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JP7071177B2 - 中空糸膜モジュール及び中空糸膜モジュールの運転方法 - Google Patents

中空糸膜モジュール及び中空糸膜モジュールの運転方法 Download PDF

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Description

本発明は、中空糸膜モジュール及び中空糸膜モジュールの運転方法に関する。
従来、特許文献1に開示されるように、水中に含まれる不純物を除去する水処理において、束状の複数の中空糸膜がハウジング内に収容された構成を有する中空糸膜モジュールが用いられている。この中空糸膜モジュールによれば、ハウジング内に供給された原水(濾過前の水)を中空糸膜に透過させることにより、不純物が除去された濾過水を得ることができる。この膜濾過が一定時間行われると、原水中の不純物である浮遊汚濁物質(SS;Suspended Solids)が膜表面に付着することにより膜の濾過能力が低下するため、洗浄によってSSを除去する必要がある。
特許文献1には、束状の複数の中空糸膜を有する片端フリー構造の中空糸膜束と、中空糸膜束を収容するハウジングと、中空糸膜束よりも下側に配置された散気部材と、を備えた中空糸膜モジュールが開示されている。この中空糸膜モジュールでは、ハウジングの下部から供給された気体を散気部材によって中空糸膜束に向けて分散させることにより、中空糸膜を気泡により揺動させ、膜表面に付着したSSを剥離させることができる(バブリング洗浄)。そして、このバブリング洗浄により剥離したSSを含む水は、ハウジングの下部に設けられた排水部から排出される。
特開2016-87567号公報
特許文献1の中空糸膜モジュールでは、中空糸膜束が片端フリー構造を有するため、バブリング洗浄時に中空糸膜束が径方向外側に膨らみ、これによって中空糸膜束の径方向中央に空隙が形成される。バブリング洗浄により膜表面から剥離したSSは、この空隙に集まる。そして、バブリング後の排水工程では、この空隙からハウジング下部にある排水部に向かって原水が流れる。
ここで、特許文献1では、排水時におけるハウジング内での原水の滞留が問題になる。すなわち、原水がハウジング下部にある排水部に到達する前に散気部材に衝突することにより水流の向きが変わり、原水が散気部材の表面に沿って径方向外向きに流れる。その後、原水は、散気部材の外周部とハウジングの内面との間の隙間を通過し、ハウジング下部にある排水部に達する。このように、特許文献1では、排水時の原水の流れが散気部材により妨げられるため、原水はハウジング内において迂回しながら排水部に到達する。このため、ハウジング内での原水の滞留が起こり易く、SSの排出性能において改善の余地がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、SSの排出性能に優れた中空糸膜モジュールを提供することである。
本発明の一局面に従った中空糸膜モジュールは、外圧濾過式のものである。この中空糸膜モジュールは、束状の複数の中空糸膜を有し、前記中空糸膜の上端が固定端であると共に下端が自由端である中空糸膜束と、前記中空糸膜束を収容するハウジングと、前記中空糸膜束に向けて洗浄用の気体を分散させる散気部材と、を備えている。前記ハウジングには、前記ハウジング内の水を前記ハウジング外に排出するための排水部が、前記中空糸膜束との間に前記散気部材を挟む位置に設けられている。前記散気部材は下面及び上面を有する本体部と、前記本体部の前記下面に立設された筒状の規制部と、を有し、前記本体部には、前記下面から前記上面に向けて前記気体が通過する散気孔と、前記規制部よりも前記中空糸膜束の径方向内側に位置し、前記中空糸膜束側から前記排水部に向かって流れる水が通過する排水孔と、が形成されている。前記規制部は、散気孔が形成されておらず、前記ハウジング内に供給され前記規制部の周囲において前記中空糸膜束への分散前に滞留した気体が前記排水孔に流入するのを規制するものである。前記排水孔の開口面積は、前記散気孔の開口面積よりも大きくなっている。
上記中空糸膜モジュールでは、中空糸膜束が片端フリー構造となっている。このため、散気部材から中空糸膜束に向けて気体を分散させるバブリング洗浄を行うと、中空糸膜束が径方向外側に膨らみ、中空糸膜束の径方向中央に空隙が形成される。このバブリング洗浄の際に、本体部において滞留した気体が排水孔を通じて分散するのを抑制し、散気孔を通じて洗浄用気体を確実に分散させることができる。また規制部が壁となって排水孔への気体の流入を確実に抑制することが可能になる。バブリング洗浄により膜表面から剥離したSSは、中空糸膜束の径方向中央の空隙に集まる。そして、バブリング洗浄後の排水工程では、SSを含む水が、中空糸膜束側からハウジングの排水部に向かって流れる。
ここで、散気部材には、排水孔が散気孔よりも径方向内側に位置しており、排水孔の開口面積が散気孔の開口面積よりも大きくなっている。このため、SSを含む水を、中空糸膜束側から散気部材の排水孔を通じてハウジングの排水部までスムーズに流すことが可能になる。したがって、SSを含む水がハウジング内で滞留するのを抑制することができるため、SSの排出性能を高めることができる。
上記中空糸膜モジュールにおいて、前記排水孔は、前記散気孔よりも大きい孔径を有していてもよい。
この構成によれば、孔径を大きくするだけで排水孔の開口面積を広げることができるため、散気部材の加工が容易であることから好ましい。
上記中空糸膜モジュールは、前記ハウジング内に原水を供給するための管部材であって、前記排水孔を規定する内周縁との間に径方向の隙間を空けた状態で前記排水孔に挿入された前記管部材をさらに備えていてもよい。前記排水孔の開口面積は、前記内周縁と前記管部材の外周面との間に形成される隙間の面積であって、前記散気孔の開口面積よりも大きくてもよい。
この構成によれば、散気部材の排水孔を管部材の配置に利用することができる。しかも、排水孔の内周縁と管部材の外周面との間に形成される隙間の面積(排水孔の開口面積)が散気孔の開口面積よりも大きいため、ハウジング内の水を排水部までスムーズに流す機能も維持することができる。
上記中空糸膜モジュールにおいて、前記散気部材は、前記中空糸膜の内部の水を空気で押し出す逆洗工程の後のバブリング工程において前記中空糸膜束を径方向外側に膨らませるように、前記散気孔に前記気体を通過させ、前記排水孔は、前記バブリング工程の後の排水工程において、径方向外側に膨らんだ状態の前記中空糸膜束の径方向中央側の水を通過させてもよい。
上記中空糸膜モジュールにおいて、前記ハウジングには、前記ハウジング内に前記気体を供給するための気体供給口であって、前記排水孔よりも前記散気孔の近くに位置する前記気体供給口が設けられていてもよい。
この構成によれば、ハウジング内において排水孔よりも散気孔に近い場所に気体を供給することができるため、当該気体が排水孔に流入するのをより確実に防ぐことができる。
本発明の一局面に従った外圧濾過式の中空糸膜モジュールの運転方法は、前記中空糸膜モジュールが、束状の複数の中空糸膜を有し、前記中空糸膜の上端が固定端であると共に下端が自由端である中空糸膜束と、前記中空糸膜束を収容するハウジングと、前記中空糸膜束に向けて洗浄用の気体を分散させる散気部材と、を備え、前記ハウジングには、前記ハウジング内の水を前記ハウジング外に排出するための排水部が、前記中空糸膜束との間に前記散気部材を挟む位置に設けられており、前記散気部材は、下面及び上面を有する本体部と、前記本体部の前記下面に立設された筒状の規制部と、を有し、前記本体部には、前記下面から前記上面に向けて前記気体が通過する散気孔と、前記規制部よりも前記中空糸膜束の径方向内側に位置し、前記中空糸膜束側から前記排水部に向かって流れる水が通過する排水孔と、が形成され、前記排水孔の開口面積は、前記散気孔の開口面積よりも大きい。そして、前記運転方法は、前記中空糸膜の内部の水を空気で前記ハウジング内に押し出し、前記中空糸膜の外面の付着物の前記外面に対する密着力を弱める逆洗工程と、前記逆洗工程を行った後に行われ、前記中空糸膜束が径方向外側に膨らむように前記散気孔に前記気体を通過させるバブリング工程と、前記バブリング工程を行った後に行われ、径方向外側に膨らんだ状態の前記中空糸膜束の径方向中央側の水を前記排水孔に通過させるとともに前記ハウジングの外に排水する排水工程と、を含む。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、SSの排出性能に優れた中空糸膜モジュールを提供することができる。
本発明の実施形態1における濾過装置の構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態1に係る中空糸膜モジュールの構成を模式的に示す図である。 散気部材の平面図である。 濾過装置の運転方法の各工程における送水ポンプの作動状態及びバルブの開閉状態を示す図である。 バブリング洗浄時における中空糸膜束の様子を示す模式図である。 本発明の実施形態2に係る中空糸膜モジュールの構成を模式的に示す図である。 本発明のその他実施形態における散気部材の平面図である。 本発明のその他実施形態に係る中空糸膜モジュールの構成を模式的に示す図である。 本発明のその他実施形態に係る中空糸膜モジュールの構成を模式的に示す図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について詳細に説明する。
(実施形態1)
まず、本発明の実施形態1に係る中空糸膜モジュール10及び当該中空糸膜モジュール10が適用される濾過装置1の構成について、図1~図3を参照して説明する。図1は、本実施形態における濾過装置1の全体構成を示している。図2は、本実施形態に係る中空糸膜モジュール10の内部構成を示している。図3は、中空糸膜モジュール10が備える散気部材80の平面図である。なお、図1及び図2は、濾過装置1及び中空糸膜モジュール10における主要な構成要素のみを示しており、濾過装置1及び中空糸膜モジュール10は、これらの図に現れていない他の任意の構成要素を備え得る。
濾過装置1は、中空糸膜モジュール10を用いて原水を濾過することにより、不純物が除去された濾過水を得る装置である。原水は、例えば河川水や地下水などである。図1に示すように、濾過装置1は、中空糸膜モジュール10と、中空糸膜モジュール10に原水を導入する原水ライン20と、中空糸膜モジュール10から流出する濾過水が流れる濾過水ライン30と、エアーコンプレッサー40と、エアーコンプレッサー40で発生した圧縮空気を中空糸膜モジュール10に導入する気体導入ライン50と、を主に備えている。以下、これらの構成要素についてそれぞれ説明する。
図1及び図2に示すように、中空糸膜モジュール10は、束状の複数の中空糸膜11を有する中空糸膜束12と、中空糸膜束12を収容するハウジング13と、を主に備えている。中空糸膜モジュール10は、各中空糸膜11の長さ方向が上下方向に沿う縦置き姿勢で配置されている。
中空糸膜モジュール10は、中空糸膜11の外面から内面に向かって原水を透過させることにより濾過水を得る外圧濾過式のものである。中空糸膜モジュール10は、濾過処理の目的や要求性能に応じて、外圧全量濾過式のものであってもよいし、外圧循環濾過式のものであってもよい。膜寿命の観点では、濾過処理と同時に膜表面を洗浄することが可能な外圧循環濾過式のものが好ましい。一方、モジュールの設置コストや運転コストの観点では、外圧全量濾過式のものが好ましい。
中空糸膜束12は、各中空糸膜11の上端11Aが固定端であると共に下端11Bが自由端である片端フリー構造となっている。すなわち、中空糸膜束12は、各中空糸膜11の上端11Aが固定部材14によりハウジング13に固定されると共に、下端11Bが固定されない状態で樹脂などにより封止された構造となっている。固定部材14は、例えばエポキシ系の接着樹脂からなる。
中空糸膜11の素材としては、種々のものを用いることが可能であり、特に限定されない。例えば、中空糸膜11は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、クロロトリフルオロエチレン-エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン(PVDF;Poly Vinylidene DiFluoride)、ポリスルホン、酢酸セルロース、ポリビニルアルコール及びポリエーテルスルホンからなる群より選ばれる少なくとも1種類を含むことが好ましい。特に、膜強度や耐薬品性の観点から、中空糸膜11はPVDFを含むことが好ましい。
ハウジング13は、例えば円筒状の容器であり、上下方向に沿う縦置き姿勢で配置されている。ハウジング13は、例えばSUS(Steel Use Stainless)やPVC(Poly Vinyl Chloride)などの素材からなる。図1及び図2に示すように、ハウジング13内の空間は、固定部材14によって、原水が流れる原水側空間S1と、濾過水が流れる濾過水側空間S2と、に上下に仕切られている。原水側空間S1は濾過水側空間S2よりも下側に位置しており、この空間に中空糸膜束12が収容されている。なお、ハウジング13の形状や素材は本実施形態のものに限定されない。
ハウジング13の上部には、濾過水側空間S2からハウジング13外に濾過水を流出するための濾過水出口13Aが設けられている。ハウジング13の下部には、ハウジング13内(原水側空間S1)に原水を流入させる又は原水側空間S1にある原水をハウジング13外に排出するための原水出入口13C(排水部)が設けられている。濾過水出口13Aは濾過水側空間S2に開口しており、原水出入口13Cは原水側空間S1に開口する。
ハウジング13の側部において原水出入口13Cの直ぐ上側には、ハウジング13内に洗浄用の気体を供給するための気体供給口13Dが設けられている。またハウジング13の側部において固定部材14の直ぐ下側には、原水側空間S1からハウジング13外に気体を排出するための気体排出口13Bが設けられている。気体排出口13Bには、ハウジング13外に排出された気体が流れる気体排出ライン60が接続されており、このラインには気体の流通及び遮断を切り替える気体排出バルブ61が設けられている。気体供給口13D及び気体排出口13Bは、原水側空間S1にそれぞれ開口する。
中空糸膜モジュール10は、バブリング洗浄用の気体を中空糸膜束12に向けて分散させる散気部材80を備えている。図2に示すように、散気部材80は、原水側空間S1において、中空糸膜11の下端11Bよりも下側で且つ気体供給口13D及び原水出入口13Cよりも上側に配置されている。したがって、原水出入口13Cは、上下方向において中空糸膜束12との間に散気部材80を挟む位置となる。散気部材80の詳細な構成については後述する。
図1に示すように、原水ライン20は、上流端が原水タンク23に接続されると共に、下流端がハウジング13の原水出入口13Cに接続されている。原水ライン20には、送水ポンプ21及び送水バルブ22が上流から下流に向かって順に配置されている。この送水バルブ22を開いて送水ポンプ21を作動させることにより、原水ライン20を介してハウジング13内(原水側空間S1)に原水が供給される。
また図1に示すように、原水ライン20の途中(送水バルブ22よりも下流側の部位)には、排水ライン70が接続されている。排水ライン70には、水の流通及び遮断を切り替える排水バルブ71が設けられている。この排水バルブ71を開くことにより、ハウジング13内の原水を、原水ライン20の一部を介して排水ライン70側に流すことができる。
気体導入ライン50は、中空糸膜11の逆圧洗浄に用いられる逆洗ライン51と、中空糸膜11のバブリング洗浄に用いられるバブリングライン52と、を有する。図1に示すように、逆洗ライン51は、上流端がエアーコンプレッサー40の吐出口に接続されると共に、下流端がハウジング13の濾過水出口13Aに接続されている。逆洗ライン51には、気体の流通及び遮断を切り替える逆洗バルブ54が設けられている。このバルブを開くことにより、逆洗ライン51を介して濾過水側空間S2に圧縮空気を導入することができる。つまり、濾過水出口13Aは、圧縮空気の入口としても機能する。
図1に示すように、逆洗ライン51において逆洗バルブ54よりも下流側の部位には、濾過水ライン30が接続されている。濾過水ライン30には、水の流通及び遮断を切り替える濾過水バルブ31が設けられている。このバルブを開くことにより、濾過水側空間S2から逆洗ライン51の一部を介して濾過水ライン30に濾過水を流すことができる。
バブリングライン52は、上流端が逆洗ライン51の途中(逆洗バルブ54よりも上流側の部位)に接続されると共に、下流端がハウジング13の気体供給口13Dに接続されている。バブリングライン52には、気体の流通及び遮断を切り替えるバブリングバルブ53が設けられている。このバルブを開くことにより、逆洗ライン51からバブリングライン52に流入した圧縮空気を原水側空間S1に導入することができる。
次に、散気部材80の詳細な構成について、図2及び図3を参照して説明する。図2及び図3に示すように、散気部材80は、中空糸膜束12の径方向に広がる円板形状の本体部81を有する。本体部81は、外周部においてハウジング13の内周面に固定されている。本体部81の外周部とハウジング13の内周面との間には隙間が形成されていてもよいし、本体部81の外周部とハウジング13の内周面とが密着していてもよい。
図2及び図3に示すように、本体部81には、中空糸膜11のバブリング洗浄用の気体が通過する複数の散気孔82と、中空糸膜束12側から原水出入口13Cに向かって下向きに流れる原水が通過する排水孔83と、がそれぞれ形成されている。
散気孔82は、本体部81を厚さ方向に貫通するように形成された円形孔であり、排水孔83よりも小さい孔径D2を有する。図3に示すように、散気孔82は、排水孔83よりも径方向外側の領域において、本体部81の周方向及び径方向に互いに間隔を空けて複数形成されている。散気孔82は、散気部材80と同心状に配置されていてもよい。なお、散気孔82の形状や数は、図3に示す形態に限定されず、任意に選択することが可能である。
気体供給口13D(図2)からハウジング13内に供給された気体は、本体部81の下面において一時的に滞留し、その後、散気孔82を通過して中空糸膜束12に向かって分散する。これにより、中空糸膜11の下端11Bから上端11Aに向かって気泡が上昇し、この気泡によって中空糸膜11が揺動することにより、膜表面に付着したSSが剥離する(バブリング洗浄)。
排水孔83は、散気孔82と同様に、本体部81を厚さ方向に貫通するように形成された円形孔である。図3に示すように、排水孔83は、本体部81の円中心を含むと共に、当該本体部81と同心状に形成されている。また図3において、排水孔83は、本体部81の径方向中央に位置している。
排水孔83は、複数の散気孔82により取り囲まれるように、散気孔82よりも径方向内側に位置している。図3に示すように、排水孔83の開口面積は、散気孔82の開口面積よりも大きい。ここでいう「開口面積」は、図3に示すように本体部81を上方から平面視したときの孔面積である。本実施形態における排水孔83は、散気孔82よりも大きい孔径D1を有しており、本体部81の径方向中央に一つのみ形成されている。また図2に示すように、排水孔83は、上下方向において、中空糸膜束12の径方向中央部及び原水出入口13Cと重なる位置に形成されている。
本実施形態の中空糸膜モジュール10では、上述の通り本体部81の径方向中央に孔径が大きい排水孔83を形成することにより、ハウジング13内の原水を抜く際に、散気部材80よりも上側にある原水を、排水孔83を通じて原水出入口13Cまでスムーズに導くことができる。したがって、排水時におけるハウジング13内での原水の滞留を抑制することができる。なお、排水孔83は円形状のものに限定されず、任意の形状のものを採用することが可能である。
散気部材80は、本体部81の下面において滞留した洗浄用の気体が排水孔83に流入するのを規制可能に構成されている。具体的には、本実施形態における散気部材80は、排水孔83の周りにおいて本体部81の下面に立設された規制部84を有する。本体部81の下面において滞留した気体は、排水孔83側へ移動しようとすると規制部84に当たるため、排水孔83へ流入するのが抑制される。このように、規制部84が壁となって排水孔83への気体の流入が規制される。本実施形態において、散気孔82は規制部84よりも径方向外側に位置する孔であり、排水孔83は規制部84よりも径方向内側に位置する孔である。
規制部84は、例えば本体部81の下面に取り付けられた筒部材により構成されていてもよい。この場合、規制部84の内径は、排水孔83の孔径と同じであってもよいし、それより大きくてもよい。また規制部84は、本体部81と別体のものに限定されず、本体部81と一体のものでもよい。すなわち、円板における排水孔83の周囲部分を折り曲げることにより規制部84が構成されてもよい。また規制部84は、本体部81に対して垂直に立設されたものに限定されず、本体部81に対して鋭角又は鈍角を成すように立設されたものでもよい。
図2に示すように、本実施形態における気体供給口13Dは、排水孔83よりも散気孔82の近くに位置している。具体的には、気体供給口13Dは、上下方向において、排水孔83と重ならない位置に形成されている。このように、気体供給口13Dを排水孔83から遠ざけることにより、ハウジング13内に供給された気体が排水孔83に流入するのを抑制することができる。
次に、濾過装置1の運転方法について説明する。図4は、本運転方法の各工程における送水ポンプ21の作動状態及び各バルブの開閉状態を示している。図4中において、丸印は送水ポンプ21のオン状態又は各バルブの開状態を意味し、空欄は送水ポンプ21のオフ状態又は各バルブの閉状態を意味する。
まず、充水工程が行われる。この工程では、濾過装置1の全バルブが閉じた状態において、送水バルブ22及び気体排出バルブ61をそれぞれ開くと共に、送水ポンプ21を作動させる。これにより、原水ライン20を通じてハウジング13内(原水側空間S1)に原水が供給される。
次に、濾過工程が行われる。この工程では、気体排出口13Bから原水が溢れた後、送水ポンプ21を作動させたまま、濾過水バルブ31を開くと共に気体排出バルブ61を閉じる。原水側空間S1に供給された原水は、中空糸膜11の外面から内面に向かって膜壁を透過し、これにより不純物が除去された濾過水が得られる。濾過水は、中空糸膜11の内側領域から濾過水側空間S2に流れた後、濾過水出口13Aを通じてハウジング13外に流出する。
ここで、濾過時間の経過に伴って原水中のSSが中空糸膜11の外面に付着し、膜の細孔が閉塞されることがある。これにより、原水の透過流速が低下し、中空糸膜11による濾過能力が低下する。このため、濾過開始から一定時間が経過した後、以下に説明する逆洗工程及びバブリング工程が行われる。これにより、中空糸膜11の外面に付着したSSを除去し、濾過能力を回復することができる。
まず、逆洗工程が行われる。この工程では、送水ポンプ21を停止し、送水バルブ22及び濾過水バルブ31を閉じると共に、逆洗バルブ54及び排水バルブ71をそれぞれ開く。これにより、エアーコンプレッサー40で発生した圧縮空気が逆洗ライン51を通じて濾過水側空間S2に導入される。この圧縮空気によって、中空糸膜11の内側領域に残った濾過水が加圧され、中空糸膜11の内面側から外面側に向かって押し出される。この水圧によって中空糸膜11の外面に付着したSSの密着力が弱まり、当該外面からSSが浮いた状態となる。その後、逆洗バルブ54及び排水バルブ71を閉じると共に圧抜きバルブ72を開くことにより、中空糸膜11の内側領域が大気圧程度にまで減圧される(圧抜き工程)。
次に、バブリング工程が行われる。この工程では、原水側空間S1に原水が充たされた状態において、バブリングバルブ53及び気体排出バルブ61をそれぞれ開く。これにより、圧縮空気が気体供給口13Dからハウジング13内(原水側空間S1)に供給される。ハウジング13内に供給された空気は、本体部81の下面において一時的に滞留した後、散気孔82を通じて中空糸膜束12に向かって分散する。これにより、中空糸膜11の下端11Bから上端11Aに向かって上昇する気泡流が発生し、中空糸膜11が揺動する。その結果、中空糸膜11の外面に付着したSSが剥離する。
図5は、本バブリング工程中における中空糸膜束12の様子を模式的に示している。図5に示すように、中空糸膜束12は片端フリー構造を有するため(つまり、中空糸膜11の下端11Bが固定されないため)、バブリングにより中空糸膜束12は径方向外側に膨らみ、中空糸膜束12の径方向中央に空隙G1が形成される。バブリング中に膜表面から剥離したSSは、この空隙G1に集まる。
また本バブリング工程では、散気部材80の規制部84によって、本体部81の下面において滞留した空気が排水孔83に流入するのを抑制することができる。しかし、空気の供給流量が過剰である場合には、気体供給口13Dから供給された空気が本体部81の下面で滞留せずに排水孔83まで流れてしまう懸念がある。このため、本バブリング工程における空気の供給流量には、排水孔83へ空気が流入しない程度の上限値を設けることが好ましい。
次に、排水工程が行われる。この工程では、バブリングバルブ53を閉じると共に排水バルブ71を開く。これにより、図5中矢印で示すように、SSを含む原水が、空隙G1から原水出入口13Cに向かって下向きに流れ、原水出入口13Cからハウジング13外に排出される。本実施形態では、上述の通り散気部材80の径方向中央に孔径が大きい排水孔83が形成されているため、SSを含む原水を空隙G1から原水出入口13Cまで真っ直ぐに流すことができる。このため、排水の際にハウジング13内での原水の滞留が起こり難く、SSの排出効率が高い。したがって、バブリング時に剥離したSSが膜表面に再付着するのを防止することができる。以上のようにして中空糸膜11の洗浄が行われた後、上述した充水工程及び濾過工程が再開される。
ここで、上記の通り説明した実施形態1に係る中空糸膜モジュール10の特徴及び作用効果について列記する。
中空糸膜モジュール10は、外圧濾過式のものである。この中空糸膜モジュール10は、束状の複数の中空糸膜11を有し、中空糸膜11の上端11Aが固定端であると共に下端11Bが自由端である中空糸膜束12と、中空糸膜束12を収容するハウジング13と、中空糸膜束12に向けて洗浄用の気体を分散させる散気部材80と、を備えている。ハウジング13には、ハウジング13内の水をハウジング13外に排出するための原水出入口13Cが、中空糸膜束12との間に散気部材80を挟む位置に設けられている。散気部材80には、洗浄用の気体が通過する散気孔82と、散気孔82よりも中空糸膜束12の径方向内側に位置し、中空糸膜束12側から原水出入口13Cに向かって流れる原水が通過する排水孔83と、が形成されている。排水孔83の開口面積は、散気孔82の開口面積よりも大きくなっている。
上記中空糸膜モジュール10では、散気部材80において、バブリング洗浄用の散気孔82よりも径方向内側に排水孔83が形成されると共に、排水孔83の開口面積が散気孔82の開口面積よりも大きくなっている。このため、SSを含む水を、中空糸膜束12側から排水孔83を通じて原水出入口13Cまでスムーズに流すことが可能になる。したがって、SSを含む水がハウジング13内で滞留するのを抑制することができるため、SSの排出性能を高めることができる。
上記中空糸膜モジュール10において、排水孔83は、散気孔82よりも大きい孔径D1を有している。この場合、孔径を大きくするだけで排水孔83の開口面積を広げることができるため、散気部材80の加工が容易になるため好ましい。
上記中空糸膜モジュール10において、散気部材80は、散気孔82及び排水孔83がそれぞれ形成されると共に、ハウジング13内に供給された洗浄用の気体を中空糸膜束12への分散前に滞留させる本体部81を有する。散気部材80は、本体部81において滞留した洗浄用の気体が排水孔83に流入するのを規制可能に構成されている。これにより、バブリング洗浄の際に、本体部81の下面において滞留した気体が排水孔83を通じて分散するのを抑制し、散気孔82を通じて洗浄用気体を確実に分散させることができる。
上記中空糸膜モジュール10において、散気部材80は、本体部81において滞留した洗浄用の気体が排水孔83に流入するのを規制する規制部84であって、排水孔83の周りにおいて本体部81から立設された規制部84を有する。これにより、規制部84が壁となって排水孔83への気体の流入を確実に抑制することが可能になる。
上記中空糸膜モジュール10において、ハウジング13には、当該ハウジング13内に洗浄用の気体を供給するための気体供給口13Dであって、排水孔83よりも散気孔82の近くに位置する気体供給口13Dが設けられている。これにより、ハウジング13内において排水孔83よりも散気孔82に近い場所に気体を供給することができるため、当該気体が排水孔83に流入するのをより確実に防ぐことができる。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2に係る中空糸膜モジュール10Aについて、図6を参照して説明する。実施形態2に係る中空糸膜モジュール10Aは、基本的に実施形態1に係る中空糸膜モジュール10と同様の構成を備え且つ同様の効果を奏するが、ハウジング13内に配置された管部材90をさらに備える点で実施形態1と異なっている。以下、実施形態1と異なる点についてのみ説明する。
図6に示すように、中空糸膜モジュール10Aは、ハウジング13内に原水を供給するための管部材90を備えている。管部材90は、例えば円筒形状を有するが、形状は特に限定されない。管部材90は、排水孔83を規定する内周縁87との間に径方向の隙間を空けた状態で排水孔83に挿入されており、且つ中空糸膜束12の内側において上下方向に延びている。管部材90は、上端91が固定部材14に固定されており、且つ下端が原水ライン20(図1)の下流端に接続されている。これにより、原水ライン20を通じて管部材90内に原水を導入することができる。
管部材90には、管内に導入された原水をハウジング13の原水側空間S1に噴出するための通水孔92が形成されている。通水孔92は、例えば管部材90の壁部を貫通する円形孔である。図6に示すように、通水孔92は、管部材90の長さ方向及び周方向に互いに間隔を空けて複数形成されている。管部材90内に導入された原水を、通水孔92を通じて原水側空間S1に向けて噴出することにより、当該原水側空間S1に原水を充たすことができる。
このように、実施形態2に係る中空糸膜モジュール10Aでは、散気部材80の排水孔83を管部材90の配置において利用することができる。ここで、排水孔83全体のうち管部材90が占める領域は排水に寄与しない。このため、実施形態2における排水孔83の開口面積は、内周縁87と管部材90の外周面との間に形成される隙間の面積として定義され、これが散気孔82の開口面積よりも大きくなっている。このため、管部材90をハウジング13内に配置する際に排水孔83を利用することができると共に、実施形態1と同様に中空糸膜束12側から原水出入口13Cまでスムーズに原水を導く機能も維持することができる。
(その他実施形態)
次に、本発明のその他実施形態について説明する。
図7は、本発明のその他実施形態における散気部材80Aの本体部81Aの平面図である。図7に示すように、排水孔83は、散気孔82よりも高密度に形成された複数の孔部85(孔部85の集合体)により構成されていてもよい。この場合、各孔部85の開口面積の合計が排水孔83の開口面積となり、これが散気孔82の開口面積よりも大きくなる。一つの孔部85の開口面積は、散気孔82の開口面積と同じでもよいし、それより小さくても大きくてもよい。また一つの孔部85の孔径も、散気孔82と同じでもよいし、それより小さくても大きくてもよい。
実施形態1では、散気部材80が規制部84を有する場合について説明したが、これに限定されない。図8(モジュール下部の拡大図)に示すように、散気部材80Bの本体部81Bが排水孔83に向かって下向きに湾曲した形状を有していてもよい。ハウジング13内において気体は上昇しようとするため、図8に示す本体部81Bを採用した場合には、本体部81Bの下面で受けられた気体は排水孔83側(下側)に移動しない。したがって、規制部84を設けなくても、本体部81Bにおいて滞留した気体が排水孔83に流入するのを規制することができる。この散気部材80Bにおいて、散気孔82は、排水孔83周りの湾曲部81BBよりも径方向外側に位置する孔であり、排水孔83は、湾曲部81BBよりも径方向内側に位置する孔である。
実施形態1において説明した通り、本体部81の外周部とハウジング13の内周面との間には、隙間が形成されていてもよい。この場合、図9に示す中空糸膜モジュール10Bのように、本体部81の外周縁から下方に延びる外周規制部84Aを設けることが好ましい。これにより、本体部81の外周部とハウジング13の内周面との間に隙間を形成した場合でも、当該隙間から気体が抜けるのを防ぐことができる。
実施形態1では、気体供給口13Dが排水孔83よりも散気孔82の近くに位置する場合について説明したがこれに限定されず、散気孔82よりも排水孔83の近くに位置していてもよい。この場合、規制部84以外にも、排水孔83に気体が流入しないようにするための機構を別途設けることが好ましい。
実施形態1では、排水部が原水の出入口として機能する場合について説明したが、排水部が原水の出口としてのみ機能し、原水の入口が別途設けられてもよい。つまり、ハウジング13において原水の出入口がそれぞれ別々に設けられていてもよい。
(実験例)
SSの排出性能について本発明の効果を確認するため、以下の実験を行った。
まず、図2に示す中空糸膜モジュールを準備した。中空糸膜束としては、膜面積が40mである片端フリー構造のものを用いた。中空糸膜としては、親水化処理されたPVDF系樹脂からなり、平均孔径が0.02μmであり、有効長が890mmのものを用いた。
この中空糸膜モジュールを用いて、外圧全濾過方式により原水の濾過を行った。原水としては、水酸化第二鉄の懸濁液からなり、SS濃度が170mg/Lのものを用いた。原水の流量は5000L/hとし、30分間の定流量濾過を行った。
濾過運転後、ハウジングの濾過水側空間に0.2MPaの圧縮空気を導入することにより逆圧洗浄を行った。次に、ハウジング内に圧縮空気を60秒間供給し、この空気を散気部材によって分散させることにより、中空糸膜のバブリング洗浄を行った。バブリング中の空気の流量は5000NL/hとした。バブリング用の空気は、気体排出口からハウジング外に排出した。そして、バブリング洗浄後、ハウジング内の原水を原水出入口から排出した。
この洗浄プロセスを5回繰り返した後、中空糸膜束をハウジングから取り出し、中空糸膜に付着したSSの量を確認した。そして、下記の式(1)に基づいて、SS排出率を算出した。式(1)において、「SS全量」は濾過運転中にハウジング内に導入されたSSの全量であり、「SS付着量」は洗浄後の中空糸膜に付着していたSSの量である。
SS排出率(%)=((SS全量-SS付着量)/SS全量)×100・・・(1)
また比較例として、散気部材に排水孔が形成されていない中空糸膜モジュールも準備し、上記同様の条件で実験を行い、SS排出率を算出した。
上記実験の結果、比較例の中空糸膜モジュールではSS排出率が78%に留まったのに対し、図2に示す中空糸膜モジュールを用いた場合のSS排出率は90%であった。この結果より、散気部材に排水孔が形成することがSS排出率の向上において有効に寄与することが明らかとなった。
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと解されるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
10,10A,10B 中空糸膜モジュール
11 中空糸膜
11A 上端
11B 下端
12 中空糸膜束
13 ハウジング
13C 原水出入口(排水部)
13D 気体供給口
80,80A,80B 散気部材
81,81A,81B 本体部
82 散気孔
83 排水孔
84 規制部
87 内周縁
90 管部材
D1,D2 孔径

Claims (6)

  1. 外圧濾過式の中空糸膜モジュールであって、
    束状の複数の中空糸膜を有し、前記中空糸膜の上端が固定端であると共に下端が自由端である中空糸膜束と、
    前記中空糸膜束を収容するハウジングと、
    前記中空糸膜束に向けて洗浄用の気体を分散させる散気部材と、を備え、
    前記ハウジングには、前記ハウジング内の水を前記ハウジング外に排出するための排水部が、前記中空糸膜束との間に前記散気部材を挟む位置に設けられており、
    前記散気部材は下面及び上面を有する本体部と、前記本体部の前記下面に立設された筒状の規制部と、を有し、
    前記本体部には、前記下面から前記上面に向けて前記気体が通過する散気孔と、前記規制部よりも前記中空糸膜束の径方向内側に位置し、前記中空糸膜束側から前記排水部に向かって流れる水が通過する排水孔と、が形成され、
    前記規制部は、散気孔が形成されておらず、前記ハウジング内に供給され前記規制部の周囲において前記中空糸膜束への分散前に滞留した前記気体が前記排水孔に流入するのを規制するものであり、
    前記排水孔の開口面積は、前記散気孔の開口面積よりも大きいことを特徴とする、中空糸膜モジュール。
  2. 前記排水孔は、前記散気孔よりも大きい孔径を有することを特徴とする、請求項1に記載の中空糸膜モジュール。
  3. 前記ハウジング内に原水を供給するための管部材であって、前記排水孔を規定する内周縁との間に径方向の隙間を空けた状態で前記排水孔に挿入された前記管部材をさらに備え、
    前記排水孔の開口面積は、前記内周縁と前記管部材の外周面との間に形成される隙間の面積であって、前記散気孔の開口面積よりも大きいことを特徴とする、請求項2に記載の中空糸膜モジュール。
  4. 前記散気部材は、前記中空糸膜の内部の水を空気で押し出す逆洗工程の後のバブリング工程において前記中空糸膜束を径方向外側に膨らませるように、前記散気孔に前記気体を通過させ、
    前記排水孔は、前記バブリング工程の後の排水工程において、径方向外側に膨らんだ状態の前記中空糸膜束の径方向中央側の水を通過させる、請求項1~3のいずれか1項に記載の中空糸膜モジュール。
  5. 前記ハウジングには、前記ハウジング内に前記気体を供給するための気体供給口であって、前記排水孔よりも前記散気孔の近くに位置する前記気体供給口が設けられていることを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載の中空糸膜モジュール。
  6. 外圧濾過式の中空糸膜モジュールの運転方法であって、
    前記中空糸膜モジュールは、
    束状の複数の中空糸膜を有し、前記中空糸膜の上端が固定端であると共に下端が自由端である中空糸膜束と、
    前記中空糸膜束を収容するハウジングと、
    前記中空糸膜束に向けて洗浄用の気体を分散させる散気部材と、を備え、
    前記ハウジングには、前記ハウジング内の水を前記ハウジング外に排出するための排水部が、前記中空糸膜束との間に前記散気部材を挟む位置に設けられており、
    前記散気部材は、下面及び上面を有する本体部と、前記本体部の前記下面に立設された筒状の規制部と、を有し、
    前記本体部には、前記下面から前記上面に向けて前記気体が通過する散気孔と、前記規制部よりも前記中空糸膜束の径方向内側に位置し、前記中空糸膜束側から前記排水部に向かって流れる水が通過する排水孔と、が形成され、
    前記排水孔の開口面積は、前記散気孔の開口面積よりも大きく、
    前記運転方法は、
    前記中空糸膜の内部の水を空気で前記ハウジング内に押し出し、前記中空糸膜の外面の付着物の前記外面に対する密着力を弱める逆洗工程と、
    前記逆洗工程を行った後に行われ、前記中空糸膜束が径方向外側に膨らむように前記散気孔に前記気体を通過させるバブリング工程と、
    前記バブリング工程を行った後に行われ、径方向外側に膨らんだ状態の前記中空糸膜束の径方向中央側の水を前記排水孔に通過させるとともに前記ハウジングの外に排水する排水工程と、を含む、中空糸膜モジュールの運転方法。
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