JP7329370B2 - 放熱板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
このようなCu/Moクラッド材からなる放熱板に関して、特許文献1には、Cu層とMo層が交互に積層された多層クラッド材であって、Cu層とMo層の合計の層数が5層以上で最外層がCu層からなり、各Mo層の厚さが200μm以下、Moの体積比率が2.78~10%のクラッド材からなる放熱板が示されている。また、この放熱板の熱特性として、室温での熱伝導率が200W/m・K以上、熱膨張係数(30℃から850℃までの平均熱膨張係数)が14ppm/K以下であるとしている。
さらに、クラッド材からなる放熱板の他の問題として、層間(Cu層・Mo層間)の界面熱抵抗などによる板厚方向での熱流損失が多いと、所望の高熱伝導率が安定して得られなくなる問題があることが判った。また、そのような熱流損失の程度は、板厚方向の熱伝導率の実測値と計算値の差(比率)で評価できることが判った。
また、特許文献3に記載されたMo/Cu/Moの3層クラッド材からなる放熱板は、板厚方向の熱伝導率が低いという問題がある。
また、本発明の他の目的は、そのような優れた熱特性を有する放熱板を安定して且つ低コストに製造することができる製造方法を提供することにある。
[1]Mo層とCu層が交互に積層されたクラッド構造を有する放熱板において、Mo層とCu層の合計の層数が3層~7層であって、両面の最外層がMo層であり、Moの体積比率が21~60%であることを特徴とする放熱板。
[2]上記[1]の放熱板において、[50℃から100℃までの板面内平均熱膨張率]/[50℃から800℃までの板面内平均熱膨張率]<1.5であることを特徴とする放熱板。
[3]上記[1]の放熱板において、[50℃から100℃までの板面内平均熱膨張率]/[50℃から800℃までの板面内平均熱膨張率]≦1.3であることを特徴とする放熱板。
[5]上記[1]~[4]のいずれかの放熱板において、板厚方向の熱伝導率λmと単純複合則による板厚方向の計算熱伝導率λcの比率λm/λcが0.88以上であることを特徴とする放熱板。
[6]上記[1]~[4]のいずれかの放熱板において、板厚方向の熱伝導率λmと単純複合則による板厚方向の計算熱伝導率λcの比率λm/λcが0.90以上であることを特徴とする放熱板。
[8]上記[1]~[7]のいずれかの放熱板において、層厚が最も大きいCu層(x)(但し、Cu層が1層のみの場合には当該Cu層)の両側にMo層(y1),(y2)が存在し、Cu層(x)の層厚とMo層(y1),(y2)の合計層厚の比率(x)/(y1)+(y2)が3.0以下であることを特徴とする放熱板。
[9]上記[1]~[7]のいずれかの放熱板において、層厚が最も大きいCu層(x)(但し、Cu層が1層のみの場合には当該Cu層)の両側にMo層(y1),(y2)が存在し、Cu層(x)の層厚とMo層(y1),(y2)の合計層厚の比率(x)/(y1)+(y2)が2.6以下であることを特徴とする放熱板。
[10]上記[1]~[9]のいずれかの放熱板において、積層したMo層とCu層とからなる放熱板本体の片面又は両面に、膜厚が20μm以下のめっき皮膜が形成されたことを特徴とする放熱板。
[12]上記[11]の製造方法において、積層したMo層とCu層とからなる放熱板本体の片面又は両面に、膜厚が20μm以下のめっき皮膜を形成することを特徴とする放熱板の製造方法。
[13]上記[1]~[10]のいずれかに記載の放熱板を備えたことを特徴とする半導体パッケージ。
[14]上記[13]に記載の半導体パッケージを備えたことを特徴とする半導体モジュール。
この放熱板は、はんだ付けやろう付けで半導体素子やパッケージ部材と健全に接合が可能であるが、上述したように低温領域と高温領域での熱膨張率差が小さいため、その接合部に半導体の作動・停止の繰り返しによる大きな温度変化が生じても、放熱板の低温領域と高温領域での熱膨張率差に起因した歪が生じにくく、疲労亀裂などが生じにくい耐久性が高い接合部を得ることができる。
また、本発明の製造方法によれば、そのような優れた熱特性を有する放熱板を安定して且つ低コストに製造することができる。
まず、熱膨張率と熱伝導率については、50℃から100℃までの板面内平均熱膨張率、50℃から200℃までの板面内平均熱膨張率、50℃から400℃までの板面内平均熱膨張率、50℃から800℃までの板面内平均熱膨張率がいずれも11.0ppm/K未満、望ましくは10.0ppm/K以下であり、板厚方向の熱伝導率λmが230W/m・K以上、望ましくは250W/m・K以上であることが好ましい。
なお、単純複合則による板厚方向の計算熱伝導率λcは、次の式で計算される。
計算熱伝導率λc=VMo×λMo+VCu×λCu
ここで VMo:Mo層の体積率
VCu:Cu層の体積率
λMo:純Moの熱伝導率(=138W/m・K)
λCu:純Cuの熱伝導率(=405W/m・K)
図1及び図2によれば、発明例の放熱板はいずれも所望の高熱伝導率が得られており、また、比較例の放熱板も一部(比較例5)を除き高熱伝導率が得られている。一方、板面内平均熱膨張率については、図1の「50℃から800℃までの板面内平均熱膨張率」は、発明例及び比較例ともに11.0ppm/K未満の低熱膨張率であるが、図2の「50℃から100℃までの板面内平均熱膨張率」は、発明例はいずれも11.0ppm/K未満の低熱膨張率であるのに対し、Moの体積比率が低い比較例1、2、4は11.0ppm/K以上である。なお、比較例5は熱伝導率λmが230W/m・K未満であり、高熱伝導率が得られていない。
図4は、上述した実施例(発明例)の放熱板の熱特性を、Moの体積比率と板厚方向の熱伝導率(室温での熱伝導率)との関係で整理して示したものである。
また、必要に応じて、熱間加圧接合で得られた放熱板本体に対してめっき処理を行い、放熱板本体の片面又は両面に、上述したようなめっき皮膜を形成することができる。
各供試体について、板面内熱膨張率を押棒式変位検出法で測定し、50℃-100℃、50℃-200℃、50℃-400℃、50℃-800℃のそれぞれにおける各伸び量の差を温度差で割り算して、50℃から100℃までの板面内平均熱膨張率、50℃から200℃までの板面内平均熱膨張率、50℃から400℃までの板面内平均熱膨張率、50℃から800℃までの板面内平均熱膨張率をそれぞれ求めた。また、板厚方向の熱伝導率(室温での熱伝導率)をフラッシュ法で測定した。
Claims (14)
- Mo層とCu層が交互に積層されたクラッド構造を有する放熱板において、
Mo層とCu層の合計の層数が3層~7層であって、両面の最外層がMo層であり、Moの体積比率が21~36%であり、
層厚が最も大きいCu層(x)(但し、Cu層が1層のみの場合には当該Cu層)の両側にMo層(y1),(y2)が存在し、Cu層(x)の層厚とMo層(y1),(y2)の合計層厚の比率(x)/(y1)+(y2)が1.75以上3.0以下であり、
[50℃から100℃までの板面内平均熱膨張率]/[50℃から800℃までの板面内平均熱膨張率]<1.5であることを特徴とする放熱板。 - Mo層とCu層の合計の層数が3層であり、Moの体積比率が25~36%であることを特徴とする請求項1に記載の放熱板。
- [50℃から100℃までの板面内平均熱膨張率]/[50℃から800℃までの板面内平均熱膨張率]≦1.3であることを特徴とする請求項1又は2に記載の放熱板。
- 50℃から100℃までの板面内平均熱膨張率、50℃から200℃までの板面内平均熱膨張率、50℃から400℃までの板面内平均熱膨張率、50℃から800℃までの板面内平均熱膨張率がいずれも11.0ppm/K未満、板厚方向の熱伝導率λmが230W/m・K以上であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の放熱板。
- 板厚方向の熱伝導率λmと単純複合則による板厚方向の計算熱伝導率λcの比率λm/λcが0.88以上であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の放熱板。
- 板厚方向の熱伝導率λmと単純複合則による板厚方向の計算熱伝導率λcの比率λm/λcが0.90以上であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の放熱板。
- 板厚方向の熱伝導率λmと単純複合則による板厚方向の計算熱伝導率λcの比率λm/λcが0.95以上であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の放熱板。
- 板厚方向の熱伝導率λ m と単純複合則による板厚方向の計算熱伝導率λ c の比率λ m /λ c が1.01以上であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の放熱板。
- 層厚が最も大きいCu層(x)(但し、Cu層が1層のみの場合には当該Cu層)の両側にMo層(y1),(y2)が存在し、Cu層(x)の層厚とMo層(y1),(y2)の合計層厚の比率(x)/(y1)+(y2)が2.6以下であることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の放熱板。
- 積層したMo層とCu層とからなる放熱板本体の片面又は両面に、膜厚が20μm以下のめっき皮膜が形成されたことを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の放熱板。
- 請求項1~9のいずれかに記載の放熱板の製造方法であって、
Mo材とCu材を積層させ、該積層体を熱間で加圧接合することにより、前記Mo材によるMo層と前記Cu材によるCu層が積層した放熱板を得ることを特徴とする放熱板の製造方法。 - 積層したMo層とCu層とからなる放熱板本体の片面又は両面に、膜厚が20μm以下のめっき皮膜を形成することを特徴とする請求項11に記載の放熱板の製造方法。
- 請求項1~10のいずれかに記載の放熱板を備えたことを特徴とする半導体パッケージ。
- 請求項13に記載の半導体パッケージを備えたことを特徴とする半導体モジュール。
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