JP7144841B2 - 毛髪用バーム - Google Patents
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Description
本発明者は、ごわつきやべたつきの改善を検討する中で、バームに含まれる半固形~固形油の量を減らしてみたが、剤型として半固形~固形であることを維持したまま、ごわつきを改善し指通りを良くすることができなかった。
このようなことから、本発明は、毛髪の指通りと潤いに優れた毛髪用バームを提供することを課題とする。
本発明は、例えば以下の[1]~[5]である。
[1]液状油(A)を70~99質量%と、前記液状油(A)を固化する、固化剤(B)を1~30質量%とを含む、毛髪用バーム。
[2]ノニオン界面活性剤(C)を0.1~5質量%含む、[1]に記載の毛髪用バーム。
[3]前記液状油(A)が、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル/ホホバ種子油エステルズ、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、オリーブオレイン酸エチル、パルミチン酸イソプロピル、エチルヘキサン酸セチル、シクロメチコン、オリーブ油、イソドデカンから選択される少なくとも1種である、[1]または[2]に記載の毛髪用バーム。
[4]前記固化剤(B)が、キャンデリラロウ炭化水素、トリ脂肪酸(C10-18)グリセリル、水添(スチレン/イソプレン)コポリマーから選択される少なくとも1種である、[1]~[3]のいずれかに記載の毛髪用バーム。
[5]前記ノニオン界面活性剤(C)のHLBが8~18である、[2]に記載の毛髪用バーム。
<毛髪用バーム>
一般にバームとは、剤形が常温で半固形~固形であり、非常に粘度の高いクリームや軟膏を意味する。
本発明の毛髪用バームは、液状油(A)を70~99質量%と、前記液状油(A)を固化する、固化剤(B)を1~30質量%とを含む。
なお、上記の各成分の含有量は、毛髪用バームを100質量%とした場合の含有量を示している。
本発明の毛髪用バームは、液状油(A)を70~99質量%含み、80~97.5質量%含むことが好ましく、90~95質量%含むことがより好ましい。
本発明の毛髪用バームで用いる液状油(A)は、25℃で液状の油を指す。
液状油(A)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の毛髪用バームは、前記液状油(A)を固化する、固化剤(B)を1~30質量%含み、2.5~20質量%含むことが好ましく、5~10質量%含むことがより好ましい。
固化剤(B)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の毛髪用バームは、ノニオン界面活性剤(C)を0.1~5質量%含むことが好ましく、1~2.5質量%含むことがより好ましい。
本発明の毛髪用バームは、HLBが8~18のノニオン界面活性剤(C)を含むことが好ましい。
本発明の毛髪用バームは、任意で、ノニオン界面活性剤(C)を上記の量含むことによって、洗い落ちをより改善することから好ましい。
ノニオン界面活性剤(C)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の毛髪用バームは、本発明の効果を損なわない範囲で、上記成分以外に、増粘剤、金属封鎖剤、保湿剤、生薬類、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、酸化防止剤、清涼剤、ビタミン類、タンパク質、香料、抗菌剤、および色素等の添加剤を含有することができる。
本発明の毛髪用バームは、上述した各成分を上述の量で使用する以外は、例えば公知の方法で、撹拌、混合、加熱、溶解、分散等することによって製造することができ、製造方法は特に限定されない。製造方法としては各成分を均一に混合するために、好ましくは加熱条件下、例えば75~85℃ の加熱条件下で、本発明の毛髪用バームを製造することが好ましい。
本発明の毛髪用バームは、毛髪に塗布して使用することができ、毛髪の指通りと潤いに優れる。
〔実施例1~19、比較例1~2〕
表1および表2に示す処方で各成分を混合することにより毛髪用バームを製造し、試料として以下の方法で評価した。なお、表中の処方の数値は、毛髪用バームを100質量%とした場合の、各成分の質量%を表している。結果を表1および表2に示す。
なお、表1および表2に記載の各成分は以下の市販品を用いた。
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル/ホホバ種子油エステルズ:製品名 テクノールLTO(横関油脂工業株式会社)
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル:製品名 クロダモルGTCC(クローダジャパン株式会社)
オリーブオレイン酸エチル:製品名 ニッコールEOO(日光ケミカルズ株式会社)
シクロメチコン:製品名 KF995(信越化学工業株式会社)
オリーブ油:製品名 オリーブ油リファインド(DSP五協フード&ケミカル株式会社)
イソドデカン:製品名 ISODODECANE(カネダ株式会社)
<固化剤(B)>
キャンデリラロウ炭化水素:製品名 キャンデリラロウ炭化水素FC-31(株式会社日本ナチュラルプロダクツ)
トリ脂肪酸(C10-18)グリセリル:製品名 Olifeel Pearls(ROELMI HPC SRL)
水添(スチレン/イソプレン)コポリマー:製品名 パイオニア ゲル 12 PAO(Hansen & Rosenthal KG)
<ノニオン界面活性剤(C)>
セテス-20:製品名 EMALEX 120(日本エマルション株式会社)
PEG-50水添ヒマシ油:製品名 EMALEX HC-50(日本エマルション株式会社)
トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル:製品名 EMALEX GWIS-320(日本エマルション株式会社)
室温(25℃)の条件下で、専門パネラー(美容師)10人が1人ずつ、試料1gを手に取った後、トップ40cm、ネープ25cmにしたPAMS社製の人毛ウィッグUNの毛髪に万遍なく塗布し、その後直ちに毛流れ(ヘアスタイル)を作った。そして、毛流れ(ヘアスタイル)について、(1)~(6)に記載した評価項目と評価基準に従って官能評価を行った。各項目につき10人の評価点の平均を算出し、以下のとおり評価した。
(1)~(3)の官能評価は、◎、○、△、または×の4段階評価とした。
◎:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が3.5点以上である。
○:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が2.5点以上3.5点未満である。
△:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が1.5点以上2.5点未満である。
×:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が1.5点未満である。
[A]または[B]の、どちらの評価が多かったかを示すため、○[A]、○[B]、×[A]、×[B]と記した。すなわち、○[A]のように、[A]が付されているものは[B]よりも[A]と評価した専門パネラーが多いことを示している。
◎:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が2.5点以上である。
○、○[A]、または、○[B]:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が1.5点以上2.5点未満である。
×、×[A]、または、×[B]:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が1.5点未満である。
また、(6)については、一部の実施例について評価を行った。
後述する(7)に記載した評価項目および評価基準に従って物性評価を行った。物性評価は、上記(4)~(6)の官能評価と同様に、◎、○、または×の3段階評価とした。
〔評価項目および評価基準〕
(1)指通りの良さ
毛流れ(ヘアスタイル)に沿って、手櫛を通した風合いを触感で評価した。
4点:非常に指通りが良い
3点:指通りが良い
2点:少し指通りが悪い
1点:非常に指通りが悪い
(2)潤い
毛流れ(ヘアスタイル)の潤いを触感で評価した。
4点:しっかりと潤っている
3点:潤っている
2点:少し潤っている
1点:潤っていない
(3)艶
毛流れ(ヘアスタイル)の艶を目視で評価した。
4点:とても艶が出ている
3点[A]:艶が出ている
3点[B]:少しギラギラした不自然な艶が出ているが気になる程度ではない
2点[A]:それほど艶が出ていない
2点[B]:ギラギラした不自然な艶が出ている
1点[A]:艶が出ていない
1点[B]:かなりギラギラした不自然な艶が出ている
(4)製剤の取りやすさ
室温(25℃)の条件下で、1gの試料を手に取る時の、取りやすさを触感で評価した。
3点:非常に取りやすい
2点[A]:柔らかすぎてやや取りにくいが問題はない
2点[B]:固すぎてやや取りにくいが問題はない
1点[A]:柔らかすぎて非常に取りにくい
1点[B]:固すぎて非常に取りにくい
(5)手での伸ばしやすさ
室温(25℃)の条件下で、1gの試料を手のひらで伸ばし広げた際の、伸びの良さを触感で評価した。
3点:非常に伸ばしやすい
2点:伸ばしやすい
1点:伸ばしにくい
(6)洗い落ちの良さ
毛流れ(ヘアスタイル)を作ったウィッグが充分に乾いた後、水で毛髪を濡らし、10%ラウレス硫酸ナトリウム水溶液を1.0g使用して30秒間洗い、水温38℃付近の水で1分間水洗した。その際の洗い落ちの良さを触感で評価した。
3点:非常に洗い落ちが良い
2点:わずかに残っているが洗い落ちが良い
1点:非常に洗い落ちが悪い
(7)安定性
試料を容量100mLのガラス瓶に80g充填し、25℃で6か月間保管した後、剤の外観を目視で評価した。
3点:外観に変化が無く、非常に安定な状態である
2点:やや外観が変化しており、粘度の低下、粒の発生、香りの変化が少々あるが、剤として問題はない範囲である
1点:かなり外観が変化しており、粘度の低下、粒の発生、香りの変化がある
Claims (4)
- 液状油(A)を70~99質量%と、
前記液状油(A)を固化する、固化剤(B)を1~30質量%とを含み、
前記固化剤(B)が、キャンデリラロウ炭化水素、およびトリ脂肪酸(C10-18)グリセリルから選択される少なくとも1種である、毛髪用バーム。 - ノニオン界面活性剤(C)を0.1~5質量%含む、請求項1に記載の毛髪用バーム。
- 前記液状油(A)が、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル/ホホバ種子油エステルズ、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、オリーブオレイン酸エチル、パルミチン酸イソプロピル、エチルヘキサン酸セチル、シクロメチコン、オリーブ油、およびイソドデカンから選択される少なくとも1種である、請求項1または2に記載の毛髪用バーム。
- 前記ノニオン界面活性剤(C)のHLBが8~18である、請求項2に記載の毛髪用バーム。
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