JP7329056B2 - ペプチド並びにそれを含む細胞融合剤及びがん治療用医薬組成物 - Google Patents
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Description
従って、本発明の目的は、効率的な細胞融合の方法を提供することである。また、細胞融合によって、がん細胞を死滅させる方法を提供することである。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
従って、本発明は、
[1](1)配列番号1~8で表されるアミノ酸配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチド、又は(2)配列番号1~8で表されるアミノ酸配列において、1~4のアミノ酸が欠失、置換、挿入、及び/又は付加されたアミノ酸配列を含み、且つ細胞融合活性を有するポリペプチド、
[2]前記配列番号1~8で表されるアミノ酸配列が、N末端にメチル基を有する、[1]に記載のポリペプチド、
[3][1]又は[2]に記載のペプチドをコードするポリヌクレオチド、
[4][3]に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター、
[5][4]に記載のポリヌクレオチドを含む形質転換体、
[6][1]又は[2]に記載のポリペプチドに結合する抗体又はその抗原結合性断片、
[7]有効成分として、[1]又は[2]に記載のポリペプチドを含む細胞融合剤、
[8]有効成分として、[1]又は[2]に記載のポリペプチドを含む、医薬組成物、
[9]がん治療用である、[8]に記載の医薬組成物、
[10][1]又は[2]に記載のポリペプチドの有効量を、治療が必要な対象に投与する工程を含む、がんの治療方法、
[11]がんの治療用である、[1]又は[2]に記載のポリペプチド、及び
[12][1]又は[2]に記載のポリペプチドの、がん治療用医薬組成物の製造への使用、
に関する。
本発明のポリペプチドは(1)配列番号1~8で表されるアミノ酸配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。配列番号1~8で表されるアミノ酸配列は、以下のとおりである。
Pro-Leu-Val-Ser-Thr-Gln-Thr-Ala-Ile-Ala(配列番号1)
Pro-Leu-Val-Ser-Thr-Gln-Thr-Ala-Leu-Ala(配列番号2)
Pro-Leu-Val-Ser-Gln-Thr-Thr-Ala-Ile-Ala(配列番号3)
Pro-Leu-Val-Ser-Gln-Thr-Thr-Ala-Leu-Ala(配列番号4)
Pro-Ile-Val-Ser-Thr-Gln-Thr-Ala-Ile-Ala(配列番号5)
Pro-Ile-Val-Ser-Thr-Gln-Thr-Ala-Leu-Ala(配列番号6)
Pro-Ile-Val-Ser-Gln-Thr-Thr-Ala-Ile-Ala(配列番号7)
Pro-Ile-Val-Ser-Gln-Thr-Thr-Ala-Leu-Ala(配列番号8)
本発明のポリペプチドは、配列番号1~8で表されるアミノ酸配列などの前記10個のアミノ酸配列からなるポリペプチドによって、細胞融合活性を示すことができ、10個のアミノ酸配列中に、細胞融合活性を示す特定の構造を有している。従って、10個のアミノ酸配列中の細胞融合活性を示す特定の構造が壊されない限りにおいて、他のアミノ酸、ポリペプチド、又はタンパク質が、本発明のポリペプチドに結合しても、本発明のポリペプチドは細胞融合化活性を示すことができる。
機能的等価改変体は、配列番号1~8で表されるアミノ酸配列における1又は複数の箇所において、1~4個、好ましくは1~3個、より好ましくは1~2個、最も好ましくは1個のアミノ酸が欠失、置換、挿入、及び/又は付加されたアミノ酸配列を含み、且つ細胞融合活性を有するポリペプチドである限りにおいて、特に限定されるものではない。
例えば、配列番号1のアミノ酸配列を含むポリペプチドに対して、配列番号2又は配列番号5のアミノ酸配列を含むポリペプチドは、1個のアミノ酸が置換された機能的等価改変体であり、配列番号3又は配列番号6のアミノ酸配列を含むポリペプチドは、2個のアミノ酸が置換された機能的等価改変体であり、配列番号4又は配列番号7のアミノ酸配列を含むポリペプチドは、3個のアミノ酸が置換された機能的等価改変体であり、配列番号8のアミノ酸配列を含むポリペプチドは、4個のアミノ酸が置換された機能的等価改変体である。
本発明のポリペプチドは、細胞融合活性を有する。本発明のポリペプチドによる細胞融合は、いくつかの細胞が融合し、複数の核を有する融合細胞を形成する。
また、融合した細胞は、細胞融合の後にアポトーシスが誘導され、細胞が死滅する。
本発明のポリヌクレオチドは、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドである限り、特に限定されるものではない。なお、本明細書における用語「ポリヌクレオチド」には、DNA及びRNAの両方が含まれる。本発明のポリヌクレオチドは、例えば化学合成法などによって製造することができる。
本発明の発現ベクターは、本発明のポリヌクレオチドを含むベクターである。すなわち、本発明のベクターは、本発明による前記ポリヌクレオチドを含む限り、特に限定されるものではなく、例えば、用いる宿主細胞に応じて適宜選択した公知の発現ベクターに、本発明による前記ポリヌクレオチドを挿入することにより得られるベクターを挙げることができる。本発現ベクターは、自己複製ベクター、すなわち、染色体外の独立体として存在し、その複製が染色体の複製に依存しない、例えば、プラスミドを基本に構築することができる。また、本発現ベクターは、宿主細胞に導入されたとき、その宿主細胞のゲノム中に組み込まれ、それが組み込まれた染色体と一緒に複製されるものであってもよい。本発明によるベクター構築の手順及び方法は、遺伝子工学の分野で慣用されているものを用いることができる。
本発明によれば、前記発現ベクターによって形質転換された細胞が提供される。この宿主-ベクター系は特に限定されず、例えば、大腸菌、放線菌、酵母、糸状菌、真核生物の細胞などを用いた系、及びそれらを用いた他のタンパク質との融合タンパク質発現系などを用いることができる。
また、前記発現ベクターによる細胞の形質転換も、この分野で慣用されている方法に従い実施することができる。
更に、この形質転換体を適当な培地で培養し、その培養物から上記の本発明によるポリペプチドを単離して得ることができる。従って、本発明の別の態様によれば、前記の本発明による新規ポリペプチドの製造方法が提供される。形質転換体の培養及びその条件は、使用する細胞についてのそれと本質的に同等であってよい。また、形質転換体を培養した後、目的のタンパク質を回収する方法は、この分野で慣用されているものを用いることができる。
本発明のタンパク質に反応する抗体(例えば、ポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体)は、各種動物に本発明のタンパク質、又はその断片を直接投与することで得ることができる。また、本発明のタンパク質をコードするポリヌクレオチドを導入したプラスミドを用いて、DNAワクチン法(Raz, E.ら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 91, 9519-9523, 1994;又はDonnelly, J. J.ら, J. Infect. Dis., 173, 314-320, 1996)によっても得ることができる。
すなわち、本発明のタンパク質又はその断片を適当なアジュバント(例えば、フロイント完全アジュバントなど)に乳濁した乳濁液を、数週間おきにマウスの腹腔、皮下、又は静脈に数回繰り返し接種することにより免疫する。最終免疫後、脾臓細胞を取り出し、ミエローマ細胞と融合してハイブリドーマを作製する。
また、モノクローナル抗体又はその一部分を含む抗体断片は、前記モノクローナル抗体をコードする遺伝子の全部又は一部を発現ベクターに組み込み、適当な宿主細胞(例えば、大腸菌、酵母、又は動物細胞)に導入して生産させることもできる。
本発明の細胞融合剤は、有効成分として、本発明の前記ポリペプチドを含む。本発明の細胞融合剤は、1種のポリペプチドを単独で含んでもよいが、2種以上のポリペプチドを組み合わせて含んでもよい。
細胞融合剤における前記ポリペプチドの含有量は、特に限定されるものではないが、例えば0.1~100重量%であり、好ましくは10~100重量%であり、より好ましくは30~90重量%である。本発明の細胞融合剤は、ポリペプチド以外の成分として、担体(例えば、水又は緩衝液)、賦形剤、希釈剤、保存剤、安定化剤、防腐剤、又は酸化防止剤等を含んでもよい。
本発明の細胞融合剤によって、融合される細胞としては、特に限定されるものではなく、微生物の細胞、植物細胞、又は動物細胞が挙げられる。動物細胞としては、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、ヤギ、ヒツジ、ウマ、ウシなどの脊椎動物(例えば哺乳動物)の有核細胞(例えば血液細胞、リンパ系細胞、内臓を構成する細胞)、哺乳動物由来の癌細胞などが挙げられる。
本発明の医薬組成物は、有効成分として、本発明のポリペプチドを含む。本発明の医薬組成物が予防又は治療できる疾患は、特に限定されるものではないが、例えばがん細胞を融合させ、がん細胞を死滅させ、そしてがんを治療することができる。具体的には、本発明のペプチドは、細胞融合によって、細胞にアポトーシスを誘導することができる。融合した細胞は、Caspase-3/7又はAnnexinVが活性し、アポトーシスが誘導される。融合細胞にアポトーシスが誘導されることによって、がん細胞を死滅させることができる。
本発明の医薬組成物が治療できる癌としては、舌癌、歯肉癌、悪性リンパ腫、悪性黒色腫、上顎癌、鼻癌、鼻腔癌、喉頭癌、咽頭癌、神経膠腫、髄膜腫、神経芽細胞腫、甲状乳頭腺癌、甲状腺濾胞癌、甲状腺髄様癌、原発性肺癌、扁平上皮癌、腺癌、肺胞上皮癌、大細胞性未分化癌、小細胞性未分化癌、カルチノイド、睾丸腫瘍、前立腺癌、乳癌、乳房ページェット病、乳房肉腫、骨腫瘍、甲状腺癌、胃癌、肝癌、急性骨髄性白血病、急性前髄性白血病、急性骨髄性単球白血病、急性単球性白血病、急性リンパ性白血病、急性未分化性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、成人型T細胞白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、原発性マクログロブリン血症、小児性白血病、食道癌、胃癌、胃・大腸平滑筋肉腫、胃・腸悪性リンパ腫、膵・胆嚢癌、十二指腸癌、大腸癌、原発性肝癌、肝芽腫、子宮上皮内癌、子宮頸部扁平上皮癌、子宮腺癌、子宮腺扁平上皮癌、子宮体部腺類癌、子宮肉腫、子宮癌肉腫、子宮破壊性奇胎、子宮悪性絨毛上皮腫、子宮悪性黒色腫、卵巣癌、中胚葉性混合腫瘍、腎癌、腎盂移行上皮癌、尿管移行上皮癌、膀胱乳頭癌、膀胱移行上皮癌、尿道扁平上皮癌、尿道腺癌、ウィルムス腫瘍、横紋筋肉腫、線維肉腫、骨肉腫、軟骨肉腫、滑液膜肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、ユーイング肉腫、皮膚扁平上皮癌、皮膚基底細胞癌、皮膚ボーエン病、皮膚ページェット病、皮膚悪性黒色腫、悪性中皮癌、転移性腺癌、転移性扁平上皮癌、転移性肉腫および中皮腫が挙げられる。
経口剤は、例えば、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、澱粉、コーンスターチ、白糖、乳糖、ブドウ糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、ポリビニルピロリデン、結晶セルロース、大豆レシチン、ショ糖、脂肪酸エステル、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、ケイ酸マグネシウム、無水ケイ酸、又は合成ケイ酸アルミニウムなどの賦形剤、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、流動性促進剤、希釈剤、保存剤、着色剤、香料、矯味剤、安定化剤、保湿剤、防腐剤、又は酸化防止剤等を用いて、常法に従って製造することができる。
非経口剤としては、例えば注射剤を挙げることができる。注射剤の調製においては、有効成分の他に、例えば生理食塩水若しくはリンゲル液等の水溶性溶剤、植物油若しくは脂肪酸エステル等の非水溶性溶剤、ブドウ糖若しくは塩化ナトリウム等の等張化剤、溶解補助剤、安定化剤、防腐剤、懸濁化剤、又は乳化剤などを任意に用いることができる。
ポリペプチドを含有する医薬組成物の製造方法は、ポリペプチドを有効成分として含むこと以外は、公知の医薬品の製造方法を用いて製造することができる。
本発明のがんの治療方法は、前記ポリペプチドの有効量を、治療が必要な対象に投与する工程を含む。すなわち、本発明のポリペプチドは、がんの治療方法に用いることができる。前記医薬組成物の有効量を、ヒト又は動物に投与することにより、がんを治療することができる。
本発明のポリペプチドは、がんの治療用である。
前記ポリペプチドは、がんの治療方法に使用することができる。すなわち、本明細書はがんの治療用であるポリペプチドを開示する。
前記ポリペプチドは、医薬組成物の製造に使用することができる。すなわち、本明細書は、ポリペプチドの医薬組成物の製造への使用を開示する。前記医薬組成物は限定されるものではないが、がん治療用医薬組成物である。
本発明のポリペプチドが、細胞融合活性を有するメカニズムは完全に解明されているわけではないが、以下のように推定される。しかしながら、本発明は以下の推定によって限定されるものではない。
本発明のポリペプチドは、配列番号1~8のアミノ酸配列に共通して存在している構造により細胞融合活性を示すものと考えられる。限定されるものではないが、第1番目のプロリンは比較的重要であると考えられる。一方、2番目及び9番目のロイシン又はイソロイシンは、相互に置換されても細胞融合活性を示すため、2番目及び9番目のアミノ酸は置換可能であり、他のアミノ酸(例えばバリン)への置換によっても細胞融合活性を示す可能性が高いと考えられる。また、5番目及び6番目のトレオニンとグルタミンも相互に置換されても細胞融合活性を示すため、5番目及び6番目のアミノ酸は置換可能であり、4番目のセリン及び7番目のトレオニンを含めて、性質の似た他のアミノ酸への置換によっても細胞融合活性を示す可能性が高いと考えられる。更に、8番目及び10番目のアラニンも性質の似たアミノ酸、例えばグリシンに置換されても細胞融合活性を示す可能性があると考えられる。また、N末端のプロリンのメチル化は、各ペプチドの細胞融合能、及びがん細胞のアポトーシスの誘導に必須ではない。従って、N末端のプロリンに1つ以上のアミノ酸が付加されたペプチドも、細胞融合及びアポトーシス誘導能を示すことができる。
また、本発明のポリペプチドが、抗がん作用を有するメカニズムは完全に解明されているわけではないが、以下のように推定される。しかしながら、本発明は以下の推定によって限定されるものではない。
本発明のポリペプチドは、がん細胞を融合させることができ、細胞にアポトーシスを誘導し、それによってがん細胞を死滅させることができると推定される。また、前記細胞融合は、がんの種類によらず誘導される。従って、本発明のポリペプチドは、多くの種類のがんに対して有効だと考えられる。
本合成例では、下記の配列番号1~8で表されるアミノ酸配列のN末端のプロリンがメチル化されたペプチド、配列番号1で表されるアミノ酸配列のペプチド(プロリンがメチル化されていない)、及び配列番号9で表されるアミノ酸配列のN末端のプロリンがメチル化されたペプチドを合成した。ペプチド合成は、グライナー/ファスマックス社に委託した。なお、配列番号9で表されるアミノ酸配列は、配列番号1で表されるアミノ酸配列のC末側にスレオニン及びアラニンが付加されたアミノ酸配列である。
CH3-Pro-Leu-Val-Ser-Thr-Gln-Thr-Ala-Ile-Ala(以下、ペプチド1と称する;配列番号1)
CH3-Pro-Leu-Val-Ser-Thr-Gln-Thr-Ala-Leu-Ala(以下、ペプチド2と称する;配列番号2)
CH3-Pro-Leu-Val-Ser-Gln-Thr-Thr-Ala-Ile-Ala(以下、ペプチド3と称する;配列番号3)
CH3-Pro-Leu-Val-Ser-Gln-Thr-Thr-Ala-Leu-Ala(以下、ペプチド4と称する;配列番号4)
CH3-Pro-Ile-Val-Ser-Thr-Gln-Thr-Ala-Ile-Ala(以下、ペプチド5と称する;配列番号5)
CH3-Pro-Ile-Val-Ser-Thr-Gln-Thr-Ala-Leu-Ala(以下、ペプチド6と称する;配列番号6)
CH3-Pro-Ile-Val-Ser-Gln-Thr-Thr-Ala-Ile-Ala(以下、ペプチド7と称する;配列番号7)
CH3-Pro-Ile-Val-Ser-Gln-Thr-Thr-Ala-Leu-Ala(以下、ペプチド8と称する;配列番号8)
CH3-Pro-Leu-Val-Ser-Thr-Gln-Thr-Ala-Ile-Ala-Thr-Ala(以下、ペプチド9と称する;配列番号9)
Pro-Leu-Val-Ser-Thr-Gln-Thr-Ala-Ile-Ala(以下、ペプチド10と称する;配列番号1)
アミノ酸の合成は、standard 9-fluorenylmethoxycarbonyl(Fmoc) methodに従って行った。具体的には、Fmocアミノ酸をHBTU/HOBT溶液(HBTU:2-(1H-Benzotriazole-1-yl)-1,1,3,3-tetramethyluroniu Hexafluorophosphate;HOBT:1-Hydroxybenzotriazole)で活性化し、DIEA(N,N'-Diisopropylethylamine)を添加してアミノ酸を縮合させた。
合成されたアミノ酸のレジンからの切り出しは、以下のように実施した。TFA(trifluoroacetic acid)溶液(4.125 mL TFA, 0.25 mL H2O, 0.375 g phenol, 0.125 mL ethanedithiol and 0.25 mL thioanisole)を作成し、レジンに加え、常温で2時間反応させて冷エーテルで沈殿させてCrudeペプチドを得た。
得られた粗精製ペプチドをRP-HPLCを用いて精製し、凍結乾燥させた。精製の純度は、下記の条件のHPLC及びMSで検討した。
・HPLC条件
A Buffer:0.1%TFA/H2O、B Buffer:0.1%TFA/Acetonitrile
Column:SunFire C18 Column, 5 μm, 4.6 x 150 mm
Flow rate:1 mL/min
Wavelength:220 nm
・MALDI-TOF-MS
本実施例では、RFL細胞(ラット肺胎児由来細胞)又はLLC細胞(ルイス肺癌由来細胞)に、実施例1で得られたペプチド1を作用させ、ペプチドの細胞融合活性を検討した。
RFL細胞又はLLC細胞(2×106個)を5%FBS(Biosera, Cat No. 015BS493)を添加したRPMI-1640(Wako, 189-02025)培地6mLに懸濁し、24well plate(Iwaki, 2820-024)の各wellに8×104個/0.25mL分注し、培養した。培地を除去し、新たに培地(20μL)及びペプチド1(1μg/mL)を分注し、さらに24~36時間培養した。培養終了後、メタノール(Wako)にて固定し、ギムザ染色液(武藤化学 15003)にて核染色を行って検鏡した。
図1にRFL細胞の弱拡大(A及びB)及び強拡大(C)の顕微鏡写真、及びLCC細胞(D)の顕微鏡写真を示す。RFL細胞及びLCC細胞のいずれでも、細胞が融合し、複数の核を有する融合細胞が見られた。
本実施例では、ペプチド2の細胞融合活性を検討した。ペプチド1に代えてペプチド2を用いたこと、及びRFL細胞のみを使用したことを除いては、実施例2の操作を繰り返した。
図2にRFL細胞の弱拡大(A)及び強拡大(B)の顕微鏡写真を示す。RFL細胞において、細胞が融合し、複数の核を有する融合細胞が見られた。
本実施例では、ペプチド3の細胞融合活性を検討した。ペプチド2に代えてペプチド3を用いたことを除いては、実施例3の操作を繰り返した。
図3にRFL細胞の弱拡大の顕微鏡写真を示す。RFL細胞において、細胞が融合し、複数の核を有する融合細胞が見られた。
本実施例では、ペプチド4の細胞融合活性を検討した。ペプチド2に代えてペプチド4を用いたことを除いては、実施例3の操作を繰り返した。
図4にRFL細胞の弱拡大の顕微鏡写真を示す。RFL細胞において、細胞が融合し、複数の核を有する融合細胞が見られた。
本実施例では、ペプチド5の細胞融合活性を検討した。ペプチド2に代えてペプチド5を用いたことを除いては、実施例3の操作を繰り返した。
図5にRFL細胞の弱拡大の顕微鏡写真を示す。RFL細胞において、細胞が融合し、複数の核を有する融合細胞が見られた。
本実施例では、ペプチド6の細胞融合活性を検討した。ペプチド1に代えてペプチド6を用いたこと、及びLLC細胞に代えてRM-4細胞を用いたことを除いては、実施例2の操作を繰り返した。なお、RM-4細胞は、RFL細胞にモロニーマウス白血病ウイルスを感染させて、選択されたがん細胞である。
図6にRFL細胞の弱拡大(A)及び強拡大(B)の顕微鏡写真、並びにRM-4細胞の弱拡大(C及びD)を示す。RFL細胞及びRM-4細胞において、細胞が融合し、複数の核を有する融合細胞が見られた。
本実施例では、ペプチド7の細胞融合活性を検討した。ペプチド2に代えてペプチド7を用いたことを除いては、実施例3の操作を繰り返した。
図7にRFL細胞の弱拡大(A)及び強拡大(B)の顕微鏡写真を示す。RFL細胞において、細胞が融合し、複数の核を有する融合細胞が見られた。
本実施例では、ペプチド8の細胞融合活性を検討した。ペプチド2に代えてペプチド8を用いたことを除いては、実施例2の操作を繰り返した。
図8にRFL細胞の弱拡大(A及びB)及び強拡大(C)の顕微鏡写真、並びにLCC細胞(D)の顕微鏡写真を示す。RFL細胞及びLCC細胞において、細胞が融合し、複数の核を有する融合細胞が見られた。
本実施例では、ペプチド9の細胞融合活性を検討した。ペプチド2に代えてペプチド9を用いたことを除いては、実施例3の操作を繰り返した。図9にRFL細胞の弱拡大の顕微鏡写真を示す。RFL細胞において、細胞が融合し、複数の核を有する融合細胞が見られた。
ペプチド9は、ペプチド1のC末側にスレオニン及びアラニンが付加されたペプチドであるが、細胞融合活性を有しており、その細胞融合活性はペプチド1よりも優れていた。
本実施例では、ペプチド10の細胞融合活性を検討した。ペプチド2に代えてペプチド10を用いたことを除いては、実施例3の操作を繰り返した。図10にRFL細胞の弱拡大の顕微鏡写真を示す。RFL細胞において、細胞が融合し、複数の核を有する融合細胞が見られた。
すなわち、ペプチド1のN末のプロリンが、Nメチル化プロリンでなく、通常のプロリンのペプチドも、細胞融合活性を有していたが、ペプチド1の細胞融合活性の方が強いようであった。
本実施例では、RM-4細胞を用いて、ペプチド1のアポトーシス能を検討した。アポトーシスの指標であるCaspase-3/7及びAnnexinVの活性を、IncuCyte S3生細胞化解析システム(エッセンバイオサイエンス社)を用いて測定した。
Caspase-3/7の活性は、細胞膜を通過できる不活性非蛍光(DEVD)基質を用いて測定される。活性化Caspase-3/7が基質を切断することによって、DNA結合緑色蛍光ラベルが放出され、緑色蛍光の強度により、Caspase-3/7の活性が測定される。
AnnexinVの活性は、光安定性のCF色素を用いて測定される。CF色素は、ホスファチジルセリン(PS)に結合すると、赤色の蛍光シグナルを発し、赤色の蛍光シグナルにより、AnnexinVの活性が測定される。
図11(A)にCaspase-3/7の活性を、図11(B)にAnnexinVの活性を示す。Caspase-3/7及びAnnexinVのいずれも、10時間から20時間の間に急激に上昇し、その後も徐々に活性が上昇した。一方、ペプチド1を処理しないRM-4細胞では、Caspase-3/7及びAnnexinVの活性は上昇しなかった。
図12及び図13に、それぞれ18時間後及び78時間後の蛍光顕微鏡写真を示す。ペプチド1の処理によって、RM-4細胞にアポトーシスが誘導されることがわかる。
本実施例では、A549細胞(ヒト肺胞上皮腺癌細胞)に対するペプチド6の抗癌作用をin vivoで検討した。
6匹ずつ群分けしたCAnN.Cg-Foxn1nu/CrlCrljヌードマウスに、PBSに4×106cells/mLの濃度で懸濁したA549細胞を、0.1mL右腹側部皮下に移植した。腫瘍移植後14日、17日、21日、24日、28日、31日、35日、及び38日後に、ペプチド6を25mg/kgの投与量で、尾静脈から静脈内投与した(ペプチド6群)。コントロール群は、PBSのみを投与した。
3日又は4日おきに、腫瘍体積及び体重を測定し、腫瘍移植38日後(ペプチド投与開始から28日)に剖検し、腫瘍を摘出した。腫瘍体積は、短径及び長径をノギスで測定し、「推定腫瘍体積=(短径)2×(長径)÷2」の式から計算した。なお、コントロール群の1匹のマウスは腫瘍が過度に大きくなったため、腫瘍移植後35日で、実験を中止し、5匹のマウスで評価した。
図14及び図15に示すように、ペプチド6の投与により、腫瘍体積が減少し、抗癌作用があることが確認された。また、ペプチド6の投与は、マウスの体重に影響がなく、副作用等は見られなかった。
Claims (11)
- (1)配列番号1で表されるアミノ酸配列、配列番号2で表されるアミノ酸配列、配列番号3で表されるアミノ酸配列、配列番号4で表されるアミノ酸配列、配列番号5で表されるアミノ酸配列、配列番号6で表されるアミノ酸配列、配列番号7で表されるアミノ酸配列、及び配列番号8で表されるアミノ酸配列からなる群から選択されるアミノ酸配列をからなるポリペプチド、又は
(2)配列番号1で表されるアミノ酸配列、配列番号2で表されるアミノ酸配列、配列番号3で表されるアミノ酸配列、配列番号4で表されるアミノ酸配列、配列番号5で表されるアミノ酸配列、配列番号6で表されるアミノ酸配列、配列番号7で表されるアミノ酸配列、又は配列番号8で表されるアミノ酸配列において、1番、3番、4番、7番、8番、及び10番のアミノ酸が維持され、1のアミノ酸が置換され、前記1つのアミノ酸の置換は、2番又は9番のアミノ酸のアラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、トリプトファン、フェニルアラニン、又はメチオニンへの置換、又は5番又は6番のアミノ酸のグリシン、セリン、トレオニン、チロシン、グルタミン、アスパラギン、又はシステインへの置換であるアミノ酸配列、又は配列番号1で表されるアミノ酸配列、配列番号2で表されるアミノ酸配列、配列番号3で表されるアミノ酸配列、配列番号4で表されるアミノ酸配列、配列番号5で表されるアミノ酸配列、配列番号6で表されるアミノ酸配列、配列番号7で表されるアミノ酸配列、又は配列番号8で表されるアミノ酸配列のC末端にトレオニン及びアラニンが付加されたアミノ酸配列からなり、且つ細胞融合活性を有するポリペプチド。 - N末端にメチル基を有する、請求項1に記載のポリペプチド。
- 請求項1又は2に記載のペプチドをコードするポリヌクレオチド。
- 請求項3に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
- 請求項4に記載の発現ベクターを含む形質転換体。
- 請求項1又は2に記載のポリペプチドに結合する抗体又はその抗原結合性断片。
- 有効成分として、請求項1又は2に記載のポリペプチドを含む細胞融合剤。
- 有効成分として、請求項1又は2に記載のポリペプチドを含む、医薬組成物。
- がん治療用である、請求項8に記載の医薬組成物。
- がんの治療用である、請求項1又は2に記載のポリペプチド。
- 請求項1又は2に記載のポリペプチドの、がん治療用医薬組成物の製造への使用。
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