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JP7313137B2 - 内装用表面材 - Google Patents

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Description

本発明は、内装用表面材に関する。特には、天井、ドアサイド、ピラーガーニッシュ、リヤパッケージなど自動車内装材の表面材に好適な内装用表面材に関する。
自動車の内装用表面材として、従来から、不織布が使用されている。しかしながら近年では、より触感に優れる内装用表面材が求められており、特許文献1には、表面粗さ(SMD)が2.5以下かつ平均表面摩擦係数(MIU)が0.20以上であり、自動車内装材に使用可能な合成皮革が開示されている。また、特許文献1の合成皮革は、表面粗さ(SMD)が2.5以下であることによって、人になめらかでキメが細かい触感を与え、また、平均表面摩擦係数(MIU)が0.20以上であることによって、人に抵抗感やぬめり感を与えることで、しっとりした触感を持つことが開示されている。
特開2014‐145133号公報
しかしながら近年では、より触感に優れる内装用表面材が求められており、例えば、特許文献1が開示する従来技術のみでは、その要望を満足する内装用表面材を提供するのに限界があると考えられた。
本発明はこのような目的を達成するためになされたものであり、より触感に優れる内装用表面材を提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる発明は、「不織布の一方の主面上にバインダを有する内装用表面材であり、前記内装用表面材は、表面試験機(KES-FB4)で測定した、表面粗さ(SMD)が2.5以下、平均動摩擦係数(MIU)が0.40以上である主面を有し、かつ、圧縮試験機(KES-FB3)で測定した、圧縮剛性(LC)が0.50以下である、内装用表面材。」である。
本発明の請求項2にかかる発明は、「通気度が50cm/cm/sec.以下である、請求項1に記載の内装用表面材。」である。
本発明の請求項3にかかる発明は、「単一の不織布から構成されている、請求項1又は2に記載の内装用表面材。」である。
本発明の請求項4にかかる発明は、「バインダに中空粒子を有しない、請求項1~3のいずれか1項に記載の内装用表面材。」である。
本発明の請求項5にかかる発明は、「内装用表面材に含まれるバインダ量が、10g/m以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載の内装用表面材。」である。
本発明の請求項1にかかる発明は、表面粗さ(SMD)が2.5以下、平均動摩擦係数(MIU)が0.40以上である主面を有し、かつ、圧縮剛性(LC)が0.50以下である内装用表面材である。このような表面粗さ及び平均動摩擦係数である主面を有し、かつ、このような圧縮剛性を有する内装用表面材であると、触感に優れることを見出したのである。つまり、表面粗さが小さいということは内装用表面材表面が平滑であり、平均動摩擦係数が大きいということは内装用表面材表面を擦った際に摩擦抵抗が高く、しかも圧縮剛性が小さいということは内装用表面材を触って押した際の柔らかさに優れることを意味し、これらの条件を満たした場合に、触感に優れることを見出したのである。
本発明の請求項2にかかる発明は、内装用表面材の通気度が50cm/cm/sec.以下であることによって、吸音性能に優れる内装用表面材である。
本発明の請求項3にかかる発明は、内装用表面材が単一の不織布から構成されていることによって、内装用表面材の層間剥離が起こりにくいことから、成型加工性に優れる内装用表面材である。
本発明の請求項4にかかる発明は、内装用表面材に含まれるバインダに中空粒子を有しないことから、内装用表面材に触って押した際の触感が中空粒子により硬くなることがなく、触感に優れる内装用表面材である。
本発明の請求項5にかかる発明は、内装用表面材に含まれるバインダ量が10g/m以上であることによって、上述のような表面粗さ及び平均動摩擦係数を満たしやすく、触感に優れる内装用表面材が実現しやすい。
本発明の内装用表面材(以下、単に「表面材」と表記することがある)を構成する不織布は、表面粗さ(SMD)が2.5以下、平均動摩擦係数(MIU)が0.40以上である主面を有し、かつ、圧縮剛性(LC)が0.50以下である。本発明者らは、このような物性を同時に満たすことによって、触感に優れていることを見出したのである。なお、本発明における「主面」は表面材または不織布の面の中で、最も面積の広い面を意味し、主面の中で、少なくとも1つの主面が前記物性を満たす。以下、前記物性を満たす主面を「平滑柔軟主面」と表記することがある。
この表面粗さは文字通り、主面における凹凸、つまり平滑性を示す指標であり、本発明者の検討により、表面材の少なくとも一方の主面の表面粗さ(SMD)が2.5以下であれば、表面材表面が優れた触感であることに寄与できることを見出したのである。表面粗さ(SMD)の値が小さい方が、平滑で、より優れた触感となる傾向があるため、表面粗さ(SMD)は2.2以下であるのが好ましく、2.0以下であるのがより好ましい。なお、表面粗さ(SMD)の下限は特に限定するものではないが、理想的には、全く凹凸のない表面粗さを示す0である。この表面粗さ(SMD)は表面試験機(KES-FB4、カトーテック(株)製)を用いて測定される値であり、表面材の試料(20cm角)を試験機に400gの荷重をかけてセットし、粗さ接触子(0.5mmワイヤー、接触面幅:5mm)に10.0gの加重をかけて試料に接触させ、試料を1mm/sec.の速度で移動させて測定した平均偏差を意味する。
また、平均動摩擦係数(MIU)は、摩擦子を表面材の主表面と当接させ、表面材を移動させることにより、摩擦子が表面材を擦るような状態で測定するため、表面材表面を擦った際の摩擦抵抗を示す指標であり、本発明者の検討により、表面材の少なくとも一方の主面の平均動摩擦係数(MIU)が0.40以上であれば、表面材表面に触れた際に抵抗感やヌメリ感を感じることによるしっとりとした触感に優れることを見出した。この平均動摩擦係数(MIU)の値が大きいほど、表面材表面を擦った際により優れた触感となる傾向があるため、平均動摩擦係数(MIU)は、0.45以上であるのがより好ましく、0.50以上であるのが更に好ましい。一方で、平均動摩擦係数(MIU)の値が大きすぎると、摩擦抵抗が強すぎて、指に引っかかるような触感となり、逆に触感を損なう場合があるため、2.0以下であるのが好ましい。この平均動摩擦係数(MIU)は、表面試験機(KES-FB4)を用いて測定される値であり、表面材の試料(20cm角)を試験機に400gの荷重をかけてセットし、摩擦子(10mm×10mm)に50gの加重をかけて試料に接触させ、試料を1mm/sec.の速度で移動させて測定した平均値を意味する。
更に、圧縮剛性(LC)は、圧縮子を表面材の主表面と当接させ、表面材を押すことにより測定するため、表面材に触って押した際の硬さを示す指標であり、本発明者らの検討により、表面材の圧縮剛性(LC)が0.50以下であれば、表面材に触って押した際の触感が柔らかく、優れた触感であることに寄与できることを見出した。この圧縮剛性(LC)の値が小さいほど、表面材に触って押した際の触感が柔らかく、より優れた触感となる傾向があるため、圧縮剛性(LC)は、0.48以下であるのがより好ましく、0.44以下であるのが更に好ましい。圧縮剛性(LC)の値の下限については、特に限定するものではない。この圧縮剛性(LC)は、圧縮試験機(KES-FB3)を用いて測定される値であり、表面材の試料(20cm角)を試験機にセットし、表面材の試料を面積200mmの円形平面状の端子を有する鋼板で圧縮し、圧縮速度50sec/mm、圧縮最大荷重を50gf/cmとして測定する。回復過程も同一速度で測定し、測定から得られた値を意味する。
本発明の表面材は、通気度が50cm/cm/sec.以下であるのが好ましい。これにより、表面材の吸音性能(特に1000~2000Hzの中周波領域の吸音性能)が優れる。通気度を低くすることで、より表面材の吸音性能が高まる傾向があることから、通気度は48cm/cm/sec.以下がより好ましく、46cm/cm/sec.以下が更に好ましい。一方、通気度が低過ぎると表面材表面で音が反射し、表面材が吸音しないおそれがあることから、4cm/cm/sec.以上が好ましい。この通気度はJIS L 1913:2010「一般不織布試験方法」に規定されている6.8.11(フラジール形法)によって測定される値をいう。
上述のような表面粗さ及び平均動摩擦係数を有する平滑柔軟主面を有し、また、このような圧縮剛性である表面材は不織布を含むが、表面材の層間剥離が起こりにくく、表面材を成型加工する際の成型加工性に優れることから、表面材は単一の不織布から構成されているのが好ましい。この「単一の不織布」とは、絡合、バインダ接着、及び/または繊維融着によって、繊維同士が結合した状態にある不織布が積層されておらず一層のみで構成されていることを意味する。そのため、未だ繊維同士が結合していない繊維ウエブの状態で積層した後、繊維同士を結合して不織布を製造した場合、単一の不織布から構成されており、複数の不織布を有するものではない。
本発明の表面材に含まれる不織布を構成する繊維の繊度は特に限定するものではないが、ある程度細く、しかも分散性に優れていることによって、平滑かつ均一な平滑柔軟主面を形成しやすいように、1.5~6.6dtexであるのが好ましく、1.5~3.3dtexであるのがより好ましく、1.5~2.2dtexであるのが更に好ましい。この繊度はJIS L 1015:2010「化学繊維ステープル試験方法」に規定されている8.5.1(正量繊度)に規定されているA法により得られる値をいう。
また、本発明の表面材に含まれる不織布を構成する繊維の繊維長は特に限定するものではないが、分散性に優れていることによって、平滑かつ均一な平滑柔軟主面を形成しやすいように、20~76mmであるのが好ましく、38~51mmであるのがより好ましい。この繊維長はJIS L 1015:2010「化学繊維ステープル試験方法」に規定されている8.4.1c)直接法(C法)に則って測定した値をいう。
本発明の表面材に含まれる不織布を構成する繊維も特に限定するものではないが、例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、ビニリデン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリウレタン繊維などの合成繊維;レーヨン繊維などの再生繊維;アセテート繊維などの半合成繊維;綿、麻などの植物繊維;羊毛などの動物繊維;などを挙げることができる。これらの中でも、耐熱性、耐候性、防汚性等に優れるポリエステル繊維、及び/又は難燃性に優れるレーヨン繊維を含んでいるのが好ましい。
また、前記不織布を構成する繊維は、一種類の有機樹脂から構成されてなるものでも、複数種類の有機樹脂から構成されてなるものでも構わない。複数種類の有機樹脂から構成されてなる繊維として、一般的に複合繊維と称される、繊維断面における構成樹脂の分布が繊維の長手方向で同じ態様、例えば、芯鞘型、海島型、サイドバイサイド型、オレンジ型、バイメタル型などの繊維であることができる。また、前記不織布を構成する繊維は、繊維断面が略円形の繊維以外にも、繊維断面が異形である異形断面繊維を含んでいてもよい。なお、異形断面繊維として、例えば、楕円形状や、中空形状、三角形形状などの多角形形状、Y字形状などのアルファベット文字型形状、不定形形状、多葉形状、アスタリスク形状などの記号型形状、あるいはこれらの形状が複数結合した形状などの繊維断面を有する繊維であってもよい。前記構成繊維に熱融着性繊維を含んでいる場合には、繊維同士を熱融着することによって不織布に強度と形態安定性を付与でき、更に、毛羽立ちや繊維の飛散を抑制して、外観品位に優れる表面材となり好ましい。このような熱融着性繊維は、全融着型の熱融着性繊維であっても良いし、上述した複合繊維のような一部融着型の熱融着性繊維であっても良い。熱融着性繊維の熱融着性を発揮する成分の種類は適宜選択するが、例えば、低融点ポリオレフィン系樹脂や低融点ポリエステル系樹脂などを使用できる。
また、本発明の表面材に含まれる不織布を構成する繊維は白色であっても、白色以外の色に着色されていても良いが、意匠性に優れているように、白色以外の色に着色しているのが好ましい。なお、着色した繊維は染料による染色、及び/又は顔料を練り込み又は接着するなど、染料及び/又は顔料を含有させることによって調製できる。
本発明の表面材に含まれる不織布を構成する繊維はどのように配向していても良いが、平滑で均一な平滑柔軟主面を有する不織布であるように、繊維同士が交差するように配向した状態にあるのが好ましい。このように繊維同士が交差するように配向した状態の不織布は、例えば、一方向性繊維ウエブをクロスレイヤー等によりクロスレイドウエブを形成し、繊維同士を結合して製造することができる。
本発明の表面材に含まれる不織布は、柔軟性に優れているように、繊維同士が絡合した状態にあるのが好ましい。このような繊維同士が絡合した状態にある不織布は、例えば、繊維ウエブに対して、ニードルパンチ処理又は水流絡合処理を施すことによって製造することができる。特に、ニードルパンチ処理によれば、柔軟性により優れているため好適である。
本発明の表面材に含まれる不織布の目付は、特に限定するものではないが、透けや破れが発生しにくいように、一方、軽量で、成型加工性に優れるように、100~300g/mが好ましく、120~280g/mがより好ましく、150~250g/mが更に好ましい。本発明における目付は、測定対象物の質量を主面における1mあたりに換算した質量をいう。
本発明の表面材に含まれる不織布の厚さは、特に限定するものではないが、柔軟性に優れるように、一方、軽量であるように、0.8~3.0mmが好ましく、1.0~2.0mmがより好ましく、1.2~1.8mmが更に好ましい。本発明における厚さは、2.0kPaの圧縮荷重時の、測定対象物の主面に対して垂直方向の長さをいう。
本発明の表面材は、表面粗さ(SMD)が2.5以下、及び平均動摩擦係数(MIU)が0.40以上である主面を有し、触感に優れる表面材が実現できるように、また不織布の一方の主面上にバインダを有する。表面材に含まれるバインダ量が多ければ多いほど、上述の効果が更に得られることから、表面材に含まれるバインダ量は10g/m以上が好ましく、20g/mを超えるのがより好ましく、25g/m以上が更に好ましく、30g/m以上が更に好ましい。表面材に含まれるバインダ量が多いことで、触感に優れる表面材が実現できるほか、表面材の繊維の毛羽立ちを抑え、耐磨耗性に優れる効果、吸音性能を向上する効果を得ることができる。一方、表面材に含まれるバインダ量が多すぎると、触感が硬くなり、柔軟性が損なわれる傾向があることから、表面材に含まれるバインダ量は50g/m以下が好ましい。また、本発明の表面材は不織布の一方の主面上にバインダを有していればよいが、不織布の両方の主面上にバインダを有してもよい。更に、表面材に含まれるバインダ量が前記範囲内であったとしても、バインダ樹脂自体が硬いと、表面材の柔軟性が損なわれる傾向があるため、バインダ樹脂のガラス転移温度は0℃以下であるのが好ましく、-10℃以下であるのがより好ましく、-20℃以下であるのが更に好ましく、-30℃以下であるのが更に好ましい。一方で、バインダ樹脂のガラス転移温度が低過ぎると、粘着性に起因して、触感が悪くなる傾向があり、また、表面材を成型する場合には、成型性が悪くなる傾向があるため、-65℃以上であるのが好ましい。なお、バインダは、例えば、エチレン-塩化ビニル系、エチレン-酢酸ビニル系、エチレン-酢酸ビニル-塩化ビニル系、塩化ビニリデン系、塩化ビニル系、ポリエステル系、アクリル酸エステル系、ポリウレタン系や、これらの共重合体、混合物などの樹脂から構成することができる。上述の「ガラス転移温度」はJIS K7121(2012)に則って描いたDSC曲線から読み取った中間点ガラス転移温度(Tmg)を意味する。
また、バインダには上述した樹脂以外にも、例えば、難燃剤、香料、顔料(無機顔料および/または有機系顔料)、抗菌剤、抗黴材、光触媒粒子、乳化剤、分散剤、増粘剤、起泡剤、消泡剤、粘度調整剤、感熱凝固剤などの添加剤を含有していてもよい。特にバインダに起泡剤を含んでいると、バインダを泡立てて不織布に含浸した際にバインダが不織布の繊維間に泡状態で付着しやすい傾向があり、また乾燥させた際にバインダが不織布の構成繊維間に皮膜を形成する構造になりやすい傾向があり、更にバインダの分布が不織布の繊維交点に集中しにくく均一になりやすい傾向がある。これによりバインダによって表面材が硬くなりにくく、また不織布の構成繊維間に造膜したバインダによって表面材の摩擦係数が高くなり、好触感な表面材を得られる傾向があることから、好ましい。起泡剤としては、各種界面活性剤が好ましく使用でき、特に、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸ソルビタンエステル、アルキルポリグルコシド、脂肪酸ジエタノールアミド、アルキルモノグリセリルエーテル等のノニオン性界面活性剤;モノアルキル硫酸塩、アルキルポリオキシエチレン硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、モノアルキルリン酸塩等のアニオン性界面活性剤;などが好ましく使用できる。また、表面材の構成繊維が白色以外の色に着色している場合、バインダに顔料を含んでいると、表面材を構成する不織布とバインダの色差が小さくなることから、表面材に色むらが発生しにくく、表面材の外観品位に優れ好ましい。一方、バインダに中空粒子を有していると、表面材に触って押した際の触感が中空粒子によって硬くなり表面材の触感が優れないおそれがあることから、前記バインダに中空粒子を有しないのが好ましい。この中空粒子は、内部に空洞を有する粒子を意味する。また、バインダに中実粒子を有していると、表面材に触って押した際の触感が中実粒子によって硬くなり表面材の触感が優れないおそれがあることから、前記バインダに中実粒子を有しないのが好ましい。この中実粒子とは、内部が充填された粒子を意味し、例えば無機粒子が挙げられる。
本発明の表面材は、表面粗さ(SMD)が2.5以下、及び平均動摩擦係数(MIU)が0.40以上である主面を有しているが、バインダを有する主面の方が、平滑性が高くなる傾向があり、また、摩擦係数が高くなる傾向があることから、バインダを有する主面が上述の表面粗さ、平均動摩擦係数を満たしているのが好ましい。
本発明の表面材の目付は、上述の表面粗さ、平均動摩擦係数を満たす主面を有し、及び圧縮剛性を満たす限り、特に限定するものではないが、透けや破れが発生しにくいように、一方、軽量で、成型加工性に優れるように、100~350g/mが好ましく、120~330g/mがより好ましく、150~300g/mが更に好ましい。
また、本発明の表面材の厚さは、特に限定するものではないが、柔軟性に優れるように、一方、軽量であるように、0.8~3.0mmが好ましく、1.0~2.0mmがより好ましく、1.2~1.8mmが更に好ましい。
本発明の表面材は、表面材の主面上に意匠表現などを目的とした、プリント樹脂を有していてもよい。表面材の主面上に有するプリント樹脂の態様は、柄状など表面材の主面上に部分的に存在する態様でもよいし、表面材の主面上全面に存在する態様でもよい。プリント樹脂にはバインダとして使用可能であるとして上述した樹脂を採用できる。
次に、本発明の表面材の製造方法について、例示し説明する。
まず、上述した繊維を用いて、繊維ウエブを形成する。繊維ウエブの形成方法については、上述の繊維をカード装置やエアレイ装置などに供することで繊維を絡み合わせる乾式法、繊維を溶媒に分散させシート状に抄き繊維を絡み合わせる湿式法、直接紡糸法(スパンボンド、メルトブロー、静電紡糸など)などによって製造できるが、表面材を成型加工した際の成型加工性に優れるように、ある程度の嵩がある繊維ウエブであるほうが好ましいため、カード装置やエアレイ装置などに供することで繊維を絡み合わせる乾式法を採用するのが好ましい。なお、平滑で均一な主面を有する不織布が形成しやすいように、繊維同士が交差した状態にあるように繊維を配向させるのが好ましい。例えば、一方向性繊維ウエブをクロスレイヤー等によりクロスレイドウエブを形成することによって、繊維同士が交差した状態とするのが好ましい。
次いで、繊維同士を絡合して不織布を製造する。この絡合方法は特に限定するものではないが、不織布がある程度柔軟性に優れているように、ニードルパンチ処理又は水流絡合により絡合するのが好ましく、より柔軟性に優れる不織布を製造しやすい、ニードルパンチ処理により結合するのが好ましい。
次いで、表面の平滑性を向上できるように、不織布を加熱加圧することによって、不織布表面を平滑化するのが好ましい。この加熱加圧条件は、表面粗さ(SMD)が2.5以下、平均動摩擦係数(MIU)が0.40以上を満たす主面を有し、及び圧縮剛性(LC)が0.50以下を満たす表面材が製造できる条件であればよく、不織布構成繊維、バインダの種類などによって異なるため、適宜、実験により調整するが、例えばポリエステル繊維で構成された不織布の加熱温度は、繊維が密集しやすく平滑な不織布を実現しやすいことから、ポリエステル樹脂のガラス転移温度よりも高い120℃以上が好ましく、140℃以上がより好ましく、160℃以上が更に好ましい。前記加熱温度の上限は、温度が高すぎると不織布を加熱加圧する際に繊維が溶けるおそれがあることから、210℃以下が現実的である。なお、加熱と加圧は同時に行っても良いし、加熱後に加圧しても良い。例えば、加熱ロールを用いれば加熱と加圧を同時に実施することができ、オーブン等により加熱した後に、加熱温度よりも低い温度の一対のロールによって加圧すれば、加熱と加圧を別に実施することができる。
次いで、表面粗さ(SMD)が2.5以下、及び平均動摩擦係数(MIU)が0.40以上である主面を有する表面材が実現できるように、不織布の主面をバインダで接着し乾燥させ、表面材を製造する。不織布の主面をバインダで接着させる際、表面粗さ(SMD)が2.5以下、及び平均動摩擦係数(MIU)が0.40以上である主面が実現しやすい傾向があることから、加熱加圧処理を施した主面にバインダを接着させるのが好ましい。このようなバインダは、上述のように、エチレン-塩化ビニル系、エチレン-酢酸ビニル系、エチレン-酢酸ビニル-塩化ビニル系、塩化ビニリデン系、塩化ビニル系、ポリエステル系、アクリル酸エステル系、ポリウレタン系やこれらの共重合体、混合物などの樹脂からなるエマルジョン又はサスペンジョンを用いることが出来る。前記バインダには、起泡剤、粘度調整剤、感熱凝固剤及び/又は顔料を含んでいるのが好ましく、中空粒子又は中実粒子を含んでいないのが好ましい。このようなバインダを用いる接着は、不織布(好ましくはニードルパンチ不織布又は水流絡合不織布)の片面又は両面に、バインダを含むバインダ液を含浸、泡立て含浸、又はバインダ液をコーティング、プリントし、乾燥して実施できる。バインダ液に起泡剤を含んでいる場合、バインダ液を、オークスミキサーなどの機械攪拌泡化装置を用いてバインダ液を泡立てて不織布に付与すると、バインダ液に含まれる泡が破壊されにくく、また乾燥させた際にバインダが不織布の構成繊維間に皮膜を形成する構造になりやすい傾向があり、更にバインダの分布が不織布の繊維交点に集中しにくく均一になりやすい傾向がある。これによりバインダによって表面材が硬くなりにくく、また不織布の構成繊維間に造膜したバインダによって表面材の摩擦係数が高くなり、好触感な表面材を得られる傾向があることから、泡立て含浸により不織布を接着することが好ましい。また、バインダ液に増粘剤が含まれていると、バインダ液に含まれる微細な泡の安定性が増し、乾燥させた際にバインダが不織布の構成繊維間に皮膜を形成する構造になりやすい傾向があり、またバインダの分布が不織布の繊維交点に集中しにくく均一になりやすい傾向がある。これによりバインダによって表面材が硬くなりにくく、また不織布の構成繊維間のバインダによって表面材の摩擦係数が高くなり、好触感な表面材を得られる傾向があることから好ましい。更に、感熱ゲル性のバインダや、感熱ゲル性の増粘剤がバインダ液に含まれていると、乾燥時の熱によりバインダ液が泡立った状態でバインダや増粘剤がゲル化することにより、乾燥時に泡が割れにくいことからバインダが不織布の構成繊維間に皮膜を形成する構造によりなりやすい傾向があり、またバインダの分布が不織布の繊維交点に集中しにくく均一になりやすい傾向がある。これによりバインダによって表面材が硬くなりにくく、また不織布の構成繊維間のバインダによって表面材の摩擦係数が高くなり、好触感な表面材を得られる傾向があることから、好ましい。
バインダの乾燥方法としては適宜調整するが、例えば、バインダを有する不織布をドライヤーで加熱し乾燥させることが出来る。バインダの乾燥温度は適宜調整するが、バインダ液を不織布に泡立て含浸する場合、比較的低温で乾燥したほうが、泡が割れにくくバインダが不織布の構成繊維間に皮膜を形成する構造によりなりやすい傾向があり、またバインダの分布が不織布の繊維交点に集中しにくく均一になりやすい傾向がある。これによりバインダによって表面材が硬くなりにくく、また不織布の構成繊維間に造膜したバインダによって表面材の摩擦係数が高くなり、好触感な表面材を得られる傾向があることから、60~140℃が好ましく、70~130℃がより好ましく、80~120℃が更に好ましい。特に、バインダ液に顔料が含まれている場合、バインダ液を不織布に泡立て含浸して高温で乾燥すると泡が割れてバインダの分布が繊維交点に集中し、バインダが集中した部分の色が濃くなって色むらの原因になるおそれがあることから、バインダの乾燥温度は前記温度範囲が好ましい。なお、不織布に付与するバインダ量は上述の通り、10~50g/m(より好ましくは25~45g/m、更に好ましくは30~40g/m)であるのが好ましい。同様に、バインダを構成する樹脂のガラス転移温度は上述の通り、-65~0℃(より好ましくは-65~-10℃、更に好ましくは-65~-20℃)であるのが好ましい。
このような本発明の内装用表面材は触感が優れているため、天井、ドアサイド、ピラーガーニッシュ、リヤパッケージなど自動車用;パーティションなどのインテリア用;壁装材などの建材用に、好適に使用することができる。
以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(不織布Aの製造)
グレーに着色したポリエステル短繊維(繊度:2.2dtex、繊維長:51mm、融点:260℃)を100%用いて、カード機により開繊して一方向性繊維ウエブを形成した後、クロスレイヤーにより、繊維同士が交差した状態のクロスレイウエブを形成し、更にニードルパンチ処理を行って繊維同士を絡合した後、加熱ロールと非加熱ロールとからなる一対のロール間(スリット:0.2mm、加熱ロールの温度:185℃)へニードルパンチ処理を行った繊維ウエブを通過させて加熱加圧処理を施し、不織布A(目付:180g/m)を製造した。
(不織布Bの製造)
加熱ロールと非加熱ロールとからなる一対のロール間へニードルパンチ処理を行った繊維ウエブを通過させなかったことを除き、不織布Aと同様にして不織布B(目付:180g/m)を製造した。
(バインダ液Aの調製)
次の配合のバインダ液Aを調製した。
アクリル樹脂系エマルジョン:60重量部
起泡剤:5重量部
分散顔料(黒色):1重量部
感熱ゲル増粘剤分散液:3重量部
アンモニア水:1重量部
水:30重量部
(バインダ液Bの調製)
次の配合のバインダ液Bを調製した。
アクリル樹脂系エマルジョン:80重量部
起泡剤:5重量部
分散顔料(黒色):0.7重量部
感熱ゲル増粘剤分散液:3重量部
アンモニア水:1重量部
水:10.3重量部
(バインダ液Cの調製)
次の配合のバインダ液Cを調製した。
アクリル樹脂系エマルジョン:40重量部
起泡剤:5重量部
感熱ゲル増粘剤分散液:3重量部
アンモニア水:1重量部
水:51重量部
(バインダ液Dの調製)
次の配合のバインダ液Dを調製した。
アクリル樹脂系エマルジョン:20重量部
分散顔料(黒色):0.1重量部
アクリル系増粘剤:0.4重量部
シリコーン系消泡剤:0.5重量部
水:79重量部
(バインダ液Eの調製)
次の配合のバインダ液Eを調製した。
アクリル樹脂系エマルジョン:15重量部
中空粒子(平均粒子径:73.0μm、熱膨張率:112.3%):1重量部
分散顔料(黒色):0.1重量部
アクリル系増粘剤:0.4重量部
シリコーン系消泡剤:0.4重量部
アンモニア水:1重量部
水:82.1重量部
(実施例1)
不織布Aの加熱ロールにより加熱加圧処理を施した主面全体に対して、バインダ液Aをフォームウエイト150g/Lに泡立てた状態で塗布した。そして、温度80℃のドライヤーで2分間、温度120℃のドライヤーで2分間乾燥させて、表面材(目付:201g/m、厚さ:1.5mm、バインダの固形分質量:21g/m)を製造した。
(実施例2)
不織布Aの加熱ロールにより加熱加圧処理を施した主面全体に対して、バインダ液Bを泡立てた状態で、連続して2度塗布したことを除いては、実施例1と同様にして、表面材(目付:212g/m、厚さ:1.5mm、バインダの固形分質量:32g/m)を製造した。
(実施例3)
不織布Aの加熱ロールにより加熱加圧処理を施した主面全体に対して、バインダ液Cを泡立てた状態で塗布したことを除いては、実施例1と同様にして、表面材(目付:193g/m、厚さ:1.5mm、バインダの固形分質量:13g/m)を製造した。
(比較例1)
不織布Aにバインダ液を塗布せず、不織布Aを表面材とした(目付:180g/m、厚さ:1.5mm)。
(比較例2)
不織布Aの加熱ロールにより加熱加圧処理を施した主面全体に対して、バインダ液Cを泡立てず塗布したことを除いては、実施例1と同様にして、表面材(目付:241g/m、厚さ:1.5mm、バインダの固形分質量:61g/m)を製造した。
(比較例3)
不織布Aの加熱ロールにより加熱加圧処理を施した主面全体に対して、バインダ液Dを泡立てず塗布したことを除いては、実施例1と同様にして、表面材(目付:212g/m、厚さ:1.5mm、バインダの固形分質量:32g/m)を製造した。
(比較例4)
不織布Bの片面全面に対して、バインダ液Bを泡立てた状態で塗布し、温度160℃のドライヤーで4分間乾燥させたことを除いては、実施例1と同様にして、表面材(目付:215g/m、厚さ:1.9mm、バインダの固形分質量:35g/m)を製造した。
(比較例5)
不織布Aの加熱ロールにより加熱加圧処理を施した主面全体に対して、バインダ液Eを泡立てず塗布したことを除いては、実施例1と同様にして、表面材(目付:202g/m、厚さ:1.3mm、バインダの固形分質量:22g/m)を製造した。
実施例及び比較例の表面材の、バインダを有する主面上の表面粗さ(SMD)、平均動摩擦係数(MIU)、実施例及び比較例の表面材の圧縮剛性(LC)及び通気度を上述の方法で測定した。
また、以下の方法により実施例及び比較例の表面材を評価した。
(吸音率の測定)
上述の実施例、比較例の表面材を、ブリュエル・ケアー社製の垂直入射法吸音率測定器に供し、JIS A 1405-2(音響管による吸音率及びインピーダンスの測定-第2部:伝達関数法)に準じて、1000Hz、2000Hzにおける吸音率を測定した。なお、吸音率の測定の際には、音響管に表面材を、バインダを有する主面(比較例1は加熱ロールにより加熱加圧処理を施した主面)を音の入射側にしてセットし、表面材から見て音源側の背後に空気層を設け、表面材と空気層の厚さの合計が10mmになるようにして測定した。
(色差の測定)
(1)上述の実施例、比較例の表面材及び不織布A、不織布Bを、JIS Z 8722に準拠した測色機にて測色を行った。
(2)不織布Aと実施例1~3及び比較例2~3・5、及び、不織布Bと比較例4の色差をJIS Z 8730に従い測定し、ΔEを算出した。なお、比較例1の表面材は主面上にバインダを有しないため、測定を行わなかった。
(色むらの評価)
上述の実施例、比較例の表面材の色むらを、以下の評価基準に従って評価した。
[評価基準]
○:色差(ΔE)が2.0以下である
×:色差(ΔE)が2.0を超える
なお、比較例1は主面上にバインダを有しないため、測定を行わなかった。
実施例、比較例の表面材を評価した結果を、表1に示す。
Figure 0007313137000001
(触感評価)
上述のようにして調製した、実施例及び比較例の表面材のバインダを有する主面(比較例1は加熱ロールにより加熱加圧処理が施された側の主面)を触った際の触感を、以下の3項目で評価した。
<1.なめらかでキメが細かい触感の評価>
モニター8人に実施例及び比較例の表面材の、上述の主面を触ってもらうことで、なめらかでキメが細かい触感を覚えるか否か評価してもらい、以下の評価基準に従って評価した。
[評価基準]
○:モニター8人中6人以上がなめらかでキメが細かい触感を覚えた
×:なめらかでキメが細かい触感を覚えたのが、モニター8人中5人以下だった
<2.抵抗感やヌメリ感を感じることによるしっとりとした触感の評価>
モニター8人に実施例及び比較例の表面材の、上述の主面を触ってもらうことで、抵抗感やヌメリ感を感じることによるしっとりとした触感をどの程度感じるか5段階で評価してもらった。比較例1の表面材の加熱ロールにより加熱加圧処理が施された側の主面を触った際に感じた、抵抗感やヌメリ感を感じることによるしっとりとした触感を「3」として、該しっとりとした触感をより感じた場合には「4」、該しっとりとした触感を非常に感じた場合には「5」とした。一方、該しっとりとした触感をあまり感じなかった場合には「2」、該しっとりとした触感をまったく感じなかった場合には「1」とした。さらに、該しっとりとした触感を「1」より感じ「2」より感じなかった場合には「1.5」、該しっとりとした触感を「2」より感じ「3」より感じなかった場合には「2.5」、該しっとりとした触感を「3」より感じ「4」より感じなかった場合には「3.5」、該しっとりとした触感を「4」より感じ「5」より感じなかった場合には「4.5」とした。
そして、モニター8人が評価した数値の平均値の小数点第二位を四捨五入し、抵抗感やヌメリ感を感じることによるしっとりとした触感の評価点とした。
<3.押した際の柔らかさの評価>
モニター8人に実施例及び比較例の表面材の、上述の主面を触ってもらうことで、表面材を押した際に柔らかさを感じるか否か評価してもらい、以下の評価基準に従って評価した。
[評価基準]
○:モニター8人中6人以上が表面材を押した際に柔らかさを感じた
×:表面材を押した際に柔らかさを感じたのが、モニター8人中5人以下だった
実施例及び比較例の表面材の触感を以上の3項目で評価した結果を、表2に示す。
Figure 0007313137000002
以上の結果より、実施例と比較例5との比較から、表面材が、表面粗さ(SMD)が2.5以下である平滑柔軟主面を有することによって、表面材がなめらかでキメが細かく、平滑性に優れていることがわかった。
また、実施例と比較例1~3との比較から、表面材が、平均動摩擦係数(MIU)が0.40以上である平滑柔軟主面を有することによって、表面材が抵抗感やヌメリ感を感じることによるしっとりとした触感に優れていることがわかった。
更に、実施例と比較例の比較から、表面材の圧縮剛性(LC)が0.50以下であることによって、表面材を押した際の柔らかさに優れていることがわかった。
更に、本発明の構成を有し、かつ、通気度が50cm/cm/sec.以下であることによって、吸音性能に優れていることがわかった。
更に、実施例1・2及び比較例3・5と、実施例3及び比較例2との比較から、バインダ液に顔料を含むことで、バインダと着色された繊維から構成された不織布との色差が小さくなることから表面材の色むらが少なくなり、外観品位に優れる表面材となることがわかった。更に、実施例1・2と、比較例5との比較から、顔料を含むバインダ液を泡立てた状態で不織布に塗布した際は、バインダを低温で乾燥させることで、バインダ液の泡が割れにくく、バインダの分布が均一になることで、バインダと着色された繊維から構成された不織布との色差が小さくなることから表面材の色むらが少なくなり、外観品位に優れる表面材となることがわかった。
本発明の内装用表面材は触感が優れているため、天井、ドアサイド、ピラーガーニッシュ、リヤパッケージなど自動車用;パーティションなどのインテリア用;壁装材などの建材用に、好適に使用することができる。

Claims (4)

  1. 不織布の一方の主面上にバインダを有する内装用表面材であり、
    前記バインダにアクリル樹脂、起泡剤、感熱ゲル増粘剤を含み、前記内装用表面材に含まれるバインダ量が13g/m 以上32g/m 以下であり、前記内装用表面材は、表面試験機(KES-FB4)で測定した、内装用表面材の試料(20cm角)を試験機に400gの荷重をかけてセットし、粗さ接触子(0.5mmワイヤー、接触面幅:5mm)に10.0gの加重をかけて試料に接触させ、試料を1mm/sec.の速度で移動させて測定した平均偏差である表面粗さ(SMD)が2.5以下、表面試験機(KES-FB4)で測定した、内装用表面材の試料(20cm角)を試験機に400gの荷重をかけてセットし、摩擦子(10mm×10mm)に50gの加重をかけて試料に接触させ、試料を1mm/sec.の速度で移動させて測定した平均値である平均動摩擦係数(MIU)が0.40以上である主面を有し、かつ、圧縮試験機(KES-FB3)で測定した、表面材の試料(20cm角)を試験機にセットし、表面材の試料を面積200mmの円形平面状の端子を有する鋼板で圧縮し、圧縮速度50sec/mm、圧縮最大荷重を50gf/cmとして測定し、また、回復過程も同一速度で測定し、測定から得られた値である圧縮剛性(LC)が0.50以下である、内装用表面材。
  2. 通気度が50cm/cm/sec.以下である、請求項1に記載の内装用表面材。
  3. 単一の不織布から構成されている、請求項1又は2に記載の内装用表面材。
  4. バインダに中空粒子を有しない、請求項1~3のいずれか1項に記載の内装用表面材。

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