1によって表される。これに対して、実施の形態1に係る回転子1の軸方向の端部1dにおける表面磁束密度の分布も、概ね均一な略正弦波の波形S11によって表される。つまり、実施の形態1に係る回転子1の軸方向の端部1dでは、周方向R1において、表面磁束密度の急激な変化が抑えられている。これは、フェライトボンド磁石20の軸方向の端部20dにおける希土類磁石部31の第2の幅W2(図2参照)が、軸方向のフェライトボンド磁石20の中央部20cにおける希土類磁石部31の第1の幅W1(図2参照)より狭く、軸方向の端部20dにおけるフェライトボンド磁石20の使用量が、軸方向の中央部20cにおけるフェライトボンド磁石20の使用量より多いためである。
また、実施の形態1に係る回転子1の中央部1cにおける表面磁束密度の分布は、略正弦波の波形S12によって表される。回転子1の軸方向の中央部1cでは、磁極中心部(N極又はS極)では、比較例1に係る回転子101aと同等の磁束密度が得られるが、極間部(N極とS極との間)では、比較例1に係る回転子101aよりもやや劣る磁束密度が得られる。これは、図2に示される希土類磁石部31において、第1の幅W1が第2の幅W2より広く、軸方向の中央部20cにおけるフェライトボンド磁石20の使用量が、端部20dにおけるフェライトボンド磁石20の使用量より少ないためである。しかし、実施の形態1に係る回転子1には、複数の希土類磁石部31が備えられているので、中央部1cの極間部における磁束密度の低下を補うことができる。これにより、実施の形態1に係る回転子1は、比較例1に係る回転子101aと同等の誘起電圧を得ることができる。
〈実施の形態1の効果〉
以上に説明したように、実施の形態1によれば、希土類ボンド磁石30は、周方向R1に間隔をあけて配置された複数の希土類磁石部31を有する。希土類ボンド磁石30は、フェライトボンド磁石20より高価である。実施の形態1に係る回転子1では、希土類ボンド磁石30は、周方向R1に間隔をあけて配置された複数の希土類磁石部31を有することにより、希土類ボンド磁石30の使用量が削減されるため、回転子1の製造コストを低減することができる。
また、実施の形態1によれば、軸方向のフェライトボンド磁石20の中央部20cにおける複数の希土類磁石部31の各希土類磁石部31の周方向の幅である第1の幅W1は、軸方向のフェライトボンド磁石20の端部20dにおける各希土類磁石部31の周方向の幅である第2の幅W2より広い。これにより、固定子鉄心91と径方向に対向するフェライトボンド磁石20の中央部20cにおける希土類磁石部31の磁極は、フェライトボンド磁石20の軸方向の端部20dにおける希土類磁石部31の磁極より強くなる。よって、回転子1の製造コストを低減しつつ、回転子1から固定子9に流れる磁束の磁束量を十分に確保することができる。
ここで、図2に示されるように、回転子1の軸方向の長さL1が、固定子鉄心91の軸方向の長さL9より長いとき、回転子1の永久磁石(つまり、フェライトボンド磁石20及び希土類ボンド磁石30)から固定子9のコイル92に流れる鎖交磁束の磁束量を増加させることができる。一方で、固定子鉄心91と径方向に対向しない回転子1の軸方向の端部1dからコイル92に流れる磁束の一部が漏れ磁束となる場合がある。この場合、回転子1から固定子9に流れる磁束の磁束量を十分に確保することができない。実施の形態1では、希土類磁石部31の第1の幅W1は、第2の幅W2より広い。これにより、軸方向のフェライトボンド磁石20の中央部20cにおける希土類磁石部31の磁極は、軸方向のフェライトボンド磁石20の端部20dにおける希土類磁石部31の磁極より強くなる。したがって、回転子1から固定子9に流れる磁束の磁束量を十分に確保することができる。
また、実施の形態1によれば、希土類ボンド磁石30が、周方向R1に間隔をあけて配置された複数の希土類磁石部31を有することにより、回転子1の表面磁束密度の急激な変化が抑えられるため、回転子1は、比較例1に係る回転子101aと同等の誘起電圧を得ることができる。よって、実施の形態1に係る回転子1は、比較例1に係る回転子101aと同等の回転制御の精度を得ることができる。
また、実施の形態1によれば、シャフト10に支持されるフェライトボンド磁石20が極異方性を有している。これにより、フェライトボンド磁石20の径方向内側に磁路を構成する回転子鉄心を配置する必要がないため、回転子1における部品点数を削減することができ、且つ回転子1を軽量化することができる。
また、実施の形態1によれば、フェライトボンド磁石20は、軸方向に配列された第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42を有する。希土類磁石部31の形状に対応する形状を有する溝部21を備えるフェライトボンド磁石20を成形するためには、つまり、軸方向の中央部20cにおける周方向R1の幅W21が軸方向の端部20dにおける周方向R1の幅W22より広い溝部21を成形するためには、金型構造が複雑となる。したがって、フェライトボンド磁石20を成形するための設備が高価となる。実施の形態1では、フェライトボンド磁石20は、軸方向の中央部20cで分割された第1のフェライト磁石部41及び第2のフェライト磁石部42を有している。これにより、溝部21を一体成形するための金型が不要となるため、フェライトボンド磁石20の生産性を高めることができる。
《実施の形態2》
図13は、実施の形態2に係る回転子2の構成を示す側面図である。図13において、図2と同一又は対応する構成要素には、図2と同じ符号が付される。実施の形態2に係る回転子2は、希土類磁石部231の形状の点で、実施の形態1に係る回転子1と相違する。これ以外の点については、実施の形態2に係る回転子2は、実施の形態1に係る回転子1と同じである。そのため、以下の説明では、図2を参照する。なお、図13では、シャフト10(図2参照)の図示が省略されている。
図13に示されるように、回転子2は、フェライトボンド磁石20と、希土類ボンド磁石230とを有する。希土類ボンド磁石230は、周方向R1に間隔をあけて配置された複数の希土類磁石部231を有する。
軸方向のフェライトボンド磁石20の中央部20cにおける各希土類磁石部231の周方向R1の幅である第1の幅W1は、軸方向のフェライトボンド磁石20の端部20dにおける各希土類磁石部231の周方向R1の幅である第2の幅W2より広い。これにより、フェライトボンド磁石20の中央部20cにおける希土類磁石部231の磁極は、フェライトボンド磁石20の端部20dにおける希土類磁石部231の磁極より強くなる。よって、回転子2から固定子9に流れる磁束の磁束量を十分に確保することができる。
希土類磁石部231は、第1の部分231aと、第1の部分231aより軸方向の外側で第1の部分231aに接続された複数の第2の部分231b、231cとを有する。第1の部分231aは、希土類磁石部231において第1の幅W1を有する幅広部分である。実施の形態2では、第1の部分231aの周方向の幅は、軸方向において一定である。つまり、実施の形態2では、第1の部分231aの周方向R1の幅(つまり、第1の幅W1)は、軸方向において、一定である。
複数の第2の部分231b、231cの各々の周方向R1の幅は、第1の部分231aに向けて徐々に広くなる。つまり、回転子2を径方向から見たとき、第2の部分231bの形状は、台形状である。なお、第2の部分231bの周方向R1の幅は、軸方向において、一定であってもよい。また、希土類磁石部231は、複数の第2の部分231b、231cのうちのいずれか一方の第2の部分を有していてもよい。
第1の部分231aの軸方向の長さL21は、第2の部分231b、231cの軸方向の長さL22より長い。これにより、希土類磁石部231において、フェライトボンド磁石20の中央部20cにおける希土類磁石部231の磁極が、フェライトボンド磁石20の端部20dにおける希土類磁石部231の磁極より一層強くなる。よって、回転子2から固定子9に流れる磁束の磁束量を十分に確保し易くなる。
〈実施の形態2の効果〉
以上に説明したように、実施の形態2によれば、希土類ボンド磁石230は、周方向R1に間隔をあけて配置された複数の希土類磁石部231を有する。希土類ボンド磁石230は、フェライトボンド磁石20より高価である。実施の形態2に係る回転子2では、希土類ボンド磁石230は、周方向R1に間隔をあけて配置された複数の希土類磁石部231を有することにより、希土類ボンド磁石230の使用量が削減されるため、回転子2の製造コストを低減することができる。
また、実施の形態2によれば、軸方向のフェライトボンド磁石20の中央部20cにおける複数の希土類磁石部231の各希土類磁石部231の周方向の幅である第1の幅W1は、軸方向のフェライトボンド磁石20の端部20dにおける各希土類磁石部231の周方向の幅である第2の幅W2より広い。これにより、固定子鉄心91と径方向に対向するフェライトボンド磁石20の中央部20cにおける希土類磁石部31の磁極は、フェライトボンド磁石20の軸方向の端部20dにおける希土類磁石部31の磁極より強くなる。よって、回転子2の製造コストを低減しつつ、回転子2から固定子9に流れる磁束の磁束量を十分に確保することができる。また、希土類磁石部231において、後述する図15及び16に示される張り出し部431fを形成しなくても、回転子2から固定子9に流れる磁束の磁束量を十分に確保することができる。
また、実施の形態2によれば、希土類磁石部231は、第1の部分231aと、第1の部分231aより軸方向の外側で第1の部分231aに接続された第2の部分231b、231cとを有し、第1の部分231aは、軸方向において一定の第1の幅W1を有し、第1の部分231aの軸方向の長さL21は、第2の部分231b、231cの軸方向の長さL22より長い。これにより、フェライトボンド磁石20の中央部20cにおける希土類磁石部231の磁極が、フェライトボンド磁石20の端部20dにおける希土類磁石部231の磁極より一層強くなる。よって、回転子2から固定子9に流れる磁束の磁束量を十分に確保し易くなる。
《実施の形態3》
図14は、実施の形態3に係る回転子3の構成を示す平面図である。図14において、図3に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図3と同じ符号が付される。実施の形態3に係る回転子3は、希土類磁石部331の形状の点で、実施の形態1に係る回転子1と相違する。なお、図14において、シャフト10及び樹脂部60(図3参照)の図示は、省略されている。
図14に示されるように、回転子3は、フェライトボンド磁石20と、希土類ボンド磁石330とを有する。希土類ボンド磁石330は、周方向R1に間隔をあけて配置された複数の希土類磁石部331を有する。
図14において、希土類磁石部331の最も径方向内側に位置する部分331cの周方向の幅を第3の幅W3、希土類磁石部331の最も径方向外側に位置する部分331dの周方向の幅を第4の幅W4としたとき、第3の幅W3は、第4の幅W4より広い。つまり、第3の幅W3及び第4の幅W4は、以下の式(3)を満たす。
W3>W4 (3)
これにより、フェライトボンド磁石20と希土類ボンド磁石330との接合面積が増加する。したがって、温度変化による膨張若しくは収縮、又は回転子3に作用する遠心力によって、フェライトボンド磁石20と希土類ボンド磁石330との界面が剥離した場合でも、フェライトボンド磁石20から希土類ボンド磁石330が脱落することを防止できる。
このように、実施の形態では、希土類磁石部331において、第3の幅W3が第4の幅W4より広いことにより、当該希土類磁石部331が配置されるフェライトボンド磁石20の溝部221は、アリ溝である。
〈実施の形態3の効果〉
以上に説明したように、実施の形態3によれば、希土類磁石部331の最も径方向内側に位置する部分331cの周方向の幅である第3の幅W3は、希土類磁石部331の最も径方向外側に位置する部分331dの周方向の幅である第4の幅W4より広い。これにより、フェライトボンド磁石20と希土類ボンド磁石330との接合面積が増加する。したがって、温度変化による膨張若しくは収縮、又は回転子3に作用する遠心力によって、フェライトボンド磁石20と希土類ボンド磁石330との界面が剥離した場合でも、フェライトボンド磁石20から希土類ボンド磁石330が脱落することを防止できる。
《実施の形態4》
図15は、実施の形態4に係る回転子4の構成を示す断面図である。図16は、図15に示される回転子4をA16-A16線で切断した断面図である。実施の形態4に係る回転子4は、フェライトボンド磁石420及び希土類ボンド磁石430の形状の点で、実施の形態1に係る回転子1と相違する。これ以外の点については、実施の形態4に係る回転子4は、実施の形態1に係る回転子1と同じである。よって、以下の説明では、図2を参照する。なお、図15及び16において、シャフト10の図示は、省略されている。
図15及び16に示されるように、回転子4は、フェライトボンド磁石420と、希土類ボンド磁石430とを有する。
フェライトボンド磁石420は、軸方向に配列された第1のフェライト磁石部441と第2のフェライト磁石部442とを有する。軸方向のフェライトボンド磁石420の中央部420cには、段差部420fが形成されている。段差部420fは、フェライトボンド磁石420の外周420aから内周420bに向けて凹んでいる。段差部420fは、第1のフェライト磁石部441に形成された第1の段差部441fと、第2のフェライト磁石部442に形成された第2の段差部442fとで構成されている。第1の段差部441fは、第1のフェライト磁石部441において、第2のフェライト磁石部442と接する軸方向の端面441aに形成されている。第2の段差部442fは、第2のフェライト磁石部442において、第1のフェライト磁石部441と接する軸方向の端面442aに形成されている。
希土類ボンド磁石430は、周方向R1に間隔をあけて配置された複数の希土類磁石部431を有する。希土類磁石部431は、固定子鉄心91(図2参照)と径方向に対向する軸方向の中央部431cに形成された張り出し部431fを有する。張り出し部431fは、希土類磁石部431の軸方向の中央部431cから径方向の内側に伸びている。これにより、希土類磁石部431において、フェライトボンド磁石420の中央部420cにおける希土類磁石部431の磁極が、フェライトボンド磁石420の端部420dにおける希土類磁石部431の磁極より一層強くなる。したがって、回転子4からコイル92に流れる鎖交磁束の磁束量を更に増加させることができる。
張り出し部431fと段差部420fとは、互いに接合されている。これにより、フェライトボンド磁石20と希土類ボンド磁石30との接合面積が増加する。したがって、温度変化による膨張若しくは収縮、又は回転子4に作用する遠心力によって、フェライトボンド磁石420と希土類ボンド磁石430との界面が剥離した場合でも、フェライトボンド磁石420から希土類ボンド磁石430が脱落することを防止できる。
〈実施の形態4の効果〉
以上に説明したように、実施の形態4によれば、希土類磁石部431は、固定子鉄心91と径方向に対向する軸方向の中央部431cに形成された張り出し部431fを有している。これにより、希土類磁石部431において、フェライトボンド磁石420の中央部420cにおける希土類磁石部431の磁極が、フェライトボンド磁石420の端部420dにおける希土類磁石部431の磁極より一層強くなる。したがって、回転子4からコイル92に流れる鎖交磁束の磁束量を増加させることができる。つまり、電動機の駆動に必要な有効磁束の磁束量を増加させることができる。
また、実施の形態4によれば、希土類磁石部431の張り出し部431fとフェライトボンド磁石420の段差部420fとが、互いに接合されている。これにより、フェライトボンド磁石20と希土類ボンド磁石30との接合面積が増加する。したがって、温度変化による膨張若しくは収縮、又は回転子4に作用する遠心力によって、フェライトボンド磁石420と希土類ボンド磁石430との界面が剥離した場合でも、フェライトボンド磁石420から希土類ボンド磁石430が脱落することを防止できる。
《実施の形態5》
図17は、実施の形態5に係る回転子5の構成を示す断面図である。図18は、図17に示される回転子5の構成を示す部分断面図である。図17及び18において、図15及び16に示される符号と同じ符号が付される。実施の形態5に係る回転子5は、希土類磁石部531の張り出し部531fの形状の点で、実施の形態4に係る回転子4と相違する。なお、図17及び18において、シャフト10の図示は省略されている。
図17に示されるように、回転子5は、フェライトボンド磁石420と、希土類ボンド磁石530とを有する。希土類ボンド磁石530は、周方向R1に間隔をあけて配置された複数の希土類磁石部531を有する。
図18に示されるように、希土類磁石部531は、固定子鉄心91(図2参照)と径方向に対向する軸方向の中央部531cに形成された張り出し部531fを有する。張り出し部531fは、希土類磁石部531の軸方向の中央部531cから径方向の内側に伸びている。張り出し部531fとフェライトボンド磁石420の段差部420fとは、互いに接合されている。
張り出し部531fの周方向R1の幅である第5の幅W5は、希土類磁石部531の周方向R1の第1の幅W1より広い。ここで、「張り出し部531fの周方向R1の幅」とは、張り出し部531fにおいて、軸線C1と張り出し部531fとを結ぶ直線Mに垂直な方向に延びる直線の長さである。
以上に説明したように、実施の形態5によれば、希土類磁石部531の張り出し部531fの周方向R1の幅W5は、希土類磁石部531の第1の幅W1より広い。これにより、張り出し部531fと軸方向のフェライトボンド磁石420の中央部420cとの接合面積が増加するため、フェライトボンド磁石420から希土類ボンド磁石530が一層脱落し難くなる。
《実施の形態6》
図19は、実施の形態6に係る回転子6の構成を示す部分断面図である。図19において、図15及び16に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、同じ符号が付される。施の形態6に係る回転子6は、フェライトボンド磁石620及び希土類ボンド磁石630の形状の点で、実施の形態4に係る回転子4と相違する。
図19に示されるように、回転子6は、フェライトボンド磁石620と、希土類ボンド磁石630とを有する。フェライトボンド磁石620は、軸方向に配列された第1のフェライト磁石部441及び第2のフェライト磁石部442を有する。第1のフェライト磁石部441は、第1の段差部441fの底面441sに形成された第1の凹部641gを有する。第2のフェライト磁石部442は、第2の段差部442fの底面442sに形成された第2の凹部642gを有する。なお、フェライトボンド磁石620は、第1の凹部641g及び第2の凹部642gのうちいずれか一方の凹部を有していてもよい。また、フェライトボンド磁石620は、複数の第1の凹部641g又は複数の第2の凹部642gを有していてもよい。
希土類ボンド磁石630は、希土類磁石部631を有する。希土類磁石部631は、張り出し部631fを有する。張り出し部631fは、第1の凹部641gに嵌合する第1の凸部631gと、第2の凹部642gに嵌合する第2の凸部631hとを有する。これにより、フェライトボンド磁石620から希土類ボンド磁石630が一層脱落し難くなる。このように、張り出し部631fが第1の凸部631g及び第2の凸部631hを有していることにより、第1の凸部631g及び第2の凸部631hが形成されている張り出し部631fの内周側の軸方向の長さは、張り出し部631fの外周側の軸方向の長さより長い。
以上に説明したように、実施の形態6に係る回転子6によれば、希土類磁石部631の張り出し部631fの第1の凸部631gが、フェライトボンド磁石620の第1の段差部441fに形成された第1の凹部641gに嵌合している。これにより、フェライトボンド磁石620から希土類ボンド磁石630が一層脱落し難くなる。
また、実施の形態6に係る回転子6によれば、張り出し部631fの第2の凸部631hが、フェライトボンド磁石620の第2の段差部442fに形成された第2の凹部642gに嵌合している。これにより、フェライトボンド磁石620から希土類ボンド磁石630が一層脱落し難くなる。
《実施の形態7》
図20は、実施の形態7に係る回転子7の構成を示す断面図である。図20において、図1~3に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図1~3に示される符号と同じ符号が付される。実施の形態7に係る回転子7は、希土類ボンド磁石730の構成の点で、実施の形態1に係る回転子1と相違する。
図20に示されるように、回転子7は、フェライトボンド磁石20と、希土類ボンド磁石730とを有する。
希土類ボンド磁石730は、周方向R1に間隔をあけて配置された複数の希土類磁石部731と、複数の希土類磁石部731のうちの周方向R1に隣接する希土類磁石部731を連結する連結部732とを有する。希土類磁石部31は、軸方向の中央部731cに形成された張り出し部731fを有する。張り出し部731fと軸方向のフェライトボンド磁石20の中央部に形成された凹部20fとが、互いに接合されている。図20では、凹部20fは、軸線C1を中心とする環状の溝部である。
連結部732は、周方向R1に隣接する希土類磁石部731の張り出し部731fを連結する。これにより、希土類ボンド磁石730の剛性が高まるため、フェライトボンド磁石20から希土類ボンド磁石730が一層脱落し難くなる。連結部732とフェライトボンド磁石20の凹部20fとは、互いに接合されている。
以上に説明したように、実施の形態7によれば、希土類ボンド磁石730は、周方向R1に間隔をあけて配置された複数の希土類磁石部731のうちの周方向R1に隣接する希土類磁石部731を連結する連結部732を有する。これにより、希土類ボンド磁石730の剛性が高まるため、フェライトボンド磁石20から希土類ボンド磁石730が一層脱落し難くなる。
《実施の形態8》
図21は、実施の形態8に係る回転子8の構成を示す面図である。図22は、実施の形態8に係る回転子8の構成を示す面図である。図23は、図21に示される回転子8をA23-A23線で切断した断面図である。図21~23において、図1~3に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図1~3に示される符号と同じ符号が付される。実施の形態8に係る回転子8は、リング部材81、82を更に有している点で、実施の形態1から7のいずれかに係る回転子と相違する。なお、図21~23において、シャフト10及び樹脂部60(図3参照)の図示は省略されている。
図21~23に示されるように、回転子8は、フェライトボンド磁石20と、希土類ボンド磁石30と、複数のリング部材81、82とを有する。
リング部材81、82はそれぞれ、軸線C1を中心とする環状の部材である。リング部材81、82は、例えば、不飽和ポリエステル樹脂などの樹脂から形成されている。
リング部材81は、フェライトボンド磁石20及び希土類ボンド磁石30より+z軸側に位置している。リング部材81は、フェライトボンド磁石20の+z軸方向を向く端面20j及び希土類磁石部31の+z軸方向を向く端面31jに固定されている。
リング部材82は、フェライトボンド磁石20及び希土類ボンド磁石30より-z軸側に位置している。リング部材82は、フェライトボンド磁石20の-z軸方向を向く端面20k及び希土類磁石部31の-z軸方向を向く端面31kに固定されている。なお、回転子8は、複数のリング部材81、82のうちのいずれか一方のリング部材を有していてもよい。
〈実施の形態8の効果〉
以上に説明したように、実施の形態8によれば、回転子8は、フェライトボンド磁石20の+z軸方向を向く端面20j及び希土類磁石部31の+z軸方向を向く端面31jに固定されたリング部材81を有する。これにより、希土類磁石部31がリング部材81を介してフェライトボンド磁石20に連結されるため、フェライトボンド磁石20から希土類磁石部31が脱落し難くなる。
また、実施の形態8に係る回転子8は、フェライトボンド磁石20の-z軸方向を向く端面20k及び希土類磁石部31の-z軸方向を向く端面31kに固定されたリング部材82を有する。これにより、希土類磁石部31が複数のリング部材81、82を介してフェライトボンド磁石20に連結されるため、フェライトボンド磁石20から希土類磁石部31が脱落し難くなる。
《実施の形態8の変形例1》
図24は、実施の形態8の変形例1に係る回転子8Aの構成を示す平面図である。図25は、図24に示される回転子8AをA25-A25線で切断した断面図である。実施の形態8の変形例1に係る回転子8Aは、リング部材81A、82Aが樹脂部60Aと繋がっている点で、実施の形態8に係る回転子8と相違する。
図24及び25に示されるように、回転子8Aは、シャフト10と、フェライトボンド磁石20と、希土類ボンド磁石30と、第1の樹脂部としてのリング部材81A、82Aと、第2の樹脂部としての樹脂部60Aとを有する。
樹脂部60Aは、シャフト10に支持された内筒部61と、フェライトボンド磁石20の内周20bに固定された外筒部62Aと、内筒部61と外筒部62Aとを繋ぐ複数のリブ63Aとを有する。
リング部材81A、82Aは、樹脂部60A(具体的には、外筒部62A及びリブ63A)と繋がっている。実施の形態8の変形例1では、リング部材81A、82Aは、一体成形によって樹脂部60Aの外筒部62Aと繋がっている。つまり、実施の形態8の変形例1では、シャフト10、フェライトボンド磁石20及び希土類ボンド磁石30は、樹脂部60A及びリング部材81A、82Aを介して連結されている。
以上に説明したように、実施の形態8の変形例1によれば、回転子8Aにおいて、リング部材81A、82Aが樹脂部60Aと繋がっている。これにより、シャフト10とフェライトボンド磁石20とを樹脂製の樹脂部60Aを介して一体成形する際に、リング部材81A、82Aも同時に成形することができるので、回転子8Aの製造工程を削減することができる。
ここで、回転子8Aの固有振動数は、回転子8Aの剛性によって変化する。回転子8Aの剛性は、例えば、樹脂部60Aにおけるリブ63Aの周方向R1の幅、径方向の長さ及び本数を変化させることで調整することができる。実施の形態8の変形例1では、リブ63Aがリング部材81A、82Aと繋がっているため、リブ63Aの径方向の長さが長くなっている。これにより、回転子8Aの剛性を変化させることができる。つまり、回転子8Aの固有振動数を変化させることができる。よって、共振の発生を抑制することができ、回転子8Aの振動特性を調整することができる。
また、回転子8Aの慣性モーメントは、回転子8Aの質量によって変化する。回転子8Aの質量は、リブ63Aの周方向R1の幅、径方向の長さ及び本数を変化させることで調整することができる。慣性モーメントが大きいほど、大きな始動トルクが必要となるが、回転子8Aの回転を安定させることができる。上述した通り、実施の形態8の変形例1では、リブ63Aがリング部材81、82と繋がっているため、リブ63Aの径方向の長さが長くなっている。これにより、回転子8Aの慣性モーメントを大きくすることができる。このように、実施の形態8の変形例1では、リング部材81A、82Aが樹脂部60Aと繋がっていることで、回転子8Aの固有振動数及び慣性モーメントを調整することができる。
《実施の形態9》
図26は、実施の形態9に係る空気調和装置900の構成を概略的に示す図である。図26に示されるように、空気調和装置900は、室内機910と、冷媒配管930を介して室内機910に接続された室外機920とを有する。空気調和装置900では、例えば、室内機910から冷たい空気を送風する冷房運転、又は温かい空気を送風する暖房運転等を行うことができる。
室内機910は、送風機としての室内送風機911と、室内送風機911を覆うハウジング912とを有する。室内送風機911は、電動機100と、電動機100のシャフト10に固定された羽根車911aとを有している。羽根車911aは、電動機100によって駆動されることにより、気流を生成する。羽根車911aは、例えば、クロスフローファンである。
室外機920は、送風機としての室外送風機921と、圧縮機922と、室外送風機921及び圧縮機922を覆うハウジング923とを有する。室外送風機921は、電動機100と、電動機100のシャフト10(図1参照)に固定された羽根車921aとを有する。羽根車921aは、電動機100によって駆動されることにより、気流を生成する。羽根車921aは、例えば、プロペラファンである。圧縮機922は、電動機922aと、電動機922aによって駆動される圧縮機構部922bとを有する。
上述の通り、実施の形態9に係る空気調和装置900では、実施の形態1に係る電動機100が室内送風機911及び室外送風機921に適用されている。実施の形態1に係る電動機100では、回転子1からコイル92(図1及び2参照)に流れる鎖交磁束を増加させることができるため、電動機100の信頼性が向上する。そのため、当該電動機100を有する室内送風機911及び室外送風機921の信頼性も向上する。また、室内送風機911及び室外送風機921を有する空気調和装置900の信頼性も向上する。
なお、電動機100は、室内送風機911及び室外送風機921のいずれか一方に備えられていてもよい。また、電動機100は、圧縮機922の電動機922aに適用されてもよい。また、実施の形態9に係る電動機100は、空気調和装置900に限らず、他の機器に備えられていてもよい。
1、2、3、4、5、6、7、8、8A 回転子、 9 固定子、 10 シャフト、 20、420、620 フェライトボンド磁石、 20a、420a 外周、 20c、420c 中央部、 20d 端部、 30、230、330、430、530、630、730 希土類ボンド磁石、 31、231、331、431、531、631、731 希土類磁石部、 41、441 第1のフェライト磁石部、 42、442 第2のフェライト磁石部、 60、60A 樹脂部、 81、81A、82、82A リング部材、 91 固定子鉄心、 100 電動機、 231a 第1の部分、 231b 第2の部分、 420f 段差部、 431f、531f、731f 張り出し部、 441s、442s 底面、 631g 第1の凸部、 631h 第2の凸部、 641g 第1の凹部、 642g 第2の凹部、 732 連結部、 900 空気調和装置、 910 室内機、 911 室内送風機、 911a、921a 羽根車、 920 室外機、 921 室外送風機、 C1 軸線、 L1、L9、L21、L22 軸方向の長さ、 W1 第1の幅、 W2 第2の幅、 W3 第3の幅、 W4 第4の幅、 W5 第5の幅。

Claims (15)

  1. 回転子と固定子とを有し、前記回転子の軸方向の長さは前記固定子の固定子鉄心の前記軸方向の長さより長い電動機であって、
    前記回転子は、
    回転軸と、
    前記回転軸に支持された第1の永久磁石と、
    前記第1の永久磁石の外周に支持され、前記第1の永久磁石の磁極より強い磁極を有する第2の永久磁石と
    を有し、
    前記第2の永久磁石は、前記第1の永久磁石の周方向に間隔をあけて配置された複数の磁石部を有し、
    前記回転軸の軸方向の前記第1の永久磁石の中央部における前記複数の磁石部の各磁石部の前記周方向の幅である第1の幅は、前記軸方向の前記第1の永久磁石の端部における前記各磁石部の前記周方向の幅である第2の幅より広く、
    前記第1の永久磁石は、前記軸方向の前記中央部に形成された段差部において分割された第1の分割磁石部及び第2の分割磁石部を有し、
    前記段差部は、前記第1の永久磁石の前記外周から、前記第1の永久磁石の径方向の内側に向けて窪んでおり、
    前記磁石部は、前記第1の永久磁石の前記軸方向の中央部において前記磁石部から前記径方向の内側に延びる張り出し部であって、前記段差部に嵌合する張り出し部を有する
    電動機。
  2. 前記磁石部の前記周方向の幅は、前記軸方向の前記第1の永久磁石の前記端部から前記中央部に向けて徐々に広くなる
    請求項1に記載の電動機。
  3. 前記磁石部は、
    第1の部分と、
    前記第1の部分より前記軸方向の外側で前記第1の部分に接続された第2の部分と
    を有し、
    前記第2の部分の前記周方向の幅は、前記第1の部分に向けて徐々に広くなる
    請求項1又は2に記載の電動機。
  4. 前記第1の部分の前記周方向の幅は、前記軸方向において、一定である
    請求項3に記載の電動機。
  5. 前記第1の部分の前記軸方向の長さは、前記第2の部分の前記軸方向の長さより長い
    請求項3又は4に記載の電動機。
  6. 前記磁石部において、前記第2の永久磁石の径方向の最も内側に位置する部分の前記周方向の幅である第3の幅は、前記径方向の最も外側に位置する部分の前記周方向の幅である第4の幅より大きい
    請求項1から5のいずれか1項に記載の電動機。
  7. 前記張り出し部の前記周方向の幅である第5の幅は、前記第1の幅より広い
    請求項1に記載の電動機。
  8. 前記第1の永久磁石は、前記段差部の底面に形成された凹部を有し、
    前記張り出し部は、前記凹部に嵌合する凸部を有する
    請求項7に記載の電動機。
  9. 前記第2の永久磁石は、前記複数の磁石部のうちの前記周方向に隣接する前記磁石部を連結する連結部を更に有する
    請求項1から8のいずれか1項に記載の電動機。
  10. 前記軸方向において、前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石に固定される第1の樹脂部を更に有する
    請求項1から9のいずれか1項に記載の電動機。
  11. 前記回転軸と前記第1の永久磁石とを連結する第2の樹脂部を更に有し、
    前記第1の樹脂部は、前記第2の樹脂部と繋がっている
    請求項10に記載の電動機。
  12. 前記第1の永久磁石は、フェライトボンド磁石であり、
    前記第2の永久磁石は、希土類ボンド磁石である
    請求項1から11のいずれか1項に記載の電動機。
  13. 2n(nは、1以上の自然数)個の極数を有する前記回転子であって、
    前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石は、極異方性を有する
    請求項1から12のいずれか1項に記載の電動機。
  14. 請求項1から13のいずれか1項に記載の前記電動機と、
    前記電動機によって駆動される羽根車と
    を有する送風機。
  15. 室内機と、
    前記室内機に接続された室外機と
    を有し、
    前記室内機及び前記室外機のうちの少なくとも一方は、請求項1から13のいずれか1項に記載の前記電動機を有する
    空気調和装置。
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