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JP7063028B2 - ヒートシール性多層フィルム、および、医療用包装体 - Google Patents

ヒートシール性多層フィルム、および、医療用包装体 Download PDF

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JP7063028B2 JP2018051563A JP2018051563A JP7063028B2 JP 7063028 B2 JP7063028 B2 JP 7063028B2 JP 2018051563 A JP2018051563 A JP 2018051563A JP 2018051563 A JP2018051563 A JP 2018051563A JP 7063028 B2 JP7063028 B2 JP 7063028B2
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Description

本発明は、ヒートシール性多層フィルム、および、該フィルムを用いた医療用包装体に関する。
近年では、プラスチック製フィルムからなる深絞り包装体および四方袋などが、医療用包装体や食品包装体として広く使用されている。昨今、地球環境問題、少子高齢化問題等に起因する包装体のユニバーサルデザイン化の要望が多く、包装体には、多くの機能が求められる。
内容物の視認性に係わる容器透明性に加え、用途によっては、衛生性や耐ピンホール性等の強度も求められている。特に、より簡便に開封することが可能な包装体として、イージーピール性(易開封性)の付与が求められており、ヒートシール層に用いる樹脂の配合設計により、イージーピール性フィルムが検討されている。(特許文献1)
特開2014-162162号公報
しかしながら、従来のイージーピール性フィルムには滑り性がほとんどないために、フィルム成形工程、スリット工程、製袋工程、内容物充填工程等において、多層シートのシーラント層と基材層とが癒着する、いわゆるブロッキング現象が起こり、製袋作業性、充填作業性が著しく低下するという問題点があった。
本発明は、透明性や強度に優れると共に、滑り性に優れたヒートシール性多層フィルム及び、該シートシール性多層フィルム使用した医療用包装体を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の手段によって解決できることを見出した。
第1の本発明は、表面層にヒートシール層を少なくとも1層有し、ポリアミド系樹脂を含む層を少なくとも1層有し、前記ヒートシール層に隣接してポリオレフィン系樹脂を含む層を有するヒートシール性多層フィルムであって、前記ヒートシール層が、エチレン-アクリル酸メチル共重合体(A)と不飽和脂肪酸アミド(B)との樹脂組成物を含む層であるヒートシール性多層フィルムである。
第1の本発明において、前記不飽和脂肪酸アミド(B)を構成する不飽和脂肪酸の炭素数は18以上22以下であり、かつ、前記不飽和脂肪酸アミドの融点は65℃以上であることが好ましい。
第1の本発明において、前記ヒートシール層と、ポリエチレン製フィルムとの動摩擦係数は、JIS K7125に準拠して測定したとき、0.5以下であることが好ましい。
第1の本発明において、前記ヒートシール層はイージーピール性を有することが好ましい。
第2の本発明は、第1の本発明のヒートシール性多層フィルムの前記ヒートシール層と、ポリエチレン製不織布とがヒートシールされてなることを特徴とする医療用包装体である。
本発明によれば、透明性や強度に優れると共に、滑り性に優れたヒートシール性多層フィルム及び、該シートシール性多層フィルム使用した医療用包装体を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態によって何ら限定されるものではない。
本実施の形態において、「主成分」とは、各層を構成する樹脂成分全体を基準(100質量%)とした際に、各成分の含有量が、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは95質量%以上、特に好ましくは100質量%含むことをいう。
また、以下の実施の形態においては、「X~Y」(X、Yは任意の数字)と表現した場合、特に断らない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」及び「好ましくはYより小さい」の意を包含するものとする。また、以下の実施の形態においては、「X以上」(Xは任意の数字)と表現した場合、特に断らない限り、「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、特に断らない限り、「好ましくはYより小さい」の意を包含するものとする。
<ヒートシール性多層フィルム>
本発明のヒートシール性多層フィルムは、表面層にヒートシール層を少なくとも1層有し、ポリアミド系樹脂を含む層を少なくとも1層有し、前記ヒートシール層に隣接してポリオレフィン系樹脂を含む層を有する。
(ヒートシール層)
ヒートシール層は、本発明の多層フィルムに柔軟性及びヒートシール性を付与し、ヒートシール性樹脂であるポリオレフィン系樹脂を含有する。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂が挙げられ、シートの破断性の観点から、引張伸び300%以上のポリオレフィン樹脂の使用が好ましい。
ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸メチル共重合体、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体、エチレン系アイオノマー、およびこれらの混合物が挙げられる。ポリプロピレン系樹脂としては、ホモポリプロピレン、プロピレンとα-オレフィンとのランダム共重合体や、ブロック共重合体が挙げられる。環状ポリオレフィン系樹脂としては、ノルボルネン骨格を有する樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂は単独での使用、混合しての使用とも可能である。混合組成においては、例えば、シート製膜性の良好な低密度ポリエチレンとシート裂け性の良好な高密度ポリエチレンとを混合して両物性を調整したり、融点の異なる2種の樹脂や互いに非相溶なポリエチレンとポリプロピレンを混合して、ヒートシール層にイージーピール性を付与したりすることができる。
ヒートシール層の厚さは、ヒートシール性、剛性及び成形性の観点から、0.5μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましく、1.5μm以上であることが更に好ましい。また30μm以下であることが好ましく、27.5μm以下であることがより好ましく、25μm以下であることが更に好ましい。
ヒートシール層の厚さは、ヒートシール性、剛性及び成形性の観点から、ポリアミド系樹脂層の厚さに対する厚さ比率が、5%以上であることが好ましく、6%以上であることがより好ましく、7%以上であることが更に好ましく、また50%以下であることが好ましく、47.5%以下であることが好ましく、45%以下であることが更に好ましい。
また、ヒートシール層としては、単層であってもよく、多層であってもよい。
本発明のヒートシール性多層フィルムは、ポリエチレン製フィルムとの動摩擦係数が、JIS K7125に準拠して測定したとき、0.5以下であることが好ましい。動摩擦係数が、0.5以下であることにより、本発明のヒートシール性多層フィルムの成形工程、スリット工程、製袋工程、内容物充填工程等において、本発明のヒートシール性多層フィルムのヒートシール層が、癒着したり、ブロッキングし難くなるため、各工程での作業性が良好になり好ましい。
(イージーピール層)
多層のヒートシール層とする場合、例えば、ポリオレフィン系樹脂を主成分とするポリオレフィン系樹脂層と、イージーピール(以下、「EP」ともいう)機能を備えたポリオレフィン系樹脂層(以下、「EP層」ともいう)とを含むものが挙げられる。なお、EP層とEP機能を有さないヒートシール層との多層とする場合は、EP層を最表層(つまり、不織布とヒートシールする側)に位置させることが好ましい。
また、EP層の主成分の樹脂を、融点が通常120℃以下であり、好ましくは100℃以下、さらに好ましくは75~85℃であり、JIS K7210に准ずる190℃、21.18N荷重の条件で測定したメルトフローレイト(MFR)が通常0.1g/10分~10g/分、好ましくは1g/10分~10g/10分、より好ましくは2g/10分~5g/10分の範囲内より選定することで、包装機上での135℃以下の温度でポリエチレン製不織布とヒートシール時における、溶着度合、含浸度合いが適度にコントロールされ、前述シール温度範囲内での安定、かつ適切なイージーピール強度を発現し、フィルム製造時の巻取り、および包装機での成型、搬送の際、ブロッキング等の不具合を起こしにくく生産効率、ハンドリング性が向上する。
EP層の厚さは、2μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましく、4μm以上であることが更に好ましく、また20μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがより好ましく、12μm以下であることが更に好ましい。EP層は、厚さが2μm以上であれば、安定したフィルム製膜性が得られる。また、厚さが20μm以下であれば、剥離時に毛羽立ち及び膜残りを発生し難くすることができ、良好な剥離外観が得られる。
本発明において、ヒートシール層は、EP機能も有する観点から、エチレン-アクリル酸メチル共重合体(A)と不飽和脂肪酸アミド(B)との樹脂組成物を含む層であることが好ましい。ヒートシール層は、該樹脂組成物を主成分とすることが好ましい。
(A)エチレン-アクリル酸メチル共重合体
本発明において、前記ヒートシール層は、主成分がエチレン-α-オレフィン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン-アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン-アクリル酸メチル共重合体(EMA)およびこれらのアイオノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種類以上の樹脂組成物で構成されることが好ましい。特に、シール強度や製膜性の観点から、エチレン-アクリル酸メチル共重合体(EMA)を用いることが好ましい。
本発明で好ましく使用されるエチレン-アクリル酸メチル共重合体(A)の代表的なものとしては、日本ポリエチレン社製の「レクスパール」や三井・デュポンポリケミカル社製の「エルバロイ」等が商業的に入手できるものとして挙げられる。
また、融点の異なるEMAを2種(高融点のEMAと低融点のEMA)配合して用いることにより、不織布とのシール温度の調整やイージーピール性(剥離後の外観)を良好にすることができるため好ましい。高融点のEMAは、融点が好ましくは85℃以上120℃以下、より好ましくは90℃以上100℃以下である。低融点のEMAは、融点が好ましくは60℃以上85℃未満、より好ましくは65℃以上80℃以下である。混合比率は、全体を100質量%として、高融点のEMAを好ましくは50~90質量%、より好ましくは55~80質量%である。
(B)不飽和脂肪酸アミド
本多層フィルムのヒートシール層が融着したり、ブロッキングし難くするためには、不飽和脂肪酸アミド系の滑剤が好ましく使用できる。不飽和脂肪酸アミド系の滑剤は、分子構造中に二重結合を有するため、分子構造が湾曲しやすく、分子同士が密着しにくい。そのため、飽和脂肪酸アミド系の滑剤よりも分散性に優れるため、透明性および滑性の効果が高いため、好ましく使用できる。具体的には、不飽和脂肪酸アミドや不飽和脂肪酸ビスアミドが挙げられる。その中でも不飽和脂肪酸アミドを構成する不飽和脂肪酸の炭素数が18以上22以下であり、かつ、融点が65℃以上の不飽和脂肪酸アミドが、より好ましい。
具体例としては、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミドなどが使用できる。また、構成する不飽和脂肪酸の炭素数が18以上22以下である不飽和脂肪酸アミドを用いると、初期滑り性および、45℃以上の高温下での滑り性の改良効果にも優れるため、好ましい。また、融点が65℃以上の不飽和脂肪酸アミドを用いると、耐ブロッキング性が良好となるためこのましい。これらの不飽和脂肪酸アミドは1種類用いても良く、2種類以上を併用しても良い。
本発明の多層フィルムに用いられる不飽和脂肪酸アミドの配合量は、エチレン-アクリル酸メチル共重合体(A)100質量部に対して、0.001質量部以上1質量部以下である。好ましくは、0.01質量部以上0.7質量部以下であり、より好ましくは、0.03質量部以上0.5質量部以下である。配合量を0.001質量部以上とすることで、製膜時の巻き取り部でシワが入らず、巻き取りが良好となり、1重量以下とすることで、透明性、および、経時後のヒートシール性が良好にできる。
(ポリアミド系樹脂を含む層)
ポリアミド系樹脂を含む層により、本発明の多層フィルムに柔軟性と強度を付与することができる。ポリアミド系樹脂を含む層は、ポリアミド系樹脂を主成分とすることが好ましい。本発明の多層フィルムは、ポリアミド系樹脂を含む層(以下、「PA層」ともいう)を少なくとも1層備える。
ポリアミド系樹脂は、特に限定されないが、具体的に例示すると、例えば、4ナイロン、6ナイロン、7ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、46ナイロン、66ナイロン、69ナイロン、610ナイロン、611ナイロン、6Tナイロン、6Iナイロン、MXD6ナイロン、6-66ナイロン、6-610ナイロン、6-611ナイロン、6-12ナイロン、6-612ナイロン、6-6Tナイロン、6-6Iナイロン、6-66-610ナイロン、6-66-12ナイロン、6-66-612ナイロン、66-6Tナイロン、66-6Iナイロン、6T-6Iナイロン、66-6T-6Iナイロン等が挙げられる。
これらの中でも、ポリアミド系樹脂としては、耐ピンホール性の観点から、6ナイロンや6-66ナイロンを用いることが好ましい。また、PA層は2層以上設けることもでき、その場合、各層が異なる種類のポリアミド系樹脂で形成されていてもよい。
PA層の厚みは特に限定はされないが、フィルム層厚みの10%以上が好ましく、15%以上がより好ましい。また、70%以下が好ましく、60%以下がより好ましい。PA層の厚みを10%以上とすることにより、フィルムに十分な耐ピンホール性を付与することができ、また70%以下とすることにより、シール部のカールを防止することができる。
本発明で好ましく使用されるポリアミドの代表的なものとしては、三菱エンジニアリングプラスチックス社製の「ノバミッド」等が商業的に入手できるものとして挙げられる。
(ポリオレフィン系樹脂を含む層)
本発明の多層フィルムの表面層のヒートシール層に隣接する層には、柔軟性および透明性を付与する目的で、ポリオレフィン系樹脂を含む層を備える。ポリオレフィン系樹脂を含む層は、ポリオレフィン系樹脂を主成分とすることが好ましい。ヒートシール層に隣接するポリオレフィン系樹脂層には、例えば、ヒートシール層のポリエチレン系樹脂と同様の樹脂や、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)を使用できる。
また、ポリオレフィン系樹脂層には、ホモポリプロピレンやプロピレン-α-オレフィン共重合体等のプロピレン系樹脂が使用できる。α-オレフィンには、エチレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン等が挙げられる。
(その他の層)
また、フィルムに適度な防湿性や剛性を付与する観点からは、ポリプロピレン系樹脂(PP)を含む層を配することが望ましい。また、PPを含む層は、PPを主成分とすることが好ましい。
また、適度な柔軟性を付与する観点からは、ポリエチレン系樹脂(PE)を含む層を配することが望ましい。また、PEを含む層は、PEを主成分とすることが好ましい。
また、酸素バリア性を付与する観点からは、エチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物(EVOH)を含む層を表裏層以外の層に配することが望ましい。また、EVOHを含む層は、EVOHを主成分とすることが好ましい。
また、各層間に、接着性樹脂(AD)層を形成しても良い。接着性樹脂としては、例えば、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性されたポリオレフィン系樹脂を使用することができる。
(多層フィルムの層構成)
好ましい層構成としては、接着性樹脂層の表記を省いて、裏面層/中間層/ヒートシール層(表面層)の順に記すと、次の例が挙げられる。なお、裏面層とは、多層フィルムにおいて、ヒートシール層の反対側に存在する層をいう。また、中間層とは、外層とヒートシール層の間に存在する層である。特に、フィルムの強度、深絞り成形適性、製造コストの点から、(1)、(3)の層構成が有用である。なお、層の組成で具体的な樹脂の記載は、含む層との意味であり、含む層とは該樹脂を好ましくは主成分とするという意味である。
(1) PA/PO/ヒートシール、
(2) PA/EVOH/PO/ヒートシール、
(3) {PE、又はPP}/PA/PO/ヒートシール、
(4) {PE、又はPP}/PA/EVOH/PO/ヒートシール、
(5) {PE、又はPP}/EVOH/PA/PO/ヒートシール、
<ヒートシール性多層フィルムの製造方法>
本発明のヒートシール性多層フィルムは、Tダイ法、チューブラ法など既存の方法により、ダイを備えた押出機を用いて共押出しすることにより、表面層のEP層、PA層およびポリオレフィン系樹脂層を同時に作製することができる。また、前記多層フィルムは、各層を構成する樹脂を別々にシート化した後にプレス法やロールニップ法、ドライラミネート法などを用いて逐次的に作製することもできる。成形性などの加工性の観点から無延伸製膜が望ましい。なお、ここでいう無延伸とは、実質的に特定の方向(巻き取り方向や幅方向)への延伸は行われていない意味であり、製膜の都合上の不可抗力としての所定の延伸が部分的に含まれる場合も含む意味である。
また、各層には各々の特性を損なわない範囲で、無機フィラー、有機フィラー、酸化防止剤、耐候安定剤、耐光安定剤、滑剤、核剤、または顔料等、各種添加剤が配合されていてもよい。
<医療用包装体>
本発明の医療用包装体は、本発明のヒートシール性多層フィルムを、所定形状に切り出し、底材の形状に加工した後、蓋材とヒートシールすることにより製造することができ、蓋材としては、ポリエチレン製の不織布を用いることが好ましい。
本発明のヒートシール性多層フィルムと接合する不織布の例としては、滅菌紙、合成樹脂から成る微多孔フィルム、熱可塑塑性樹脂から構成された不織布、等が挙げられる。また、目付量20~100g/mの不織布との接合に好適に用いることができる。尚、これらは単独でも複数種による多層構成であってもよい。特には、医療用包装材料の滅菌紙を用いた場合に、本発明のフィルムの諸効果が活用でき、市販品の例としては、デュポン製タイベック、王子特殊製メディカJ、旭化成工業製ベンリーゼ等が挙げられる。
ヒートシールの条件は特に限定されず、従来の不織布とヒートシールする際の条件を採用することができる。
以下、実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
下記に示す各層樹脂を単軸押出機を用い、Tダイ法にて樹脂温度230℃で共押出成形した後、50℃のキャストロールで急冷製膜し、総厚み110μmの無延伸のヒートシール性多層フィルムを得て、底材用に供した。
層構成は次の通りである。
PP(10μm)/AD(9μm)/Ny6(25μm)/AD(18μm)/LLDPE(38μm)/ヒートシール層(10μm)
ヒートシール層には、高融点のエチレン-アクリル酸メチル共重合体(融点90℃)60質量%と、低融点のエチレン-アクリル酸メチル共重合体(融点77℃)40質量%とを配合した。また、蓋材として、滅菌紙(王子特殊紙製、メディカJ)を用いた。
(実施例1)
ヒートシール層に、高融点のエチレン-アクリル酸メチル共重合体と低融点のエチレン-アクリル酸メチル共重合体の混合体を100質量%としたときに、0.3質量%にあたるエチレンビスオレイン酸アミド(融点:117℃)を混合して上記多層フィルムを作製し、評価を行った。
(実施例2)
ヒートシール層の構成樹脂を、高融点のエチレン-アクリル酸メチル共重合体(融点90℃)のみとし、高融点のエチレン-アクリル酸メチル共重合体100質量%とした以外は、実施例1と同様の方法でヒートシール性多層フィルムを作製し、評価を行った。
(実施例3)
ヒートシール層に混合した不飽和脂肪酸アミド化合物を、エルカ酸アミド(融点:81℃)に代えた以外は、実施例1と同様の方法でヒートシール性多層フィルムを作製し、評価を行った。
(比較例1)
ヒートシール層に、不飽和脂肪酸アミド化合物を非配合とした以外は、実施例1と同様の方法でヒートシール性多層フィルムを作製し、評価を行った。
(比較例2)
ヒートシール層に、不飽和脂肪酸アミドの代わりに、飽和脂肪酸アミドであるステアリン酸アミド(融点:101℃)を混合した以外は、実施例1と同様の方法でヒートシール性多層フィルムを作製し、評価を行った。
(比較例3)
ヒートシール層に、不飽和脂肪酸アミドの代わりに、飽和脂肪酸ビスアミドであるエチレンビスステアリン酸アミド(融点:145℃)を混合した以外は、実施例1と同様の方法でヒートシール性多層フィルムを作製し、評価を行った。
(比較例4)
ヒートシール層に、飽和脂肪酸ビスアミドであるエチレンビスラウリン酸アミド(融点:157℃)を混合した以外は、実施例1と同様の方法でヒートシール性多層フィルムを作製し、評価を行った。
得られたヒートシール性多層フィルムについて、以下の評価を行った。フィルムに配合した脂肪酸アミド系滑剤の種類と、評価結果を表1に記す。
(1)ヒートシール性
各ヒートシール性多層フィルムと蓋材とを、テスター産業社製ヒートシーラー(TP-701-B)で、150℃、3kg/cm、シール幅6mm、シール時間2秒の条件でヒートシールした。ヒートシールしたサンプルを幅15mmの短冊上に切断し、180°剥離試験にて、剥離速度100mm/分にて剥離し、剥離強度を測定し、以下の規準で評価した。
○:剥離強度100gf/15mm幅以上、
×:剥離強度100gf/15mm幅未満、
(2)イージーピール性
各ヒートシールしたサンプルについて、手剥離により滅菌紙をフィルムから剥離し、その際の剥離状況を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○:滅菌紙が破れず、剥離部に紙片や毛羽立ちが残らない、
△:滅菌紙が破れないが、剥離部に紙片や毛羽立ちが一部残る、
×:滅菌紙が破れて、剥離部に紙片や毛羽立ちが残る、または剥離できない、
(3)滑り性
各ヒートシール性多層フィルムのヒートシール層側の滑り性を評価するために、JIS K7125にて、ポリエチレン製フィルム(LLDPE製、70μm)との動摩擦係数を測定し、以下の基準で評価した。
○:動摩擦係数0.5以下、
×:動摩擦係数0.5をこえる、
(4)製膜性
フィルム製膜時に、ワインダーでのフィルムの巻き取り性を以下基準で評価した。
〇:フィルムが問題なく巻き取れた、
×:フィルム同士がブロッキング発生し、巻ずれなどのトラブルが発生した、
(5)透明性
各サンプルについて、ヒートシール層の配合のみで厚み100μmの単層フィルムを採取した。そのフィルムについて、日本電色工業社製ヘーズメーター(型式:NDH5000)にて、JISK7361、7136に準じて、全ヘーズを測定し、以下基準で評価した。
○:全ヘーズ9.0%未満、
×:全ヘーズ9.0%以上、
Figure 0007063028000001
表1より、実施例1~3の本発明のヒートシール性多層フィルムは、ヒートシール層に、エチレン-アクリル酸メチル共重合体(A)と不飽和脂肪酸アミド(B)を配合しているので、滑り性、製膜性がともに良好となることがわかる。さらに、実施例1および実施例3は、ヒートシール層に高融点のエチレン-アクリル酸メチル共重合体と低融点のエチレン-アクリル酸メチル共重合体の2種類の混合体を使用しているので、イージーピール性も良好であった。
これに対して、ヒートシール層に不飽和脂肪酸アミドを含まない比較例1~4においては、滑り性と製膜性が劣っていた。また、ヒートシール層に飽和脂肪酸アミドを含む比較例2~4においては、さらに透明性においても劣っていた。
本発明のフィルムは、滅菌紙や不織布とシールしても良好なヒートシール性とイージーピール性を保持しつつ、ヒートシール層が滑り性を有するため、各製造工程における作業性に優れる。これらの観点から、医療用品製造等の後工程処理や品質管理、また使用者の使い勝手も含めて、本発明のフィルムは有益に利用できるものである。

Claims (5)

  1. 表面層にヒートシール層を少なくとも1層有し、ポリアミド系樹脂を含む層を少なくとも1層有し、前記ヒートシール層に隣接してポリオレフィン系樹脂を含む層を有するヒートシール性多層フィルムであって、前記ヒートシール層が、エチレン-アクリル酸メチル共重合体(A)と不飽和脂肪酸アミド(B)との樹脂組成物を含む層であり、前記エチレン-アクリル酸メチル共重合体(A)が、融点が85℃以上の共重合体と融点が85℃未満の共有重合体の少なくとも2種であるヒートシール性多層フィルム。
  2. 前記不飽和脂肪酸アミド(B)を構成する不飽和脂肪酸の炭素数が18以上22以下であり、かつ、前記不飽和脂肪酸アミドの融点が65℃以上である、請求項1に記載のヒートシール性多層フィルム。
  3. 前記エチレン-アクリル酸メチル共重合体(A)の全体を100質量%としたとき、融点が85℃以上のエチレン-アクリル酸メチル共重合体(A)が、50~90質量%である、請求項1または2に記載のヒートシール性多層フィルム。
  4. 前記ヒートシール層がイージーピール性を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載のヒートシール性多層フィルム。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のヒートシール性多層フィルムの前記ヒートシール層と、ポリエチレン製不織布とがヒートシールされてなることを特徴とする医療用包装体。
JP2018051563A 2018-03-19 2018-03-19 ヒートシール性多層フィルム、および、医療用包装体 Active JP7063028B2 (ja)

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